JPH08113542A - 9,9−ジアルキルフルオレンの製造方法 - Google Patents

9,9−ジアルキルフルオレンの製造方法

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JPH08113542A
JPH08113542A JP6274407A JP27440794A JPH08113542A JP H08113542 A JPH08113542 A JP H08113542A JP 6274407 A JP6274407 A JP 6274407A JP 27440794 A JP27440794 A JP 27440794A JP H08113542 A JPH08113542 A JP H08113542A
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fluorene
alkali metal
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Shuichi Mitamura
修一 三田村
Hiroshi Jodai
洋 上代
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C1/00Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon
    • C07C1/32Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen
    • C07C1/321Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen the hetero-atom being a non-metal atom
    • C07C1/322Preparation of hydrocarbons from one or more compounds, none of them being a hydrocarbon starting from compounds containing hetero-atoms other than or in addition to oxygen or halogen the hetero-atom being a non-metal atom the hetero-atom being a sulfur atom
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2603/00Systems containing at least three condensed rings
    • C07C2603/02Ortho- or ortho- and peri-condensed systems
    • C07C2603/04Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings
    • C07C2603/06Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members
    • C07C2603/10Ortho- or ortho- and peri-condensed systems containing three rings containing at least one ring with less than six ring members containing five-membered rings
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    • C07C2603/18Fluorenes; Hydrogenated fluorenes

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災および爆発の危険性がなく、かつ安価に
9,9-ジアルキルフルオレンを製造し得る、工業的に優れ
た製造方法を提供する。 【構成】 アルカリ金属アルコキシドまたはアルカリ金
属水酸化物の存在下に、フルオレンまたは9-アルキルフ
ルオレンをアルキル化剤と反応させる際に、金属アルコ
キシドまたはアルカリ金属水酸化物とアルキル化剤の添
加を分割して行い、かつその間に、副生物のアルコール
類または水を、留出除去することにより、収率良く9,9-
ジアルキルフルオレンを製造する方法である。また、反
応を相間移動触媒及びカチオン捕捉剤の少なくとも1 種
の共存下で行う9,9-ジアルキルフルオレンの製造方法で
ある。 【効果】 高い濃度で反応を行って、収率良く目的化合
物を製造することができるため、安価に9,9-ジアルキル
フルオレンを製造することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機能性色素、染料、医
・農薬、高分子モノマーなどの原料として重要な9,9-ジ
アルキルフルオレンの新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】9,9-ジアルキルフルオレンの製造方法と
して、これまでに以下の方法が知られている。すなわ
ち、ジメチルスルホキシド溶媒中でフルオレンとカリウ
ム-t- ブトキシドを反応させ、その後ヨウ化メチルと反
応させる方法(Izv. Akad. Nauk.SSSR. Kim.,(1969)1
82)、フルオレンをナトリウムアルコキシド等のアルカ
リ化合物存在下で塩化メチルと反応させる方法(特開平
4-224525号公報)、フルオレンをアルカリ金属水酸化物
の存在下にアルキル化剤と反応させる方法(特開平6−
234668号公報)などである。
【0003】しかし、これらの方法では溶媒としてジメ
チルスルホキシドやジメチルホルムアミド等の高価な極
性非プロトン溶媒を使用するため、目的化合物の安価製
造のためには、溶媒の使用量を減らす、すなわち反応濃
度をできるだけ高める必要があった。一方、これらの方
法ではアルカリ化合物の活性を低下させるt-ブチルアル
コールのようなアルコール類または水が副生成物として
生成するため、反応濃度を高めると、副生するアルコー
ル類または水の濃度も高まるため、アルカリ化合物の活
性低下も顕著になり、9,9-ジアルキルフルオレンの収率
が低下する難点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みなされたもので、溶媒の使用量を減らし、かつ溶媒の
使用量を減らしたことにより生じるアルカリ化合物の活
性低下を抑制することにより目的化合物の収率低下を防
止し、安価に9,9-ジアルキルフルオレンを製造する方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、不活性ガス雰
囲気下に極性非プロトン溶媒中で、アルカリ金属アルコ
キシド及びアルカリ金属水酸化物から選ばれる少なくと
も一種類のアルカリ化合物の存在下に、フルオレンまた
は9-アルキルフルオレンをアルキル化剤と反応させるに
当たり、アルカリ化合物とアルキル化剤の添加を分割し
て行い、かつその間に、副生するアルコール類または水
を留出させて除去することを特徴とする9,9-ジアルキル
フルオレンの製造方法である。
【0006】また、本発明は、相間移動触媒またはカチ
オン捕捉剤の少なくとも1種の共存下に上記反応を行う
9,9-ジアルキルフルオレンの製造方法である。
【0007】本発明の方法で用いられる原料としては、
フルオレン及び9-アルキルフルオレン類を広範に例示す
ることができる。9-アルキルフルオレン類のアルキル基
としては、非置換、置換アルキル基のいずれでもよく、
非置換アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブ
チル基等を挙げることができる。置換アルキル基として
は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ
ル基、エトキシル基、t-ブトキシル基等のアルコキシル
基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、メトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカ
ルボニル基、アシロキシル基、水酸基、ニトロ基、ホル
ミル基、カルボキシル基、アミノ基、シアノ基等が置換
したアルキル基を挙げることができる。
【0008】本発明の方法で用いられる極性非プロトン
溶媒は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルイミダゾリジ
ン、ヘキサメチルホスファートリアミド、アセトニトリ
ル等であり、これらの中でも安価に入手可能な点で、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリルが好ましい。
【0009】本発明方法ではアルカリ化合物として、ア
ルカリ金属アルコラート及びアルカリ金属水酸化物の少
なくとも1種を用いるが、アルカリ化合物におけるアル
カリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウム、セシウム、フランシウムを挙げることがで
き、好ましくはナトリウム、カリウムである。これらの
アルカリ金属は2種類以上を併用しても良い。
【0010】また、上記アルカリ金属アルコキシドにお
けるアルコキシル基としては、メトキシル基、エトキシ
ル基、t-ブトキシル基などをあげることができる。これ
らのアルコキシル基は2種類以上を併用してもよい。
【0011】本発明において、上記アルカリ化合物の使
用量は、通常、原料のフルオレンまたは9-アルキルフル
オレンに対して1.0 〜10理論量、好ましくは1.2 〜5.0
理論量である。使用量が1理論量より少ないと、未反応
の原料が残り、また、10理論量以上使用しても差しつか
えはないが、反応速度は実質的には改善されないため、
経済的な利点はない。
【0012】本発明の反応に用いるアルキル化剤として
は、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチ
ル、臭化エチル、ヨウ化エチル等のハロゲン化アルキル
類や、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、炭酸ジメチル、炭
酸ジエチル等のジアルキルエステル類を挙げることがで
きる。これらアルキル化剤については、その1種のみを
単独で使用できるほか、2種類以上を併用しても良い。
本発明においてアルキル化剤の使用量は、原料のフルオ
レンまたは9-アルキルフルオレンに対してして通常1理
論量以上、好ましくは1.3 〜4.0 理論量である。使用量
が1理論量より少ないと未反応の原料が残り、また、4
理論量以上使用しても差しつかえはないが、反応速度は
実質的には改善されないため、経済的な利点はない。
【0013】本発明の反応に触媒として用いられる相間
移動触媒およびカチオン捕捉剤は、いずれも本発明の反
応において反応を促進する働きを有し、少なくとも1種
類以上を添加することで、その効果を得ることができ
る。本発明の反応に用いる相間移動触媒としては、塩化
ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエ
チルアンモニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩
化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモ
ニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラブ
チルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の
4級アンモニウム塩類や、臭化テトラブチルホスホニウ
ム、臭化トリブチルヘキサデシルホスホニウム等の4級
ホスホニウム塩類が挙げられる。また、カチオン捕捉剤
としては、環状または擬環状構造を有し、1分子中に複
数個のヘテロ原子をもつ化合物、例えば1,4,7,10- テト
ラオキサシクロドデカン、1,4,7,10,13-ペンタオキサシ
クロペンタデカン、1,4,7,10,13,16- ヘキサオキサシク
ロオクタデカン、ベンゾ-15-クラウン-5等のクラウンエ
ーテル類や、4,7,13,18-テトラオキサ-1,10-ジアザビシ
クロ[8.5.5]エイコサン等のクリプタンド類や、モネン
シン、トリス[2- (メトキシエトキシ)エチル] アミン
等のポダンド類や、ノナクチン、バリノマイシン等のコ
ロナンド類などがあげられる。また、本発明の反応に用
いる相間移動触媒及びカチオン捕捉剤の使用量は、通常
原料のフルオレンまたは9-アルキルフルオレンに対して
0.01〜5.0 理論量、経済的に好ましくは0.1 〜2.0 理論
量である。
【0014】反応温度は通常−20〜100 ℃、好ましくは
0〜40℃である。反応は、アルカリ化合物により脱プロ
トン化した後、アルキル化剤を加えて反応させる。ま
た、空気中の酸素はフルオレンアニオンまたは9-アルキ
ルフルオレンアニオンと反応して副生成物を生成し、収
率を低下させるため、反応は不活性ガス雰囲気下で行な
う。不活性ガスとしてはアルゴン等の希ガス類や窒素等
があげられ、常圧又は加圧下で実施することができる。
反応時間は通常0.5 〜72時間、好ましくは2〜24時間で
ある。なお、蒸留中も反応が継続する場合には、これも
反応時間とする。
【0015】本発明方法は、アルカリ化合物及びアルキ
ル化剤の添加を分割して行い、反応によって副生するア
ルコール類又は水を留出させて除去し、その後、アルカ
リ化合物及びアルキル化剤を添加し、副生するアルコー
ル類又は水を留出させて除去する操作を繰り返して反応
を行うが、アルカリ化合物及びアルキル化剤添加の分割
回数は、通常2から20回、好ましくは2から10回であ
る。分割回数を多くし、頻繁に蒸留を行うことは、アル
コール類または水の蓄積を防止する点からは好ましい
が、操作が煩雑になるため20回以上の分割は好ましくな
い。
【0016】分割して添加を行うアルカリ化合物とアル
キル化剤の添加量は、各回で同じであっても良いし、異
なっていても良い。ただし、添加量が毎回異なる場合に
は、アルコール類又は水の除去効率を高めるため、分割
回数がn回の時、一回当たりの添加量は全添加量の1/10
n以上が好ましい。
【0017】蒸留は常圧蒸留でも減圧蒸留でも良いが、
溶媒の沸点が100 ℃以下の溶媒を使用する場合は常圧蒸
留が好ましく、100 ℃を越えるものについては減圧蒸留
が好ましい。また、減圧蒸留を行う際には、溶媒の沸点
が50℃以上100 ℃以下になるような圧力で蒸留を行うの
が好ましい。蒸留の際の一回当たりの留去量は、全溶液
量の0.1 体積%から25体積%、好ましくは1体積%から
15体積%である。
【0018】反応終了後、反応混合物に水を加えて室温
下に撹拌し、濾過することにより、濾過残留物として容
易に9,9-ジアルキルフルオレンを得ることができる。本
発明の反応で得られる9,9-ジアルキルフルオレンにおい
て、アルキル基としては、非置換、置換アルキル基のい
ずれでもよく、置換アルキル基としてはメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、t-ブチル基等を挙げることができる。非置換の
アルキル基としては、塩素原子、臭素原子、沃素原子等
のハロゲン原子、メトキシル基、エトキシル基、t-ブト
キシル基等のアルコキシル基、フェニル基、ナフチル基
等のアリール基、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基等のアルコキシカルボニル基、アシロキシル
基、水酸基、ニトロ基、ホルミル基、カルボキシル基、
アミノ基、シアノ基等が置換したアルキル基を挙げるこ
とができる。また、9-位に置換するアルキル基は同じで
も異なっていてもよい。
【0019】
【作用】本発明の反応では、フルオレンまたは9-アルキ
ルフルオレンの9-位の水素にアルカリ化合物を作用さ
せ、フルオレンアニオンまたは9-アルキルフルオレンア
ニオンをつくり、これにアルキル化剤を反応させて9,9-
ジアルキルフルオレンを生成させる。このため、9,9-ジ
アルキルフルオレンを収率良く得るためには、安定なフ
ルオレンアニオンまたは9-アルキルフルオレンアニオン
を高効率で発生させることが必要であり、それ故にフル
オレンまたは9-アルキルフルオレンの脱プロトン化を効
率よく行うことと、発生したアニオンを安定化させるこ
との2 点が特に重要である。このため、使用する溶媒に
ついては、アルカリ化合物の活性を高める作用があり、
発生したフルオレンアニオンまたは9-アルキルフルオレ
ンアニオンを安定化させる作用がある極性溶媒が好まし
いが、プロトン性溶媒はフルオレンアニオンまたは9-ア
ルキルフルオレンアニオンと反応し、反応を阻害するた
めに、極性非プロトン溶媒がこの反応の溶媒としては適
している。
【0020】また、反応によって副生成物として発生す
るアルコール類または水は、フルオレンアニオンまたは
9-アルキルフルオレンアニオンと反応し、反応を阻害す
るために、アルカリ化合物を分割して添加し、その間
に、発生したアルコール類または水を蒸留により反応容
器から除去することで、反応性を向上させることが可能
となる。
【0021】また、4級アンモニウム塩に代表されるよ
うな相間移動触媒は、反応系中で一部、アルカリ化合物
と反応し、極めて脱プロトン化能の高い、かさだかい対
イオンを持ったアルコキシドイオンまたは水酸化物イオ
ンを生成するため、これの添加は本発明の反応の促進に
有効である。さらに、クラウンエーテル類に代表される
ようなカチオン捕捉剤はアルカリ化合物のアルカリ金属
イオンを捕捉し、アルコキシドイオンまたは水酸化物イ
オンを剥き出しにすることで、アルカリ化合物の活性を
高める効果があるので、これの添加も本発明の反応の促
進に有効である。このようなことから、本発明の反応に
際しては、相間移動触媒及びカチオン捕捉剤の少なくと
も1種以上を共存させることが有効である。
【0022】
【実施例】以下、実施例にもとづいて、本発明の方法を
具体的に説明する。 実施例1 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム14.3g(0.36モル)、ジメチルスルホキシド
400ml を混合し、これに硫酸ジメチル41.7ml(0.44 モ
ル)を20〜30℃で40分かけて滴下し、そのまま10分間撹
拌した。その後、5mmHg で減圧蒸留を行い、10mlの液体
を57℃の沸点で留去した。この液体をNMRにより分析し
た結果、ジメチルスルホキシド96.5%、水3.5 %から成
る混合物であった。その後、再び水酸化ナトリウム14.3
g(0.36モル)と硫酸ジメチル41.7ml(0.44 モル)の添加
及び10mlの液体の留去を2回行い、得られた反応溶液を
ガスクロマトグラフィーで分析した結果、9,9-ジメチル
フルオレンが93%の収率で生成していることが判明し
た。
【0023】実施例2 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム14.3g(0.36モル)、ジメチルホルムアミド
175ml を混合し、これに硫酸ジメチル20.8ml(0.18 モ
ル)を20〜30℃で20分かけて滴下し、そのまま3分間撹
拌した。その後、39mmHgで減圧蒸留を行い、7mlの液体
を76℃の沸点で留去した。この液体をNMRにより分析し
た結果、ジメチルスルホルムアミド95%、水5%から成
る混合物であった。その後、再び水酸化ナトリウム7.16
g(0.18モル)と硫酸ジメチル20.8ml(0.22 モル)の添加
及び7mlの液体の留去を3回行い、さらにその後、水酸
化ナトリウム3.58g(0.09モル)、硫酸ジメチル10.4ml
(0.11 モル)の添加及び7mlの溶液留去を計4回行っ
た。得られた反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、9,9-ジメチルフルオレンが98%の収率で生成
していることが判明した。
【0024】実施例3 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム14.3g(0.36モル)、1,4,7,10,13-ペンタオ
キサシクロペンタデカン35.7ml(0.18モル)、ジメチル
スルホキシド400ml を混合し、これに硫酸ジメチル41.7
ml(0.44 モル)を20〜30℃で40分かけて滴下し、そのま
ま10分間撹拌した。その後、5mmHgで減圧蒸留を行い、
10mlの液体を57℃の沸点で留去した。この液体をNMR に
より分析した結果、ジメチルスルホキシド96.5%、水3.
5 %から成る混合物であった。その後、再び水酸化ナト
リウム14.3g(0.36モル)と硫酸ジメチル41.7ml(0.44 モ
ル)の添加及び10mlの液体の留去を2回行い、得られた
反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析した結果、9,
9-ジメチルフルオレンが99%の収率で生成していること
が判明した。
【0025】実施例4〜7 各種フルオレン類の各種溶媒中での各種のアルカリ化合
物と各種のアルキル化剤との反応を、アルカリ化合物と
アルキル化剤を分割して添加し、その間に溶媒を留去す
る方法で行った。このとき使用したフルオレン類の種類
と使用量、溶媒の種類と使用量、アルカリ化合物の種類
と使用量、アルキル化剤の種類と使用量、及び得られた
ジアルキルフルオレンの収率をそれぞれ表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】以下に、アルカリ化合物とアルキル化剤の
添加を分割せずに一括して添加し、各種溶媒中で、各種
フルオレン類と反応させた例を比較例として示す。
【0028】比較例1 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム43.2g(1.08モル)、ジメチルスルホキシド
400ml を混合し、これに硫酸ジメチル125ml(1.32モル)
を20〜30℃で40分かけて滴下し、そのまま10分間撹拌し
た。その後、反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、9,9-ジメチルフルオレンが58%の収率で生成
していることが判明した。
【0029】比較例2 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム42.9g(1.08モル)、ジメチルホルムアミド
175ml を混合し、これに硫酸ジメチル125ml(1.32モル)
を20〜30℃で90分かけて滴下し、そのまま30分間撹拌し
た。その後、反応溶液をガスクロマトグラフィーで分析
した結果、9,9-ジメチルフルオレンが55%の収率で生成
していることが判明した。
【0030】比較例3 乾燥窒素雰囲気下で、フルオレン30g(0.18モル)、水酸
化ナトリウム42.9g(1.08モル)、1,4,7,10,13-ペンタオ
キサシクロペンタデカン21.5ml(0.18モル)、ジメチル
スルホキシド400ml を混合し、これに臭化メチル9.83ml
(0.44 モル)を20〜30℃で1時間かけて注入し、そのま
ま10分間撹拌した。その後、反応溶液をガスクロマトグ
ラフィーで分析した結果、9,9-ジメチルフルオレンが73
%の収率で生成していることが判明した。
【0031】比較例4〜7 各種フルオレン類の各種溶媒中での各種のアルカリ化合
物と各種のアルキル化剤との反応を、アルカリ化合物と
アルキル化剤の添加を分割せずに一括して添加する方法
で行った。このとき使用したアルカリ化合物の種類と使
用量、アルキル化剤の種類と使用量、溶媒の種類と使用
量、フルオレン類の種類と使用量および得られたジアル
キルフルオレンの収率をそれぞれ表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば火災および爆発の
危険性がなく、かつ安価に9,9-ジアルキルフルオレンを
製造することができる。すなわち、本発明は9,9-ジアル
キルフルオレンの工業的に優れた製造方法を提供するも
のである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス雰囲気下に極性非プロトン溶
    媒中で、アルカリ金属アルコキシド及びアルカリ金属水
    酸化物から選ばれる少なくとも一種類のアルカリ化合物
    の存在下に、フルオレンまたは9-アルキルフルオレンを
    アルキル化剤と反応させるに当たり、アルカリ化合物と
    アルキル化剤の添加を分割して行い、かつその間に、副
    生するアルコール類または水を留出させて除去すること
    を特徴とする9,9-ジアルキルフルオレンの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を、相間移動触媒及びカチオン捕捉
    剤の少なくとも1種の共存下で行うことを特徴とする請
    求項1記載の9,9-ジアルキルフルオレンの製造方法。
JP6274407A 1994-10-13 1994-10-13 9,9−ジアルキルフルオレンの製造方法 Withdrawn JPH08113542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284401A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Jsr Corp 環状炭化水素化合物の製造方法
JP2008088091A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Jsr Corp 環状炭化水素化合物の製造方法

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