JPH08146629A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Publication number
JPH08146629A
JPH08146629A JP28833094A JP28833094A JPH08146629A JP H08146629 A JPH08146629 A JP H08146629A JP 28833094 A JP28833094 A JP 28833094A JP 28833094 A JP28833094 A JP 28833094A JP H08146629 A JPH08146629 A JP H08146629A
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JP
Japan
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group
formula
charge
aryl
agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP28833094A
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English (en)
Inventor
Eiichi Miyamoto
栄一 宮本
Yukikatsu Imanaka
之勝 今中
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Publication of JPH08146629A publication Critical patent/JPH08146629A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた感度と繰返し安定性とを有し、その結
果として高濃度でしかも地肌カブリのない鮮明な画像を
長期にわたって安定に形成し得る電子写真有機感光体を
提供する。 【構成】 電荷発生剤としてビス(1,4−ジフェニ
ル)ピラゾール骨格を有する特定のビスアゾ顔料及び電
荷輸送剤として特定のN,N,N’,N’−テトラキス
(アリール)フェニレンアルキリデンフェニレンジアミ
ンとを組合せて使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機、プリ
ンター、普通紙ファックス等に使用する電子写真感光体
に関するもので、より詳細には、特定の電荷発生剤(C
GM)と特定の電荷輸送剤との組合せを含有する電子写
真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、電子写真感光体
を帯電し、画像露光して静電潜像を形成し、この静電潜
像を現像バイアス電圧が印加された状態でトナー現像
し、形成されるトナー像を転写紙等に転写し、定着して
画像形成を行う。この電子写真法はデジタル式またはア
ナログ式の複写機、プリンター或いは普通紙FAX等に
広く使用されている。
【0003】この電子写真法に用いる感光体として、従
来セレン感光体やアモルファスシリコン感光体が使用さ
れていたが、近年有機感光体(OPC)も広く使用され
るに至っている。有機感光体には、電荷発生剤(CG
M)と電荷輸送剤(CTM)を別々の層として積層した
機能分離型の積層感光体と、これらCGM及びCTMを
単一の分散層として設けた単層感光体とが代表的なもの
としてある。
【0004】電荷発生剤としては、各種の無機系または
有機系の電荷発生剤、例えばセレン、セレン−テルル、
アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジ
スアゾ系顔料、トリスアゾ顔料、アンサンスロン系顔
料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、スレン系
顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ピラント
ロン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が
知られており、電荷輸送剤としてもポリ−N−ビニルカ
ルバゾール、フェナントレン、N−エチルカルバゾー
ル、2,5 −ジフェニル−1,3,4 −オキサジアゾール、2,
5 −ビス−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4 −
オキサジアゾール、ビス−ジエチルアミノフェニル−1,
3,6 −オキサジアゾール、4,4'−ビス(ジエチルアミ
ノ)−2,2'−ジメチルトリフエニルメタン、2,4,5 −ト
リアミノフェニルイミダゾール、2,5 −ビス(4−ジエ
チルアミノフェニル)−1,3,4 −トリアゾール、1−フ
ェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−
(4−ジエチルアミノフェニル)−2−ピラゾリン、p
−ジエチルアミノベンツアルデヒド−(ジフェニルヒド
ラゾン)、テトラ(m−メチルフェニル)メタフェニレ
ンジアミン、N,N,N',N' −テトラフェニルベンジジン誘
導体、N,N'−ジフエニル−N,N'−ジキシリルベンジジン
類などの正孔輸送剤、2−ニトロ−9−フルオレノン、
2,7 −ジニトロ−9−フルオレノン、2,4,7 −トリニト
ロ−9−フルオレノン、2,4,5,7 −テトラニトロ−9−
フルオレノン、2−ニトロベンゾチオフエン、2,4,8 −
トリニトロチオキサントン、ジニトロアントラセン、ジ
ニトロアクリジン、ジニトロアントラキノン、3,5−
ジメチル−3’,5’−ジt−ブチルジフェノキノンな
どの電子輸送剤等が知られている。
【0005】電荷発生剤としてビスアゾ顔料を用いた有
機感光体の内、実用化されているものとしては、下記式
(3)
【化3】 の構造を有するビスアゾ顔料を用いたものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ビ
スアゾ顔料を用いた有機感光体は未だ感度が不十分であ
り、繰返しにより残留電位が増加したり、初期表面電位
が低下する等、繰返し安定性が悪く、改善すべき余地が
ある。
【0007】本発明者等は、電荷発生剤としてビス
(1,4−ジフェニル)ピラゾール骨格を有する特定の
ビスアゾ顔料及び電荷輸送剤として特定のN,N,
N’,N’−テトラキス(アリール)フェニレンアルキ
リデンフェニレンジアミンとの組合せは、電子写真有機
感光体として著しく優れた感度と繰返し安定性とを与え
ることを見出した。
【0008】即ち、本発明の目的は、優れた感度と繰返
し安定性とを有し、その結果として高濃度でしかも地肌
カブリのない鮮明な画像を長期にわたって安定に形成し
得る電子写真有機感光体を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記式
(1)
【化4】 式中、A1 及びA2 の各々はカプラー残基であり、Rは
水素原子または置換或いは未置換のアルキル基、アリー
ル基或いは複素環基であり、nは0または1である、で
表わされる電荷発生剤及び下記式(2)
【0010】
【化5】 式中、R1 及びR2 の各々は水素原子、アルキルまたは
アリール基であるか或いはR1 及びR2 が連結してそれ
らの連結炭素原子と共にシクロアルキリデン基を形成し
ていてもよく、Ar1 及びAr2 の各々はアリーレン基
であり、R3 ,R4 ,R5 及びR6 の各々は水素原子、
アルキル基またはアリール基である、で表わされる電荷
輸送剤を含有することを特徴とする電子写真感光体が提
供される。
【0011】
【作用】本発明に用いるビスアゾ顔料は、前記式(1)
に示されるように、ビス(1,4−ジフェニル)ピラゾ
ール骨格を有するのが特徴であり、露光時における電荷
発生の量子効率に優れている。
【0012】本発明では、この特定のビスアゾ系電荷発
生剤との組合せで、前記式(2)の特定のジアミン系電
荷輸送剤を使用する。このジアミン系電荷輸送剤では、
N,N−ジアリルアミノ基が結合したベンゼン環の2つ
がアルキリデン基を介して連結されており、フェニレン
ジアミン構造のものやベンゼン環2個が直接結合したも
のに比して、柔かいセグメント構造となっている。
【0013】このため、前記式(2)のジアミン系電荷
輸送剤(正孔輸送剤)は、感光層中の樹脂媒質中に高濃
度で相溶させることが可能であるばかりではなく、前記
式(1)のビスアゾ系電荷発生剤と組合せたとき、非常
に高い感度と優れた繰返し安定性とを与える。
【0014】後述する例を参照されたい。即ち、式
(2)のジアミン系電荷輸送剤を前記式(1)のビスア
ゾ系電荷発生剤と組合せると、代表的なジアミン系電荷
輸送剤であるテトラキス(m−メチルフェニル)メタフ
ェニレンジアミン(PDA)、即ち下記式(4)
【0015】
【化6】
【0016】の化合物を式(1)のビスアゾ系電荷発生
剤と組合せた場合に比して、半減露光量を減少できるば
かりでなく、10000枚の耐刷試験においても残留電
荷の増加を抑制し、初期表面電位の低下をも抑制できる
ことが明白である。
【0017】
【発明の好適態様】本発明の感光体は、前記式(1)の
ビスアゾ系電荷発生剤と前記式(2)のジアミン系電荷
輸送剤とを含有する限り、任意の有機感光体であってよ
い。
【0018】有機感光体の一例を示す図1において、有
機感光体1は積層型感光体であり、導電性基板2の上に
電荷発生層(CGL)3及び電荷輸送層(CTL)4が
順次積層されている。電荷発生層(CGL)には、前記
式(1)のビスアゾ系電荷発生剤が含有されており、電
荷輸送層(CTL)には、前記式(2)のジアミン系電
荷輸送剤が含有されている。
【0019】有機感光体の他の例を示す図2において、
この有機感光体1は単一分散層型感光体であり、導電性
基板2の上に単一の感光層5が設けられており、この感
光層5に前記式(1)のビスアゾ系電荷発生剤及び前記
式(2)のジアミン系電荷輸送剤が含有されている。
【0020】上記感光体の内、感度の点では積層型感光
体が優れており、また製造の容易さの点では後者の単一
分散層型の感光体が優れている。
【0021】本発明に用いるピラゾール骨格を有するビ
スアゾ顔料(式(1))において、ピラゾール環の3位
にには、直接或いはビニリデン基を介して、置換或いは
未置換のアルキル基、アリール基或いは複素環基が結合
していてもよく、ここで、アルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、アミル基等が挙げら
れ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、ビフェニ
ル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル基等が
挙げられ、複素環基としては、窒素、酸素、硫黄或いは
これらの組み合わせを環中に含有する単環或いは多環の
飽和乃至不飽和の複素環基、例えばチエニル基、フリル
基、イミダゾリル基、ピロリル基、ピリミジニル基、イ
ミダゾール基、ピラジニル基、ピラゾリニル基、ピロリ
ジニル基、ピラニル基、ピペリジル基、ピペラジニル
基、モルホリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピロリ
ジニル基、ピロリニル基、ベンゾフリル基、ベンゾイミ
ダゾリル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、キノリ
ル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基等が挙げら
れる。これらの置換基としては、低級アルキル基、低級
アルコキシ基、アシルオキシ基、クロール等のハロゲン
原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ
基、アミド基、アシルオキシ基、カルボキシル基等が挙
げられる。
【0022】一方、式(1)におけるカプラー残基とし
ては、この種のアゾ顔料に使用されるカプラー(アゾカ
ップリング成分)の残基であれば任意のもの、例えば置
換或いは未置換のフェノール類、ナフトール類、或いは
水酸基含有複素環化合物等であってよく、ここで置換基
としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アリー
ル基、アシルオキシ基、クロール等のハロゲン原子、ヒ
ドロキシル基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基、アミ
ド基、アシルオキシ基、カルボキシル基等が挙げられ
る。
【0023】カプラー残基の適当な例として、決してこ
れに限定されないが、下記式(5)
【化7】 式中、R7 は下記式(6)の基、
【0024】
【化8】 上記式(6)中、B1 とB3 とは直接結合であり且つB
2 とB4 とは水素原子であるか、或いはB1 とB2 とが
直接結合で且つB3 とB4 とが直接結合であり、Arは
置換或いは未置換のアリール基であり、nは1または2
の数である、Yは単環乃至多環の縮合芳香環或いは縮合
複素環を表す、の基、下記式(7)
【0025】
【化9】 式中、R8 はR7 と同様の基であり、Zは単環乃至多環
の縮合芳香環或いは縮合複素環を表す、の基、下記式
(8)
【0026】
【化10】 式中、R9 及びR10の各々は置換或いは未置換のアルキ
ル基またはアリール基である、の基、下記式(9)
【0027】
【化11】 式中、R11は置換或いは未置換のアルキル基またはアリ
ール基である、の基、下記式(10)
【0028】
【化12】 式中、Xは単環乃至多環の縮合芳香環或いは縮合複素環
を表す、の基が挙げられる。
【0029】上記式(6)、(7)及び(10)の縮合
芳香環或いは縮合複素環の適当な例は、ベンゼン環、ナ
フタレン環、インドール環、カルバゾール環、ジベンゾ
フラン環或いはそれらの置換体である。
【0030】電荷発生剤の具体的なものとして、次のC
G1乃至CG12が挙げられる。
【化13】
【0031】
【化14】
【0032】
【化15】
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】
【化19】
【0037】
【化20】
【0038】
【化21】
【0039】
【化22】
【0040】
【化23】
【0041】
【化24】
【0042】一方、電荷輸送剤としては、前記式(2)
の化合物が単独或いは組み合わせで使用でき、式(2)
において、R1 及びR2 がアルキル基である場合、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、アミル基等が挙げら
れ、またアリール基である場合、フェニル、ナフチル、
ビフェニル基等が挙げられる。R1 及びR2 が連結して
それらの連結炭素原子と共にシクロアルキリデン基を形
成していてもよく、この場合、シクロヘキシリデン基が
好適であるが、シクロブチリデン基、シクロペンチリデ
ン基、シクロヘプチリデン基、シクロオクチリデン基等
であってもよい。また、アリーレン基Ar1 及びAr2
としては、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン
基等が挙げられるが、フェニレン基、特にメタ−フェニ
レン基が好適である。基R3 ,R4 ,R5 及びR6 の各
々は水素原子、前述したアルキル基または前述したアリ
ール基であってよい。
【0043】電荷輸送剤の具体的なものとして、次のC
T1乃至CT7が挙げられる。
【化25】
【0044】
【化26】
【0045】
【化27】
【0046】
【化28】
【0047】
【化29】
【0048】
【化30】
【0049】
【化31】
【0050】また、電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させ
る樹脂媒質としては、種々の樹脂が使用でき、例えば、
スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アク
リル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプ
ロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエ
ステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポ
リスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹
脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエー
テル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレート等
の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示できる。これら
の結着樹脂は、一種または二種以上混合して用いること
もできる。好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル
系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステ
ル、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレー
ト等である。
【0051】特に好適な樹脂は、ポリカーボネート、帝
人化成社製パンライト、三菱瓦斯化学社製PCZ等であ
り、下記一般式(11)、
【化32】 式中、R12及びR13は水素原子または低級アルキル基で
あって、R12及びR13は連結して、結合炭素原子と共
に、シクロヘキサン環のごときシクロ環を形成していて
もよい、で表されるビスフェノール類とホスゲンとから
誘導されるポリカーボネートである。
【0052】積層型感光体の場合、前記電荷発生剤(C
GM)は電荷発生層(CGL)の固形分当たり30乃至
90重量%、特に40乃至80重量%の量で含有される
のがよく、また前記電荷輸送剤(CTM)は電荷輸送層
(CTL)の固形分当たり20乃至70重量%、特に3
0乃至60重量%の量で含有されるのがよい。
【0053】基板/CGL/CTL感光体の場合、CG
Lは、一般に0.1 乃至0.5 μmの範囲にあるのがよく、
CTLは10乃至50μm、特に20乃至40μmの範
囲にあるのがよい。
【0054】本発明に用いる感光体形成用組成物には、
電子写真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自
体公知の種々の配合剤例えば、酸化防止剤、ラジカル捕
捉剤、一重項クエンチャー、UV吸収剤、軟化剤、表面
改質剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワック
ス、アクセプター、ドナー等を配合させることができ
る。
【0055】また、感光層の少なくとも上層に全固形分
当たり0.1乃至50重量%の立体障害性フェノール系
酸化防止剤を配合すると、電子写真学的特性に悪影響を
与えることなく、感光層の耐久性を顕著に向上させるこ
とができる。
【0056】感光層を設ける導電性基板としては、導電
性を有する種々の材料が使用でき、例えば、アルミニウ
ム、鉄、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウ
ム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸
着またはラミネートされたプラスック材料、ヨウ化アル
ミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガラ
ス等が例示される。本発明の感光体では、通常のアルミ
ニウム素管、特に膜厚が1乃至50μmとなるようにア
ルマイト処理を施した素管を好適に用い得る。
【0057】積層型感光体を形成させるには、電荷発生
材料或いは電荷輸送剤等と結着樹脂等を、従来公知の方
法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペ
イントシェイカーあるいは超音波分散器等を用いて塗布
用組成物を調製し、従来公知の塗布手段により順次塗
布、積層し、乾燥すればよい。
【0058】塗布液を形成するのに使用する溶剤として
は、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、
n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系
炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭
素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチル
エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸
エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示さ
れ、一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の
固形分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
【0059】本発明の単一分散型感光体において、前記
電荷発生剤(CGM)は固形分当たり1乃至7重量%、
特に2乃至5重量%の量で感光層中に含有されるのがよ
く、また前記電荷輸送剤(CTM)は固形分当たり20
乃至70重量%、特に25乃至60重量%の量で感光層
中に含有されるのがよい。
【0060】単一分散層型感光体を形成させるには、電
荷発生材料及び電荷輸送剤等と結着樹脂等とを、従来公
知の方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライ
タ、ペイントシェイカーあるいは超音波分散器等を用い
て分散させて、単一の塗布用組成物を調製し、従来公知
の塗布手段により塗布、乾燥すればよい。
【0061】感光層の厚みは、特に制限されないが、一
般に10乃至40μm、特に20乃至35μmの範囲と
することが望ましい。
【0062】また、単層型感光体の場合、前記電荷輸送
剤(正孔輸送剤)を単独で使用できるのは勿論である
が、公知の電子輸送剤(ET)と、前記正孔輸送剤(H
T)とを組み合わせで使用することもでき、この場合、
ET:HTの重量比は10:1乃至1:10、特に1:
5乃至1:1の範囲にすることができる。
【0063】組み合わせ使用の場合、電子輸送剤として
は、パラジフェノキノン誘導体、特に非対称型のパラジ
フェノキノン誘導体が、溶解性にも優れており、電子輸
送性にも優れているので好ましい。
【0064】パラジフェノキノン誘導体としては、下記
一般式(13)、
【化33】 式中、R14、R15、R16及びR17の各々は水素原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基等である、で表されるものが使用され
る。R14、R15、R16及びR17は非対称構造の置換基で
あることが好ましく、R14、R15、R16及びR17の内、
2個が低級アルキル基であり、他の2個が分岐鎖アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラールキ
ル基であることが好ましい。
【0065】その適当な例は、これに限定されないが、
3,5−ジメチル−3’,5’−ジt−ブチルジフェノ
キノン、3,5−ジメトキシ−3’,5’−ジt−ブチ
ルジフェノキノン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジ
t−ブチルジフェノキノン、3,5’−ジメチル−
3’,5−ジt−ブチルジフェノキノン、3,5,
3’,5’−テトラメチルジフェノキノン、2,6,
2’, 6’−テトラt−ブチルジフェノキノン、3,
5,3’,5’−テトラフェニルジフェノキノン、3,
5,3’,5’−テトラシクロヘキシルジフェノキノ
ン、等を挙げることができるが、これらのジフェノキノ
ン誘導体は、分子の対称性が低いために分子間の相互作
用が小さく、溶解性に優れているために好ましい。
【0066】
【実施例】本発明を次の例で説明する。
【0067】実施例1乃至6及び比較例1乃至2 下記の積層感光体処方を用いて、図1に示す積層感光体
を製造した。用いた電荷発生剤(CGM)及び電荷輸送
剤(CTM)は、既に例示した表1に示すものである。
【0068】以上の処方量で、アルミ素管上にCGLを
膜厚0.5μmに塗布し、110℃、30分熱処理した
後、CTLを膜厚20μmで塗布し、110℃、30分
熱処理した。ドラム塗布方法はディッピング法にて行っ
た。
【0069】ドラム感度はドラム感度試験機にて測定し
た。また、安定性評価は実機で10000回の帯電−露
光繰り返し行った前後のV 0 とVr を測定し、それらの
差を各々ΔV0 、ΔVr とした。但し、ΔVr は帯電電
位を−700±20Vとした時のVr の差である。エー
ジング試験には、単層感光体は三田工業株式会社製のD
C2556を用い、積層感光体の場合は、DC2556
をマイナス帯電仕様にした機械を用いた。
【0070】
【0071】得られた結果を表1に示す。
【0072】実施例7乃至12及び比較例3乃至4 下記の単層感光体処方を用いて、図2に示す積層感光体
を製造した。用いた電荷発生剤(CGM)及び電荷輸送
剤(CTM)は、既に例示した表1に示すものである。 単層感光体処方 CGM 15部 CTM 100部 ポリカーボネイト樹脂 100部 THF 800部
【0073】この感光体について、実施例1と同様に電
気特性・安定性評価を行った結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、電荷発生剤としてビス
(1,4−ジフェニル)ピラゾール骨格を有する特定の
ビスアゾ顔料及び電荷輸送剤として特定のN,N,
N’,N’−テトラキス(アリール)フェニレンアルキ
リデンフェニレンジアミンとの組合せを使用することに
より、優れた感度と繰返し安定性とを有し、その結果と
して高濃度でしかも地肌カブリのない鮮明な画像を長期
にわたって安定に形成し得る電子写真有機感光体を提供
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層有機感光体の一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の単層有機感光体の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 有機感光体 2 導電性基板 3 電荷発生層(CGL) 4 電荷輸送層(CTL) 5 単一分散層型感光層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 式中、A1 及びA2 の各々はカプラー残基であり、Rは
    水素原子または置換或いは未置換のアルキル基、アリー
    ル基或いは複素環基であり、nは0または1である、で
    表わされる電荷発生剤及び下記式(2) 【化2】 式中、R1 及びR2 の各々は水素原子、アルキルまたは
    アリール基であるか或いはR1 及びR2 が連結してそれ
    らの結合炭素原子と共にシクロアルキリデン基を形成し
    ていてもよく、Ar1 及びAr2 の各々はアリーレン基
    であり、R3 ,R4 ,R5 及びR6 の各々は水素原子、
    アルキル基またはアリール基である、で表わされる電荷
    輸送剤を含有することを特徴とする電子写真感光体。
JP28833094A 1994-11-22 1994-11-22 電子写真感光体 Pending JPH08146629A (ja)

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