JPH08124126A - ヘッドクリーニングテープ - Google Patents

ヘッドクリーニングテープ

Info

Publication number
JPH08124126A
JPH08124126A JP25530994A JP25530994A JPH08124126A JP H08124126 A JPH08124126 A JP H08124126A JP 25530994 A JP25530994 A JP 25530994A JP 25530994 A JP25530994 A JP 25530994A JP H08124126 A JPH08124126 A JP H08124126A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
cleaning
magnetic
layer
tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25530994A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehisa Ogata
威久 尾方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
3M Co
Original Assignee
Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minnesota Mining and Manufacturing Co filed Critical Minnesota Mining and Manufacturing Co
Priority to JP25530994A priority Critical patent/JPH08124126A/ja
Priority to PCT/US1995/011642 priority patent/WO1996013032A1/en
Publication of JPH08124126A publication Critical patent/JPH08124126A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/78Tape carriers
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/41Cleaning of heads

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘッドクリーニングテープに関し、ヘッドク
リーニング作業におけるヘッド摩耗量を低く抑えなが
ら、短時間の内にヘッドクリーニング作業が完了可能で
あり、また、8ミリビデオテープ等の高密度磁気記録媒
体を用いる記録再生装置のヘッドクリーニング作業にお
いて、再生画像をヘッドクリーニング中に再生させるこ
とにより、クリーニング作業者に作業完了のタイミング
を知らせるための磁気記録信号の、良好な記録および再
生を可能にするために充分な特性を有するヘッドクリー
ニングテープを提供することを目的とする。 【構成】 非磁性支持体と、非磁性支持体上に設けられ
モース硬度6以上の非磁性粉末を含むクリーニング層と
を有するヘッドクリーニングテープにおいて、クリーニ
ング層表面の平方根二乗平均粗さが15nm未満であり、
かつクリーニング層の長手方向保磁力が1000エルス
テッド以上であるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘッドクリーニングテ
ープに関し、さらに詳しく述べると、ビデオテープ等の
磁気記録媒体、特に8ミリビデオテープ等の高密度磁気
記録媒体を用いて磁気記録信号の記録または再生の少な
くともどちらかを行う装置の、磁気ヘッドをクリーニン
グするためのヘッドクリーニングテープに関する。
【0002】
【従来の技術】8ミリビデオテープレコーダー、EDベ
ータ、ベータカムSP、D3などの磁気記録フォーマッ
トが採用されているビデオテープレコーダー、DAT、
デジタルマイクロレコーダー等のオーディオテープレコ
ーダー、磁気テープを用いるデータレコーディングシス
テム等の磁気記録信号の記録または再生、あるいは記録
および再生の両方を行う装置(以下、「記録再生装置」
と呼ぶことにする)に用いられる磁気記録媒体は、一般
に、磁性体と結合剤とを含む磁性層を非磁性支持体上に
設けている。また、記録密度の向上に対する要求が高ま
りつつある最近では、かかる磁気記録媒体において、磁
性層に含まれる磁性体の微粒子化、磁性体の含有量の増
加、強磁性金属粉末等の保磁力の高い磁性体の採用、あ
るいは磁性層表面の平滑性の向上などの改良が行われて
いる。
【0003】磁気記録媒体の上記のような改良は、しば
しば磁気記録媒体の磁性層の耐摩耗性を低下させ、その
結果、たとえば、記録再生装置上で磁気記録媒体を走行
させながら記録あるいは再生を行う間に、磁性層表面か
ら磁性体、または結合剤と磁性体の複合物等からなる摩
耗粉の脱落を生じさせる。かかる脱落した摩耗粉は、磁
気ヘッド(以下、単に「ヘッド」と呼ぶことにする)の
表面へ擦り付けられながら堆積し、その結果、ヘッドの
目づまり(以下、単に「目づまり」と呼ぶことにす
る)、ドロップアウトの増加、走行不良等の実使用上の
問題を引き起こす。たとえば、目づまりは再生信号出力
の低下を招き、かかる再生信号出力の低下は、記録再生
装置がビデオテープレコーダーの場合には、再生画像の
鮮明度を低下させる。そこで、かかる問題が起こらない
ようにするために、ヘッド表面に堆積した摩耗粉を取り
除くための手段が必要である。かかる手段としていくつ
か提案されているが、その1つにヘッドクリーニングテ
ープがある。
【0004】ヘッドクリーニングテープの具体例として
は、たとえば、特開昭51−78214号公報に開示さ
れている、非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設けら
れた、結合剤および磁化可能な研磨粒子(二酸化クロ
ム)を含むクリーニング層とを有し、かかるクリーニン
グ層が、少なくとも300エルステッドの保磁力(H
c)と、少なくとも800ガウスの飽和磁束密度(B
r)を有し、そしてかかるクリーニング層の表面が5×
10-2〜12×10-2μmの範囲の表面粗さ(算術平
均)を有する、ヘッドクリーニングテープを挙げること
ができる。この公開公報は、かかるヘッドクリーニング
テープを、記録再生装置上で通常の磁気記録媒体を再生
する操作と同様にして走行させることにより、非常に簡
単にヘッドのクリーニング作業が行えることを教示して
いる。また、かかるヘッドクリーニングテープのクリー
ニング層には、再生画像としてビデオテストパターンが
記録されているので、記録再生装置にビデオモニターを
接続しておき、モニターに再生されたビデオテストパタ
ーンの鮮明度の回復を確認することにより、ヘッドクリ
ーニング作業の完了のタイミングを視覚的に簡単に知る
ことができることも合わせて教示している。
【0005】一方、上記のような最近の磁気記録媒体の
記録密度の向上に対応するために、ヘッドの素材も変化
してきた。たとえば、8ミリビデオのヘッドには、従来
から使用されてきたフェライト系ヘッドに代わって、セ
ンダスト、積層アモルファス等の合金系ヘッドが多く用
いられている。ところが、かかる合金系ヘッドは、硬度
が比較的低く、またその表面が非常に平滑であるため
に、上記公開公報に記載のような従来のヘッドクリーニ
ングテープを使用すると、ヘッド表面が傷付けられ、そ
の結果、再生時のノイズ、あるいはドロップアウトの増
加等の電磁変換特性の低下という問題が生じてくる。か
かる問題を解決するために、ヘッドクリーニングテープ
の改良が行われてきた。
【0006】改良されたヘッドクリーニングテープの具
体例としては、たとえば、特公平4−22283号公報
に開示されている、非磁性支持体と、該非磁性支持体上
に設けられた比表面積が40〜65m2 /gの強磁性合
金粉末を主成分とする研磨材を含むクリーニング層とを
有し、かかるクリーニング層表面が0.02〜0.04
μmの中心線平均粗さ、を有する、ヘッドクリーニング
テープを挙げることができる。この公告公報は、比較的
硬度の低い強磁性合金粉末を研磨材の主成分とし、その
強磁性合金粉末の比表面積を比較的大きくし(すなわ
ち、平均粒子径を比較的小さくすることを意味する)、
かつクリーニング層表面の中心線平均粗さを上記0.0
2〜0.04μmの如く従来のものに比べて小さくした
ヘッドクリーニングテープを使用すれば、前記合金系ヘ
ッドを使用した記録再生装置において、ヘッド表面を傷
付けることなく、ヘッドクリーニング作業を短時間で行
えることを教示している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ヘッドクリーニングテープを用いたヘッドクリーニング
作業においては、ヘッドに堆積した摩耗粉を取り除くこ
とと同時に、ヘッドの材料をヘッド表面から削り取るこ
とが行われるため、ヘッドが摩耗し、その結果「ヘッド
高さ」が減少することが分かった。かかるヘッド高さの
減少は、記録再生装置において、磁気記録媒体に信号を
記録する際に、あるいはその信号を再生する際に、ヘッ
ドと磁気記録媒体の磁性層表面との間の接触具合(ヘッ
ド当たり)が不安定になるため、再生信号の出力低下、
ノイズの増加、ドロップアウトの増加等の電磁変換特性
の低下を引き起こす。
【0008】そればかりか、上記のようなヘッドの摩耗
が過度に進行すると、使用済みのヘッドを新品のヘッド
と交換しなければならなくなる。これは、記録再生装置
のヘッドには、一定の深さを有するヘッドギャップが設
けてある(ちなみに「深さ」とは、磁気記録媒体または
ヘッドクリーニングテープと接触するヘッドの表面から
垂直方向に測定した距離である)が、ヘッドが摩耗して
ヘッド高さが減少するにつれて、上記ヘッドギャップの
深さが浅くなり、ついにはそのヘッドを使用して磁気記
録信号の記録および再生ができなくなるからである。ヘ
ッドの交換は、手間及び費用の面からなるべく少ないこ
とが望ましい。
【0009】また、従来のヘッド摩耗量の大きなヘッド
クリーニングテープを使用してヘッドクリーニングを行
う場合は、ヘッドを交換するまでの記録再生装置の使用
時間、いわゆる「ヘッド寿命」を長くするために、ヘッ
ドクリーニングテープの使用回数および使用時間を少な
くすることを余儀なくされ、結果として所望のクリーニ
ング効果を得ることが困難であった。
【0010】さらにまた、8ミリビデオテープ等の高密
度磁気記録媒体を用いる記録再生装置のヘッドクリーニ
ング作業において、上記特開昭51−78214号公報
に開示のヘッドクリーニングテープと同様にして、テー
プのクリーニング層に記録されているテストパターン等
の再生画像をヘッドクリーニング中に再生させることに
より、クリーニング作業者に作業完了のタイミングを知
らせるための磁気記録信号の、良好な記録および再生を
可能にするには、従来のヘッドクリーニングテープはい
まだ不充分な特性、たとえば保磁力や表面粗さなどしか
有していなかった。
【0011】したがって、本発明の第1の目的は、ヘッ
ドクリーニング作業におけるヘッド摩耗量を低く抑えな
がら、短時間の内にヘッドクリーニング作業が完了可能
であるヘッドクリーニングテープを提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、8ミリビデオテープ等の高
密度磁気記録媒体を用いる記録再生装置のヘッドクリー
ニング作業において、再生画像をヘッドクリーニング中
に再生させることにより、クリーニング作業者に作業完
了のタイミングを知らせるための磁気記録信号の、良好
な記録および再生を可能にするために充分な特性を有す
るヘッドクリーニングテープを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、本発明
によれば、非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設けら
れモース硬度6以上の非磁性粉末を含むクリーニング層
とを有するヘッドクリーニングテープにおいて、前記ク
リーニング層表面の平方根二乗平均(RMS)粗さが1
5nm未満であり、かつ前記クリーニング層の長手方向に
おいて測定した保磁力が1000エルステッド以上であ
ることを特徴とするヘッドクリーニングテープによって
達成することができる。
【0013】本発明によるヘッドクリーニングテープ
は、その詳細を説明すると、次の通りである。本発明の
ヘッドクリーニングテープは、上記のような通常の記録
再生装置において使用できる。使用できる記録再生装置
の形態としては、たとえば、8ミリビデオデッキ等の据
え置き型の装置、または、8ミリビデオカメラ等の携帯
可能な装置がある。かかる装置で記録される磁気記録信
号は、音声、画像、データ等の情報を、電磁変換手段に
より記録再生装置において記録可能な信号に変換された
ものである。かかる信号は、アナログ信号およびデジタ
ル信号のどちらでも良い。また、本発明のヘッドクリー
ニングテープでクリーニング可能なヘッドは、フェライ
ト系ヘッド、合金系ヘッド等の上記のような通常使用さ
れている磁気ヘッドである。
【0014】本発明のヘッドクリーニングテープは、特
定のクリーニング層を有する。本発明において用いられ
るクリーニング層は、該クリーニング層表面をヘッドに
接触させながらヘッドクリーニングテープを走行させる
ことにより、ヘッド表面に堆積した摩耗粉等の付着物を
ヘッドから取り除く機能、すなわち、ヘッドクリーニン
グ機能を有する。また、後述するように、8ミリビデオ
テープ等の高密度磁気記録媒体を用いる記録再生装置の
ヘッドクリーニング作業において、テープのクリーニン
グ層に記録されているテストパターン等の再生画像ある
いはその他の情報をヘッドクリーニング中に再生させる
ことにより、クリーニング作業者に作業完了のタイミン
グを知らせるための磁気記録信号の記録および再生を可
能にする機能、すなわち磁性層の機能も合わせて有す
る。
【0015】かかるクリーニング層は、磁気記録媒体の
製造において磁性層を設けるために用いられる通常の方
法により、後述する非磁性支持体上に設けることができ
る。本発明の実施において、クリーニング層の厚みは特
に限定されないが、好適には1〜5μmの範囲、特に好
適には2〜4μmの範囲である。クリーニング層の厚み
が1μm未満であると、ヘッドクリーニング機能が低下
する傾向があり、また、反対にその厚みが5μmを超え
ると、ヘッドクリーニング作業におけるヘッド摩耗量を
低減させることが困難になる傾向がある。
【0016】本発明において用いられるクリーニング層
は、前記した通り、クリーニング層表面の平方根二乗平
均(RMS)粗さが15nm未満である。クリーニング層
表面において、かかる平方根二乗平均粗さが15nm以上
であると、ヘッドクリーニング作業におけるヘッド摩耗
量を低減させることができない。なお、RMSは、Ro
ot Mean Squareの略語であり、粗さの表
示法として用いられている1つである。
【0017】また、本発明においてクリーニング層表面
の粗さを平方根二乗平均粗さで規定したのは、次の理由
からである。記録再生装置のヘッドには、上記のように
一定の深さを有するヘッドギャップが設けてある。たと
えば、8ミリビデオテープレコーダーにおいては、磁気
記録信号の記録および再生に必要なヘッドギャップの深
さは、約20〜30μmの範囲とされており、他の高密
度記録用の記録再生装置においてもほぼ同様の範囲と考
えられている。
【0018】ここで、記録再生装置の耐用年数を10年
と想定し、該記録再生装置のユーザーに対して、たとえ
ばヘッドクリーニング作業を月に2回行うことを推奨し
たとすると、10年間で240回のクリーニング作業が
行われることになる。現在市販のヘッドクリーニングテ
ープを用いた、ヘッドクリーニング作業1回当たりの推
奨所用時間は、約10〜20秒(取扱説明書による)で
あるので、ここで便宜上15秒として計算すると、24
0回のクリーニング作業の全所用時間は1時間(360
0秒)となる。
【0019】そこで、1時間当たりのヘッド摩耗量、す
なわち、ヘッド高さの減少量と、クリーニング層表面の
各種測定方法により得られる粗さとの関係を調べたとこ
ろ、平方根二乗平均粗さが最も良い相関関係を示すこと
が分かった。そして、少なくとも1時間当たりのヘッド
摩耗量が、磁気記録信号の記録および再生に必要なヘッ
ドギャップ深さの最低値、20μmを超えないようにす
るためには、平方根二乗平均粗さが15nm未満であるこ
とが必要であることが分かった。このような研究結果を
もとに、クリーニング層表面の粗さを平方根二乗平均粗
さで規定しかつ上記の範囲にすべきであるとの結論に至
り、本発明を完成したものである。
【0020】クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さ
の下限は特に限定されないが、ヘッドクリーニング機能
が低下し、ヘッド表面に堆積した上記摩耗粉等の付着物
をヘッドから取り除くことができないような不具合を回
避するため、少なくとも2nmであることが好ましい。ま
た、本発明では、平方根二乗平均粗さが上記15nm未満
の比較的低い範囲では、クリーニング層中のアルミナ等
の非磁性粉末の含有量を増加させること、かかる非磁性
粉末のモース硬度を高くすること、あるいは非磁性粉末
の平均粒子径を大きくすることにより、ヘッドクリーニ
ング機能を維持したまま、ヘッド摩耗量を低減させるこ
とができる。したがって、クリーニング層表面の平方根
二乗平均粗さは、さらに好適には3nm〜14nm、特に好
適には5nm〜12nmである。
【0021】また、通常の8ミリビデオテープ等の高密
度記録磁気記録媒体を用いる記録再生装置において、上
記のような、磁気ヘッドのクリーニング作業において再
生画像あるいはその他の情報を再生させることにより、
クリーニング作業者に作業完了のタイミングを知らせる
ための磁気記録信号の良好な記録および再生を可能にす
るためにも、クリーニング層表面が上記の範囲の平方根
二乗平均粗さを有することは必要である。ここで「磁気
記録信号の良好な記録および再生」とは、たとえば、磁
気記録信号の再生により得られる画像が鮮明であり、ク
リーニング作業者が、たとえそれが記録再生装置の一般
のユーザー等のその作業に熟練していない者であって
も、かかる作業完了のタイミングを正確に知ることがで
きる程度の記録および再生を意味する。
【0022】クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さ
を所望の範囲に制御することは、クリーニング層中に含
まれる非磁性粉末の粒子径および含有量、クリーニング
層中に含まれる磁性体の比表面積、非磁性支持体のクリ
ーニング層を設ける側の表面粗さ、用いられる結合剤の
種類、用いられる塗布方法の種類、用いられるカレンダ
ー処理の条件、磁性体および非磁性粉末の分散程度等の
ファクターを最適に選択することにより容易に行うこと
ができる。なお、本願明細書に記載するクリーニング層
表面の「平方根二乗平均粗さ」は、三次元光学表面粗さ
測定装置「WYKO(株)社製のTOPO−3D」を用いて
測定した値である。
【0023】本発明において用いられるクリーニング層
は、モース硬度6以上の非磁性粉末を含む。このような
非磁性粉末は、クリーニング層がヘッドクリーニング機
能を有するために必要である。かかる非磁性粉末として
は、アルミナ(α−アルミナ、γ−アルミナなど)、非
磁性酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、一酸化チタン、
二酸化チタン、酸化錫、非磁性酸化クロムなどを挙げる
ことができる。これらの非磁性粉末は、単独であっても
2種以上の混合物であっても良い。かかる非磁性粉末と
して、好適にはアルミナである。アルミナは、粒度分布
がシャープなものが容易に入手可能であり、したがっ
て、過大な粒子径のものが混入してクリーニング中にヘ
ッドを傷付けるおそれもない。なお、アルミナ粉末の具
体例としては、ノートン(株)社から入手可能なアルミ
ナ「品番:E−600」、住友化学(株)社から入手可
能なアルミナ「品番:HIT−50」などがある。
【0024】また、クリーニング層中で用いられる非磁
性粉末のモース硬度は、好適には7以上であり、特に好
適には8以上である。かかるモース硬度が7以上である
と、クリーニング効果を維持したまま、非磁性粉末の含
有量を少なくすることができるので、クリーニング中に
ヘッドを傷付けるおそれがなくなる。さらにまた、上記
の非磁性粉末の平均粒子径は、好適には0.05〜1μ
mの範囲、特に好適には0.1〜0.5μmの範囲であ
る。かかる平均粒子径が0.05μm未満であると、ヘ
ッドクリーニング機能が低下する傾向があり、反対に1
μmを超えると、クリーニング層表面の平方根二乗平均
粗さを15nm未満の範囲に制御することが困難になり、
ヘッド摩耗量を低減できないおそれがある。なお、ここ
でいう「平均粒子径」は、光散乱法で測定された粒子径
の累積度数分布曲線から求めたD50値である。
【0025】上記の非磁性粉末は、クリーニング層中に
広い範囲で含めることができる。かかる非磁性粉末の含
有量として、好適には、クリーニング層の全重量に対し
て1〜20重量%の範囲、特に好適には8〜18重量%
の範囲である。かかる含有量が1重量%未満であると、
ヘッドクリーニング機能が低下する傾向があり、反対に
20重量%を超えるとヘッドクリーニング作業における
ヘッド摩耗量を低減させることが困難になる。
【0026】本発明において用いられるクリーニング層
は、長手方向において測定した保磁力が1000エルス
テッド以上であることを特徴とする。クリーニング層の
保磁力が1000エルステッドを下回ると、8ミリビデ
オテープ等の高密度磁気記録媒体を用いる記録再生装置
のヘッドクリーニング作業において、再生画像あるいは
その他の情報をクリーニング中に再生させることによ
り、クリーニング作業者に作業完了のタイミングを知ら
せるための磁気記録信号の、良好な記録および再生がで
きない。また、クリーニング層の保磁力が1000エル
ステッドを下回ると、ヘッドクリーニング作業における
ヘッド摩耗量を低減させることが困難になる。なお、保
磁力が1000エルステッドを下回る場合の例として
は、クリーニング層中に比較的硬度の高い非磁性粉末が
多く含有されすぎる場合、クリーニング層中に含まれる
磁性体の分散が悪くてクリーニング層表面が粗過ぎる場
合、クリーニング層中に比較的硬く粒子径も大きい低保
磁力の酸化鉄磁性体が多く含まれる場合などがある。
【0027】クリーニング層の保磁力は、好適には12
00エルステッド以上、特に好適には1500エルステ
ッド以上である。かかる保磁力の上限は特に限定されな
いが、強磁性金属粉末を磁性体として用いた場合で、通
常2100エルステッドである。クリーニング層の保磁
力を1000エルステッド以上にするためには、強磁性
金属粉末、バリウムフェライト、炭化鉄、コバルト変成
酸化鉄等の磁性体粉末を含んでなる塗料を塗布する方
法、あるいは、Fe,Co,Ni等の強磁性金属を含ん
でなる層を蒸着、スパッタ等の薄膜形成手段により設け
る方法が利用できる。なお、ここでいう「保磁力」は、
試料振動型磁気特性測定装置(VSM)において測定さ
れた値である。
【0028】本発明によるヘッドクリーニングテープに
おいて、上記したようなクリーニング層は、非磁性支持
体上に設けられる。本発明の実施において有用な非磁性
支持体としては、紙、プラスチックフィルム等の可撓性
支持体を挙げることができる。適当なプラスチックフィ
ルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエー
テルケトン、ポリエーテルエステル、ポリエーテルサル
フォン、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリア
リレート等の各種のプラスチックを含む単層または積層
フィルムである。かかるプラスチックフィルムは、少な
くとも長手方向または幅方向に延伸されたものが好適で
ある。なぜなら、延伸されたプラスチックフィルムは、
ヘッドクリーニングテープの弾性率を向上させ、ヘッド
クリーニングテープのヘッド当たりを良くするので、ヘ
ッドクリーニングがより確実になり、いっそう短い時間
でクリーニング作業が完了できるからである。特に好ま
しくは、両方向に延伸された、いわゆる二軸延伸プラス
チックフィルムを非磁性支持体として使用することがで
きる。
【0029】上記のようなプラスチックフィルムは、多
数の種類のものが商業的に入手可能であり、その一例と
しては、いずれも東レ(株)社から入手可能な、ポリエ
チレンテレフタレート「品番:V−48X」、アラミド
フィルム(芳香族ポリアミドフィルム)「品番:3MC
2」、ポリエチレンナフタレートフィルム「品番:Q0
1」などを挙げることができる。
【0030】また、本発明において用いられる非磁性支
持体は、その幅方向の弾性率(TD)が4×1010dyn
/cm2 以上であり、かつその長手方向の弾性率(MD)
が4×105 dyn /cm2 以上であるのが好適である。支
持体の幅方向の弾性率が4××1010dyn /cm2 未満で
あると、ヘッド当たりが悪くなり、クリーニング作業に
要する時間が長くなる傾向がある。支持体の長手方向の
弾性率が4×105 dyn /cm2 未満である場合も、同様
である。なお、ここでいう「弾性率」は、引張り試験に
より測定された弾性率である。
【0031】さらにまた、本発明において用いられる非
磁性支持体において、長手方向の弾性率と幅方向の弾性
率との比(MD/TD比)は、好適には1.1〜1.8
の範囲であり、特に好適には1.2〜1.6の範囲であ
る。MD/TD比が1.1を下回っても、あるいは1.
8を上回っても、ともにヘッド当たりが悪くなり、クリ
ーニング作業に要する時間が長くなる傾向がある。ここ
で、上記MD/TD比を所望の範囲にするためには、上
記のようなプラスチックフィルムの長手方向および幅方
向における延伸操作を所望の形でコントロールして行う
ことが推奨される。
【0032】また、かかる非磁性支持体のクリーニング
層を設ける側の表面の平方根二乗平均粗さは、好適には
20nm未満、特に好適には15nm未満である。非磁性支
持体の平方根二乗平均粗さが20nm以上であると、クリ
ーニング層表面の平方根二乗平均粗さを15nm未満の範
囲にすることが困難になる。さらにまた、本発明の実施
において、用いられる非磁性支持体の厚みは特に限定さ
れないが、好適には4〜15μmの範囲、特に好適には
8〜12μmの範囲である。支持体の厚みが4μm未満
であると、ヘッドクリーニング機能が低下する傾向があ
り、反対に15μmを超えると、ヘッドクリーニング作
業におけるヘッド摩耗量を低減させることが困難になる
傾向がある。
【0033】本発明において用いられる非磁性支持体
は、その1表面上にクリーニング層が直接に設けられて
いてもよく、さもなければ、支持体とクリーニング層の
接着を補助することや、クリーニングテープの保存時等
に発生する問題などを回避するため、任意の中間層を介
在させてもよい。例えば、支持体に下塗り層を施した後
にクリーニング層を設けると、接着力を高めることがで
き、また、下塗り層にカーボンブラック等の導電性粉末
を含有せしめることにより、適当な導電性を付与するこ
とができる。
【0034】本発明のヘッドクリーニングテープにおい
て用いられるクリーニング層は、好適には、強磁性金属
粉末及び結合剤をさらに含んでいる。これにより、クリ
ーニング層表面の平方根二乗平均粗さを上記のような範
囲とすることが容易になると同時に、クリーニング層の
長手方向において測定した保磁力を上記のような範囲と
することも容易になるからである。
【0035】上記のような強磁性金属粉末は、一般に
「メタル磁性体」と呼ばれ、磁気記録媒体の磁性層に通
常用いられているもののなかから所望のものを任意に選
択することができる。使用可能なものの一例として、た
とえば、鉄、コバルト等の強磁性金属、ニッケル等を含
む鉄合金、コバルト−ニッケル合金等の強磁性合金を含
んでなる強磁性金属粉末を挙げることができる。強磁性
金属粉末は、好適には、鉄より本質的になる粉末であ
り、かかる粉末表面が酸化物被膜で覆われた強磁性鉄粉
末である。かかる強磁性鉄粉末は、結合剤中に良好に分
散可能であるため、クリーニング層表面の平方根二乗平
均粗さを上記のような範囲に制御することが容易にな
る。また、ヘッドを傷付けることも防止できる。このよ
うな強磁性金属粉末は、1種または2種以上の混合物と
して使用することができる。
【0036】上記の強磁性金属粉末は、好適には40〜
70m2 /gの範囲、特に好適には50〜62m2 /g
の範囲の比表面積を有する。強磁性金属粉末の比表面積
が40m2 /g未満であると、クリーニング層表面の平
方根二乗平均粗さを15nm未満の範囲にすることが困難
になる傾向があり、反対に70m2 /gを超えると、ヘ
ッドクリーニング機能が低下する傾向がある。
【0037】このような強磁性金属粉末自体の保磁力
は、好適には900エルステッド以上、さらに好適には
1200エルステッド以上、特に好適には1500エル
ステッド以上である。強磁性金属粉末自体の保磁力が9
00エルステッド未満であると、クリーニング層の保磁
力を1000エルステッド以上にするのが困難になる傾
向がある。ここでいう「強磁性金属粉末自体の保磁力」
も、前述の装置(VSM)において測定された値であ
る。
【0038】クリーニング層中の上記の強磁性金属粉末
の含有量は、好適には60〜85重量%の範囲、特に好
適には65〜76重量%の範囲である。かかる含有量が
60重量%未満であると、ヘッドクリーニング機能が低
下する傾向があり、反対に85重量%を超えると、クリ
ーニング層の耐摩耗性が低下するおそれがある。上記の
ような強磁性金属粉末の製造方法、その他についての詳
細は、たとえば、上記特公平4−22283号公報、お
よび「R&D Report No.47:高密度メモリ技術と材料(1
984年発行 株式会社シーエムシー)、P.17〜2
3」に記載されている。また、上記のような強磁性金属
粉末の具体例としては、関東電化工業(株)社から入手
可能な「品番:1300HB」、同和鉱業(株)社から
入手可能な「品番:HM−60」がある。
【0039】クリーニング層において前記強磁性金属粉
末と組み合わせて用いられる結合剤は、強磁性金属粉末
を分散させてクリーニング層を形成し、かかるクリーニ
ング層を非磁性支持体上に接着させる材料である。この
結合剤も、磁気記録媒体の磁性層に通常用いられている
もののなかから任意に選択できる。適当な結合剤とし
て、たとえば、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、フェノキシ樹
脂、ポリスチレン系樹脂等の樹脂の少なくとも1種と、
ポリイソシアネート系化合物等の硬化剤を含む結合剤を
挙げることができる。好適な結合剤は、ポリウレタン樹
脂およびポリ塩化ビニル系樹脂の混合物と、ポリイソシ
アネート系化合物からなる結合剤である。かかる結合剤
は、強磁性金属粉末を良好に分散するため、クリーニン
グ層表面の平方根二乗平均粗さを上記のような範囲に制
御することが容易に可能であり、また、硬化された後の
クリーニング層の弾性率を適度な範囲とすることによ
り、クリーニング機能を高めることができる。ポリウレ
タン樹脂およびポリ塩化ビニル系樹脂は、ともに分子内
にスルホン酸金属塩基を有するのが特に好適である。分
子内にスルホン酸金属塩基を有するポリウレタン樹脂お
よびポリ塩化ビニル系樹脂は、強磁性金属粉末の分散を
特に良好にする。
【0040】また、このような強磁性金属粉末、結合
剤、およびモース硬度6以上の非磁性粉末を含むクリー
ニング層を有する本発明のヘッドクリーニングテープに
おいて、前記非磁性粉末の含有量は、前記強磁性金属粉
末100重量部に対して、11重量部〜25重量部の範
囲であるのが好適である。かかる非磁性粉末の含有量が
11重量部未満であると、クリーニング機能が低下する
傾向があり、反対に25重量部を超えると、ヘッドクリ
ーニング作業におけるヘッド摩耗量を低減させることが
困難になる。前記非磁性粉末の含有量は、特に好適に
は、12重量部〜18重量部の範囲である。
【0041】本発明のさらに別の一面を有する好適な実
施においては、クリーニング層に、磁気ヘッドのクリー
ニング中に再生可能であり、かつ再生によりクリーニン
グ作業者にクリーニング作業の完了のタイミングを知ら
せるための磁気記録信号が、クリーニング作業の開始前
に常法に従って予め記録される。この磁気記録信号の記
録により、クリーニング作業者が、ヘッドクリーニング
作業の完了のタイミングを簡単に知ることができる。か
かる実施は、上記特開昭51−78214号公報に開示
のヘッドクリーニングテープの応用である。
【0042】ここで、「再生によりクリーニング作業者
にクリーニング作業の完了のタイミングを知らせるため
の磁気記録信号」とは、クリーニング作業者にクリーニ
ング作業の完了のタイミングを知らせるための、画像、
音声、またはデータ等の情報が変換された磁気記録信号
である。たとえば、記録再生装置が8ミリビデオテープ
レコーダー等のビデオテープレコーダーの場合、かかる
情報として画像と音声の組み合わせを採用することがで
きる。
【0043】情報としての画像には、上記特開昭51−
78214号公報に開示のようにテストパターン等の静
止画も採用できるが、ヘッドクリーニング作業の所用時
間に相当する時間長を有する動画が好適である。動画の
一例としては、たとえば、クリーニング作業開始を知ら
せるための、クリーニング作業の所用時間を示す最大の
数字を含む映像から始まり、ヘッドクリーニング中に順
次小さな数字へと1秒ごとに変化し、最後にはクリーニ
ング作業完了を知らせるためのゼロを含む映像で終わ
る、いわゆる「カウントダウン」を視覚化させた動画な
どが使用できる。
【0044】また、音声は、かかる画像と合わせて、ク
リーニング作業の開始と完了を知らせる情報と、クリー
ニング作業のやり方を説明する情報を含ませることがで
きる。本発明の実施において、非磁性支持体上に設けら
れたクリーニング層に、通常のヘッドクリーニングテー
プにおいて使用されるその他の各種添加剤、たとえば、
潤滑剤、帯電防止剤、防黴剤、防錆剤、分散剤などを必
要により添加することができる。
【0045】また、非磁性支持体のクリーニング層を設
けてない側に、バックコート層を設けることができる。
かかるバックコート層は、通常の磁気記録媒体において
使用されているものと同じものが使用できる。あるい
は、かかるバックコート層にも、ヘッドクリーニング機
能と同様のクリーニング機能を持たせることができる。
かかる場合のバックコート層は、記録再生装置のヘッド
以外のバックコート層が接触する部品、たとえば、ガイ
ドポール等のガイド部材をクリーニングすることができ
る。かかるクリーニング機能を有するバックコート層
は、本発明の実施におけるクリーニング層を設けるため
に使用される材料および方法が利用できる。また、バッ
クコート層を非磁性のクリーニング層とする場合は、強
磁性金属粉末の代わりに、上記のような非磁性粉末を含
んでなる塗料を用いるのが好適である。
【0046】本発明によるヘッドクリーニングテープ
は、ヘッドのクリーニング作業時、それを記録再生装置
上で通常の磁気記録媒体を再生する操作と同様にして走
行させることにより、使用することができる。たとえ
ば、8ミリビデオ等の記録再生装置では、磁気記録媒体
を収納するためのカセットと同じ規格を有するカセット
内に、本発明のヘッドクリーニングテープを収納し、か
かるカセットごと記録再生装置にセットして再生操作を
行うことができる。かかる再生操作により、ヘッドクリ
ーニングテープのクリーニング層表面をヘッドと接触さ
せながら走行させることによって、クリーニング作業を
行う。かかる作業の完了操作は、再生を止める停止操作
により行う。かかるカセットに収納させるヘッドクリー
ニングテープの長さは、所望の長さに決めることができ
る。
【0047】また、本発明のヘッドクリーニングテープ
のクリーニング層に上記のような磁気記録信号が予め記
録されている場合は、クリーニング作業者が誤ってその
信号を消去することを防ぐために、上記のようなカセッ
トが規格のため有する誤消去防止手段を、取り除いてお
くことが好適である。さらに、かかる誤消去を防止する
手段として、かかるカセットの色を、通常の磁気記録媒
体用のカセットと変えておくことも有用である。本発明
によるヘッドクリーニングテープは、通常の磁気記録媒
体を製造する場合と同様にして製造することができる。
クリーニング層は、磁気記録媒体の磁性層を設ける方法
と同じ方法により非磁性支持体上に設けることができ
る。かかる方法としては、たとえば、クリーニング層を
形成する材料を含む塗料を非磁性支持体上に塗布する方
法、クリーニング層を形成する材料を蒸着、スパッタ等
の薄膜形成手段により非磁性支持体上に形成する方法、
フィルム等の基材上に一時的に設けられたクリーニング
層を非磁性支持体に転写させる方法がある。
【0048】クリーニング層を、強磁性金属粉末等の磁
性体、結合剤、およびモース硬度6以上の非磁性粉末等
の材料を含む塗料から支持体上に設けるためには、これ
らの材料および必要により添加する各種添加剤を溶剤中
に分散させることにより塗料を調製する。塗料の調製の
際には、これら材料をすべて同時に、あるいはいくつか
に分割して分散装置に投入して、製造することができ
る。分散装置としては、サンドミル、ボールミル、アト
ライター、トルネード分散機、高速度衝撃ミルなどが使
用できる。好適な分散装置は、磁性体および非磁性粉末
の分散の制御が容易なサンドミルである。
【0049】塗料調製のための材料を分散装置に投入す
る前に、各材料をプレミキシングさせることが好まし
い。プレミキシングの際には、各材料をすべて同時に、
あるいはいくつかに分割して、プレミキシング装置に投
入して行う。プレミキシング装置としては、たとえば、
ニーダー、プラネタリーミキサー、エクストルーダー、
ホモジナイザー、ハイスピードミキサーなどが使用でき
る。
【0050】また、上記のような塗料を調製する際に
は、上記非磁性粉末を含む非磁性粉末用塗料と、クリー
ニング層を形成する上記非磁性粉末以外の材料を含むベ
ース塗料とを別々に調製し、次いでこれらの2種類の塗
料を混合してクリーニング層形成用塗料とすることがで
きる。かかる方法は、クリーニング層の下地となる磁性
体を含むベース塗料の分散を良くすることにより、クリ
ーニング層表面の平方根二乗平均粗さを平滑な範囲で所
望の範囲に制御しつつ、非磁性粉末用塗料の分散を粗く
することにより、クリーニング層のヘッドクリーニング
機能を高めることができる点で好適である。
【0051】上記のようにして得られたクリーニング層
形成用塗料を、塗布装置を用いて非磁性支持体上に塗布
し、乾燥させてクリーニング層を設ける。適当な塗布装
置としては、エアドクターコーター、ブレードコータ
ー、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロー
ルコーター、グラビアコーター、スプレーコーター、ダ
イコーターなどが使用できる。好適な塗布装置は、塗布
層の厚みと表面粗さの制御が容易なグラビアコーターで
ある。
【0052】塗布されたクリーニング層が乾燥する前
に、強磁性金属粉末等の磁性体を長手方向に配向処理す
ることが好ましい。配向処理は、好ましくは、長手方向
に永久磁石や電磁石で磁界を与えた後、磁界の外部ある
いは磁界の内部で乾燥を行うことにより達成できる。ク
リーニング層の平方根二乗平均粗さを所望の範囲に制御
するために、カレンダー処理を行うことができる。カレ
ンダー処理としては、金属ロールや、ナイロン、ポリア
ミドなどを含む弾性ロールなどを使用する従来公知の方
法が使用できる。カレンダー処理時に適用する圧力は、
クリーニング層の平方根二乗平均粗さを制御するために
所望の任意の値を選択できる。カレンダー処理圧は、好
適には10〜350kg/cmである。
【0053】また、本発明のヘッドクリーニングテープ
は、クリーニング層が塗布された原反を所定幅のテープ
状にスリット(裁断)してヘッドクリーニングテープと
することができる。
【0054】
【実施例】以下、実施例および比較例を参照して本発明
のヘッドクリーニングテープをさらに具体的に説明す
る。なお、下記の実施例1〜4、比較例1および比較例
2のヘッドクリーニングテープは、次のようにして製造
した。
【0055】ヘッドクリーニングテープの製造 クリーニング層を形成するための塗料を調製するため、
下記の第1表に示すポリイソシアネートを除くすべての
材料を、有機溶剤とともに容器に投入し、ハイスピード
ミキサーを用いて約30分間撹拌した。ここで用いた有
機溶剤は、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ト
ルエンを6:2:2の割合で混合した混合溶剤であっ
た。
【0056】 第1表 クリーニング層の組成 原 料 製 品 名 製 造 元 重量部 磁性体 1300HB 関東電化工業(株) 100 アルミナ E-600 ノートン(株) (各例にお いて説明 する量) 結合剤 ポリウレタン 米国特許第5,085,941 号に開示の、スル 9 ホン酸金属塩基を有するポリウレタン樹脂 (数平均分子量=10,000〜12,000) ポリ塩化ビニル MR-113 日本ゼオン(株) 9 潤滑剤 ミリスチン酸 NAA-142 日本油脂(株) 3 ステアリン酸 lunac S-90 花王(株) 1 ブチルステアレート ブチルステアレート 花王(株) 1 硬化剤 ポリイソシアネート CB-601 住友バイエル(株) 5 次いで、上記のようにして得られたプレミクスチャーを
サンドミルに移しかえ、グラスビーズをメディアに用い
て約12時間の分散処理を行った。目的のクリーニング
層形成用塗料が得られた。
【0057】さらに、クリーニング層形成用塗料の調製
と同様にして、下記の第2表に記載の材料から、バック
コート層形成用塗料を調製した。
【0058】 第2表 バックコート層の組成 原 料 製 品 名 製 造 元 重量部 カーボンブラック MA−7 三菱化成(株) 55 結合剤 ポリウレタン UR−8700 東洋紡績(株) 14 ニトロセルロース FM−200 ダイセル(株) 31 硬化剤 ポリイソシアネート CB−601 住友バイエル(株) 19 なお、クリーニング層形成用塗料及びバックコート層形
成用塗料の調製のそれぞれにおいて、硬化剤としてのポ
リイソシアネートは、上記したようにして塗料を調製し
た後、非磁性支持体上に塗布する直前に、上記第1表又
は第2表に記載の量で添加し、ハイスピードミキサーで
約20分間撹拌して塗料中に均一に混合した。
【0059】引き続いて、上記のようにして調製したバ
ックコート層形成用塗料をグラビアコーターを用いて、
非磁性支持体上に塗布し、乾燥させてバックコート層を
設けた。その後、上記のクリーニング層形成用塗料をグ
ラビアコーターを用いて、非磁性支持体のバックコート
層を設けていない面上に塗布し、乾燥させてクリーニン
グ層を設けた。続いて、クリーニング層およびバックコ
ート層の両面同時にカレンダー処理を行い、目的のヘッ
ドクリーニングテープを得た。
【0060】実施例1 上記の製造方法に従い、磁性体として関東電化工業
(株)社から入手可能な強磁性金属粉末「品番:130
0HB(比表面積:57m2 /g;保磁力:1600エ
ルステッド)」を用い、モース硬度6以上の非磁性粉末
であるノートン(株)社から入手可能なアルミナ「品
番:E−600」の含有量を、強磁性金属粉末100重
量部に対して12重量部とし、非磁性支持体として東レ
(株)社から入手可能なポリエチレンテレフタレートフ
ィルム「品番:V−48X(厚みが10μm)」を用い
て、クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが6nm、
クリーニング層の長手方向において測定した保磁力が1
600エルステッドであるヘッドクリーニングテープを
得た。
【0061】また、上記ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの幅方向の弾性率は、4.3×1010dyn /cm2
以上であり、長手方向の弾性率は6.5×1010dyn /
cm2以上であり、長手方向の弾性率と幅方向の弾性率と
の比(MD/TD比)は、1.51であった。本例のヘ
ッドクリーニングテープのヘッドクリーニング性能を調
べるために、8ミリビデオテープ規格のカセットに、8
ミリ幅に裁断した1.2時間分の長さ(約65m)の本
例のヘッドクリーニングテープを収納し、これを記録再
生装置にセットして、以下の方法に従いヘッドクリーニ
ング機能、ヘッド研磨量および再生画像の鮮明度を評価
した。 ヘッドクリーニング機能の評価:評価用記録再生装置と
して、ソニー(株)社から入手可能な8ミリビデオテー
プレコーダー「型番:EVO−9500」を用い、ヘッ
ドに堆積した摩耗粉が、15秒間のヘッドクリーニング
作業によって取り除けるかどうかによりヘッドクリーニ
ング機能を評価した。かかる摩耗粉の堆積したヘッド
は、市販の8ミリビデオテープを連続走行させて、摩耗
粉の堆積量が一定量になった別の記録再生装置のヘッド
を、上記評価用記録再生装置のヘッドと交換して使用し
た。摩耗粉が取り除けたかどうかは、ヘッドクリーニン
グ作業後、評価用記録再生装置からヘッドを取り外し
て、光学顕微鏡を用いて400倍の倍率でヘッド表面を
観察して調べた。
【0062】実施例1のヘッドクリーニングテープは、
15秒間のヘッドクリーニング作業により、ヘッドに堆
積した摩耗粉を完全に取り除けることが確認された。 ヘッド研磨量の評価:評価用記録再生装置として上記
「型番:EVO−9500」を用い、1時間のヘッドク
リーニング作業によるヘッド高さの減少量を測定し、こ
れをヘッド摩耗量として評価した。ここで「ヘッド高
さ」とは、回転ドラム表面から突出したヘッド表面のヘ
ッドギャップ近傍位置までの距離である。ヘッドクリー
ニング作業前後のかかるヘッド高さを測定し、その差を
もってヘッド摩耗量とした。かかるヘッド高さは、光学
的干渉対物レンズを備え付けた光学顕微鏡を用いて測定
した。
【0063】実施例1のヘッドクリーニングテープによ
る、かかるヘッド摩耗量は2.3μmであった。
【0064】再生画像の鮮明度の評価:評価用記録再生
装置として上記「型番:EVO−9500」を用い、こ
れと接続するビデオモニターとして、ソニー(株)社か
ら入手可能なビデオモニター「型番:PVM−1444
Q」を用いた。予めテストパターンをクリーニング層に
記録したヘッドクリーニングテープを用いて再生画像の
鮮明度を評価した。
【0065】実施例1のヘッドクリーニングテープによ
る、かかる再生画像は非常に鮮明であった。
【0066】実施例2 クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが7nmになる
ように、カレンダー処理圧を低めに変更した以外は前記
実施例1と同様にしてヘッドクリーニングテープを得
た。本例のヘッドクリーニングテープは、15秒間のヘ
ッドクリーニング作業により、ヘッドに堆積した摩耗粉
を完全に取り除けることが確認された。また、本例のヘ
ッドクリーニングテープによるヘッド摩耗量は5.0μ
mであった。さらに、本例のヘッドクリーニングテープ
による再生画像は非常に鮮明であった。
【0067】実施例3 クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが12nmにな
るように、カレンダー処理圧をさらに低めに設定した以
外は前記実施例1と同様にしてヘッドクリーニングテー
プを得た。本例のヘッドクリーニングテープは、15秒
間のヘッドクリーニング作業により、ヘッドに堆積した
摩耗粉を完全に取り除けることが確認された。また、本
例のヘッドクリーニングテープによるヘッド摩耗量は1
6.1μmであった。さらに、本例のヘッドクリーニン
グテープによる再生画像は、色がややくすんで見えるも
のの、充分満足できる程度の鮮明度であった。
【0068】実施例4 クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが5nmになる
ように、カレンダー処理圧を高めに変更し、アルミナの
含有量を16重量部へ変更した以外は前記実施例1と同
様にしてヘッドクリーニングテープを得た。本例のヘッ
ドクリーニングテープは、15秒間のヘッドクリーニン
グ作業により、ヘッドに堆積した摩耗粉を完全に取り除
けることが確認された。また、本例のヘッドクリーニン
グテープによるヘッド摩耗量は2.6μmであった。本
例のヘッドクリーニングテープによる再生画像は非常に
鮮明であった。
【0069】比較例1 クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが16nmにな
るように、カレンダー処理圧を設定した以外は前記実施
例1と同様にしてヘッドクリーニングテープを得た。本
例のヘッドクリーニングテープは、15秒間のヘッドク
リーニング作業により、ヘッドに堆積した摩耗粉を完全
に取り除けることが確認されたが、ヘッド摩耗量は24
μmであった。
【0070】比較例2 アルミナ「品番:E−600」をまったく含有させなか
った以外は前記実施例1と同様にしてヘッドクリーニン
グテープを得た。本例のヘッドクリーニングテープは、
15秒間のヘッドクリーニング作業を行っても、ヘッド
に堆積した摩耗粉をほとんど取り除くことができなかっ
た。
【0071】比較例3 クリーニング層表面の平方根二乗平均粗さが20nmであ
る、従来のヘッドクリーニングテープを用いてヘッド研
磨量を測定したところ、32μmであった。
【0072】
【発明の効果】本発明のヘッドクリーニングテープで
は、ヘッドクリーニングテープのクリーニング層表面の
平方根二乗平均粗さを15nm未満とすることにより、ヘ
ッドクリーニング作業におけるヘッド摩耗量を低く抑え
ながら、短時間の内にヘッドクリーニング作業が完了可
能である。さらに、クリーニングテープのクリーニング
層の長手方向において測定された保磁力を1000エル
ステッド以上とすることにより、8ミリビデオテープ等
の高密度磁気記録媒体を用いる記録再生装置のヘッドク
リーニング作業において、再生画像、その他の情報をヘ
ッドクリーニング中に再生させることにより、クリーニ
ング作業者に作業完了のタイミングを知らせるための磁
気記録信号を、良好に記録および再生することができ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体と、該非磁性支持体上に設
    けられモース硬度6以上の非磁性粉末を含むクリーニン
    グ層とを有するヘッドクリーニングテープにおいて、前
    記クリーニング層表面の平方根二乗平均(RMS)粗さ
    が15nm未満であり、かつ前記クリーニング層の長手方
    向において測定した保磁力が1000エルステッド以上
    であることを特徴とするヘッドクリーニングテープ。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング層がさらに強磁性金属
    粉末及び結合剤を含んでなることを特徴とする、請求項
    1に記載のヘッドクリーニングテープ。
  3. 【請求項3】 前記非磁性粉末の含有量が、前記強磁性
    金属粉末100重量部に対して11重量部〜25重量部
    の範囲であることを特徴とする、請求項2に記載のヘッ
    ドクリーニングテープ。
  4. 【請求項4】 前記非磁性支持体の幅方向の弾性率(T
    D)が4×1010dyn /cm2 以上であり、かつ前記非磁
    性支持体の長手方向の弾性率(MD)が4×105 dyn
    /cm2 以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項
    3のいずれか1項に記載のヘッドクリーニングテープ。
  5. 【請求項5】 前記非磁性支持体の長手方向の弾性率と
    その幅方向の弾性率との比(MD/TD比)が1.1〜
    1.8であることを特徴とする、請求項4に記載のヘッ
    ドクリーニングテープ。
JP25530994A 1994-10-20 1994-10-20 ヘッドクリーニングテープ Pending JPH08124126A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25530994A JPH08124126A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ヘッドクリーニングテープ
PCT/US1995/011642 WO1996013032A1 (en) 1994-10-20 1995-09-14 Head cleaning tape

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25530994A JPH08124126A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ヘッドクリーニングテープ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08124126A true JPH08124126A (ja) 1996-05-17

Family

ID=17276991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25530994A Pending JPH08124126A (ja) 1994-10-20 1994-10-20 ヘッドクリーニングテープ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH08124126A (ja)
WO (1) WO1996013032A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3978520A (en) * 1974-11-29 1976-08-31 Minnesota Mining And Manufacturing Company Magnetic head cleaning tape and method
JPS59121618A (ja) * 1982-12-28 1984-07-13 Victor Co Of Japan Ltd クリ−ニング用テ−プカセツト
JPS61123012A (ja) * 1984-11-20 1986-06-10 Fuji Photo Film Co Ltd クリ−ニングテ−プ
JPH0736210B2 (ja) * 1985-05-15 1995-04-19 富士写真フイルム株式会社 クリ−ニングテ−プ
JPH01252366A (ja) * 1988-04-01 1989-10-09 Tdk Corp ラッピングテープ
JPH04146518A (ja) * 1990-10-08 1992-05-20 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
WO1996013032A1 (en) 1996-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6238525A (ja) 磁気記録媒体
JPH08124126A (ja) ヘッドクリーニングテープ
JPH09320021A (ja) クリーニングテープ
JP3852198B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH097159A (ja) 磁気記録ディスク及び磁気記録再生方法
JP4143831B2 (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JP2877118B2 (ja) 磁気記録媒体
JP4683403B2 (ja) カートリッジ式クリーニングテープ
JP2002367152A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JPH09265626A (ja) コンピュータデータ記録用磁気テープ
JP2781004B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH09237417A (ja) 磁気記録媒体
JPH11232634A (ja) 磁気記録媒体
JP2000011355A (ja) 磁気記録媒体
JPH1173640A (ja) 磁気記録媒体
JP2002329308A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2000011340A (ja) クリーニングテープの製造方法およびクリーニングテープならびにクリーニングディスクの製造方法およびクリーニングディスク
JPH09147350A (ja) 磁気記録媒体
JPH0464919A (ja) 磁気記録媒体
JPH0997415A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH081695B2 (ja) 磁気ヘッド用クリーニングテープ
JPH113517A (ja) 磁気記録媒体
JPH0373047B2 (ja)
JPH0628664A (ja) 磁気記録媒体
JPH11110742A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法