JP2001150821A - 熱転写材料 - Google Patents

熱転写材料

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JP2001150821A
JP2001150821A JP34209299A JP34209299A JP2001150821A JP 2001150821 A JP2001150821 A JP 2001150821A JP 34209299 A JP34209299 A JP 34209299A JP 34209299 A JP34209299 A JP 34209299A JP 2001150821 A JP2001150821 A JP 2001150821A
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JP34209299A
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Shinichi Yoshinari
伸一 吉成
Akira Hatakeyama
晶 畠山
Tamotsu Suzuki
保 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成層の転写性能の低下による画像品質
の劣化を伴うことなく、顔料の分散安定性を向上し、剥
離不良による凹凸や濃度ムラ等のない、鮮鋭で高画質な
転写画像を形成しうる熱転写材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に少なくとも画像形成層を有す
る熱転写材料において、前記画像形成層が、下記一般式
(1)〜(4)のいずれかで表される化合物を含有する
熱転写材料〔R1:炭素数1〜10のアルコキシ基、
2:炭素数1〜20のアルコキシ基、l,n:1〜6
の整数、かつl+n≦6、R3〜R6:水素原子、炭素数
2〜20のアシル基、R7:水素原子、炭素数1〜5の
アルキル基、R8:炭素数1〜30のアルキル基、r:
1〜10の整数、R9:炭素数1〜20のアルキル基、
p,q:1〜30の整数〕。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ照射により
熱転写する熱転写材料に関し、詳しくは、デジタル画像
信号に基づきレーザ照射して、印刷分野におけるカラー
プルーフ(DDCP:ダイレクト・デジタル・カラープ
ルーフ)、或いは、マスク画像を作製する熱転写材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱転写記録技術としては、熱溶融
性色材層又は熱昇華性色素を含有する色材層を支持体上
に設けた熱転写材料と熱転写受像材料とを積層し、サー
マルヘッド、通電ヘッド等の、電気信号により制御され
る加熱装置により、熱転写材料側から画像様に加熱し
て、画像を熱転写受像材料に転写記録するものがある。
このような熱転写記録技術は、低騒音、メンテナンスフ
リー、低コスト、カラー化が容易で、デジタル記録が可
能である等の特徴を有しており、各種プリンタ、レコー
ダ、ファクシミリ、コンピュータ端末等の多くの分野で
利用されている。
【0003】さらに、医療、印刷等の分野では、より解
像度が高く、高速記録が可能で、さらに画像処理の可能
な、いわゆるデジタル記録のできる記録方式が求めら
れ、上述のサーマルヘッド等の加熱装置を用いた熱転写
記録方式のほか、レーザ照射による光熱変換作用を利用
したレーザ記録技術が注目され、製品化されてきてい
る。レーザ記録技術では、小焦点に集光した高エネルギ
ー光を用いるため、より高解像度な画像を高速に得るこ
とが可能である。
【0004】一方、熱転写記録に用いる熱転写材料は、
支持体上に薄膜に塗布形成した画像形成層を有し、該画
像形成層を画像様に熱印加し該加熱部全体、即ち、熱印
加された領域に設けられてある厚みの画像形成層が、熱
転写材料の中間層との接合面で剥離され熱転写受像材料
上に完全転写されることにより、高解像度で、濃度の安
定した高品質な画像を形成することができる。従って、
画像形成しうる前記画像形成層は、均一厚で、加熱部と
非加熱部の境界で容易に層破壊して転写しうる転写性能
(画像形成性)を有し、かつ一様な濃度を有している必
要がある。
【0005】ところが、熱転写材料の画像形成層は、薄
膜な層とする必要があるため、画像形成層中に用いる顔
料粒子も微粒子のものが要求される。しかしながら、顔
料粒子は、粒子サイズが小さいほど分散安定性に劣り、
均一に分散させても容易に再凝集しやすく、画像形成層
形成用の塗布液中における顔料粒子の存在量に偏りを生
じやすくなる。塗布液中に顔料粒子の存在量に偏りがあ
ると、高分子に対する混合比が変動し、特に塗布形成さ
れた画像形成層の、凝集した顔料を含む領域では厚膜化
しやすくなり、均一厚の画像形成層を形成することがで
きなくなる。厚膜化した部分は濃度が高く、転写画像に
濃度ムラを生ずる。また、画像形成層の顔料粒子の密な
部分では、高分子の含有率が低く、熱転写時の接着性が
低下して転写不良等による画像欠陥も誘発しやすくな
る。従って、画像形成層の着色剤として微粒子の顔料を
用いた場合でも、その塗布液中における顔料の分散安定
性を長期間保持しうる、即ち、経時での分散安定性に優
れた塗布液を調製する必要がある。
【0006】従来より、顔料の分散安定性を向上させる
ために、分散安定剤を塗布液中に添加して分散安定性を
高める技術が検討されてきたが、このような分散安定剤
は、高分子系の化合物が多く、十分な分散安定性を得る
ために多量に使用すると、塗布液中の高分子量が多くな
り、該塗布液を用いて塗布形成した画像形成層は、その
膜強度が増大して熱印加後の剥離時に、加熱部と非加熱
部の境界部での層破壊が起こり難くく、容易に剥離転写
できなくなる傾向にあった。画像形成層の膜強度は被転
写体への接着力よりも大きくなる場合もあり、被転写体
上に剥離、転写形成された画像部周囲(エッジ部)が凸
凹になって全体として画像の鮮鋭性が低下したり、被転
写体上に転写されるべき画像部までその一部が剥離され
て画像に濃度ムラや画像欠陥を生ずる、といった剥離時
の転写性の低下を招き、画像品質を悪化させるといった
問題があった。しかし、少量の分散安定剤では、塗布液
中の顔料の十分な分散安定性を確保できず、塗布形成す
る画像形成層は薄膜層であるため、均一厚で、濃度ムラ
のない画像形成層とすることは困難であった。
【0007】一方、特開平5−146661号、特開平
11−199796号等の各公報では、有機材料等の分
散性を向上しうる化合物が開示されている。しかし、上
記のような化合物は、単に分散性の向上を目的としたも
のであって、着色層である画像形成層の形成に用いる塗
布液中の微粒子顔料の分散安定性を、形成する画像の画
像品質の低下を伴うことなく向上するとともに、画像形
成層の剥離時における転写性の向上をも達成する目的で
は用いられていない。
【0008】従来、剥離時の転写性の低下による画像品
質の劣化を伴うことなく、塗布液中の微粒子顔料の分散
安定性を十分に向上しうる技術は提案されておらず、転
写された画像部が鮮鋭で濃度ムラ等の発生のない高画質
な画像を得ることは困難であった。しかしながら、デジ
タル画像に対する高画質化の要望の高い近年では、高解
像度で、濃度ムラ等の画像欠陥のない画像を安定に形成
しうる技術が求められ、熱転写記録技術を利用した画像
においても例外ではない。
【0009】上記の通り、剥離時の転写性の低下による
画像品質の劣化を招くことなく、微粒子の顔料を均一に
分散し、かつその経時での長期分散安定性に優れた塗布
液を提供するには至っておらず、また、該塗布液を塗布
して形成され、層厚及び濃度分布が均一で、かつ容易に
剥離転写しうる画像形成層を有し、高鮮鋭で濃度ムラの
ない高画質な画像を形成しうる熱転写材料は、未だ提供
されていないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、剥離時の転写性の低下によ
る画像品質の劣化を伴うことなく、画像形成層の形成に
用いる塗布液中の微粒子顔料の分散安定性を向上し、層
厚及び濃度分布が均一で、容易に剥離転写可能な画像形
成層が設けられ、かつ転写された画像部(転写領域周囲
のエッジ部)に凹凸や濃度ムラ等がなく、鮮鋭で高画質
な画像を形成しうる熱転写材料を提供することを目的と
する。
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱転写材
料の着色剤として用いる顔料の、塗布液中における分散
安定性の向上を図るべく鋭意検討を重ねた結果、以下の
知見を得た。即ち、熱転写材料の画像形成層は、その転
写性に優れ、かつ均一で十分な画像濃度を得るため、そ
の層厚は極めて均一で、かつ層中の顔料が偏りなく均一
に分散されていることが必要である。従って、着色剤と
して用いる顔料には、微粒子の顔料が用いられる。とこ
ろが、従来分散安定剤として公知の材料では、画像品質
の低下を起こさない範囲では、経時での十分な長期分散
安定性を得ることができず、分散安定性を向上するには
どうしても画像品質の悪化をも伴う傾向を回避できな
い、という知見である。
【0011】本発明は、本発明者による上記知見に基づ
くものであり、前記課題を解決するための手段は、以下
の通りである。即ち、 <1> 支持体上に少なくとも画像形成層を有する熱転
写材料において、前記画像形成層が、下記一般式(1)
で表される化合物を含有することを特徴とする熱転写材
料である。
【0012】
【化5】
【0013】〔式中、R1は、炭素数1〜10のアルコ
キシ基を表し、R2は、炭素数1〜20のアルコキシ基
を表す。l及びnは、それぞれ独立に1〜6の整数を表
し、l+n≦6を満たす。〕
【0014】<2> 支持体上に少なくとも画像形成層
を有する熱転写材料において、前記画像形成層が、下記
一般式(2)で表される化合物を含有することを特徴と
する熱転写材料である。
【0015】
【化6】
【0016】〔式中、R3、R4、R5及びR6は、それぞ
れ独立に水素原子、炭素数2〜20のアシル基を表し、
7は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基を表
す。〕
【0017】<3> 支持体上に少なくとも画像形成層
を有する熱転写材料において、前記画像形成層が、下記
一般式(3)で表される繰り返し構成単位を含む化合物
を含有することを特徴とする熱転写材料である。
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、R8は、炭素数1〜30のアルキ
ル基を表し、rは、1〜10の整数を表す。〕
【0020】<4> 支持体上に少なくとも画像形成層
を有する熱転写材料において、前記画像形成層が、下記
一般式(4)で表される化合物を含有することを特徴と
する熱転写材料である。
【0021】
【化8】
【0022】〔式中、R9は、炭素数1〜20のアルキ
ル基を表す。p及びqは、それぞれ独立に1〜30の整
数を表す。〕
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の熱転写材料は、支持体上
に少なくとも画像形成層を有してなり、該画像形成層と
して、形成画像の品質の低下を伴うことなく、着色剤と
して用いる微粒子顔料の塗布液中での分散安定性を向上
しうる化合物(以下、「顔料分散剤」と称する。)を含
有する塗布液(以下、「画像形成層用塗布液」というこ
とがある。)を、支持体上に薄膜塗布して形成された画
像形成層を有してなる。以下、本発明の熱転写材料につ
いて説明し、該説明と併せて熱転写記録とともに用いる
熱転写受像材料及び熱転写記録方法についても明らかに
する。
【0024】<熱転写材料>本発明の熱転写材料は、支
持体上に少なくとも画像形成層を有してなり、必要に応
じて、光熱変換層、感熱剥離層、クッション層、バック
層等の他の層を有してなる。
【0025】−画像形成層− 前記画像形成層は、少なくとも、着色剤としての顔料
と、非晶質有機高分子重合体とを含有し、さらに前記顔
料の分散安定性を向上しうる顔料分散剤を含有して構成
される。 (顔料分散剤)まず、顔料分散剤について説明する。該
顔料分散剤は、画像形成層の形成に用いる塗布液中に含
有する顔料の分散性、及び経時での長期分散安定性を向
上させる目的で含有する。本発明においては、前記顔料
分散剤として、下記一般式(1)〜(4)で表される化
合物より選択される少なくとも一種の化合物、即ち、顔
料分散剤を用いる。下記一般式(1)〜(4)で表され
る化合物のそれぞれについて、以下に説明する。
【0026】
【化9】
【0027】式中、R1は、炭素数1〜10のアルコキ
シ基を表し、中でも、炭素数5〜10のアルコキシ基が
好ましい。また、R2は、炭素数1〜20のアルコキシ
基を表し、中でも、炭素数1〜15のアルコキシ基が好
ましい。l及びnは、それぞれ独立に1〜6の整数を表
し、l+n≦6を満たす。
【0028】前記一般式(1)で表される化合物の具体
例としては、以下のものが好適に挙げられる。但し、本
発明においては、これらに限定されるものではない。
【化10】
【0029】前記一般式(1)で表される化合物の含有
量としては、画像形成層用塗布液中の顔料の含有量(重
量)に対し、0.001〜50重量%が好ましく、0.
1〜30重量%がより好ましい。前記含有量が、0.0
01重量%未満であると、塗布液中の顔料の分散性が低
下し、膜厚及び濃度分布が均一で、転写性に優れた熱転
写材料を得ることができず、従って、画像濃度が均一
で、転写ムラ等のない高画質な画像が形成できないこと
がある。前記顔料が、50重量%を超えると、画質が悪
化することがある。
【0030】前記一般式(1)で表される化合物は、チ
タネート系カップリング剤と呼ばれるもので、形成する
画像形成層の膜強度の増大、即ち、加熱部と非加熱部の
境界部での層破壊が起こり難くく、容易に剥離転写でき
なくなる、といった剥離時の転写性の低下を伴うことな
く、塗布液中における顔料の分散安定性を高めることが
できる。従って、塗布液中の微粒子顔料は均一に分散さ
れた状態で安定し、該塗布液を薄膜塗布して形成した画
像形成層はその層厚及び濃度分布が極めて均一であり、
該画像形成層を有する熱転写材料は、剥離、転写された
画像部周囲に凸凹等がなく、高解像度で濃度ムラのない
高画質な画像を形成することができる。
【0031】次に、下記一般式(2)で表される化合物
について説明する。
【化11】
【0032】一般式(2)中、R3、R4、R5及びR
6は、それぞれ独立に水素原子、炭素数2〜20のアシ
ル基を表し、R7は、水素原子、炭素数1〜5のアルキ
ル基を表す。前記炭素数2〜20のアシル基としては、
例えば、CH3CO−、HCO−、C65CO−、C2
5CO−等が挙げられる。中でも、炭素数1〜5のアシ
ル基が好ましく、例えば、CH3CO−、HCO−、C2
5CO−は特に好ましい。
【0033】前記炭素数1〜5のアルキル基としては、
例えば、CH3−、C25−、CH(CH3)CH3−、C3
7−等が好ましい。
【0034】前記一般式(2)で表される化合物の具体
例としては、以下のものが好適に挙げられる。但し、本
発明においては、これに限定されるものではない。
【化12】
【0035】前記一般式(2)で表される化合物の含有
量としては、画像形成層用塗布液中の顔料の含有量(重
量)に対し、0.001〜50重量%が好ましく、0.
1〜30重量%がより好ましい。前記含有量が、0.0
01重量%未満であると、塗布液中の顔料の分散性が低
下し、膜厚及び濃度分布が均一で、転写性に優れた熱転
写材料を得ることができず、従って、画像濃度が均一
で、転写ムラ等のない高画質な画像が形成できないこと
がある。前記顔料が、50重量%を超えると、画質が悪
化することがある。
【0036】前記一般式(2)で表される化合物は、ソ
ルビタン脂肪酸エステルであり、形成する画像形成層の
膜強度の増大、即ち、上記同様に剥離時の転写性の低下
を伴うことなく、塗布液中における顔料の分散安定性を
高めることができる。従って、塗布液中の微粒子顔料は
均一に分散された状態で安定し、該塗布液を薄膜塗布し
て形成した画像形成層は、その層厚及び濃度分布が極め
て均一であり、該画像形成層を有する熱転写材料は、高
解像度で濃度ムラのない高画質な画像を形成することが
できる。
【0037】次に、下記一般式(3)で表される繰り返
し構成単位を含む化合物について説明する。
【化13】
【0038】前記一般式(3)中のR8は、炭素数1〜
30のアルキル基を表し、例えば、CH3−、C2
5−、CH(CH3)CH3−、C1327−、C1837−等
が挙げられ、中でも、炭素数10〜20のアルキル基が
好ましく、C1327−、C1837−は特に好ましい。r
は、1〜10の整数を表し、1〜5の整数が好ましい。
【0039】前記一般式(3)で表される繰り返し構成
単位を含む化合物の重量平均分子量としては、500〜
20000が好ましく、1000〜15000がより好
ましく、1500〜10000が最も好ましい。前記重
量平均分子量が、500未満であると、顔料の分散安定
性が低下することがあり、20000を超えると、塗布
液の粘度が増大し、製造適性が低下することがある。前
記式中のxは、上記平均分子量の範囲内で任意に決定す
ることができる。
【0040】前記一般式(3)で表される化合物の具体
例としては、以下のものが好適に挙げられる。但し、本
発明においては、これに限定されるものではない。
【化14】
【0041】前記一般式(3)で表される繰り返し構成
単位を含む化合物の含有量としては、画像形成層用塗布
液中の顔料の含有量(重量)に対し、0.001〜50
重量%が好ましく、0.1〜30重量%がより好まし
い。前記含有量が、0.001重量%未満であると、塗
布液中の顔料の分散性が低下し、膜厚及び濃度分布が均
一で、転写性に優れた熱転写材料を得ることができず、
従って、画像濃度が均一で、転写ムラ等のない高画質な
画像が形成できないことがある。前記顔料が、50重量
%を超えると、画質が悪化することがある。
【0042】前記一般式(3)で表される繰り返し構成
単位を含む化合物は、ポリオキシプロピレンモノアリル
モノブチルエーテル/無水マレイン酸/スチレン共重合
体であるが、十分な分散安定性を得るのに必ずしも多量
に加える必要はないため、従来の分散安定剤のように、
多量に含有することによる画像形成層の膜強度の増大を
招くことはなく、即ち、上記同様に剥離時の転写性の低
下を伴うことなく顔料分散性を高めることができる。従
って、塗布液中の微粒子顔料は均一に分散された状態で
安定し、該塗布液を薄膜塗布して形成した画像形成層は
その層厚及び濃度分布が極めて均一であり、該画像形成
層を有する熱転写材料は、高解像度で濃度ムラのない高
画質な画像を形成することができる。
【0043】次に、一般式(4)で表される化合物につ
いて説明する。
【化15】
【0044】一般式(4)中のR9は、炭素数1〜20
のアルキル基を表す。前記炭素数1〜20のアルキル基
としては、例えば、CH3−、C25−、C37−、C9
19−、C1735−等が挙げられる。中でも、炭素数1
〜10のアルキル基が好ましく、例えば、C37−、C
919−は特に好ましい。
【0045】前記式中のp及びqは、それぞれ独立に1
〜30の整数を表し、中でも、10〜20の整数が好ま
しい。
【0046】前記一般式(4)で表される化合物の含有
量としては、画像形成層用塗布液中の顔料の含有量(重
量)に対し、0.001〜50重量%が好ましく、0.
1〜30重量%がより好ましい。前記含有量が、0.0
01重量%未満であると、塗布液中の顔料の分散性が低
下し、膜厚及び濃度分布が均一で、転写性に優れた熱転
写材料を得ることができず、従って、画像濃度が均一
で、転写ムラ等のない高画質な画像が形成できないこと
がある。前記顔料が、50重量%を超えると、画質が悪
化することがある。
【0047】前記一般式(4)で表される化合物の具体
例としては、以下のものが好適に挙げられる。但し、本
発明においては、これらに限定されるものではない。
【化16】
【0048】前記一般式(4)で表される化合物は、ポ
リオキシ牛脂アルキルアミンであり、形成する画像形成
層の膜強度の増大、即ち、上記同様に剥離時の転写性の
低下を伴うことなく、塗布液中における顔料の分散安定
性を高めることができる。従って、塗布液中の微粒子顔
料は均一に分散された状態で安定し、該塗布液を薄膜塗
布して形成した画像形成層はその層厚及び濃度分布が極
めて均一であり、該画像形成層を有する熱転写材料は、
高解像度で濃度ムラのない高画質な画像を形成すること
ができる。
【0049】前記一般式(1)〜(4)で表される化合
物は、単独で用いてもよいし、併用してもよい。
【0050】熱転写材料の画像形成層は、被転写体に密
着した状態で画像様に熱印加され、熱転写材料から加熱
部の画像形成層全体、即ち、熱印加された領域に設けら
れてある厚みの画像形成層が、熱転写材料の中間層との
接合面で剥離され、被転写体上に画像形成するため、極
めて薄膜で転写性に優れ、かつ均一で十分な濃度を有し
ていることが望ましい。そのため、画像形成層の着色剤
としては、特に粒子径の小さい微粒子顔料を使用する。
しかし、微粒子になるほど粒子同士は凝集し易く、この
状態では凝集体が大サイズであるため、その存在により
均一厚の薄膜形成が困難となり、また濃度の均一性も低
下する。
【0051】支持体上に塗設する画像形成層を、濃度分
布の少ない均一な薄膜層とするには、着色剤として用い
る顔料を極めて均一に分散させ、かつ塗布液中での分散
状態を長期間維持しうる性能が要求されるが、この点
で、上記一般式(1)〜(4)で表される化合物は非常
に有用である。また、十分な分散安定性が得られる範囲
であっても、従来の分散安定剤のように、形成した画像
形成層の膜強度を増大させ、被転写体上に剥離、転写形
成された画像部周囲(エッジ部)が凸凹になって全体と
して画像の鮮鋭性が低下したり、被転写体上に転写され
るべき画像部までその一部が剥離されて画像に濃度ムラ
や画像欠陥を生ずる、といった剥離時の転写性の低下を
招き、画像品質を悪化させることもない。従って、前記
一般式(1)〜(4)で表される化合物の少なくとも一
種を含有する画像形成層用塗布液により形成した画像形
成層は、該層中に極めて均一に顔料が分散されて存在
し、かつ均一厚であり、さらに加熱印加後の剥離の際の
転写性も良好であるため、濃度分布が小さく、転写され
た画像部周囲にエッジ部の凹凸や膜剥がれ等の欠陥のな
い、高鮮鋭で画質の良好な画像を得ることができる。
【0052】(顔料)画像形成層中に含有する顔料とし
ては、公知の有機顔料若しくは無機顔料を使用すること
ができ、前者は特に塗膜の透明性に優れ、後者は一般に
隠蔽性に優れる。ブラック系着色剤としては、無機系の
カーボンブラック、四三酸化鉄、有機系のシアニンブラ
ック等が挙げられる。
【0053】イエロー系着色剤としては、無機系の黄
鉛、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタン黄、オー
カー、難溶性金属塩(アゾレーキ)のアセト酢酸アニリ
ド系モノアゾ顔料、アセト酢酸アニリドジスアゾ顔料、
縮合アゾ顔料、ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料、イ
ソインドリノン系顔料等が挙げられる。
【0054】前記難溶性金属塩(アゾレーキ)のアセト
酢酸アニリド系モノアゾ顔料としては、例えば、ハンザ
イエローG( C.I.No.pigment Yel
low 1,以下、同様とする)、ハンザイエロー10
G(pigment Yellow 3)、ハンザイエ
ローRN(pigment Yellow 65)、ハ
ンザブリリアントイエロー5GX(pigment Y
ellow 74)、ハンザブリリアントイエロー10
GX(pigment Yellow 98)、パーマ
ネントイエローFGL(pigment Yellow
97)、シムラレーキファストイエロー6G(pig
ment Yellow 133)、リオノールイエロ
ーK−2R(pigment Yellow 169)
等が挙げられる。
【0055】前記アセト酢酸アニリドジスアゾ顔料とし
ては、例えば、ジスアゾイエローG(pigment
Yellow 12)、ジスアゾイエローGR(pig
ment Yellow 13)、ジスアゾイエロー5
G(pigment Yellow 14)、ジスアゾ
イエロー8G(pigment Yellow 1
7)、ジスアゾイエローR(pigment Yell
ow 55)、パーマネントイエローHR(pigme
nt Yellow 83)等が挙げられる。
【0056】前記縮合アゾ顔料としては、例えば、クロ
モフタルイエロー3G(pigment Yellow
93)、クロモフタルイエロー6G(pigment
Yellow 94)、クロモフタルイエローGR
(pigment Yellow 95)が挙げられ
る。前記ベンズイミダゾロン系モノアゾ顔料としては、
例えば、ホスタパームイエローH3G(pigment
Yellow 154)、ホスタパームイエローH4
G(pigment Yellow 151)、ホスタ
パームイエローH2G(pigment Yellow
120)、ホスタパームイエローH6G(pigme
ntYellow 175)、ホスタパームイエローH
LR(pigment Yellow 156)、NO
VOPERM YELLOW PHG(pigment
Yellow 180)が挙げられる。
【0057】前記イソインドリノン系顔料としては、例
えば、イルガジンイエロー3RLTN(pigment
Yellow 110)、イルガジンイエロー2RL
T、イルガジンイエロー2GLT(pigment Y
ellow 109)、ファストゲンスーパーイエロー
GROH(pigment Yellow 137)、
ファストゲンスーパーイエローGRO(pigment
Yellow 110)、サンドリンイエロー6GL
(pigment Yellow 173)が挙げられ
る。
【0058】上記のほか、フラバントロン(pigme
nt Yellow 24)、アントラミリミジン(p
igment Yellow 108)、フタロイルア
ミド型アントラキノン(pigment Yellow
123)、ヘリオファストイエローE3R(pigm
ent Yellow 99)等のスレン系顔料;アゾ
系ニッケル錯体顔料(pigment Green1
0)、ニトロソ系ニッケル錯体顔料(pigment
Yellow 153)、アゾメチン系銅錯体顔料(p
igment Yellow 117)等の金属錯体顔
料;フタルイミドキノフタロン顔料(pigment
Yellow 138)等のキノフタロン顔料等も挙げ
られる。
【0059】マゼンタ系着色剤としては、無機系顔料と
して、カドミウムレッド、ベンガラ、銀朱、鉛丹、アン
チモン朱等が挙げられる。また、有機系顔料として、ア
ゾレーキ系のアゾ系顔料、不溶性アゾ系(モノアゾ、ジ
スアゾ系、縮合アゾ系)、縮合アゾ顔料、縮合多環系顔
料であるアントラキノン顔料、チオインジゴ系顔料、ペ
リノン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料が
挙げられる。
【0060】前記アゾレーキ系のアゾ系顔料としては、
例えば、ブリリアントカーミン6B(pigment
Red 57:1)、レーキレッド(pigment
Red 53:1)、パーマネントレッドF5R(pi
gment Red 48)、リソールレッド(pig
ment Red 49)、ペルシアオレンジ(pig
ment Orange 17)、クロセイオレンジ
(pigment Orange 18)、ヘリオオレ
ンジTD(pigment Orange 19)、ピ
グメントスカーレット(pigment Red 6
0:1)、ブリリアントスカーレットG(pigmen
t 64:1)、ヘリオレッドRMT(pigment
Red 51)、ボルドー10B(pigment
Red 63)、ヘリオボルドーBL(pigment
Red 54)が挙げられる。
【0061】前記不溶性アゾ系(モノアゾ、ジスアゾ
系、縮合アゾ系)としては、例えば、パラレッド(pi
gment Red 1)、レーキレッド4R(pig
ment Red 3)、パーマネントオレンジ(pi
gment Orange 5)、パーマネントレッド
FR2(pigment Red 2)、パーマネント
レッドFRLL(pigment Red 9)、パー
マネントレッドFGR(pigment Red 11
2)、ブリリアントカーミンBS(pigment R
ed 114)、パーマネントカーミンFB(pigm
ent Red5)、P.V.カーミンHR(pigm
ent Red 150)、パーマネントカーミンFB
B(pigment Red 146)、ノバパームレ
ッドF3RK−F5RK(pigment Red 1
70)、ノバパームレッドHFG(pigment O
range 38)、ノバパームレッドHF4B(pi
gment Red 187)、ノバパームオレンジH
L.HL−70(pigment Orange 3
6)、P.V.カーミンHF4C(pigmentRe
d 185)、ホスタバームブラウンHFR(pigm
ent Brown25)、バルカンオレンジ(pig
ment Orange 16)、ピラゾロンオレンジ
(pigment Orange 13)、ピラゾロン
レッド(pigment Red 38)が挙げられ
る。
【0062】前記縮合アゾ顔料としては、クロモフター
ルオレンジ4R(pigmentOrange 3
1)、クロモフタールスカーレットR(pigment
Red 166)、クロモフタールレッドBR(pi
gment Red 144)が挙げられる。前記縮合
多環系顔料であるアントラキノン顔料としては、例え
ば、ピランスロンオレンジ(pigment Oran
ge 40)、アントアントロンオレンジ(pigme
nt Orange 168)、ジアントラキノニルレ
ッド(pigment Red 177)が挙げられ
る。前記チオインジゴ系顔料としては、例えば、チオイ
ンジゴマゼンタ(pigment Violet 3
8)、チオインジゴバイオレット(pigmentVi
olet 36)、チオインジゴレッド(pigmen
t Red 88)が挙げられる。前記ペリノン系顔料
としては、例えば、ペリノンオレンジ(pigment
Orange 43)が挙げられる。
【0063】前記ペリレン系顔料としては、例えば、ペ
リレンレッド(pigment Red 190)、ペ
リレンバーミリオン(pigment Red 12
3)、ペリレンマルーン(pigment Red 1
79)、ペリレンスカーレット(pigment Re
d 149)、ペリレンレッド(pigment Re
d 178)が挙げられる。前記キナクリドン系顔料と
しては、例えば、キナクリドンレッド(pigment
Violet 19)、キナクリドンマゼンタ(pi
gment Red122)、キナクリドンマルーン
(pigment Red 206)、キナクリドンス
カーレット(pigment Red 207)が挙げ
られる。上記のほか、縮合多環顔料としてピロコリン系
顔料、赤色系フルオルビン系顔料、染付けレーキ系顔料
(水溶性染料+沈殿剤→レーキ化固着)等も挙げられ
る。
【0064】シアン系着色剤としては、無機系顔料とし
て、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー等
が挙げられ、有機系顔料として、フタロシアニン系顔料
等が挙げられる。前記フタロシアニン系顔料として、例
えば、ファーストゲンブル−BB(pigment B
lue 15)、スミトン・シアニン・ブルーHB(p
igment Blue 15)、シアニンブルー50
20(pigment Blue15:1)、スミカプ
リント・シアニン・ブルーGN−O(pigmentB
lue 15)、ファスト・スカイブルーA−612
(pigment Blue 17)、シアニン・グリ
ーンGB(pigment Green7)、シアニン
グリーンS537−2Y(pigment Green
36)、スミトン・ファストバイオレットRL(pig
ment Violet23)等が挙げられる。また、
スレン系顔料であるインダントロンブルー(PB−60
P,PB−22,PB−21,PB−64)、塩基性染
料レーキ顔料であるメチルバイオレット・リン・モリブ
デン酸レーキ(PV−3)等も挙げられる。
【0065】前記顔料の含有量としては、画像形成層用
塗布液の全固形分重量に対し、25〜70重量%が好ま
しく、30〜60重量%がより好ましい。前記含有量
が、25重量%未満であると、画質が悪化することがあ
り、70重量%を超えると、画像強度が弱くなることが
ある。
【0066】画像記録層に含有する顔料の平均粒径とし
ては、0.03〜1μmが好ましく、0.05〜0.5
がより好ましい。前記粒径が、0.03μm未満である
と、分散コストが上がったり、分散液がゲル化等を起こ
すことがあり、1μmを超えると、顔料中の粗大粒子
が、熱転写層と受像層との密着性を阻害することがあ
る。
【0067】さらに画像形成層用塗布液中の、粒径1μ
m以上の顔料粒子の含有量としては、全固形分重量に対
して3重量%以下が好ましい。前記1μm以上の顔料粒
子の含有量が、3重量%を超えると、後述する熱転写受
像材料の受像層と密着させた場合に、その粗大な顔料粒
子の近傍で密着不良を生じやすく、受像層への熱転写性
が低下してミクロの転写不良(転写ムラ)を生ずること
がある。
【0068】(非晶質有機高分子重合体)画像形成層に
含有する非晶質有機高分子重合体としては、軟化点が4
0〜150℃のものが挙げられ、例えば、ブチラール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹脂、スルホ
ンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹脂、石油樹
脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニル安息香
酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノスチレン
等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重合体や共
重合体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリル酸、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート、α−エチルヘキシルアクリレート等のアクリ
ル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソプレン
等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテル類、
マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレイン
酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル系単
量体の単独あるいは他の単量体等との共重合体が挙げら
れる。これらの樹脂は、2種以上混合して用いることも
できる。
【0069】前記非晶質有機高分子重合体の含有量とし
ては、画像形成層の全固形分重量に対し、70〜30重
量%が好ましく、60〜40重量%がより好ましい。
【0070】同一の熱転写受像材料上に、多数の画像層
(画像が形成された画像形成層)を繰り返し重ね合せ
て、多色画像を作成する場合には、画像間の密着性を高
めるために画像形成層は可塑剤を含むことも好ましい。
前記可塑剤としては、例えば、フタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシ
ル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジラウリル、フタル酸
ブチルラウリル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタル
酸エステル類、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、
セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)などの脂肪族二塩
基酸エステル、リン酸トリクレジル、リン酸トリ(2−
エチルヘキシル)などのリン酸トリエステル類、ポリエ
チレングリコールエステルなどのポリオールポリエステ
ル類、エポキシ脂肪酸エステルなどのエポキシ化合物が
挙げられる。
【0071】また、上述の一般的な可塑剤のほか、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、1,2,4−ブ
タントリオールトリメタクリレート、トリメチロールエ
タントリアクリレート、ペンタエリトリットトリアクリ
レート、ペンタエリトリットテトラアクリレート、ジペ
ンタエリトリット−ポリアクリレートのようなアクリル
酸エステル類も、使用するバインダーの種類によっては
好適に併用することができる。尚、可塑剤は、二以上組
合せて用いてもよい。
【0072】また、前記可塑剤の添加量としては、一般
に画像形成層において、顔料及び非晶質有機高分子重合
体の総量と、可塑剤との含有比(重量比)が、100:
0.5〜1:1が好ましく、100:2〜3:1がより
好ましい。
【0073】さらに、画像形成層には上記成分に加え、
必要に応じて、界面活性剤、増粘度剤なども添加でき
る。画像形成層の層厚(乾燥層厚)としては、0.2〜
1.5μmが好ましく、0.3〜1.0μmがより好ま
しい。
【0074】上記の各成分を溶媒に溶解等して塗布液状
の溶液(画像形成層用塗布液)とし、これを公知の塗布
方法により支持体上に塗布し、乾燥することにより画像
形成層を形成することができる。画像形成層用塗布液を
調製する場合に使用可能な溶媒としては、例えば、エチ
ルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール類;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチ
ル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;DMF、N−メチルピロリドン等のアミド類;メチ
ルセロソルブ等のセロソルブ類等の中から、光熱変換層
等の有無等に応じて、適宜選択することができる。前記
溶媒は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0075】傷つき防止のために、画像形成層の表面に
は、通常、熱転写受像材料や、ポリエチレンテレフタレ
ートシート、ポリエチレンシートなどの保護用カバーフ
ィルムを積層することもできる。
【0076】−光熱変換層− 画像記録にレーザ光を用いる場合には、支持体と前記画
像形成層との間に光熱変換層を設け、画像様に照射され
たレーザの光エネルギーを熱に変換し、画像形成層を画
像様に加熱、転写する。前記光熱変換層は、光熱変換物
質、バインダー樹脂(以下、「光熱変換層バインダポリ
マー」という場合がある。)を含有してなり、必要に応
じて、他の成分を含有してなる。
【0077】前記光熱変換物質は、一般的には、レーザ
光を吸収することのできる、色素等のレーザ光吸収性材
料を指し、このような色素(顔料等)としては、例え
ば、カーボンブラックのような黒色顔料、フタロシアニ
ン、ナフタロシアニンのような可視から近赤外域に吸収
を有する大環状化合物の顔料、光ディスクなどの高密度
レーザ記録のレーザ吸収材料として使用される有機染料
(インドレニン染料等のシアニン染料、アントラキノン
系染料、アズレン系色素、フタロシアニン系染料)等の
有機色素およびジチオールニッケル錯体等の有機金属化
合物色素を挙げることができる。尚、記録感度を高める
点からは、光熱変換層はできるだけ薄いことが好まし
く、そのためレーザ光波長領域において大きい吸光係数
を示すシアニン系色素等の赤外吸収色素やフタロシアニ
ン系色素を用いることが好ましい。
【0078】前記レーザ光吸収性材料としては、金属材
料などの無機材料も使用できる。前記金属材料は、粒子
状(例えば、黒化銀)の状態で使用する。光熱変換物質
のレーザー吸収波長での光学濃度としては、0.1〜
2.0が好ましく、0.3〜1.2より好ましい。前記
光学濃度が、0.1未満であると、熱転写材料の感度が
低くなることがあり、2.0を超えると、コスト的に不
利となることがある。
【0079】前記光熱変換層バインダポリマーとして
は、例えば、ガラス転移点が高く熱伝導率の高い樹脂、
例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、
ポリスチレン、エチルセルロース、ニトロセルロース、
ポリビニルアルコール、ゼラチン、ポリビニルピロリド
ン、ポリパラバン酸、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポ
リイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、アラミド等の一般的な耐熱性樹脂を使
用することができる。中でも、マルチモードレーザ等の
高パワーレーザを複数個配列して記録する場合には、耐
熱性に優れたポリマーが好ましく、ガラス転移点Tg
が、150〜400℃で、かつ5%重量減少温度Td
(TGA法、空気中10℃/分の昇温速度)が250℃
以上のポリマーがより好ましく、Tgが220〜400
℃で、かつTdが400℃以上のポリマーが最も好まし
い。
【0080】光熱変換層は、前記光熱変換物質と光熱変
換層バインダポリマーとを溶解した塗布液(光熱変換層
用塗布液)を調製し、これを前記支持体上に塗布、乾燥
することにより設けることができる。前記光熱変換層バ
インダポリマーを溶解するための有機溶媒としては、例
えば、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジ
メチルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、ジメ
チルスルホオキサイド、ジメチルホルムアミド、γ−ブ
チロラクトン等が挙げられる。光熱変換層用塗布液を塗
布する場合の塗布方法としては、公知の塗布方法の中か
ら適宜選択することができる。乾燥は、通常300℃以
下の温度で行う。好ましくは、乾燥温度は200℃以下
であり、支持体としてポリエチレンテレフタレートを使
用する場合には、80〜150℃の範囲であることがさ
らに好ましい。
【0081】以上のように形成される光熱変換層中にお
ける、光熱変換物質と光熱変換層バインダポリマー色素
の固形分重量比(光熱変換物質:バインダ)としては、
1:20〜2:1が好ましく、1:10〜2:1がより
好ましい。前記バインダー量が少なすぎると、光熱変換
層の凝集力が低下し、形成画像が熱転写受像材料に転写
される際に、光熱変換層が一緒に転写されやすくなり、
画像の混色の原因となることがあり、バインダー量が多
すぎると、一定の光吸収率を達成するために光熱変換層
の層厚が大きくなり、感度低下を招くことがある。
【0082】光熱変換層の層厚としては、0.03〜
0.8μmが好ましく、0.05〜0.3μmがより好
ましい。また、光熱変換層は、700〜2000nmの
波長域に0.1〜1.3の範囲(好ましくは、0.2〜
1.1)の吸光度(光学密度)の極大を有することが好
ましい。
【0083】光熱変換層バインダーポリマーの耐熱性
(例えば、熱変形温度や熱分解温度)としては、光熱変
換層上に設けられる層に使用される材料の耐熱性よりも
高いことが好ましい。
【0084】−感熱剥離層− 熱転写材料の光熱変換層上には、光熱変換層で発生した
熱の作用により気体を発生するか、付着水などを放出
し、これにより光熱変換層と画像形成層との間の接合強
度を弱める感熱材料を含む感熱剥離層を設けることがで
きる。前記感熱材料としては、それ自身が熱により分解
若しくは変質して気体を発生する化合物(ポリマーまた
低分子化合物)、水分などの易気化性気体を相当量吸収
若しくは吸着している化合物(ポリマーまた低分子化合
物)などを用いることができる。これらは併用してもよ
い。
【0085】熱により分解若しくは変質して気体を発生
するポリマーの例としては、ニトロセルロースのような
自己酸化性ポリマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴ
ム、ポリ塩化ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ンのようなハロゲン含有ポリマー、水分などの揮発性化
合物が吸着されているポリイソブチルメタクリレートな
どのアクリル系ポリマー、水分などの揮発性化合物が吸
着されているエチルセルロースなどのセルロースエステ
ル、水分などの揮発性化合物が吸着されているゼラチン
などの天然高分子化合物などを挙げることができる。熱
により分解若しくは変質して気体を発生する低分子化合
物の例としては、ジアゾ化合物やアジド化のような発熱
分解して気体を発生する化合物を挙げることができる。
なお、上記のような、熱による感熱材料の分解や変質等
は280℃以下で発生することが好ましく、特に230
℃以下で発生することが好ましい。
【0086】感熱材料として低分子化合物を用いる場合
には、バインダーと組合せることが望ましい。バインダ
ーとしては、上記のそれ自身が熱により分解若しくは変
質して気体を発生するポリマー、そのような性質を持た
ない通常のポリマーバインダーを使用することができ
る。
【0087】感熱性の低分子化合物とバインダーとを併
用する場合には、前者と後者の重量比としては、0.0
2:1〜3:1が好ましく、0.05:1〜2:1がよ
り好ましい。感熱剥離層は、光熱変換層をそのほぼ全面
にわたり被覆していることが好ましく、その層厚として
は、一般に0.03〜1μmであり、中でも、0.05
〜0.5μmが好ましい。
【0088】支持体の上に、光熱変換層、感熱剥離層、
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写材料の場
合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱に
より分解、変質し、気体を発生する。そして、この分解
又は気体の発生により、感熱剥離層が一部消失するか、
或いは、感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変換層
と画像形成層との間の結合力が低下する。このため、感
熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成層に付
着して、最終的に形成される画像の表面に現われ、画像
の混色の原因となることがある。従って、そのような感
熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像に混色が
目視的に現われないように、感熱剥離層はほとんど着色
していないこと(即ち、可視光に対して高い透過性を示
すこと)が望ましい。具体的には、感熱剥離層の光吸収
率が、可視光に対して50%以下であることが好まし
く、10%以下であることがより好ましい。尚、独立し
た感熱剥離層を設ける代わりに、感熱材料を光熱変換層
に添加して光熱変換層が感熱剥離層を兼ねてもよい。
【0089】−クッション層− 熱転写材料の支持体と光熱変換層との間には、熱転写受
像材料の受像層表面への密着性を向上する目的で、クッ
ション性の中間層としてクッション層を設けることが好
ましい。前記クッション層は、画像形成層に応力が加え
られた際に変形しやすい層であり、レーザー熱転写時に
画像形成層と受像層の密着性を向上させ、画質を向上さ
せる効果を有する。また、記録時、熱転写材料と熱転写
受像材料との間に異物が混入しても、クッション層の変
形作用により、受像層と画像形成層との間の空隙が小さ
くなり、結果として画像白ヌケ欠陥サイズを小さくする
効果も有する。更に、一端画像を転写形成した後、これ
を別に用意した印刷本紙等に転写する場合、紙凹凸表面
に応じて受像表面が変形するため、受像層の転写性を向
上したり、また被転写物の光沢を低下させることによ
り、印刷物との近似性も向上させる効果も持たせること
ができる。
【0090】クッション性を付与するためには、低弾性
率を有する材料、ゴム弾性を有する材料、或いは、加熱
により容易に軟化する熱可塑性樹脂を用いればよい。弾
性率としては、室温で10〜500kgf/cm2以下
が好ましく、30〜150kgf/cm2がより好まし
い。
【0091】また、ゴム等の異物を沈み込ませるために
は、JIS K2530で定められた針入度(25℃、
100g、5秒)が、10以上であることが好ましい。
また、クッション層のガラス転移温度としては、80℃
以下、好ましくは25℃以下である。これらの物性、例
えば、Tgを調節するために可塑剤をポリマーバインダ
ー中に添加することも好適に行うことができる。
【0092】クッション層を構成するバインダーとして
は、例えば、ウレタンゴム、ブタジエンゴム、ニトリル
ゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類のほか、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、スチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤入り塩化ビニル
樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられ
る。
【0093】クッション層の層厚としては、使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常、3〜100μm
が好ましく、10〜50μmがより好ましい。
【0094】−支持体− 熱転写材料に使用可能な支持体としては、特に限定はな
く、各種支持体材料を目的に応じて適宜選択できる。支
持体材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、ポリカーボ
ネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共
重合体などの合成樹脂材料が挙げられ、中でも、機械的
強度や熱に対する寸法安定性の点で、二軸延伸ポリエチ
レンテレフタレートが好ましい。尚、熱転写材料をレー
ザ記録を利用したカラープルーフの作成に用いる場合に
は、支持体はレーザ光を透過させる透明な合成樹脂材料
が好ましい。
【0095】また、前記支持体には、その上に設けられ
る光熱変換層との密着性を向上させる目的で、表面活性
化処理及び/又は一層若しくは二層以上の下塗り層を設
けてもよい。前記表面活性化処理としては、例えば、グ
ロー放電処理、コロナ放電処理等が挙げられる。前記下
塗り層の材料としては、支持体と光熱変換層の両表面に
高い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、また耐熱性
に優れたものが好ましい。そのような下塗り層の材料と
しては、例えば、スチレン、スチレン−ブタジェン共重
合体、ゼラチン等を挙げることができる。下塗り層全体
の層厚としては、通常、0.01〜2μmである。ま
た、支持体の、光熱変換層が設けられていない側の表面
には、必要に応じて、反射防止層等の各種機能層を設け
たり、或いは、表面処理を施すこともできる。
【0096】上記のように、剥離時の転写性の低下によ
る画像品質の劣化を伴うことなく、微粒子の顔料を均一
に分散し、かつその経時での長期分散安定性に優れた塗
布液を得ることができ、さらに該塗布液を支持体上に塗
布し、層厚及び濃度分布が均一で、かつ容易に剥離転写
しうる画像形成層を有する本発明の熱転写材料を用いる
ことにより、転写された画像部周囲が鮮鋭で、濃度ムラ
等の発生のない高画質な画像を形成することができる。
【0097】<熱転写受像材料>熱転写受像材料は、前
記本発明の熱転写材料から熱転写により画像を保持しう
る機能を有するものであれば、いずれの態様であっても
よく、例えば、上述の熱転写材料とは別の支持体上に、
少なくとも受像層を有してなり、必要に応じて、支持体
と受像層との間に、下塗り層、クッション層、剥離層、
中間層等の他の層を有して構成されていてもよい。さら
に、受像層の設けられた側とは反対の表面にバック層を
有することも、搬送性、集積性の向上及び熱転写受像材
料をロール状に巻き取った場合など、その受像層表面を
粗面化しうる点で好ましい。また、これらの層とは別
に、帯電防止層を設けたり、又は上記各層に帯電防止剤
を添加することも好ましい。
【0098】−受像層− 前記受像層は、有機重合体バインダを主成分として形成
される層である。
【0099】前記有機重合性バインダー(以下、「受像
層バインダーポリマー」ということがある。)は、熱可
塑性樹脂であることが好ましく、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル等のアクリル系モノマーの単独重合体およびその共
重合体、メチルセルロース、エチルセルロース、セルロ
ースアセテートのようなセルロース系ポリマー、ポリス
チレン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等のような
ビニル系モノマーの単独重合体およびその共重合体、ポ
リエステル、ポリアミド等のような縮合系ポリマー、ブ
タジエン−スチレン共重合体のようなゴム系ポリマーが
挙げられる。
【0100】受像層バインダーポリマーは、画像形成層
との間の適度な接着力を得る観点から、ガラス転移温度
(Tg)が90℃より低いポリマーであることが好まし
い。そのために、受像層に可塑剤を添加することも可能
である。さらに、受像層バインダーポリマーは、シート
間のブロッキングを防ぐ目的で、そのTgが30℃以上
であることが好ましい。前記受像層バインダーポリマー
としては、レーザ記録時における、熱転写材料の画像形
成層との密着性を向上させ、感度や画像強度を向上させ
る点で、画像形成層に用いるバインダーポリマーと同
一、若しくは類似のポリマーを用いることが特に好まし
い。
【0101】前記受像層の層厚としては、0.3〜7μ
mが好ましく、0.7〜4μmがより好ましい。前記層
厚が、0.3μm未満であると、印刷本紙への再転写を
行う際に膜強度が不足し破れ易くなることがあり、7μ
mを超えると、本紙再転写後の画像の光沢が増し、印刷
物への近似性が低下することがある。
【0102】前記可塑剤としては、前述の熱転写材料の
画像形成層に使用可能な可塑剤と同様のものを使用する
ことができる。
【0103】−支持体− 熱転写受像材料に用いる支持体としては、一般にプラス
チックシート、紙、金属シート、ガラスシート等のシー
ト状の基材が挙げられる。前記プラスチックシートとし
ては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート、ポリエチレン、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン等
のシートが挙げられ、中でも特に、ポリエチレンテレフ
タレートシートが好ましい。前記紙としては、例えば、
印刷本紙、コート紙等が挙げられる。
【0104】更に支持体として、内部に気泡を有する白
色材料が、クッション性、画像の視認性等の点で好まし
く、特に発泡ポリエステル支持体は、機械特性の点でも
最も好ましい。また、支持体表面は、受像層との密着性
を高める目的で、コロナ放電処理、グロー放電処理等の
表面処理が施されていてもよい。前記支持体の厚みとし
ては、通常、10〜400μmであり、特に25〜20
0μmが好ましい。
【0105】−バック層− 前記バック層には、受像層表面の粗面化や記録装置内で
の搬送性の良化を目的として、酸化珪素等の微粒子、界
面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電防止剤等の添加剤
を添加してもよい。尚、これらの添加剤は、バック層の
みならず、必要に応じて、受像層その他の層に添加する
こともできる。
【0106】前記微粒子としては、酸化珪素、炭酸カル
シウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
硫酸バリウム、硫酸亜鉛等の無機微粒子;ポリエチレン
樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、メラミン樹脂等の樹脂よりなる有機微粒
子等が挙げられ、中でも、二酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、酸化珪素、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂が好ましい。前記微粒子の平均粒径としては、
0.5〜10μmが好ましく、0.8〜5μmがより好
ましい。前記微粒子の含有量としては、バック層又は受
像層の全固形分重量に対し、0.5〜80重量%が好ま
しく、1〜20重量%がより好ましい。
【0107】また、前記帯電防止剤としては、層の表面
抵抗が、23℃、50%RHの環境条件下で、1012Ω
以下、より好ましくは109Ω以下となるように、各種
界面活性剤、導電剤の中から適宜選択して用いることが
できる。
【0108】熱転写受像材料の例として、上記のよう
に、(1) 支持体上に受像層を有する態様、(2) 支持体の
一方の表面に受像層を有し、他の表面に微粒子を含むバ
ック層を有する態様を挙げたが、本発明においてはこれ
らに限られず、以下の態様であってもよい。即ち、(3)
前記(2)の態様の支持体と受像層との間にクッション層
を設けてなる態様であってもよく、(4) 前記(3)の態様
の受像層中に、さらに前記バック層に用いたものと同様
の微粒子を含む態様であってもよい。上記態様(2)〜(4)
の場合、熱転写受像材料をロール状に巻き取ることによ
り、受像層表面を、微粒子を含むバック層による押圧で
粗面化することもできる。また、前記態様(3)及び(4)の
ように受像層の中間層としてクッション層を設けること
により、受像層表面が粗面となった場合に起因して生ず
る密着不良を改善でき、本発明においても好適に適用で
きる。
【0109】−クッション層− 熱転写受像材料の支持体と受像層との間には、熱転写材
料の画像形成層の受像層表面への密着性を向上させる目
的でクッション性の中間層としてクッション層を設ける
ことが好ましい。前記クッション層に使用可能な構成成
分としては、前記熱転写材料で形成するクッション層と
同様のものを使用することができ、同様の構成とするこ
とができる。
【0110】受像層とクッション層は、レーザー記録の
段階までは接着している必要があるが、画像を印刷本紙
に転写するために、剥離可能に設けられていることが好
ましい。剥離を容易にするためには、クッション層と受
像層の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けるこ
とも好ましい。この剥離層は、受像層塗布時の塗布溶剤
のバリヤーとしての機能を持つことが好ましい。
【0111】熱転写受像材料の構成として、支持体/ク
ッション層/受像層を積層した例を示したが、場合によ
っては受像層がクッション性を兼ねた支持体/クッショ
ン性受像層、或いは、支持体/下塗り層/クッション性
受像層の構成であってもよい。この場合も、印刷本紙へ
の再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可能
に設けられていることが好ましい。この場合印刷本紙へ
再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。受像層を兼
ねたクッション層の層厚としては、5〜100μmが好
ましく、10〜40μmがより好ましい。
【0112】受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本
紙等へ再転写する場合には、受像層の少なくとも一層を
光硬化性材料から形成することも好ましい。このような
光硬化性材料の組成としては、例えば、a)付加重合に
よって光重合体を形成しうる多官能ビニル又はビニリデ
ン化合物の少なくとも一種からなる光重合性モノマー、
b)有機ポリマー、c)光重合開始剤、および必要に応
じて熱重合禁止剤等の添加剤からなる組合せを挙げるこ
とができる。前記多官能ビニルモノマーとしては、ポリ
オールの不飽和エステル、特にアクリル酸もしくはメタ
クリル酸のエステル(例えば、エチレングリコールジア
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト)が挙げられる。前記有機ポリマーとしては、前記受
像層バインダポリマーとして使用可能なものと同様のも
のを挙げることができる。前記光重合開始剤としては、
ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラジカ
ル重合開始剤が挙げられ、層中の全固形分重量に対し、
0.1〜20重量%の割合で使用できる。
【0113】上記のようなクッション層を設ける場合に
は、粗面化バック層や受像層に微粒子を含有させたとき
の微粒子の沈み込みを防止する目的で、応力を受けたと
きに変形し難い中間層を設けることもできる。この層
は、クッション層への塗布可能な材料を用いる必要があ
り、PMMA、ポリスチレン、三酢酸セルロース等の比
較的ガラス転移点の高いポリマーを含有して構成するこ
とができる。
【0114】<熱転写記録方法>次に、本発明の熱転写
材料を用いて画像記録する熱転写記録方法について説明
する。前記熱転写記録方法としては、サーマルヘッドや
通電ヘッド等の加熱装置を用いた熱転写記録方法、電気
信号により画像様に制御したレーザを照射するレーザ熱
転写記録方法等が挙げられる。
【0115】前記サーマルヘッド等の加熱装置を用いた
熱転写記録方法は、光熱変換層が形成されていない熱転
写材料を用いる場合であって、該熱転写材料の画像形成
層の表面に、受像層が接するように熱転写受像材料を積
層した積層体を用意し、該積層体の熱転写材料の上部
(画像形成層の設けられていない側の支持体表面)より
その表面に、サーマルヘッド等を用いてその発熱素子を
画像様に加熱制御しながら熱印加し、その後、熱転写受
像材料と熱転写材料とを剥離することにより、加熱され
た領域の画像形成層全体、即ち、熱印加された領域に設
けられてある厚みの画像形成層が、熱転写材料の中間層
との接合面で剥離され、前記熱転写受像材料上に画像形
成することができる。この場合、装置を簡易化できる点
で有利である。
【0116】前記レーザ熱転写記録方法は、光熱変換能
を有する中間層が形成された熱転写材料を用いる場合で
あって、前記同様、熱転写材料の画像形成層の表面に、
受像層が接するように熱転写受像材料を積層した積層体
を用意し、該積層体の熱転写材料の上部(熱転写材料の
支持体表面)よりその表面にレーザ光を画像様に時系列
的に照射し、その後、熱転写受像材料と熱転写材料とを
剥離することにより、光熱変換作用により加熱された領
域(レーザ照射領域)の画像形成層全体、即ち、熱印加
された領域に設けられてある厚みの画像形成層が、熱転
写材料の中間層との接合面で剥離され、前記熱転写受像
材料上に画像形成することができる。
【0117】前記積層体を形成する場合、その方法とし
ては、種々の方法が挙げられ、例えば、ヒートローラー
等のような温度制御が不要で、迅速かつ均一に密着積層
しうる観点から真空密着法を用いてもよい。この場合、
上記のように密着性を高める目的で、その表面粗さを細
かくしてもよいが、真空引き時の減圧を高速に行うこと
は不可能となる。逆に、この真空引きを高速に行うため
に接着面の表面粗さを粗くすると、相互に接触する、熱
転写受像材料の受像層と熱転写材料の画像形成層との接
着面での減圧度は向上するものの、該接触面にはミクロ
な空隙が多数でき、却って熱伝導性が阻害され転写性が
低下することがある。画像記録に適した密着性を得るた
めには、接着面での減圧度が上昇するにつれ、接着面に
おける層表面の形状が変化し、受像層と画像形成層とが
完全に、かつ均一に密着した状態となっていることが好
ましい。従って、熱転写材料及び/又は熱転写受像材料
にクッション層を設けることは、転写性を向上し高画質
な画像を形成する点で有用である。
【0118】また、前記真空密着法のほか、積層体を形
成する他の方法として、例えば、熱転写材料の転写側
(画像形成層側)と熱転写受像材料の受像側(受像層
側)とを重ねて、加圧、加熱ローラに通す方法も好まし
い。この場合の加熱温度としては、160℃以下、若し
くは130℃が好ましい。また、金属ドラムの上に熱転
写受像材料を引っ張りつつ機械的に貼り付け、更にその
上に熱転写材料を同様に機械的に引っ張りつつ貼り付
け、密着させる方法も好ましい。上記のうち、真空密着
法が特に好ましい。熱転写材料と熱転写受像材料の密着
は、レーザ光照射操作の直前に行ってもよい。
【0119】真空密着法による場合、通常、前記積層体
の熱転写受像材料側を、記録ドラム(内部に真空形成機
構を有し、そのドラム表面に多数の微小開口部を有する
回転ドラム)の表面に真空引きにより密着させ、熱転写
受像材料よりも大サイズの熱転写材料を、熱転写受像材
料全体を覆うように積層し該接触界面を真空引きにより
減圧して密着させる。レーザ光照射操作は、その状態で
積層体の外側、即ち、熱転写材料側の上方よりレーザ光
を照射することにより行われる。レーザ光の照射は、ド
ラムの幅方向に往復するように走査し、その照射操作中
は記録ドラムを一定の回転速度で回転させる。
【0120】レーザ熱転写記録方法は、黒色マスクの製
造、或いは、単色画像の形成に利用可能であるが、多色
画像の形成にも有利に利用できる。多色画像を形成する
方法としては、例えば、以下に示す態様であってもよ
い。即ち、多色画像を形成する方法の第一の態様では、
記録装置の回転ドラム上に受像材料を真空減圧法で固定
し、該受像材料上に熱転写材料を同様に真空減圧法でそ
の受像層と熱転写材料の画像記録層(色相1)とが接す
るように積層する。次いで、原稿画像の色分解画像のデ
ジタル信号に基づき変調したレーザ光を、ドラムを回転
させながら熱転写材料の支持体側から照射し、その後、
熱転写受像材料を固定した状態で熱転写材料を熱転写受
像材料より剥離する。色相1の画像が記録された熱転写
受像材料上に、上記と同様の方法により色相2、色相
3、必要に応じて色相4の熱転写材料を積層し、レーザ
記録し、剥離する工程を逐次繰り返すことにより、多色
の画像が形成された熱転写受像材料を得ることができ
る。印刷本紙上にカラープルーフ画像を得るには、上記
工程より多色画像が形成された熱転写受像材料を、その
画像面が印刷本紙と接するように積層した後、ラミネー
タ等を通して加熱、加圧し、さらにこれを剥離して印刷
本紙上に画像を受像層とともに転写することにより得る
ことができる。
【0121】多色画像を形成する方法の第二の態様で
は、それぞれ異なる色相の色剤を含む画像形成層を有す
る熱転写材料を積層した積層体を、独立に三種(三色)
又は四種(四色)準備し、その各々について、色分解フ
ィルタを介して得られる、各積層体に対応した各色画像
のデジタル信号に基づきレーザ照射し、その後、熱転写
材料と熱転写受像材料とを剥離する。各熱転写受像材料
上に各色の色分解画像が独立に形成された後、それぞれ
の色分解画像を、別に用意した印刷本紙などの実際の支
持体若しくはそれに近似する支持体上に順次積層して画
像形成することができる。
【0122】前記画像記録に用いるレーザ光源として
は、アルゴンイオンレーザ、ヘリウムネオンレーザ、ヘ
リウムカドミウムレーザなどのガスレーザ、YAGレー
ザ光などの固体レーザ、半導体レーザ、色素レーザ、エ
キシマレーザなどの直接的なレーザ光、或いは、これら
レーザを二次高調波素子を通して、半分の波長に変換し
たレーザ光などを挙げることができる。上記のうち、高
出力であって、高速に画像形成しうる観点から、マルチ
モード半導体レーザが好ましく、屈折率導波型の横マル
チモード半導体レーザが特に好ましい。また、本発明の
熱転写材料を用いたレーザ熱転写記録方法では、光熱変
換層上におけるビーム径が、3〜50μm、好ましくは
7〜30μmとなる条件でレーザ照射することが好まし
い。
【0123】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるもので
はない。尚、文中で特に断りのない限り「部」は、「重
量部」を意味する。
【0124】(実施例1〜14、比較例1〜4) −光熱変換層用塗布液の調製− 下記組成物をスターラーで攪拌しながら混合し、ペイン
トシェーカー(東洋精機(株)製)で1時間分散処理す
ることにより、光熱変換層用塗布液を調製した。 [光熱変換層用塗布液の組成] ・赤外線吸収色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8.5部 (日本感光色素(株)製、NK−2014) ・ポリイミド樹脂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・200部 (新日本理化(株)製、リカコートSN−20:ガラス転移温度295℃、熱 分解温度510℃) ・N−メチル−2−ピロリドン・・・・・・・・・・・・・・2000部 ・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800部 ・界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1部 (大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−177)
【0125】−支持体表面への光熱変換層の形成− 厚み75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを
支持体とし、この一方の表面上に、前記光熱変換層用塗
布液を、回転塗布機(ホワイラー)を用いて塗布した
後、塗布物を120℃のオーブン中で2分間乾燥して、
該支持体上に光熱変換層を形成した。得られた光熱変換
層につき、波長830nmにおける吸光度(光学密度:
OD)を分光光度計(UV−2100,島津製作所
(株)製)で測定したところ、OD=1.08であっ
た。走査型電子顕微鏡により、光熱変換層の断面を観察
したところその厚みは、平均で0.3μmであった。
【0126】−画像形成層用塗布液の調製− 下記組成物をペイントシェーカー(東洋精機(株)製)
で2時間分散処理した後、ガラスビーズを除去し、イエ
ロー顔料分散母液を調製した。 [顔料分散母液の組成] ・ポリビニルブチラール・・・・・・・・・・・・・・・・13.92部 (積水化学(株)製、エスレックBLSH、SP値=19.26) ・イエロー顔料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15.0部 (NOVOPERM YELLOW P−HG,クラリアント・ジャパン(株 )製) ・分散剤(下記表1参照) ・n−プロピルアルコール・・・・・・・・・・・・・・・・・110部 ・ガラスビーズ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100部
【0127】次に、下記組成物をスターラーで攪拌しな
がら混合して、イエローの画像形成層用塗布液を各々調
製した。 [画像形成層用塗布液の組成] ・上記顔料分散母液・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部 ・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60部 ・界面活性剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.05部 (大日本インキ化学工業(株)製、メガファックF−177) ・熱溶融性物質(ベヘン酸)・・・・・・・・・・・・・・・・・0.5部
【0128】−画像形成層の形成− 前記光熱変換層の表面に、上記画像形成用塗布液をホワ
イラーを用いて1分間塗布した後、塗布物を100℃の
オーブン中で2分間乾燥して、光熱変換層上にイエロー
の画像形成層を形成した。得られたイエローの画像形成
層の吸光度(光学密度:OD)をマクベス濃度計(ブル
ーフィルタ)で測定したところ、OD=0.6であっ
た。以上により、支持体上に、光熱変換層及び画像形成
層をこの順に有する熱転写材料(シート)を作製した。
この熱転写シートにつき、下記の評価を行った。
【0129】<評価> (画像形成層用塗布液の安定性)上記より得た各画像形
成層用塗布液100mlを、100ml用メスシリンダ
ーに入れ、25℃の雰囲気下で24時間静置した(この
時、顔料が沈降すると、塗布液上部が透明となる)。塗
布液上部にできた透明部分の液の体積を測定し、塗布液
の安定性を示す尺度とした。この値が大きいほど、顔料
の沈降速度は速く、塗布液の分散安定性は低いことを示
す。尚、前記値が、5ml以下であれば実使用上問題な
い。測定結果を以下の表1に示す。
【0130】(画質)塗布直後に得られた各熱転写材料
と、40℃で7日間乾燥加速試験を施した後の各熱転写
材料とに対して、それぞれ受像シート(First Proof-Re
ceiver,富士写真フイルム(株)製)と重ね合わせ、各
々について真空吸着により円筒形のドラム上に保持し該
回転ドラムを回転させながら半導体レーザを用いて露光
した。前記半導体レーザの波長は830nmであり、光
熱変換層の表面でのビーム径は12μmであり、画像形
成層の表面におけるレーザパワーは21mW(照射時間
5μs)であった。上記のようにして転写形成した画像
の細線部分の鮮鋭さを目視により観察し、下記基準に従
って評価した。評価した結果を以下の表1に示す。 〔基準〕 ○: 剥離転写が容易に行え、画像エッジ部に凸凹もな
く鮮鋭であった。 △: 画像エッジ部に若干凸凹が認められた。 ×: 剥離転写が容易に行えず、画像エッジ部に凸凹を
生じて鮮鋭な画像を形成することはできなかった。 尚、××は、更に画質に劣っていたことを示す。
【0131】
【表1】
【0132】上記表1の結果から、顔料分散剤として前
記一般式(1)〜(4)で表される化合物を用いた、実
施例1〜14の本発明の熱転写材料では、各熱転写材料
の形成に用いた画像形成層用塗布液が分散安定性に優れ
る一方、転写剥離も容易に行え、転写画像のエッジ部分
(転写領域の周囲)の凹凸や濃度ムラ等の画像品質の低
下のない、鮮鋭で高画質な画像を形成することができ
た。また、顔料分散剤の添加量を多くしても、剥離性の
低下による画像品質の劣化もなかった。一方、顔料分散
剤として前記一般式(1)〜(4)で表される化合物を
用いなかった、比較例1〜4の熱転写材料では、各熱転
写材料の形成に用いた画像形成層用塗布液は十分な分散
安定性が得られず、しかも、転写画像のエッジ部分に凹
凸を生じ、鮮鋭で高画質な画像を形成することはできな
かった。また、本比較例で用いた顔料分散剤では、その
含有量を多くするほど剥離転写性は低下し、形成画像の
画質(鮮鋭性)も低下した。
【0133】
【発明の効果】本発明によれば、剥離時の転写性の低下
による画像品質の劣化を伴うことなく、微粒子の顔料を
均一に分散し、かつその経時での長期分散安定性に優れ
た塗布液を提供することができ、さらに該塗布液を支持
体上に塗布することにより、層厚及び濃度分布が均一
で、かつ容易に剥離転写しうる画像形成層を有し、転写
された画像部が鮮鋭で、濃度ムラ等の発生のない高画質
な画像を形成しうる熱転写材料を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 保 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA26 AA35 BA53 BA55 BA63

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも画像形成層を有す
    る熱転写材料において、前記画像形成層が、下記一般式
    (1)で表される化合物を含有することを特徴とする熱
    転写材料。 【化1】 〔式中、R1は、炭素数1〜10のアルコキシ基を表
    し、R2は、炭素数1〜20のアルコキシ基を表す。l
    及びnは、それぞれ独立に1〜6の整数を表し、l+n
    ≦6を満たす。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも画像形成層を有す
    る熱転写材料において、前記画像形成層が、下記一般式
    (2)で表される化合物を含有することを特徴とする熱
    転写材料。 【化2】 〔式中、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ独立に水素
    原子、炭素数2〜20のアシル基を表し、R7は、水素
    原子、炭素数1〜5のアルキル基を表す。〕
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも画像形成層を有す
    る熱転写材料において、前記画像形成層が、下記一般式
    (3)で表される繰り返し構成単位を含む化合物を含有
    することを特徴とする熱転写材料。 【化3】 〔式中、R8は、炭素数1〜30のアルキル基を表し、
    rは、1〜10の整数を表す。〕
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも画像形成層を有す
    る熱転写材料において、前記画像形成層が、下記一般式
    (4)で表される化合物を含有することを特徴とする熱
    転写材料。 【化4】 〔式中、R9は、炭素数1〜20のアルキル基を表す。
    p及びqは、それぞれ独立に1〜30の整数を表す。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022060043A1 (ko) * 2020-09-16 2022-03-24 코오롱인더스트리 주식회사 폴리에스테르 제조용 신규 촉매물질, 이를 이용하여 폴리에스테르를 제조하는 방법, 및 이를 이용하여 제조된 폴리에스테르

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