JPH0812478B2 - 静電荷像現像用現像剤 - Google Patents

静電荷像現像用現像剤

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JPH0812478B2
JPH0812478B2 JP1255514A JP25551489A JPH0812478B2 JP H0812478 B2 JPH0812478 B2 JP H0812478B2 JP 1255514 A JP1255514 A JP 1255514A JP 25551489 A JP25551489 A JP 25551489A JP H0812478 B2 JPH0812478 B2 JP H0812478B2
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    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09708Inorganic compounds
    • G03G9/09725Silicon-oxides; Silicates

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真、静電記録、静電印刷などにおける
静電荷像を現像するためのトナーを含有する現像剤に関
する。
〔従来技術〕
従来、電子写真法として米国特許第2,297,691号明細
書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43−24748号公報
に記載されている如く、多数の方法が知られている。一
般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体
上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用い
て現像し、必要に応じて紙の如き転写材にトナー画像を
転写した後、加熱,圧力,熱圧あるいは溶剤蒸気により
定着し、複写物を得るものである。
顕像化粒子(つまり、トナー)あるいは現像剤の荷電
方法としては、例えば、下記のものが挙げられる。導
電性トナーに電荷を注入する電荷注入法、電界下のト
ナーの誘電分極を利用した誘電分極法、コロナ・チヤ
ージヤーの如き手段により荷電イオンのシヤワーをトナ
ーの如き粒子にあびせるイオン流荷電法、トナーとは
摩擦帯電系列が異なる位置にある物体とトナーとを摩擦
する事により荷電する摩擦帯電法。
この中で荷電注入法は、トナーが導電性であるため
に、潜像面からトナー像を紙の如き被定着物に静電的に
転写することが困難である。
誘電分極法では現像速度が遅く、さらに充分大きな電
荷を産み出すことが困難である。
イオン流荷電法では、イオン流にトナーを均一に曝す
事に技術的な困難さがあり、荷電量を再現良く調節する
事が困難である。
摩擦帯電法は絶縁性トナー粒子を使用して充分な荷電
量に調節可能であり、再現性もあるため現在広く用いら
れている。しかしながら、摩擦電荷は摩擦仕事量に比例
するために、実用の現像においては常にトナー粒子の摩
擦仕事量を一定にする事は難しく、電荷の過不足を生じ
たり、環境条件、特に湿度によって影響を受けやすい。
トナー中の樹脂成分やワツクス成分がトナーと摩擦す
るキヤリアや現像器の各部位の表面に恒久的に接着し、
漸増することにより、トナーと摩擦する部材との摩擦電
気特性値の変動を起し、多数枚のコピーをとるとコピー
像質の劣化が起るという傾向がある。
かかる問題の解決手段として、微粒状の粉末状シリカ
を単独または他の機能材料と共に現像剤に添加すること
が提案されている。たとえば、特公昭54−16219号公
報,特開昭55−120041号公報,特開昭53−81127号公報
がある。特開昭58−60754号公報,特開昭58−186751号
公報,特開昭59−200252号公報で記載されている如く、
トナーの疎水性や帯電性のコントロールを目的としたシ
リカの使用の提案がなされている。
これらの添加の方法としては、単なる添加ないし混合
機による撹拌羽根による周速数m/秒〜40m/秒程度の混合
が一般的である。この場合、粉末状シリカは一部分がト
ナー粒子表面に静電気的に附着し、一部分は遊離状態で
存在し、粉末状シリカはトナー粒子の流動性の向上に寄
与している。このシリカを添加したトナーを用いて多数
枚コピーすると、トナー中のシリカ量が減少したりトナ
ーの流動性の低下や、画像濃度の低下、クリーニング性
の低下によるカブリの増加が発現する場合がある。トナ
ーや現像剤を長期間の間放置すると、トナーや現像剤の
流動性が悪化し、現像をおこなうとカブリが増加し、画
像濃度が低下することがある。この現象は高湿下での現
像時に特に顕著である。これはトナー粒子に静電気的に
附着している粉末状シリカが長期間放置によりトナー粒
子及び/又は粉末状シリカの電荷のリークにより遊離し
てくることが原因と考えられる。従来の方法では添加す
るシリカ量が少ないと、トナーを多数枚コピーしたとき
にシリカ量の減少の影響が早く出て画像の劣化が早い。
一方、シリカ量が多いと、濃度の低下及びカブリの原因
になりやすい。
一方、トナーの表面に粉末状シリカを固着して存在せ
しめる方法が提案されている。ひとつはトナーのバイン
ダー樹脂、着色剤、荷電制御剤の如き原料と共に粉末状
シリカを添加し、溶融混練し、冷却し、粉砕分級を行
い、トナーを製造する方法である。トナー中へのシリカ
の添加については、例えば特公昭44−18995号公報,特
開昭51−81623号公報,特開昭56−1946号公報が例示さ
れる。この方法でトナーの表面及びその近傍にシリカが
存在して十分な効果を得るようにするためには、多量の
シリカを溶融混練時に添加させねばならず、製造上非常
な困難を伴い、さらに定着性の低下の原因となる。この
現象は特に熱定着トナーで顕著である。このような方法
ではトナー表面に存在するシリカは確率的にも少ないた
め、画質上の前述のごとき問題点について、改善はみら
れるものの十分とはいえない。
シリカのトナー表面への固着手段としては、トナーと
シリカ粉末を添加し、混合して軟化点以上に加熱する方
法があり、特開昭54−2741号公報,特開昭57−125943号
公報に例示されている。この方法は、トナー粒子が熱凝
集することにより、粗粒子が発生しやすく、これを除去
する工程が必要であり、製造工程の収率を低下し、熱に
よる処理によって、トナーの現像特性の低下(例えば画
像濃度低下)の問題が生じ、コストも高くなるという問
題点がある。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述したような問題を解決した、静
電荷像現像用現像剤を提供することにある。
本発明の目的は、流動性がよく、画像濃度が高く、カ
ブリが少なく、かつ、多数枚連続で複写しても良好な画
像の得られる劣化の少ない、静電荷像現像用現像剤を提
供することにある。
本発明の目的は、長時間静置した場合でも、画像の劣
化の少ないカブリの少ない静電荷像現像用現像剤を提供
することにある。
〔発明の概要〕
本発明は、 粒径が0.002〜0.2μmである粉末状シリカ(B)0.05
〜5重量部(着色樹脂粒子(A)100重量部に対し)が
機械的な衝撃手段によって着色樹脂粒子(A)の表面に
固定化されている粒子で形成されるトナー粒子と、 トナー粒子表面に固定化されていない粒径0.005〜0.2
μmの粉末状シリカ(C)を該トナー100重量部に対し
て0.01〜3重量部有し、 該粉末状シリカ(C)は、該粉末状シリカ(B)より
も少ない ことを特徴とする静電荷像現像用現像剤に関する。
〔発明の具体的説明〕
例えば、結着樹脂及び着色剤を有する着色樹脂粒子
(A)を生成し、該粒子(A)に粉末状シリカ(B)を
機械的な衝撃により、固定化処理を行って静電荷像現像
用トナーを調製し、しかるのち、粉末状シリカ(C)を
添加し、混合することにより本発明の現像剤が生成され
る。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に係るトナー粒子は粉末状シリカ(B)が所望
の粒度を有する着色樹脂粒子(A)の表面上に機械的衝
撃により強固に固定化された粒子であり、さらに、トナ
ー粒子に固定化されない粉末状シリカ(C)が存在し、
粉末状シリカ(C)は流動性の向上に寄与すべく存在す
るものである。好ましくは、着色樹脂粒子(A)は、少
なくとも結着樹脂及び着色剤から形成されている。
次に好ましい製造方法を以下に記す。
固定の方法は粉末状シリカ(B)を分散し、均一に所
望粒子(A)上に付着せしめる前処理と、付着せしめた
粉末状シリカ(B)を衝撃力によって、粒子(A)に固
定化する工程を有する。
前処理工程は時により省くことも可能であるが、均一
な固定化処理のためには前処理を行うのが好ましい。
前処理は粒子(A)及び粉末状シリカを分散しつつ、
粒子(A)との摩擦による静電力(及びフアンデルワー
ルス力)により粉末状シリカ(B)を粒子(A)の表面
に付着せしめる。
一般的には前処理には高速の撹拌羽根付きの混合機が
用いられるが、混合機能と分散機能を有するものであれ
ばこれに限定されるものではない。
第1図は、高速の撹拌羽根付の混合機の1例である。
第1図に示す混合機は、ジヤケツト1,撹拌翼2,モータ3,
フタ4,ベース5,制御板6,シリンダ7,フタのロツク8,シリ
ンダ9,方向コントロールユニツト10,排出口11等を具備
している。
前処理としては、粒子(A),粉末状シリカ(B)と
も分散をよくして且つ粒子(A)の粉砕が行われず、こ
の段階で部分的固定化が起らないことが好ましい。この
ため、粒子(A)の砕料の物性により前処理条件は決め
られるが、トナー用材料の場合は、処理温度は0〜50
℃、撹拌羽根の先端の周速は5〜50m/sec、処理時間と
しては10秒〜24時間、好ましくは1分〜1時間、さらに
好ましくは1〜20分間が良い。このような処理を行う
際、ジヤケツトや冷却エアにより槽内の冷却を行うこと
が好ましい。この前処理装置としては、高速の撹拌羽根
付の混合機でなくとも分散機能と混合機能を有し、滞留
時間が十分に長く得られるものであればよい。粉砕機,
振動ミル,ボールミルの如き装置を、上記条件を満たす
ように衝撃力を落して使用してもよい。
次に固定化する方法であるが、トナー粒子の破砕片が
生成したり遊離したり、一端付着せしめた粉末状シリカ
が再遊離することは好ましくない。粉砕機と類似の構成
でその滞留時間を長くする改造を施し、かつトナー粒子
が粉砕されない範囲の衝撃力と、トナー粒子の融着が発
生しない範囲の温度コントロールを行うことが重要であ
る。
一例として、リサイクル機能を有し、多数の回転ピン
を有するピンミル(第4−1図)や回転するブレードま
たはハンマーとライナーの間で衝撃を与えかつリサイク
ル機構を有する構成(第2−1図または第3−1図)が
有効である。
第2−1図に示す固定化装置は、回転軸12,ロータ13,
分散羽根14,回転片(ブレード)15,仕切円板16,ケーシ
ング17,ライナー18,衝撃部19,入口室20,出口室21,リタ
ーン路22,製品取出弁23,原料投入弁24,ブロワー25,ジヤ
ケツト26等を具備している。
第3−1図に示す固定化装置は、回転軸27,ケーシン
グ28,ライナー29、送風羽根30,ロータ(ブレード付)3
1,出口32,原料投入口33,リターン路34,製品取り出し口3
5,入口36,ジヤケツト37等を具備している。第4−1図
に示す固定化装置は、ケーシング38,固定ピン39,入口4
0,原料投入口41,循環ブロワー42,リターン路43,製品抜
取口44,出口45,ロータ46,回転軸47,ジヤケツト48,回転
ピン54を具備している。第4−2図では55及び57は間隙
の長さを示し、56は回転ピンの軌跡を示す。
ブレードまたはハンマーの先端部の周速としては30〜
130m/sec、好ましくは30〜100m/secで固定化を行い、温
度は粒子(A)の物性により異なるが20℃〜100℃、好
ましくは30℃〜90℃がよい。処理している循環時間は数
秒〜1時間程度が好ましい。さらに好ましくは10秒間〜
30分間で良好な結果がえられる。第2−1図又は第3−
1図のタイプでは、遠心力により処理される粒子(A)
及び粉末状シリカがライナー近傍に集められるのでその
処理条件のラチチユードはひろい。
第2−2図において、回転片(ブレード)15とライナ
ー18との間隙aが最小間隙であり、回転片15の幅bに対
応する空間が衝撃部である。
第3−3図は、第3−1図の固定化装置のライナー29
と回転するロータ31の位置関係を示すものであり、ライ
ナー29とロータ31の最短間隙とは、ライナー29との内周
への突出部の先端を結んで得られる円周51とロータ31の
突出部の軌跡52の2種の円の半径の差をいう。ロータ31
のかわりにブレードやハンマーを用いた場合も同様あで
ある。ライナー形状は図3−3の方式に限定されるもの
ではなく、周速との関係で波型,鋸刃状,フラツトなも
のでも良い。
ブレード又はハンマーと、ライナーとの間の間隔は0.
5〜10mmが好ましく、更に好ましくは1mm〜7mmに調整し
た場合によい結果が得られる。
より詳細に説明すると前出の方法により前処理された
粒子(A)及び粉末状シリカ(B)は導入口24から投入
され入口室20を通り、回転する分散羽根14にそって回転
するブレード15とライナー18の間の衝撃部19を通り、出
口室21を通り、リターン路22及びブロワー25を通り再び
同回路を循環する。固定化処理が終了後、処理粒子
(A)が製品取り出し口23から取り出される。
ここにおいて、粒子(A)及び粉末状シリカ(B)か
らなる粉体は衝撃部19でブレード15とライナー18の間で
衝撃力を受け粒子(A)の表面に粉末状シリカの固定化
処理がなされるものである。ここにおいて必要により、
ジヤケツト26に冷却水を流して、雰囲気温度を調整する
のは好ましい。
本方法は単に加熱したり、溶媒蒸気に晒したりして固
定化せしめる方法に比べて以下の点が好適である。
単に加熱する方法では粒子(A)の融着による凝集
を防ぐことが難しく、粒子(A)の材質の制限がある。
溶媒蒸気を用いる方法では溶媒吸着による凝集を防
ぐことが難しく、粒子(A)の材質の制限がある。吸着
した溶媒の完全な除去が難しく、完全に取り除くために
は高温加熱や減圧操作が必要となりコストが高くなる。
溶媒が残った際には保存時の凝集や経時による変化が激
しくトナーとしては好ましくない。
粒子(A)は例えば、下記により得られる。粉砕法に
よる粒子(A)の製造方法としては、少なくとも結着樹
脂と着色剤、必要ならば離型剤、制御剤とからなる混合
物を溶融混練し、冷却後に通常公知の粉砕機により粉砕
し、必要ならば分級して粒度分布を揃えたものを用い
る。現像用トナーとしては好ましい粒子(A)の体積平
均粒径は2〜20μである。
粒子(A)の粒度分布及び平均粒径は、下記測定法に
よって測定する。測定装置としてはコールタカウンター
TA−II型(コールター社製)又はエルゾーンパーチクル
カウンター80XY−2(米国パーチクルデーター社製)を
用い、個数平均分布、体積平均分布を出力する。電界液
は1〜4%NaCl水溶液を用いる。
測定法としては前記電界水溶液100〜150ml中に分散剤
として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を0.5〜50mg加
える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行い、前記コールターカウンターTAII型又は
エルゾーンパーチクルカウンター80XY−2により、アパ
チヤーとして12〜120μアパチヤーを用いて0.2〜40μの
粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個数平均分布
を求める。
トナー用結着樹脂として、ポリスチレン及びその置換
体の単重合体;スチレン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタンジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン
−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン
系共重合体;アクリル樹脂、メタクリル樹脂、シリコー
ン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が例示され
る。好ましい結着樹脂としては架橋されたスチレン系共
重合体もしくは架橋されたポリエステル樹脂がある。こ
のスチレン系共重合体のコモノマーとしては、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フエニル、
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アク
リロニトリル、メタクリニトリル、アクリルアミドの様
な二重結合を有するモノカルボン酸もしくはその置換
体;マレイン酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチ
ル、マレイン酸ジメチルの様な二重結合を有するジカル
ボン酸及びその置換体が挙げられる。これらビニル単量
体が単独もしくは2つ以上用いられる。架橋剤として
は、主として2個以上の重合可能な二重結合を有する化
合物が用いられる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレンの様な芳香族ジビニル化合物;エチレング
リコールジアクリレート、エチレングリコールジメタク
リレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートの様
な二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニル
アニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフイド、ジ
ビニルスルホンの如きジビニル化合物;及び3個以上の
ビニル基を有する化合物が挙げられる。これらは単独も
しくは混合物として用いられる。架橋剤は、0.1〜5重
量%使用することが好ましい。
次に着色剤について述べる。磁性トナーを生成するに
は、磁性粒子を添加する。この場合、磁性粒子は着色剤
の役割をもかねている。本発明に用い得る磁性粒子とし
ては、磁場の中に置かれて磁化される物質が用いられ
る。例えば、鉄,コバルト,ニツケルの如き強磁性金属
の粉末,これらの合金もしくはグネタイト,ヘマタイ
ト,フエライトの如き化合物の粉末があげられる。粒径
が0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μmである磁性粒
子が用いられる。この磁性粒子の含有量はトナー重量に
対し、10〜65重量%、好ましくは20〜60重量%が良い。
これら磁性微粒子はシランカツプリング剤、チタンカツ
プリング剤の如き処理剤あるいは適当な反応性の樹脂で
処理されていても良い。この場合磁性微粒子の表面積、
表面に存在する水素基の密度にもよるが、5重量%以下
(好ましくは0.1〜3重量%)の処理量で十分好ましい
分散性が得られる。
着色剤としては従来より知られている染料、カーボン
ブラツク、カーボンブラツクの表面を樹脂で被覆してい
るグラフト化カーボンブラツクの如き顔料が使用可能で
ある。着色剤は、結着樹脂を基準にして0.5〜30重量%
含有されるのが好ましい。
本発明のトナーに使用する荷電制御性物質としては、
温度20乃至90℃で少なくとも固体である正あるいは負の
荷電制御剤が用いられる。
通常結着樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部の荷電
制御物質が使用される。
(1)トナーを正荷電性に制御するものとして下記物質
がある。
ニグロシン、炭素数2〜16のアルキル基を含むアジン
系染料(特公昭42−1627号公報)、塩基性染料〔例え
ば、C.I.Basic Yellow 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yel
low 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red
9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、
C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet
10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.4251
0)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue
3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.
I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.
I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Bas
ic Blue 25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44
045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic G
reen 4(C.I.42000)〕、これらの塩基性染料のレーキ
顔料、(レーキ化剤としては、りんタングステン酸、り
んモリブデン酸、りんタングステンモリブデン酸、タン
ニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フエリシアン化物、フ
エロシアン化物など)、C.I.Sovent Black 3(C.I.2615
0)、ハンザイエローG(C.I.11680)、C.I.Mordlant B
lack 11、C.I.Pigment Black 1等、ベンゾルメチル−ヘ
キサデシルアンモニウムクロライド、デシル−トリメチ
ルアンモニウムクロライド、あるいはジブチルまたはジ
オクチルの如きジアルキルチン化合物、ジアルキンチン
ボレート化合物、グアニジン誘導体、アミノ基を含有す
るビニル系ポリマー、アミノ基を含有する縮合系ポリマ
ーのポリアミン樹脂。
(2)トナーを負荷電性に制御するものとして下記物質
がある。特公昭41−20153号,同43−27596号,同44−63
97号,同45−26478号に記載されているモノアゾ染料の
金属錯塩。特公昭55−42752号,特公昭58−41508号,特
公昭58−7384号,特公昭59−7385号に記載されているナ
フチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカ
ルボン酸のZn,Al,Co,Cr,Fe等の金属錯体、スルホン化し
た銅フタロシアニン顔料。
更には本発明に用いられる電荷制御性物質として具備
すべきは環境依存性の少ないこと、熱的に安定であるこ
と、機械的に安定であること、化学的に安定であること
が必要である。
粒子(A)中に離型性を示す離型性物質を含有しても
良い。離型性を有する材料としては下記に示すものであ
る。環球法(JIS K 2531等参照)で測定した軟化点が40
〜130℃、好ましくは50〜120℃を有するものである。軟
化点が40℃(未満)ではトナーの耐ブロツキング性及び
保形性が不充分であり、130℃を越える場合では定着温
度又は定着圧力を低下させる効果が少ない。かかる化合
物としては、パラフインワツクス、低分子量ポリオレフ
イン、芳香族基を有する変性ワツクス脂環基を有する炭
化水素化合物、天然ワツクス、炭素数12以上の長鎖炭化
水素鎖〔CH3(CH2)11または(CH2)12以上の脂肪族炭素
鎖〕を有する長鎖カルボン酸、そのエステル脂肪酸金属
塩、脂肪酸アシド、脂肪酸ビスアシドを例示し得る。異
なる低軟化点化合物を混合して用いても良い。具体的に
は、パラフインワツクス(日本石油製)、パラフインワ
ツクス(日本精蝋製)、マイクロワツクス(日本石油
製)、マイクロクリスタリンワツクス(日本精蝋製)、
硬質パラフインワツクス(日本精蝋製)、PE−130(ヘ
キスト製)、三井ハイワツクス110P(三井石油化学
製)、三井ハイワツクス220P(三井石油化学製)、三井
ハイワツクス660P(三井石油化学製)、三井ハイワツク
ス210P(三井石油化学製)、三井ハイワツクス320P(三
井石油化学製)、三井ハイワツクス410P(三井石油化学
製)、三井ハイワツクス420P(三井石油化学製)、変性
ワツクスJC−1141(三井石油化学製)、変性ワツクスJC
−2130(三井石油化学製)、変性ワツクスJC−4020(三
井石油化学製)、変性ワツクスJC−1142(三井石油化学
製)、変性ワツクスJC−5020(三井石油化学製):密ロ
ウ、カルナバワツクス、モンタンワツクスを挙げること
ができる。
脂肪酸金属塩として、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシユーム、ステアリン酸マグネシユーム、オレイ
ン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸マグネシユ
ームがある。
粒子(A)としては、結着用樹脂単体を粉砕,分級し
て得る場合と結着用樹脂に前述のごとき着色剤,離型
剤,磁性体の如き材料を溶融混練し、粉砕し、分級して
得る場合のいずれも可能である。
重合方法による粒子(A)は例えば下記に示す方法に
より得られる。重合性モノマー、着色剤、重合開始剤さ
らに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、極性ポリマー、
その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめた単量体系を
懸濁安定剤を含有する水相中に投入し、撹拌下に分散造
粒し、重合する。その後懸濁安定剤を取り除き、濾別し
乾燥することにより粒子(A)が得られる。
後述する懸濁重合方法により粒子(A)を得るのが粒
度分布がシヤープであるので特に好ましい。
粒子(A)が重合着色粒子(A)の場合、重合着色粒
子(A)を形成するために適用出来る重合性単量体は、
反応基としてCH2=C<基を有するモノマーであり、ス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチル
スチレンの如きスチレンおよびその誘導体:アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハ−フエス
テル:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリ
ル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸ステアリン、メタクリル酸フエニル、メタク
リル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルア
ミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エ
ステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フエニ
ルの如きアクリル酸エステル類:アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸も
しくはメタクリル酸誘導体の如きビニル基の如き反応性
の二重結合を有する単量体がある。これらを単独あるい
は二種以上用いても良い。必要に応じて、架橋剤を使用
しても良い。架橋剤として、ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレン、ジエチレングリコールジメタクリレー
ト、エチレングリコールジメタクリレートを例示し得
る。架橋剤の添加量は、通常重合性単量体100重量部に
対して0.1〜5重量部使用される。これらの重合性単量
体の重合体を単量体組成物中に少量添加しても良い。上
記した単量体の中で、スチレン、アルキル基の如き置換
基を有するスチレン、またはスチレンと他の単量体との
混合単量体から生成された重合着色粒子(A)は、現像
性、耐久性を考慮した場合好ましい。
単量体の重合時に添加剤として極性基を有する極性重
合体、極性共重合体または環化ゴムを添加して重合性単
量体を重合すると好ましい重合トナーを得ることができ
る。極性重合体、極性共重合体または環化ゴムは、重合
性単量体100重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは
1〜40重量部を添加するのが良い。0.5重量%未満で
は、充分な擬似カプセル構造をとることが難しく、50重
量部を越える場合では、重合性単量体の量が不足して重
合トナーとしての特性が低下する傾向が強くなる。極性
重合体、極性共重合体または環化ゴムを加えた重合性単
量体組成物を該極性重合体と逆荷電性の分散剤を分散せ
しめた水性媒体の水相中に懸濁させ、重合させることが
好ましい。重合性単量体組成物中に含まれるカチオン性
又はアニオン性重合体、カチオン性又はアニオン性共重
合体またはアニオン性環化ゴムは、水性媒体中に分散し
ている逆荷電性のアニオン性又はカチオン性分散剤とト
ナーとなる粒子表面で静電気的に引き合い、粒子表面を
分散剤が覆うことにより粒子同志の合一を防ぎ、安定化
せしめると共に、添加した極性重合体、極性共重合体ま
たは環化ゴムがトナーとなる粒子表層部に集まる為、一
種の殻のような形態となり、得られた粒子は擬似的なカ
プセルとなる。粒子表層部に集まった比較的高分子量の
極性重合体、極性共重合体または環化ゴムは多量の低軟
化点化合物をトナー粒子内部に内包するので、重合着色
粒子(A)にブロツキング性、現像性、耐摩耗性の優れ
た性質を付与する。本発明に使用し得る極性重合体(極
性共重合体及び環化ゴムを包含する)及び逆荷電性分散
剤を以下に例示する。極性重合体はゲルパーミエーシヨ
ンクロマトグラフイー(GPC)で測定した重量平均分子
量が5,000〜500,000のものが重合性単量体に良好に溶解
し、耐久性も有するので好ましく使用される。
(i)カチオン性重合体としては、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート
の如き含窒素単量体の重合体、スチレンと該含窒素単量
体との共重合体もしくはスチレン、不飽和カルボン酸エ
ステルと該含窒素単量体との共重合体が挙げられる。
(ii)アニオン性重合体としてはアクリロニトリルの如
きニトリル系単量体の重合体、塩化ビニルの如き含ハロ
ゲン系単量体の重合体、アクリル酸の如き不飽和カルボ
ン酸の重合体、不飽和二塩基酸の重合体、不飽和二塩基
酸の無水物の重合体またはスチレンと該単量体との共重
合体がある。
分散剤としては、水性媒体中で単量体組成物粒子を分
散安定化する能力を有し、水に難溶性の無機微粉末が好
ましい。水性媒体中への分散剤の添加量は水を基準とし
て0.1〜50重量%(好ましくは1〜20重量%)添加する
のが良い。
(iii)アニオン性分散剤としては、アエロジル♯200,
♯300(日本アエロジル社製)のコロイダルシリカがあ
る。
(iv)カチオン性分散剤としては酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、カツプリング剤処理によるアミノア
ルキル変性コロイダルシリカの如き親水性正帯電性シリ
カ微粉末がある。
上述の極性重合体または共重合体のかわりにアニオン
性を有する環化ゴムを使用しても良い。
磁性を有する重合着色粒子(A)を生成するには、単
量体組成物に磁性粒子を添加する。この場合、磁性粒子
は着色剤の役割をもかねている。本発明に用い得る磁性
粒子としては、前述の磁性粒子が使用される。重合着色
樹脂粒子(A)は着色剤を含有しており、着色剤として
は前述の着色剤が使用される。着色剤は、重合体および
低軟化点化合物を基準にして0.5〜30重量%含有され
る。トナー中には必要に応じて荷電制御剤、流動性改質
剤、離型剤を添加(内添)しても良い。
懸濁重合方法は、着色剤又は必要に応じて添加された
添加剤を均一に溶解分散せしめた単量体組成物を、0.1
〜50重量%の懸濁安定剤(例えば、難溶性無機分散剤)
を含有する水性媒体(例えば重合温度よりも5℃以上、
好ましくは10℃〜30℃以上の温度に加温されている)中
に通常の撹拌機又はホモミキサー、ホモジナイザの如き
撹拌手段により分散せしめる。好ましくは、溶融または
軟化された単量体組成物の粒子が所望のトナー粒子のサ
イズ、一般に30μm以下(例えば体積平均粒径0.1〜20
μm、好ましくは2〜20μm)の大きさを有する様に撹
拌速度、時間および水性媒体の温度を調整する。その
後、分散安定剤の作用によりほぼその状態が維持される
様、撹拌を粒子の沈降が防止される程度に行いながら、
水性媒体の液温を重合温度まで下げる。重合温度は50℃
以上、好ましくは55〜80℃、特に好ましくは60〜75℃の
温度に設定し、撹拌しながら実質的に非水溶性の重合開
始剤を添加し重合を行う。反応終了後、生成したトナー
粒子を洗浄、分散安定剤の除去、濾過、デカンテーシヨ
ン、遠心等の如き適当な方法により回収し乾燥すること
により本発明に使用し得る重合着色粒子(A)が得られ
る。懸濁重合法においては、通常重合性単量体及び低軟
化点化合物100重量部に対し水200〜3000重量部を水性分
散媒として使用する。
トナーの原料を加熱混合したのち、溶融状態で微粒子
化して粒子(A)を生成する方法も使用可能である。各
種の液体微粒子化方法が適用できる。圧力による一流体
ノズル、高圧気流による二流体ノズル、回転デイスクを
用いたデイスクアトマイザーを用いてもよい。
本発明で使用される着色樹脂粒子(A)の結着樹脂又
は着色樹脂粒子(A)そのものは、定着方式が熱定着用
の場合には下記方法によって測定された軟化点が90〜15
0℃が好ましく、90〜140℃が特に好ましい。
フローテスターCFT−500型(島津製作所製)を用い、
試料は60meshバス品を約1.0〜1.5g秤量し、これを成形
器を使用し100Kg/cm2の加重で1分間加圧する。
この加圧サンプルを下記の条件でフローテスター測定
を行い流出開始時と流出終了時のストローク差の1/2に
対応する温度をもって軟化点とする。
測定条件 RATE TEMP 5.0 D/M(℃1分) SET TEMP 50.0 DEC(℃) MAX TEMP 200.0 DEG INTERVAL 2.5 DEG PREHEAT 300.0 SEC(秒) LOAD 50.0 KGF(Kg) DIE(DIA) 0.5 MM(mm) DIE(LENG) 1.0 MM PLUNGER 1.0 CM2(cm2) 次に、粉末状シリカ(B)及び(C)について説明す
る。
粉末状シリカ(B)を粒子(A)に固定化した後、流
動性を向上せしめるために、粉末状シリカ(C)を添加
して、分散,混合する。このとき、一般的には固定化処
理の前処理に用いたと同等の前述の装置及び条件が使用
可能である。
粒子(A)の表面に固定されるシリカ粉末は、0.002
μ〜0.2μ、好ましくは0.005〜0.2μが好ましく、量的
には粒子(A)100重量部に対して0.05〜5重量部、好
ましくは0.1〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量
部,より好ましくは0.3〜3重量部が好ましい。少い場
合は、固定化を行った効果は少なく、多すぎると、定着
性の面で好ましくないばかりでなく固定化されない粒子
が増加し、画像上好ましくない。
前述の固定化装置では粒子(A)及び粉末状シリカ
(B)が確実にロータもしくはブレードとライナー間を
通過しつつ、強い衝撃で粉末状シリカ(B)は分散さ
れ、粒子(A)に同定化される。この現象を比較のた
め、従来混合機として用いられている装置である第1図
のごとき装置で撹拌羽根を40〜50m/秒で回転せしめて混
合して、衝撃手段による固定化装置と同様な時間及び温
度で処理を行い、後に流動性向上用のシリカ粉末(C)
を加えて混合して画出しを行ってもカブリが多くかつ長
時間放置した場合劣化しやすく、良好な結果は得られて
いない。この点からみて前述のごとき機械的衝撃を付与
することが重要であると考えられる。
本発明に用いられる粉末状シリカ(B)としては、ケ
イ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリ
カ微粉体、湿式法で製造されたシリカ微粉体がある。さ
らに、これらのシリカ微粉体にシリコンオイル処理、ア
ミノ変性シリコンオイル処理、シランカツプリング剤処
理でシリカ微粉末の処理を行ったものが挙げられる。
ここで言うケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成されたシリカ微粉体とは、いわゆる乾式法シリカ、
又はヒユームドシリカと称されるものである。例えば四
塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を
利用する方法で、基礎となる反応式は次の様なものであ
る。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl この製造工程において例えば、塩化アルミニウム又
は、塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素
ハロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金
属酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも
包含する。
本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸
化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例え
ば、以下のような商品名で市販されているものがある。
AEROSIL 130 (日本アエロジル社) 200 300 380 TT600 MOX80 MOX170 COK84 Ca−O−SiL M−5 (CABOT Co.社) MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica (ダウコーニングCo.社) Fransol (Fransil社) 湿式で製造されたシリカ微粉末の製造する方法は、た
とえば、下記に示すケイ酸ナトリウムの酸による分解で
ある。
Na2O・xSiO2+HCl+H2O→SiO2・nH2O+NaCl その他、ケイ酸ナトリウムのアンモニア塩類またはア
ルカリ塩類による分解、ケイ酸ナトリウムよりアルカリ
土類金属ケイ酸塩を生成せしめた後、酸で分解しケイ酸
とする方法、ケイ酸ナトリウム溶液をイオン交換樹脂に
よりケイ酸とする方法、天然ケイ酸またはケイ酸塩を利
用する方法がある。
ここでいうシリカ微粉末には、無水二酸化ケイ素(シ
リカ)、その他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウ
ム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛
などのケイ酸塩をいずれも適用できる。
これらの湿式シリカ微粉末を400℃以上の温度で熱処
理したものが好ましく使用できる。熱処理は例えば電気
炉中に湿式法で合成されたシリカ微粉末を入れ400℃以
上の温度で例えば10分〜10時間放置して行なえば良い。
本発明において400℃以上の温度で熱処理された湿式法
により合成されたシリカ微粉末を合成する現像剤は、ト
ナー粒子間、またはトナーとキヤリヤー間、一成分現像
の場合のトナーとスリーブの如きトナー担持体との間の
摩擦帯電量が安定でかつ均一であり、カブリ、トナー飛
散、トナーの凝集がなく、耐久コピー枚数の多い現像剤
であり、温度、湿度の変化に影響を受けない安定した画
像を再現する現像剤等に超高湿時においても転写効率の
大きい現像剤であって、さらに長期間高温高湿中に保存
してもトリボ電荷量の減少がきわめて少なく、複写品質
が殆ど低下しない現像剤である。
シリカの疎水性を目的としてシランカツプリング剤処
理したシリカも使用される。シリカ微粉体に要求される
疎水化度は、例えば、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すものが好まし
い。疎水化処理するには、従来公知の疎水化方法が用い
られ、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着するシラン
カツプリング剤またはシリコーンオイルの如き有機ケイ
素化合物で化学的に処理することによって付与される。
好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相
酸化により生成されたシリカ微粉体をシランカツプリン
グ剤で処理した後、あるいはシランカツプリング剤で処
理すると同時に有機ケイ素化合物で処理する。
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチルジシ
ラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、プロムメチルジメチルクロルシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、p−クロルエチルト
リクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、
トリオルガノシリルメルカブタン、トリメチルシリルメ
ルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニル
ジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジフエニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラ
メチルジシトキサン、1,3−ジフエニルテトラメチルジ
シロキサン、および1分子当り2から12個のシロキサン
単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに
結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等が
ある。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いら
れる。
又、シリコンオイル処理に用いられるシリコンオイル
とは、一般に次の式により示されるものである。例え
ば、シリカ粉末100重量部に対して、0.1〜100重量部、
好ましくは1〜80重量部、シリコンオイルは使用され
る。
〔式中、Rはアルキル基を示し、R′は置換基を有して
も良いアルキル基又は芳香族基を示し、nは整数を示
す。〕 好ましいシリコンオイルとしては、25℃における粘度
が5〜5000センチストークスのものが用いられる。例え
ばメチルシリコンオイル、ジメチルシリコンオイル、フ
エニルメチルシリコンオイル、クロルフエニルメチルシ
リコンオイル、アルキル変性シリコンオイル、脂肪酸変
性シリコンオイル、ポリオキシアルキレン変性シリコン
オイルが好ましい。これらは1種あるいは2種以上の混
合物で用いられる。
シリコンオイル処理の好ましい方法としては、ケイ酸
ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微
粉体を前記したシランカツプリング剤で処理した後、あ
るいはシランカツプリング剤で処理すると同時にシリコ
ンオイルで処理する。例えばシリカ微粉体とシリコンオ
イルとをヘンシエルミキサー等の混合機を用いて直接混
合しても良いし、シリカ微粉体へシリコンオイルを噴霧
する方法によっても良い。あるいは適当な溶剤にシリコ
ンオイルを溶解あるいは分散せしめて後、ベースのシリ
カ微粉体とを混合した後溶剤を除去して作成しても良
い。
本発明に用いられるシリカ微粉体は前述したシランカ
ツプリング剤またはシリコンオイルまたは両方の処理剤
で処理されている事により、現像剤に含有された場合、
現像剤の摩擦帯電量が安定で高く、かつ摩擦帯電量分布
がシヤープで均一なる荷電性を示す様になる。シランカ
ツプリング剤及びシリコンオイルを両方使用する場合、
シリカ微粉体に対して処理するシランカツプリング剤と
シリコンオイルの好ましい重量の比率は、15:85〜85:15
であり、この比率を変化させる事によって、該シリカ微
粉体を含有した現像剤の摩擦帯電量の値を希望の値にす
る事ができる。シランカツプリング剤とシリコンオイル
の総量は、好ましくは、シリカ微粉体に対して0.1〜30w
t%、さらに好ましくは、0.5〜20wt%であるのが好まし
い。
アミノ変性シリコンオイル処理で使用するアミノ変性
シリコンオイルは、無色或いは薄い白色なので、正帯電
性のカラー用現像剤に適用した場合、非常に鮮明な色調
のカラー用現像剤が得られる。
アミノ変性シリコンオイルは、安定で、300℃程度の
耐熱温度を有し、熱的或いは機械的衝撃などによる分解
又は変質が非常に起りにくいものを使用することが好ま
しい。
さらに、本発明で使用するアミノ変性シリコンオイル
は強い正帯電性を有し湿度安定性が高いので、高湿下で
も良好な正帯電性を有し、鮮明な画像が得られる。
このようなアミノ変性シリコンオイルとしては下記に
示すものが例示される。
吸湿性のある粉末状シリカ(B)を使用する場合は、
多量の添加は、トナーの環境条件に対する影響が大きく
なるので一般には、粉末状シリカ(B)としては、疎水
化処理をされたシリカ粉末を粉末状シリカ(B)とし
て、使用することが好ましい。前述のごとく、シランカ
ツプリング剤、シリコンオイルまたはアミノ変性シリコ
ンオイルで処理された、シリカがより好ましい。
流動性を付与するシリカ粉末(C)については、粉末
状シリカ(B)について記述したものと、同種のものが
使用可能である。粉末状シリカ(B)と、シリカ粉末
(C)とは、全く同一のものであってもよく、異種のも
のであってもよい。
後述の実施例の如く、負帯電性の着色樹脂粒子(A)
には、負帯電性疎水性コロイダルシリカを粒子(A)の
表面に固定化し、次いで負帯電性疎水性コロイダルシリ
カを負帯電性トナーと混合することが好ましい。
正帯電性の着色樹脂粒子(A)の場合には、正帯電性
の疎水性コロイダルシリカを粒子(A)の表面に固定化
し、次いで疎水性コロイダルシリカを正帯電性トナーと
混合することが好ましい。
本発明のトナーにおいて、粉末状シリカ(B)がトナ
ー粒子表面に固定化または固着されているので、流動性
は良く、かつ少量のシリカ粉末(C)の添加で良好な流
動性が得られ、かつ画出しを、多数枚数行っても、流動
性の低下もすくなく、かつトナー粒子表面に固定されて
存在する粉末状シリカ(B)の効果により、キヤリアや
その他の現像器内のトナーと摺擦する部位への、恒久的
接着も少なくなるので、良好な画像が安定して得られ
る。高湿下にトナーを長期間放置しても、良好な画像が
得られる。
シリカ粉末(C)の添加量は、上述のような効果を得
るために、必要最少限であることが好ましく、固定シリ
カを表面に有するトナー100重量部に対して、0.01〜3
重量部、0.05〜3重量部、好ましくは0.1乃至1重量部
で良好な結果が得られている。シリカ粉末(C)は、粉
末状シリカ(B)よりも少ないことが、現像剤の貯蔵安
定性及び現像安定性の点で好ましい。
粉末状シリカ(C)と共にトナーの性能の改善のため
の異なる物質を添加してもよい。そのような物質の例と
して、研磨性を有する粒子、潤滑性微粉体があげられ
る。
研磨性を有する粒子とはモース硬度3以上の無機金属
酸化物、窒化物、炭化物、硫酸あるいは炭酸金属塩の1
種又は2種以上が用いられる。以下に具体例を示す。
SrTiO3,CeO2,CrO,Al2O3,MgOの如き金属酸化物、Si3N
4の如き窒化物、SiCの如き炭化物、CaSO4,BaSO4,CaCO
3の硫酸塩あるいは炭酸金属塩がある。
好ましくはモース硬度5以上のSrTiO3,酸化セリウム
粉末(例えばミレーク、ミレークT、ROXM−1の如きCe
O2及び希土類元素を有する粉体),Si3N4,SiCがよい。
これら物質はシランカツプリング剤、チタンカツプリ
ング剤、ジルコアルミネートカツプリング剤の如きカツ
プリング剤、シリコンオイル又はその他の有機化合物で
表面処理をされていてもよい。
潤滑性微粉体としてはテフロン、ポリビニリデンフル
オライド、フツ化炭素のフツ素含有重合体粒子、ステア
リン酸亜鉛粒子の如き脂肪酸金属塩が好ましく用いられ
る。
これら潤滑性微粉体は、平均粒径が6μ以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは5μ以下である。
研磨性を有する粒子、潤滑性微粉体を添加することで
感光体上の紙粉やトナーの微粉の成膜現象を防止し、よ
り経時的に安定したより良好な画像がえられるようにな
る。なお、研磨性を有する粒子は、粉末状シリカ(B)
とともに、トナー表面に固定してもよい。
尚、現像剤中の粉末状シリカの量の測定方法は、例え
ば理学電気社製ケイ光X線分析測定装置SYSTEM 3080及
び該測定装置に接続した理学電気社製DATAFLEXを用い
る。あらかじめ粉末状シリカを乾式混合する前のトナー
[一定量の粉末状シリカ(B)が粒子(A)に固定され
ている]に、用いる粉末状シリカをコーヒーミルにて外
添混合し、該トナーの重量に対して、該粉末状シリカが
各々0.0,0.5,1.0,1.5重量%である現像剤を各々調製
し、検量線用の試料とする。DATAFLEXを使用し、Siの測
定条件を呼び出す。検量線用試料を各々ペレツト化す
る。
ペレツトは、約4gのサンプルを2000Kg/cm2の圧力を約
30秒かけ、厚さ約2mmで、直径約39mmのものを調製す
る。
ペレツト化した試料各々について、SYSTEM3080にセツ
トしkV・メータを40kVに、mAメータを70mAにセツトし測
定する。各ペレツト化した試料について、蛍光X線の照
射による測定されたカウント数をもとに縦軸に角度108
±2度の範囲のピークの高さのカウント数,横軸に各検
量線用試料中の粉末状シリカの重量%とし、検量線を作
成する。着色樹脂粒子(A)に固定化されている粉末状
シリカの量をふらせてみて、検量線の精度を確認する。
さらに、トナー粒子に固定されていない粉末状シリカ
の量は、現像剤(例えば、約10g)を界面活性剤を1〜
2重量%含む水(例えば500ml)に分散し、撹拌しなが
ら超音波(例えば、周波数40〜50KHz,出力100〜200W)
を1〜2分間かけ、トナー粒子表面から固定されていな
いシリカ粉末を除き、その後トナー粒子を回収し、蒸溜
水で洗浄後に乾燥し、乾燥したトナー粒子を使用して、
トナー粒子に固定化されている粉末状シリカを上記測定
法と同様にして測定することによりトナー粒子に固定化
されているシリカ粉末の量を測定することが出来る。現
像剤のシリカ粉末の量からトナー粒子に固定化されてい
るシリカ粉末の量を引いた残りが固定化されていないシ
リカ粉末の量である。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例−1 上記処方の成分をロールミル(150℃)で約30分間熱
混練し、得られた混練物を冷却した後、粉砕機で、約10
μm(体積平均径)まで粉砕し、風力分級機(アルピネ
社製ジグザグ分級機)で、体積平均粒径約11.0μmにな
るように微粉カツトし、負帯電性着色粒子(A)とし
た。分級後の粒子(A)100重量部に、負帯電性疎水性
コロイダルシリカ(R−972,粒子径10〜30mμ,日本ア
エロジル社製)0.5重量部を添加し、第1図の装置を用
いて撹拌羽根の先端の周速30m/秒、5分間粒子(A)と
シリカを混合して前処理した。
その後第2−1図(最小間隙約3mm)の装置を用い
て、ブレード先端の周速80m/秒の条件で3分間処理し
た。
電子顕微鏡(10000倍)で観察したところ、処理後の
粒子(A)の表面には実質的に添加したコロイダルシリ
カの全量が粒子(A)の表面に固定または固着されてい
た。
次に疎水性コロイダルシリカが表面に固定されている
粒子(A)からなるトナー100重量部に疎水性コロイダ
ルシリカ(R−972,日本アエロジル社製)を粒子(C)
とし0.2重量部を外部添加し、第1図に示す装置で撹拌
羽根の先端の周速40m/秒3分間混合処理し、得られた粉
体混合物を現像剤とした。電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、トナー粒子表面には、疎水性コロイドシリカ粒子
(C)が付着しているのが観察された。
上記の現像剤をキヤノン製複写機NP270REの現像装置
に投入し現像したところ画像濃度1.32の良好な画像が得
られ、良好な定着性が得られ、かつ耐オフセツトも良好
であり、カブリもなく、文字周辺の飛びちりも少なく、
良好な画像が得られた。35℃,90%の高湿下に、現像剤
を2週間放置し、放置後の現像剤を使用しても、現像画
像にカブリの増加は実質的にみられなかった。
実施例−2 上記処方の成分をロールミル(150℃)で約30分間熱
混練し、得られた混練物を冷却した後、粉砕機で、約10
μm(体積平均径)まで粉砕し、風力分級機(アルピネ
社製ジグザグ分級機)で、体積平均粒径約11.0μmにな
るように微粉カツトし、正帯電性着色(磁性)粒子
(A)とした。分級後の粒子(A)100重量部に、アミ
ノシリコンオイルで処理された正帯電性疎水性コロイダ
ルシリカ0.3重量部(BET比表面積130m2/gの乾式コロイ
ダルシリカ100重量をアミノ変性シリコンオイル13重量
部で表面処理したもの)を添加し、第1図の装置を用い
て30m/秒、5分間前処理した。
その後第2−1図の装置を用いて、ブレードの周速80
m/秒の条件で3分間処理した。
電子顕微鏡で観察したところ、トナー表面には実質的
に添加したコロイダルシリカの全量が粒子(A)の表面
に固定または固着されていた。
次に疎水性コロイダルシリカが表面に固定化されてい
る粒子(A)からなるトナー100重量部にアミノシリコ
ンオイルで処理された正帯電性疎水性コロイダルシリカ
(粒径約20mμ)を粒子(C)とし0.2重量部を外部添加
し、第1図に示す装置で40m/秒の周速で3分間混合処理
し、得られた粉体混合物を現像剤とした。電子顕微鏡で
観察したところ、トナー粒子表面には、シリカ粒子が付
着しているのが観察された。
上記の現像剤をNP3525の現像装置に投入し現像したと
ころ画像濃度1.32の良好な画像が得られ、良好な定着性
が得られ、かつ耐オフセツトも良好であり、カブリもな
く、文字周辺の飛びちりも少なく、良好な画像が得られ
た。35℃,90%の高湿下に、現像剤を2週間放置し、放
置後の現像剤を使用しても現像画像にカブリの増加は実
質的にみられなかった。
実施例−3 上記処方の成分をロールミル(150℃)で約30分間熱
混練し、得られた混練物を冷却した後、粉砕機で、約10
μm(体積平均径)まで粉砕し、風力分級機(アルピネ
社製ジグザグ分級機)で、体積平均粒径約11.0μmにな
るように微粉カツトし、負帯電性粒子(A)とした。分
級後の粒子(A)100重量部に、負帯電性疎水性コロイ
ダルシリカ(R−972,日本アエロジル社製)0.3重量部
を添加し、第1図の装置を用いて30m/秒、5分間前処理
した。
その後第2−1図の装置を用いて、ブレードの周速80
m/秒の条件で3分間処理した。
電子顕微鏡で観察したところ、粒子(A)の表面には
実質的に添加したコロイダルシリカの全量が粒子(A)
の表面に固着されていた。
次に疎水性コロイダルシリカが表面に固定化されてい
る粒子(A)からなるトナー100重量部に負帯電性疎水
性コロイダルシリカR−972(日本アエロジル社製)を
粒子(C)とし0.2重量部を外部添加し、第1図に示す
装置で40m/秒、3分間混合処理し、得られた粉体混合物
を現像剤とした。電子顕微鏡で観察したところ、トナー
粒子表面には、シリカ粒子が付着しているのが観察され
た。
粒径250〜300メツシユ間のフエライト粒子100重量部
の表面をシリコン樹脂0.8重量部で被覆し磁性粒子を得
た。上記の現像剤10重量部と磁性粒子100重量部とを混
合して、二成分現像剤を調製し、第5図の現像装置に投
入し、現像し、普通紙へトナー画像を転写後、熱圧ロー
ラ定着装置で定着したところ画像濃度1.34の良好な画像
が得られ、良好な定着性が得られ、かつ耐オフセツトも
良好であり、カブリもなく、文字周辺の飛びちりも少な
く、良好な画像が得られた。
現像装置において、感光体ドラム103は矢印a方向に6
0mm/秒の周速度で回転する。122は矢印b方向に66mm/秒
の周速度で回転する外径32mm、厚さ0.8mmのステンレス
(SUS304)製のスリーブで、その表面は♯600のアラン
ダム砥粒を用いて不定型サンドプラストを施し、周方向
表面の粗面度を0.8μm(Rz=)にした。
一方、回転するスリーブ112内にはフエライト焼結タ
イプの磁石123を固定して配設し、磁極配置は第5図の
如く、表面磁束密度の最大値は約800ガウスとした。非
磁性ブレード124は1.2mm厚さの、非磁性ステンレスを用
いた。ブレードースリーブ間隙は400μmとした。この
スリーブ122に対向する感光体ドラム3表面には、静電
潜像として暗部+600Vで明部+150Vの電荷模様を形成
し、スリーブ表面との距離を300μmに設定した。そし
て、上記スリーブに対し電源34により周波数800Hz、ピ
ーク対ピーク値が1.4KVで、中心値が+300Vの電圧を印
加し、現像を行った。
比較例1〜3 実施例1において分級し、11.0μmにした粒子(A)
へ、固定化処理を行うことなく、シリカ粉末(C)とし
て、コロイダルシリカR972を、それぞれ0.2重量%,0.5
重量%,0.7重量%を外部添加し、第1図に示す装置で40
m/秒の周速で3分間混合処理して、得られた粉体混合物
を現像剤とし、比較例1〜3とした。電子顕微鏡で観察
したところ、比較例2及び3のトナー粒子表面には比較
例1より多量のシリカ粒子が付着しているのが観察され
た。このトナーをNP270REに投入して絵出しを行ったと
ころ、下表のような結果が得られた。
比較例4 実施例1において、粒子(A)に0.5重量%の疎水性
コロイダルシリカを固定化処理するために第8図の装置
を使用し、200℃の熱風で処理を行い、次いで凝集物の
除去を行った。次いで、コロイダルシリカR972、0.2重
量%を添加し、混合して、現像剤を調製した。実施例1
と同様にして絵出しを行ったが、画像濃度は0.8と低
く、クリーニング不良によるカブリが若干みられた。
第8図に示す装置は、熱処理装置301,熱風発生炉302,
原料投入用フイーダ303,原料粉体分散管304,原料分散エ
ア用ブロツク305,エアダンパー306,熱処理装置排出口30
7,処理品補集サイクロン308,バグフイルター309,排気ブ
ロワー310,冷風吸込口311等を具備している。
実施例5 実施例1において、粒子(A)の表面に疎水性コロイ
ダルシリカの固定化処理を行った後、トナー100重量部
にコロイダルシリカR−972の0.2重量%と、体積平均1
μの酸化セリウム(主成分CeO2)粒子1重量部を添加
し、第1図に示す装置で40m/秒の周辺で3分間混合処理
し、現像剤を得た。上記現像剤をキヤノン製複写機NP27
0の現像装置に投入し、現像したところ、画像濃度は1.3
4の良好な画像が得られ、カブリもなく、文字周辺の飛
びちりも少なく良好な画像が得られた。35℃,90%の高
湿下に2週間放置した後に、画出しをおこなってもカブ
リの増加もみられず、良好な定着性が得られかつ耐オフ
セツト性も良好であった。32.5℃,80%(湿度)の環境
下で5,000枚の連続複写においてもカブリは良好であ
り、良好な画像濃度1.28(マクベス濃度計)が得られ
た。
実施例6 実施例2において、粒子(A)の表面に疎水性コロイ
ダルシリカの固定化処理を行った後、トナー100重量部
にアミノシリコンオイルで処理された疎水性コロイダル
シリカ(粒径約30mμ)0.2重量部、ポリフツ化ビニリデ
ン粒子(体積平均3.7μ)0.1重量部を添加し、第1図に
示す装置で40m/秒の周辺で3分間混合処理し、現像剤を
得た。上記現像剤をキヤノン複写機NP3525の現像装置に
投入し、現像したところ、画像濃度は1.33の良好な画像
が得られ、又カブリもなく、文字周辺の飛びちりも少な
く良好な画像が得られた。35℃,90%の高湿下に2週間
放置した後に画出しをおこなってもカブリの増加もみら
れず、良好な定着性が得られかつ耐オフセツト性も良好
であった。32.5℃,80%(湿度)の環境下で5,000枚の連
続複写においてもカブリは良好であり、良好な画像濃度
1.27(マクベス濃度計)が得られた。潤滑としての効果
により、クリーナの損傷等の現象も発生しなかった。
【図面の簡単な説明】
添付図面中、第1図は粒子(A)と粉末状シリカ(B)
とを、前処理するための撹拌装置の一例を概略的に示し
た図であり、第2−1図は粒子(A)に粉末状シリカ
(B)を固定化するための装置の一例を概略的に示した
図であり、第2−2図は第2−1図の装置の部分拡大図
であり、第3−1図は粒子(A)に粉末状シリカ(B)
を固定化するための装置の別の一例を概略的に示した図
であり、第3−2図及び第3−3図は第3−1図の装置
の部分図であり、第4−1図は粒子(A)に粉末状シリ
カ(B)を固定化するためのピンミル系の装置の一例を
概略的に示した図であり、第4−2図は第4−1図の装
置の部分図を示す。第5図は、本発明のトナーを使用し
て画像出しをおこなうために用いた画像形成装置を概略
的に示した図であり、第6図及び第7図は、第5図の画
像形成装置における現像領域の拡大図である。第8図
は、粒子を熱で球状化処理するための装置の一例を示す
図である。 1……ジヤケツト 2……撹拌翼 3……モータ 4……フタ 5……ベース 6……制御板 7……シリンダ 8……フタのロツク 9……シリンダ 10……方向コントロールユニツト 11……排出口 12……回転軸 13……ロータ 14……分散羽根 15……回転片(ブレード) 16……仕切円板 17……ケーシング 18……ライナー 19……衝撃部 20……入口室 21……出口室 22……リターン路 23……製品取出弁 24……原料投入弁 25……ブロワー 26……ジヤケツト 27……回転軸 28……ケーシング 29……ライナー 30……送風羽根 31……ロータ(ブレード付) 32……出口 33……原料投入口 34……リターン路 35……製品取り出し口 36……入口 37……ジヤケツト 38……ケーシング 39……固定ピン 40……入口 41……原料投入口 42……循環ブロワー 43……リターン路 44……製品抜取口 45……出口 46……ロータ 47……回転軸 48……ジヤケツト 103……感光体 122……スリーブ 123……磁石 301……熱処理装置 302……熱風発生炉 303……原料投入用フイーダ 304……原料粉体分散管 305……原料分散エア用ブロツク 306……エアダンパー 307……熱処理装置排出口 308……処理品補集サイクロン 309……バグフイルター 310……排気ブロワー 311……冷風吸込口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径が0.002〜0.2μmである粉末状シリカ
    (B)0.05〜5重量部(着色樹脂粒子(A)100重量部
    に対し)が機械的な衝撃手段によって着色樹脂粒子
    (A)の表面に固定化されている粒子で形成されるトナ
    ー粒子と、 トナー粒子表面に固定化されていない粒径0.005〜0.2μ
    mの粉末状シリカ(C)を該トナー100重量部に対して
    0.01〜3重量部有し、 該粉末状シリカ(C)は、該粉末状シリカ(B)よりも
    少ない ことを特徴とする静電荷像現像用現像剤。
  2. 【請求項2】着色樹脂粒子表面(A)には、さらに研磨
    性を有する粒子または潤滑性微粉体が外添されている請
    求項1に記載の静電荷像現像用現像剤。
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