JPH08133285A - 合成樹脂製パレット - Google Patents

合成樹脂製パレット

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JPH08133285A
JPH08133285A JP26875194A JP26875194A JPH08133285A JP H08133285 A JPH08133285 A JP H08133285A JP 26875194 A JP26875194 A JP 26875194A JP 26875194 A JP26875194 A JP 26875194A JP H08133285 A JPH08133285 A JP H08133285A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二方差しパレットの回転あるいは移動操作を
端桁の側面部分から行うことができ、操作性の向上を図
ることができるとともに、軽量な合成樹脂製パレットの
提供。 【構成】 二方差し合成樹脂製パレット10において、
フォーク差込方向に沿って配置された複数本の桁のうち
両端に位置する端桁13Aの側板部23の少なくとも一
部分に、側板部23と交差する方向に側板部23から内
側に向かう複数の補強リブ31を設けるか、あるいは側
板部23の外側に補強用の当て板を設けることにより、
端桁13Aの側板部23の補強を行い、端桁13Aの側
板部23をフォーク突きに対応できるようにした。ま
た、補強区画に凹部を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フォーク差込口を二側
面に有し、二方向からフォークを差し込み可能な二方差
し合成樹脂製パレットに係り、パレットを回転あるいは
移動させる際にフォークを突き当てるパレットの側面部
分の補強に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、様々な物品を運搬するにあたっ
て、パレットの上にその物品を積載し、フォークリフト
を用いてこのパレットとともに物品を持ち上げて運ぶ方
法が行われている。このような物品を積載して運ぶため
のパレットには、種々のタイプのものがあるが、フォー
クを差し込むためのフォーク差込口が設けられた方向に
よって、二方差しタイプのもの、四方差しタイプのもの
がある。また、材質により木製パレット、金属製パレッ
ト、合成樹脂製パレット等がある。
【0003】このうち二方差しパレットは、強度が高い
という利点があり、特に木製パレットでは二方差しタイ
プのものが最も多い。ところが、二方差しパレットは、
フォークを四方向のうち二方向からしか差し込むことが
できないため、パレットを持ち上げる際には、フォーク
差込方向に回り込んでからフォークを差し込まなければ
ならず、手間がかかり、使い勝手が悪いという問題があ
る。また、二方差しパレットでは、例えばパレットの姿
勢修正を行う際などに、差込口が設けられていないパレ
ットの側面部分(フォーク差込方向に沿って配置された
複数本の桁のうち両端に位置する端桁の側面部分)にフ
ォークを突き当ててパレットを回転あるいは移動させる
必要が生じることがあるが、この際にパレットの側面部
分が損傷するおそれがある。このため、現状では四方向
のうちいずれの方向からもフォークを差し込むことがで
きて前述したような操作性不良や損傷の問題の生じない
四方差しパレットが好まれる傾向にある。
【0004】一方、材質上の観点では、木製パレットは
木材資源の逼迫から供給が安定しないうえ、耐久性、耐
薬品性に乏しく、かつ製作上の煩雑さ等の欠陥がある。
また、金属製パレットは高価である、重い、腐食しやす
いなどのことから、近年では合成樹脂製パレットが多く
採用されるようになってきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、四方差
しパレットでは、二方差しパレットに比べてフォーク差
込口が多いことから強度が低くなるため、この分だけ強
度確保を図らなければならないが、強度確保を図ると重
量が大きくなるという問題がある。特に、合成樹脂製パ
レットの場合には、高強度化を図ると非常に重量が大き
くなるという問題がある。このため、軽量なままで必要
強度を確保できる二方差しパレットを、四方差しパレッ
トと同等の操作性を有するものに改良することが望まれ
ている。ところで、二方差しパレットの操作性を向上さ
せるには、前述した端桁の側面部分の損傷の問題を解消
しなければならない。つまり、操作性を向上させるため
には、二方差しパレットの方向転換を円滑に行える必要
があり、円滑な方向転換を行うためには、二方差しパレ
ットの端桁の側面部分をフォークの先端(爪)で突くと
効率的だからである。
【0006】ところが、従来の合成樹脂製の二方差しパ
レットでは、物品の積載に必要な全体的な強度は十分に
確保されているものの、端桁の内部は中空で側面部分は
板状になっていることからフォーク突きに十分に対応で
きる程には側面部分の強度は確保されておらず、特に、
上下二分割成形により形成された二分割タイプの二方差
しパレットの場合には、上下方向の中央部に溶着ライン
があるため、さらに側面部分の強度が低いため、フォー
ク突きを行うと溶着が剥がれて破損しやすいという問題
があった。
【0007】また、端桁の側面部分のフォーク突きによ
る方向転換に対し、フォーク差込口に斜めにフォークを
差し込み、フォークの側面で押しながら二方差しパレッ
トの方向転換を図ることも考えられるが、この場合には
一回の操作での回転幅が小さいため、操作を何度も繰り
返さなければならず、四方差しパレットと同等の操作性
を確保するまでには到らない。なお、合成樹脂製の二方
差しパレットの各部の補強を行う各種の提案(特公昭5
2−4374号、特開昭50−117145号、実公昭
58−9868号公報等参照)がなされているが、これ
らはいずれも端桁の側面部分の補強を行うものではな
く、これらではフォーク突きに対応できるパレットを提
供することはできない。
【0008】本発明の目的は、二方差しパレットの回転
あるいは移動操作を端桁の側面部分から行うことがで
き、操作性の向上を図ることができるとともに、軽量な
合成樹脂製パレットを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、二方差しパレ
ットの端桁の側板部(側面部分)を補強して前記目的を
達成しようとするものである。具体的には、本発明の合
成樹脂製パレットは、フォーク差込口を二側面に有し、
二方向からフォークを差し込み可能な二方差し合成樹脂
製パレットにおいて、フォーク差込口が形成された二側
面と直交する方向の二側面は、フォーク差込方向に沿っ
て配置された複数本の桁のうち両端に位置する端桁の側
板部により形成され、これらの側板部の少なくとも一部
分には、側板部と交差する方向に側板部から内側に向か
って複数の補強リブが設けられ、これらの補強リブは、
それぞれ端桁の高さ全体に渡ってかつ端桁の幅の1/1
0以上に渡って設けられるとともに、各補強リブと側板
部との接続箇所は100mm以下の間隔で配置されてい
ることを特徴とする。ここで、補強リブでの補強に加
え、側板部の少なくとも一部分の外側に、補強用の当て
板を設けておいてもよい。
【0010】また、本発明の合成樹脂製パレットは、フ
ォーク差込口を二側面に有し、二方向からフォークを差
し込み可能な二方差し合成樹脂製パレットにおいて、フ
ォーク差込口が形成された二側面と直交する方向の二側
面は、フォーク差込方向に沿って配置された複数本の桁
のうち両端に位置する端桁の側板部により形成され、こ
れらの側板部の少なくとも一部分の外側には、補強用の
当て板が設けられていることを特徴とする。
【0011】そして、以上に述べた合成樹脂製パレット
において、補強リブおよび/または当て板を含む補強の
行われた補強区画の側板部の板厚は、補強の行われてい
ない非補強区画の側板部の板厚よりも10%以上厚肉と
されていることが好ましく、20%以上厚肉とされてい
ることがより好ましい。さらに、以上に述べた合成樹脂
製パレットにおいて、補強リブおよび/または当て板を
含む補強の行われる補強区画は、側板部の長手方向の全
長に渡って形成されていてもよく、あるいは側板部の一
部分に形成されていてもよい。しかし、補強を必要最小
限として軽量化を図るという観点から、側板部の長手方
向の寸法をL、同一側面に形成された複数のフォーク差
込口の最も外側の端縁間の距離であるフォーク差込幅を
Aとして、補強区画は、側板部の長手方向両端部からそ
れぞれL−A以上でかつL/2よりも小さい長さに渡っ
て形成されていることが好ましい。そして、より好まし
くは、L−A以上でかつ(2/5)×Lよりも小さい長
さに渡って形成されているのがよい。ここで、「補強リ
ブおよび/または当て板を含む補強」とされているの
は、パレットでは、コーナー部(パレットの四つの角
部)専用の補強が行われている場合があるが、このよう
な場合には、そのコーナー補強の行われた部分の側板部
を含めて補強区画とする意味である。なお、コーナー部
のみの補強は、従来より行われている(特開昭50−1
17145号公報参照)。
【0012】また、補強リブおよび/または当て板を含
む補強の行われた補強区画の側板部に、凹部を形成し、
フォークから受ける力が確実に補強区画のみにかかるよ
うにしてもよい。
【0013】
【作用】このような本発明においては、二方差しパレッ
トのフォーク差込口が形成されてない二側面である端桁
の側板部にフォークの先端を突き当てることにより、二
方差しパレットの回転あるいは移動を行う。この際、端
桁の側板部には補強リブおよび/または当て板により補
強された補強区画が形成されているので、この補強区画
にフォークの先端を突き当てれば、端桁の側板部を損傷
させることなく、二方差しパレットの円滑な回転あるい
は移動が行われ、これにより二方差しパレットの操作性
の向上が図られる。つまり、フォーク差込方向に回り込
んでフォークを差し込む必要がなくなり、四方差しパレ
ットと同等な操作性が得られる。
【0014】また、端桁の側板部のみの補強であるた
め、パレット全体としては、この部分の補強の行われて
いない従来の合成樹脂製の二方差しパレットに比べ、殆
ど重量は増加していないので、四方差しパレットに比
べ、軽量なものとなり、これらにより前記目的が達成さ
れる。
【0015】そして、補強リブおよび/または当て板に
よる補強に加え、補強区画の側板部の板厚を非補強区画
の側板部の板厚よりも10%以上厚肉化しておけば、よ
り一層の補強効果が得られる。さらに、側板部の長手方
向の寸法をL、同一側面に形成された複数のフォーク差
込口の最も外側の端縁間の距離であるフォーク差込幅を
Aとして、補強区画を、側板部の長手方向両端部からそ
れぞれL−A以上でかつL/2よりも小さい長さに渡っ
て形成した場合には、補強を必要最小限のものとするこ
とができるため、軽量化が図られる。
【0016】また、補強リブおよび/または当て板を含
む補強の行われた補強区画の側板部に、凹部を形成して
おけば、フォークの先端をこの凹部に突き当てることに
より、フォークから受ける力は確実に補強区画のみにか
かるようになり、操作中に誤って補強区画以外の部分に
過大な力が作用することはなくなるため、パレットの破
損はより確実に防止される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図面に基づいて説
明する。 [第一実施例]図1には、本発明の第一実施例の合成樹
脂製パレット10の全体斜視図が示されている。パレッ
ト10は、互いに平行に配置された矩形形状を有する上
下のデッキボード11,12と、これらのデッキボード
11,12の間に設置されてこれらを接続する互いに平
行に配置された三本の桁13とを備えている。三本の桁
13は、それぞれ上下方向の中央位置で二分割されてお
り、この分割面は、溶着面14となっている。そして、
パレット10は、上側のデッキボード11およびこれと
同時に成形される各桁13の上側部分と、下側のデッキ
ボード12およびこれと同時に成形される各桁13の下
側部分とを、それぞれ別々に分割して形成しておき、こ
れらを溶着面14で溶着することにより一体に形成され
ている。また、デッキボード11,12の大きさの一例
を挙げると、桁13に直交する方向の外形寸法W=13
00mm、桁13に沿う方向の外形寸法L=980mm
などである。
【0018】各桁13の間であって上下のデッキボード
11,12により挟まれた空間には、フォークリフトの
フォーク18を差し込む差込部15が二本形成されてい
る。そして、これらの各差込部15はその両側にフォー
ク差込口16を有しており、パレット10は二方向(図
1中C,D方向)からフォークを差し込むことができ
る、いわゆる二方差しタイプのパレットとなっている。
また、パレット10の同一側面に形成された二つのフォ
ーク差込口16の外側端縁間の寸法(フォーク差込幅)
Aの一例を挙げると、A=1000mmなどである。
【0019】図2には、三本の桁13のうち両端に位置
する端桁13Aの詳細断面図が示されている。端桁13
Aは、外周部分を形成する周壁21と、この周壁21お
よび上下のデッキボード11,12により囲まれた空間
の内部に適宜な間隔で形成された複数の内部リブ22と
を備えた中空構造を有している。端桁13Aの周壁21
のうち図2中左側部分である側板部23、つまりパレッ
ト10の四側面のうちフォーク差込口16の形成されて
ない二側面に位置する部分には、フォーク突き方向(図
1中E,F方向)からのフォーク突きに対応するための
補強が行われた補強区画50が形成されている。なお、
図1中には二点鎖線によるハッチングで補強区画50が
示されている。この補強区画50は、側板部23の長手
方向両端部から始まり、その長さBは、それぞれL−A
≦B<L/2、より好ましくはL−A≦B<(2/5)
×Lとされている。例えば、L=980mm、A=10
00mmの時に、B=290mmなどである。また、補
強区画50は、側板部23の長手方向両端部近傍の外側
の補強区画40と、これよりも中央寄りの内側の補強区
画30とにより構成されている。
【0020】内側の補強区画30には、側板部23と直
交する方向に側板部23から内側に向かって互いに平行
に配置された複数の補強リブ31が設けられている。各
補強リブ31は、それぞれ端桁13Aの高さ全体に渡っ
て、つまり上下のデッキボード11,12間全体に渡っ
て設けられている。各補強リブ31の長さYは、端桁1
3Aの幅Xの1/10以上、好ましくは1/7以上に渡
っている。例えば、端桁13Aの幅X=150mmに対
して各補強リブ31の長さY=40mmなどである。各
補強リブ31は、互いに100mm以下の間隔Zで設け
られている。例えば、図2において、補強区画30の長
さがN=200mmの場合に、Z=33.3mmなどで
ある。なお、各補強リブ31は、必ずしも等間隔で設け
られている必要はなく、各間隔Zがそれぞれ100mm
以下(つまり、フォーク18の先端幅以下)となってい
ればよい。
【0021】各補強リブ31の側板部23とは反対側の
端部には、各補強リブ31の端部を連結する連結リブ3
2が設けられている。これにより、補強区画30には、
各補強リブ31と連結リブ32と側板部23とにより囲
まれた複数のセル33が形成され、補強効果のより一層
の向上が図られている。
【0022】端桁13Aの周壁21には、溶着面14に
おける溶着面積確保のための複数の溶着用リブ25が、
側板部23および差込部15に面する部分から内側に向
かって適宜な間隔で設けられている。また、補強区画3
0においては、これらの溶着用リブ25の設置間隔が狭
められ、各セル33にそれぞれ一個ずつの溶着用リブ2
5が設けられている。このため、補強区画30では溶着
強度のより一層の向上が図られている。
【0023】一方、端桁13Aのコーナー部には、コー
ナー補強用のコーナーリブ41が放射状に複数設けられ
ており、これらにより前述した外側の補強区画40が形
成されている。このコーナーリブ41によってもフォー
ク突きに対応できる強度が確保されているので、この部
分にフォークを突き当ててパレット10の回転あるいは
移動操作を行ってもよい。
【0024】補強区画50(内側および外側の補強区画
30,40)における側板部23の肉厚Tは、フォーク
突きに対応した補強の行われていない非補強区画60に
おける側板部23の肉厚Kよりも10%以上厚肉化され
ている。例えば、非補強区画60の肉厚がK=4mmの
場合に、補強区画50の肉厚がT=6mmなどである。
また、補強リブ31、連結リブ32、内部リブ22、ま
たは溶着用リブ25の各肉厚は、任意であるが、軽量化
の観点から非補強区画60における側板部23の肉厚K
=4mmと同等としておけばよい。
【0025】このような第一実施例においては、図1中
二点鎖線で示す如く、フォーク18の先端を図1中E,
F方向(フォーク突き方向)から補強区画50に突き当
ててパレット10の回転および移動操作を行う。そし
て、これらの操作により、パレット10の姿勢修正、あ
るいは比較的短い距離の移動などを行ってもよく、ある
いはこのようなフォーク突きによる回転操作の後に、フ
ォーク差込口16からフォーク18を差し込んでパレッ
ト10を持ち上げ、比較的長い距離の移動(運搬)を行
ってもよい。
【0026】このような第一実施例によれば、次のよう
な効果がある。すなわち、端桁13Aの側板部23に補
強リブ31により補強された補強区画30が形成されて
いるので、この補強区画30にフォーク18の先端を突
き当ててパレット10の回転あるいは移動操作を行うこ
とができ、パレット10の操作性を向上することができ
る。また、端桁13Aのコーナー部に設けられたコーナ
ーリブ41により補強区画40が形成されているので、
この補強区画40にフォーク18の先端を突き当ててる
ことによってもパレット10の回転あるいは移動操作を
行うことができる。このため、パレット10を回転ある
いは移動させるにあたって、フォーク差込方向に回り込
んでフォーク18を差し込む必要がなくなるので、四方
差しパレットと同等な操作性を得ることができる。
【0027】また、端桁13Aの側板部23のみの補強
であるため、パレット10全体としては、この部分の補
強の行われていない従来の合成樹脂製の二方差しパレッ
トに比べ、殆ど重量は増加していないので、四方差しパ
レットに比べ、軽量なものとすることができる。
【0028】さらに、各補強リブ31は、互いに100
mm以下の間隔Zで設けられているので、フォーク突き
を行った際には、フォーク18の先端が各補強リブ31
と側板部23との接続箇所に確実に当たるようになり、
確実に補強効果を発揮することができる。
【0029】そして、補強区画50(内側および外側の
補強区画30,40)における側板部23の肉厚Tは、
非補強区画60における側板部23の肉厚Kよりも10
%以上厚肉化されているので、補強効果をより一層向上
させることができる。
【0030】さらに、補強区画50の形成範囲は、側板
部23の全長Lに渡るものではなく、必要最小限の範囲
(つまり、側板部23の長手方向両端部から始まり、そ
れぞれL−A≦B<L/2、より好ましくはL−A≦B
<(2/5)×Lという長さBの範囲)とされているの
で、パレット10の軽量化をより一層図ることができ
る。
【0031】また、各補強リブ31の端部を連結する連
結リブ32が設けられ、補強区画30には、複数のセル
33が形成されているので、これにより補強効果を一層
向上させることができる。
【0032】[第二実施例]図3には、本発明の第二実
施例の合成樹脂製パレット70の部分断面図が示されて
いる。パレット70は、前記第一実施例のパレット10
と略同様な構成を備え、内側の補強区画30における補
強形態が異なるのみであるので、同一部分には同一符号
を付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部分のみ
を詳述する。前記第一実施例のパレット10では、内側
の補強区画30の位置には、補強リブ31が設けられて
いたが、本第二実施例のパレット70では、この補強リ
ブ31は設けられておらず、その代わりに補強区画30
の位置には、側板部23の外側に側板部23に沿って補
強用の当て板71が設けられている。当て板71は、上
下のデッキボード11,12の各端縁部近傍に互いに対
向するように形成された対向溝72に嵌め込まれて固定
されている。当て板71の材質は、金属板、アルミ板、
ガラス繊維強化プラスチック(FRP)板等の高強度樹
脂板など任意であるが、なるべく軽量のものが好まし
い。なお、当て板71が設けられた補強区画30におけ
る側板部23の肉厚は、前記第一実施例と同様に厚肉化
してもよく、あるいは非補強区画60と同じ肉厚として
もよい。
【0033】このような第二実施例においては、前記第
一実施例と全く同様にして、フォーク18の先端を補強
区画50(補強区画30または補強区画40)に突き当
ててパレット10の回転および移動操作を行う。
【0034】このような第二実施例によれば、補強区画
30の位置に当て板71が設けられているので、前記第
一実施例と全く同様な補強効果を得ることができる。こ
のため、パレット70の操作性の向上を図ることがで
き、四方差しパレットと同等な操作性を得ることができ
る。また、前記第一実施例の場合と同様に、端桁13A
の側板部23のみの補強であるため、四方差しパレット
に比べ、パレット70を軽量なものとすることができ
る。さらに、当て板71の設置範囲は、側板部23の全
長Lに渡るものではなく、必要最小限の範囲とされてい
るので、パレット70の軽量化をより一層図ることがで
きる。
【0035】[第三実施例]図4には、本発明の第三実
施例の合成樹脂製パレット90の部分断面図が示されて
いる。パレット90は、前記第一実施例のパレット10
と略同様な構成を備え、内側の補強区画30の側板部2
3の構造が一部異なるのみであるので、同一部分には同
一符号を付して詳しい説明は省略し、以下には異なる部
分のみを詳述する。図4において、補強区画30におけ
る側板部23には、非補強区画60における側板部23
の位置よりも内側に窪んだ凹部91が設けられている。
凹部91は、パレット90の高さ全体(デッキボード1
1,12の部分を含めた高さ全体)に渡って形成されて
いる。また、凹部91の深さSは、任意であってよく、
例えば、20mm程度などである。
【0036】このような第三実施例においては、フォー
ク18の先端を凹部91に突き当ててパレット10の回
転および移動操作を行う。このような第三実施例によれ
ば、補強区画30に補強リブ31が設けられているの
で、前記第一実施例と全く同様な補強効果を得ることが
でき、パレット90の操作性を向上できることに加え、
次のような効果を得ることができる。すなわち、補強区
画30に凹部91が設けられているので、フォーク18
を用いてパレット90の回転あるいは移動操作を行う際
に、フォーク18の先端をこの凹部91に突き当てるこ
とにより、フォーク18から受ける力を確実に補強区画
30のみに作用させることができ、操作中に誤って補強
区画以外の部分に過大な力が作用することはなくなるた
め、パレット90の破損をより確実に防止できる。
【0037】なお、本発明の効果を確かめるために次の
ような比較実験を行った。先ず、本発明のパレットに対
する比較例として、端桁13Aの側板部23に前記第一
実施例のような補強リブ31による補強あるいは前記第
二実施例のような当て板71による補強を全く行ってい
ない従来の二方差しタイプの合成樹脂製パレットを用
意した。なお、パレットは、ポリプロピレン(MI6g
/10分)60重量%とタルク(3μ)40重量%とか
らなる複合材料を射出成形したものを溶着することによ
り組み立てた。一方、本発明のパレットとして、前記第
一実施例の補強リブ31による補強を行ったパレット
、および前記第二実施例の当て板71による補強を行
ったパレットを用意した。また、パレットの当て板
71には、厚さ3mmのFRP板を用い、これをねじ止
めにより固定した。
【0038】各パレット、、の大きさは、桁13
に直交する方向の外形寸法W=1300mm、桁13に
沿う方向の外形寸法L=980mm、フォーク差込幅A
=1000mmとし、これらの各パレット、、の
上に重さ500kgの物品を載せた状態で、フォーク1
8の先端を端桁13Aの側板部23に突き当てた。ま
た、フォーク速度は、それぞれのパレットについて1m
/分、5m/分、10m/分の三通りとした。さらに、
それぞれのパレットについて側板部23のフォーク突き
を行う部分(補強区画30に相当する部分)の肉厚を4
mm、5mm、6mmと変化させた。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1および表2には、比較実験の結果が示
されている。表1は、パレットの結果であり、表2
は、パレット、の結果(同一結果のため兼用)であ
る。表1によれば、パレットについては、フォーク速
度が最も遅い1m/分でかつ肉厚が最も厚い6mmの場
合にのみ損傷が生じなかったが、残りの場合においては
損傷が発生し、補強を行っていない従来のパレットで
は、フォーク突きに十分に対応できないことが示され
た。表2によれば、パレット、については、全ての
場合において損傷が発生せず、本発明のパレット、
を用いればフォーク突きに十分に対応できることが示さ
れた。これらの比較実験により、本発明の効果(側板部
23の補強による効果)が顕著に示された。
【0042】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変
形等は本発明に含まれるものである。すなわち、前記各
実施例では、パレット10,70,90は、載物デッキ
面が平坦でかつ載物デッキ面の周囲に枠のない平パレッ
トとなっていたが、本発明のパレットは、このような平
パレットに限定されるものではなく、例えば、載物デッ
キ面が曲面状のパレット、載物デッキ面上にリブが設け
られたパレット、載物デッキ面の周囲に枠が設けられた
パレットなどであってもよく、要するに二方差しタイプ
の合成樹脂製パレットであればよい。
【0043】また、本発明のパレットは、片面使用形
(スキッドタイプ)でもよく、両面使用形でもよい。さ
らに、デッキボード11,12の形状は、前記各実施例
のような矩形形状に限定されるものではなく、正方形形
状であってもよく、あるいは矩形や正方形の各角部を丸
くしたり斜めに切ったりした形状などであってもよく、
要するに四側面を有する略方形状であればよい。
【0044】また、前記各実施例では、補強リブ31や
当て板71は、側板部23の一部分に設けられていた
が、本発明の補強リブ31や当て板71は、側板部23
の全長に渡って設けられていてもよい。さらに、前記各
実施例では、補強リブ31による補強と当て板71によ
る補強とは単独に行われていたが、同一補強区画内に補
強リブ31および当て板71の両方を設けてもよい。
【0045】また、前記第一実施例では、補強リブ31
は、側板部23に直交する方向に設けられていたが、本
発明の補強リブは、直交する方向に限定されるものでは
なく、要するに、側板部23に交差する方向に設けられ
ていればよい。例えば、図5に示すように、側板部23
に斜めに接続される補強リブ80としてもよく、あるい
は側板部23に直角に接続される補強リブ82と斜めに
接続される補強リブ83とを備えた補強構造としてもよ
く、このような場合においては、各接続箇所Pの間隔Q
を100mm以下としておけばよい。
【0046】さらに、前記第二実施例では、当て板71
は対向溝72に嵌め込まれることにより固定されていた
が、当て板71の固定方法は任意であり、ねじ止め、溶
着、接着等であってもよい。
【0047】また、前記第三実施例では、凹部91は、
パレット90の高さ全体(デッキボード11,12の部
分を含めた高さ全体)に渡って形成されていたが、図6
(A),(B)に示すように、パレットの高さHの一部
分に形成された凹部92,93としてもよい。このよう
にすることで、フォーク18の先端で各凹部92,93
の上面92A,93Aを突き上げることができるため、
パレットに物品が積載されていない時あるいは軽過重時
には、パレットを浮かせるようにして回転操作や移動操
作を行うことができる。そして、前記第三実施例では、
凹部91は、補強リブ31による補強が行われた補強区
画に形成されていたが、当て板71による補強が行われ
た補強区画に形成されていてもよい。さらに、前記第三
実施例では、凹部91は、内側の補強区画30の位置の
みに形成されていたが、外側の補強区画40の位置まで
延ばして形成されていてもよい。
【0048】そして、パレット10,70,90の材質
は、合成樹脂であれば任意であり、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン)、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、スチ
ロール樹脂、塩化ビニル樹脂等が好ましい。
【0049】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、端
桁の側板部に補強リブおよび/または当て板による補強
を行ったので、この補強区画にフォークの先端を突き当
てることにより、二方差しパレットの円滑な回転あるい
は移動操作を行うことができるため、二方差しパレット
の操作性を向上でき、四方差しパレットと同等な操作性
を得ることができるうえ、端桁の側板部のみの補強であ
るため、四方差しパレットに比べ、軽量なものとするこ
とができるという効果がある。
【0050】また、補強リブおよび/または当て板によ
る補強に加え、補強区画の側板部の板厚を非補強区画の
側板部の板厚よりも10%以上厚肉化した場合には、補
強効果をより一層向上できるという効果がある。さら
に、側板部の長手方向の寸法をL、同一側面に形成され
た複数のフォーク差込口の最も外側の端縁間の距離であ
るフォーク差込幅をAとして、補強区画を、側板部の長
手方向両端部からそれぞれL−A以上でかつL/2より
も小さい長さに渡って形成した場合には、補強を必要最
小限のものとすることができるため、軽量化を図ること
ができるという効果がある。
【0051】また、補強リブおよび/または当て板を含
む補強の行われた補強区画の側板部に、凹部を形成した
場合には、フォークの先端をこの凹部に突き当てること
により、フォークから受ける力を確実に補強区画のみに
作用させることができ、パレットの破損をより確実に防
止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す全体斜視図。
【図2】第一実施例の要部を示す詳細断面図。
【図3】本発明の第二実施例を示す部分断面図。
【図4】本発明の第三実施例を示す部分断面図。
【図5】本発明の変形例を示す概略断面図。
【図6】本発明の別の変形例を示す概略断面図。
【符号の説明】
10,70,90 合成樹脂製パレット 13 桁 13A 端桁 16 フォーク差込口 18 フォーク 23 側板部 30 内側の補強区画 31,80,82,83 補強リブ 40 外側の補強区画 50 補強区画 60 非補強区画 71 当て板 91,92,93 凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォーク差込口を二側面に有し、二方向
    からフォークを差し込み可能な二方差し合成樹脂製パレ
    ットにおいて、前記フォーク差込口が形成された二側面
    と直交する方向の二側面は、フォーク差込方向に沿って
    配置された複数本の桁のうち両端に位置する端桁の側板
    部により形成され、これらの側板部の少なくとも一部分
    には、側板部と交差する方向に側板部から内側に向かっ
    て複数の補強リブが設けられ、これらの補強リブは、そ
    れぞれ前記端桁の高さ全体に渡ってかつ前記端桁の幅の
    1/10以上に渡って設けられるとともに、各補強リブ
    と前記側板部との接続箇所は100mm以下の間隔で配
    置されていることを特徴とする合成樹脂製パレット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した合成樹脂製パレット
    において、前記側板部の少なくとも一部分の外側には、
    補強用の当て板が設けられていることを特徴とする合成
    樹脂製パレット。
  3. 【請求項3】 フォーク差込口を二側面に有し、二方向
    からフォークを差し込み可能な二方差し合成樹脂製パレ
    ットにおいて、前記フォーク差込口が形成された二側面
    と直交する方向の二側面は、フォーク差込方向に沿って
    配置された複数本の桁のうち両端に位置する端桁の側板
    部により形成され、これらの側板部の少なくとも一部分
    の外側には、補強用の当て板が設けられていることを特
    徴とする合成樹脂製パレット。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    した合成樹脂製パレットにおいて、前記補強リブおよび
    /または前記当て板を含む補強の行われた補強区画の前
    記側板部の板厚は、補強の行われていない非補強区画の
    前記側板部の板厚よりも10%以上厚肉とされているこ
    とを特徴とする合成樹脂製パレット。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    した合成樹脂製パレットにおいて、前記側板部の長手方
    向の寸法をL、同一側面に形成された複数のフォーク差
    込口の最も外側の端縁間の距離であるフォーク差込幅を
    Aとして、前記補強リブおよび/または前記当て板を含
    む補強の行われた補強区画は、前記側板部の長手方向両
    端部からそれぞれL−A以上でかつL/2よりも小さい
    長さに渡って形成されていることを特徴とする合成樹脂
    製パレット。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかに記載
    した合成樹脂製パレットにおいて、前記補強リブおよび
    /または前記当て板を含む補強の行われた補強区画の前
    記側板部には、凹部が形成されていることを特徴とする
    合成樹脂製パレット。
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