JPH0811043B2 - カボスのマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法 - Google Patents

カボスのマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法

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JPH0811043B2
JPH0811043B2 JP5103568A JP10356893A JPH0811043B2 JP H0811043 B2 JPH0811043 B2 JP H0811043B2 JP 5103568 A JP5103568 A JP 5103568A JP 10356893 A JP10356893 A JP 10356893A JP H0811043 B2 JPH0811043 B2 JP H0811043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カボスのマーマレー
ド、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法に係り、より詳細に
は、カボスの風味と香りを保持した状態のカボスのマー
マレード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オレンジ、レモン、グレープフル
ーツ等の柑橘類を原料としたマーマレードは、通常、果
皮と果肉に分離した後、該果皮をスライスすると共に、
該果肉より果汁を搾り、該スライスした果肉と果汁を、
砂糖液と水あめを含む混合液で煮込むことで製造してい
る。従って、カボスにおいても、オレンジ等の柑橘類で
あるので、同様にして、マーマレードとすることができ
る。
【0003】ところで、これらの柑橘類の果皮には、苦
み成分を含有する油泡が存在するため、砂糖液と水あめ
を含む混合液で煮込む前に、スライスした後、一旦、煮
沸・ろ過して油泡中の苦み成分(油分)その他の不純物
を除去し、該除去した果皮と果汁をマーマレードの材料
としている。
【0004】しかし、従来のマーマレードの製造方法に
おいては、油泡中の苦み成分(油成分)その他の不純物
を除去するが、その際、該油泡中の含有成分が、柑橘類
における風味成分、香り成分を形成しているため、該除
去によって、該柑橘類本来の風味や香りがなくなってし
まうという課題がある。そこで、今日では、マーマレー
ドを製造するには、通常、該製造時に、材料となる柑橘
類の風味や香りを有するエッセンスを添加することで、
マーマレードに、その風味や香りを付けているのが現状
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のマーマレードの場合、次のような課題がある。すなわ
ち、 マーマレード製造時に、他のエッセンスを添加する
が、材料として用いる柑橘類を十分にマスキングできな
い。また、その添加量の調整が難しい。 エッセンスによって香りの付与はできるものの、風
味付けが難しい。 等の課題がある。
【0006】そこで、本発明者は、このような課題に対
処して、あらゆる柑橘類を材料としてマーマレードを製
造してみた処、『カボス』については、果皮中の油泡の
苦み成分が余り存在しないことを見出した。
【0007】本発明は、以上のような課題に対処して創
作したものであって、その目的とする処は、カボスを材
料としたマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮であって、
該カボスの自然の風味と香りを保持したカボスのマーマ
レード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そして、上述した課題を
解決するための手段としての本発明のカボスのマーマレ
ード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法は、黄色化した鮮
度のよいカボスを果皮と果肉に分離し、該果皮をスライ
スまたは所要の大きさにカットした後、該果皮を水煮し
て柔らかくした処で、砂糖と水あめとゼラチンを含む混
合液を加えて煮込むことで製造する構成としている。
【0009】また、本発明の他のカボスのマーマレー
ド、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法は、黄色化した鮮度
のよいカボスを果皮と果肉に分離し、該果皮をスライス
または所要の大きさにカットした後、該果皮を水煮して
柔らかくした処で、砂糖を加えて煮込み、該煮込んだ果
皮を砂糖にまぶすことで製造する構成としている。
【0010】また、本発明の他のカボスのマーマレー
ド、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法は、前記各発明にお
いて、黄色化した鮮度のよいカボスを果皮と果肉に分離
し、該果肉を冷凍した後、解凍し、該解凍した果皮を用
いた構成としている。
【0011】
【作用】本発明のカボスのマーマレード、砂糖菓子等の
砂糖煮の製造方法は、材料として果皮が黄色化したカボ
スを用いているため、カボスの風味が強く、また、鮮度
を良好状態にしているので、風味や香り成分が含有され
ている油泡が良好に保持されるため、別途、香り成分等
を添加することなく、自然の風味、香りを保持したマー
マレードを得ることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図1は、本発明
の実施例の製造工程を説明する工程図である。本実施例
はカボスのマーマレードの製造方法であって、概略する
と、洗浄工程、果肉果皮分離工程、果皮冷凍・解
凍工程、水煮工程、煮込み工程、冷却工程、の6
つの工程から製造される。次に、各工程について説明す
る。
【0013】−洗浄工程− 本工程は、収穫したカボスを洗浄する工程である。すな
わち、黄色化した新鮮なカボス、すなわち熟したカボス
を収穫し、該黄色化したカボスに洗浄液を噴射して、果
皮の表面に付着する付着物を除去する。ここで、該カボ
スとして、黄色化したものを用いるのは、色素の変色が
少なく、かつ風味、香味成分が多く存在していることを
考慮したことによる。
【0014】−果肉果皮分離工程− 本工程は、カボスを果肉と果皮に分離する工程である。
そして、該分離した果肉と果皮を、一旦、水で洗浄した
後、果皮を所定の厚みにスライスしてマーマレードの材
料とする。
【0015】−果皮冷凍・解凍工程− 本工程は、分離した果皮を、一旦冷凍した後、解凍する
工程である。この工程により、果皮の鮮度を保持すると
共に、果皮中の香味成分、風味成分が固定されるように
している。ここで、冷凍温度としては、−5℃〜−30
℃で冷凍するが、必要に応じて、−30℃以下の温度に
急速冷凍するようにし、製造するに際して、急速解凍す
るようにしてもよい。
【0016】−水煮工程− 本工程は、果皮を水煮する工程である。すなわち、前工
程で得た果皮を水中に浸漬・水煮して柔らかくすると共
に、該果皮中の香味成分を抽出する。ここで、水煮液中
に、カボス果汁を少量加えてもよい。この果汁は、該果
皮を得た同一のカボスの果肉から搾ったものでも、他の
果汁でもよい。
【0017】−煮込み工程− 本工程は、前工程の水煮に砂糖と水あめ、およびゼラチ
ンを含む混合液で煮込む工程である。すなわち、果皮の
柔らかくなっている煮汁(果皮と煮汁を分離することな
く)に混合液を入れ煮込んで、該果皮中の風味成分、香
味成分を抽出する。この工程では、必要に応じて、カボ
ス果汁を少量添加してもよい。該果汁としては、未熟状
態のカボスから得た果汁を添加するようにしてもよい。
この構成とすることで、甘味と酸味がころよい配合状態
とされる。
【0018】−冷却工程− 本工程は、煮込み工程で得たものを放冷し、マーマレー
ドとし、瓶詰等する工程である。そして、カボスのマー
マレードが製造できる。
【0019】そして、上述した本実施例の製造方法で得
たカボスのマーマレードは、カボスとして、熟した状態
のカボスを用いているので、自然の風味と香味が保持さ
れていて、かつ砂糖の甘味だけでなく、果物のもつ甘味
が出ていて、かつ色合いが綺麗なマーマレードであっ
た。ところで、カボスを原料とする各種の商品は、未熟
状態の緑色のものを用いるが、これを原料としてマーマ
レードを同様にして製造した場合は、色素の変化があ
り、黒色化してかつ風味、香味が失われていた。
【0020】次に、本実施例の効果を確認するために、
本実施例により製造したカボスのマーマレードと、従来
法によって製造したマーマレードを、20名のパネラー
に試食して貰った結果、本実施例製品の場合、全パネラ
ーが、カボスの風味、香味が保持され、かつカボスを材
料とするマーマレードであるとの指摘をしたのに対し、
従来例製品の場合、全パネラーがカボスの香料を別途添
加してないものにあっては、材料が何であるのか不明で
あり、かつ香味、風味がないと指摘し、またカボスの香
料を添加したものにあっては、カボスのマーマレードで
あることは区別できたものの、15名のパネラーは、風
味の点で他の種類のマーマレードと区別ができないと指
摘した。
【0021】以上のことより、本実施例のカボスのマー
マレードの製造方法によれば、材料として熟したカボス
を用い、かつ該カボスの果皮を一旦冷却・冷凍し、これ
を解凍して使用するようにしていることで、カボスの風
味・香味を保持させていると判断できる。
【0022】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含む。因みに、上述した実施例にお
いては、マーマレードの製造方法として説明したが、砂
糖菓子等の製造方法にも具体化できることは当然であ
る。すなわち、砂糖菓子とする場合は、前述した実施例
において、煮込み工程中で、適度に煮込んだところで、
果皮を取り出し、該果皮に砂糖ままぶすことにより製造
することができる。なお、砂糖菓子とする場合は、該煮
込み工程において、水飴とゼラチンは混入しない構成と
することが慣用である。
【0023】また、前述した実施例においては、果皮を
スライスした構成で説明したが、製品の種類に応じて、
適宜大きさにカットした構成とすることは当然である。
更に、前述した実施例においては、果皮として、所定温
度に冷凍した後、解凍したもので説明したが、生のまま
のカボスの果皮を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のカボスのマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方
法によれば、材料として果皮が黄色化したカボスを用い
ているため、カボスの風味が強く、鮮度を良好状態にし
ているので、風味や香り成分が含有されている油泡が良
好に保持されるため、別途、香り成分等を添加すること
なく、自然の風味、香りを保持したマーマレード等の砂
糖煮を得ることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の製造工程を説明する工程図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 黄色化した鮮度のよいカボスを果皮と果
    肉に分離し、該果皮をスライスまたは所要の大きさにカ
    ットした後、該果皮を水煮して柔らかくした処で、砂糖
    と水あめとゼラチンを含む混合液を加えて煮込むことで
    製造することを特徴とするカボスのマーマレード、砂糖
    菓子等の砂糖煮の製造方法。
  2. 【請求項2】 黄色化した鮮度のよいカボスを果皮と果
    肉に分離し、該果皮をスライスまたは所要の大きさにカ
    ットした後、該果皮を水煮して柔らかくした処で、砂糖
    を加えて煮込み、該煮込んだ果皮を砂糖にまぶすことで
    製造するカボスのマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 黄色化した鮮度のよいカボスを果皮と果
    肉に分離し、該果肉を冷凍した後、解凍し、該解凍した
    果皮を用いる請求項1または2に記載のカボスのマーマ
    レード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法。
JP5103568A 1993-04-05 1993-04-05 カボスのマーマレード、砂糖菓子等の砂糖煮の製造方法 Expired - Fee Related JPH0811043B2 (ja)

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JP5059900B2 (ja) * 2010-04-06 2012-10-31 カバヤ食品株式会社 糖漬けピール食品の製法
JP6425154B1 (ja) * 2018-03-14 2018-11-21 株式会社食品計画 ミカン属果実の柑橘感向上方法

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