JPH08138319A - デジタル記録装置の録音レベル制御装置 - Google Patents

デジタル記録装置の録音レベル制御装置

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JPH08138319A
JPH08138319A JP27754694A JP27754694A JPH08138319A JP H08138319 A JPH08138319 A JP H08138319A JP 27754694 A JP27754694 A JP 27754694A JP 27754694 A JP27754694 A JP 27754694A JP H08138319 A JPH08138319 A JP H08138319A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アナログのAGC回路を不要化して回路構成
を簡素化し、基板実装面積の縮小化を図る。 【構成】 PWMコントローラ44から出力されたPW
M信号のデューティに応じて録音ボリューム回路32の
高速スイッチング素子34をオン/オフ制御して、オペ
アンプ35から出力されるアナログ信号のレベルを制御
し、そのアナログ信号をA/Dコンバータ38でA/D
変換する。そのA/D変換されデジタル信号処理回路3
9で処理されたデジタル信号がレベルオーバーしたこと
をマイクロコンピュータ42で検出し、レベルオーバー
が解消されるまでボリューム値を1段階ずつ減少してP
WMコントローラ44のPWM信号のデューティを1ス
テップずつ小さくすることにより、レベルオーバーを防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、A/Dコンバータを用
いてアナログ信号をデジタル信号に変換し、デジタル信
号で記録媒体に記録するMDやDATなどのデジタル記
録装置における録音レベル制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】デジタル記録装置の録音回路特有の部品
として、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D
コンバータがあるが、デジタル信号としてはある有限個
のステップ値(例えば16ビットのA/Dコンバータの
場合は216個の値)しか扱えないために、デジタル信号
のフルスケール値を超えないように、入力のアナログ信
号のレベルを設定する必要がある。
【0003】このアナログ信号のレベルを設定する構成
としては、デジタル信号のレベルをレベル表示器に表示
し、その表示されたレベルを見ながら可変抵抗器を操作
してアナログ信号のレベル(録音ボリューム)を調節す
る手法が主に用いられている。
【0004】しかし、アナログ信号は刻々変化する信号
であり、設定された録音レベルが必ずしも最適レベルで
あるとは限らず、大きな振幅のアナログ信号の入力があ
ったときにはフルスケール値をオーバーし、信号が急激
に歪むことがある。
【0005】このような問題点を解消するための対応と
して、アナログの入力回路でAGC(オート・ゲイン・
コントロール)回路を構成し、上記のような歪みを発生
する大きな信号が入力されたときには、自動的にアナロ
グ入力回路のゲインを低くし、フルスケール値に達しな
いレベルに落として歪みを防止する方法が採られてい
る。
【0006】図6に一般的な録音入力回路の構成を示
す。図において、1はバッファアンプ、2は可変抵抗
器、3はAGC回路、4はA/Dコンバータ、5はデジ
タル信号処理回路、6は信号記録回路、7はレベル表示
器である。可変抵抗器2の操作により録音レベルを人為
的に設定し、AGC回路3により録音レベルをフルスケ
ール値に達しないようにゲイン調整する。
【0007】また、AGC回路の設定ゲインを最適レベ
ルにする構成として、特開昭61−39978号公報に
示されたものがある。図7にその構成を示す。図におい
て、11は前置増幅器、12は可変抵抗器、13は電圧
制御増幅器(VCA)、14はサンプルホールド回路、
15はA/D変換回路(A/Dコンバータ)、16はレ
ベル検出器、17はカウンタ回路、18はD/A変換回
路(D/Aコンバータ)、19はデコーダ、20はレベ
ル表示器、21はクロック信号発生回路である。
【0008】レベル検出器16はA/D変換されたデジ
タル信号のレベルが所定値以上になったかどうかを監視
し、所定値以上になったときにカウンタ回路17を起動
してカウント動作を開始させる。カウンタ回路17でカ
ウントされて得られたデジタル出力はD/A変換回路1
8によってアナログの電圧値に変換され、電圧制御増幅
器13のゲインを下げる方向に制御する。レベル検出器
16はA/D変換されたデジタル信号のレベルが所定値
以下になったことを検出すると、カウンタ回路17のカ
ウント動作を停止する。これ以降、カウンタ回路17に
リセット信号が供給されるまで、同じカウント値を保持
するため、電圧制御増幅器13のゲインも最適レベルで
ある一定値に保持される。以上のようにして、A/D変
換回路15におけるフルスケール値オーバーによる歪み
を自動的に抑えるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、フルス
ケール値オーバーによる歪みを防止し、最適レベルに自
動設定するように構成していたが、録音レベル調節のた
めの可変抵抗器12を必要とするとともに、アナログの
AGC回路を構成する要素として、カウンタ回路17、
D/A変換回路18、電圧制御増幅器13を含む利得制
御手段を必要としており、これらは回路規模が大きく、
基板上への部品実装において大きな面積を必要とすると
いう問題があった。特に、ポータブル機器のように限ら
れた基板サイズにおいての実装がむずかしいという事情
があった。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、アナログのAGC回路を不要化して
回路構成を簡素化し、基板実装面積の縮小化を図ること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1の
デジタル記録装置の録音レベル制御装置は、A/Dコン
バータを用いてアナログ信号をデジタル信号に変換し、
デジタル信号で記録媒体に記録するデジタル記録装置に
おいて、デジタルのコントロール信号で入力のアナログ
信号のレベルを設定する手段と、可変できる手段と、A
/D変換されたデジタル信号のレベルが所定値以上にな
るレベルオーバーを検出する手段と、レベルオーバーの
検出に基づいてボリューム値を1段階ずつ減少する方向
にシフトする手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0012】本発明に係る請求項2のデジタル記録装置
の録音レベル制御装置は、上記請求項1において、設定
する手段に代えて動作初期において、ボリューム値を最
小に設定する手段と、レベルオーバーを検出するまでボ
リューム値を1段階ずつ増加させる手段とを付加したこ
とを特徴とするものである。
【0013】
【作用】請求項1の録音レベル制御装置においては、レ
ベルオーバーを防止して最適レベルに設定するのに、す
べてデジタル信号で処理する方式をとっているので、ア
ナログのAGC回路を不要化して回路構成を簡素化し、
基板実装面積の縮小化が図れる。
【0014】請求項2の録音レベル制御装置において
は、動作初期において、一旦、強制的にレベルオーバー
の状態にもっていき、それからレベルを下げるようにす
るから、動作初期における人為的なボリューム値設定が
不要となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係るデジタル記録装置の録音
レベル制御装置の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
【0016】〔第1実施例〕図1は第1実施例のデジタ
ル記録装置を示す回路図である。図1において、30は
アナログ信号の入力端子、31はバッファアンプ、32
はデジタル信号により録音レベルを設定する録音ボリュ
ーム回路である。この録音ボリューム回路32は、入力
抵抗33、高速スイッチング素子34(例えばCMOS
アナログマルチプレクサ74HC4053)と、オペア
ンプ35、帰還抵抗36、帰還コンデンサ37からなる
反転入力型積分アンプによって構成されている。38は
A/Dコンバータ、39はデジタル信号処理回路、40
は信号記録回路、41はレベル表示器、42はマイクロ
コンピュータ、43はキー入力部、44はPWM(パル
ス幅変調)コントローラである。
【0017】録音ボリューム回路32とPWMコントロ
ーラ44で構成される回路は、デジタルのコントロール
信号で入力のアナログ信号を変化させる通称「電子ボリ
ューム」回路の一例である。
【0018】キー入力部43は、例えばアップ/ダウン
の表示をもつスイッチで構成されており、このキー入力
部43が操作されたことをマイクロコンピュータ42が
検出し、アップのときはボリューム値を上げるようにP
WMコントローラ44にデータを送り、ダウンのときは
ボリューム値を下げるようにPWMコントローラ44に
データを送る。PWMコントローラ44は、与えられた
データをPWM信号に変換するものである。図2にボリ
ューム値とPWM信号の波形の対応関係を示す。ここで
は、ボリューム値として、0〜7の8段階を有してい
る。
【0019】PWMコントローラ44は、変換したPW
M信号を録音ボリューム回路32における高速スイッチ
ング素子34に与えるようになっている。高速スイッチ
ング素子34は、PWM信号が“H”のときにオンし、
“L”のときにオフとなる。
【0020】PWM信号のオン/オフのデューティに基
づいて、オペアンプ35は、帰還抵抗36と帰還コンデ
ンサ36とで決まる時定数で積分し、信号レベルをコン
トロールする。なお、PWM信号の周波数は、オーディ
オ信号をスイッチングするため、オーディオ信号帯域よ
りも充分に高い周波数(数100kHz)とする必要が
ある。
【0021】以上のようにレベルコントロールされた信
号はA/Dコンバータ38によりデジタル信号に変換さ
れ、デジタル信号処理回路39において所定の信号処理
が行われて信号記録回路40に送出され、信号記録回路
40において記録媒体に記録する。また、デジタル信号
処理回路39において、デジタル信号のレベルが検出さ
れ、その検出したレベルがレベル表示器41に表示され
る。さらに、デジタル信号のレベルがフルスケール値の
近傍にある所定値を超えたこと(レベルオーバー)を検
出すると、その情報がマイクロコンピュータ42に送出
される。
【0022】マイクロコンピュータ42によるレベルコ
ントロールの動作は図3に示すように行われる。すなわ
ち、ステップS1でレベルオーバーを検出したかどうか
を判断し、レベルオーバーを検出したときはステップS
2に進んでボリューム値の設定を1段階小さくすること
でPWM信号のデューティを小さくするように制御す
る。ステップS4を経ることにより、この動作を、レベ
ルオーバーが検出されなくなるまで繰り返す。レベルオ
ーバーを検出しないときはステップS3に進んでボリュ
ーム値の設定を現状保持することでPWM信号のデュー
ティを現状保持する。
【0023】この実施例によれば、従来例のようにアナ
ログのAGC回路を設けることなく、デジタルの信号処
理のみで録音レベルのレベルオーバーを防止し、最適レ
ベルに設定することができる。
【0024】〔第2実施例〕図4は第2実施例のデジタ
ル記録装置の回路図である。第2実施例は、基本的には
第1実施例(図1)と同様であり、対応する部分に同一
符号を付してある。
【0025】相違するのは、キー入力部43がないとい
う点である。この場合、人為的にボリューム値を設定す
る機能はないわけであるが、マイクロコンピュータ42
に図5のフローチャートに示す機能をもたせることによ
り、例えば録音ポーズ状態において数秒間モニターにす
ることで、自動的に最適レベルに設定することが可能で
ある。
【0026】図5の動作を説明すると、録音レベルの自
動設定の処理として、ステップS11でボリューム値を
最小に設定する。これにより、PWMコントローラ44
から録音ボリューム回路32の高速スイッチング素子3
4に出力されるPWM信号のデューティが0%となる。
ステップS12で一定時間モニターし、ステップS13
で1回目のレベルオーバーを検出したかどうかを判断
し、検出しないので、ステップS14に進んでボリュー
ム値を1段階大きくすることにより、PWM信号のデュ
ーティを1ステップ大きくする。この動作を、レベルオ
ーバーを検出するまで繰り返す。一度レベルオーバーを
検出すると、ボリューム値を上げる動作を停止してステ
ップS15に進み、そのあとは、第1実施例と同様の処
理を行ってレベルオーバーを防止するとともに録音レベ
ルを最適レベルにする。
【0027】この実施例によれば、従来例のようにアナ
ログのAGC回路や可変抵抗器を設けることなく、デジ
タルの信号処理のみで録音レベルのレベルオーバーを防
止し、最適レベルに設定することができる。
【0028】上記いずれの実施例においても、録音レベ
ルのレベルオーバーを防止して最適レベルに自動設定す
るに当たり、アナログのAGC回路を不要化し、すべて
デジタルで処理しているので、LSI化に適しており、
基板上での部品定数を削減し、実装面積を縮小すること
ができる。特に、ポータブル機器のように限られた基板
サイズの中で必要な機能を組み込む上で有利となる。
【0029】
【発明の効果】請求項1の録音レベル制御装置によれ
ば、レベルオーバーを防止して最適レベルに設定するの
に、すべてデジタル信号で処理する方式をとっているの
で、アナログのAGC回路を不要化して回路構成を簡素
化でき、基板実装面積を縮小化することができる。
【0030】請求項2の録音レベル制御装置によれば、
動作初期において人為的なボリューム値設定を不要とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のデジタル記録装置のブロ
ック回路図である。
【図2】実施例におけるボリューム値とPWM信号の波
形との関係を示す図である。
【図3】第1実施例の動作説明に供するフローチャート
である。
【図4】本発明の第2実施例のデジタル記録装置のブロ
ック回路図である。
【図5】第2実施例の動作説明に供するフローチャート
である。
【図6】従来の一般的な録音入力回路を示すブロック回
路図である。
【図7】特開昭61−39978号公報に記載された録
音入力回路を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
32……録音ボリューム回路 34……高速スイッチング素子 38……A/Dコンバータ 39……デジタル信号処理回路 41……レベル表示器 42……マイクロコンピュータ 43……キー入力部 44……PWMコントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A/Dコンバータを用いてアナログ信号
    をデジタル信号に変換し、デジタル信号で記録媒体に記
    録するデジタル記録装置において、デジタルのコントロ
    ール信号で入力のアナログ信号のレベルを設定する手段
    と、可変できる手段と、A/D変換されたデジタル信号
    のレベルが所定値以上になるレベルオーバーを検出する
    手段と、レベルオーバーの検出に基づいてボリューム値
    を1段階ずつ減少する方向にシフトする手段とを備えた
    ことを特徴とするデジタル記録装置の録音レベル制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記設定する手段に代えて、動作初期に
    おいて、ボリューム値を最小に設定する手段と、レベル
    オーバーを検出するまでボリューム値を1段階ずつ増加
    させる手段とを付加したことを特徴とする請求項1に記
    載のデジタル記録装置の録音レベル制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010068339A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 可変利得反転増幅回路
JP2012217223A (ja) * 2012-08-17 2012-11-08 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 可変利得反転増幅回路

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010068339A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 可変利得反転増幅回路
JP2012217223A (ja) * 2012-08-17 2012-11-08 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 可変利得反転増幅回路

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