JPH0810605Y2 - 換気装置付き建屋 - Google Patents

換気装置付き建屋

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JPH0810605Y2
JPH0810605Y2 JP1992042391U JP4239192U JPH0810605Y2 JP H0810605 Y2 JPH0810605 Y2 JP H0810605Y2 JP 1992042391 U JP1992042391 U JP 1992042391U JP 4239192 U JP4239192 U JP 4239192U JP H0810605 Y2 JPH0810605 Y2 JP H0810605Y2
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ventilation
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air
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伸夫 竹内
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、外装材を有する土壁と
内装材の間に内側通気層を形成し、内側通気層に複数の
通気孔を設けてなる換気装置付き建屋に関する。
【0002】
【従来の技術】本考案の換気装置付き建屋に関連する先
行技術文献としては、例えば、実開昭64−24205
号の「室内の通風装置」があり、その要旨は、中空状に
構成したは巾木を室内壁下部に配設し、室内壁側面の長
手方向にわたって通風口を設け、床下を経由する外気導
入路と巾木とを連通した構成にある。また実開平2−5
3409号の「通風住宅」があり、その要旨は、断熱材
で壁、屋根を囲われた建物の壁面又は屋根面又はその両
方に外側通気層を設け、その通気層の上部は外気に放た
れ下部は建物内部と連通し、その連通部分に加工気流を
止める逆止弁を設けた構成にある。更に実開平2−56
207号の「建築物の断熱構造」があり、その要旨は、
基礎の外周に断熱材若しくはその一部に木材が断熱材の
面方向に張り巡らされており、この断熱材もしくは一部
の木材と連続するように、しかも外側通気層及び内側通
気層がそれぞれ屋外側と室内側に形成されるように、外
壁材及び屋根材の室内側に断熱材が面方向に張り巡らさ
れ、内側通気層と外気とが連通路若しくは地中に配設さ
れた連通パイプを通して連通され、内側通気層と室内と
を連通する開閉自在な通気装置が室内に設けてある構成
にある。また更に、実開平4−10611号の「空気の
移動を促す自然換気口装置」があり、その要旨は、換気
口体Aの開口部に前面を覆う状態にフードが鍔状に固着
され、その上下に上段ガラリー下段ガラリーが設けら
れ、後方に取付板を形成し、開口部の底面の端部に直角
に折曲げた水返し板が設けられ、換気口体Bの開口部の
背面に開閉自在となるダンパーを装着し、この下部にね
じりコイルばねが取付けられ、開閉用の紐を挿入するリ
ングが設けられ、紐の下端に引張りコイルばね及びボー
ルチェーンが継ぎ合わされた構成にある。
【0003】また、換気装置に防虫網を設ける考案とし
て、例えば、実公昭63−4083号の「二階床の換気
構造」があり、その要旨は、一階側壁上端部に木質系中
空パネルよりなる二階床パネルの外側枠材及び胴差に二
階床パネルの中空部と外部とを連通する換気口を設け、
換気口の外側に防虫網を介在させて水返しを設け、水返
しが建物外壁部に固定される固定部と、固定部に換気口
を臨ませて設けた開口部と、開口部を囲んで固定部に突
設した筒部とからなり、筒部の下面部を換気口の下面部
よりも下方に位置させて建物外壁部に固定させた構成に
ある。また実開昭63−140408号の「通気性を有
する床構造」があり、その要旨は、床を構成する床板に
床下と室内を連通させる通風窓を形成し、通風窓上に着
脱自在に定置され表裏に通気性を有する床部材と、通風
窓、床部材又はこれらに至る通風部を閉鎖するように取
り付けられる防虫網を設けた構成にある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】従来の換気装置付き建
屋は、通例として、上記のように構成されており、建物
の換気にすぐれた効果を有するものと思われる。しかし
ながら、いずれの考案も換気装置の通気層が、建物の壁
体としての断熱材にそって形成されるものであり、自然
の外気と調和した快適な換気を行う点では十分とは云え
ず、またその施工に手間がかかる。
【0005】また防虫網に関係する考案では、実公昭6
3−4083号では防虫網の取外しが困難であり、実開
昭63−140408号では、防虫網のごみつまりを生
じやすいという問題点を有する。
【0006】更に在来の換気装置では、防火用のダンパ
ーが付設されておらず、エントツ効果により火災時の延
焼が大いに問題となることと、室内の悪臭が他の室内に
伝わる危険性があった。
【0007】また冷却のみを主目的としていることか
ら、冬期屋根通気層等で生成される暖気を、室内に導入
等して有効利用する点において、十分に改良の余地が考
えられる処である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の目的は、上記の
ような問題点を解決し、自然の外気と調和した快適な換
気を行い、施工の容易な換気装置付き建屋を得ること、
又は防虫網を簡易に設置し、通気層内へのごきぶり、鼠
等の害虫、危害動物の侵入を無くすこと、等を目的とし
て、下記の構成を採用した。
【0009】即ち、本考案の換気装置付き建屋は、防虫
網を有する空気流通路に連通される床下換気口を備えた
床下に外気冷却空間を有し、かつ外装材、土壁及び内装
材で構成した壁体の前記内装材と前記土壁との間に内側
通気層を形成してなる換気装置付き建屋であって、この
建屋の内側通気層の上方開口部は前記建屋の屋根裏に形
成した屋根通気層に連通するとともに、その下方開口部
は前記建屋の床下に形成した防虫網を有す る空気流通路
に連通し、 前記屋根通気層の棟換気口に防火用のダンパ
ー及び棟換気口近傍に正逆転可能なファンをそれぞれ装
備し、 前記内側通気層と前記建屋の室内とを連通する開
閉自在の天井側及び床面側通気孔を形成し、て構成され
る。
【0010】
【作用】以下、本考案の作用(換気)を説明する。
【0011】建屋の床下換気口より入った床下で冷却さ
れた冷気が、床板の周囲の床下換気口を通った後、内側
通気層を通って壁面を上昇し、建屋の室内をエントツ効
果を介して、冷却する。その後、働きを終えた空気は、
屋根通気層を通り、この際に、幾分、当該屋根通気層部
を冷却し、その後、換気口を介して、建屋外に排気され
る。尚、前記の状況下で、さらに室内の冷却、換気をす
る場合には、床面側及び天井側通気孔を開放し、先ず、
冷気を室内に導入した後、当該室内を冷却するととも
に、この室内の暖気(悪臭、悪気を含む、以下同じ)
を、天井側通気孔及び換気孔より建屋外に排気するか、
又は屋根通気層及び換気口を介して、前記と同様に排気
される。
【0012】一方、冬期においては(勿論屋根裏の換気
を含む)、屋根通気層で生成される暖気を(換気口を閉
塞しておくことが理想である。)、棟部分に設けた正逆
転可能なファンを介して、前記内側通気層、又は室内に
導入し、この室内の暖房に利用することもできる。そし
て、働きを終えた空気は、床下換気口等を介して、建屋
外に排気される。また前記の換気状況下で、換気停止又
は火災等の緊急時には、防火用のダンパーを閉塞し、屋
根通気層の換気口を閉塞する。
【0013】
【実施例】以下、この考案の実施例を図に基づいて説明
する。
【0014】この実施例では、建屋の壁体として土壁1
を形成し、土壁1の外側に外装材2を設けるとともに、
その内側に内装材3を設け、この内装材3と土壁1との
間にそれぞれ内側通気層5を形成する。
【0015】建屋の基礎6の側面に外気を導入する床下
換気口7を形成する。この基礎6の上に土台8を載置
し、その上に前記土壁1が形成される。この土台8の上
には複数の根太9が平行に等間隔で載置され、根太9の
上に床板10が形成される。当該床板10の下の複数の
根太9の間の隙間は、比較的広い外気冷却空間の床下4
からの空気を流通させるための空気流通路11となり、
その上に防虫網12を張ってごきぶり、鼠等の侵入を防
止している。換言すれば、この空気流通路11と前記内
側通気層5との連通部位には防虫網12が設けられてい
るので、この空気流通路11からごきぶり、鼠等の侵入
を防止している。
【0016】土台8の上に建屋の四隅の位置又はその中
間の位置に柱13が立設され、柱13の上端を繋ぐよう
に桁はり14が設けられ、柱13の中間に中間はり15
が設けられる。この桁はり14の上に複数のたるき16
が設けられ、その上に屋根17が形成される。このたる
き16と、前記桁はり14に設けた妻はり14aとの間
には屋根通気層18が形成されており、この屋根通気層
18は、前記防虫網付き内側通気層5の上方開口部と連
通されている。
【0017】尚、屋根17の棟17aの近くには、防虫
網12aを備えた開閉式の換気口19、又は屋根壁面の
換気口(図示せず)、或いは越し屋根の換気口(図示せ
ず)等の開口部が形成されており、この開口部の近傍に
は、補助的に正逆転可能なファン20が装着されてい
る。したがって、ファン20の逆転で、床下4の冷気
を、次のような順序で、換気口19に導く、即ち、空気
流通路11、防虫網12、内側通気層5、屋根通気層1
8から換気口19に導くか、又は空気流通路11、防虫
網12、内側通気層5、床面側通気孔(後述する)、室
内、天井側通気孔(後述する)、屋根通気層18から換
気口19に導くか等のいずれかの冷却空気還流経路が形
成され、もって室内の冷却を図る。尚床下4には、床下
換気口7を介して、外気が導入される。また前記ファン
20の正転で、屋根裏の暖気を、次のような順序で、床
下換気口7から建屋の外側或いは空気流通路11又は建
屋の外側に連通する換気孔(図示せず、以下同じ)に導
く、即ち、内側通気層5、防虫網12、空気流通路1
1、床下4、床下換気口7から建屋の外側に導くか、又
は内側通気層5、防虫網12、空気流通路11又は建屋
の外側に連通する換気孔に導くか等のいずれかの暖房空
気還流経路が形成され、もって室内の暖房(いわゆる暖
房の一翼を担う。)を図る。
【0018】尚、図1の如く、二階建ての建屋では、
のような順序で、二階に導く、即ち、一階の暖気を天井
側通気孔、内側通気層5から床下側通気孔を介して、二
階に導くこともできる(図5の矢印参照)。
【0019】図1、図3、図5の如く、内装材3の床面
と天井には、内側通気層5と室内とを連通するための開
閉式の床面側通気孔22と天井側通気孔23が、それぞ
れ設けられており、この床面側及び天井側通気孔22、
23は内側通気層5の冷暖房気を室内に導くか、又は室
内の空気等を建屋外に導く、等のために用いられる。但
し、お勝手又はトイレ等には、前記床面側通気孔22と
天井側通気孔23を設けず、従来と同様に、換気孔(図
示せず)を設けることが理想である。図中24は防火用
のダンパーを示している。
【0020】
【考案の効果】以上のように、本考案の換気装置付き建
屋は、土壁塗り家屋に換気装置を適用すること、及び前
記換気装置に防虫網を有する内側通気層を設ける構成で
あるので、自然環境を利用した空気調節ができること、
及びその際床下の空気流通路より侵入するごきぶり、鼠
等の害虫、危害動物の侵入を防虫網で遮断できること、
等の効果を有する。またこれにより建屋の防虫効果並び
に室内へのごきぶり、鼠等の害虫、危害動物の侵入防止
が図れこと、又は建屋の耐久性の向上、快適な住環境の
確保、病気の発生回避等が達成されこと、等の有益な面
を備える
【0021】また本考案は、棟換気口に防火用のダンパ
ーを設ける構成であり、火災時等の緊急時に有益であ
り、また換気停止がワンタッチでなし得る効果がある
【0022】更に本考案は、防虫網を空気流通路と内側
通気層との間に設ける構成であるので、防虫効果の拡充
又は防虫網の防湿、防水並びに耐蝕性、耐錆性の向上に
役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の実施例の正面図である。
【図2】土壁及び床部分の拡大断面図である。
【図3】床部分の拡大平面図である。
【図4】天井部分の拡大断面図である。
【図5】開閉式排気口の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 土壁 2 外装材 3 内装材 4 床下 5 内側通気層 6 基礎 7 床下換気口 8 土台 9 根太 10 床板 11 空気流通路 12 防虫網 12a 防虫網 13 柱 14 桁はり 14a 妻はり 15 中間はり 16 たるき 17 屋根 18 屋根通気層 19 換気口 20 ファン 22 床面側通気孔 23 天井側通気孔 24 防火用のダンパー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防虫網を有する空気流通路に連通される
    床下換気口を備えた床下に外気冷却空間を有し、かつ外
    装材、土壁及び内装材で構成した壁体の前記内装材と前
    記土壁との間に内側通気層を形成してなる換気装置付き
    建屋であって、 この建屋の内側通気層の上方開口部は前記建屋の屋根裏
    に形成した屋根通気層に連通するとともに、その下方開
    口部は前記建屋の床下に形成した防虫網を有する空気流
    通路に連通し、 前記屋根通気層の棟換気口に防火用のダンパー及び棟換
    気口近傍に正逆転可能なファンをそれぞれ装備し、 前記内側通気層 と前記建屋の室内とを連通する開閉自在
    の天井側及び床面側通気孔を形成し、 て構成される換気装置付き建屋。
JP1992042391U 1992-06-19 1992-06-19 換気装置付き建屋 Expired - Lifetime JPH0810605Y2 (ja)

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JPS6149047A (ja) * 1984-08-11 1986-03-10 大下 一義 可変断熱住宅
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