JPH08133119A - 車両の駆動装置 - Google Patents
車両の駆動装置Info
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- JPH08133119A JPH08133119A JP27790094A JP27790094A JPH08133119A JP H08133119 A JPH08133119 A JP H08133119A JP 27790094 A JP27790094 A JP 27790094A JP 27790094 A JP27790094 A JP 27790094A JP H08133119 A JPH08133119 A JP H08133119A
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- JP
- Japan
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- wheel
- vehicle
- cockpit
- barrel
- drive
- Prior art date
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- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイヤの向きを変えることなく前後左右斜め
任意方向への動きを可能にした車両の駆動装置を提供
し、運転操作を容易にすること。 【構成】 レッグ5の下端に設けたホイール11を、ス
プロケット15とチエーン16を介して第1駆動モータ
17で回転駆動する。ホイール11の円周上に配置した
8本の樽型車輪20の軸端のスプロケットと、ホイール
11に突設したデフケース12,13内のサイドギヤ2
6〜29に噛合するピニオン23のスプロケットとをチ
エーンで接続し、第2駆動モータ34が、チェーン3
3、スプロケット32、スプラインシャフト31、サイ
ドギヤ27,29を介して樽型車輪20を回転駆動する
ように構成する。この樽型車輪20がホイール11と共
に回転する第1の車輪としての回転接地面と、第1の車
輪の回転方向に垂直な方向に回転する第2の車輪として
の回転接地面とを兼ねる。
任意方向への動きを可能にした車両の駆動装置を提供
し、運転操作を容易にすること。 【構成】 レッグ5の下端に設けたホイール11を、ス
プロケット15とチエーン16を介して第1駆動モータ
17で回転駆動する。ホイール11の円周上に配置した
8本の樽型車輪20の軸端のスプロケットと、ホイール
11に突設したデフケース12,13内のサイドギヤ2
6〜29に噛合するピニオン23のスプロケットとをチ
エーンで接続し、第2駆動モータ34が、チェーン3
3、スプロケット32、スプラインシャフト31、サイ
ドギヤ27,29を介して樽型車輪20を回転駆動する
ように構成する。この樽型車輪20がホイール11と共
に回転する第1の車輪としての回転接地面と、第1の車
輪の回転方向に垂直な方向に回転する第2の車輪として
の回転接地面とを兼ねる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動装置に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来の車両、例えば自動車では、ドライ
バーがステアリング系を操作してタイヤの向きを変え、
その方向にタイヤが転動して始めて旋回や方向転換がで
きるようになっている。
バーがステアリング系を操作してタイヤの向きを変え、
その方向にタイヤが転動して始めて旋回や方向転換がで
きるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、ステアリ
ングの舵角で旋回半径が規制されるから、もっと自由に
方向転換したいという要望がある。自動車の車庫入れや
縦列駐車等において、ステアリング操作に手間取ってい
るドライバーが多いからである。ところで、特開平4-29
7368号公報には、ステアリング系とは別に、ステアリン
グホイールの旋回動作に連動して、左右輪に制動力と駆
動力を別々に作用させ、ステアリング特性を改善するよ
うにした例が開示されている。しかしながら、この技術
によっても、車両の真横への動きには、依然として限界
があった。また、通常の車両では運転席は前進方向を向
いたままであり、後退するときなど運転がしずらいとい
う問題があった。
ングの舵角で旋回半径が規制されるから、もっと自由に
方向転換したいという要望がある。自動車の車庫入れや
縦列駐車等において、ステアリング操作に手間取ってい
るドライバーが多いからである。ところで、特開平4-29
7368号公報には、ステアリング系とは別に、ステアリン
グホイールの旋回動作に連動して、左右輪に制動力と駆
動力を別々に作用させ、ステアリング特性を改善するよ
うにした例が開示されている。しかしながら、この技術
によっても、車両の真横への動きには、依然として限界
があった。また、通常の車両では運転席は前進方向を向
いたままであり、後退するときなど運転がしずらいとい
う問題があった。
【0004】そこで本発明は、タイヤの向きを変えるこ
となく車両の真横への動きを可能にし、さらに、運転席
の向きを変えることができるようにして車両の運転操作
を容易にすることを解決すべき技術的課題とする。
となく車両の真横への動きを可能にし、さらに、運転席
の向きを変えることができるようにして車両の運転操作
を容易にすることを解決すべき技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このために、以下のよう
な車両の駆動装置を創作した。すなわち、第1の発明
は、車輪を備えた車両の駆動装置において、車輪の回転
方向に垂直な方向に回転する第2の車輪を車輪の回転接
地面と第2の車輪の回転接地面とを兼ねるように設ける
とともに、車輪、第2の車輪を別々に駆動する車輪駆動
手段を設けたことを特徴としている。また、第2の発明
は、上記の車両の駆動装置において、コックピットの向
きを前記車輪駆動手段とは独立して制御し得るコックピ
ット制御手段と、コックピットの向きを常に、前進方向
と判断して、前記車輪駆動手段を制御する車両駆動手段
とを設けたことを特徴としている。
な車両の駆動装置を創作した。すなわち、第1の発明
は、車輪を備えた車両の駆動装置において、車輪の回転
方向に垂直な方向に回転する第2の車輪を車輪の回転接
地面と第2の車輪の回転接地面とを兼ねるように設ける
とともに、車輪、第2の車輪を別々に駆動する車輪駆動
手段を設けたことを特徴としている。また、第2の発明
は、上記の車両の駆動装置において、コックピットの向
きを前記車輪駆動手段とは独立して制御し得るコックピ
ット制御手段と、コックピットの向きを常に、前進方向
と判断して、前記車輪駆動手段を制御する車両駆動手段
とを設けたことを特徴としている。
【0006】
【作用】したがって、車輪の回転方向に垂直な方向に回
転する第2の車輪を駆動することにより、車両を真横に
も動かすことができる。また、コックピットの向きが単
独に変更されても、コックピットの向きを常に、前進方
向と判断して、前記車輪駆動手段を制御するため、運転
者の方向感覚にマッチした操作性を保持することができ
る。
転する第2の車輪を駆動することにより、車両を真横に
も動かすことができる。また、コックピットの向きが単
独に変更されても、コックピットの向きを常に、前進方
向と判断して、前記車輪駆動手段を制御するため、運転
者の方向感覚にマッチした操作性を保持することができ
る。
【0007】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1に示す車両1は、大別すると、運転者を乗せる
コックピット2が設けられたアッパーボデー3、アッパ
ーボデー3を回動自在に支持するアンダボデー4、アン
ダボデー4から下方に延びスイング動作可能な3本のレ
ッグ5、各レッグ5先端に取付けられた複合車輪6から
構成されている。
る。図1に示す車両1は、大別すると、運転者を乗せる
コックピット2が設けられたアッパーボデー3、アッパ
ーボデー3を回動自在に支持するアンダボデー4、アン
ダボデー4から下方に延びスイング動作可能な3本のレ
ッグ5、各レッグ5先端に取付けられた複合車輪6から
構成されている。
【0008】まず、アッパーボデー3の回動機構につい
て説明する。図3及び図4に示すように、前記アンダボ
デー4に立軸のモータ7が備えられ、モータ7の出力軸
端に駆動ギヤ7aが取付けられている。一方、アンダボ
デー4にベアリング4aを介して鉛直軸線回りの回動が
自在に支持されたアッパーボデー3には、駆動ギヤ7a
が噛合するリングギヤ3aが設けられ、駆動ギヤ7aの
回転によってアッパーボデー3が回動するようになって
いる。図1中、8は電源となるバッテリーを示し、9は
運転制御装置を示している。この運転制御装置9に、モ
ータ7を回転させるコックピット旋回スイッチ(図示省
略)が設けられていて、本発明でいうコックピット制御
手段が上記のように構成されている。なお、運転制御装
置9は、アンダボデー4に対するアッパーボデー3の回
転角位置を検出するロータリーエンコーダや、操縦桿
(ジョイスティックともいう)等が接続されているが、
それらについては、制御の概要とともに後述する。
て説明する。図3及び図4に示すように、前記アンダボ
デー4に立軸のモータ7が備えられ、モータ7の出力軸
端に駆動ギヤ7aが取付けられている。一方、アンダボ
デー4にベアリング4aを介して鉛直軸線回りの回動が
自在に支持されたアッパーボデー3には、駆動ギヤ7a
が噛合するリングギヤ3aが設けられ、駆動ギヤ7aの
回転によってアッパーボデー3が回動するようになって
いる。図1中、8は電源となるバッテリーを示し、9は
運転制御装置を示している。この運転制御装置9に、モ
ータ7を回転させるコックピット旋回スイッチ(図示省
略)が設けられていて、本発明でいうコックピット制御
手段が上記のように構成されている。なお、運転制御装
置9は、アンダボデー4に対するアッパーボデー3の回
転角位置を検出するロータリーエンコーダや、操縦桿
(ジョイスティックともいう)等が接続されているが、
それらについては、制御の概要とともに後述する。
【0009】次に、レッグ5のスイング機構について説
明する。図1及び図2に示すように、3本のレッグ5は
アンダボデー4のスカート部4bに設けられた支軸4c
により回動自在に支持されて120°間隔で放射状に延
び、レッグ5の先端部には複合車輪6が取付けられ、後
端部にはエアシリンダ10のロッド10aが接続されて
いる。エアシリンダ10は、図5参照、前記スカート部
4bに設けられた支持フレーム4dに軸4e回りの回動
が可能に取付けられており、ロッド10aが伸縮する
と、複合車輪6を接地させた状態でレッグ5が回動する
結果、アンダボデー4がその上のコックピット2と共に
昇降動する(図1参照)。なお、本例の場合、エアシリ
ンダ10は、図示省略のエアボンベから高圧エアの供給
を受けて作動する構成である。図5中、17及び33
は、次述する複合車輪6の第1及び第2駆動モータを示
す。
明する。図1及び図2に示すように、3本のレッグ5は
アンダボデー4のスカート部4bに設けられた支軸4c
により回動自在に支持されて120°間隔で放射状に延
び、レッグ5の先端部には複合車輪6が取付けられ、後
端部にはエアシリンダ10のロッド10aが接続されて
いる。エアシリンダ10は、図5参照、前記スカート部
4bに設けられた支持フレーム4dに軸4e回りの回動
が可能に取付けられており、ロッド10aが伸縮する
と、複合車輪6を接地させた状態でレッグ5が回動する
結果、アンダボデー4がその上のコックピット2と共に
昇降動する(図1参照)。なお、本例の場合、エアシリ
ンダ10は、図示省略のエアボンベから高圧エアの供給
を受けて作動する構成である。図5中、17及び33
は、次述する複合車輪6の第1及び第2駆動モータを示
す。
【0010】次に、複合車輪6及び車輪駆動手段につい
て説明する。図6及び図7に示すように、レッグ5の下
端部に配置される円盤状ホイール11の中心部左右側面
にデフケース12,13が突設され、図示左側のデフケ
ース12が、レッグ5に取付けられたベアリング14を
介して水平軸線回りに回動自在に支持されている。さら
に、デフケース12に固設されたスプロケット15がチ
ェーン16により第1駆動モータ17のスプロケット1
7aに連結され、第1駆動モータ17にてホイール11
が回転駆動されるようになっている。
て説明する。図6及び図7に示すように、レッグ5の下
端部に配置される円盤状ホイール11の中心部左右側面
にデフケース12,13が突設され、図示左側のデフケ
ース12が、レッグ5に取付けられたベアリング14を
介して水平軸線回りに回動自在に支持されている。さら
に、デフケース12に固設されたスプロケット15がチ
ェーン16により第1駆動モータ17のスプロケット1
7aに連結され、第1駆動モータ17にてホイール11
が回転駆動されるようになっている。
【0011】ホイール11の左右両面には略L字状のブ
ラケット18がホイール11の円周上90°等分位置に
配設され、それらのブラケット18にて樽型車輪20の
車軸19が支持されていて、樽型車輪20で複合車輪6
の外周面が形成されている。すなわち、これらの樽型車
輪20は、ホイール11の中心軸線回りに回る第1の車
輪としての回転接地面と、第1の車輪の回転方向に垂直
な方向に回る第2の車輪としての回転接地面とを兼ねる
ように設けられているのである。なお、本例では複合車
輪6を構成する樽型車輪20を8本としたので、ホイー
ル11の左右両面において、樽型車輪20の取付位置は
ホイールの周方向に45°オフセットしてあり、ホイー
ル11の回転角位置にかかわらず、常に、いずれかの樽
型車輪20が確実に接地するようになっている。
ラケット18がホイール11の円周上90°等分位置に
配設され、それらのブラケット18にて樽型車輪20の
車軸19が支持されていて、樽型車輪20で複合車輪6
の外周面が形成されている。すなわち、これらの樽型車
輪20は、ホイール11の中心軸線回りに回る第1の車
輪としての回転接地面と、第1の車輪の回転方向に垂直
な方向に回る第2の車輪としての回転接地面とを兼ねる
ように設けられているのである。なお、本例では複合車
輪6を構成する樽型車輪20を8本としたので、ホイー
ル11の左右両面において、樽型車輪20の取付位置は
ホイールの周方向に45°オフセットしてあり、ホイー
ル11の回転角位置にかかわらず、常に、いずれかの樽
型車輪20が確実に接地するようになっている。
【0012】また、各樽型車輪20の片側の車軸19に
取付けられたスプロケット21と、デフケース12,1
3内にベアリング22を介して回動自在に設けられたピ
ニオン23の各支軸に取付けられたスプロケット24と
がチェーン25にて連結されていて、図6に示すホイー
ル11左側の4個のピニオン23はデフケース12内の
サイドギヤ26,27と噛合し、ホイール11右側の4
個のピニオン23はデフケース13内のサイドギヤ2
8,29と噛合している。なお、サイドギヤ26,28
はそれぞれ回動自在に軸支されているが、サイドギヤ2
7,29は、レッグ5にベアリング30を介して支持さ
れたスプラインシャフト31に結合されて一体回転する
ようになっている。そして、スプラインシャフト31に
固着されたスプロケット32がチェーン33により第2
駆動モータ34のスプロケット34aに連結されてい
る。
取付けられたスプロケット21と、デフケース12,1
3内にベアリング22を介して回動自在に設けられたピ
ニオン23の各支軸に取付けられたスプロケット24と
がチェーン25にて連結されていて、図6に示すホイー
ル11左側の4個のピニオン23はデフケース12内の
サイドギヤ26,27と噛合し、ホイール11右側の4
個のピニオン23はデフケース13内のサイドギヤ2
8,29と噛合している。なお、サイドギヤ26,28
はそれぞれ回動自在に軸支されているが、サイドギヤ2
7,29は、レッグ5にベアリング30を介して支持さ
れたスプラインシャフト31に結合されて一体回転する
ようになっている。そして、スプラインシャフト31に
固着されたスプロケット32がチェーン33により第2
駆動モータ34のスプロケット34aに連結されてい
る。
【0013】したがって、各レッグ5において、第1駆
動モータ17が回転すると、チェーン16を介してスプ
ロケット15が回り、デフケース12とホイール11と
デフケース13とが一体で回転する。すなわち、ホイー
ル11の回転と共に樽型車輪20が回転(公転)して第
1の車輪として作用する。他方、第2駆動モータ34が
回転すると、チェーン33、スプロケット32及びスプ
ラインシャフト31を介してサイドギヤ26,28が回
転し、さらにピニオン23、スプロケット24、チェー
ン25及びスプロケット21を介して樽型車輪20が駆
動されて、樽型車輪20が第1の車輪の回転方向に垂直
な方向に回転(自転)して第2の車輪として作用する。
すなわち、両モータ17,34を同時に制御することに
よって、複合車輪6を、車輪の向きを変えることなく、
前後左右斜めの任意方向へ動かすことができるのであ
る。
動モータ17が回転すると、チェーン16を介してスプ
ロケット15が回り、デフケース12とホイール11と
デフケース13とが一体で回転する。すなわち、ホイー
ル11の回転と共に樽型車輪20が回転(公転)して第
1の車輪として作用する。他方、第2駆動モータ34が
回転すると、チェーン33、スプロケット32及びスプ
ラインシャフト31を介してサイドギヤ26,28が回
転し、さらにピニオン23、スプロケット24、チェー
ン25及びスプロケット21を介して樽型車輪20が駆
動されて、樽型車輪20が第1の車輪の回転方向に垂直
な方向に回転(自転)して第2の車輪として作用する。
すなわち、両モータ17,34を同時に制御することに
よって、複合車輪6を、車輪の向きを変えることなく、
前後左右斜めの任意方向へ動かすことができるのであ
る。
【0014】次に、前記運転制御装置9について説明す
る。図8は制御の概要を示すブロック図である。運転制
御装置9には、同図に示す操縦桿41、コックピット旋
回スイッチ42、アンダーボデー旋回スイッチ43、ボ
デー昇降スイッチ44が設けられており、操縦桿41操
作時の進行方向指令信号がマイコン45に入力され、上
記各スイッチによる動作指令信号がコントローラ(P
C)46に入力されるようになっている。マイコン45
は、ロータリーエンコーダ47からのアッパーボデー3
の回転角位置検出信号と、コントローラ46を介した上
記各スイッチによる動作指令信号とに基づいて、予め記
憶している所定のプログラムによって前述の各モータ1
7,34の回転速度と回転方向とを演算し、その結果の
制御信号を出力する。この場合、コックピット2の正面
が常に進行方向と規定され、その進行方向に全部の複合
車輪6を転動させるべく、各レッグ5のホイール11及
び樽形車輪20の回転速度が演算される。マイコン45
の出力側は、電源バッテリーと各モータ7,17,34
との間に設けられたモータ速度制御用トランジスタ48
と、コントローラ46とに接続されている。また、コン
トローラ46は、各モータ7,17,34の回転方向を
切り換えるリレー49と、ボデー昇降用のエアシリンダ
10とエアボンベ10a間に介装されたソレノイドバル
ブ10bとを制御できるように接続されている。本発明
でいう車両駆動手段は上記のように構成されている。な
お、本例では、前述したコックピット制御手段を構成す
るコックピット旋回スイッチ42とモータ7とを運転制
御装置9(図9参照)内に示しているが、これらを運転
制御装置9から外して独立した回路構成にすることもで
きる。
る。図8は制御の概要を示すブロック図である。運転制
御装置9には、同図に示す操縦桿41、コックピット旋
回スイッチ42、アンダーボデー旋回スイッチ43、ボ
デー昇降スイッチ44が設けられており、操縦桿41操
作時の進行方向指令信号がマイコン45に入力され、上
記各スイッチによる動作指令信号がコントローラ(P
C)46に入力されるようになっている。マイコン45
は、ロータリーエンコーダ47からのアッパーボデー3
の回転角位置検出信号と、コントローラ46を介した上
記各スイッチによる動作指令信号とに基づいて、予め記
憶している所定のプログラムによって前述の各モータ1
7,34の回転速度と回転方向とを演算し、その結果の
制御信号を出力する。この場合、コックピット2の正面
が常に進行方向と規定され、その進行方向に全部の複合
車輪6を転動させるべく、各レッグ5のホイール11及
び樽形車輪20の回転速度が演算される。マイコン45
の出力側は、電源バッテリーと各モータ7,17,34
との間に設けられたモータ速度制御用トランジスタ48
と、コントローラ46とに接続されている。また、コン
トローラ46は、各モータ7,17,34の回転方向を
切り換えるリレー49と、ボデー昇降用のエアシリンダ
10とエアボンベ10a間に介装されたソレノイドバル
ブ10bとを制御できるように接続されている。本発明
でいう車両駆動手段は上記のように構成されている。な
お、本例では、前述したコックピット制御手段を構成す
るコックピット旋回スイッチ42とモータ7とを運転制
御装置9(図9参照)内に示しているが、これらを運転
制御装置9から外して独立した回路構成にすることもで
きる。
【0015】上述の駆動装置を備えた車両1の運転操作
について、以下に説明する。さて、コックピット2に入
った運転者がコックピット旋回スイッチ42を押すと、
アッパーボデー3共々コックピット2が旋回する。ま
た、所望の方向に操縦桿41を倒すと、コックピット2
の正面が、常に、前進方向と判断されたうえでそのとき
の操縦桿41の倒れた方向に対応させてホイール11及
び樽形車輪20が回転駆動されるため、車両1を所望の
方向に進めることができる。また、アンダーボデー旋回
スイッチ43を押すと、樽形車輪20の回転によってア
ンダボデー4がその場で旋回する。このときには、アッ
パーボデー3はアンダボデー4に対して反対方向に回転
して、コックピット2の向きを変えないようになってい
る。したがって、これらの制御によって運転者の方向感
覚にマッチした操作性を保持することができるため、狭
い場所での運転が容易にできる。
について、以下に説明する。さて、コックピット2に入
った運転者がコックピット旋回スイッチ42を押すと、
アッパーボデー3共々コックピット2が旋回する。ま
た、所望の方向に操縦桿41を倒すと、コックピット2
の正面が、常に、前進方向と判断されたうえでそのとき
の操縦桿41の倒れた方向に対応させてホイール11及
び樽形車輪20が回転駆動されるため、車両1を所望の
方向に進めることができる。また、アンダーボデー旋回
スイッチ43を押すと、樽形車輪20の回転によってア
ンダボデー4がその場で旋回する。このときには、アッ
パーボデー3はアンダボデー4に対して反対方向に回転
して、コックピット2の向きを変えないようになってい
る。したがって、これらの制御によって運転者の方向感
覚にマッチした操作性を保持することができるため、狭
い場所での運転が容易にできる。
【0016】さらに、ボデー昇降スイッチ44を押す
と、3本のレッグ5がスイング動作をし、アンダボデー
4、アッパーボデー3及びコックピット2が一緒に上下
に動く。この機能は、ラフロードの走行に便利である。
なお、レッグ5を個別に制御し、ボデーの昇降に合わせ
て、ホイール11及び樽形車輪20を適宜に回転駆動す
ることによって、尺とり虫のような動きで前進すること
ができるから、例えば段差を乗り越えることが簡単にで
きる。
と、3本のレッグ5がスイング動作をし、アンダボデー
4、アッパーボデー3及びコックピット2が一緒に上下
に動く。この機能は、ラフロードの走行に便利である。
なお、レッグ5を個別に制御し、ボデーの昇降に合わせ
て、ホイール11及び樽形車輪20を適宜に回転駆動す
ることによって、尺とり虫のような動きで前進すること
ができるから、例えば段差を乗り越えることが簡単にで
きる。
【0017】本実施例の車両1の駆動装置は上記の構成
となっているから、以下の効果を奏する。 複合車輪6は樽形車輪20の回転により、路面との滑
りがほとんどなく、最適なグリップ力が得られ、車輪の
磨耗が少ない。 その場旋回を応用すれば、車庫入れ、幅寄せ、方向転
換が操縦桿41を使って誰でも迅速かつ容易に行える。 複合車輪6の向きを変えずに、前後左右斜め任意の方
向に走行できるため、ぬかるみやラフロードであっても
路面を選んで走行できる。また、コックピット2は、常
に進行方向を向いているが、必要に応じて自在に向きを
変えることができる。 したがって、運転者は、常に進行方向を向いて操縦桿
を自身の感覚どうりに操作すれば良いから、運転し易
く、かつ安全性が確保される。
となっているから、以下の効果を奏する。 複合車輪6は樽形車輪20の回転により、路面との滑
りがほとんどなく、最適なグリップ力が得られ、車輪の
磨耗が少ない。 その場旋回を応用すれば、車庫入れ、幅寄せ、方向転
換が操縦桿41を使って誰でも迅速かつ容易に行える。 複合車輪6の向きを変えずに、前後左右斜め任意の方
向に走行できるため、ぬかるみやラフロードであっても
路面を選んで走行できる。また、コックピット2は、常
に進行方向を向いているが、必要に応じて自在に向きを
変えることができる。 したがって、運転者は、常に進行方向を向いて操縦桿
を自身の感覚どうりに操作すれば良いから、運転し易
く、かつ安全性が確保される。
【0018】ところで、前述した複合車輪6の例では、
図7参照、8本の樽型車輪20をホイール11と同心の
真円を作るように配置したが、この樽型車輪20を例え
ばソリッドタイヤにすると、樽の真ん中と両端部とでは
ゴムの厚みが異なるから、タイヤが転動するときに変形
量に差ができてしまう。これを解決するためには、図9
に示すように、樽型車輪120の外形を車輪の半径Rよ
り大きな曲率の樽形とし、樽型車輪120の両端部を真
円からはみ出させて配置して、予め車輪外形を補正して
おくことが考えられる。なお、前述の樽型車輪20と比
べた形状の差を、図中にSで代表して示す。このように
すると、使用時に樽型車輪120の変形量に極端な差が
できず、転動が滑らかになり、車輪の回転角位置によっ
て車軸が上下動することが少なくなって乗り心地が良く
なるという作用効果がある。
図7参照、8本の樽型車輪20をホイール11と同心の
真円を作るように配置したが、この樽型車輪20を例え
ばソリッドタイヤにすると、樽の真ん中と両端部とでは
ゴムの厚みが異なるから、タイヤが転動するときに変形
量に差ができてしまう。これを解決するためには、図9
に示すように、樽型車輪120の外形を車輪の半径Rよ
り大きな曲率の樽形とし、樽型車輪120の両端部を真
円からはみ出させて配置して、予め車輪外形を補正して
おくことが考えられる。なお、前述の樽型車輪20と比
べた形状の差を、図中にSで代表して示す。このように
すると、使用時に樽型車輪120の変形量に極端な差が
できず、転動が滑らかになり、車輪の回転角位置によっ
て車軸が上下動することが少なくなって乗り心地が良く
なるという作用効果がある。
【0019】なお、上記実施例の車両1の駆動装置にお
いて、複合車輪6の数に制約はなく、また各部の動力伝
達機構を適宜な機構、例えばベルト式に置き換えても良
い。この他、当業者の知識に基づき、種々の変更を加え
た態様で本発明を実施し得ることは勿論である。
いて、複合車輪6の数に制約はなく、また各部の動力伝
達機構を適宜な機構、例えばベルト式に置き換えても良
い。この他、当業者の知識に基づき、種々の変更を加え
た態様で本発明を実施し得ることは勿論である。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車輪の回転方向に垂直な方向に回転する第2の車輪を駆
動することにより、車両を真横にも動かすことができる
から、車両の旋回や方向転換が容易になる。また、コッ
クピットの向きを常に、前進方向と判断して車輪駆動手
段を制御するため、運転者の方向感覚にマッチした操作
性を保持することができ、車両の運転が楽にできる。
車輪の回転方向に垂直な方向に回転する第2の車輪を駆
動することにより、車両を真横にも動かすことができる
から、車両の旋回や方向転換が容易になる。また、コッ
クピットの向きを常に、前進方向と判断して車輪駆動手
段を制御するため、運転者の方向感覚にマッチした操作
性を保持することができ、車両の運転が楽にできる。
【図1】実施例の車両を示す概略正面図である。
【図2】アッパーボデーを取り外した車両の平面図であ
る。
る。
【図3】アッパーボデーの平面図である。
【図4】アッパーボデーとアンダーボデーの要部を破断
した側面図である。
した側面図である。
【図5】レッグの説明図である。
【図6】レッグ下端部の断面図であり、複合車輪の正面
を示す。
を示す。
【図7】図6のA−A断面図であり、複合車輪の側面を
示す。
示す。
【図8】制御ブロック図である。
【図9】樽型車輪の別例の説明図である。
1 車両 2 コックピット 3 アッパーボデー 4 アンダーボデー 5 レッグ 6 複合車輪 7 モータ 9 運転制御装置 11 ホイール 17 第1駆動モータ 20 樽型車輪 34 第2駆動モータ 41 操縦桿 45 マイコン 46 コントローラ 47 ロータリーエンコーダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池谷 茂 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 深町 信二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 尾崎 修一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 鈴木 博斉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 都築 豊 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 井上 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 長浜 直哉 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松浦 鉄也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 梅田 倫伯 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 車輪を備えた車両の駆動装置において、
車輪の回転方向に垂直な方向に回転する第2の車輪を車
輪の回転接地面と第2の車輪の回転接地面とを兼ねるよ
うに設けるとともに、車輪、第2の車輪を別々に駆動す
る車輪駆動手段を設けたことを特徴とする車両の駆動装
置。 - 【請求項2】 コックピットの向きを前記車輪駆動手段
とは独立して制御し得るコックピット制御手段と、コッ
クピットの向きを常に、前進方向と判断して、前記車輪
駆動手段を制御する車両駆動手段とを設けたことを特徴
とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27790094A JPH08133119A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 車両の駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27790094A JPH08133119A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 車両の駆動装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08133119A true JPH08133119A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17589863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27790094A Pending JPH08133119A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 車両の駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08133119A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009179110A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Kyoto Univ | 移動搬送機構 |
JP2011184003A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
JP2011184004A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
JP2011183909A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
JP2013503778A (ja) * | 2009-09-08 | 2013-02-04 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 双方向運動装置 |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP27790094A patent/JPH08133119A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009179110A (ja) * | 2008-01-29 | 2009-08-13 | Kyoto Univ | 移動搬送機構 |
JP2013503778A (ja) * | 2009-09-08 | 2013-02-04 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 双方向運動装置 |
JP2011183909A (ja) * | 2010-03-05 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
JP2011184003A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
JP2011184004A (ja) * | 2010-03-10 | 2011-09-22 | Kanto Auto Works Ltd | 全駆動型回転体付き車輪 |
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