JPH0812324A - 微粒水酸化物の製造方法 - Google Patents

微粒水酸化物の製造方法

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JPH0812324A
JPH0812324A JP14368294A JP14368294A JPH0812324A JP H0812324 A JPH0812324 A JP H0812324A JP 14368294 A JP14368294 A JP 14368294A JP 14368294 A JP14368294 A JP 14368294A JP H0812324 A JPH0812324 A JP H0812324A
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hydroxide
aluminum
mixed
water
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JP14368294A
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Masamichi Inui
昌路 乾
Koji Yamamoto
浩二 山本
Yoshiaki Takeuchi
美明 竹内
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミニウムアルコキシドにMg、Ca、L
a、Fe、Si、Ti或いはZrの中から選ばれた少な
くとも一種の金属のアルコキシドを添加混合し、次いで
該混合溶液と水を高速回転剪断攪拌下に連続供給し加水
分解し微粒の水酸化アルミニウムを得る。 【効果】 工業的に生産性高く、平均粒子径2μm以下
の微粒で、10μm以上の粒子が実質的にない粗大凝集
粒子のない水酸化アルミニウムを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は微粒水酸化物の製造方法
に関する。更に詳細には、アルミニウムアルコキシドに
特定金属のアルコキシドを混合し、これを特定の攪拌下
に水で加水分解することにより工業的に生産性高く、粗
大凝集粒子のない微粒水酸化物を連続的に製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属アルコキシドの加水分解反応は、 (1)常温で容易に加水分解して水酸化物を生成する。 (2)不純物陰イオンが生成物に混入する恐れがない。 等の利点から、セラミック前駆体としてのゾル、ゲル、
微粒子を合成する技術として注目されており多くの研究
が発表されている〔例えばアメリカン セラミック ソ
サエティ ブリテン(Amer.Ceram.Soc.Bull.)54巻、
第286頁(1975年)、或いは日本セラミックス協
会学術論文誌 99巻(10) 1036−1046
(1991)〕。
【0003】このうち、シリコンアルコキシドやチタン
アルコキシドを原料とした場合には加水分解反応により
粗大粒子のない、粒子径の揃った単分散球状粒子が得ら
れ易いが〔例えばジャーナル オブ コロイド アンド
インターフェイス サイエンス(J.Colloid Interfac
e Sci.,)26 62(1968)、或いはジャーナルオ
ブ ザ アメリカン セラミック ソサエティ(J.Am.C
eramic.Soc.,)65C199(1982)〕、アルミニ
ウムアルコキシドを原料とした場合には加水分解反応速
度が速いためにコロイド状ゲルやゲル状沈澱が生成し易
く、粗大粒子のない粒子径の揃った単分散粒子は得難い
とされている。
【0004】水酸化アルミニウムを仮焼して得られる酸
化アルミニウムは、焼結用原料、各種充填剤として広く
用いられている材料であるが、高機能化、ファイン化の
為には粒径分布がシャープで容易に分散し得る酸化アル
ミニウムが要望されている。アルミニウムアルコキシド
の加水分解による水酸化アルミニウムの合成において
も、特定の加水分解条件下に単分散微粒子を得ようとの
発明や研究がある〔特開昭62−158116、或いは
ジャーナル オブ ザ アメリカン セラミック ソサ
エティ(J.Am.Ceramic.Soc.,)74 2263(199
1)〕。
【0005】これらはいずれもアルミニウムアルコキシ
ドを形成しているアルコール以外の溶剤を添加した低濃
度下での加水分解反応を利用しており、粗大凝集粒子を
含まない単分散粒子が得られるものの、工業的には生産
性が悪く、又溶剤として使用したアルコールをアルミニ
ウムアルコキシドの合成に再利用する場合、精製を必要
とする等の問題を有していた。又、アルミニウムアルコ
キシドを形成するアルコールを溶剤として用い、高濃度
条件下で反応を行う場合でも、アルミニウムアルコキシ
ドと水の加水分解反応及びそれに引続く水酸化アルミニ
ウム析出反応は、その反応速度が速い為に水酸化アルミ
ニウム析出における核生成→成長(凝集)が瞬時に起こ
り、通常のパドル型やスクリュー型に代表される低速・
中速回転型攪拌機やスタティックミキサー等の静止型攪
拌機による攪拌条件下では数十μmの粗大凝集粒子の発
生が避けられないとの問題があった。
【0006】かかる状況下に於いて、本発明者等は、ア
ルミニウムアルコキシドを水で加水分解して微粒水酸化
物を製造する方法において、工業的に生産性高く、粗大
凝集粒子のない微粒水酸化物を連続的に製造する方法を
見出すべく鋭意研究した結果、アルミニウムアルコキシ
ドと水を高速回転剪断攪拌下で連続供給し加水分解する
場合には工業的に生産性高く、粗大凝集粒子のない微粒
水酸化物を連続的に製造し得ることを見出し、更に該加
水分解に供するアルミニウムアルコキシドとしてジケト
ン、ケトエステル、ジエステル、カルボン酸、ジオー
ル、ケトアルコール、アルデヒド、アミノ酸、酢酸多価
アルコール、アミン及びポリエーテルのうちから選ばれ
た少なくとも1種の化合物でアルミニウムアルコキシド
を化学修飾してなるアルミニウムアルコキシドの誘導
体、或いは該誘導体とアルミニウムアルコキシドの混合
物を用いる場合には、アルミニウムアルコキシドを単独
で用いる場合に比較し、より粗大凝集粒子のないより微
粒の水酸化物が得られることを見出し、特願平5−14
7496号として先に出願した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は更に上記
方法と同一目的、即ち工業的に生産性高く、粗大凝集粒
子のない微粒水酸化物を連続的に製造する方法を見出す
べく、継続、検討の結果本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アル
ミニウムアルコキシドにMg、Ca、La、Fe、S
i、Ti或いはZrの中から選ばれた少なくとも一種の
金属のアルコキシドを添加混合し、次いで該混合溶液と
水を高速回転剪断攪拌下に連続供給し加水分解すること
を特徴とする微粒水酸化物の製造方法を提供するにあ
る。
【0009】以下本発明方法を更に詳細に説明する。本
発明における特徴は、アルミニウムアルコキシドにM
g、Ca、La、Fe、Si、Ti或いはZrの中から
選ばれた少なくとも一種の金属のアルコキシド(以下、
単に特定金属のアルコキシドと称する場合がある)を添
加混合し、この混合溶液を高速回転剪断攪拌下に加水分
解することにある。
【0010】本発明における高速回転剪断攪拌とは、ホ
モミクサー、ホモジナイザー等で総称される攪拌機、即
ち高速回転する特殊形状のタービン又はローターとその
外周部に回転部から、2mm以下のクリアランスを隔て
て設置されたステーター又はスクリーンから構成されて
おり、周速約1m/秒〜約40m/秒で高速回転するタ
ービン(ローター)とステーター(スクリーン)の間で
生じる剪断力、圧力変動、キャビテーション、衝突力、
ポテンシャルコア等の機械的エネルギーによる攪拌であ
る。
【0011】このような高速回転剪断攪拌機としては、
T.Kホモミキサー(特殊機化工業株式会社製)、クレ
アミックス(エム・テクニック株式会社製)、ポリトロ
ンホモジナイザー、メガトロンホモジナイザー(KIN
EMATICA)、スープラトン(月島機械株式会社
製)等の機種が挙げられる。
【0012】これらの高速回転剪断攪拌機の条件につい
ては高速回転するタービン(ローター)の周速をx m
/秒、タービン(ローター)とステーター(スクリー
ン)のクリアランスを y mmとすると x/y×1
3 sec-1でその速度勾配を表すことができる。本発
明に於いては3000sec-1を越える速度勾配を生じ
る高剪断攪拌条件が必要である。速度勾配が3000s
ec-1未満であると、アルミニウムアルコキシドと特定
金属のアルコキシドとの混合溶液(以下単にアルコキシ
ド混合溶液と称する場合がある)と水の混合及び生成し
た微粒水酸化物の機械的分散効果が不十分であり、粗大
凝集粒子の発生が起こりやすくなる。
【0013】アルコキシド混合溶液と水の加水分解反応
は、その反応速度が速いためにアルミニウムアルコキシ
ド単独ほどではないものの水酸化アルミニウムゲルが瞬
時に析出する。そのためアルコキシド混合溶液と水の混
合、及び加水分解反応を通常のパドル型や、スクリュー
型に代表される低速・中速回転型撹拌機による撹拌条件
下で行う場合には、数十μの粗大凝集粒子の発生が避け
られないのに対し、高速回転剪断撹拌下にアルコキシド
混合溶液と水の混合、及び加水分解反応を行う場合には
二液の均一混合が速やかに行われるため、アルコキシド
混合溶液/水の局所的不均一に基づく粗大粒子の発生が
低減され、微粒の水酸化アルミニウムが得られる。
【0014】本発明に於いてはアルミニウムアルコキシ
ドは特定金属のアルコキシドと混合して用いることを必
須とする。該混合溶液を水と高速回転剪断撹拌下で瞬時
に混合し、且つ、生成した水酸化物の機械的分散を同時
に行う場合には、原料としてアルミニウムアルコキシド
を単独で使用する場合より、粗大凝集粒子の発生がな
く、より微粒の水酸化物を得る事ができる。かかる効果
は特定金属のアルコキシドがアルミニウムアルコキシド
の水に対する加水分解反応速度の遅延効果を発揮し、こ
れが高速回転剪断撹拌と相まって、アルミニウムアルコ
キシドと水のより一層の均一混合、撹拌を促進させるた
めと推測される。
【0015】アルミニウムアルコキシドに対する特定金
属のアルコキシドの添加割合は、〔特定金属のアルコキ
シド/アルミニウムアルコキシド〕のモル比が0.00
1〜1、好ましくは0.01〜0.5である。アルミニ
ウムアルコキシドに対する特定金属のアルコキシドの添
加量が上記範囲より少ない場合には加水分解反応速度の
遅延効果が低いためか得られる水酸化アルミニウムの微
粒化効果が低い。他方、添加量が上記範囲を越える場合
にも、得られる水酸化物の微粒化効果はあるが、Al以
外の金属の水酸化物の含有量が高い水酸化物となる。そ
れ故、上限は所望する水酸化物の形態より決定すればよ
い。
【0016】本発明において、高速回転剪断攪拌下のア
ルコキシド混合溶液と水の滞留時間は約5秒〜約15
分、好ましくは約10秒〜約10分である。該攪拌帯域
での滞留時間が約5秒未満であると攪拌域で反応が完結
しない為に攪拌域から排出された後に粒子間の重合、凝
集が進み、再凝集を起こしたり、分散効果が不充分な場
合がある。該攪拌帯域での滞留時間が約15分を越えて
も、時間に見合う分散効果の向上は見られず、生産性の
低下を生じる。
【0017】本発明における連続式反応装置としてはタ
ンク連続型、パイプライン連続型等いずれも適用可能で
ある。タンク連続型とは、アルコキシド混合溶液と水
を、高速回転剪断攪拌機を備えたタンクの中に連続的に
供給し、供給した液量と同量液を連続的に排出しながら
微粒の水酸化物粒子の生成を行う方法である。パイプラ
イン連続式では、ラインに組み込んだ高速回転剪断攪拌
機にアルコキシド混合溶液と水を連続的に供給する方法
である。これら連続式反応によればバッチ式反応に比
べ、極めて生産性高く且つ、粒子析出条件の均一化が図
られる為に、粒径分布の均一な粗大凝集粒のない水酸化
物が得られる。
【0018】本発明に於いて、生成した水酸化物の物性
を均一化する為には、モル比一定で反応させることが好
ましく、加水分解反応の完結度、得られる水酸化物の結
晶形等の諸物性はアルコキシド混合溶液と水のモル比、
或いはアルミニウムアルコキシドに混合する金属アルコ
キシドの種類・添加量に依存するが、そのモル比〔水/
アルミニウムアルコキシド+特定金属のアルコキシド〕
は、約1〜約15が好ましい。水は、アルコキシド形成
用アルコールの溶液として用いることもできる。
【0019】本発明においてアルコキシド混合溶液は、
該アルコキシド形成用アルコール(ROH)の溶液とし
て用いることが好ましい。本発明で用いるアルコキシド
混合溶液は常温で固体又は粘調液体であり、取扱い上溶
液として用いることが好ましい。又、溶媒としては回収
アルコールをアルミニウムアルコキシドの合成に再利用
する場合、分留、精製の必要のない該アルコキシド形成
用アルコールを用いることが好ましい。アルコキシド形
成用アルコールの種類は炭素数が1〜8個、好ましくは
2〜4個の1価アルコールであり、より具体的にはエチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルア
ルコール、t−ブチルアルコール等が挙げられる。
【0020】アルミニウムアルコキシドとしては、これ
らのアルコキシ基からなる化合物が使用される。より具
体的にはアルミニウムエトキサイド、アルミニウムn−
プロポキサイド、アルミニウムイソプロポキシド、アル
ミニウムn−ブトキシド、アルミニウムsec−ブトキ
シド、アルミニウムt−ブトキシド等が挙げられる。
【0021】本発明において、アルミニウムアルコキシ
ドに混合する特定金属のアルコキシドとしてはMg(O
R)2 ,Ca(OR)2 ,La(OR)3 ,Fe(O
R)2,Si(0R)4 、Ti(0R)4 、Zr(O
R)4 (Rはアルキル基を示す)と更にこれらのアルコ
キシドを一部ジケトン、ケトエステル、ジエステル、カ
ルボン酸、ジオール、ケトアルコール、アルデヒド、ア
ミノ酸、酢酸多価アルコール、アミン及びポリエーテル
から選ばれた少なくとも1種の化合物にて複合体を形成
したもの、更にはこれらのアルコキシドを重合してポリ
マー化したもの等が用いられる。より具体的には、マグ
ネシウムジエトキシド、マグネシウムジイソプロポキシ
ド、カルシウムジエトキシド、カルシウムジイソプロポ
キシド、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシ
シラン、テトラn−ブトキシシラン、チタニウムテトラ
エトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタ
ニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラエト
キシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコ
ニウムテトラn−ブトキシド、トリエトキシ鉄、トリイ
ソプロポキシ鉄、トリエトキシランタン、トリイソプロ
ポキシランタン、マグネシウムジメトキシド、マグネシ
ウムジn−プロポキシド、チタニウムテトラメトキシ
ド、チタニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウム
テトラn−プロポキシド、テトラキス(2−エチルヘキ
シルオキシ)チタン、テトラステアリルオキシチタン、
ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト)チタン、
ジ−n−ブトキシビス(トリエタノールアミナト)チタ
ン、ジヒドロキシビス(ラクタト)チタン、プロパンジ
オキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、プロパ
ンジオキシチタン(アセチルアセトナト)、プロパンジ
オキシチタン(エチルアセトアセテート)、カルシウム
ジピバロイルメタナート等が挙げられる。
【0022】特定金属のアルコキシドとアルミニウムア
ルコキシドの混合方法としては、アルミニウムアルコキ
シドと該アルコキシド形成用アルコールの混合液に、特
定金属のアルコキシドと該アルコールの混合液を、常温
〜溶媒の沸点以下の温度で混合するのが好ましい。
【0023】アルコキシド混合溶液の溶液の濃度として
はそれぞれの化合物の溶解度等により一概に限定できな
いが、通常約30〜約90重量%として使用される。濃
度が約30重量%未満であると、得られる水酸化アルミ
ニウムスラリーの濃度が薄く、スラリーから水酸化アル
ミニウムを得る為のアルコール蒸発の負荷が大きくな
る。濃度が約90重量%を越えると、溶解度の低いアル
コキシドについては析出を起こしやすくなったり、加水
分解時及び加水分解後に水酸化アルミニウムのスラリー
濃度が高い為に再凝集を起こしやすくなる。
【0024】反応温度は特に限定されないが、通常、常
温〜溶媒の沸点以下の範囲で行われる。
【0025】反応圧力は液圧0.1KgG/cm2 以上で行う
ことが好ましい。0.1KgG/cm2 未満では、高速回転剪
断攪拌下で気泡をかみ込みやすく、機械的エネルギーの
損失が大きくなる場合がある。
【0026】又、加水分解反応に際しては析出粒子の分
散を高め、凝集を防止する目的で酸、塩基等の表面電荷
調節剤、分散剤、乳化剤等の界面活性剤を添加すること
もできる。具体的には塩酸、硝酸、酢酸等の酸やアンモ
ニア、トリエチルアミン等の塩基又は界面活性剤として
はソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエー
ト、ソルビタンモノラウレート、トリオレイン、ポリオ
キシエチレンフェニルエーテル等のノニオン系界面活性
剤、アルキルジフェニルジスルホン酸ナトリウム、ジア
ルキルスルホ琥珀酸エステルナトリウム塩等のアニオン
系界面活性剤及びN−アルキルトリメチレンジアミンオ
レエート等のカチオン系界面活性剤等が挙げられる。
【0027】このようにして得られた水酸化物は有機溶
媒の蒸発除去や濾過、乾燥等の公知の固液分離操作によ
り粉体として回収すればよく、得られた水酸化物は、約
5μm以下、普通には約2μm以下の微粒子よりなり、
10μm以上の粗粒子を実質的に含有しない、粗大凝集
粒のないもので、各種樹脂や紙の充填剤等に好適であ
る。
【0028】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、アルミニ
ウムアルコキシドにMg、Ca、La、Fe、Si、T
i或いはZrの中から選ばれた少なくとも一種の金属の
アルコキシドを添加混合し、この混合物と水の加水分解
反応を特定の攪拌条件下で連続的に行うことにより、微
粒で粗大凝集粒の無い水酸化アルミニウム及び複合水酸
化物を生産性高く得るもので、その産業上の価値は頗る
大である。
【0029】
【実施例】以下、本発明方法を実施例により更に詳細に
説明する。尚、実施例に於いてBET比表面積、結晶形
及び粒径D50(累積50%径)とD90(累積90%径)
の測定は以下の方法でおこなった。 BET比表面積;流動式比表面積自動測定装置(フロー
ソーブII2300PC−1A、(株)島津製作所製)に
より測定した。 結晶形;粉末X線回折装置(ガイガーフレックスRAD
シリーズ、理学電機工業株式会社製)により測定した。 粒 度;マイクロトラックMKII 粒度分析計(SPA
モデル7997−20 日機装株式会社製)により測
定した。
【0030】実施例1 耐圧10.5kg/cm2 (使用圧0.5kg/cm2
)、内容量1600ccの反応器に高速回転剪断攪拌
機、クレアミックスCLM−L3.7S〔エム・テクニ
ック株式会社製(使用ローターの最長径57mm、最短
径25mm、クリアランス0.3mm)〕を設置し、速
度勾配は43700sec-1〜100000sec-1
条件で、アルミニウムイソプロポキシド濃度75重量%
のイソプロピルアルコールとの混合液と、チタンテトラ
イソプロポキシドとイソプロピルアルコールとの混合液
とを混合し、チタンテトライソプロポキサイド/アルミ
ニウムイソプロポキサイドのモル比が0.03で、且つ
アルミニウムイソプロポキシド換算濃度60重量%のチ
タンテトライソプロポキシドとイソプロピルアルコール
との混合液と、水濃度が30重量%のイソプロピルアル
コールとの混合液とを、水/アルミニウムイソプロポキ
シド+チタンテトライソプロポキシドのモル比が2.6
の一定条件で攪拌帯域の滞留時間が8分で連続的に供給
し40〜70℃の温度で加水分解して、水酸化物を得
た。得られた水酸化物の結晶形はアモルファスであり、
粒子径D50は1.3μ、D90は2.7μで、10μ
m以上の粒子はなかった。
【0031】比較例1 内容量2リットルのセパラブルフラスコに該フラスコ内
壁とのクリアランスが約5mmなるように調整された攪
拌羽根(最長径145mm、最短径10mm)を有する
攪拌機を設置し、該フラスコ内に実施例1と同じモル
比、濃度のアルミニウムイソプロポキシドと水を供給
し、100rpm(速度勾配約10sec-1〜約150
sec-1)で攪拌機を回転しながら温度40〜70℃に
調整しつつ60分加水分解し、水酸化アルミニウムを得
た。得られた水酸化アルミニウムの結晶形はアモルファ
スであり、粒子径D50は9.9μ、D90は21.6
μであった。
【0032】実施例2 実施例1に於いて、チタンテトライソプロポキサイド/
アルミニウムイソプロポキサイドのモル比を0.06に
代えた他は同じ条件で加水分解し水酸化物を得た。得ら
れた水酸化物の結晶形はアモルファスであり、粒子径D
50は1.5μ、D90は3.1μで、10μm以上の
粒子はなかった。
【0033】実施例3 実施例1に於いて、アルミニウムイソプロポキシド濃度
75重量%のイソプロピルアルコールとの混合液と、エ
チルシリケートとイソプロピルアルコールとの混合液と
を混合し、エチルシリケート/アルミニウムイソプロポ
キシドのモル比が0.01で、且つアルミニウムイソプ
ロポキシド換算濃度60重量%のエチルシリケートとイ
ソプロピルアルコールとの混合液と、水濃度が30重量
%のイソプロピルアルコールとの混合液とを、水/アル
ミニウムイソプロポキシド+エチルシリケートのモル比
が2.6の一定条件で攪拌帯域の滞留時間が8分で連続
的に供給し40〜70℃の温度で加水分解して水酸化物
を得た。得られた水酸化物の結晶形は全てアモルファス
であり、粒子径D50は1.6μ、D90は5.1μ
で、10μm以上の粒子はなかった。
【0034】実施例4 実施例3に於いて、エチルシリケート/アルミニウムイ
ソプロポキシドのモル比を0.02に代えた他は同じ条
件で加水分解し水酸化物を得た。得られた水酸化物の結
晶形はアモルファスであり、粒子径D50は1.2μ、
D90は2.7μで、10μm以上の粒子はなかった。
【0035】実施例5 耐圧2kg/cm2 (使用圧0.2kg/cm2 )、内
容量35ccの反応器に高速回転剪断攪拌機、クレアミ
ックスCLM−L2.5S〔エム・テクニック株式会社
製(使用ローターの最長径29mm、最短径11mm、
クリアランス0.3mm)〕を設置し、速度勾配は33
400sec-1〜88000sec-1の条件で、アルミ
ニウムイソプロポキシド濃度75重量%のイソプロピル
アルコールとの混合液、金属マグネシウムとイソプロピ
ルアルコールとを混合(マグネシウムジイソプロポキシ
ド/アルミニウムイソプロポキシドのモル比0.5)
し、イソプロピルアルコールの沸点下で還流しながら複
合アルコキシド換算濃度60重量%のイソプロピルアル
コールとの混合液を合成した。この複合アルコキシド換
算濃度60重量%のイソプロピルアルコールとの混合液
と、水濃度が10重量%のイソプロピルアルコールとの
混合液とを、水/アルミニウムイソプロポキシド+マグ
ネシウムジイソプロポキシドのモル比が1.3の一定条
件で攪拌帯域の滞留時間が1分で連続的に供給し40〜
70℃の温度で加水分解して水酸化物を得た。得られた
水酸化物の結晶形はアモルファスであり、粒子径D50
は0.9μ、D90は2.5μで、10μm以上の粒子
はなかった。
【0036】比較例2 耐圧2kg/cm2 (使用圧0.2kg/cm2 )、内
容量35ccの反応器に高速回転剪断攪拌機、クレアミ
ックスCLM−L2.5S〔エム・テクニック株式会社
製(使用ローターの最長径29mm、最短径11mm、
クリアランス0.3mm)〕を設置し、速度勾配は33
400sec-1〜88000sec-1の条件で、アルミ
ニウムイソプロポキシド濃度75重量%のイソプロピル
アルコールとの混合液と、水濃度が30重量%のイソプ
ロピルアルコールとの混合液とを、水/アルミニウムイ
ソプロポキシドのモル比が2.7の一定条件で攪拌帯域
の滞留時間が1分で連続的に供給し40〜70℃の温度
で加水分解して、水酸化アルミニウムを得た。得られた
水酸化アルミニウムの結晶形はアモルファスであり、粒
子径D50は2.8μ、D90は5.0μであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムアルコキシドにMg、Ca、
    La、Fe、Si、Ti或いはZrの中から選ばれた少
    なくとも一種の金属のアルコキシドを添加混合し、次い
    で該混合溶液と水を高速回転剪断攪拌下に連続供給し加
    水分解することを特徴とする微粒水酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】高速回転剪断攪拌が3000sec-1を越
    える速度勾配を生じる高剪断条件であることを特徴とす
    る請求項1記載の微粒水酸化物の製造方法。
  3. 【請求項3】高速回転剪断攪拌下での滞留時間が5秒〜
    15分であることを特徴とする請求項1記載の微粒水酸
    化物の製造方法。
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DE19522946A DE19522946A1 (de) 1994-06-24 1995-06-23 Verfahren zur Herstellung eines feinteiligen, Aluminiumhydroxid enthaltenden Metallhydroxids und eines Aluminiumoxid enthaltenden Metalloxids
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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