JP2001150827A - レーザー熱転写記録用インクシートおよび画像形成方法 - Google Patents

レーザー熱転写記録用インクシートおよび画像形成方法

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JP2001150827A
JP2001150827A JP33738999A JP33738999A JP2001150827A JP 2001150827 A JP2001150827 A JP 2001150827A JP 33738999 A JP33738999 A JP 33738999A JP 33738999 A JP33738999 A JP 33738999A JP 2001150827 A JP2001150827 A JP 2001150827A
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ink
sheet
thermal transfer
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JP33738999A
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Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広範囲の環境温度・湿度で安定した画像再現
性が得られ、また受像シートから再転写する永久支持体
に再生紙を用いても網点のがさつきのない優れた画像が
得られるレーザー熱転写記録用インクシートおよび画像
形成方法を提供。 【解決手段】 支持体上に少なくとも光熱変換層とイン
ク層とを有するレーザー熱転写記録用インクシートのイ
ンク層面と、支持体上に少なくとも受像層を有する受像
シートの受像面が対面するように重ね合わせ、像様に露
光加熱してインク層を受像層へ熱転写し画像を形成した
後、該画像を永久支持体上に転写する画像形成方法に用
いるレーザー熱転写記録用インクシートであって、該イ
ンク層に隣接する下層の19℃湿度30%RHにおける
含水率と、27℃湿度70%RHにおける含水率との差
が2.5%以下であるレーザー熱転写記録用インクシー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を照射し
て高解像度の画像を形成する画像形成方法に有利に用い
られるレーザー熱転写記録用インクシートに関するもの
である。特に、本発明はデジタル画像信号からレーザ記
録により、印刷分野におけるカラープルーフ(DDC
P:ダイレクト・デジタル・カラープルーフ)を作製す
るために有用なレーザー熱転写記録用インクシートおよ
び画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、グラフィックアーツの分野におい
ては、CTP(コンピューター・トゥ・プレート)の導
入に伴い、デジタルデータを直接入力することによって
印刷同等の出力が得られるデジタルカラープルーフとし
て、レーザー光によって高精細画像を出力するDDCP
(ダイレクト・デジタル・カラープルーフ)が提案され
てきている。中でも印刷と同じ顔料を用いたレーザー熱
転写記録方式が、印刷本紙への印刷と同等の色調である
点、校正が可能な点、網点が再現可能である点から高精
度のプルーフとして注目されている。
【0003】レーザー熱転写記録方式とは、少なくとも
光熱変換層とインク層を有するレーザー熱転写記録用イ
ンクシート(以下「熱転写シート」あるいは「インクシ
ート」と称することがある)と、レーザー熱転写記録用
インクシートのインク層を受容する受像層を有する受像
シートを用い、レーザー熱転写記録用インクシートのイ
ンク層面と受像シートの受像層面を対面させ、インクシ
ート側から像様にレーザー光を照射してインク層を受像
層側に熱転写し、さらに画像を坦持した受像シートから
永久支持体へ画像を再転写する画像形成方法である。
【0004】従来から、レーザー熱転写記録方式に用い
られるフィルムとしては、赤外域に発振波長を持つレー
ザー光を吸収出来る光熱変換層、及び色材と熱転写性の
バインダーを含有するインク層とを支持体上に有するレ
ーザー熱転写フィルムが知られている。
【0005】DDCPとして使用される用途において
は、様々な環境温度・湿度においても安定した色再現が
得られることが望まれている。インク層を転写するタイ
プのレーザー熱転写方式は、ある一定以上の温度でイン
ク層が全て転写するため、ベタ部の色再現は安定である
が、ハーフトーン部は環境温度・湿度が変化すると線巾
感度が変動し、ドットゲインの変動が生じてしまうとい
う問題がある。
【0006】また、受像シートから再転写する永久支持
体として再生紙を用いた場合、網点画像ががさついて、
高品質の画像が得られないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、広範囲にわたる環境温度・湿度においても安定
した画像再現性が得られるレーザー熱転写記録用インク
シートおよび画像形成方法を提供することにある。
【0008】また、受像シートから再転写する永久支持
体として再生紙を用いた場合にも網点のがさつきのない
優れた画像が得られるレーザー熱転写記録用インクシー
トおよび画像形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0010】1.支持体上に少なくとも光熱変換層とイ
ンク層とを有するレーザー熱転写記録用インクシートの
インク層面と、支持体上に少なくとも受像層を有する受
像シートの受像面が対面するように重ね合わせ、像様に
露光加熱することによりインク層を受像層へ熱転写し画
像を形成した後、該画像を永久支持体上に転写する画像
形成方法に用いるレーザー熱転写記録用インクシートで
あって、該インク層に隣接する下層の19℃湿度30%
RHにおける含水率と、27℃湿度70%RHにおける
含水率との差が2.5%以下であることを特徴とするレ
ーザー熱転写記録用インクシート。
【0011】2.前記インク層の19℃湿度30%RH
における含水率と、27℃湿度70%RHにおける含水
率との差が1.5%以下であることを特徴とする1に記
載のレーザー熱転写記録用インクシート。
【0012】3.支持体上に少なくとも光熱変換層とイ
ンク層とを有するレーザー熱転写記録用インクシートの
インク層面と、支持体上に少なくとも受像層を有する受
像シートの受像面が対面するように重ね合わせ、像様に
露光加熱することによりインク層を受像層へ熱転写し画
像を形成した後、該画像を永久支持体上に転写する画像
形成方法において、1又は2に記載のレーザー熱転写記
録用インクシートを用いることを特徴とする画像形成方
法。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。 (レーザー熱転写記録用インクシート)本発明のレーザ
ー熱転写記録用インクシートは、支持体の一方の表面に
少なくとも光熱変換層とインク層とを有してなり、必要
に応じてこれらの層と支持体との間にクッション層、剥
離層等の種々の機能を有する層が積層された構成からな
り、他方の表面に、必要に応じてバックコート層を有す
る。
【0014】〈支持体〉支持体としては、例えば、紙、
コート紙、合成紙(ポリプロピレン、ポリスチレン、も
しくは、それらを紙とはり合せた複合材料)等の各種紙
類、塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂シート(アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂シート)、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレ
フタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ム、ポリアクリレートフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリサルホンフィ
ルム、ポリエーテルサルホンフィルム、ポリエーテルイ
ミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィル
ム、シンジオタクチックポリスチレン、延伸ナイロンフ
ィルム、ポリアセテートフィルム、ポリメチルメタクリ
レートフィルム等の単層あるいはそれらを2層以上積層
した各種プラスチックフィルムないしシート、各種の金
属で形成されたフィルムないしシート、各種のセラミッ
クス類で形成されたフィルムないしシート、更には、ア
ルミニウム、ステンレス、クロム、ニッケル等の金属
板、樹脂コーティングした紙に金属の薄膜をラミネート
または蒸着したものが挙げられる。
【0015】本発明においては、従来公知の表面改質処
理を行ってもよい。これらの表面改質処理としては、火
焔放射処理、硫酸処理、コロナ放電処理、プラズマ処
理、グロー放電処理などが挙げられる。なお、本発明に
おいては、表面改質処理の代わりに前記支持体の上に接
着層を設けてもよい。接着層としては、従来公知の物が
特に制限なく使用できる。接着層を設ける方法として
は、水系樹脂塗布、溶剤系樹脂塗布、水系ラテックス塗
布、ホットメルト塗布などが挙げられる。
【0016】レーザー光をインクシート側から照射して
画像を形成するのであれば、インクシートの支持体は透
明であることが望ましい。レーザー光を受像シート側か
ら照射して画像を形成するのであれば、インクシートの
支持体は透明である必要はない。支持体の厚みとして
は、6〜200μm程度が好ましく、より好ましくは2
5〜100μmである。
【0017】〈クッション層〉支持体とインク層の間に
は熱転写時のインクシートと受像シートの密着性を高め
るためにクッション層を有するか、もしくはクッション
性のある支持体を用いるのが好ましい。このクッション
層は熱軟化性又は弾性を有する層であり、加熱により十
分に軟化変形しうるもの、または低弾性率を有する材料
あるいはゴム弾性を有する材料を使用すればよい。クッ
ション層はクッション性を有する層であり、ここで言う
クッション性を表す指針として、弾性率や針入度を利用
することができる。例えば、25℃における弾性率が1
〜250kg/mm2程度の、あるいは、JIS K2
530−1976に規定される針入度が15〜500、
更に好ましくは30〜300程度の層が、印刷分野にお
けるカラープルーフ画像の形成に対して好適なクッショ
ン性を示すことが確認されているが、要求される程度は
目的とする画像の用途に応じて適宜選択することができ
る。クッション層はTMA軟化点が70℃以下であるこ
とが好ましく、より好ましくは60℃以下である。
【0018】クッション層の好ましい特性は必ずしも素
材の種類のみで規定できるものではないが、素材自身の
特性が好ましいものとしては、ポリオレフィン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、ポリブタジエン樹脂、スチレン−ブタ
ジエン共重合体(SBR)、スチレン−エチレン−ブテ
ン−スチレン共重合体(SEBS)、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体(NBR)、ポリイソプレン樹脂
(IR)、スチレン−イソプレン共重合体(SIS)、
アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ブチルゴム、ポリノルボ
ルネン等が挙げられる。これらの中でも、比較的低分子
量のものが本発明の要件を満たし易いが、素材との関連
で必ずしも限定できない。クッション層は溶剤塗布によ
り設けることができるが、ラテックスやエマルジョンの
ような水系の分散物の状態で塗布形成することも可能で
ある。この他、水溶性樹脂も使用できる。これらの樹脂
は、必要によって単独又は混合して用いることができ
る。また、上記以外の素材でも、各種添加剤を加えるこ
とによりクッション層に好ましい特性が付与できる。こ
のような添加剤としては、ワックス等の低融点物質、可
塑剤などが挙げられる。具体的にはフタル酸エステル、
アジピン酸エステル、グリコールエステル、脂肪酸エス
テル、燐酸エステル、塩素化パラフィン等が挙げられ
る。また、例えば「プラスチックおよびゴム用添加剤実
用便覧」、化学工業社(昭和45年発行)などに記載の
各種添加剤を添加することができる。これら添加剤の添
加量等は、ベースとなるクッション層素材との組合せで
好ましい物性を発現させるのに必要な量を選択すればよ
く、特に限定されないが一般的に、クッション層素材量
の10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。
【0019】クッション層を設けるのには或る程度の厚
さを持たせるために塗布(ブレードコーター、ロールコ
ーター、バーコーター、カーテンコーター、グラビアコ
ーター等)あるいはラミネート(例えばホットメルトに
よる押出しラミネーション法等)、フィルムの貼合せな
どにより行い、更に表面平滑性を出すために、塗布にて
仕上げることもできる。クッション層の膜厚は0.3〜
10μmが好ましく、より好ましくは0.5〜5μmで
ある。
【0020】〈光熱変換層〉光熱変換層は、支持体とイ
ンク層との間でレーザー光を熱に変換する層である。光
熱変換層は、一般に、光熱変換物質(色素、顔料など)
とバインダーとを含有する。使用できる光熱変換物質の
例としては、カーボンブラックのような黒色顔料、フタ
ロシアニン、ナフタロシアニンのような可視から近赤外
域に吸収を有する大環状化合物の顔料、光ディスクなど
の高密度レーザ記録のレーザ吸収材料として使用される
有機染料(インドレニン染料等のシアニン染料、アント
ラキノン系染料、アズレン系色素、フタロシアニン系染
料)およびジチオールニッケル錯体等の有機金属化合物
色素などが挙げられる。なお、前記光熱変換層はできる
だけ薄いことが好ましく、そのためレーザー光波長域に
おいて大きい吸光係数を示すシアニン系色素やフタロシ
アニン系色素を用いることが好ましい。
【0021】前記光熱変換層のバインダーの材料として
は、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することが
できるが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル酸系
モノマーの単独重合体又は共重合体、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、セルロースアセテート等のセル
ロース系ポリマー、ポリスチレン、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアルコール等のビニル系ポリマー及
びビニル化合物の共重合体、ポリエステル、ポリアミド
等の縮合系ポリマー、ブタジエン・スチレン共重合体等
のゴム系熱可塑性ポリマー、エポキシ化合物等の光重合
性又は熱重合性化合物を重合・架橋させたポリマー等が
挙げられる。
【0022】前記光熱変換層が、光熱変換物質とバイン
ダーとを含有する場合、両者の質量比(光熱変換物質:
バインダー)としては、1:5〜10:1であるのが好
ましく、1:3〜3:1であるのが特に好ましい。前記
バインダーの量が少なすぎると、前記光熱変換層の凝集
力が低下し、形成画像が受像シートに転写される際に、
一緒に転写され易くなる傾向があり、画像の混色の原因
となる。また、前記バインダーが多すぎると、一定の光
吸収率を達成するためには前記光熱変換層の層厚を大き
くする必要があり、感度の低下を招き易い傾向がある。
【0023】前記光熱変換層の厚みとしては、一般に
0.05〜2μmであり、0.1〜1μmが好ましい。
また、前記光熱変換層は、光記録に用いるレーザ光の波
長での光吸収率として70%以上を示すことが好まし
い。
【0024】また、光熱変換層へ各種の離型剤を含有さ
せることで、光熱変換層とインク層との剥離性を上げ、
感度を向上することもできる。離型剤としては、シリコ
ーン系の離型剤(ポリオキシアルキレン変性シリコーン
オイル、アルコール変性シリコーンオイルなど)、フッ
素系界面活性剤、その他、各種界面活性剤等が有効であ
る。
【0025】光熱変換層をインク層に隣接させる場合
は、光熱変換層に湿潤剤を含有させるか又は光熱変換層
に熱処理を施すのが好ましい。湿潤剤としてはグリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、ペンタンジオール、ヘキシレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ソルビトール、ペンタ
エリスリトールやアルカノールアミンが挙げられる。光
熱変換層中に占める湿潤剤の割合は、0.01〜10質
量%が好ましく、0.1〜5.0質量%がより好まし
い。
【0026】光熱変換層に熱処理を施す場合は、光熱変
換層形成後に、光熱変換層塗膜を更に80℃〜150℃
で30分〜24時間加熱するのが好ましい。
【0027】光熱変換層をインク層に隣接させる場合
は、光熱変換層の19℃湿度30%RHにおける含水率
と、27℃湿度70%RHにおける含水率との差が2.
5%以下であることが好ましく、0.5%以下であるこ
とがより好ましい。
【0028】光熱変換層の形成は、従来公知の塗布方法
(ブレードコーター、ロールコーター、バーコーター、
カーテンコーター、グラビアコーター等)により行うこ
とができる。
【0029】〈剥離層〉剥離層は、前記光熱変換層で発
生した熱の作用により気体を発生させる感熱材料を含む
層である。感熱材料としては、それ自身が熱により分解
ないし変質して気体を発生する化合物(ポリマー又は低
分子化合物)、あるいはその材料の特性として水分等の
易気化性気体を相当量吸収ないし吸着している化合物
(ポリマー又は低分子化合物)等を用いることができ
る。なお、それらは併用することも可能である。
【0030】前記熱により分解ないし変質して気体を発
生するポリマーの例としては、ニトロセルロース等の自
己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン等のハロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合物が
吸着されているポリイソブチルメタクリレート等のアク
リル系ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着されてい
るエチルセルロース等のセルロースエステル、水分等の
揮発性化合物が吸着されているゼラチン等の天然高分子
化合物等が挙げられる。前記熱により分解ないし変質し
て気体を発生する低分子化合物の例としては、ジアゾ化
合物やアジド化合物のような発熱分解して気体を発生す
る化合物などが挙げられる。上記のような、熱による感
熱材料による分解ないし変質等は、280℃以下で発生
することが好ましく、230℃以下で発生することがよ
り好ましい。
【0031】なお、剥離層で、前記感熱材料として低分
子化合物を用いる場合には、バインダーと組合せること
が望ましい。該バインダーとしては、上記のそれ自身が
熱により分解ないし変質して気体を発生するポリマーで
もよく、あるいはそのような性質を持たない通常のポリ
マーバインダーでもよい。感熱性の低分子化合物とバイ
ンダーとを併用する場合には、前者と後者との質量比
で、0.02:1〜3:1であることが好ましく、0.
05:1〜2:1であることがより好ましい。
【0032】剥離層をインク層に隣接させる場合は、剥
離層に湿潤剤を含有させるか又は剥離層に熱処理を施す
のが好ましい。湿潤剤としてはグリセリン、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、ソルビトール、ペンタエリスリトール
やアルカノールアミンが挙げられる。剥離層中に占める
湿潤剤の割合は、0.01〜10質量%が好ましく、
0.1〜5.0質量%がより好ましい。
【0033】剥離層に熱処理を施す場合は、剥離層形成
後に、剥離層塗膜を更に80℃〜150℃で30分〜2
4時間加熱するのが好ましい。
【0034】剥離層をインク層に隣接させる場合は、剥
離層の19℃湿度30%RHにおける含水率と、27℃
湿度70%RHにおける含水率との差が2.5%以下で
あり、0.5%以下であることがより好ましい。
【0035】剥離層は、前記光熱変換層を、そのほぼ全
面にわたって被覆していることが望ましく、その厚さは
0.03〜1μmであることが好ましく、0.05〜
0.5μmであることがより好ましい。
【0036】〈インク層〉インク層は主として着色剤と
熱可塑性バインダーから成る。レーザー熱転写法におい
て、インク層は、加熱時に溶融又は軟化して着色剤とバ
インダー等を含有する層毎、転写可能である層であり、
完全な溶融状態で転写しなくてもよい。上記着色剤とし
ては、例えば無機顔料(二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化
カドミウム、酸化鉄、ならびに、鉛、亜鉛、バリウム及
びカルシウムのクロム酸塩等)及び有機顔料(アゾ系、
チオインジゴ系、アントラキノン系、アントアンスロン
系、トリフェンジオキサジン系の顔料、バット染料顔
料、フタロシアニン顔料及びその誘導体、キナクリドン
顔料等)などの顔料ならびに染料(酸性染料、直接染
料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料又は昇華
性色素等)を挙げることができる。顔料の平均粒径とし
ては、例えば全顔料の70%以上が1.0μm以下であ
ることが好ましい。前記顔料の平均粒径が大き過ぎる
と、カラー再現時の各色の重なり部の透明性が損なわれ
ることがある。
【0037】例えばカラープルーフ材料とする場合、イ
エロー、マゼンタ、シアンがそれぞれ、C.I.210
95又はC.I.21090,C.I.15850:
1,C.I.74160の顔料が好ましく用いられる。
【0038】インク層における着色剤の含有率は、所望
の塗布膜厚で所望の濃度が得られるように調整すればよ
く、特に限定されないが、通常5〜70質量%の範囲内
にあり、好ましくは10〜60質量%である。
【0039】DDCPとして用いる場合、印刷に用いて
いる顔料と同じ顔料を選択し、印刷顔料と同様の分散粒
径まで分散し、透明性のある熱可塑性バインダーを選択
すれば、印刷と同等の色再現性が得られることが出来る
ため好ましい。また顔料の粒径を揃えることで高濃度が
得られることは特開昭62−158092号に開示され
ているが、顔料の分散性を確保し、良好な色再現を得る
ために、各種分散剤を使用することが有効である。
【0040】インク層のバインダーとしては、非晶質で
透明な、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。熱可塑
性樹脂としては、融点或いは軟化点が、40〜200℃
の範囲内にある樹脂が用いられる。適当な熱可塑性を持
たせることで、露光・加熱時に被転写体へ、感熱転写さ
せることが可能となる。本発明においては軟化点が40
℃〜150℃の熱可塑性樹脂を有することが好ましい。
【0041】具体的には、エチレン系共重合体、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系
樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系
樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルアセタ
ール系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系樹脂、および特
開平6−312583号に記載のインク層バインダー用
樹脂等が挙げられる。また本発明では上記の熱可塑性樹
脂以外に天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム、クロロプレンゴム、ジエン系コポリマー等のエ
ラストマー類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、
ロジンフェノール樹脂、水添ロジン等のロジン誘導体;
並びにフェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロペンタジ
エン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化合物、ワ
ックス類などを用いることもできる。
【0042】また、熱分解性の高いバインダーを使用す
ることにより、アブレーション転写により画像形成も可
能である。かかるバインダーとしては、平衡条件下で測
定されたときに望ましくは200℃以下の温度で急速な
酸触媒的部分分解を起こすポリマー物質が挙げられ、具
体的にはニトロセルロース類、ポリカーボネート類およ
びJ.M.J.フレチェット(Frechet)、F.
ボーチャード(Bouchard)、J.M.ホーリハ
ン(Houlihan)、B.クリクズク(Krycz
ke)およびE.エイクラー(Eichler)、J.
イメージング・サイエンス(Imaging Scie
nce)、30(2)巻、59−64頁(1986)に
報告されているタイプのポリマー類、およびポリウレタ
ン類、ポリエステル類、ポリオルトエステル類、および
ポリアセタール類、並びにこれらの共重合体が含まれ
る。また、これらのポリマーは、その分解メカニズムと
共に、上述のホーリハン等の報告書により詳細に示され
ている。
【0043】これらの熱転写性の熱可塑性バインダー
は、インク層全体の40質量%以上とすることが好まし
い。40質量%未満では、十分な熱転写性を持たせるこ
とが困難となる。
【0044】本発明においては、インク層中に含窒素化
合物が含有されていることが好ましい。含窒素化合物と
しては、例えば、アミド化合物、アミン類、第四級アン
モニウム塩類、ヒドラジン類、芳香族アミン類、複素環
芳香族化合物を挙げることができる。これらのうちで
は、アミド化合物及び第四級アンモニウム塩類が好まし
い。含窒素化合物としては、例えば、アミド化合物とし
ては、N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステア
リン酸アミド、アミン類としては、シクロヘキシルアミ
ン、トリオクチルアミン、エチレンジアミン、第四級ア
ンモニウム塩としては、ヘキサメトニウムブロミド[す
なわち、ヘキサメチレンビス(トリメチルアンモニウム
ブロミド)]、ヒドラジン類としては、ジメチルヒドラ
ジン、芳香族アミン類としては、p−トルイジン、N−
ジメチルアニリン、N−エチルアニリン、複素環芳香族
化合物としては、N−メチルピロール、N−エチルピリ
ジニウムブロミド、イミダゾール、N−メチルキノリニ
ウムブロミド及び2−メチルベンゾチアゾールを挙げる
ことができる。上記含窒素化合物は、インク層中に、
0.1〜20質量%、好ましくは、2〜10質量%含有
されていることが好ましい。
【0045】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子(マット材)の添加が可能である。
【0046】好ましいインク層の厚さは0.2〜2μ
m、更に好ましくは0.3〜1.5μmである。特に、
0.8μm以下とすることで高感度が得られることが確
認されているが、使用するバインダーや着色剤の種類、
その混合比などによりインク層の薄膜転写性が異なるの
で、最適な膜厚範囲は感度と解像度のバランス、その他
所望の画像再現性能により選択する。
【0047】(受像シート)本発明に使用可能な受像シ
ートは、前記レーザー熱転写記録用インクシートから像
様に剥離したインク層を受容して画像を形成するものが
挙げられる。通常、受像シートは支持体の一方の面に少
なくとも1層以上の受像層を設けてなるが、支持体のみ
から形成されることもある。受像シートは、適度の耐熱
強度を有すると共に、画像が適正に形成されるよう寸法
安定性に優れることが望ましい。
【0048】受像シートの支持体としては、インクシー
トで記載したものと同様のものが使用できる。
【0049】支持体上に形成する受像層は、バインダー
と必要に応じて添加される各種添加剤やマット材からな
る。また、場合によってはバインダーのみで形成され
る。受像性の良い受像層用バインダーとしては、ポリ酢
酸ビニルエマルジョン系接着剤、クロロプレン系接着
剤、エポキシ樹脂系接着剤等の接着剤、天然ゴム、クロ
ロプレンゴム系、ブチルゴム系、ポリアクリル酸エステ
ル系、ニトリルゴム系、ポリサルファイド系、シリコン
ゴム系、ロジン系、塩化ビニル系、石油系樹脂及びアイ
オノマー樹脂などの粘着材、再生ゴム、SBR、ポリイ
ソプレン、ポリビニルエーテル等を挙げることができ
る。
【0050】また、受像層上に形成された画像を、更に
加熱及び/または加圧により他の被記録媒体に再転写す
る場合は、受像層として極性の比較的小さい(SP値の
小さい)樹脂が特に好ましい。例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン−塩化ビニル共重合体、ポリブ
タジエン樹脂、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル系樹脂、各種変性オレフィンなどである。受像層の膜
厚は通常、1〜10μmであるが、クッション層を受像
層として用いる場合はこの限りではない。クッション層
としてはインクシートで記載したクッション層が利用で
きる。その他、必要に応じて受像層と支持体の間、より
好ましくは受像層とクッション層の間に剥離層、受像層
と反対側の支持体表面にバックコート層、帯電防止層な
どを設けることができる。
【0051】(レーザー熱転写記録方式)インク層の転
写は溶融熱転写、アブレーションによる転写、昇華型転
写のいずれでもよく、レーザービームを熱に変換し、そ
の熱エネルギーを利用してインクを受像シートに転写
し、受像シート上に画像を形成する方法である。本発明
では、印刷に類似した色相の画像を作製するという点
で、溶融・アブレーション方式が好ましい。
【0052】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (受像シート試料の作製)厚さ100μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(T100:三菱化学ポリエ
ステル社製)の一方の表面上に、以下のクッション層塗
布液1を、乾燥後の膜厚が約20μmの厚みになるよう
にアプリケーターにて塗布し、クッション層を形成し
た。次いで、クッション層の上に以下の剥離層塗布液1
をワイヤーバーにて3.4g/m2の付量になるように
塗布・乾燥し、さらに剥離層上に以下の受像層塗布液を
ワイヤーバーにて1.5g/m2の付量になるよう塗布
・乾燥して受像シート試料を作製した。 (クッション層塗布液1) アクリル系ラテックス(ヨドゾールAD92K:日本NSC社製) 100部 (剥離層塗布液1) エチルセルロース(エトセル10:ダウ・ケミカル社製) 13部 エチルアルコール 87部 (受像層塗布液) アクリル樹脂ラテックス(ヨドゾールA5805、樹脂分55%: 日本NSC社製) 17.4部 イソプロピルアルコール 14部 水 66部 実施例1 (インクシート試料1の作製)厚さ100μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステル
社製:T100)の一方の面に以下のクッション層塗布
液2をリバースロールコーターによって塗布、乾燥し
て、乾燥後の厚みが6μmのクッション層を形成した。
このクッション層の上に以下の光熱変換層塗布液1をワ
イヤーバーにより塗布し、80℃で乾燥して光熱変換層
の塗膜を形成した後、さらに100℃で30分間、熱処
理を行った。
【0053】この光熱変換層の波長830nmにおける
透過吸収率は0.85で、乾燥付き量は、0.6g/m
2であった。
【0054】なお、この光熱変換層の含水率を後に定め
る方法により測定したところ、表1に示す結果となっ
た。
【0055】次いで光熱変換層の上に以下のインク層塗
布液1をワイヤーバーにより塗布、乾燥して、乾燥後の
厚みが0.5μmのインク層を形成し、インクシート試
料1を作製した。 (クッション層塗布液2) スチレン−エチレン−ブテン−スチレン共重合体(クレイトンG1657: シェル化学社製) 14部 タッキファイヤー(スーパーエステルA100:荒川化学社製) 6部 メチルエチルケトン 10部 トルエン 80部 (光熱変換層塗布液1) ポリビニルアルコール(ゴーセノールEG−30:日本合成化学社製) 6部 カーボンブラック分散物(SD−9020:大日本インキ社製) 4部 フッ素系界面活性剤(サーフロンS−383:旭硝子社製) 0.2部 水 490部 (インク層塗布液1) マゼンタ顔料分散物(MHIマゼンタ#785、ブリリアントカーミンの メチルエチルケトン分散物:御国色素社製) 48部 スチレン−アクリル共重合体樹脂(ハイマーSBM−73F:三洋化成社製) 8.7部 エチレン−酢酸ビニル樹脂(EV−40Y:三井デュポンポリケミカル社製) 0.9部 フッ素系界面活性剤(メガファックF−178K:濃度30%、 大日本インキ社製) 0.4部 シリコン樹脂粒子(トスパール130:東芝シリコーン社製) 1部 メチルエチルケトン 25部 シクロヘキサノン 16部 実施例2 (インクシート試料2の作製)インク層塗布液として下
記のインク層塗布液2を用いた以外は、実施例1と同様
にしてインクシート試料2を作製した。 (インク層塗布液2) マゼンタ顔料分散物(MHIマゼンタ#785、ブリリアントカーミンの メチルエチルケトン分散物:御国色素社製) 48部 スチレン−アクリル共重合体樹脂(ハイマーSBM−73F:三洋化成社製) 8.7部 エチレン−酢酸ビニル樹脂(EV−40Y:三井デュポンポリケミカル社製) 0.9部 N−ヒドロキシエチル−12−ヒドロキシステアリン酸アミド 1.5部 フッ素系界面活性剤(メガファックF−178K:濃度30%、 大日本インキ社製) 0.4部 シリコン樹脂粒子(トスパール130:東芝シリコーン社製) 1部 メチルエチルケトン 25部 シクロヘキサノン 16部 実施例3 (インクシート試料3の作製)光熱変換層塗布液として
下記の光熱変換層塗布液2を用いた以外は、実施例1と
同様にしてインクシート試料3を作製した。 (光熱変換層塗布液2) ポリビニルアルコール(RS−110:クラレ社製) 3.6部 カーボンブラック水分散物(CAB−O−JET300:CABOT社製) 2.1部 フッ素界面活性剤(FT−251:ネオス社製) 0.06部 水 75.2部 イソプロピルアルコール 18.8部 実施例4 (インクシート試料4の作製)光熱変換層塗布液として
下記の光熱変換層塗布液3を用いた以外は、実施例1と
同様にしてインクシート試料4を作製した。 (光熱変換層塗布液3) ポリビニルアルコール(RS−110:クラレ社製) 3.6部 カーボンブラック水分散物(CAB−O−JET300:CABOT社製) 2.1部 ホウ酸 0.24部 フッ素界面活性剤(FT−251:ネオス社製) 0.06部 水 75.2部 イソプロピルアルコール 18.8部 実施例5 (インクシート試料5の作製)光熱変換層塗布液として
下記の光熱変換層塗布液4を用いた以外は、実施例1と
同様にしてインクシート試料5を作製した。 (光熱変換層塗布液4) ポリビニルアルコール(ゴーセノールEG−30:日本合成化学社製) 6部 カーボンブラック分散物(SD−9020:大日本インキ社製) 4部 フッ素系界面活性剤(サーフロンS−383:旭硝子社製) 0.2部 グリセリン 0.1部 水 490部 実施例6 (インクシート試料6の作製)インク層塗布液として下
記のインク層塗布液3を用いた以外は、実施例1と同様
にしてインクシート試料6を作製した。 (インク層塗布液3) マゼンタ顔料分散物(MHIマゼンタ#785、ブリリアントカーミンの メチルエチルケトン分散物:御国色素社製) 48部 スチレン−アクリル共重合体樹脂(ハイマーSBM−73F:三洋化成社製) 8.7部 エチレン−酢酸ビニル樹脂(EV−40Y:三井デュポンポリケミカル社製) 0.9部 N−エチルアニリン 1.8部 フッ素系界面活性剤(メガファックF−178K:濃度30%、 大日本インキ社製) 0.4部 シリコン樹脂粒子(トスパール130:東芝シリコーン社製) 1部 メチルエチルケトン 25部 シクロヘキサノン 16部 実施例7 光熱変換層とインク層との間に、以下の剥離層塗布液2
をワイヤーバーにより塗布、乾燥して0.1μmの剥離
層を設けた以外は、実施例1と同様にしてインクシート
試料7を作製した。 (剥離層塗布液2) ニトロセルロース(タイプHIG120:旭化成社製) 1.3部 グリセリン 0.01部 メチルエチルケトン 26部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 40部 トルエン 92部 界面活性剤(メガファックF−177:大日本インキ化学工業社製) 0.01部 比較例1 (インクシート試料8の作製)光熱変換層の熱処理を行
わなかった以外は、実施例1と同様にしてインクシート
試料8を作製した。
【0056】比較例2 (インクシート試料9の作製)光熱変換層塗布液として
前述の光熱変換層塗布液2を用い、かつ光熱変換層の熱
処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてイン
クシート試料9を作製した。
【0057】比較例3 (インクシート試料10の作製)光熱変換層塗布液とし
て前述の光熱変換層塗布液2を、インク層塗布液として
前述のインク層塗布液2を用い、かつ光熱変換層の熱処
理を行わなかった以外は、実施例1と同様にしてインク
シート試料10を作製した。 〈含水率の測定〉含水率の測定としては、カールフィッ
シャー法を用いる。即ち、含水率を測定する試料(イン
ク層に隣接する下層およびインク層)を、製膜後、基材
から剥がし取り、19℃湿度30%RHと27℃湿度7
0%RHでそれぞれ24時間以上調湿した後、それぞれ
の条件下で試料の質量を精秤する。
【0058】その後、カールフィッシャー水分気化装置
(三菱化学社製:VA−06)にて180℃で7分間測
定を行い、試料の水分量(質量)を求め、水分量÷試料
質量×100をその試料の含水率とする。 〈環境変動による画像再現安定性の評価〉低温・低湿の
環境として19℃湿度30%RH、高温・高湿の環境と
して27℃湿度70%RHの環境の2点を選んだ。受像
シート試料とそれぞれのインクシート試料1〜10とを
組み合わせて、露光機(シャープ社製:LT090MD
/MF、波長830nm、最大出力100mW)、イン
クシート試料、受像シート試料とも、12時間以上それ
ぞれの条件で調温・調湿した後、露光を行い、175線
の網点画像を出力し、ラミネーター(東京ラミネックス
社製:DX−700)にてアート紙に再転写し、最終画
像を得た。得られた網点画像のうち50%のドットゲイ
ンを反射濃度計(GRETAG D−186)を用いて
測定し、低温・低湿と高温・高湿でのドットゲインの差
を求めた。この差が小さいほど良好である。なお露光
は、それぞれの環境で同じ露光エネルギーとなるように
した。結果を表1に示す。 〈再生紙使用での網点画像評価〉受像シート試料とそれ
ぞれのインクシート試料1〜10とを組み合わせて、露
光機(シャープ社製:LT090MD/MF、波長83
0nm、最大出力100mW)にセットし、網点画像を
出力したのち、ラミネーター(東京ラミネックス社製:
DX−700)により再生紙に再転写し、最終画像を得
た。得られた画像についてルーペを用い、目視にて網点
評価した。結果を表1に示す。
【0059】◎:画像中95%以上が、がさつきのない
良好な網点画像であった ○:画像中80%以上が、がさつきのない良好な網点画
像であった ×:画像中50%以上の網点の周囲にがさつきが見られ
た。
【0060】
【表1】
【0061】表1から明らかなように、本発明のレーザ
ー熱転写記録用インクシートおよび画像形成方法を用い
ることにより、環境変動によるドットゲインの変動が少
なく、また、永久支持体として再生紙を用いた場合に
も、がさつきの極めて少ない高品質の網点画像が得られ
ることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明により、広範囲にわたる環境温度
・湿度においても安定した画像再現性が得られるレーザ
ー熱転写記録用インクシートおよび画像形成方法を提供
することができる。
【0063】また、受像シートから再転写する永久支持
体として再生紙を用いた場合にも網点のがさつきのない
優れた画像が得られるレーザー熱転写記録用インクシー
トおよび画像形成方法を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも光熱変換層とイン
    ク層とを有するレーザー熱転写記録用インクシートのイ
    ンク層面と、支持体上に少なくとも受像層を有する受像
    シートの受像面が対面するように重ね合わせ、像様に露
    光加熱することによりインク層を受像層へ熱転写し画像
    を形成した後、該画像を永久支持体上に転写する画像形
    成方法に用いるレーザー熱転写記録用インクシートであ
    って、該インク層に隣接する下層の19℃湿度30%R
    Hにおける含水率と、27℃湿度70%RHにおける含
    水率との差が2.5%以下であることを特徴とするレー
    ザー熱転写記録用インクシート。
  2. 【請求項2】 前記インク層の19℃湿度30%RHに
    おける含水率と、27℃湿度70%RHにおける含水率
    との差が1.5%以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のレーザー熱転写記録用インクシート。
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも光熱変換層とイン
    ク層とを有するレーザー熱転写記録用インクシートのイ
    ンク層面と、支持体上に少なくとも受像層を有する受像
    シートの受像面が対面するように重ね合わせ、像様に露
    光加熱することによりインク層を受像層へ熱転写し画像
    を形成した後、該画像を永久支持体上に転写する画像形
    成方法において、請求項1又は2に記載のレーザー熱転
    写記録用インクシートを用いることを特徴とする画像形
    成方法。
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