JPH05306552A - 住宅の断熱壁構造 - Google Patents

住宅の断熱壁構造

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JPH05306552A
JPH05306552A JP10105592A JP10105592A JPH05306552A JP H05306552 A JPH05306552 A JP H05306552A JP 10105592 A JP10105592 A JP 10105592A JP 10105592 A JP10105592 A JP 10105592A JP H05306552 A JPH05306552 A JP H05306552A
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利文 大木
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一夫 石川
Takashi Kawato
隆 河戸
Koji Watanabe
幸次 渡辺
Takao Tanaka
孝雄 田中
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  • Central Heating Systems (AREA)
  • Building Environments (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、暖房や冷房における人工エネルギ
ーの使用を低減し、出来るだけ太陽エネルギーや風力エ
ネルギーや、雨水エネルギーや地中温度エネルギー等の
自然エネルギーを利用せんとする技術に関する。 【構成】 屋根を太陽電池付設屋根7と断熱壁29によ
り二重屋根にし、間の空間を通風空間Cとすると共に、
地下室10を具備した自然エネルギー利用住宅におい
て、該地下室10の周囲、及び住宅の外壁も断熱壁29
とし、該断熱壁29は、中空孔29bに断熱材Kを挿入
した断熱コンクリートブロックを補強組積造により構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、暖房や冷房における人
工エネルギーの使用を低減し、出来るだけ太陽エネルギ
ーや風力エネルギーや、雨水エネルギーや地中温度エネ
ルギー等の自然エネルギーを利用せんとする技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の住宅における室温調節は、夏期は
エアコンディショナーやクーラーを運転し、冬期はガス
ヒーターや石油ヒーター等を用いており、すべて人工エ
ネルギーを浪費していたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は自然環境の破
壊を阻止し、自然との調和を図ることを目的とし、出来
るだけ人工エネルギーの浪費を抑えて、太陽熱や地中の
熱を有効に利用して、住宅の室温調節を行うものであ
る。その為に、夏期は地中の低温を利用して冷房を行
い、冬期は太陽熱を室温冷却加熱水槽に貯蔵して暖房に
利用するのである。このように自然エネルギーを有効に
利用する為には、建物自体の保温・断熱性が優れている
ことが必要であり、またこの外断熱を簡易な施工法で行
う必要がある。本発明は簡易な施工法で外断熱を実現
し、熱容量の大きい躯体で室温の変動を和らげるもので
ある。また、コンクリートブロックを使用して断熱壁を
構成することにより、外観を温かみのあるものとし、耐
久性も向上させたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、屋根を太陽電池付設屋根7と
断熱壁29により二重屋根にし、間の空間を通風空間C
とすると共に、地下室10を具備した自然エネルギー利
用住宅において、該地下室10の周囲、及び住宅の外壁
も断熱壁29とし、該断熱壁29は、中空孔29bに断
熱材Kを挿入した断熱コンクリートブロックを補強組積
造により構成したものである。
【0005】
【作用】次に作用を説明する。本発明の住宅の室温調節
機構は、室温冷却加熱水槽3に貯水した雨水の比熱の高
さを利用し、夏期は更に地中熱を利用して冷房を行うの
である。また冬期は、昼間の太陽熱を太陽熱温水器14
により得て、室温冷却加熱水槽3に溜め、夜間において
この熱により暖房をするのである。冬期の昼間はサンル
ームBと通風空間Cにおいて、太陽熱により空気を暖め
て暖房に使用する。
【0006】
【実施例】次に実施例を説明する。図1は本発明の雨水
利用の室温調節機構を具備した住宅の正面断面図、図2
は本発明の自然エネルギー利用住宅の外観図、図3は断
熱コンクリートブロックの単体に断熱材Kを挿入する状
態の斜視図、図4は同じく断熱コンクリートブロックを
並べて構成した断熱壁29の平面図、図5は断熱コンク
リートブロックを並べて構成した断熱壁29の側面断面
図である。
【0007】図1において住宅の室温調節機構の全体構
成から説明する。住宅は二階立てで、更に地下室10を
具備している。また室外にガレージGを配置し、ガレー
ジGの上にテラス5を構成している。またガレージGの
地中に、本発明の要部を構成する室温冷却加熱水槽3を
埋設している。該室温冷却加熱水槽3内は水が貯留され
ており、該水はテラス5や太陽電池付設屋根7に降った
雨水を貯留すべく構成している。しかし雨水でなく水道
水を貯留しても良いことは勿論である。
【0008】またガレージGの天井部分にはガレージ雨
水貯蔵タンク1が構成されており、該ガレージ雨水貯蔵
タンク1にも雨水を貯水し、自家用車12の洗車に使用
すべく構成している。屋根は南側に面して傾斜した屋根
に構成しており、該屋根を3部分に別けて、両側には太
陽電池付設屋根7・7を設け、中央には太陽熱温水器1
4を配置する通常の一重屋根を設けている。室内は、二
階には浴室18と各家族の寝室と個室を設け、1階には
リビングLとトイレ9を設けている。また地下室10は
ピアノの練習室等に構成している。
【0009】該住宅の外壁はすべて断熱壁29により被
覆しており、内部からの熱が逃げないように、外部から
の熱が断熱されるように構成している。該断熱壁29は
地下室10の側壁にも、また室温冷却加熱水槽3の周囲
にも、すべて被覆配置されている。また太陽電池付設屋
根7と二重構造とした屋根も、内側の屋根は断熱壁29
であり、また太陽熱温水器14を配置した一重屋根も断
熱壁29としている。該断熱壁29は、グラウトコンク
リート注入空間29aと中空孔29bを具備した断熱コ
ンクリートブロックを補強組積造することにより構成し
ている。地下室10と室温冷却加熱水槽3の下面の床部
分は、ハニカムパネル又はコンクリートブロック30が
敷設されている。更にリビングLの窓も、断熱構造とす
る必要があり、断熱シャッター4を設けている。また太
陽電池付設屋根7と断熱壁29の間に通風空間Cを構成
し、該通風空間に通ずるサンルームBに通風窓28を設
けて、室温調節に利用している。
【0010】また図1に示す如く、各部屋に至るよう
に、各室の床部分には各室換気パイプ23・24・25
が配置されており、連通換気パイプ33に連通してい
る。また各室の天井部分には各室換気パイプ21・22
・26が配置されており、連通換気パイプ34に連通し
ている。また連通換気パイプ33には開閉バルブ17と
モータ駆動ファン16が配置されている。また連通換気
パイプ34には開閉バルブ13と強制駆動ファン15が
配置されている。また風見鶏風車19により駆動される
送風ファン20が通風空間Cの上端に配置されている。
【0011】また3部分に分けた屋根の中の中央の屋根
に設けた太陽熱温水器14の温水を室温冷却加熱水槽3
内の温水熱交換パイプ8に送る温水循環パイプ48が、
縦壁の内部に往復2本が配置されている。該構成によ
り、冬期の昼間の弱い太陽により暖められた温水が温水
循環パイプ48を介して、室温冷却加熱水槽3内の温水
熱交換パイプ8に供給され、室温冷却加熱水槽3内の貯
水を暖めるのである。また地下室10とサンルームBと
の間に、開閉シャッター11を設けて、冬期の昼間の暖
房の際に開き、温度調節を行っている。
【0012】以上のような構成において、次の如く室内
温度調節を行うのである。夏期の昼間は合歓の木32と
糸瓜棚27が強い日差しを遮る。屋根裏の通風空間Cに
おいて熱せられた空気は、棟部分に設けた送風ファン2
0により風見鶏風車19の力で排出される。部屋内の暑
い空気は、各部屋の床部分に開口された各室換気パイプ
23・24・25に吸引されて、連通換気パイプ33か
ら強制駆動ファン15により集められ、熱交換パイプ2
の内部に強制送風される。該熱交換パイプ2は蛇行して
おり、長時間、室温冷却加熱水槽3内の貯留水との間で
熱交換がなされ、室温冷却加熱水槽3の低温貯水により
冷却され、再度開閉バルブ13から、連通換気パイプ3
4を経て、各部屋の天井部分の各室換気パイプ21・2
2・26に供給される。該各室換気パイプ21・22・
26から部屋内に送られて、冷房を行う。該冷却モード
の場合には、開閉バルブ17が閉鎖されて、モータ駆動
ファン16も停止されている。
【0013】また、前述の如く室温冷却加熱水槽3の床
部分を構成するハニカムパネル又はコンクリートブロッ
ク30の中空層には、水が注入されて、該ハニカムパネ
ル又はコンクリートブロック30の中空層は伝熱床とな
っており、恒温性の地熱を室温冷却加熱水槽3に伝熱し
て、貯水を低温に保つべく構成している。逆に言えば、
熱交換パイプ2により暖められた貯水の熱がハニカムパ
ネル又はコンクリートブロック30の中空層に水を注入
して構成した伝熱床を介して、地中に放出されるのであ
る。
【0014】次に、夏期の夜間について説明する。この
場合にも、サンルームBや通風空間C内の熱っせられた
空気は、風見鶏風車19と送風ファン20により排出さ
れるこの場合には通風窓28が開放されている。また開
閉シャッター11は閉鎖されている。ハニカムパネル又
はコンクリートブロック30の中空層の部分に水が注入
されて、伝熱床を構成している点は同じである。
【0015】次に、冬期の昼間の温度調節について説明
する。この場合には、合歓の木32と糸瓜棚27は落葉
し、太陽の日差しは直接に建物にふりそそぐ。そして、
太陽により暖められたサンルームBと通風空間Cの空気
は、開閉バルブ17が開いて、モータ駆動ファン16が
回転することにより、強制的に連通換気パイプ33から
各室換気パイプ23・24・25に供給される。そして
各部屋の床部分に開口した各室換気パイプ23・24・
25から各室に入る。逆に室内の冷えた空気は、部屋の
天井部分の各室換気パイプ21・22・26から吸引さ
れて、連通換気パイプ34を経て、強制駆動ファン15
により強制送風され、地下室10の下面の吐出ダクト3
5から開閉シャッター11の下に吐出される。該開閉シ
ャッター11は開放されているので、冷えた空気が開閉
シャッター11からサンルームBに入り、また通風空間
Cへと循環される。
【0016】また冬期の昼間においては、同時に太陽熱
温水器14の温水が温水循環パイプ48から温水熱交換
パイプ8に送られ、室温冷却加熱水槽3内の貯水を暖め
る。そして夜間の暖房の為の熱を室温冷却加熱水槽3に
溜めるのである。即ち、夜間は、室温冷却加熱水槽3内
の温水により、各室の天井部分の各室換気パイプ21・
22・26から集められ、連通換気パイプ34を経て、
開放された開閉バルブ13から、熱交換パイプ2に送ら
れてくる空気を暖めるのである。該暖められた空気は、
強制駆動ファン15により強制的に各室換気パイプ23
・24・25に送られて、各部屋の床部分から室内に冷
たい空気となって出て行く。この場合に、ハニカムパネ
ル又はコンクリートブロック30の中空層には空気を流
入し断熱床として、室温冷却加熱水槽3内の熱が地中に
逃げないように構成している。
【0017】次に図2において説明する。図2には断熱
コンクリートブロックにより二重屋根の内側と、住宅の
外壁部、及び地下室10の周囲に断熱壁29を構成した
状態の外観図が図示されている。該断熱壁29は断熱コ
ンクリートブロックにより構成されているので、外観が
煉瓦造りの様相を示しており、温かみのある外観となる
のである。また屋根の部分は、3部分に分かれており、
中央は太陽熱温水器14を載置した一重屋根であり、断
熱壁29の部分の上に太陽熱温水器14が載置されてい
る。また、左右は太陽電池を載置した太陽電池付設屋根
7であり、断熱壁29との間で二重屋根に構成されてい
る。該二重屋根の部分が通風空間Cとなっている。
【0018】図3・図4・図5において、断熱壁29を
構成する断熱コンクリートブロックの形状を説明する。
該断熱壁29はグラウトコンクリートを注入する注入空
間29aと、断熱材Kを挿入する中空孔29bを具備し
たコンクリートブロックである。そして該断熱コンクリ
ートブロックを積み上げ施工しながら、中空孔29bの
部分に断熱材Kを挿入しながら、またグラウトコンクリ
ート注入空間29aの部分には鉄筋を挿入し、間にグラ
ウトコンクリートを注入するのである。該中空孔29b
は、断熱材Kを挿入した後に中空部29cが構成される
形状としている。該中空孔29bの部分が外側になり、
中空部29cと断熱材Kとで、外熱を断熱するのであ
る。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、第1に、断熱コン
クリートブロックを積む作業で外断熱の工事も兼ねるの
で、簡易な施工で外断熱を実現することが出来る。また
断熱コンクリートブロックは密実で強度も高く、工場生
産されるために品質も安定しているのである。また鉄筋
のかぶり厚さも確実に確保されるので、コンクリートの
中性化も抑制され、耐久性の高い構造を得ることが出来
るのである。
【0020】第2に、組積造の躯体は熱容量が大きく、
室温の変動を和らげることが出来るのである。また小ユ
ニットを積み上げて構成する外壁は、温かみのある外観
を呈するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雨水利用の室温調節機構を具備した住
宅の正面断面図。
【図2】本発明の自然エネルギー利用住宅の外観図。
【図3】断熱コンクリートブロックの単体に断熱材Kを
挿入する状態の斜視図。
【図4】同じく断熱コンクリートブロックを並べて構成
した断熱壁29の平面図。
【図5】断熱コンクリートブロックを並べて構成した断
熱壁29の側面断面図である。
【符号の説明】
K 断熱材 3 室温冷却加熱水槽 7 太陽電池付設屋根 10 地下室 14 太陽熱温水器 29 断熱壁 29a グラウトコンクリート注入空間 29b 中空孔 29c 中空部 30 ハニカムパネル又はコンクリートブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24F 3/00 B 6803−3L F24J 2/42 D (72)発明者 河戸 隆 大阪府大阪市北区中之島6丁目2番27号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 渡辺 幸次 大阪府大阪市北区中之島6丁目2番27号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 田中 孝雄 大阪府大阪市北区中之島6丁目2番27号 積水ハウス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根を太陽電池付設屋根7と断熱壁29
    により二重屋根にし、間の空間を通風空間Cとすると共
    に、地下室10を具備した自然エネルギー利用住宅にお
    いて、該地下室10の周囲、及び住宅の外壁も断熱壁2
    9とし、該断熱壁29は、中空孔29bに断熱材Kを挿
    入した断熱コンクリートブロックを補強組積造により構
    成したとを特徴とする住宅の断熱壁構造。
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