JP2011183909A - 全駆動型回転体付き車輪 - Google Patents

全駆動型回転体付き車輪 Download PDF

Info

Publication number
JP2011183909A
JP2011183909A JP2010049952A JP2010049952A JP2011183909A JP 2011183909 A JP2011183909 A JP 2011183909A JP 2010049952 A JP2010049952 A JP 2010049952A JP 2010049952 A JP2010049952 A JP 2010049952A JP 2011183909 A JP2011183909 A JP 2011183909A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
rotation
rotating
rotating body
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010049952A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5083699B2 (ja
Inventor
Hideki Torita
秀樹 取田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Kanto Auto Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanto Jidosha Kogyo KK, Kanto Auto Works Ltd filed Critical Kanto Jidosha Kogyo KK
Priority to JP2010049952A priority Critical patent/JP5083699B2/ja
Publication of JP2011183909A publication Critical patent/JP2011183909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5083699B2 publication Critical patent/JP5083699B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Gear Transmission (AREA)
  • Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)

Abstract

【課題】全ての回転輪を個々に回転駆動して段差を円滑に乗り越えることができる、全駆動型回転体付き車輪を提供する。
【解決手段】ホイール11の周囲の複数の回転体12a,12bに従動プーリ13a,12bを備え、ホイール11内に第1の回転分配伝達機構14及び第2の回転分配伝達機構15を備え、中空の車軸16に中空の第1の回転体駆動軸18を通し、さらに第2の回転体駆動軸20を通し、ホイール11を走行用モータ17で駆動し、第1の回転分配伝達機構14を回転体駆動用第1モータ19で駆動し、第2の回転分配伝達機構15を回転体駆動用第2モータ21で駆動する。回転体12a,12bを回転するときは、第1の太陽平歯車14a及び第2の太陽平歯車15aを同一方向に回転しかつホイールに対して相対回転が生じるように、走行用モータ17と回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21とを回転制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面上を全方向に走行する全方向移動車に使用され、車輪の直進方向に対して直交方向へ回転する複数個の回転体がホイールの周囲に配列されている回転体付き車輪に係り、特に全ての回転体を受動回転ではなく能動回転させるタイプの全駆動型回転体付き車輪に関するものである。
平面上を全方向に走行する全方向移動車は、全駆動型回転体付き車輪を備えている。全ての回転体を受動回転ではなくホイールを回転駆動するモータとは別のモータで能動回転させるタイプの全駆動型回転体付き車輪は、ホイールと、ホイールの周囲に配設される複数個の回転体と、を有し、走行駆動源として、ホイールを駆動回転する一のモータと、複数個の回転体を駆動回転する他のモータと、を有している。複数個の回転体は、ホイールの外周面のブラケットに設けられ、ホイールの回転平面内に軸心を有する車軸に支持されている。
従って、個々の回転体は、ホイールの回転方向に直交する方向に回転するようになっている。そうして、前後方向の走行は、一のモータでホイールを前進回転又は後進回転させて行い、横方向走行は、他のモータでホイールを右回転又は左回転させて行い、斜め方向の走行は、ホイールを回転させると共に全部の回転体を回転させることにより行う。
従来の、全ての回転体を受動回転ではなく能動回転させるタイプの全駆動型回転体付き車輪としては、例えば特許文献1〜4のものが知られている。
特許文献1に記載されている固定式車輪は、車輪外周部に円形の軸を備え、この軸に車輪の回転方向と直角方向に回転するローラ及び緩衝部材を交互に連続して配置し自在に方向転換できる構成である。
特許文献2に記載されている回転体付き車輪は、車輪の直進方向に対して直交方向へ回転する複数個の回転体が車輪の周囲に配列され、各回転体が、車軸を中心とする半径方向に対して交差する回転軸線を中心に回転自在に支持され、車輪回転方向前側である先端部の直径を後端部の直径よりも小さくし、周面の母線を車輪外周円の円弧となるように形成され、各回転体の先端部が隣接する前記回転体の基端部に近接し得るように、各回転体の先端部が、隣接する回転体の基端部に形成された凹部に部分的に侵入している構成である。
特許文献3に記載されている全方向移動用車輪は、ホイールの外側に、外面が車輪外周円に一致する複数の樽形分割ローラが隣接する樽形分割ローラ同士を連結して配設され、各樽形分割ローラが支持部材とローラ軸とで支持され、一の樽形分割ローラに回転力を伝達する動力伝達手段を備えている。
特許文献4に記載されている移動搬送機構は、ホイール部材の周囲に複数の副車輪が回転自在に支持され、ホイールと固定されたホイール回転中心軸と副車輪を駆動するための出力部材とを同軸対向して備えて差動機構で連結し、さらに差動機構を副車輪に連結してなり、出力部材の自転による回転で副車輪が回転され、かつ出力部材の公転に伴ってホイール部材が回転する構成である。
特開平11−227404号公報 特開2002−137602号公報 特開2005−67334号公報 特開2009−179110号公報
特許文献1及び特許文献2に記載された技術は、回転輪を駆動する構成ではないので、車輪の回転に伴って回転輪が回転して側方への移動成分が入る走行中に、回転輪が段差に出合うと、この段差を乗り越えられない場合がある。
特許文献3に記載された全方向移動用車輪は、動力伝達手段から回転力を直接に伝達される樽形分割ローラには回転力が伝わるが、樽形分割ローラにはガタやバックラッシが多く、回転力を直接に伝達される樽形分割ローラから隣接の樽形分割ローラには、回転力が伝わりにくく、反対側の樽形分割ローラにはさらに回転力が伝わりにくい。この全方向移動用車輪によれば、上記反対側の樽形分割ローラに負荷が掛かれば、この負荷は、回転力を直接に伝達される樽形分割ローラに対してロックとして作用する。このため、この全方向移動用車輪によれば、樽形分割ローラを円滑に回転駆動することができない。
特許文献4に記載された移動搬送機構は、円周方向の4等分位置の副車輪が駆動され、残りの副車輪は駆動される副車輪から軸を介して回転伝達される。このため、この移動搬送機構は、駆動される副車輪の数が4つとなるので、副車輪の駆動性が改善されるものの、基本的には、特許文献3に記載された全方向移動用車輪と同様に、副車輪の駆動性が悪いという同じ問題点を残している。
そこで、本発明者は、特許文献1及び特許文献2に記載された回転体付き車輪について、回転輪が回転して横方向の移動成分を生じる走行中に、回転輪が段差に出合っても、この段差を乗り越えられるようにすることを課題とし、回転輪を駆動する構造として、特許文献3及び特許文献4の駆動をさらに考察し、種々に工夫を重ねて本発明を完成させたものである。
また、本発明者は、特許文献1及び特許文献2に記載された回転輪を有する回転体付き車輪について、回転輪に駆動を与えるに際して以下のような問題に着目した。
すなわち、特許文献1に記載された回転体は、径が両端で小さく中央で大きい樽形であり、所定速度で回転すると、設置位置が異なることによって回転輪の回転速度が連続的に変化する。また、特許文献2に記載された回転体は、半紡錘形であり、設置位置が異なることによって回転輪の回転速度が連続的に変化することに加え、同時に接地する一の回転体の大径端部と他の一の回転体の小径端部との周速が相違するので、大径端部から小径端部に乗り換える状態では速度が落ちて段差を乗り越えることができない虞がある。
本発明は、上述した点に鑑み案出されたもので、回転輪同士の連鎖による回転伝達を介さないで全ての回転輪を個々に回転駆動し、回転輪が段差に出合ったときも円滑にこの段差を乗り越えることができる、全駆動型回転体付き車輪を提供することを目的としている。
また本発明は、回転輪の接地位置の径の変化に応じて回転輪による移動速度が変化するということがなく、回転輪による移動を安定した速度で行える、全駆動型回転体付き車輪を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の全駆動型回転体付き車輪は、ホイールと、ホイールの周囲に車輪の直進方向に対して直交方向へ回転可能に備えられた複数の回転体と、各回転体に固定された従車と、ホイール内に備えられた第1の太陽歯車を含み該第1の太陽歯車の回転を複数の回転体のうち、1つ置きの第1群の回転体に固定された従車に分配伝達する第1の回転分配伝達機構と、ホイール内に備えられた第2の太陽歯車を含み該第2の太陽歯車の回転を残り1つ置きの第2群の回転体に固定された従車に分配伝達する第2の回転分配伝達機構と、車体フレームに回転可能に支持されホイールを支持する中空の車軸と、車体フレームに備えられ車軸を回転する走行用モータと、車軸に通されホイール側の端部が第1の太陽歯車に固定連結されていると共に、車体フレーム側の端部が入力回転を出力回転として伝達しかつウオームからの回転を出力回転に加算又は減算して伝達する第1の差動遊星歯車機構に接続された中空の第1の回転体駆動軸と、車体フレームに備えられウオームを回転する回転体駆動用第1モータと、第1の回転体駆動軸に通されホイール側の端部が第2の太陽歯車に固定連結されていると共に、車体フレーム側の端部が入力回転を出力回転として伝達しかつウオームからの回転を出力回転に加算又は減算して伝達する第2の差動遊星歯車機構に接続された第2の回転体駆動軸と、車体フレームに備えられウオームを回転する回転体駆動用第2モータと、走行用モータと回転体駆動用第1モータ及び回転体駆動用第2モータの回転制御を行う制御部と、を備えてなることを特徴とする。
要約すると、全駆動型回転体付き車輪は、ホイールの周囲の複数の回転体に従車を備え、ホイール内に第1の太陽歯車を有する第1の回転分配伝達機構及び第2の太陽歯車を有する第2の回転分配伝達機構を備え、中空の車軸に第1の太陽歯車を支持する中空の第1の回転体駆動軸を通し、さらに第2の太陽歯車を支持する第2の回転体駆動軸を通し、車軸で支持されたホイールを走行用モータで駆動し、第1の回転体駆動軸で支持された第1の太陽歯車を第1の差動遊星歯車機構を介し回転体駆動用第1モータで駆動し、第2の回転体駆動軸で支持された第2の太陽歯車を第2の差動遊星歯車機構を介し回転体駆動用第2モータで駆動する構成である。第1及び第2の差動遊星歯車機構は、走行用モータの駆動を、車軸と同じ回転数を車軸と同一方向に第1又は第2の回転体駆動軸に伝達し、回転体駆動用第1モータと回転体駆動用第2モータを駆動するときは回転数を加算又は減算して第1又は第2の回転体駆動軸に伝達する。
上記構成によれば、走行用モータのみを駆動させると、全駆動型回転体付き車輪を直進走行させることができる。走行用モータの駆動に加え、回転体駆動用第1モータと回転体駆動用第2モータを駆動すると、横方向の速度成分を伴う走行ができる。走行用モータを駆動しないで、回転体駆動用第1モータと回転体駆動用第2モータを駆動すると、横方向に走行できる。横方向の速度成分を伴う走行及び横方向に走行する場合には、回転体駆動用第1モータと回転体駆動用第2モータを回転制御して、回転体を同一方向にかつ平均回転数が同一となるように回転させると、全駆動型回転体付き車輪の横方向の速度成分を安定させることができる。上記構成によれば、回転輪同士の連鎖による回転伝達を介さないで全ての回転輪を個々に回転駆動する構成を実現することができるから、回転輪が段差を円滑に乗り越えることができる。
本発明の全駆動型回転体付き車輪は、回転体が、車輪外周円の円弧を形成する周面を有し、かつ樽形形状に形成されているか、または車輪の前進回転方向の前側端部の直径が後側端部の直径よりも小さい半紡錘形状に形成されていて、径の小さい端部の一部が隣接する回転体の径の大きい端部に入り込んだ状態に備えられる場合には、制御部が、複数の回転体のうち1つ置きの第1群の回転体と、残り1つ置きの第2群の回転体とに分かれて別々に同一方向に回転数変化をするように回転制御し、かつ、同時に接地状態となる2つの回転体のうちの、一の回転体の大径部分と他の一の回転体の小径部分とが、車輪の直進方向に対して直交方向へ回転する同じ周速になるように、第1群の回転体の回転と第2群の回転体の回転とが位相を異ならせて回転制御する構成とすることが好ましい。
この構成にすると、回転輪の接地位置の径の変化に応じて回転輪による移動速度が変化することがないので、回転輪による移動を安定した速度で行える。
本発明によれば、回転輪同士の連鎖による回転伝達を介さないで全ての回転輪を個々に回転駆動する構成を実現することができる。従って、回転輪が段差に出合ったときも円滑にこれを乗り越えることができる全駆動型回転体付き車輪を提供することができる。
本発明によれば、ホイール内に二重に回転を分配伝達する機構を備えるので、樽形の回転体の数が多い全駆動型回転体付き車輪を構成する場合でもホイールの小さなスペースに収まり、全部の回転体の一つ一つを駆動する全駆動型回転体付き車輪を実現できる。また本発明によれば、径が相違する樽形の回転体を交互に配列し、かつホイールの回転時における大径の回転体の接地部分の周速と小径の回転体の接地部分の周速を同一になるように直径に応じた変速制御を行う全駆動型回転体付き車輪を実現する場合に、ホイール内に二重に回転を分配伝達する機構を備える構成が有用になる。
本発明の第1実施形態に係る全駆動型回転体付き車輪の概略の縦断面図である。 図1の全駆動型回転体付き車輪のII−II矢視図である。 図1の全駆動型回転体付き車輪のIII−III矢視図である。 図1の全駆動型回転体付き車輪の回転体の変速位相回転制御を説明するための接地位置の回転体の拡大図及び回転数の変化を示すグラフである。 本発明の第1実施形態に係る全駆動型回転体付き車輪の概略の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る全駆動型回転体付き車輪について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図3に示すように、第1実施形態の全駆動型回転体付き車輪1は、ホイール11と、ホイール11を支持する中空な車軸16及び車軸16を駆動する走行用モータ17と、ホイール11の周囲に配列された複数の回転体12a,12bと、を備えている。
この全駆動型回転体付き車輪1は、1つ置きの第1群の各回転体12aを個々に駆動回転するため、1つ置きの第1群の各回転体12aに固定された「従車」としての従動プーリ13aと、第1の太陽平歯車14aの回転を複数の従動プーリ13aに分配伝達する第1の回転分配伝達機構14と、第1の太陽平歯車14aと連結された中空な第1の回転体駆動軸18と、第1の回転体駆動軸18を駆動する回転体駆動用第1モータ19と、を備えている。
さらに、全駆動型回転体付き車輪1は、残り1つ置きの第2群の各回転体12bを個々に駆動回転するため、第2群の各回転体12bに固定された「従車」としての従動プーリ13bと、第2の太陽平歯車15aの回転を複数の従動プーリ13bに分配伝達する第2の回転分配伝達機構15と、第2の太陽平歯車15aと連結された第2の回転体駆動軸20と、第2の回転体駆動軸20を駆動する回転体駆動用第2モータ21と、を備えている。
そして、全駆動型回転体付き車輪1は、各モータの回転制御を行う制御部22と、車軸16に設けられたアブソリュートエンコーダ23と、を備えている。
以下、上記した要素を詳細に説明する。
図2に示すように、各回転体12a,12bは、ホイール11の筒部の外側に配設された複数のブラケット24の各ブラケット間に位置され、ブラケット24により両端支持される軸25により、車軸16を中心とする半径方向に対して交差する軸線を回転中心として回転可能に支持されている。これにより、各回転体12a,12bは、車輪の直進方向に対して直交方向へ回転する。
図2〜図4に示すように、各回転体12a,12bは、車輪外周円の円弧を形成する周面を有し、車輪の前進回転方向の前側端部121の直径が後側端部122の直径よりも小さく、前側端部121から後側端部122に向けて連続的に大きくなる半紡錘形状に形成され、かつ前側端部121の一部が車輪の前進回転方向の前側に隣接する回転体の後側端部122の内側に入り込んだ状態にホイール11の外周に配設されている。
従動プーリ13a,13bは、回転体12a又は12bの中央部にプーリ幅の深い周溝を設けて固定されている。従動プーリの回転体に対する固定は任意の構成で良いが、回転体の成形時に同時にモールドされるのが好ましい。具体的には、従動プーリに複数の貫通孔を設けてこの貫通孔に回転体を構成する樹脂が侵入した状態にモールドするのが好ましい。
ホイール11は、図1では詳細を省略され、点線で示されている。ホイール11は、例えば、車軸16に固定される内側端面部と、内側端面部の外周部より一体に延在する筒部と、筒部にボルト等の締結具で固定された外側端面部(開閉蓋)と、を有してなる。ホイール11内には、第1及び第2の回転分配伝達機構14,15が収容されている。筒部には、従動プーリ13a,13bが第1及び第2の回転分配伝達機構14,15のベルトで連結されるための開口を備えている。
図1〜図3に示すように、第1の回転分配伝達機構14は、第1の太陽平歯車14aを含み、第1の太陽平歯車14aの回転を複数の回転体のうち1つ置きの第1群の回転体12aに固定された従動プーリ13aに、以下の構成により分配伝達する。
第1の回転分配伝達機構14は、第1の太陽平歯車14aと、第1の太陽平歯車14aの周囲に配設され第1の太陽平歯車14aと噛み合う複数の遊星平歯車14bと、各遊星平歯車14bと同軸一体に設けられた第1の中間傘歯車14cと、第1の中間傘歯車14cに噛み合う第2の中間傘歯車14dと、第2の中間傘歯車14dと同軸一体に設けられた原動プーリ14eと、原動プーリ14eと従動プーリ13aとに巻き掛けられたベルト14fとからなる。第1の回転分配伝達機構14を構成するこれらの歯車とプーリは、ホイール11に軸支されている。原動プーリ14eと従動プーリ13aには、タイミング歯車を用い、ベルト14fにはタイミングベルトを用いるのが好ましい。
第2の回転分配伝達機構15は、第2の太陽平歯車15aを含み第2の太陽平歯車15aの回転を残り1つ置きの第2群の回転体12bに固定された従動プーリ13bに、以下の構成により分配伝達する。
第2の回転分配伝達機構15は、第2の太陽平歯車15aと、第2の太陽平歯車15aの周囲に配設され第2の太陽平歯車15aと噛み合う複数の遊星平歯車15bと、各遊星平歯車15bと同軸一体に設けられた第1の中間傘歯車15cと、第1の中間傘歯車15cに噛み合う第2の中間傘歯車15dと、第2の中間傘歯車15dと同軸一体に設けられた原動プーリ15eと、原動プーリ15eと従動プーリ13bとに巻き掛けられたベルト15fとからなる。第2の回転分配伝達機構15を構成するこれらの歯車とプーリは、ホイール11に軸支されている。原動プーリ15eと従動プーリ13bには、タイミング歯車を用い、ベルト15fにはタイミングベルトを用いるのが好ましい。
車体フレームFには、車軸16を駆動する走行用モータ17と、第1の回転体駆動軸18を駆動する回転体駆動用第1モータ19と、第2の回転体駆動軸20を駆動する回転体駆動用第2モータ21とが支持されている。
走行用モータ17は、モータ出力軸に固定された小歯車26と、車軸16に固定して備えられた大歯車27との噛み合いを介して車軸16を回転し、ホイール11を回転する。
回転体駆動用第1モータ19は、車体フレームFに備えられ、第1の太陽平歯車14aを回転可能に支持している第1の回転体駆動軸18を第1の差動遊星歯車機構28を介して駆動する。また、回転体駆動用第2モータ21は、車体フレームFに備えられ、第2の太陽平歯車15aを回転可能に支持している第2の回転体駆動軸20を第2の差動遊星歯車機構29を介して駆動する。
第1の差動遊星歯車機構28は、回転体駆動用第1モータ19の出力軸に備えたウオーム28aと、回転可能に備えた回転ギアボックス28bの外周に固定されたウオームホイール28cと、を含んでなる。第1の差動遊星歯車機構28は、回転ギアボックス28b内に、車軸16と第1の回転体駆動軸18と第2の回転体駆動軸20とが三重軸構造に備えられている。さらに、回転ギアボックス28b内に、車軸16に固定された傘歯車28dと、傘歯車部と平歯車部とを一体に有し回転ギアボックス28bに軸支された第1,第2の複合歯車28e,28fと、第1の回転体駆動軸18に固定された傘歯車28gと、を備えている。
この構成のため、回転ギアボックス28bは、走行用モータ17の動力で回転されることはなく、回転体駆動用第1モータ19の動力で回転される。
第1の差動遊星歯車機構28は、車軸16が走行用モータ17の動力で回転されると、傘歯車28dが回転され、この回転は第1,第2の複合歯車28e,28fを介して傘歯車28gに伝わり、第1の回転体駆動軸18が車軸16と同一回転数で同一方向に回転される。
この回転に、回転体駆動用第1モータ19の駆動による、回転ギアボックス28bの車軸16と同一方向の回転が加わると、第1の回転体駆動軸18が、回転ギアボックス28bの回転数分だけ、車軸16と回転数を相違して回転される。回転ギアボックス28bの回転方向が車軸16の回転方向と同一であれば、第1の回転体駆動軸18が車軸16よりも多く回転し、この多い回転数により第1群の回転体12aを例えば右回転する。また、回転ギアボックス28bの回転方向が車軸16の回転方向と異なる方向であれば、第1の回転体駆動軸18が車軸16よりも少なく回転し、この少ない回転数により第1群の回転体12aを例えば左回転する。
すなわち、第1の差動遊星歯車機構28は、車軸16からの入力回転を同一回転数のまま出力回転として第1の回転体駆動軸18に伝達しかつこの出力回転に、回転体駆動用第1モータ19によって回転される回転ギアボックス28bの回転数を加算又は減算して出力する。
第2の差動遊星歯車機構29の構成は、以下のように、第1の差動遊星歯車機構28と略同様であり、その動作及び機能も略同様である。すなわち、第2の差動遊星歯車機構29は、回転体駆動用第2モータ21の出力軸に備えたウオーム29aと、回転可能に備えた回転ギアボックス29bの外周に固定されたウオームホイール29cとを含んでいる。第2の差動遊星歯車機構29は、車軸16の回転を第1の差動遊星歯車機構28を迂回して入力するため、車軸16に固定された第1の平歯車29dと、車体フレームFに軸支され第1の平歯車29dに噛み合う第1の小歯車29eと、第1の小歯車29eと同軸一体に設けられた第2の小歯車29fと、第2の小歯車29fに噛み合う第2の平歯車29gと、回転ギアボックス29bの軸孔に通され第2平歯車29gを支持する入力軸29hとを備え、このギア伝達の過程で減速比が1に保たれる。出力軸である第2の回転体駆動軸20は、筒状の入力軸29hを通して回転ギアボックス29b内に貫挿され軸端を車体フレームFに支持されている。
そして、回転ギアボックス29b内には、入力軸29hに固定された傘歯車29iと、傘歯車部と平歯車部とを一体に有し回転ギアボックス29bに軸支された第1,第2の複合歯車29j,29kと、第2の回転体駆動軸20に固定された傘歯車29mと、を備えている。
第2の差動遊星歯車機構29の動作機能は、以下のように、第1の差動遊星歯車機構28と全く同様である。車軸16が走行用モータ17の動力で回転されると、傘歯車29iが回転され、この回転は第1,第2の複合歯車29j,29kを介して傘歯車29mに伝わり、第2の回転体駆動軸20が車軸16と同一回転数で同一方向に回転される。
この回転に、回転体駆動用第2モータ21の駆動による、回転ギアボックス29bの車軸16と同一方向の回転が加わると、第2の回転体駆動軸20が、回転ギアボックス29bの回転数分だけ、車軸16と回転数を相違して回転される。回転ギアボックス29bの回転方向が車軸16の回転方向と同一であれば、第2の回転体駆動軸20が車軸16よりも多く回転し、この多い回転数により第2群の回転体12bを例えば右回転する。また、回転ギアボックス29bの回転方向が車軸16の回転方向と異なる方向であれば、第2の回転体駆動軸20が車軸16よりも少なく回転し、この少ない回転数により第2群の回転体12bを例えば左回転する。
すなわち、第2の差動遊星歯車機構29は、車軸16からの入力回転を同一回転数のまま出力回転として第2の回転体駆動軸20に伝達しかつこの出力回転に、回転体駆動用第2モータ21によって回転される回転ギアボックス29bの回転数を加算又は減算して出力する。
上記構成によれば、ホイール11の外周に配置した回転体12a,12bの一つ一つを駆動するための回転分配機構を、ホイール11内の狭い空間に備えることができる。また上記構成によれば、ホイール11の外部に備える3つのモータで車輪の走行と回転体の右回転と左回転とを行う制御ができ、車輪の、直進走行と、左右進と、左右斜め方向の進行と、を行うことができる。さらに上記構成によれば、左右進又は左右斜め方向の進行において、回転体が段差に当接しても容易に乗り越えることができる。
アブソリュートエンコーダ23は、車輪の回転方向の角度を制御部22に出力する。これにより、制御部22は、車体の位相を逐次検出することができ、かつ車速を随時に得ることができる。
制御部22は、CPUと、プログラムを格納しているROMと、アブソリュートエンコーダ23から出力された信号を入力して車体の速度を逐次検出する速度演算部221と、パルス出力部222と、モータドライバ223,224,225と、を備えている。
パルス出力部222は、アブソリュートエンコーダ23から出力された車輪角度信号を入力して車輪の位相を演算しこの位相と速度演算部221で演算した速度に基づいて所定パターンの変速回転となるようにパルスを出力する。モータドライバ223,224,225は、走行用モータ17と回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21に対応する。
制御部22は、CPUが、ROMに格納されているプログラムをリードし、車両の走行制御を行うための図示しない入力装置(操縦ハンドル)からの走行制御信号に基づいてプログラムを実行し、パルス出力部222から、各モータに対応するモータドライバ223,224,225のそれぞれに所要のパルスを出力し、走行用モータ17と回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21の回転制御を行う。
制御部22は、操縦ハンドルからの制御指令が直進走行であるとき、すなわち、ホイール11を回転しかつ回転体12a,12bを回転しないときは、モータドライバ223に所要のパルスを出力し、走行用モータ17の回転制御を行い、モータドライバ224,225にはパルスを出力せず、回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21の回転制御を行わない。
上記制御部22は、操縦ハンドルからの制御指令が右斜め方向又は左斜め方向の走行を指令するものであり、従って、ホイール11を回転しかつ回転体12a,12bを右回転又は左回転させる必要があるときは、回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21とを同一方向にかつ平均回転速度が同一となるように、位相を異ならせた変速回転制御を行う。
また、制御部22は、操縦ハンドルからの右横方向又は左横方向の走行を指令するものであり、従って、ホイール11を回転しないで回転体12a,12bを右回転又は左回転させる必要があるときは、走行用モータ17の回転制御を行うと共に、回転体駆動用第1モータ19と回転体駆動用第2モータ21とを同一方向にかつ平均回転速度が同一となるように、位相を異ならせた変速回転制御を行う。
上記構成によれば、第1群の回転体12aの一つ一つを駆動するための回転分配機構と第2群の回転体12bの一つ一つを駆動するための回転分配機構をホイール11内に備えた構成であるので、ホイール11の外周に配置した回転体12a,12bの数が多い場合でも、回転分配機構をホイール11内の狭い空間に備えることができる。そして、上記構成によれば、ホイール11の外部に備える2つのモータ19,21と2つの差動遊星歯車機構28,29とで、第1群と第2群の回転体を回転制御することができ、これによって、車輪の、直進走行と、右左進と、左右斜め方向の進行と、を行うことができる。さらに上記構成によれば、右左進又は左右斜め方向の進行において、回転体が段差に当接しても容易に乗り越えることができる。
この実施形態の回転体12a,12bは、車輪の前進回転方向の前側端部の直径が後側端部の直径よりも小さい半紡錘形状に形成されている。このため、車輪を回転させると共に、回転体12a,12bを回転させるときは、回転体12a,12bの接地位置の直径が変化する。回転体12a,12bを駆動する構造では、回転体12a,12bの回転数が一定であっても、回転体12a,12bの接地位置の直径の変化によって、回転体12a,12bの周速度が変化するから、車輪の右方向又は左方向の速度成分が不安定に変化することになる。
そこで、走行用モータ17の回転制御と関連させて、回転体駆動用第1モータ19及び回転体駆動用第2モータ21の変速制御と位相制御を、図4に示すように行う必要がある。
制御部21は、回転体12a,12bの回転数を変化させかつ位相を異ならせた制御を行う。
図4において、Aグループの速度グラフは第1群の回転体12aの回転数の変化を示しており、Bグループの速度グラフは第2群の回転体12bの回転数の変化を示している。図4から分かるように、第1群の回転体12aの回転数の変化と第2群の回転体12bの回転数の変化について、いずれも、接地位置の径の変化に関わらず周速が所定速度になるように、大きい径で回転数が小さく、小さい径で回転数が大きくなる、第1群の回転体12a及び第2群の回転体12bを変速制御する。
さらに、制御部22は、回転体駆動用第1モータ19に対する変速回転と、回転体駆動用第2モータ21に対する変速回転とを同じパターンでかつ1つの回転体の位置ずれ分だけの位相を持たせて回転制御する。
制御部22は、ROMに、回転体駆動用第1モータ19に関する1回転分の回転数の変化のパターンを有していると共に、回転体駆動用第2モータ21に関する1回転分の回転数の変化のパターンを有していて、アブソリュートエンコーダ23の角度信号と関係させて、変化のパターンに対応したモータ駆動用信号を作り出し、モータドライバ224,225のそれぞれに出力する。
上記のように、制御部22は、車輪の右方向又は左方向の速度成分を安定させるために、複数の回転体12a,12bについて、回転伝達系が分かれた、1つ置きの第1群の回転体12aと、残り1つ置きの第2群の回転体12bとを同一方向に変速回転するように、回転体駆動用第1モータ18と回転体駆動用第2モータ19の回転制御を行う。
さらに、制御部22は、同時に接地状態となる2つの回転体12a,12bのうちの、一の回転体の大径部分と他の一の回転体の小径部分とが同じ周速になるように、第1群の回転体12aの回転と第2群の回転体12bの回転とが位相を異なるように、回転体駆動用第1モータ19の回転と回転体駆動用第2モータ21の回転について位相制御を行う。
全駆動型回転体付き車輪1は、上記のように、制御部22が、回転体駆動用第1モータ19の回転と回転体駆動用第2モータ21の回転について変速制御と位相制御を行うことにより、回転体12a,12bの周速を走行指令に応じた所定速度に保つことができ、車輪の右方向又は左方向の速度を安定させて走行することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の全駆動型回転体付き車輪の第2実施形態について説明する。
図5に示すように、第2実施形態では、第1実施形態の全駆動型回転体付き車輪1と比較して、第1の回転体駆動軸18及び第2の回転体駆動軸20のホイール側端部から先の回転伝達機構が相違している一方、回転体駆動用第1モータ19が第1の回転体駆動軸18を駆動する回転伝達機構及び回転体駆動用第2モータ21が第2の回転体駆動軸20を駆動する回転伝達機構については相違しない。
従って、第2実施形態の全駆動型回転体付き車輪2の構成要素について、第1実施形態の全駆動型回転体付き車輪1の構成要素と同一のものについては同一符号を付して説明を省略する。
全駆動型回転体付き車輪2は、ホイール11Aと、ホイール11Aの周囲に配列された複数の回転体12a,12bと、1つ置きの第1群の各回転体12aに固定された「従車」としての従動歯車30aと、残り1つ置きの第2群の各回転体12bに固定された「従車」としての従動歯車30bと、第1の太陽傘歯車31aの回転を複数の従動歯車30aに分配伝達する第1の回転分配伝達機構31と、第2の太陽傘歯車32aの回転を複数の従動歯車30bに分配伝達する第2の回転分配伝達機構32と、ホイール11を支持する中空の車軸16及び車軸16を駆動する走行用モータ17と、中空の第1の回転体駆動軸18及び第1の回転体駆動軸18を駆動する回転体駆動用第1モータ19と、第2の回転体駆動軸20及び第2の回転体駆動軸20を駆動する回転体駆動用第2モータ21と、各モータの回転制御を行う制御部22と、車軸16に設けられたアブソリュートエンコーダ23と、を備えてなる。
回転体駆動用第1モータ19は、車体フレームFに備えられ、第1の太陽傘歯車31aを回転可能に支持している第1の回転体駆動軸18を第1の差動遊星歯車機構28を介して駆動する。また、回転体駆動用第2モータ21は、車体フレームFに備えられ、第2の太陽傘歯車32aを回転可能に支持している第2の回転体駆動軸20を第2の差動遊星歯車機構29を介して駆動する。
第1の回転分配伝達機構31は、第1の太陽傘歯車31aを含み、第1の太陽傘歯車31aの回転を複数の回転体のうち1つ置きの第1群の回転体12aに固定された従動歯車30aに、以下の構成により分配伝達する。
第1の回転分配伝達機構31は、第1の太陽傘歯車31aと、第1の太陽傘歯車31aの周囲に配設され第1の太陽傘歯車31aと噛み合う複数の遊星傘歯車31bと、各遊星傘歯車31bと同軸一体に設けられた第1の中間傘歯車31cと、第1の中間傘歯車31cに噛み合う第2の中間傘歯車31dと、第2の中間傘歯車31dと同軸一体に設けられた原動平歯車31eとからなり、原動平歯車31eが従動歯車30aと噛み合っている。第1の回転分配伝達機構31を構成するこれらの歯車は、ホイール11Aに軸支されている。
第2の回転分配伝達機構32は、第2の太陽傘歯車32aを含み第2の太陽傘歯車32aの回転を残り1つ置きの第2群の回転体12bに固定された従動歯車30bに、以下の構成により分配伝達する。
第2の回転分配伝達機構32は、第2の太陽傘歯車32aと、第2の太陽傘歯車32aの周囲に配設され第2の太陽傘歯車32aと噛み合う複数の遊星傘歯車32bと、各遊星傘歯車32bと同軸一体に設けられた第1の中間傘歯車32cと、第1の中間傘歯車32cに噛み合う第2の中間傘歯車32dと、第2の中間傘歯車32dと同軸一体に設けられた原動平歯車32eとからなり、原動平歯車32eが従動歯車30bと噛み合っている。第2の回転分配伝達機構32を構成するこれらの歯車は、ホイール11Aに軸支されている。
第2実施形態においても、図4を用いて説明した制御部22による各制御が適用される。すなわち、回転体駆動用の第1、第2モータ19,21の変速制御と位相制御は、走行用モータ17の回転制御と関連させて行う。また、回転体12a,12bの変速制御と位相制御についても、走行用モータ17の回転制御と関連させて行う。これらの制御は、第2実施形態においても適用される。
〔その他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
(1)上記実施形態では、1輪の全駆動型回転体付き車輪について説明したが、本発明は、前輪が2輪、後輪が2輪の4輪車において、前輪又は後輪の2輪を駆動輪とする全駆動型回転体付き車輪にも適用される。
また、前輪が2輪、後輪が2輪の4輪車において、後輪の2輪を別々のモータで直結駆動すると共に、モータの回転を巻掛機構を介して動力分岐し各側の前輪に伝達する構造の4輪駆動車を構成し、前輪に本発明の全駆動型回転体付き車輪を適用する場合も含まれる。この場合には、図1の走行用モータ17は後輪に直結したモータが該当する。
(2)上記実施形態では、従動プーリ13a,13bが回転体12a又は12bの中央部に固定されているが、従動プーリ13a,13bが回転体12a又は12bの端部に固定されている場合も本発明に含まれる。
(3)上記実施形態では、半紡錘形状に形成された回転体12a,12bを用いたが、樽形の回転体を用いた場合も本発明の範囲に含まれる。特許文献1に示された固定式車輪の樽形の回転体を駆動する改造では、回転体の数が多いので、ホイール11の小さなスペースに収まる、二重に回転を分配伝達する機構が必要であり、本発明が適用可能である。同一径の樽形の回転体を複数用いた場合には、制御部は、回転体が、上記ホイールの回転時に接地部分の周速が所定速度になるように、接地位置の直径に応じた変速制御する。回転体は、直径の大きさから、両端で高速、中央で低速になる。特許文献4の図22に示された固定式車輪の樽形の回転体を駆動する改造についても、本発明が適用可能である。この場合は、1つ置きの樽形の回転体が小径、残り1つ置きの樽形の回転体が大径であり、小径の樽形の回転体の端部の一部が大径の樽形の回転体の端部に入り込んでいる。このため、小径の樽形の回転体と大径の樽形の回転体の端部とでは、同一の変速回転で駆動すると周速が相違するので、本発明の二重に回転を分配伝達する機構で変速回転制御と位相制御を行う。
1,2…全駆動型回転体付き車輪、
11…ホイール、
12a,12b…回転体、
13a,13b…従動プーリ(従車)、
14…第1の回転分配伝達機構、
14a…第1の太陽平歯車(第1の太陽歯車)、
15…第2の回転分配伝達機構、
15a…第2の太陽平歯車(第2の太陽歯車)、
16…車軸、
17…走行用モータ、
18…第1の回転体駆動軸、
19…回転体駆動用第1モータ、
20…第2の回転体駆動軸、
21…回転体駆動用第2モータ、
22…制御部、
23…アブソリュートエンコーダ、
28…第1の差動遊星歯車機構、
28a…ウオーム、
29…第2の差動遊星歯車機構、
29a…ウオーム、
31…第1の回転分配伝達機構、
31a…第1の太陽傘歯車(第1の太陽歯車)、
32…第2の回転分配伝達機構、
32a…第2の太陽傘歯車(第2の太陽歯車)、
F…車体フレーム、

Claims (2)

  1. ホイールと、
    上記ホイールの周囲に車輪の直進方向に対して直交方向へ回転可能に備えられた複数の回転体と、
    各回転体に固定された従車と、
    上記ホイール内に備えられた第1の太陽歯車を含み該第1の太陽歯車の回転を上記複数の回転体のうち、1つ置きの第1群の回転体に固定された従車に分配伝達する第1の回転分配伝達機構と、
    上記ホイール内に備えられた第2の太陽歯車を含み該第2の太陽歯車の回転を残り1つ置きの第2群の回転体に固定された従車に分配伝達する第2の回転分配伝達機構と、
    車体フレームに回転可能に支持され上記ホイールを支持する中空の車軸と、
    上記車体フレームに備えられ上記車軸を回転する走行用モータと、
    上記車軸に通され上記ホイール側の端部が上記第1の太陽歯車に固定連結されていると共に、上記車体フレーム側の端部が入力回転を出力回転として伝達しかつウオームからの回転を出力回転に加算又は減算して伝達する第1の差動遊星歯車機構に接続された中空の第1の回転体駆動軸と、
    上記車体フレームに備えられ上記ウオームを回転する回転体駆動用第1モータと、
    上記第1の回転体駆動軸に通され上記ホイール側の端部が上記第2の太陽歯車に固定連結されていると共に、上記車体フレーム側の端部が入力回転を出力回転として伝達しかつウオームからの回転を出力回転に加算又は減算して伝達する第2の差動遊星歯車機構に接続された第2の回転体駆動軸と、
    上記車体フレームに備えられ上記ウオームを回転する回転体駆動用第2モータと、
    上記走行用モータと上記回転体駆動用第1モータ及び上記回転体駆動用第2モータの回転制御を行う制御部と、
    を備えてなる、全駆動型回転体付き車輪。
  2. 前記回転体が、車輪外周円の円弧を形成する周面を有し、かつ樽形形状に形成されているか、または車輪の前進回転方向の前側端部の直径が後側端部の直径よりも小さい半紡錘形状に形成されていて、径の小さい端部の一部が隣接する回転体の径の大きい端部に入り込んだ状態に備えられ、
    前記制御部が、前記複数の回転体のうち1つ置きの上記第1群の回転体と、残り1つ置きの上記第2群の回転体とに分かれて別々に同一方向に前記回転数変化をするように回転制御し、かつ、同時に接地状態となる2つの回転体のうちの、一の回転体の大径部分と他の一の回転体の小径部分とが、車輪の直進方向に対して直交方向へ回転する同じ周速になるように、上記第1群の回転体の回転と上記第2群の回転体の回転とが位相を異ならせて回転制御する構成である、請求項1に記載の全駆動型回転体付き車輪。
JP2010049952A 2010-03-05 2010-03-05 全駆動型回転体付き車輪 Expired - Fee Related JP5083699B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010049952A JP5083699B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 全駆動型回転体付き車輪

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010049952A JP5083699B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 全駆動型回転体付き車輪

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011183909A true JP2011183909A (ja) 2011-09-22
JP5083699B2 JP5083699B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=44790717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010049952A Expired - Fee Related JP5083699B2 (ja) 2010-03-05 2010-03-05 全駆動型回転体付き車輪

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5083699B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011183908A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Kanto Auto Works Ltd 全駆動型回転体付き車輪及び倒立制御型一輪車

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08133119A (ja) * 1994-11-11 1996-05-28 Toyota Motor Corp 車両の駆動装置
JPH11227404A (ja) * 1998-02-17 1999-08-24 Kiyoshi Teratani 無旋回自在方向輪
JP2001191704A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Inst Of Physical & Chemical Res 全方向移動車用車輪
JP2002137602A (ja) * 2000-08-22 2002-05-14 Kanto Auto Works Ltd 回転体付き車輪
JP2005047312A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Kanto Auto Works Ltd 全方向移動車
JP2005067334A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Hideki Nemoto 全方向移動用車輪およびこれに使用されるフレキシブルタイヤ
JP2009179110A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Kyoto Univ 移動搬送機構
JP2011183908A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Kanto Auto Works Ltd 全駆動型回転体付き車輪及び倒立制御型一輪車

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08133119A (ja) * 1994-11-11 1996-05-28 Toyota Motor Corp 車両の駆動装置
JPH11227404A (ja) * 1998-02-17 1999-08-24 Kiyoshi Teratani 無旋回自在方向輪
JP2001191704A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Inst Of Physical & Chemical Res 全方向移動車用車輪
JP2002137602A (ja) * 2000-08-22 2002-05-14 Kanto Auto Works Ltd 回転体付き車輪
JP2005047312A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Kanto Auto Works Ltd 全方向移動車
JP2005067334A (ja) * 2003-08-22 2005-03-17 Hideki Nemoto 全方向移動用車輪およびこれに使用されるフレキシブルタイヤ
JP2009179110A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Kyoto Univ 移動搬送機構
JP2011183908A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Kanto Auto Works Ltd 全駆動型回転体付き車輪及び倒立制御型一輪車

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011183908A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Kanto Auto Works Ltd 全駆動型回転体付き車輪及び倒立制御型一輪車

Also Published As

Publication number Publication date
JP5083699B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4978873B2 (ja) 全駆動型回転体付き車輪及び倒立制御型一輪車
CN104044451B (zh) 具有扭矩分配驱动机构的车轴组件
US8029399B2 (en) Compound planet steer differential
JP7198445B2 (ja) 駆動輪及び台車
TWM448308U (zh) 變速器,使用該變速器之驅動機構,以及使用該驅動機構之模型車
JP2019532861A (ja) 履帯車両の無段変速操舵機構
WO2008117025A1 (en) Controlled differential
US20190393755A1 (en) Vehicle drive apparatus
JP5083699B2 (ja) 全駆動型回転体付き車輪
JP5321225B2 (ja) ステアリング装置
JP5083700B2 (ja) 全駆動型回転体付き車輪
JP2021063558A (ja) 車両用駆動装置
JP2007099144A (ja) 操舵装置
JP5282749B2 (ja) 全駆動型回転体付き車輪
JP2019089493A (ja) 駆動輪及び台車
WO2016121677A1 (ja) ステアリング装置及びそれを備えた車両
KR20100023587A (ko) 기어비 가변형 조향장치
JP6622687B2 (ja) 駆動装置
CN205523633U (zh) 动力系统以及具有其的车辆
JP2020143715A (ja) 車両用駆動伝達装置
JP2012158311A (ja) 車両用駆動操舵アクチュエータ
JP2013170588A (ja) トランスアクスル及びホイール式作業車輌
JP2013124008A (ja) 電動アシスト付台車
JP5344826B2 (ja) 運搬車
JP5157226B2 (ja) 車両用操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120807

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees