JPH08104063A - 感熱転写シートおよび画像形成方法 - Google Patents

感熱転写シートおよび画像形成方法

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JPH08104063A
JPH08104063A JP7124450A JP12445095A JPH08104063A JP H08104063 A JPH08104063 A JP H08104063A JP 7124450 A JP7124450 A JP 7124450A JP 12445095 A JP12445095 A JP 12445095A JP H08104063 A JPH08104063 A JP H08104063A
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sheet
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充 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多階調転写方式に適し、良好なドット形状を
有し、階調再現性が良好で、また印刷物に近似した画像
を与え、優れた転写特性を示す感熱転写シート、および
これを用いる画像形成方法を提供する。 【構成】 顔料、軟化点が40℃〜150℃の温度範囲
にある非晶質有機高分子重合体、及び含窒素化合物をそ
れぞれ30〜70重量%、25〜65重量%、及び0.
1〜20重量%含み、膜厚が0.2μm〜1.0μmの
範囲に有るインキ層を有する感熱転写シート。該記感熱
転写シートのインキ層上に受像シートを重ね、感熱転写
シートの背面から、サーマルヘッドを押し当て、又はデ
ジタル信号により変調されたレーザ光を照射し(又はデ
ジタル信号により変調されたレーザ光を照射し、アブレ
ーション法により)、受像シート上に光学反射濃度が
1.0以上の面積階調で構成される転写画像を形成する
ことからなる画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ層を有する感熱
転写シートおよびその感熱転写シートを用いる画像形成
方法に関し、特に、サーマルヘッドプリンタやレーザ光
を用いて、インキ層を受像シート上に、面積階調記録に
より画像様に転写し、高品質の多階調のカラー画像(フ
ルカラー画像)を形成するために有用な感熱転写シート
およびこれを用いた画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドプリンタを使用し
てカラー画像を形成する感熱転写記録方式としては、昇
華型染料転写方式と熱溶融型転写方式とが知られてい
る。昇華型染料転写方式は、昇華型染料と結合剤とから
なる転写層を支持体上に設けた転写シートを受像シート
と重ね、転写シートの支持体の裏側からサーマルヘッド
により画像様に熱を与え、昇華型染料を昇華させて受像
シートに転写し、受像シート上に画像を形成する方式で
ある。この方法において、イエロー、マゼンタ、シアン
の各々の昇華型染料を有する転写シートを使用すること
により、カラー画像(フルカラー画像)を形成すること
も出来る。
【0003】しかしながら、昇華型染料方式は以下のよ
うな欠点を有している。 (1)画像の階調表現が主として濃度階調(染料の種類
あるいは量を制御)を利用するもので有り、写真に類似
する階調の画像を得ることを目的とする場合には適して
いるが、例えば面積階調(多値記録)のみで階調表現を
する印刷分野で使用されているカラープルーフ用には適
していない。 (2)画像形成が染料の昇華を利用しているため、出来
上がり画像のエッジシャープネスが充分となりにくく、
また太線に比べ細線のベタ濃度が薄くなる傾向がある。
これらは文字画像の品質に関して重大な欠点となる。 (3)画像の耐久性が劣るので、耐熱性や耐光性を要求
する分野への利用が制限される。 (4)感熱記録感度が熱溶融型転写方式に比べ低いた
め、将来実用が期待されている高解像力サーマルヘッド
を用いる高速記録材料としては適していない。 (5)熱溶融型転写材料に比べ転写材料が高価である。
【0004】一方、熱溶融型転写方式は、支持体上に顔
料や染料などの色材とワックスなどの結合剤からなる熱
溶融性のインキ転写層を設けた感熱転写シートを用意
し、これを受像シートと重ね、転写シートの支持体の裏
側からサーマルヘッドにより画像様に熱を与え、該転写
層を溶融して受像シート上に転写融着させて画像を形成
する方式である。熱溶融型転写方式は昇華型染料転写方
式に比べて、感熱感度が高い、材料が安価である、また
画像の耐光性が優れている等の利点を有しているもの
の、次のような欠点を有している。すなわち、熱溶融転
写方式の大きな欠点は、昇華型染料転写方式に比べカラ
ー画像の品質が劣ることである。これは、この方式によ
る一般的な記録方式が濃度階調記録による階調再現では
なく、二値記録であることによる。勿論、熱溶融転写方
式において、二値記録を利用せず、多階調のカラー画像
を形成することを目的に、濃度階調記録を達成するため
のインキ転写層の改良の提案が種々なされてきた。しか
しながら、これらの改良の考え方の基本は、サーマルヘ
ッドによる加熱でインキ層の結合剤が溶融して粘度が低
下する結果、受像シートへの粘着力が増加して転写する
特性を利用し、サーマルヘッドの昇温を制御して、イン
キ層内部の凝集破壊を制御し、これによりインキ層の転
写量を制御すること、すなわち熱転写記録のガンマ特性
を軟調化することによって多階調記録を行なうことに有
る。しかし、このような方式を利用しても、熱溶融転写
方式は昇華染料転写方式に比べ、多階調性の点において
劣っている。また、一般に細線などの画像濃度の再現性
についても熱溶融転写方式は劣るとされている。
【0005】また熱溶融型転写方式では、通常低融点の
結晶性ワックスをインキ層の結合剤として用いているた
め、熱印字の際の感熱転写シート中でのインキのニジミ
によって、解像力の低下が発生しやすく、また転写画像
の定着強度が不充分となりやすいことも問題となる。更
には、結晶性ワックス類は結晶相の光散乱により透明な
画像を得難いという欠点を有している。このことは、イ
エロー画像、マゼンタ画像、シアン画像などの重なり画
像としてのフルカラー画像を形成する場合には大きな欠
点となる。さらに、インキ層総量に対する顔料比率が高
い場合にも、このようなフルカラー画像の透明性の低下
が発生しやすい。従って、特公昭63−65029号公
報に述べられているごとく、通常着色剤はインキ層の総
量100重量部に対して20重量部以下で用いられ、こ
れ以上で使用される場合は透明性が低下する。
【0006】熱溶融転写方式のカラー画像の色再現を改
良するためには、種々の提案がなされてきた。例えば、
特開昭61−244592号公報(特公平5−1307
2号公報)には、連続階調性(濃度階調性)を持続した
上で透明性、定着画像強度等を改良する目的で、65重
量%以上の非晶質ポリマーと離型性物質と着色剤(染料
や顔料)よりなる感熱インキ層を有する感熱転写シート
が提案されている。この公報には、非晶質ポリマーが6
5重量%より少ない場合には感熱転写シートの透明性が
著しく悪化し、良好なカラー再現性が得られず、特に良
好な透明性を得るには、非晶質ポリマーの含有量は70
重量%が必要であると述べられている。そして透明性を
維持する上での感熱インキ層に含有される着色剤は20
重量%が限度であり、また実用上必要な画像濃度や画像
強度を得るためには、感熱インキ層の層厚は通常1μm
〜20μmが好ましいとされ、実施例では、感熱インキ
層の層厚として3μmが採用されている。なお、この公
報には、その発明の感熱転写シート(感熱記録材料)
は、二値記録や多値記録にも使用できる旨の示唆があ
る。しかしながら、本発明者の検討によると、上記の公
報に記載の感熱転写シートを用いる連続階調記録も、そ
の濃度階調の連続性および安定性の面で充分に満足でき
るものとはいえない。一方、上記の感熱転写シートを用
いて得られる多値転写画像や二値転写画像においては、
充分な濃度階調が得られにくい上に、透明性(特にフル
カラー画像の透明性)が充分でなく、またエッジシャー
プネスについても充分満足できるものとはいえない。
【0007】一方、感熱転写方式において、面積階調を
利用する多値記録(すなわち、面積が種々異なるドット
を利用して記録を行なう画像形成、VDS:バリアブル
・ドット・システム)で多階調のフルカラー画像を得る
方法が既に知られている。そして、この面積階調を利用
する多値記録に使用するための感熱転写シートは下記の
ような特性を有していることが望ましいことも知られて
いる。 (1)各色とも所定の画像濃度が有ること。特にプルー
フ用途などの点から最終的に得られるシアン、マゼンタ
およびイエロー画像濃度(白色支持体上での再転写画像
濃度)はその光学反射濃度がそれぞれ少なくとも1.0
以上有ることが必要であり、1.2以上、特に1.4以
上であることが望ましいとされている。そして、特にブ
ラックに関しては1.5以上有ることが望ましいとされ
ている。従って、感熱転写シートは、このような高濃度
の画像を形成できるものであることが望まれる。 (2)階調再現性に優れていること。 (3)線あるいは点の画像のエッジシャープネスに優れ
たドット形状を形成できるもの。 (4)転写されたインキ層の透明性が高いこと。 (5)高感度であること。 (6)印刷本紙(通常はコート紙などの白色支持体)に
転写された画像が、質感、画像の光沢度等において印刷
物に高い近似性を示すこと。
【0008】なお、近年において感熱転写シートへの熱
供給手段としてのサーマルヘッドプリンタの技術的進歩
は著しい。そして、サーマルヘッドそのものの高解像力
化を可能とし、かつ面積階調で多階調記録を可能にする
印字方式としては、特開平4−19163号公報、及び
特開平5−155057号公報に記載の副走査分割方式
や、「電子写真学会年次大会1992/7/6予稿集」に記載の
熱集中型方式などが提案されている。また、感熱転写シ
ートを用いて転写画像を形成する方法としては、近年、
レーザービームを用いる方法、すなわちデジタル画像形
成方法が開発されている。この方法は、感熱転写シート
のインキ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの
背面からデジタル信号により変調されたレーザービーム
を照射し、受像シート上に転写画像を形成する方法(こ
の転写画像は、さらに他のシート上に再転写させること
もできる)である。なお、この場合、レーザービームの
光エネルギーを高効率で熱エネルギーに変換するため
に、インキ層と支持体との間に、カーボンブラック層、
金属薄膜などからなる光熱変換層を設けることも一般的
に行なわれている。そして、さらに、転写画像の画質
(特に画像の濃度均一性やエッジシャープネスなど)を
向上させるために、インキ層を、溶融転写によることな
く、局所的に剥離(離脱)させて受像シートに転写させ
る、いわゆるアブレーション法も利用されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人は、特に面
積階調による多階調転写方式に適した感熱転写シートに
関する発明について、既に特許出願した(特願平5−2
63695号出願)。上記の特許出願の感熱転写シート
を使用することにより、面積階調のみの顔料転写方式で
多階調高品質カラー画像やモノクロ画像が得られ、通常
の画像形成のみならず印刷分野におけるカラープルー
フ、版下原稿あるいは顔料の耐久性を生かして、カード
分野や屋外ディスプレー分野やメーターディスプレィ分
野などへの展開も可能になった。
【0010】しかしながら、上記のような優れた性能を
有する感熱転写シートにおいても更に改良の余地があ
り、例えば、転写画像のエッジシャープネス、形成され
るドット形状、また階調再現性などについて更なる改良
が望ましいことがわかった。またプルーフ用途などの場
合には、上記の感熱転写シートを用いて最終的に得られ
る再転写画像(受像シート上に形成された転写画像を別
の印刷本紙に再転写して形成された画像)は、印刷本紙
の材料や転写する環境によってその転写性が影響を受
け、特に低湿度下では部分的に転写不良が発生する場合
があることもわかった。
【0011】従って、本発明の目的は、多階調転写方式
に適し、上記(1)〜(6)に示すような要件を満たす
優れた特性を有する感熱転写シートを提供することであ
り、特に本発明では、良好なドット形状を有し、階調再
現性が良く、また印刷物に近似した画像を与える感熱転
写シート、およびこれを用いる画像形成方法を提供する
ことである。また本発明の目的は、得られる再転写画像
がその材質(転写される支持体の材質)や転写環境に左
右されることなく、良好な画像特性を示す感熱転写シー
ト、およびこれを用いる画像形成方法を提供することで
もある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な良好な性能を有する感熱転写シートを求めて鋭意研究
を重ねた結果、従来の昇華染料感熱転写方式や溶融転写
方式に対して、本発明の熱接着薄膜剥離方式とでもいう
べき方式、すなわち、顔料を高濃度に含有した薄膜イン
キ層を剥離転写する方式を利用し、かつ感熱インキ層中
に含窒素化合物を使用することにより、飛躍的に画質
(特にドット品質、階調再現性)を改良でき、また転写
環境、転写される支持体の支持体にあまり影響されるこ
となく、良好な転写画像が得られることを見い出し、本
発明に到達したものである。
【0013】本発明は、顔料、軟化点が40℃〜150
℃の温度範囲にある非晶質有機高分子重合体、そして含
窒素化合物を、それぞれ、30〜70重量%、25〜6
5重量%、そして0.1〜20重量%含み、膜厚が0.
2μm〜1.0μmの範囲に有るインキ層を有する感熱
転写シートにある。
【0014】また本発明は、上記の感熱転写シートのイ
ンキ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背面
からサーマルヘッドを押し当て、受像シート上に光学反
射濃度が1.0以上の面積階調で構成される転写画像を
形成することからなる画像形成方法にもある。
【0015】さらに本発明は、上記の感熱転写シートの
インキ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背
面からサーマルヘッドを押し当て、受像シート上に面積
階調で構成される転写画像を転写し、次いで、該受像シ
ート上の転写画像を、別に用意した白色支持体の上に再
転写して、該白色支持体上に光学反射濃度が1.0以上
の面積階調で構成される転写画像を形成することからな
る画像形成方法にもある。
【0016】また、本発明は、上記の感熱転写シートの
インキ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背
面からデジタル信号により変調されたレーザービームを
照射し、受像シート上に光学反射濃度が1.0以上の面
積階調で構成される転写画像を形成することからなる画
像形成方法にもある。
【0017】本発明は又、上記の感熱転写シートのイン
キ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背面か
らデジタル信号により変調されたレーザービームを照射
し、アブレーション法により、受像シート上に光学反射
濃度が1.0以上の面積階調で構成される転写画像を形
成することからなる画像形成方法にもある。
【0018】本発明は、以下の態様であることが好まし
い。 (1)インキ層中の顔料の70重量%以上のものの粒径
が0.1〜1.0μmの範囲にある。 (2)インキ層中の含窒素化合物が一般式(I)で表わ
されるアミド化合物である。
【0019】
【化4】 [式中、R1 は炭素数8〜24のアルキル基を表し、R
2 及びR3 はそれぞれ独立に水素原子もしくは炭素数1
〜12のアルキル基を表す;ただし、いずれのアルキル
基も、エーテル結合を含むか、あるいはヒドロキシ基で
置換されていてもよく、また、R2 及びR3 がともに水
素原子の場合には、R1 のアルキル基は少なくとも一つ
のエーテル結合もしくはヒドロキシ基を含む。] (3)インキ層中の含窒素化合物が一般式(II)で表わ
される第四級アンモニウム塩である。
【0020】
【化5】 [式中、R4 は炭素数1〜18のアルキル基或はアリー
ル基を表わし、R5 、R6 およびR7 は、それぞれ独立
に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキ
ル基、またはアリール基を表わし、Xは陰イオンを表わ
す。]で表わされる第四級アンモニウム塩である。 (4)インキ層中の含窒素化合物が一般式(III)で表わ
される第四級アンモニウム塩である。
【0021】
【化6】 [式中、R8 、R9 、R10、R11、R12およびR13は、
それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜
12のアルキル基またはアリール基を表わし、R14は炭
素数1〜12のアルキレン基を表わし、Xは陰イオンを
表わす。]で表わされる第四級アンモニウム塩である。
【0022】(5)前記非晶質有機高分子重合体が、ブ
チラール樹脂あるいはスチレン/マレイン酸半エステル
樹脂である。 (6)インキ層の層厚が、0.2〜0.6μmの範囲に
ある。
【0023】以下、本発明の感熱転写シートについて説
明する。本発明の感熱転写シートは、前述のように、顔
料、軟化点が40℃〜150℃の温度範囲にある非晶質
有機高分子重合体、そして含窒素化合物を、それぞれ、
30〜70重量%、25〜65重量%、そして0.1〜
20重量%含み、膜厚が0.2μm〜1.0μmの範囲
に有るインキ層を有する構成である。この本発明の感熱
転写シートは、感熱転写により、特に面積階調による多
階調の画像(特にフルカラー画像)を形成するのに有利
に用いられるが、二値記録にも利用することができるこ
とは勿論である。
【0024】なお、本発明の感熱転写シートにおける含
窒素化合物の使用によって、特に良好な転写画像が形成
される理由は必ずしも明らかではないが、その転写性に
ついては、再転写画像を形成するための印刷本紙(アー
ト紙など)には、通常クレー等のサイズ剤が含有されて
おり、これらのサイズ剤と高い親和性のある含窒素化合
物との間で相互作用が生じて転写性が向上し、転写環境
の影響が低減されるものと考えられる。
【0025】本発明の感熱転写シートは、顔料、非晶質
有機高分子重合体、そして含窒素化合物を含むインキ層
を支持体上に有する。感熱転写シートの支持体として
は、従来の溶融転写や昇華転写用感熱転写シートの支持
体として公知の種々の支持体が使用されるが、通常のサ
ーマルヘッド転写シートと同様に裏面に離型処理を施し
た、厚み5μm前後のポリエステルフイルムが特に好ま
しい。
【0026】本発明の感熱転写シートのインキ層に含ま
れる顔料としては、種々の公知の顔料が使用でき、例え
ばカーボンブラック、アゾ系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソ
インドリノン系等の顔料が挙げられる。これらは二種類
以上組み合わせて使用することも可能であり、また色相
調整のため公知の染料を添加してもよい。本発明の感熱
転写シートにおいて、薄膜で所定の濃度を出すために
は、インキ層中の顔料の含有量は、30重量%〜70重
量%(好ましくは、30〜50重量%)である。顔料比
率が30重量%未満では上記所定の膜厚で濃度を出すこ
とが困難になる。また本発明において、顔料の粒径は、
顔料の70重量%以上が0.1〜1.0μmの範囲にあ
ることが好ましい。粒径が大きい場合にはカラー再現性
時の各色の重なり部の透明性が損なわれやすく、かつ先
の層厚と濃度の関係の両者を満たすことが困難になる場
合がある。
【0027】本発明の感熱転写シートのインキ層に含ま
れる軟化点が40℃〜150℃の非晶質有機高分子重合
体としては、例えばブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリエチレンイミン樹脂、スルホンアミド樹脂、ポリエ
ステルポリオール樹脂、石油樹脂、スチレン、αーメチ
ルスチレン、2ーメチルスチレン、クロルスチレン、ビ
ニル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミ
ノスチレン等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独
重合体や共重合体、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等のメタ
クリル酸エステル類及びメタクリル酸、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、αー
エチルヘキシルアクリレート等のアクリル酸エステル及
びアクリル酸、ブタジエン、イソジエン、イソプレン等
のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、マ
レイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレイン酸、
ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単量体
の単独あるいは他の単量体等の共重合体を挙げることが
できる。これらの樹脂は二種以上混合して用いることも
できる。これらのうち、分散性の観点からブチラール樹
脂やスチレン/マレイン酸半エステル樹脂等が好まし
い。これら樹脂の軟化点は40℃〜150℃の範囲で選
ばれる。150℃を越えると熱記録感度が低くなり易
く、他方40℃未満ではインキ層の耐接着性が劣る傾向
にある。なお、ブチラール樹脂の具体例としては、デン
カブチラール#2000−L(重合度:約300)、#
4000−1(重合度:約920)(以上、電気化学工
業(株)製))、エスレックBX−10(Tg:74
℃、重合度:80、アセタール化度:69モル%)、エ
スレックBL−S(Tg:61℃、エタトル粘度:12
cps、以上積水化学(株)製)を挙げることができ
る。
【0028】本発明の感熱転写シートにおいて、インキ
層中の非晶質有機高分子重合体の含有量は、25〜65
重量%(好ましくは、30〜50重量%)である。
【0029】本発明で用いられる含窒素化合物として
は、例えば、前記一般式(I)で表されるアミド化合
物、アミン類、前記一般式(II)または(III)で表わさ
れる第四級アンモニウム塩類、ヒドラジン類、芳香族ア
ミン類、複素環芳香族化合物を挙げることができる。こ
れらのうちでは、前記一般式(I)で表されるアミド化
合物および前記一般式(II)または(III)で表わされる
第四級アンモニウム塩が好ましい。
【0030】以下に、含窒素化合物について更に詳しく
説明する。まず、一般式(I)で表わされるアミド化合
物について詳述する。一般式(I)において、R1 で表
わされるアルキル基は、炭素数8〜18(更に好ましく
は、炭素数12〜18)のアルキル基であることが好ま
しい。R2 で表わされるアルキル基は、炭素数1〜10
(更に好ましくは、炭素数1〜8)のアルキル基である
ことが好ましい。またR3 で表わされるアルキル基は、
炭素数1〜4(更に好ましくは、炭素数1〜3)のアル
キル基が好ましい。R3 は、水素原子であることも好ま
しい。
【0031】一般式(I)で表されるアミド化合物は、
例えばSchotten-Baumann法として知られているように、
アミンのアルカリ水溶液にハロゲン化アシルを添加して
反応させてアシル基を導入する方法により得られる。こ
の場合の反応条件は、アミンのアルカリ水溶液を氷冷
し、この溶液中にハロゲン化アシルを温度が15℃以下
に保つように滴下混合して反応させるような条件が選ば
れる。この際、アミン、アルカリ、ハロゲン化アシルの
当量比が1:1:1になるようにして生成する固体が、
アミド化合物である。
【0032】一方、水に難溶のアミンを使用するとき
は、エーテル溶液とし、アルカリの代わりにトリエチル
アミンに代表される第三アミンを加えた系で反応させる
こともできる。この場合は、アミンとトリエチルアミン
のエーテル溶液にハロゲン化アシルのエーテル溶液を滴
下混合して反応させるような反応条件が選ばれる。この
際、アミン、トリエチルアミン、ハロゲン化アシルの当
量比が1:1:1になるようにする。そして、生成する
固体がアミド化合物である。こうして得られたアミド化
合物は、必要に応じて再結晶による精製を行うことによ
り、より高純度のアミド化合物を得ることができる。
【0033】本発明のアミド化合物を生成させるために
使用するアミン及びハロゲン化アシルの具体的な組み合
わせとしては、表1に示されるものが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0034】
【表1】 表1:アミン及びハロゲン化アシルの組み合わせの例 ──────────────────────────────────── ハロゲン化アシル アミン ──────────────────────────────────── CH3(CH2)5 CH( OH)(CH2)10COCl H2 NC24 0H CH3(CH2)5 CH( OH)(CH2)10COCl NH3 n−C919COCl CH3 NH2 n−C1531COCl CH3 NH2 n−C1735COCl CH3 NH2 n−C1735COCl C25 NH2 n−C1735COCl n−C49 NH2 n−C1735COCl n−C613NH2 n−C1735COCl n−C817NH2 n−C1735COCl H2 NC24 OC24 OH n−C1735COCl (CH3)2 NH n−C1735COCl (C25)2 NH ────────────────────────────────────
【0035】また、生成されるアミド化合物を示す一般
式(I)におけるR1 、R2 およびR3 の具体的な組み
合わせとしては、表2に示されるものが挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0036】
【表2】 表2:R1 〜R3 の具体的組み合わせの例 ──────────────────────────────────── R123 ──────────────────────────────────── CH3(CH2)5 CH(OH)(CH2)1024 OH H CH3(CH2)5 CH(OH)(CH2)10 H H n−C919 CH3 H n−C1531 CH3 H n−C1735 CH3 H n−C173525 H n−C1735 n−C49 H n−C1735 n−C613 H n−C1735 n−C817 H n−C173524 OC24 OH H n−C1735 CH3 CH3 n−C17352525 ────────────────────────────────────
【0037】次に、一般式(II)で表わされる第四級ア
ンモニウム塩について述べる。一般式(II)において、
4 で表わされるアルキル基、そしてR5 、R6 及びR
7 で表わされるアルキル基は、それぞれ炭素数1〜12
(更に好ましくは、炭素数1〜8)のアルキル基が好ま
しい。またアリール基としては、例えば、フェニル基そ
してナフチル基を挙げることができる。上記アルキル基
およびアリール基は、置換基を有していても良い。Xで
表わされる陰イオンとしては、ハロゲンイオンが好まし
く、特に塩素イオン、臭素イオンが好ましい。本発明に
おいて、一般式(II)で表わされる第四級アンモニウム
塩の例としては、アンモニウムクロリド、テトラ−n−
ブチルアンモニウムブロミド、トリエチルメチルアンモ
ニウムクロリドなどを挙げることができる。次に、一般
式(III)で表わされる第四級アンモニウム塩は、いわゆ
るビスタイプの第四級アンモニウム塩であり、その例と
しては、ヘキサメトニウムブロミド[すなわち、ヘキサ
メチレンビス(トリメチルアンモニウムブロミド)]を
挙げることができる。
【0038】本発明で用いられるアミン類としては、例
えば、シクロヘキシルアミン、トリオクチルアミン、エ
チレンジアミンを挙げることができる。本発明で用いら
れるヒドラジン類としては、例えば、ジメチルヒドラジ
ンを挙げることができる。本発明で用いられる芳香族ア
ミン類としては、例えば、p−トルイジン、N,N−ジ
メチルアニリン、N−エチルアニリンを挙げることがで
きる。本発明で用いられる複素環芳香族化合物として
は、例えば、N−メチルピロール、N−エチルピリジニ
ウムブロミド、イミダゾール、N−メチルキノリニウム
ブロミド及び2−メチルベンゾチアゾールを挙げること
ができる。
【0039】本発明に用いられる前記含窒素化合物は、
インキ層中に、0.1〜20重量%(好ましくは、1〜
10重量%)含有されている。また前記含窒素化合物の
使用量は、通常、感熱転写シート1m2 当たり0. 00
1g〜2gであり、好ましくは0. 01g〜0. 5gで
ある。
【0040】本発明の感熱転写シートのインキ層には、
熱印字の際のインキ層の支持体からの離型性及び熱感度
向上の観点から種々の離型剤や軟化剤をインキ層中に2
0重量%以下の量で加えることも可能である。具体的に
は、例えばパルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪
酸、ステアリン酸亜鉛の如き脂肪酸金属塩類、脂肪酸エ
ステル類もしくはその部分ケン化物、脂肪酸誘導体、高
級アルコール類、多価アルコール類のエテル等誘導体、
パラフィンワックス、カルナバワックス、モンタンワッ
クス、ミツロウ、木ロウ、キャンデリラワックス等のワ
ックス類、粘度平均分子量が約1、000から10、0
00程度の低分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレン等のポリオレフイン類、或いはオレフイン、
αーオレフイン類と無水マレイン酸、アクリル酸、メタ
クリル酸等の有機酸、酢酸ビニル等との低分子量共重合
体、低分子量酸化ポリオレフイン、ハロゲン化ポリオレ
フイン類、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタク
リレート等長鎖アルキル側鎖を有するメタクリル酸エス
テル、アクリル酸エステル又はパーフロロ基を有するア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル類の単独もし
くはスチレン類等のビニル系単量体との共重合体、ポリ
ジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン等の低
分子量シリコーンレジン及びシリコーン変性有機物質
等、更には長鎖脂肪族基を有するアンモニウム塩、ピリ
ジニウム塩等のカチオン性界面活性剤、或いは同様に長
鎖脂肪族基を有するアニオン、ノニオン界面活性剤、パ
ーフロロ系界面活性剤等を挙げることができる。これら
は、一種あるいは二種以上選択して用いることができ
る。
【0041】前記の顔料の非晶質有機高分子重合体への
分散に関しては、適切な溶剤を加えてボールミルをはじ
めとする、塗料分野で使用される種々の分散方法が適用
される。得られた分散液に、含窒素化合物、離型剤等を
加え、塗料を調製し、そしてこのようにして調製した塗
料を公知の方法で支持体上に塗布し、インキ層を形成す
ることができる。
【0042】本発明の感熱転写シートのインキ層は、層
厚が0.2μm〜1.0μm(好ましくは、0.2〜
0.6μm)の範囲にある。1.0μmよりも厚いイン
キ層の層厚では、面積階調再現性においてシャドウ部が
つぶれやすかったり、ハイライト部がとびやすかったり
して、結果的に階調再現性が劣ることなる。一方、層厚
が0.2μm未満では、目的の濃度を出すことが難しく
なる。
【0043】本発明の感熱転写シートのインキ層は主成
分が顔料と非晶質の有機高分子重合体であり、かつ従来
のワックス溶融型に比べ顔料比率も高く、通常の溶融型
に比べ熱転写時の粘度が102 〜103 cpsのように
低くなることはなく、150℃の温度において少なくと
も104 cpsよりも高い。このため、本発明の感熱転
写シートを用いた感熱転写による画像形成方法は、受像
シートへの熱接着性、あるいはカラー画像作成の場合は
インキ層間の熱接着性を利用した薄膜剥離現像タイプの
画像形成であるということもできる。このことがインキ
層の薄層化の効果とあいまって、高解像力性を維持した
上でシャドウ部からハイライト部に至る広い階調再現を
可能にし、かつエッジシャープネスを良好にし、更に1
00%の画像の転写を可能にする。これにより、例えば
4ポイントの小さな文字とベタ部の濃度の均一性さえも
再現することができる。
【0044】本発明の画像形成方法で利用する受像シー
トとしては、熱軟化性の合成紙やあるいは米国特許第4
482625号、同第4766053号、及び同第49
33258号各明細書などに記載の有機高分子重合体を
含む熱接着層を設けた受像シート技術の使用が可能であ
る。これら少なくとも有機高分子重合体を含む熱接着層
を設けた受像シートの支持体としては、紙、あるいはポ
リエステルフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリ
プロピレンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム等のプラ
スチックフイルム等を用いることができる。また、プル
ーフ用として使用する場合には、印刷本紙と同じ紙に画
像を形成するためにプラスチックフィルム上に形成され
た転写画像を印刷本紙に再転写して画像を形成させても
よい。
【0045】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。本発明の画像形成方法は、前記構成を有する感熱
転写シート、及び前記のような受像シートを用いて、サ
ーマルヘッドプリンタやレーザ光を利用して実施するこ
とができる。まず、サーマルヘッドプリンタを利用する
場合には、本発明の感熱転写シートのインキ層の上に前
記のような受像シートを重ね、感熱転写シートの背面か
らサーマルヘッドを押し当て、印字した後、該転写シー
トの支持体を受像シートから剥離することにより実施さ
れ、これにより、受像シート上にその光学反射濃度が
1.0以上の面積階調による転写画像を形成することが
できる。また、上記のようにして得られた受像シート上
の転写画像を更に、別に用意した印刷本紙となる白色支
持体に重ね、この状態で加圧、加熱処理することによっ
て、白色支持体上に再転写画像を得ることができる。こ
れにより、その光学反射濃度が1.0以上の面積階調で
構成される再転写画像を形成することができる。上記の
画像形成方法は、具体的には、従来から感熱転写シート
を用い、サーマルヘッドプリンタを利用した画像形成方
法として知られている方法を利用して実施することがで
きる。
【0046】また、レーザ光を用いて本発明の画像形成
方法を実施する場合には、上記の画像形成方法におい
て、サーマルヘッドの代わりに、レーザ光を画像様に照
射することにより実施できる。レーザ光を用いる画像形
成方法としては、例えば、米国特許第5352562号
明細書、及び特開平6−219052号公報などに開示
されている所謂「アブレーション」を利用した画像形成
方法が利用できる。この特開平6−219052号公報
に記載の画像形成方法は、具体的には、支持体とインキ
層(画像形成層)との間にレーザ光を吸収して熱に変換
する層(光熱変換層)及びこの光熱変換層で発生した熱
の作用により気体を発生させる感熱材料を含む層(感熱
剥離層)を設けた感熱転写シート(あるいは光熱変換層
に感熱材料が含まれる場合には、感熱剥離層の機能をも
兼ね備えた光熱変換層を設けた感熱転写シート)と、イ
ンキ層の上に積層させた受像シートとを用い、レーザ光
の照射により、光熱変換層の昇温による該変換層の変
質、融解等によりアブレーションを起こして、感熱剥離
層が一部分解して気化し、インキ層と光熱変換層との結
合力が弱まり、その領域のインキ層が受像シートに転写
される現象を利用するものである。上記のアブレーショ
ン法を利用することによっても、受像シート上にその光
学反射濃度が1.0以上の面積階調で構成される転写画
像を形成することができる。また、受像シートとして、
印刷本紙を用いることにより、印刷本紙上にその光学反
射濃度が1.0以上の面積階調で構成される転写画像を
形成することができる。なお、上記の方法を利用した画
像形成方法においては、レーザ光の吸収により生じた熱
によりインキ層を溶融させ、その領域を受像シートへ溶
融転写されることにより、受像シートの上に転写画像を
形成することもできる。
【0047】以下に、アブレーション法に利用する感熱
転写シートに設けられる光熱変換層及び感熱剥離層につ
いて説明する。なお、インク層は、前記の本発明のもの
である。一般に光熱変換層は、レーザ光を吸収すること
のできる色素(顔料など)とバインダとからなる基本構
成を有する。使用できる色素(顔料など)の例として
は、カーボンブラックのような黒色顔料、フタロシアニ
ン、ナフタロシアニンのような可視から近赤外域に吸収
を有する大環状化合物の顔料、光ディスクなどの高密度
レーザ記録のレーザ吸収材料として使用される有機染料
(インドレニン染料等のシアニン染料、アントラキノン
系染料、アズレン系色素、フタロシアニン系染料)およ
びジチオールニッケル錯体等の有機金属化合物色素を挙
げることができる。なお、記録感度を高めるために光熱
変換層はできるだけ薄いことが好ましく、そのためレー
ザ光波長領域において大きい吸光係数を示すシアニン系
色素やフタロシアニン系色素を用いることが望ましい。
【0048】光熱変換層のバインダの材料としては特に
限定はないが、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどのアク
リル酸系モノマーの単独重合体または共重合体、メチル
セルロース、エチルセルロース、セルロースアセテート
のようなセルロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルアルコールのようなビ
ニル系ポリマー及びビニル化合物の共重合体、ポリエス
テル、ポリアミドのような縮合系ポリマー、ブタジェン
−スチレン共重合体のようなゴム系熱可塑性ポリマー、
エポキシ化合物などの光重合性または熱重合性化合物を
重合・架橋させたポリマーなどを挙げることができる。
【0049】光熱変換層が色素(染料または顔料)とバ
インダとからなる場合には、重量比で1:5〜10:1
(色素:バインダ)とすることが好ましく、特に1:3
〜3:1とすることが好ましい。バインダの量が少なす
ぎると、光熱変換層の凝集力が低下し、形成画像が受像
シートに転写される際に、一緒に転写されやすくなり、
画像の混色の原因となる。また、バインダが多すぎる
と、一定の光吸収率を達成するためには光熱変換層の層
厚を大きくする必要があり、感度低下を招きやすい。上
記の色素とバインダとからなる光熱変換層の層厚は、一
般に0.05〜2μm、好ましくは0.1〜1μmであ
る。また、光熱変換層は光記録に用いるレーザ光の波長
での光吸収率として70%以上を示すことが好ましい。
【0050】感熱剥離層は、感熱材料が含まれてなる層
である。そのような感熱材料としては、それ自身が熱に
より分解もしくは変質して気体を発生する化合物(ポリ
マーまた低分子化合物)、あるいはその材料の特性とし
て水分などの易気化性気体を相当量吸収もしくは吸着し
ている化合物(ポリマーまた低分子化合物)などを用い
ることができる。なお、それらは併用することも可能で
ある。熱により分解もしくは変質して気体を発生するポ
リマーの例としては、ニトロセルロースのような自己酸
化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴム、ポ
リ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンのよ
うなハロゲン含有ポリマー、水分などの揮発性化合物が
吸着されているポリイソブチルメタクリレートなどのア
クリル系ポリマー、水分などの揮発性化合物が吸着され
ているエチルセルロースなどのセルロースエステル、水
分などの揮発性化合物が吸着されているゼラチンなどの
天然高分子化合物などを挙げることができる。熱により
分解もしくは変質して気体を発生する低分子化合物の例
としては、ジアゾ化合物やアジド化合物のような発熱分
解して気体を発生する化合物を挙げることができる。上
記のような、熱による感熱材料による分解や変質等は、
280℃以下で発生することが好ましく、特に230℃
以下で発生することが好ましい。
【0051】なお、感熱剥離層で、感熱材料として低分
子化合物を用いる場合には、バインダと組合せることが
望ましい。その場合のバインダとしては、上記のそれ自
身が熱により分解もしくは変質して気体を発生するポリ
マーでもよく、あるいはそのような性質を持たない通常
のポリマーバインダでも良い。感熱性の低分子化合物と
バインダとを併用する場合には、前者と後者の重量比
で、0.02:1〜3:1、特に0.05:1〜2:1
の範囲にあることが好ましい。感熱剥離層は、光熱変換
層を、そのほぼ全面にわたって被覆していることが望ま
しく、その厚さは一般に0.03〜1μm、特に0.0
5〜0.5μmの範囲にあることが好ましい。
【0052】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。 [実施例1] (合成例1:N−メチルステアリン酸アミド)メチルア
ミン15. 5部、アセトン500ccを氷冷下で攪拌
し、その中にステアロイルクロリド60. 0部をゆっく
り滴下した。滴下中の温度は、20℃を越えないように
滴下速度を調整した。さらにトリエチルアミン20. 2
部を滴下した。この際も滴下中の温度が20℃を越えな
いように滴下速度を調整した。滴下終了後、室温で3時
間反応させた。次に反応液を水に注ぎ、得られた結晶を
濾取し、酢酸エチル/メタノール混合溶媒で再結晶し
て、N−メチルステアリン酸アミド(アミド化合物N
o.1)の白色結晶を得た(融点78℃)。
【0053】(合成例2)実施例1のアミンとハロゲン
化アシルの組み合わせを変更して、表3に示すようにア
ミド化合物No. 2〜No. 10を得た。
【0054】
【表3】 表3:合成したアミド化合物 ──────────────────────────────────── アミド化合物 R123 融点 (℃) ──────────────────────────────────── No.1 n−C1735 CH3 H 78 No.2 n−C173525 H 68 No.3 n−C1735 n−C49 H 67 No.4 n−C1735 n−C613 H 67 No.5 n−C1735 n−C817 H 73 No.6 n−C1735 C2H4OC2H4OH H 59 No.7 n−C1735 CH3 CH3 34 No.8 n−C17352525 30以下 No.9 CH3(CH2)5CH(OH)(CH2)1024 OH H 105 No.10 CH3(CH2)5CH(OH)(CH2)10 H H 110 ──────────────────────────────────── R1 、R2 及びR3 は、それぞれ一般式(I)のR1
2 及びR3 に対応する。
【0055】(感熱転写シートの作成)それぞれ下記の
組成を有する三種類のインキ層用顔料・非晶質有機高分
子重合体分散液A、B、およびCを調製した。 ポリビニルブチラール 12重量部 (デンカブチラール#2000−L、電気化学工業(株)製) 顔料 A B C シアン顔料(C. I. PB. 15:4) 12重量部 − − マゼンタ顔料(C. I. PR. 57:1) − 12重量部 − イエロー顔料(C. I. PY. 14) − − 12重量部 分散助剤 0. 8重量部 (ソルスパースS−20000、ICIジャパン(株)製) 溶剤(n−プロピルアルコール) 110重量部
【0056】上記のA、B、Cの分散液の各々10重量
部に対して、前記で合成したアミド化合物No. 3を
0. 24重量部、そしてn−プロピルアルコール60重
量部を加え塗布液A、B、Cとし、裏面に離型処理され
た厚み5μmのポリエステルフィルム(帝人(株)製)
に回転塗布機(ホワイラー)を使用して、乾燥層厚が、
塗布液Aが0. 36μm、塗布液Bが0. 38μm、そ
して塗布液Cが0. 42μmになるようにそれぞれ塗布
し、シアン感熱転写シート、マゼンタ感熱転写シート、
そしてイエロー感熱転写シートをそれぞれ作成した。使
用したシアン顔料の粒度(粒径)分布を図1に、マゼン
タ顔料の粒度分布を図2に、そしてイエロー顔料の粒度
分布を図3に示す。
【0057】(受像シートの作成)下記の組成を有する
受像第一層形成用の塗布液及び受像第二層形成用の塗布
液を調製した。 受像第一層用塗布液 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体 25重量部 (MPR−TSL、日信化学(株)製) ジブチルオクチルフタレート 12重量部 (DOP、大八化学(株)製) 界面活性剤 4重量部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 溶剤(メチルエチルケトン) 75重量部
【0058】 受像第二層用塗布液 ポリビニルブチラール 16重量部 (デンカブチラール#2000−L、電気化学工業(株)製) N, N−ジメチルアクリルアミド/ブチル アクリレート共重合体 4重量部 界面活性剤 0. 5重量部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) 溶剤(n−プロピルアルコール) 200重量部
【0059】厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)フィルム支持体の上に、回転塗布機を使
用して上記の受像第一層形成用塗布液を300rpmで
塗布し、100℃のオーブン中で2分間乾燥した。得ら
れた受像第一層の層厚は20μmであった。さらに受像
第一層の上に、回転塗布機を使用して受像第二層用塗布
液を200rpmで塗布し、100℃のオーブン中で2
分間乾燥した。得られた受像第二層の層厚は2μmであ
った。
【0060】まず、シアン感熱転写シートと受像シート
とを重ね合せ、副走査分割法によるサーマルヘッド記録
装置により感熱印字した。この原理は75μm×50μ
mのヘッドを50μm方向に、微小送り3μmピッチで
オンオフすることにより、面積階調のみの多段階記録を
行う方式である。次いで、シアン感熱転写シートのポリ
エステルフィルム(支持体)を剥離し、受像シート上に
面積階調のみよりなる画像を形成させた。次にマゼンタ
感熱転写シートを、シアン画像が形成されている受像シ
ートの上に重ね合せ、位置を合わせて同様に印字し、該
マゼンタ転写シートのポリエステルフィルムを剥離する
ことにより、受像シート上にマゼンタ画像を形成した。
さらに同様にしてマゼンタ画像の上に、イエロー画像を
形成させ、受像シート上に面積階調のみよりなるカラー
画像(フルカラー画像)を形成した。
【0061】次に、カラー画像が形成された上記受像シ
ートを、アート紙と重ね合せ、4.5kg/cm2 の圧
力、130℃、4m/秒のスピードで熱ローラーを通し
たのち、受像シートのポリエステルフィルムを剥がし取
って、転写インク画像を載せた受像第二層をアート紙上
に残し、カラー画像を得た。得られたカラー画像は、リ
ス原稿から作成したケミカルプルーフ(カラーアート、
富士写真フィルム(株)製)とカラー画像の近似性が非
常に良好であった。なお、得られたカラー画像における
各単色の反射濃度は下記の通りであった。 光学濃度(ベタ部) シアン 1. 53 マゼンタ 1. 43 イエロー 1. 58 また転写された4ポイントの文字の濃度をミクロデンシ
トメーターで測定したが、ベタ部の濃度と同様に高い光
学濃度を示した。そして、階調再現性について評価した
ところ、5〜95%が再現され、ゴミによる欠陥もなく
ドット形状も良好であった。更に紙の凹凸に追随した画
像表面がマット化され、表面光沢が印刷物に非常に近似
した画像であることが判明した。この評価結果を表4に
示す。
【0062】[実施例2]実施例1の各感熱転写シート
の作成で使用したアミド化合物No. 3の代わりに、先
に合成した化合物No. 7を用いた以外は同様にして、
感熱転写シート作成した。得られた感熱転写シートと実
施例1と同様にして作成した受像シートを使用して、実
施例1と同様にしてカラー画像を形成した。得られたカ
ラー画像を更に上記実施例1と同様にアート紙上に再転
写し、同様な方法で画像の評価を行った。なお、各単色
の反射濃度は、上記実施例1の場合と変わらなかった。
評価結果を表4に示す。
【0063】[実施例3]実施例1の各感熱転写シート
の作成で使用したアミド化合物No. 3の代わりに、先
に合成した化合物No. 9を用いた以外は同様にして、
感熱転写シート作成した。得られた感熱転写シートと実
施例1と同様にして作成した受像シートを使用して、実
施例1と同様にしてカラー画像を形成した。得られたカ
ラー画像を更に上記実施例1と同様にアート紙上に再転
写し、同様な方法で画像の評価を行った。なお、各単色
の反射濃度は、上記実施例1の場合と変わらなかった。
評価結果を表4に示す。
【0064】[実施例4]実施例1の各感熱転写シート
の作成で使用したアミド化合物No. 3の代わりに、先
に合成した化合物No. 10を用いた以外は同様にし
て、感熱転写シート作成した。得られた感熱転写シート
と実施例1と同様にして作成した受像シートを使用し
て、実施例1と同様にしてカラー画像を形成した。得ら
れたカラー画像を更に上記実施例1と同様にアート紙上
に再転写し、同様な方法で画像の評価を行った。なお、
各単色の反射濃度は、上記実施例1の場合と変わらなか
った。評価結果を表4に示す。
【0065】[比較例1]実施例1の感熱転写シートの
作成において、本発明のアミド化合物No. 3を用いな
かった以外は実施例1と同様にして、感熱転写シートを
作成した。得られた感熱転写シートと実施例1と同様に
して作成した受像シートを使用して、実施例1と同様に
してカラー画像を形成した。得られたカラー画像を更に
上記実施例1と同様にアート紙上に再転写し、同様な方
法で画像の評価を行った。なお、各単色の反射濃度は、
上記実施例1の場合と変わらなかった。評価結果を表4
に示す。
【0066】
【表4】 表4:評価結果 ──────────────────────────────────── 含窒素化合物 ドット形状 階調再現性 印刷物近似性 ──────────────────────────────────── 実施例1 式(I)の化合物No. 3 BB BB BB 実施例2 式(I)の化合物No. 7 BB BB BB 実施例3 式(I)の化合物No. 9 AA AA BB 実施例4 式(I)の化合物No. 10 BB AA BB ──────────────────────────────────── 比較例1 なし DD DD DD ────────────────────────────────────
【0067】評価は、以下のような相対評価で行った。
すなわち、比較例1のサンプルを用いて得られたカラー
画像を基準(DD)に、以下の基準で評価した。 AA:比較例1に比べ、ドット形状 階調再現性、そし
て印刷物近似性共に非常に良好である。 BB:比較例1に比べ、ドット形状 階調再現性、そし
て印刷物近似性共に良好である。
【0068】上記の表4の結果より、本発明の化合物N
o. 3〜10をインキ層に導入した感熱転写シートで
は、良好なドット形状と階調再現性が得られることが判
る。また印刷近似性も非常に良好である。
【0069】[実施例5]実施例1の感熱転写シートの
作成において、アミド化合物の代わりに、下記の表5に
示す含窒素化合物を表5に記載の添加量で使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱転写シート(サンプル1
〜5)をそれぞれ作成した。
【0070】
【表5】 表5 ──────────────────────────────────── サンプル 含窒素化合物 添加量 ──────────────────────────────────── 1 トリオクチルアミン 0.15重量部 2 テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド 0.15重量部 3 トリエチルメチルアンモニウムクロリド 0.15重量部 4 N−エチルアニリン 0.15重量部 5 N−メチルキノリニウムブロミド 0.25重量部 ────────────────────────────────────
【0071】[カラー画像の形成及び評価]得られた各
感熱転写シートと、前記実施例1と同様にして作成した
受像シートとを使用して、同様に受像シート上にカラー
画像(転写画像)を形成した。次に、23℃、60%R
Hの雰囲気下で、カラー画像が形成された受像シートを
アート紙と重ね合せ、4.5kg/cm2 の圧力、12
5℃、450mm/秒のスピードで熱ローラを通した
後、受像シートのポリエステルフィルムを剥がし取り、
転写インク画像が載った受像第二層をアート紙上に転写
することにより、カラー画像(再転写画像)を得た。な
お、得られた各単色のアート紙上での光学反射濃度は、
上記実施例1の場合とほぼ変わらなかった。得られたカ
ラー画像について、個々のドット品質(形状、バラツ
キ)について10人の視覚評価による相対比較を行っ
た。但し、評価は、前記比較例1のサンプルを用いて得
られたカラー画像を標準(DD)に、以下の基準で行な
った。 AA:比較例1に比べ、ドット品質は非常に良好であ
る。 BB:比較例1に比べ、ドット品質は良好である。 CC:比較例1に比べ、ドット品質は若干に良い。 結果を表6に示す。
【0072】
【表6】 表6 ──────────────────────────────────── ドット品質 サンプル 含窒素化合物 形状 バラツキ ──────────────────────────────────── 1 トリオクチルアミン BB CC 2 テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド AA AA 3 トリエチルメチルアンモニウムクロリド BB BB 4 N−エチルアニリン AA BB 5 N−メチルキノリニウムブロミド AA BB ────────────────────────────────────
【0073】上記表6の結果から、本発明の感熱転写シ
ートのインキ層への含窒素化合物の添加により、転写画
像のドット品質が改良されることがわかる。
【0074】[カラー画像の形成及び評価]前記で作成
した各感熱転写シート(サンプル1〜5)と、前記実施
例1と同様にして作成した受像シートとを使用して、同
様にカラー画像を形成した。次に、カラー画像が形成さ
れた受像シートを印刷本紙に重ねてカラー画像を印刷本
紙に再転写する際に、前記の評価とは、転写環境、印刷
本紙の種類を変えることにより、それぞれの条件におけ
る再転写画像を得た。得られた転写画像について、カラ
ー画像の未転写部分、印刷本紙からの画像の浮きと剥が
れとについて10人による視覚評価を行った。なお、評
価は前記比較例1のサンプルを用い、得られたカラー画
像を標準(DD)に、以下の基準で行なった。評価基準
は以下の通りである。 AA:比較例1に比べ、浮き、剥がれもなく非常に良好
である。 BB:比較例1に比べ、浮き、剥がれもなく良好であ
る。 CC:一部に未転写部分が生じたところもあるが、比較
例1に比べ、良好である。 結果を表7に示す。
【0075】
【表7】 表7 ──────────────────────────────────── 転写環境 (23℃、60%RH) (20℃、20%RH) 印刷本紙 マットコート紙 アート紙 マットコート紙 アート紙 ──────────────────────────────────── サンプル1 BB BB BB BB サンプル2 BB BB BB BB サンプル3 BB BB BB BB サンプル4 BB BB BB BB サンプル5 BB BB BB BB ────────────────────────────────────
【0076】上記表7の結果から、本発明の感熱転写シ
ートのインキ層への含窒素化合物の添加により、転写環
境、印刷本紙の材質に影響なく、良好な再転写画像を得
ることができることがわかる。
【0077】[実施例6]以下に記載する転写シート材
料を用い、画像形成層(インキ層)に含有させる含窒素
化合物を下記の表8の示す化合物に変えながら作成する
ことによって、種々の画像記録転写シート(感熱転写シ
ート:サンプル6〜14)を作成した。またこれに対す
る受像シートを下記のようにして作成し、画像記録転写
シートの画像形成層の上に、受像シートの受像層側を重
ね、積層体をそれぞれ作成した。そして、この積層体
に、下記の方法でレーザ光を照射し、受像シート上に転
写画像を形成した。なお、比較サンプルとして、画像形
成層に含窒素化合物を含まないもの(比較サンプル1)
を用意し、同様な方法で画像形成を行った。
【0078】(1)転写シート(感熱転写シート)の作
成 1)光熱変換層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで撹拌下に混合して光熱変換
層形成用塗布液を調製した。
【0079】 塗布液組成 下記の式の赤外線吸収性シアンニン色素 0.3g
【0080】
【化7】
【0081】 ポリビニルアルコールの5%水溶液 (ポバール、タイプ205、クラレ(株)製) 6g イソプロピルアルール 5g イオン交換水 20g 赤外線吸収色素(IR−820、日本化薬(株)製) 1.7g ポリアミド酸ワニス(PAA−A、三井東圧化学(株)製)13g 1−メトキシ−2−プロパノール 60g メチルエチルケトン 88g 界面活性剤(メガファックF−177、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.05g
【0082】2)支持体表面への光熱変換層形成 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
一方の表面上に、スチレン・ブタジエン共重合体下塗層
(厚さ0.5μm)とゼラチン下塗層(厚さ0.1μ
m)とをこの順に形成して支持体を作成した。次に、こ
の支持体の下塗層の上に上記の光熱変換層形成用塗布液
を回転塗布機(ホワイラー)を用いて塗布した後、塗布
物を100℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体
上に光熱変換層(厚さ0.2μm:触針式膜厚計による
測定値、波長830nmでの吸光度1.4)を形成し
た。
【0083】3)感熱剥離層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで撹拌下に混合して感熱剥離
層形成用塗布液を調製した。
【0084】 塗布液組成 ニトロセルロース(タイプHIG120、旭化成(株)製) 1.3g メチルエチルケトン 26g プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40g トルエン 92g 界面活性剤(メガファックF−177、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.01g
【0085】4)光熱変換層表面への感熱剥離層形成 上記の支持体上に設けた光熱変換層の表面に、上記塗布
液をホワイラーを用いて塗布したのち、塗布物を100
℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に感熱剥
離層(厚さ0.1μm:同一の塗布液を同一条件で硬質
シート平面に塗布し、同一条件で乾燥して得た層を触針
式膜厚計によって測定した値)を形成した。
【0086】5)マゼンタ画像形成層形成用塗布液の調
製 下記の各成分をペイントシェーカー(東洋精機(株)
製)で二時間分散処理して、マゼンタ顔料分散母液を調
製した。そして得られた分散母液をn−プロピルアルコ
ールで希釈し、粒子径測定器(レーザ光散乱方式)で測
定したところ、顔料の粒度分布は、粒子の70重量%以
上が、180〜300nmの範囲にあった。 顔料分散母液組成 ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、 デンカブチラール#2000−L) 12.6g 色材(マゼンタ顔料、C.I.PR.57:1) 18g 分散助剤(ソルスパースS−20000、 ICIジャパン(株)製) 0.8g n−プロピルアルコール 110g ガラスビーズ 100g
【0087】下記の各成分をスターラーで撹拌下に混合
して、マゼンタ画像形成層形成用塗布液を調製した。 塗布液組成 上記顔料分散母液 6g n−プロピルアルコール 60g 下記表8の含窒素化合物 0.15g 界面活性剤(メガファックF−177、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.01g
【0088】6)感熱剥離層表面へのマゼンタ画像形成
層形成 前記の感熱剥離層の表面に、上記塗布液をホエラーを用
いて塗布したのち、塗布物を100℃のオーブン中で2
分間乾燥して、感熱剥離層の上にマゼンタ画像形成層
(厚さ0.3μm:同一の塗布液を同一条件で硬質シー
ト平面に塗布し、同一条件で乾燥して得た層を触針式膜
厚計によって測定した値)を形成した。得られた画像形
成層の光学濃度は、0.7(グリーンフィルタ、マクべ
ス濃度計での測定値)であった。以上の工程により、支
持体の上に、光熱変換層表面、感熱剥離層、そして表面
に多数分散したステアリン酸アミドの結晶を有するマゼ
ンタ画像形成層が、この順に積層された画像記録転写シ
ートを作成した。
【0089】(2)受像シートの作成 1)第一受像層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで撹拌下に混合して第一受像
層形成用塗布液を調製した。
【0090】 塗布液組成 ポリ塩化ビニル(ゼオン25、日本ゼオン(株)製) 9g 界面活性剤(メガファックF−177P、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.1g メチルエチルケトン 130g トルエン 35g シクロヘキサノン 20g ジメチルホルムアミド 20g
【0091】2)支持体表面への第一受像層形成 支持体(厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム)の一方の表面上に上記の塗布液をホワイラーを
用いて塗布した後、塗布物を100℃のオーブン中で2
分間乾燥して、該支持体上に第一受像層(厚さ1μm)
を形成した。
【0092】3)第二受像層形成用塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで撹拌下に混合して第二受像
層形成用塗布液を調製した。
【0093】 塗布液組成 メチルメタクリレート/エチルアクリレート/メタクリル酸 共重合体(ダイヤナールBR−77、三菱レーヨン(株)製)17g アルキルアクリレート/アルキルメタクリレート共重合体 (ダイヤナールBR−64、三菱レーヨン(株)製)17g ペンタエリスリトールテトラアクリレート (A−TMMT、新中村化学(株)製) 22g 界面活性剤(メガファックF−177P、 大日本インキ化学工業(株)製) 0.4g メチルエチルケトン 100g ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.05g 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン (光重合開始剤) 1.5g 4)第一受像層表面への第二受像層形成 支持体上の第一受像層の表面上に上記の塗布液をホワイ
ラーを用いて塗布した後、塗布物を100℃のオーブン
中で2分間乾燥して、該支持体上に第一受像層(厚さ2
6μm)を形成した。以上の工程により、支持体の上
に、二層の受像層が積層された受像シートを作成した。
【0094】(3)画像形成用積層体の作成 上記のようにして作成した画像記録転写シートと受像シ
ートとをそれぞれ室温で一日放置したのち、画像記録転
写シートのマゼンタ画像形成層の上に、受像シートの受
像層側を重ね、この状態で、表面温度70℃、圧力4.
5kg/cm2のヒートローラに速度200cm/秒で
通して、それらを一体化し、積層体を作成した。なお、
画像記録転写シートと受像シートとがヒートローラを通
過する際にそれぞれのシートが到達する温度を熱電対で
測定したところ、約50℃であった。
【0095】(4)画像形成用積層体の画像記録形成装
置への装着 上記で得られた積層体を室温で約10分間放置して充分
に冷却した。次いで、この積層体を、真空吸着用のサク
ション穴が設けられた回転ドラムに、受像シート面側が
ドラム表面に接するようにして積層体を巻き付け、ドラ
ム内部を真空にすることによって、積層体をドラム表面
に固定した。
【0096】(5)画像形成用積層体への画像記録 上記のドラムを回転させ、ドラム上の画像形成用積層体
の表面に外側から波長830nmの半導体レーザ光を、
光熱変換層の表面で径が7μmのスポットとなるように
集光し、回転ドラムの回転方向(主走査方向)に対して
直角方向に移動させながら(副走査)、積層体へのレー
ザ画像(画線)記録を行なった。レーザ照射条件は次の
通りである。 レーザパワー:110mW 主走査速度:10m/秒 副走査ピッチ(1回転当りの副走査量):5μm
【0097】(6)転写画像の形成 上記のレーザ画像記録を行なった積層体をドラムから取
り外し、受像シートと画像記録転写シートとを手で引き
はがしたところ、画像(画線)形成層のレーザ照射部の
みが記録線幅5.0μmで転写シートから受像シートに
転写された。 (7)再転写画像の形成 上記のようにして、カラー画像が形成された受像シート
をアート紙と重ね、前記実施例1と同様な方法でアート
紙上に再転写カラー画像を形成した。
【0098】[レーザ光を用いた画像形成による画像評
価]以上のようにして得られた各種のカラー再転写画像
について前記実施例1と同様な方法でドット形状、階調
再現性、及び印刷物近似性について評価した。なお、得
られた各単色のアート紙上での光学反射濃度は、上記実
施例1の場合とほぼ同様な値であった。その結果を表8
に示す。
【0099】
【表8】 表8 ──────────────────────────────────── サンプル 含窒素化合物 ドット形状 階調再現性 印刷物近似性 ──────────────────────────────────── 6 式(I)の化合物No. 3 BB BB BB 7 式(I)の化合物No. 7 BB BB BB 8 式(I)の化合物No. 9 AA AA BB 9 式(I)の化合物No. 10 BB AA BB 10 トリオクチルアミン BB BB BB 11 テトラ−n−ブチル BB BB BB アンモニウムブロミド BB BB BB 12 トリエチルメチル BB BB BB アンモニウムクロリド BB BB BB 13 N−エチルアニリン BB BB BB 14 N−メチルキノリニウムブロミドBB BB BB ──────────────────────────────────── 比較サンプル なし DD DD DD ────────────────────────────────────
【0100】上記表8の結果から、画像形成層に含窒素
化合物を含有させた本発明に従う感熱転写シートを用い
ることにより、レーザ光を用いる画像形成を実施した場
合でも良好なドット形状であり、階調再現性に優れた画
像であり、また印刷物近似性に優れた転写画像を得るこ
とができることが明らかである。
【0101】
【発明の効果】本発明の含窒素化合物を含有する感熱転
写シートを用いることにより、面積階調のみで、画像の
エッジシャープネスも含めたドット形状が良好で、階調
再現性に優れ、印刷物近似性に優れた転写画像を得るこ
とができる。また得られた転写画像を更に印刷本紙に再
転写する際においても転写環境、印刷本紙の材質に比較
的影響されることなく、良好な転写操作が実現できる。
従って、カラープルーフ用途などに有利な良好な再転写
画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いたシアン顔料の粒度分布を示す
グラフである。グラフの横軸は粒子径(μm)を、そし
て左縦軸は各粒径の粒子の%、そして右縦軸は累積%を
示す。
【図2】実施例1で用いたマゼンタ顔料の粒度分布を示
すグラフである。グラフの表示方法は図1と同じであ
る。
【図3】実施例1で用いたイエロー顔料の粒度分布を示
すグラフである。グラフの表示方法は図1と同じであ
る。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料、軟化点が40℃〜150℃の温度
    範囲にある非晶質有機高分子重合体、そして含窒素化合
    物を、それぞれ、30〜70重量%、25〜65重量
    %、そして0.1〜20重量%含み、層厚が0.2μm
    〜1.0μmの範囲に有るインキ層を有する感熱転写シ
    ート。
  2. 【請求項2】 インキ層中の顔料の70重量%以上のも
    のの粒径が0.1〜1.0μmの範囲にある請求項1に
    記載の感熱転写シート。
  3. 【請求項3】 インキ層中の含窒素化合物が一般式
    (I): 【化1】 [式中、R1 は炭素数8〜24のアルキル基を表し、R
    2 及びR3 はそれぞれ独立に水素原子もしくは炭素数1
    〜12のアルキル基を表す;ただし、いずれのアルキル
    基も、エーテル結合を含むか、あるいはヒドロキシ基で
    置換されていてもよく、また、R2 及びR3 がともに水
    素原子の場合には、R1 のアルキル基は少なくとも一つ
    のエーテル結合もしくはヒドロキシ基を含む。]で表わ
    されるアミド化合物である請求項1に記載の感熱転写シ
    ート。
  4. 【請求項4】 インキ層中の含窒素化合物が一般式(I
    I): 【化2】 [式中、R4 は炭素数1〜18のアルキル基或はアリー
    ル基を表わし、R5 、R6 およびR7 は、それぞれ独立
    に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキ
    ル基、またはアリール基を表わし、Xは陰イオンを表わ
    す。]で表わされる第四級アンモニウム塩である請求項
    1に記載の感熱転写シート。
  5. 【請求項5】 インキ層中の含窒素化合物が一般式(II
    I): 【化3】 [式中、R8 、R9 、R10、R11、R12およびR13は、
    それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜
    12のアルキル基またはアリール基を表わし、R14は炭
    素数1〜12のアルキレン基を表わし、Xは陰イオンを
    表わす。]で表わされる第四級アンモニウム塩である請
    求項1に記載の感熱転写シート。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の感熱転写シートのイン
    キ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背面か
    らサーマルヘッドを押し当て、受像シート上に面積階調
    で構成される転写画像を転写し、次いで、該受像シート
    上の転写画像を、別に用意した白色支持体の上に再転写
    して、該白色支持体上に光学反射濃度が1.0以上の面
    積階調で構成される転写画像を形成することからなる画
    像形成方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の感熱転写シートのイン
    キ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背面か
    らデジタル信号により変調されたレーザービームを照射
    し、受像シート上に光学反射濃度が1.0以上の面積階
    調で構成される転写画像を形成することからなる画像形
    成方法。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の感熱転写シートのイン
    キ層の上に受像シートを重ね、感熱転写シートの背面か
    らデジタル信号により変調されたレーザービームを照射
    し、アブレーション法により、受像シート上に光学反射
    濃度が1.0以上の面積階調で構成される転写画像を形
    成することからなる画像形成方法。
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