JPH0813699B2 - 着色セメント、その製造方法および該方法に用いられる界面活性着色剤 - Google Patents

着色セメント、その製造方法および該方法に用いられる界面活性着色剤

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JPH0813699B2
JPH0813699B2 JP2187864A JP18786490A JPH0813699B2 JP H0813699 B2 JPH0813699 B2 JP H0813699B2 JP 2187864 A JP2187864 A JP 2187864A JP 18786490 A JP18786490 A JP 18786490A JP H0813699 B2 JPH0813699 B2 JP H0813699B2
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敏成 荒木
誠一 横井
佑三 菅原
直樹 島田
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Tokyo Gas Co Ltd
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Tokyo Gas Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、着色セメント、該着色セメントの製造方法
および該着色セメントに用いられる界面活性着色剤に関
する。
(従来の技術および発明が解決すべき課題) 着色セメントを用いて得られる着色コンクリートは、
ブレキャスト部材、カラーブロック、生コン等化粧用コ
ンクリートから、構造用コンクリートまできわめて広い
範囲で用いられ、色彩の多様化等の社会的要求とあいま
って工業的にその価値の高まりつつある材料である。従
来、着色セメントの製造方法としてセメントに顔料を混
合する方法が一般に採用されている。顔料としては無機
化合物系の親水性顔料の他、レーキ化した有機化合物顔
料等が現在用いられているが、何れも顔料そのものを細
かく粉砕し粒子化したものをセメントと混合して使用し
ている。顔料粒子による着色力は粒径の自乗に反比例す
るといわれ、着色剤の粒子は細かい程着色力はおおき
い。しかしながら、顔料は単一粒子としての存在確率は
小さく、凝集力により巨大粒子になる傾向があり、単位
容量当りの粒子数を多くするためには、粉砕及び混合分
散の工程を充分に検討し、厳密に管理する必要がある。
実用的には顔料固有の粒径、分散性によってそのセメ
ントへの添加量は変わってくるが、通常は1〜3パーセ
ントの添加範囲で発色の強度は急激に立ち上がり、5〜
8パーセントで飽和する。顔料によってはコンクリート
の収縮量は増大させるなど、一般に添加量の増大に伴い
強度が劣るようになり、10パーセント程度が添加量の限
界といわれている。
一方、顔料の粒径を細かくするほど、比表面積が増大
し水分吸収量が増加するが、作業性の観点から同一スラ
ンプ値を維持するためには、余分の水を添加することと
なり、コンクリート強度の低下を招く恐れを生じる。
(課題を解決するための手段) 本発明は、従来技術における上記した問題点を解決す
るためになされたものであり、有機系色素に疎水性原子
団を有する置換基を導入して形成される界面活性着色剤
を着色剤として用いることにより、従来技術のセメント
の着色工程における着色剤の粉砕・混合・分散の過程を
省き、仕上げ着色コンクリートの色調が均一である着色
セメント、その製造方法および該着色セメントに用いら
れる界面活性着色剤を提供することを目的とするもので
ある。
即ち、本発明は、着色剤を含有する着色セメントであ
って、該着色剤が有機系色素に疎水性原子団を有する置
換基を導入して得られる界面活性着色剤であることを特
徴とする着色セメント;着色剤を含有する着色セメント
を製造する方法であって、有機系色素に疎水性原子団を
有する置換基を導入させて界面活性着色剤を形成させ、
該界面活性着色剤を溶媒に溶解し、得られた溶液に未着
色セメントを混入して、均一に混合し、混合しつつまた
は混合後溶媒を除去することを特徴とする着色セメント
の製造方法;および該着色セメントに用いられる界面活
性着色剤を提供するものである。
本発明において用いられる有機系色素としては、疎水
性原子団を有する置換基を導入することにより界面活性
剤としての機能を発現する色素化合物であれば特に制限
は無いが、界面活性着色剤を形成しうる有機系色素とし
て、アゾ系、フタロシアニン系、金属錯塩、トリフェニ
ルメタン系、キナクドリン系、ペリレン系、イソインド
リノン系、ジオキサジン系、キノフタロン系、縮合アゾ
系顔料等があげられる。
本発明における疎水性原子団を有する置換基は、分子
全体に界面活性剤としての機能を付与するものである限
り特に制限はないが、例えば、ジメチルジアルキルアン
モニウムスルホン酸塩基、ジメチルジアルキルアンモニ
ウムカルボン酸塩基などでアルキル基の部分は炭素数
が、16,18,20,22のノルマルアルキル基などがあげられ
る。
本発明において、疎水性原子団を有する置換基を導入
して界面活性着色剤を形成する方法としては、例えば原
料有機系色素分子にアミノ基、カルボキシル基、スルホ
ン基、アルコール性基、ハロゲン基を介して、例えば炭
素数が16から22の炭化水素鎖を有する置換基を分子内に
導入する方法等があげられる。
更に具体的には、例えば原料有機系色素としてのニッ
ケルフタロシアニンに、発煙硫酸を作用させ、ニッケル
フタロシアニンスルホン酸とした後、このものに疎水性
原子団を有する置換基のハロゲン化物たる臭化ジメチル
ジオクタデシルアンモニウムを通常の還流条件下に作用
させる方法、又は、ジカルボキシルベンゼンスルホン酸
を出発物質として、ワイラー(Wyler)法にてニッケル
フタロシアニンスルホン酸を合成し、以下前述と同様に
疎水性原子団を有する置換基を導入する方法などがあげ
られる。
本発明において用いられる界面活性着色剤の好ましい
具体例として、ニッケルフタロシアニンスルホン酸ジメ
チルジオクタデシルアンモニウム、銅フタロシアニンス
ルホン酸ジメチルジオクタデシルアンモニウム、コバル
トフタロシアニンスルホン酸ジメチルジオクタデシルア
ンモニウムなどがあげられる。
かくして得られた界面活性着色剤を、クロロホルム、
ベンゼン、シンナー、石油エーテルなどの揮発性溶媒に
溶解し、溶解着色剤の溶液中における充分な溶解・分散
に適正な濃度に調整した後、該溶液に未着色セメント
(例えば白色ポルトランドセメント)を混入し、攪拌し
て均一に混合する。この混合工程中、または混合工程終
了後、常温ないし加熱下に揮発性溶媒を揮発・除去して
着色セメント粉体が得られる。揮発性溶媒の揮発・除去
に際して、溶媒−セメントスラリー系をクローズドシス
テムとし、水冷却管と直結すれぱ、揮発した溶媒を回収
することができる。この攪拌・混合および揮発・除去工
程で、界面活性着色剤はセメント粒子−溶媒界面におい
てセメント粒子上に安定吸着し、セメント粒子が着色さ
れる。着色の濃淡は未着色セメントの量に対する界面活
性着色剤の添加量で調整される。界面活性着色剤は、通
常未着色セメントの重量に対して、0.01〜1重量%、好
ましくは0.05〜0.5重量%用いられる。
界面活性着色剤の使用量が1重量%を超えると色目が
飽和値に達し、経済的に好ましくなく、0.01重量%より
少ないと色目が、着色剤未添加の場合と比べて差別がつ
きにくく、好ましくない。
(作用および発明の効果) 従来の顔料着色剤を用いる方法では、顔料粒子はセメ
ント粒子間に粒子として分散されるが、本発明方法では
固一液界面における界面吸着現象を利用しているため、
個々のセメント粒子が界面活性着色剤分子の薄膜層に覆
われ、界面活性着色剤の均一な分散がほぼ理想的な状態
を実現している。このため、同一の発色強さを実現する
とき、従来の顔料着色剤に比較して本発明の界面活性着
色剤の場合少量の添加量ですむ。またこのことは、着色
剤添加によるコンクリートの強度の低下を抑制する意義
がある。本発明方法では同時に従来の顔料着色剤を用い
る方法において比表面積の大きい顔料粒子にみられる、
吸水による混練セメントスリラーの作業生の低下も抑制
されるメリットがある。
本発明における界面活性着色剤の吸着能力は界面活性
着色剤とセメント粒子との付着強度を向上させ、セメン
トペースト中での界面活性着色剤とセメントとの分離が
抑えられ、色調の均一性が保証される。
本発明に係わる界面活性着色剤は従来の顔料着色剤と
ことなり、界面活性剤として作用し、揮発性溶媒に可溶
であり、微量の使用量において、セメント粒子に強固に
分散、吸着し、モルタルまたはコンクリートとして硬化
後均一な色調を呈する。本発明方法によれば、着色セメ
ント製造における従来の顔料の粉砕、セメントまたはセ
メントペースト中への着色剤の混合、分散の手間が省か
れるとともに、界面活性着色剤の使用量の低減による、
経済的及びモルタル、コンクリートの強度的メリットが
実現される。本発明の有機系色素の種類は豊富であり、
それだけに着色セメントの用途拡大の要となる色彩の多
様化の可能性を擁しており、本発明は有機系色素の着色
コンクリートへの適用性を飛躍的に高めるものである。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1 有機系色素としての顔料フタロシアニン化合物の誘導
体であるニッケルフタロシアニンスルホン酸塩染料に疎
水性を付与するため、長鎖炭化水素基を有する臭化ジメ
チルジオクタデシルアンモニウムを作用させ、界面活性
着色剤ニッケルフタロシアニンスルホン酸ジメチルジオ
クタデシルアンモニウムを合成した。この着色剤2グラ
ムを500cc以上のクロロホルムに溶解させた溶液中に白
色ボルドランドセメント1キログラムを混入、機械的に
攪拌・混合後、摂氏40℃に加熱しクロロホルムを完全に
揮発させた。得られた着色セメント粉末は明緑色を呈
し、これと水500ccを混練し、養生の後着色モルタルを
得た。
上記界面活性着色剤の使用量は、セメントの量に対し
て0.2重量%であった。
比較例1 着色剤として市販のフタロシアニン顔料〔コダック
(Kodak)製〕を用いて、常法により実施例1における
と同様の着色モルタルを製造したところ、実施例1にお
ける着色モルタルにおけると同等の着色の強さを呈する
に必要な上記顔料の使用量は、セメントの量に対して7
重量%であった。
上記した着色の強さは、測定した反射率の値である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色剤を含有する着色セメントであって、
    該着色剤が、有機系色素に、疎水性原子団を有する置換
    基を導入して得られる界面活性着色剤であることを特徴
    とする着色セメント。
  2. 【請求項2】着色剤を含有する着色セメントを製造する
    方法であって、有機系色素に疎水性原子団を有する置換
    基を導入させて、界面活性着色剤を形成させ、該界面活
    性着色剤を溶媒に溶解し、得られた溶液に未着色セメン
    トを混入して均一に混合し、混合しつつまたは混合後溶
    媒を除去することを特徴とする着色セメントの製造方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の着色セメント、または請求
    項2記載の製造方法に用いられる界面活性着色剤。
JP2187864A 1990-07-18 1990-07-18 着色セメント、その製造方法および該方法に用いられる界面活性着色剤 Expired - Lifetime JPH0813699B2 (ja)

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