JPH0122015Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建物外壁部に設けた小屋裏及び室内
換気口を単一の換気カバーで被覆した室内及び小
屋裏の換気構造に関するものである。

建物の換気は、大別して床下、室内及び小屋裏
について行なわれており、そのためには、斯る各
所に個別的に自然又は強制換気口を開設するのが
通常である。そして、上記換気口の外観意匠を向
上させるため該換気口を囲んで建物外壁部に換気
カバーをそれぞれ取付ける場合もあるが、該換気
カバーの取付に伴つて、水仕舞、取付作業上種々
の問題があつた。

本考案は、上記の諸問題に鑑み案出されたもの
であり、室内換気口と小屋裏換気口とを、中仕切
を有する単一の換気カバー内に収めることにより
上記の諸問題を解消した室内及び小屋裏の換気構
造を提供するものである。

以下、本考案の室内及び小屋裏の換気構造を図
面に示す一実施例について説明する。

第１図は、本考案の一実施例の縦断面図を示す
もので、同図において、１はパネルにより構成し
た建物外壁部、２は小屋裏３と室内４とを仕切る
天井板であり、この実施例における本考案の室内
及び小屋裏の換気構造は、小屋裏３の建物外壁部
１に小屋裏３に連通する小屋裏換気口５を、又室
内４の建物外壁部１に室内４に連通する室内換気
口６をそれぞれ設け、建物外壁部１の外面部に小
屋裏換気口５及び室内換気口６を被覆させて単一
の換気カバー７を固定することにより構成してあ
る。

実施例について更に詳述すると、上記換気カバ
ー７は、建物外壁部１側を大きく開放してあり、
その内部を、建物外壁部１外方に向つて水勾配を
有する中仕切７０により上部室７１と下部室７２
とに仕切つてある。そして、上部室７１の前面下
部には上部室７１を介して前記小屋裏換気口５に
連通する小屋裏換気用開口部７３を、又下部室７
２の底面部には下部室７２を介して前記室内換気
口６に連通する室内換気用開口部７４をそれぞれ
設けてある。又換気カバー７の上面部７５は、水
切のため中仕切７０と同様な水勾配を付してあ
る。

そして又、上記小屋裏換気用開口部７３には多
数の小孔を有するパンチングメタル７６を防虫上
固定してあり、小屋裏換気口５及び室内換気用開
口部７４にはこれらをそれぞれ閉蓋可能な防火ダ
ンパー８，７７を配設してある。尚、室内換気口
６又は室内換気用開口部７４には同様にパンチン
グメタルを配設することができる。

この他、第１図中、９は室内換気口６の室内側
に配設した換気扇、１０はコーキング材である。

又、上記換気カバー７の建物壁部１への固定
は、換気カバー７の上面部、両側面部、及び底面
部等の後縁部を建物外壁部１にネジ等で固定する
ことによつて行なつてある。

而して、以上の構成からなる室内及び小屋裏の
換気構造においては、矢標に示す如く、小屋裏３
の換気は小屋裏換気口５、上部室７１及び小屋裏
換気用開口部７３を介して行なうことができる一
方、室内４の換気は室内換気口６、下部室７２及
び室内換気用開口部７４を介して行なことがで
き、室内及び小屋裏の換気は独立に行なわれる。
尚、室内の換気について図面上には室内４から室
外への矢標のみを示してあるが、矢標とは逆方向
の換気を行ない得ることは勿論である。

第２図は、本考案の別の実施例を示すもので、
この場合は先の実施例に比較し換気カバー７を若
干下方に固定し、小屋裏換気口５を小屋裏３及び
室内４の建物外壁部１に亘つて設け、小屋裏換気
口が建物外壁部１内部を一部鉛直に通過するよう
になしてある。この実施例からもわかるように、
本考案においては、換気カバー７を必らずしも小
屋裏３及び室内４の建物外壁部１に亘つて取付け
る必要はなく、その取付位置の自由度は極めて大
きい。

叙上の如く、本考案の室内及び小屋裏の換気構
造によれば、中仕切を有する単一の換気カバー内
に室内換気口及び小屋裏換気口を収めてあるか
ら、建物外観を美麗にし、且つ換気カバーの取付
作業を容易にすることができ、又傾斜させた中仕
切板により、これを水切板として作用させ、外部
風圧によつて小屋裏内に雨水が浸入するのを防止
し、且つ上記中仕切を気流方向変換板として作用
させ、通常換気扇の設けられる室内換気口からの
気流を効果的に換気カバー下部の室内換気用開口
部に案内し、小屋裏換気のための気流と混ざらな
いようにすることができ、その他、水仕舞を容易
に行なうことができる等の絶大な実用的効果が奏
せられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の縦断面図、第２図
は本考案の別の実施例の縦断面図である。 １……建物外壁部、３……小屋裏、４……室
内、５……小屋裏換気口、６……室内換気口、７
……換気カバー、７０……中仕切、７１……上部
室、７２……下部室、７３……小屋裏換気用開口
部、７４……室内換気用開口部、７５……上面
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 建物外壁部に、室内及び小屋裏にそれぞれ連
   通する室内換気口及び小屋裏換気口を設け、上
   記建物外壁部の外面部に、上記室内換気口及び
   上記小屋裏換気口を被覆させて換気カバーを固
   定して成り、上記換気カバーは、上面部が上記
   建物外壁部の外方に向つて水勾配を有してお
   り、同様な水勾配を有する中仕切によりその内
   部を上部室と下部室とに仕切つてあり、且つ上
   記上部室の前面下部には上記上部室を介して上
   記小屋裏換気口に連通する小屋裏換気用開口部
   を、又上記下部室の底面部には上記下部室を介
   して上記室内換気口に連通する室内換気用開口
   部をそれぞれ設けてある、室内及び小屋裏の換
   気構造。 (2) 室内換気口の室内側に換気扇を配設してあ
   る、実用新案登録請求の範囲第１項記載の室内
   及び小屋裏の換気構造。 (3) 小屋裏換気用開口部に多数の小孔を有するパ
   ンチングメタルを配設してある、実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の室内及び小屋裏の換気
   構造。 (4) 小屋裏換気口及び室内換気用開口部それぞれ
   に、これらそれぞれを閉蓋可能な防火ダンパー
   を配設してある、実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の室内及び小屋裏の換気構造。 (5) 小屋裏換気口が小屋裏の建物外壁部に設けて
   ある、実用新案登録請求の範囲第１項記載の室
   内及び小屋裏の換気構造。 (6) 小屋裏換気口が室内の建物外壁部及び小屋裏
   の建物外壁部に亘つて設けてあり、建物外壁部
   内部を一部鉛直に通過している、実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の室内及び小屋裏の換気
   構造。