JPH085237Y2 - 建築物の棟換気装置 - Google Patents

建築物の棟換気装置

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JPH085237Y2
JPH085237Y2 JP1989133803U JP13380389U JPH085237Y2 JP H085237 Y2 JPH085237 Y2 JP H085237Y2 JP 1989133803 U JP1989133803 U JP 1989133803U JP 13380389 U JP13380389 U JP 13380389U JP H085237 Y2 JPH085237 Y2 JP H085237Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、建築物の棟換気装置に関する。
考案の技術的背景ならびにその問題点 建築物の高断熱化を図るために、建築物における各部
屋を包括的に囲繞するように断熱材が張設される建築物
が開発されるようになってきた。
しかしながら、たとえば第10図に示すように、各部屋
10の周囲に内側通気層90が形成されるように、包括的に
断熱材が張設される建築物82にあっては、床下にも断熱
材80aが張設されていることから、床下空間16が外気温
度に略等しくなり、床下の断熱材80aを通過してきた湿
気が土台37付近で結露が生じ易く、土台37の耐久性を低
下させる虞があった。また、従来の断熱構造の建築物82
にあっては、天井材の裏面に断熱材80bを張設するよう
にしてあるため、屋根裏空間20と内側通気層90とは連通
せず、屋根裏空間20が外気温度と略同一温度となり、断
熱材80bを通過してきた湿気が屋根裏空間20内で結露す
る虞があった。
なお、建築物の壁内結露を防止するために、断熱材80
と外被材84との間に外側通気層86を設け、通気性を向上
させるようにした建築物も知られているが、床下空間16
や屋根裏空間20における結露等を有効に防止し得るもの
ではなかった。また、床下空間16もしくは屋根裏空間20
の通気性を向上させるために、床下の換気口88もしくは
棟換気口89を開閉することができる建築物も知られてい
るが、あくまで床下もしくは屋根裏のみの換気を図るの
みであるため、床下空間16もしくは屋根裏空間20におけ
る結露を有効に防止することができなかった。
また、第10図に示す建築物の断熱構造では、各部屋10
の周囲を断熱材80で包括的に囲繞するようにしてあるた
め、断熱性は向上するが、室内側通気層90の通気性が十
分でないという問題があった。
考案の目的 本考案は、上述した問題点を有効に解決すべく創案す
るに至ったものであって、その目的とするところは、建
築物の高断熱化および高気密化を図ることが可能であ
り、しかも屋根裏空間の熱気を容易に排出し、特に屋根
裏空間における結露の発生が少なく構造部内の通気性に
も優れた建築物の断熱構造を提供することを目的として
いる。
考案の概要 このような目的を達成するために、本考案は、屋根裏
空間および外周り基礎の外周に断熱材が配置された床下
空間と連通する内側通気層が形成されるように、外壁材
および屋根材の室内側に断熱材が面方向に張り巡らさ
れ、該断熱材と外壁材および屋根材との間には、該内側
通気層とは該断熱材により区画されると共に外気とは連
通する外側通気層が設けられた建築物の棟近傍に設けら
れる換気装置であり、 屋根に配置される断熱材の一部に、前記屋根裏空間と
外気とを適宜連通する断熱性、気密性が高い棟開閉ダン
パが装着してあり、この棟開閉ダンパの設けられた屋根
裏空間側もしくは外気側に換気用ファンが装着してある
ことを特徴とする建築物の棟換気装置にある。
このような本考案に係る建築物の棟換気装置によれ
ば、棟開閉ダンパを開状態とし、換気用ファンを駆動さ
せることにより、屋根裏空間の熱気を戸外に排出するこ
とが可能になる。また、その際に、屋根裏空間が内側通
気層および床下空間とも連通しているので、これらの換
気を図ることも可能である。なお、開閉ダンパが開状態
の場合には、必ずしも換気用ファンを駆動することな
く、自然換気を図るようにしても良い。
また本考案によれば、開閉ダンパを閉状態とすること
により、屋根裏空間の断熱性が保持され、屋根裏空間と
各部屋の室内とが略同一温度状態となり、この屋根裏で
の結露を有効に防止することが可能になる。このよう
に、開閉ダンパを閉状態として、ファンを起動させた場
合には、外側通気層のみの換気も行える。
また、前記換気用ファンを前記建築物に取り付けた太
陽電池により駆動させるように構成した本考案によれ
ば、太陽エネルギーの有効利用を図ることができると共
に、商用電力を使用することがなく、電力費を低減する
ことができる。
さらに、太陽電池により変換された電力を、屋根裏空
間の温度により換気用ファンと蓄電池とに選択的に供給
制御し、かつ、前記太陽電池からの電力が所定値以下の
場合には蓄電池から換気用ファンに電力を供給制御する
コントローラを備えるように構成した本考案によれば、
換気用ファンの作動を自動的に行なうことができ、快適
な室内空間を提供することができる。
考案の具体的説明 以下、本考案を、図面に示す実施例に基づき詳細に説
明する。
第1図は本考案の一実施例に係る建築物の棟換気装置
の概略断面図、第2図は同実施例に係る建築物の全体概
略断面図、第3図は同実施例に係る建築物の床下換気口
付近を示す要部断面図、第4図は同実施例に係る基礎構
造の平面図、第5図は第4図に示すV−V線に沿う断面
図である。
第2,3B図に示すように、本考案の一実施例に係る建築
物2における基礎29の外周には断熱材5もしくはその一
部に木材が断熱材の面方向に張り巡らされている。そし
て、本実施例では、第2図に示すように、基礎29の外周
に装着された断熱材5と連続するように、建築物の外壁
材4aおよび屋根材4bの室内側に断熱材8が面方向に張り
巡らされている。なお、第2図に示す実施例では、後述
する床下換気口12の部分で断熱材5もしくは8が一部切
り欠かれている状態も示されている。
特に本実施例では、建築物の外壁材4aおよび屋根材4b
の室内側に、外側通気層6と内側通気層7とが相互に連
通しないように、しかも当該内側通気層7が屋根裏空間
20および床下空間16と常時連通するように、断熱材8が
面方向に張り巡らさせている。外壁材4aとしては、モル
タル壁、サイディング壁、コンクリート壁等が例示され
るが、その他の壁材であっても良い。また、屋根材4bと
しては、かわら屋根材、スレート屋根材、金属板平ぶき
屋根材等が例示されるが、その他の屋根材であっても良
い。
断熱材5,8としては、合成樹脂発泡断熱版が好まし
く、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の
合成樹脂を発泡させて得られた独立微細構造の発泡板が
好ましい。なかでも高度の剛性と断熱性および透湿抵抗
の高いポリスチレンの押出し発泡板を用いるのが効果的
である。しかしながら、断熱材5,8としては、上記した
合成樹脂押出し発泡板に限らず、グラスウール、ロック
ウール等を板状に形成させた繊維系ものも使用できる。
但し、この様な繊維系断熱材を使用する場合は原則とし
て断熱材の室内側へ密着させて防湿層を併用しないと結
露が発生しやすくなる。
壁および屋根中に配設される断熱材8は、第2図に示
すように一層だけ張設するようにしても良いが、第1,3
A,3B図に示すように二層積層されるように張設しても良
い。
このような断熱材8の室外側に形成される外側通気層
6は、壁および屋根内側を隈なく行き渡っており、その
下端部もしくは上端部の少なくともいずれか一方が外気
に開放していることが好ましい。第2図に示す実施例で
は、第3A,3B図に詳示するように、外側通気層6の下端
部に形成された通孔6aを通して、外側通気層6は外気に
常時開放されている。
また、内側通気層7は、各部屋10の周囲を隈なく行き
渡っており、床下空間16および屋根裏空間20とも連通す
るようになっている。各部屋10間の内側通気層7aは間仕
切り間に形成される。在来の木造建築物構造にあって
は、間仕切り間に必然的に隙間が形成され、その隙間が
床下空間16と連通し、内側通気層7aが自然に形成される
場合もある。なお、ツーバイフォーによる建築物にあっ
ては、間仕切り間に形成される隙間がそのままでは床下
空間と連通しないことから、その部分の床に孔を開ける
等して間仕切り間に積極的に内側通気層7aを形成する必
要がある。
本実施例では、第1図に示すように、建築物2の屋根
4bの頂部(棟)に、換気用小屋根40が形成してある。こ
の換気用小屋根40の側壁には、棟換気口42が開設してあ
る。この棟換気口42にはルーバ44が装着してある。ルー
バ44の戸内側には換気用ファン46が装着してある。
一方、屋根材4bの直下に外側通気層6が形成されるよ
うに張設された断熱材8は、棟近傍で切欠かれ、そこに
棟下換気口48が形成されるようになっている。この棟下
換気口48には、棟開閉ダンパ50が回動自在に装着してあ
る。
このような棟開閉ダンパ50は、板状の断熱材で構成さ
れるのが好ましい。この棟開閉ダンパ50は断熱性として
熱貫流率(k)がk=2.5kcal/m2h℃以下、気密性能が
JIS A 1516建具の気密性試験方法の気密性等級に記
載される2等級以下が好ましい。これらの性能は寒冷地
で使用されている2層ガラス入り塩ビ枠サッシ(断熱サ
ッシ)、例えばエクセルウインド(鐘淵化学工業(株)
製)と同程度の性能であり、棟下換気口が閉ざされた状
況では、断熱サッシ同様、断熱気密上の問題が発生する
ことがなくなるからである。この様な性能を有する棟開
閉ダンパ50としては、枠、框を塩ビ製とし、本体部分に
断熱材をサンドイッチとしてパネルを使用し、開閉部に
は気密材を用いることで製作することが出来る。
棟開閉ダンパ50を遠隔操作により開閉するために、こ
のダンパ50には開閉駆動手段としてのワイヤーもモータ
等を連結するようにしても良い。
このような棟開閉ダンパ50の開閉駆動手段には、換気
用ファン46の駆動手段を連動させるのが好ましく、棟開
閉ダンパ50が開状態となった場合にのみ換気用ファン46
が駆動されるようにすると良い。ただし、場合によって
は、棟開閉ダンパ50が閉状態の場合でも、換気用ファン
46を駆動し、外側通気層6のみの換気を図り、湿気等を
逃すようにしても良い。さらに、棟開閉ダンパ50が開状
態の場合には、必ずしも換気ファン46を駆動することな
く、自然換気にまかせるようにしても良い。
また、本実施例では、建築物2の土台下部に、床下換
気口12が形成してある。床下換気口12は、室外側空間と
床下空間16とを適宜連通するためのものである。
床下換気口12には、第3A図に示すように、床下開閉ダ
ンパ24が回動自在に装着してある。床下開閉ダンパ24
は、棟開閉ダンパ50と同様に、板状の断熱材で構成さ
れ、同様な断熱性および機密性を有することが好まし
い。
床下換気口12の室外側には、網状体26を張設すること
が好ましい。網状体26は、虫や小動物等が床下空間16に
入り込まないようにするためのものであり、網戸等に用
いられる網体等が用いられ、取り外し自在とすることが
好ましい。
このような本実施例に係る建築物2における床下空間
16を構成するための基礎29は、次に示す構造を有してい
ることが好ましい。
第4,5図に示すように、本実施例に係る基礎29は、地
盤上に面方向に伸延するようにコンクリートが打設され
て形成されたべた基礎体30と、 このべた基礎体30の周囲にコンクリート打設によっ
て、一体に形成された断面L字形状の外周り基礎体31
と、 この外周り基礎体31の内側に、所定間隔で立設され、
前記べた基礎体30とコンクリート打設によって一体に形
成された柱状体32とから成っている。
このような基礎29を構築する場合には、まず根切りを
行ない、割栗石33を施工する。その後、割栗石33には目
つぶし砂利をかけて、割栗石33上に防湿層を形成する。
その後、線状補強体としての鉄筋34を配設する。特に柱
状体32が立設されるべた基礎30内部には、縦横方向以外
に、斜め方向にも伸延するダイヤ鉄筋を配置して補強す
るのが強度上好ましい。
次に、べた基礎体30を、コンクリート打設により形成
する。その際に、柱状体32が立設される部位のべた基礎
体30の肉厚は、周囲の部分よりも厚肉にすることが強度
上好ましい。また、べた基礎体30の表面は、ハケ引き仕
上等の手段で粗面化処理することが好ましい。このよう
に、べた基礎体30の表面を粗面にすることによって、熱
交換面積を増大させ、コンクリートから成るべた基礎体
30に、蓄熱ないし放熱作用を有効に発揮させることがで
きる。すなわち、本実施例に係る基礎構造上に本考案に
係る断熱構造の建築物2を建てた場合には、床下空間を
利用して、冬には太陽熱と地中熱を有効に暖房等に利用
でき、夏には夜間冷気と床下冷気とを有効に冷房等に利
用することが可能となる。
次に、外周り基礎体31および柱状体32を、コンクリー
ト打設によって、べた基礎体30と一体に形成する。外周
り基礎体31を形成するために用いた型枠は取り除かれる
が、柱状体32を形成するために用いた形枠としての筒体
35は必ずしも取り除く必要はない。例えば合成樹脂等か
ら成る筒体を型枠として用いた場合には、形枠を取り除
かなくとも、美感上ないし機能上何ら問題ないからであ
る。
このようにして構築された基礎29上に構築物2の土台
を形成するには、柱状体32および外周り基礎体31の頂部
に梁36及び土台37を橋絡すれば良い。その際に、各柱状
体32間には、必要に応じて束石を短距離で立設し、梁を
受けるようにすれば良い。束石は、木材ないし石材で構
成されるが、その下端がコンクリート面であるべた基礎
体30によって支持されるので、梁36に支持される床板に
床鳴り等を生じさせることもない。
以上のように構成された構築物では、夏季において太
陽熱や外気によって外壁材4aもしくは屋根材4bが加熱さ
れると外側通気層6の空気が熱せられて上昇する。しか
し、断熱材8によって内側通気層7と外側通気層6とは
隔絶されているので、高温空気が内側通気層7内に侵入
することがなく、また断熱材8によって熱伝達も抑制さ
れる。このため、外側通気層6で熱せられた高温空気は
内側通気層7にほとんど影響を及ぼすことなく、換気口
42から外部へ排出される。したがって各部屋10の冷房費
が節約できる。
なお、通孔6aからは比較的低い温度の外気が外側通気
層6内に導入されるので、外側通気層6内の空気温度は
外壁材4aの温度よりも低くなり、したがって、断熱材8
を外壁材4aの裏側に直接配設する場合に比べると、内側
通気層7に伝達する熱量も低減できる。
しかも、本実施例では、床下開閉ダンパ24を開くと共
に、棟開閉ダンパ50を開き、換気用ファン46を駆動する
ことで、屋根裏空間20内の熱気を戸外に排出し、比較的
冷たい床下空間16内の空気を内側通気層7内に通すこと
が可能になり、この点でも室内の冷房効率を高めること
が可能になる。
また、上述した建築物2では、冬季においては、床下
開閉ダンパ24を閉じると共に、棟下換気口48を閉じてお
くことにより、十分な保温性を維持できる。すなわち、
床下換気口24および棟下換気口48を閉じることにより、
各部屋10は、外側通気層6、断熱材8および内側通気層
7等により、2重、3重に囲繞され、断熱性が十分に保
持されるからである。また、棟下換気口48を棟開閉ダン
パ50で閉じることにより、屋根裏空間20が各部屋10内と
略同一温度条件になり、この屋根裏空間20での結露を有
効に防止し得る。
特に本実施例では、床下空間16をべた基礎体30と外周
り基礎体31と柱状体32とから成る基礎構造により形成し
ているので、空間を仕切る連続した基礎体が形成されて
いないことから、床下の空気流通が良好となり、床下の
べた基礎体30に蓄熱される冷気ないし暖気を有効に利用
することが可能であると共に、床下の湿気も良好に排除
し得る。さらに、本実施例では壁と屋根内に外側通気層
6および内側通気層7を設けているので、これら通気層
6,7内を空気が良好に流通し、この点でも結露の発生を
有効に防止することができる。
なお、本考案は、上述した実施例に限定されるもので
はなく、本考案の範囲内で種々に改変することができ
る。
たとえば第6図に示すように、換気用小屋根40a内の
棟換気口42以外の内周面に、断熱材8を、屋根材4bの下
面に張設された断熱材8と連続するように配設し、棟換
気口42に第1図に示すものと同様な棟開閉ダンパ50を回
動自在に装着するようにしても良い。
この実施例の場合には、換気用ファン46は、棟開閉ダ
ンパ50の屋根裏空間20側である棟下換気口48に装着して
ある。この換気用ファン46も、棟開閉ダンパ50の開閉動
に連動して駆動されるのが好ましく、棟開閉ダンパ50が
開状態となった場合に換気用ファン46も駆動されるよう
になっている。
棟開閉ダンパ50が棟換気口42を開口させた場合に、そ
こから戸内に雨水等が侵入するのを防止するために、棟
開閉ダンパ50の内側には、戸外に向けて下り傾斜してい
るドレン受け52が装着してある。このドレン受けはたと
えばFRP等で製作され、下端部には水抜きパイプ53が設
けられる。なお、第1図の実施例の場合は図中A〜A′
で結ぶラインが断熱、気密ラインとなり、第6図の実施
例の場合は図中B〜B′で結ぶラインが断熱、気密ライ
ンとなる。要はいずれの場合も断熱、気密ラインを切る
様に(断熱材の一部に)棟開閉ダンパを切り付ける事が
ポイントであるため、ダンパに高い断熱性、気密性が要
求されるのである。
このような実施例に係る建築物の棟換気装置にあって
も、本考案の所期の目的は達せられる。
さらに、本考案に係る換気用ファン46の駆動源として
太陽電池を用いることも可能である。第7図は、太陽電
池を用いて換気用ファンを自動制御する構成図であり、
換気用小屋根40の頂面にアモルファスシリコンからなる
太陽電池パネル60を取り付けている。この太陽電池60に
より変換された電力は、コントローラ61を介して換気用
ファン46のモータ62に供給されると共に、小型シール鉛
蓄電池63にも同時に供給されるように配線している。こ
のコントローラ61には、屋根裏空間20に取り付けた温度
センサ64からの温度情報が入力するようになっており、
屋根裏空間20の温度が所定の温度(例えば30℃)以上に
なった場合に、太陽電池60からの電力を換気用ファン46
に直接供給する。一方、この所定温度以下の場合には、
太陽電池60によって変換された電力は換気用ファン46に
は供給されず蓄電池63側に切り替えられて充電される。
また、雨天や曇り空のように太陽光線が十分でない場合
には、予め蓄電池63に充電しておいた電力を換気用ファ
ン46に供給する。この場合も温度センサ64により検出さ
れた屋根裏空間20の温度が所定値以上であるか否かの判
断をコントローラ61が行なうようになっている。
なお、本実施例の太陽電池60、コントローラ61および
温度センサ64を用いて棟開閉ダンパ50および床下開閉ダ
ンパ24を自動的に開閉制御することも可能である。
このように構成した本実施例では、夏期等外気温が高
い場合に、床下開閉ダンパ24を開くと共に、棟開閉ダン
パ50を開き、温度センサ64により検出した屋根裏空間20
の温度が所定値以上に上昇した場合には、太陽電池60か
ら直接供給される、あるいは蓄電池63に充電された電力
をコントローラ61により換気用ファン46のモータ62に供
給し換気用ファン46を駆動することで、屋根裏空間20内
の熱気を戸外に排出し、比較的冷たい床下空間16内の空
気を内側通気層7内に通すことが可能になり、自然エネ
ルギーによる室内の涼感をより高めることが可能にな
る。
本実施例のように換気用ファン46、床下開閉ダンパ24
及び棟開閉ダンパ50を全て自動化すれば、これらの操作
を行なう煩わしさを解消できるばかりでなく、長期間家
を空ける場合などにおいては特に効果的である。
また、本考案は、第8,9図に示すような建築物2a,2bに
対しても適用可能である。特に第8図に示すように、屋
根の形がM型であるような場合には、断熱材8は、屋根
面でなく、天井面に沿って配置されることもあるが、こ
の場合には、開閉ダンパ50と換気用ファン46が大きく離
れることがある。このような場合に、棟換気口42と棟下
換気口48とをダクト70により連通させるようにしても良
い。また、そのダクトに小さな隙間や小孔を設けておけ
ば、棟開閉ダンパ50を閉状態にしてファン46を駆動した
場合には、隙間や小孔を通して外側通気層6のみの換気
も行うこともできる。
考案の効果 このような本考案に係る建築物の棟換気装置によれ
ば、夏場は棟開閉ダンパを開状態とし、換気用ファンを
駆動させることにより、屋根裏空間の熱気を戸外に排出
することが可能になる。また、その際に、屋根裏空間は
内側通気層および床下空間とも連通しているので、これ
らの換気を図ることも可能である。
また本考案によれば、冬場は開閉ダンパを閉状態とす
ることにより、屋根裏空間の断熱性が保持され、屋根裏
空間と各部屋の室内とが略同一温度状態となり、この屋
根裏での結露を有効に防止することが可能になる。
また、開閉ダンパを閉じてファンを駆動させれば、外
側通気層のみの換気も行え、部屋内の断熱性を保持しつ
つ、湿気の排出に効果的である。
さらに、前記換気用ファンを前記建築物に取り付けた
太陽電池により駆動させるように構成した本考案によれ
ば、太陽エネルギーの有効利用を図ることができると共
に、商用電力を使用することがなく、電力費を低減する
ことができる。
また、太陽電池により変換された電力を、屋根裏空間
の温度により換気用ファンと蓄電池とに選択的に供給制
御し、かつ、前記太陽電池からの電力が所定値以下の場
合には蓄電池から換気用ファンに電力を供給制御するコ
ントローラを備えるように構成した本考案によれば、換
気用ファンの作動を自動的に行なうことができ、快適な
室内空間を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る建築物の棟換気装置の
概略断面図、第2図は同実施例に係る建築物の全体概略
断面図、第3図は同実施例に係る建築物の床下換気口付
近を示す要部断面図、第4図は同実施例に係る基礎構造
の平面図、第5図は第4図に示すV−V線に沿う断面
図、第6,7図は本考案の他の実施例に係る建築物の棟換
気装置の概略断面図、第8,9図は本考案の他の実施例に
係る建築物の全体概略断面図、第10図は従来の建築物の
概略断面図である。 4a……外壁材、4b……屋根材 6……外側通気層、7……内側通気層 8……断熱材、10……部屋 16……床下空間、20……屋根裏空間 42……棟換気口、46……換気用ファン 48……棟下換気口、50……棟開閉ダンパ 60……太陽電池、61……コントローラ 63……蓄電池、64……温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−173324(JP,A) 実開 昭63−26042(JP,U) 実開 昭62−152133(JP,U) 実開 昭60−138134(JP,U)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋根裏空間および外周り基礎の外周に断熱
    材が配置された床下空間と連通する内側通気層が形成さ
    れるように、外壁材および屋根材の室内側に断熱材が面
    方向に張り巡らされ、該断熱材と外壁材および屋根材と
    の間には、該内側通気層とは該断熱材により区画される
    と共に外気とは連通する外側通気層が設けられた建築物
    の棟近傍に設けられる換気装置であり、 屋根に配置される断熱材の一部に、前記屋根裏空間と外
    気とを適宜連通する断熱性、気密性が高い棟開閉ダンパ
    が装着してあり、この棟開閉ダンパの設けられた屋根裏
    空間側もしくは外気側に換気用ファンが装着してあるこ
    とを特徴とする建築物の棟換気装置。
  2. 【請求項2】前記換気用ファンは、前記建築物に取り付
    けた太陽電池により駆動することを特徴とする請求項1
    記載の建築物の棟換気装置。
  3. 【請求項3】前記太陽電池により変換された電力を、前
    記屋根裏空間の温度により前記換気用ファンと蓄電池と
    に選択的に供給制御し、かつ、前記太陽電池からの電力
    が所定値以下の場合には前記蓄電池から前記換気用ファ
    ンに電力を供給制御するコントローラを有することを特
    徴とする請求項2記載の建築物の棟換気装置。
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