JP2007186379A - αアルミナ粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のαアルミナ粒子の製造方法は、αアルミナ前駆体と、以下の種晶粒子との混合物を塩化水素含有量1容積%〜20容積%の雰囲気中にて焼成することを特徴とする。種晶粒子は金属酸化物、金属水酸化物の粒子であり、使用量はαアルミナ前駆体100質量部あたり0.1〜50質量部である。
種晶粒子:個数基準の中心粒子径が40nm以下であり、粒子径100nmを超える粒子の割合が個数比で1%以下である種晶粒子
【選択図】図1
Description
種晶粒子:個数基準の中心粒子径が40nm以下であり、粒子径100nmを超える粒子の割合が個数比で1%以下である種晶粒子
プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールなどのグリコール類、
トリエタノールアミンなどのアミン類、
パルチミン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸類、
アルミニウムアルコキシドなどの金属アルコキシド類、
カーボンブラック、グラファイトなどの炭素材料などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。添加剤を加える場合、その使用量は金属化合物100質量部あたり通常0.1質量部〜10質量部、好ましくは0.5質量部〜5質量部、さらに好ましくは0.75質量部〜2質量部である。
液体中に分散性よく分散させた状態で粉砕しうる点で、分散剤を加えて粉砕することが好ましい。分散剤としては、例えば硝酸、酢酸、シュウ酸、硫酸などの酸、
メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、
塩化アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウムなどのアルミニウム塩、界面活性剤などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いられる。分散剤を加える場合、その使用量は液体100質量部あたり通常0.1質量部〜20質量部である。
αアルミナ焼結体は、例えば切削工具、バイオセラミクス、防弾板などの高強度を要求されるものが挙げられる。ウェハーハンドラーなどの半導体製造用装置部品、酸素センサーなどの電子部品も挙げられる。ナトリウムランプ、メタルハライドランプなどの透光管も挙げられる。排ガスなどの気体に含まれる固形分除去、アルミニウム溶湯の濾過、ビールなどの食品の濾過等に用いられるセラミクスフィルターも挙げられる。セラミクスフィルターとしては、燃料電池において水素を選択的に透過させたり、石油精製時に生じるガス成分、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、酸素などを選択的に透過させるための選択透過フィルターも挙げられ、これらの選択透過フィルターはその表面に触媒成分を担持させる触媒担体として用いてもよい。
して使用することもでき、また導電性焼結体、熱伝導性焼結体などの材料として使用することもできる。
α化率= I25.6/(I25.6 + I46)×100(%)・・・(1)
により算出した。
BET比表面積は、窒素吸着法により求めた。
ネック率は透過型電子顕微鏡写真(TEM写真)に写った任意の粒子20個以上について、ネッキングして隣の粒子と繋がっている粒子の割合として求めた。
粉砕により得られたαアルミニウム粒子の中心粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置〔日機装社製、「Microtrac」〕により質量基準で累積百分率50%相当粒子径として求めた。
粉砕度は、そのα相(116)面のX線回折ピーク〔2θ=57.5°〕の半価幅(H(116))と、粉砕前の種晶(αアルミナ)のα相(116)面のX線回折ピークの半価幅(H0(116))とから、式(2)
粉砕度 = H(116)/H0(116)・・・(2)
により求めた。
粒子径分布は、得られたαアルミナ粒子の透過型電子顕微鏡写真から、20個以上の粒子について定方向の一次粒子径を測定し、その標準偏差を求めて評価した。
〔種晶粒子の製造〕
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウムを仮焼して、主結晶相がθ相であり、α相を3重量%含む中間アルミナを得、この中間アルミナをジェットミルにて粉砕して、嵩密度0.21g/cm3のアルミナ粉末を得た。
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム25g、上記で得た上澄み液129g(αアルミナ粒子0.2g)および純水46gを混合し、サンドグラインダーにより2000rpm、30分の条件で攪拌した後、60℃の温浴中でロータリーエバポレーターにより減圧下に水を留去して、粉末状の乾燥混合物を得た。この乾燥混合物中のαアルミナ粒子の含有量は1.0質量%である。
上記で得た乾燥混合物を管状炉に入れ、塩化水素5容量%と窒素95容量%との混合ガスを導入しつつ、室温から800℃まで300℃/時間で昇温し、同温度で1時間保持することで焼成して焼成物を得た。この焼成物は、α化率98%、BET比表面積10.4m2/gであった。この焼成物をTEMで観察したところ、多面体状の粒子であって、その標準偏差は約31であった。この焼成物のTEM写真(倍率10,0000倍)を図1に示す。
〔種晶粒子の製造〕
実施例1と同様に操作して、αアルミナ粒子〔粉砕度1.4〕を含むスラリー〔固形分濃度1.1質量%〕を上澄み液として得た。
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム25gおよび上記で得た上澄み液138.9g(αアルミナ粒子1.53g)を混合し、超音波を5分間照射した後、60℃の温浴中でロータリーエバポレーターにより減圧下に水を留去して、粉末状の乾燥混合物を得た。この乾燥混合物中のαアルミナ粒子の含有量は7.5質量%である。
上記で得た乾燥混合物を実施例1と同様にして焼成して焼成物を得た。この焼成物は、α化率98%、BET比表面積8.0m2/gであった。この焼成物をTEMで観察したところ、多面体状の粒子であって、その標準偏差は約46であった。この焼成物のTEM写真(倍率10,0000倍)を図2に示す。
〔種晶粒子の製造〕
実施例1と同様に操作して、αアルミナ粒子〔粉砕度1.4〕を含むスラリー〔固形分濃度1.1質量%〕を上澄み液として得た。
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム12.5gおよび上記で得た上澄み液225g(αアルミナ粒子0.4g)を混合し、サンドグラインダーにより2000rpm、30分の条件で攪拌した後、60℃の温浴中でロータリーエバポレーターにより減圧下に水を留去して、粉末状の乾燥混合物を得た。この乾燥混合物中のαアルミナ粒子の含有量は4.1質量%である。
上記で得た乾燥混合物を実施例1と同様にして焼成して焼成物を得た。この焼成物は、α化率98%、BET比表面積15.5m2/gであった。この焼成物をTEMで観察したところ、多面体状の粒子であって、その標準偏差は約23であった。この焼成物のTEM写真(倍率10,0000倍)を図3に示す。
〔種晶粒子の製造〕
実施例1と同様に操作して、αアルミナ粒子〔粉砕度1.4〕を含むスラリー〔固形分濃度1.1質量%〕を上澄み液として得た。
アルミニウムイソプロポキシドを加水分解して得られた水酸化アルミニウム25gおよび上記で得た上澄み液500g(αアルミナ粒子1.53g)を混合し、超音波を5分間照射した後、60℃の温浴中でロータリーエバポレーターにより減圧下に水を留去して、粉末状の乾燥混合物を得た。この乾燥混合物中のαアルミナ粒子の含有量は7.5質量%である。
上記で得た乾燥混合物を実施例1と同様にして焼成して焼成物を得た。この焼成物は、α化率98%、BET比表面積12.2m2/gであった。この焼成物をTEMで観察したところ、多面体状の粒子であって、その標準偏差は約37であった。この焼成物のTEM写真(倍率10,0000倍)を図4に示す。
Claims (6)
- αアルミナ前駆体と、以下の種晶粒子との混合物を塩化水素含有量1容積%〜20容積%の雰囲気中にて焼成することを特徴とするαアルミナ粒子の製造方法。
種晶粒子:個数基準の中心粒子径が40nm以下であり、粒子径100nmを超える粒子の割合が個数比で1%以下である種晶粒子 - 前記種晶粒子が金属酸化物または金属水酸化物の粒子である請求項1に記載の製造方法。
- 前記種晶粒子がαアルミナまたはダイアスポアである請求項2に記載の製造方法。
- 種晶粒子の使用量が、αアルミナ前駆体100質量部あたり0.1質量部〜50質量部である請求項1に記載の製造方法。
- 未粉砕の金属化合物を、X線回折スペクトルにおける45°≦2θ≦70°の範囲のメインピークの半価幅(H)が粉砕前の半価幅(H0)の1.02倍以上になるように粉砕し、得られた粉砕物を水性媒体中、遠心加速度(G)と遠心処理時間(分)との積が140,000(G・分)以上となる遠心分離処理により分級して前記種晶粒子を得る請求項1に記載の製造方法。
- 未粉砕の金属化合物を、X線回折スペクトルにおける45°≦2θ≦70°の範囲のメインピークの半価幅(H)が粉砕前の半価幅(H0)の1.02倍以上になるように粉砕し、得られた粉砕物を、孔径1μm以下のフィルターで濾過する濾過処理により分級して前記種晶粒子を得る請求項1に記載の製造方法。
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