JP2000326629A - 熱転写シート、およびそれを用いた画像形成材料 - Google Patents

熱転写シート、およびそれを用いた画像形成材料

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JP2000326629A
JP2000326629A JP11135922A JP13592299A JP2000326629A JP 2000326629 A JP2000326629 A JP 2000326629A JP 11135922 A JP11135922 A JP 11135922A JP 13592299 A JP13592299 A JP 13592299A JP 2000326629 A JP2000326629 A JP 2000326629A
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Hideyuki Nakamura
秀之 中村
Teruhiro Shimomura
彰宏 下村
Naotaka Wachi
直孝 和地
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度であるとともに、高画質の画像を形成
し得る熱転写シートを提供することである。 【解決手段】 支持体12上に、光熱変換層14と画像
形成層16とを設けた熱転写シートにおいて、前記光熱
変換層14と前記画像形成層16との層間密着力が2g
/cm以上10g/cm以下である熱転写シート10で
ある。好ましくは、画像形成層14が、ビニル系モノマ
ーまたは変成シリコーンオイルを含有する熱転写シート
10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
高解像度の画像を形成する画像形成方法に利用される熱
転写シートに関する。特に、本発明はディジタル画像信
号からレーザ記録により、印刷分野におけるカラープル
ーフ(DDCP:ダイレクト・ディジタル・カラープル
ーフ)、あるいはマスク画像を作製するのに有用な熱転
写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】グラフィックアート分野では、カラー原
稿からリスフィルムを用いて作製された一組の色分解フ
ィルムを使用して印刷版の焼付けが行なわれるが、一般
に、本印刷(実際の印刷作業)の前に色分解工程での誤
りや色補正の必要性等をチェックするために、色分解フ
ィルムからカラープルーフを作製している。カラープル
ーフには、中間調画像の高再現性を可能とする高解像力
の実現や、高い工程安定性等の性能が望まれている。ま
た、実際の印刷物に近似したカラープルーフを得るため
に、カラープルーフに使用される材料としては、実際の
印刷物に使用される材料、例えば基材としては印刷本紙
を、色材としては顔料を用いることが好ましい。また、
カラープルーフの作製方法としては、現像液を用いない
乾式の方法の要望が高い。
【0003】乾式のカラープルーフ作製法として、最近
の印刷前工程(プリプレス分野)における電子化システ
ムの普及に伴い、ディジタル信号から直接カラープルー
フを作製する記録システムが開発されている。このよう
な電子化システムは、特に高画質のカラープルーフを作
製するのが目的であり、一般的には、150線/インチ
以上の網点画像を再現する。ディジタル信号から高画質
のプルーフを記録するためには、ディジタル信号により
変調可能で、かつ記録光を細く絞り込むことが可能なレ
ーザ光を記録ヘッドとして用いる。このため、レーザ光
に対して高い記録感度を示し、かつ、高精細な網点を再
現可能にする高解像力を示す記録材料の開発が必要とな
る。
【0004】レーザ光を利用した転写画像形成方法に用
いられる記録材料としては、支持体上に、レーザ光を吸
収して熱を発生する光熱変換層、及び顔料が熱溶融性の
ワックス、バインダー等の成分中に分散された画像形成
層をこの順に有する熱溶融転写シート(特開平5−58
045号公報)が知られている。これらの記録材料を用
いる画像形成方法では、光熱変換層のレーザ光照射領域
で発生した熱によりその領域に対応する画像形成層が溶
融し、転写シート上に積層配置された受像シート上に転
写され、受像シート上に転写画像が形成される。
【0005】また、特開平6−219052号公報に
は、支持体上に、光熱変換物質を含む光熱変換層、非常
に薄層(0.03〜0.3μm)の熱剥離層、色材を含
む画像形成層がこの順に設けられた熱転写シートが開示
されている。この熱転写シートでは、レーザ光を照射さ
れることによって、前記熱剥離層の介在により結合され
ている画像形成層と光熱変換層との間の結合力が、低減
され、熱転写シート上に積層配置した受像シート上に、
高精細な画像が形成される。前記熱転写シートを用いた
画像形成方法は、所謂「アブレーション」を利用してお
り、具体的には、レーザ光の照射を受けた領域で、熱剥
離層が一部分解し、気化するため、その領域での画像形
成層と光熱変換層との間の接合力が弱まり、その領域の
画像形成層が上に積層した受像シートに転写される現象
を利用している。
【0006】これらの画像形成方法では、受像シート材
料として受像層(接着層)を付設した印刷本紙を用いる
ことができ、色の異なる画像を次々と受像シート上に転
写することによって多色画像が容易に得られる等の利点
を有している。特に、アブレーションを利用する画像形
成方法では、さらに、高精細な画像が容易に得られると
いう利点を有し、カラープルーフ(DDCP:ダイレク
ト・ディジタル・カラープルーフ)、あるいは高精細な
マスク画像を作製するのに有用である。近年の高画質化
への要望に応えるべく、さらに、近年のレーザーの進歩
に対応すべく、前記画像形成方法に用いられる熱転写シ
ートの高感度化、および得られる画質の高画質化が望ま
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高感度であ
るとともに、高画質の画像を形成し得る熱転写シート、
およびそれを用いた画像形成材料を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、熱転写シートを構成している光熱変換層
と、画像形成層との密着力を所定の範囲に調整すること
で、熱転写シートの感度を高く維持しながら、形成され
る画像を高画質化し得ることを見い出し、本発明を完成
するに至った。前記課題を解決するための手段は、以下
の通りである。 <1> 支持体上に、光熱変換物質と樹脂とを含有する
光熱変換層と、さらにその上に、顔料を含有する画像形
成層とを有し、前記光熱変換層と前記画像形成層との層
間密着力が2g/cm以上10g/cm以下である熱転
写シート。 <2> 光熱変換層に含有される樹脂が、200℃以上
400℃以下のガラス転移温度を有し、かつ、450℃
以上の熱分解温度を有することを特徴とする<1>に記
載の熱転写シート。
【0009】<3> 光熱変換層に含有される樹脂が、
有機溶媒に可溶なポリイミド樹脂であることを特徴とす
る<1>または<2>に記載の熱転写シート。 <4> 光熱変換物質が、赤外線吸収色素であることを
特徴とする<1>から<3>までのいずれかに記載の熱
転写シート。 <5> 画像形成層が、ビニル系モノマーまたは変成シ
リコーンオイルを含有する<1>から<4>までのいず
れかに記載の熱転写シート。 <6> 画像形成層が、ビニル系モノマーまたは変成シ
リコーンオイルを、画像形成層の全固形分重量に対し
て、0.1重量%以上10重量%以下含有する<5>に
記載の熱転写シート。
【0010】<7> 画像形成層が、顔料を30重量%
以上70重量%以下、および軟化点が40℃以上150
℃以下の非晶質有機高分子重合体を30重量%以上70
重量%以下含有し、層厚が0.1μm以上1.5μm以
下である<1>から<6>までのいずれかに記載の熱転
写シート。 <8> 空隙を有する支持体と、その上に、クッション
層と受像層とを有する受像シートと、<1>から<7>
までのいずれかに記載の熱転写シートとからなる画像形
成材料。
【0011】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の熱転写シートの
一形態を示す。熱転写シート10は、支持体12と、そ
の上に、光熱変換層14、およびさらにその上に、画像
形成層16を配置した構成である。光熱変換層14は、
樹脂と、照射された光エネルギーを熱エネルギーに変換
する光熱変換物質とを含有し、画像形成層16は、受像
シートに転写されて画像を形成するための顔料を少なく
とも含有する。光熱変換層14と画像形成層16は、そ
の層間密着が、2g/cm以上10g/cm以下であ
る。光熱変換層と画像形成層との層間密着力が高過ぎる
と、感度が低下し、一方、前記層間密着力が低すぎる
と、解像力が低下し、形成画像の画質が低下する。本発
明の熱転写シート10は、光熱変換層と画像形成層との
層間密着力が前記範囲であるので、熱転写シートの感度
を高く維持しつつ、形成された画像を高画質化すること
ができる。より好ましくは、前記層間密着力が4g/c
m以上10g/cm以下である。
【0012】本明細書において、光熱変換層と画像形成
層との層間密着力は、以下の方法により測定した値をい
う。熱転写シートのサンプル(4.5cm×16cm)
を、架台上に接着する。接着は、粘着テープ(例えば、
ポリエステル粘着テープ、No.31B75ハイ、日東
電工株式会社製)を用い、画像形成層を架台側にして接
着する。次に、フォースゲージ(例えば、「FGX−
2」、日本電産シンポ株式会社製)を用いて、剥離速度
1500mm/minで、支持体と光熱変換層を、画像
形成層から180°剥離する。この際にかかった荷重
(g)を測定し、単位長さ(cm)当りに換算した値を
層間密着力として定義する。尚、図1においては、光熱
変換層と画像形成層は接触しているが、光熱変換層上
に、後述する感熱剥離層を設けた構成であってもよい。
この場合は、「光熱変換層と画像形成層との」層間密着
力は、「光熱変換層上の感熱剥離層と画像形成層と
の」、前記方法により測定される層間密着力をいう。
【0013】光熱変換層と画像形成層の層間密着力は、
例えば、光熱変換層および/または画像形成層に、層間
密着力を向上または低下させる添加剤を含有させること
によって、前記範囲に調整することができる。また、光
熱変換層の弾性率を調整することによっても、層間密着
力を調整することができる。例えば、光熱変換層の弾性
率を低下させると、層間密着力が大きくなる。
【0014】特に、画像形成層に、ビニル系モノマーま
たは変成シリコーンオイルを含有させると、光熱変換層
と画像形成層との層間密着力を前記範囲に容易に調整す
ることができるので好ましい。また、光熱変換層の樹脂
としてポリイミド樹脂を用いた場合、ビニル系モノマー
および変成シリコーンオイルは、ポリイミド樹脂との親
和性が低いので、画像形成層から光熱変換層へ拡散し難
く、光熱変換層の経時的劣化を防止することができる点
でも好ましい。前記ビニル系モノマーとしては、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、1,2,4−ブタ
ントリオールトリメタクリレート、トリメチロールエタ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトール−ポリアクリレートのようなアクリル
酸エステル類、およびメタクリル酸エステル類等が挙げ
られる。
【0015】前記変成シリコーンオイルは、ポリシロキ
サン骨格の側鎖および/または末端(片末端および両末
端の双方を含む)が官能基で置換された樹脂である。具
体的には、下記官能基群で変成されたシリコーンオイル
が挙げられ、中でも、末端がアミノ基で変成されたシリ
コーンオイルを用いると、表面へのブリードを防ぐこと
ができるので好ましい。尚、下記官能基群に示した一般
式中、RおよびR’はアルキル基を示す。
【0016】
【化1】
【0017】前記ビニル系モノマーまたは前記変成シリ
コーンオイルの画像形成層中の含有量が多すぎると、画
像形成層の強度が低下し、引っ掻き強度が低下する場合
があり、また、ブリードが起こり易くなる。一方、含有
量が少なすぎると、所望の効果が得られない場合があ
る。このような観点から、前記ビニル系モノマーまたは
前記変成シリコーンオイルの含有量は、画像形成層の全
固形分重量中、0.1重量%から10重量%であるのが
好ましい。
【0018】以下、本発明の熱転写シートを構成してい
る支持体、光熱変換層、及び画像形成層、さらに、所望
により設けられるその他の層について詳述する。 [支持体]熱転写シートの支持体の材料には特に限定は
なく、各種の支持体材料を目的に応じて用いることがで
きる。支持体材料の好ましい例としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体等の合成樹脂材料を挙げること
ができる。中でも、二軸延伸ポリエチレンテレフタレー
トが、機械的強度や熱に対する寸法安定性を考慮すると
好ましい。なお、本発明の熱転写シートをレーザ記録を
利用したカラープルーフの作製に用いる場合には、熱転
写シートの支持体はレーザ光を透過させる透明な合成樹
脂材料から形成するのが好ましい。
【0019】熱転写シートの支持体には、その上に設け
られる光熱変換層との密着性を向上させるために、表面
活性化処理及び/又は一層又は二層以上の下塗層の付設
を行なうことが好ましい。表面活性化処理の例として
は、グロー放電処理、コロナ放電処理等を挙げることが
できる。下塗層の材料としては、支持体と光熱変換層の
両表面に高い接着性を示し、かつ熱伝導性が小さく、ま
た耐熱性に優れたものであることが好ましい。そのよう
な下塗層の材料の例としては、スチレン、スチレン−ブ
タジエン共重合体、ゼラチン等を挙げることができる。
下塗層全体の厚さは通常0.01〜2μmである。ま
た、熱転写シートの光熱変換層付設側とは反対側の表面
には、必要に応じて、反射防止層等の各種の機能層の付
設、あるいは表面処理を行なうこともできる。
【0020】[光熱変換層]前記光熱変換層は、光熱変
換物質、および樹脂を含有し、更に所望により、その他
の成分を含有する。前記光熱変換物質は、照射される光
エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有する物質
である。一般的には、レーザ光を吸収することのできる
色素(顔料を含む。以下、同様である。)である。赤外
線レーザにより画像記録を行う場合は、光熱変換物質と
しては、赤外線吸収色素を用いるのが好ましい。このよ
うな色素の例としては、カーボンブラックのような黒色
顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニンのような可視
から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の顔料、光デ
ィスクなどの高密度レーザ記録のレーザ吸収材料として
使用される有機染料(インドレニン染料等のシアニン染
料、アントラキノン系染料、アズレン系色素、フタロシ
アニン系染料)、およびジチオールニッケル錯体等の有
機金属化合物色素を挙げることができる。中でも、シア
ニン系色素等の赤外線吸収色素は、赤外線領域の光に対
して、大きい吸光係数を示すので、光熱変換物質として
使用すると、光熱変換層を薄層化することができ、熱転
写シートの記録感度をより向上させることができるので
好ましい。また、光熱変換物質としては、色素以外に
も、黒化銀等の粒子状の無機材料を用いることもでき
る。
【0021】光熱変換層中の前記光熱変換物質の好まし
い含有量は、用いる材料等によって異なるが、画像記録
に用いられる光(赤外線レーザを用いる場合は、700
〜2000nmの波長域の光)に対して、光熱変換層の
透過光学濃度が0.1〜2.0になるように含有させる
のが好ましく、0.3〜1.2になるように含有させる
のがより好ましい。光学濃度が0.1より小さいと熱転
写シートの感度が低くなる場合があり、光学濃度が2.
0より高いと製造コストが上がる。
【0022】光熱変換層に含有される樹脂は、支持体上
に層を形成し得る強度を少なくとも有する。さらに、画
像記録の際に、高い熱伝導率を有するとともに、光熱変
換物質から生じる熱によっても分解しない、耐熱性を有
する樹脂であるのが好ましい。具体的には、200℃以
上400℃以下のガラス転移温度を有するとともに、熱
分解温度(TGA法で10℃/分の昇温速度で、空気気
流中で5%重量減少する温度)が450℃以上の樹脂が
好ましい。さらに好ましくは、250℃以上350℃以
下のガラス転移温度を有するとともに、熱分解温度が4
75℃以上の樹脂である。ガラス転移温度が200℃よ
り低いと、形成される画像にカブリが発生する場合があ
り、400℃より高いと、樹脂の溶解性が低下し、生産
効率が低下する場合がある。また、熱分解温度が450
℃未満であると、同様に、カブリや、画質(解像力)の
低下が生じる場合がある。
【0023】具体的には、ポリメタクリル酸メチル等の
アクリル酸系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、
塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等のビニル系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリエス
テル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、アラミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、尿素/メ
ラミン樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリイミ
ド樹脂が好ましい。
【0024】特に、下記一般式(I)〜(VII)で表さ
れるポリイミド樹脂は、有機溶媒に可溶であり、これら
のポリイミド樹脂を使用すると、熱転写シートの生産性
が向上するので好ましい。また、光熱変換層用塗布液の
粘度安定性、長期保存性、耐湿性が向上する点でも好ま
しい。
【0025】
【化2】
【0026】前記一般式(I)及び(II)中、Ar
1 は、下記構造式(1)〜(3)で表される芳香族基を
示し、nは、10〜100の整数を示す。
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】前記一般式(III)及び(IV)中、Ar2
は、下記構造式(4)〜(7)で表される芳香族基を示
し、nは、10〜100の整数を示す。
【0030】
【化5】
【0031】
【化6】
【0032】前記一般式(V)〜(VII)中、n、およ
びmは10〜100の整数を示す。式(VI)において、
n:mの比は6:4〜9:1である。
【0033】尚、樹脂が有機溶媒に可溶であるか否かを
判断する目安としては、25℃において、樹脂がN−メ
チルピロリドン100重量部に対して、10重量部以上
溶解することを基準とし、10重量部以上溶解する場合
は、光熱変換層用の樹脂として好ましく用いられる。よ
り好ましくは、N−メチルピロリドン100重量部に対
して、100重量部以上溶解する樹脂である。
【0034】光熱変換層は、光熱変換物質とバインダ樹
脂とを溶解した塗布液を調製し、これを支持体上に塗布
し、乾燥することにより設けることができる。ポリイミ
ド樹脂を溶解するための有機溶媒としては、例えば、n
−ヘキサン、シクロヘキサン、ジグライム、キシレン、
トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、1,4−ジ
オキサン、1,3−ジオキソラン、ジメチルアセテー
ト、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホオキ
サイド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、γ−ブチロラクトン、エタノール、メタノール等が
挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、乾燥方法を利
用して行うことができる。乾燥は、通常、300℃以下
の温度で行い、200℃以下の温度で行うのが好まし
い。支持体として、ポリエチレンテレフタレートを使用
する場合は、80〜150℃の温度で乾燥するのが好ま
しい。
【0035】光熱変換層における光熱変換物質と樹脂の
固形分重量比は、1:20〜2:1であるのが好まし
く、特に、1:10〜2:1であるのがより好ましい。
樹脂の量が少なすぎると、光熱変換層の凝集力が低下
し、形成画像が受像シートに転写される際に、光熱変換
層が一緒に転写されやすくなり、画像の混色の原因とな
る。また樹脂が多すぎると、一定の光吸収率を達成する
ために光熱変換層の層厚が大きくなって、感度低下を招
きやすい。光熱変換層の層厚は、0.05〜2.0μm
であるのが好ましく、0.1〜0.3μmであるのがよ
り好ましい。
【0036】[画像形成層]画像形成層は、受像シート
に転写されて画像を形成するための顔料を少なくとも含
有し、さらに、層を形成するためのバインダ樹脂、およ
び所望により、画像形成層と光熱変換層との層間密着力
を調整する前記ビニル系モノマーまたは変成シリコーン
オイルを含有する。顔料は一般に有機顔料と無機顔料と
に大別され、前者は特に塗膜の透明性に優れ、後者は一
般に隠蔽性に優れる等の特性を有しているので、用途に
応じて、適宜選択すればよい。本発明の熱転写シートを
印刷色校正用に用いる場合には、印刷インキに一般に使
用されるイエロー、マゼンタ、シアン、およびブラック
と一致するか、あるいは色調が近い有機顔料が好適に使
用される。またその他にも、金属粉、蛍光顔料等も用い
る場合がある。好適に使用される顔料の例としては、ア
ゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔
料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、イソイ
ンドリノン系顔料、ニトロ系顔料を挙げることができ
る。画像形成層に用いられる顔料を、色相別に分けて、
以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
【0037】1)黄色顔料 ハンザイエローG、ハンザイエロー5G、ハンザイエロ
ー10G、ハンザイエローA、ピグメントイエローL、
パーマネントイエローNCG、パーマネントイエローF
GL、パーマネントイエローHR。 2)赤色顔料 パーマネントレッド4R、パーマネントレッドF2R、
パーマネントレッドFRL、レーキレッドC、レーキレ
ッドD、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、
アリザリンレーキ、ローダミンレーキB。 3)青色顔料 フタロシアニンブルー、ビクトリアブルーレーキ、ファ
ストスカイブルー。 4)黒色顔料 カーボンブラック。
【0038】画像形成層のバインダ樹脂としては、軟化
点が40℃〜150℃の非晶質有機高分子重合体が好ま
しい。前記非晶質有機高分子重合体としては、例えばブ
チラール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンイミン樹
脂、スルホンアミド樹脂、ポリエステルポリオール樹
脂、石油樹脂、スチレン、ビニルトルエン、α−メチル
スチレン、2−メチルスチレン、クロルスチレン、ビニ
ル安息香酸、ビニルベンゼンスルホン酸ソーダ、アミノ
スチレン等のスチレン及びその誘導体、置換体の単独重
合体や共重合体、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメ
タクリレート等のメタクリル酸エステル類及びメタクリ
ル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチ
ルアクリレート、α−エチルヘキシルアクリレート等の
アクリル酸エステル及びアクリル酸、ブタジエン、イソ
プレン等のジエン類、アクリロニトリル、ビニルエーテ
ル類、マレイン酸及びマレイン酸エステル類、無水マレ
イン酸、ケイ皮酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル
系単量体の単独あるいは他の単量体等との共重合体を用
いることができる。これらの樹脂は2種以上混合して用
いることもできる。
【0039】画像形成層は、顔料を30〜70重量%含
有しているのが好ましく、40〜60重量%含有してい
るのがより好ましい。また、画像形成層は、樹脂を70
〜30重量%含有しているのが好ましく、60〜40重
量%含有しているのがより好ましい。
【0040】本発明の熱転写シートを用いて、同一の受
像シート上に多数の画像層(画像が形成された画像形成
層)を繰返し重ね合せて多色画像を作製する場合には、
画像間の密着性を高めるために画像形成層は可塑剤を含
むことが好ましい。そのような可塑剤の例としては、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸
ジ(2−エチルヘキシル、フタル酸ジノニル、フタル酸
ジラウリル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸ブチル
ベンジル等のフタル酸エステル類、アジピン酸ジ(2−
エチルヘキシル)、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシ
ル)等の脂肪族二塩基酸エステル、リン酸トリクレジ
ル、リン酸トリ(2−エチルヘキシル)等のリン酸トリ
エステル類、ポリエチレングリコールエステル等のポリ
オールポリエステル類、エポキシ脂肪酸エステル等のエ
ポキシ化合物が挙げられる。
【0041】前記可塑剤は、画像形成層において、顔料
と樹脂の総量と、可塑剤との重量比が、一般的には、1
00:1〜100:3、好ましくは100:1.5〜1
00:2となるように用いられる。画像形成層には、更
に必要に応じて、界面活性剤、増粘度剤等が添加され
る。
【0042】画像形成層に、熱の作用により気体を発生
する、または付着水等を放出する材料である感熱材料を
含有させてもよい。画像形成層に感熱材料が含有させる
と、光熱変換層の光照射部から発生した熱の作用によ
り、光熱変換層と画像形成層との間の接合強度を弱める
ことができ、画像形成層の転写性がより向上するので好
ましい。そのような感熱材料としては、それ自身が熱に
より分解若しくは変質して気体を発生する化合物(ポリ
マーまたは低分子化合物)および/または水分等の易気
化性気体を相当量吸収若しくは吸着している化合物(ポ
リマーまたは低分子化合物)等を用いることができる。
熱により分解若しくは変質して気体を発生するポリマー
の例としては、ニトロセルロースのような自己酸化性ポ
リマー、塩素化ポリオレフィン、塩素化ゴム、ポリ塩化
ゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンのようなハ
ロゲン含有ポリマー、水分等の揮発性化合物が吸着され
ているポリイソブチルメタクリレート等のアクリル系ポ
リマー、水分等の揮発性化合物が吸着されているエチル
セルロース等のセルロースエステル、水分等の揮発性化
合物が吸着されているゼラチン等の天然高分子化合物等
を挙げることができる。熱により分解若しくは変質して
気体を発生する低分子化合物の例としては、ジアゾ化合
物やアジド化のような発熱分解して気体を発生する化合
物を挙げることができる。尚、上記のような、熱による
感熱材料の分解や変質等は280℃以下で発生すること
が好ましく、特に230℃以下で発生することが好まし
い。
【0043】画像形成層は、顔料と前記バインダ樹脂等
とを溶解または分散した塗布液を調製し、これを光熱変
換層上(光熱変換層上に下記感熱剥離層が設けられてい
る場合は、該層上)に塗布し、乾燥することにより設け
ることができる。塗布液の調製に使用される溶媒として
は、n−プロピルアルコール、メチルエチルケトン、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル(MFG)、メ
タノール等が挙げられる。塗布、乾燥は、通常の塗布、
乾燥方法を利用して行うことができる。尚、画像形成層
の層厚(乾燥層厚)は0.1〜1.5μm、好ましくは
0.3〜1.0μmである。
【0044】本発明の熱転写シートにおいて、光熱変換
層と画像形成層との間に、前記感熱材料を含む感熱剥離
層を設けてもよい。感熱剥離層に含有させる感熱材料
に、前記低分子化合物を用いる場合は、バインダ樹脂と
組合せることが望ましい。バインダ樹脂としては、前記
感熱材料として例示した、それ自身が熱により分解若し
くは変質して気体を発生するポリマーを用いることもで
きるが、そのような性質を持たない通常のバインダ樹脂
を使用することもできる。感熱性の低分子化合物とバイ
ンダ樹脂とを併用する場合には、前者と後者の重量比は
0.02:1〜3:1であることが好ましく、0.0
5:1〜2:1であることがさらに好ましい。感熱剥離
層は、光熱変換層を、そのほぼ全面にわたって被覆して
いることが望ましく、その厚さは一般に0.03〜1μ
mであり、0.05〜0.5μmの範囲にあることが好
ましい。尚、感熱剥離層を設ける場合は、層間密着力が
変化しないように、画像形成層の材料に対して、バリア
性を有しているのが好ましい。
【0045】支持体の上に、光熱変換層、感熱剥離層、
画像形成層がこの順に積層された構成の熱転写シートの
場合には、感熱剥離層は、光熱変換層から伝えられる熱
により分解、変質し、気体を発生する。そして、この分
解あるいは気体発生により、感熱剥離層が一部消失する
か、あるいは感熱剥離層内で凝集破壊が発生し、光熱変
換層と画像形成層との間の結合力が低下する。このた
め、感熱剥離層の挙動によっては、その一部が画像形成
層に付着して、最終的に形成される画像の表面に現わ
れ、画像の混色の原因となることがある。従って、その
ような感熱剥離層の転写が発生しても、形成された画像
に目視的な混色が現われないように、感熱剥離層はほと
んど着色していないこと、即ち、可視光に対して高い透
過性を示すことが望ましい。具体的には、感熱剥離層の
光吸収率が、可視光に対し、50%以下、好ましくは1
0%以下である。
【0046】本発明の熱転写シートは、下記の受像シー
トと組み合わされる。 [受像シート]受像シートは、通常、支持体と、その上
に、1以上の受像層が設けられ、所望により、支持体と
受像層との間にクッション層、剥離層、および中間層の
いずれか1層または2層以上を設けた構成である。ま
た、支持体の受像層とは反対側の面に、バック層を有す
ると、搬送性の点で好ましい。
【0047】前記支持体としては、プラスチックシー
ト、金属シート、ガラスシート、紙等のような通常のシ
ート状の基材が挙げられる。プラスチックシートの例と
しては、ポリエチレンテレフタレートシート、ポリカー
ボネートシート、ポリエチレンシート、ポリ塩化ビニル
シート、ポリ塩化ビニリデンシート、ポリスチレンシー
ト、スチレン−アクリロニトリルシート、ポリエステル
シート等を挙げることができる。また、紙としては印刷
本紙、コート紙等を用いることができる。
【0048】支持体が、微小な空隙(ボイド)を有する
と、カールを防止でき、画質を向上させることができる
ので好ましい。このような支持体は、例えば、熱可塑性
樹脂と、無機顔料や前記熱可塑性樹脂と非相溶性の高分
子等からなる填料とを混合した混合溶融物を、溶融押出
機によって単層または多層のフィルムとし、さらに1な
いし2軸に延伸することにより作製することができる。
この場合、樹脂および填料の選定、混合比率、延伸条件
などによって空隙率が決定される。
【0049】前記熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン樹脂、およびポリエチレンテレフ
タレート樹脂が、結晶性が良く、延伸性が良く、ボイド
の形成も容易であるので好ましい。前記ポリオレフィン
樹脂、またはポリエチレンテレフタレート樹脂を主成分
とし、それに適宜少量の他の熱可塑性樹脂を併用するこ
とが好ましい。前記填料として用いられる無機顔料とし
ては、平均粒径が1μm以上20μm以下のものが好まし
く、炭酸カルシウム、クレー、けいそう土、酸化チタ
ン、水酸化アルミニウム、シリカ等を用いることができ
る。また、填料として用いられる非相溶性の樹脂として
は、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンを用いる場合
は、ポリエチレンテレフタレートを填料として組み合わ
せるのが好ましい。尚、支持体における、無機顔料等の
填料の含有率は、体積で2〜30%程度が一般的であ
る。
【0050】受像シートの支持体の厚さは、通常10〜
400μmであり、25〜200μmであるのが好まし
い。また、支持体の表面は、受像層(あるいはクッショ
ン層)との密着性、または熱転写シートの画像形成層と
の密着性を高めるために、コロナ放電処理、グロー放電
処理等の表面処理が施されていてもよい。
【0051】受像シートの表面には、画像形成層を転写
し、これを固定するために、支持体上に、受像層を1以
上設けることが好ましい。受像層は有機重合体バインダ
ーを主体として形成される層であるのが好ましい。前記
バインダーは、熱可塑性樹脂であることが好ましく、そ
の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸
エステル、メタクリル酸エステル等のアクリル系モノマ
ーの単独重合体およびその共重合体、メチルセルロー
ス、エチルセルロース、セルロースアセテートのような
セルロース系ポリマー、ポリスチレン、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニル等のようなビニル系モノマーの単独
重合体およびその共重合体、ポリエステル、ポリアミド
等のような縮合系ポリマー、ブタジエン−スチレン共重
合体のようなゴム系ポリマーを挙げることができる。受
像層のバインダーは、画像形成層との間の適度な接着力
を得るために、ガラス転移温度(Tg)が90℃より低
いポリマーであることが好ましい。このために、受像層
に可塑剤を添加することも可能である。また、バインダ
ーポリマーは、シート間のブロッキングを防ぐために、
そのTgが30℃以上であることが好ましい。受像層の
バインダーポリマーとしては、レーザー記録時の熱転写
層との密着性を向上させ、感度や画像強度を向上させる
点で、熱転写層のバインダーポリマーと同一、若しくは
類似のポリマーを用いることが特に好ましい。
【0052】受像層上に一旦画像を形成した後、印刷本
紙等へ再転写する場合には、受像層の少なくとも一層を
光硬化性材料から形成することも好ましい。このような
光硬化性材料の組成としては、例えば、a)付加重合に
よって光重合体を形成しうる多官能ビニル又はビニリデ
ン化合物の少なくとも一種からなる光重合性モノマー、
b)有機ポリマー、c)光重合開始剤、および必要に応
じて熱重合禁止剤等の添加剤からなる組合せを挙げるこ
とができる。上記の多官能ビニルモノマーとしては、ポ
リオールの不飽和エステル、特にアクリル酸もしくはメ
タクリル酸のエステル(例えば、エチレングリコールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト)が用いられる。
【0053】有機ポリマーとしては前記受像層形成用ポ
リマーが挙げられる。また、光重合開始剤としては、ベ
ンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の通常の光ラジカル
重合開始剤が、層中の0.1〜20重量%の割合で用い
られる。
【0054】受像層の厚みは0.3〜7μm、好ましく
は0.7〜4μmである。0.3μm以下の場合、印刷
本紙への再転写の際に膜強度が不足し破れ易い。厚すぎ
ると、本紙再転写後の画像の光沢が増し、印刷物への近
似性が低下する。
【0055】支持体と受像層との間に、クッション層を
設けてもよい。クッション層を設けると、レーザー熱転
写時に画像形成層と、受像層の密着性を向上させ、画質
を向上させることができる。また、記録時、熱転写シー
トと受像シートの間に異物が混入しても、クッション層
の変形作用により、受像層と熱転写層の空隙が小さくな
り、結果として白ヌケ等の画像欠陥サイズを小さくする
こともできる。さらに、画像を転写形成した後、これを
別に用意した印刷本紙等に転写する場合、紙凹凸表面に
応じて受像表面が変形するため、受像層の転写性を向上
することができ、また被転写物の光沢を低下させること
によって、印刷物との近似性も向上させることができ
る。
【0056】クッション層は、受像層に応力が加えられ
た際に変形し易い構成であり、前記効果を達成するに
は、低弾性率を有する材料、ゴム弾性を有する材料ある
いは加熱により容易に軟化する熱可塑性樹脂からなるの
が好ましい。クッション層の弾性率としては、室温で1
0〜500kgf/cm2 以下、特に好ましくは30〜
150kgf/cm2 であるのが好ましい。また、ゴム
等の異物をめり込ませるためには、JIS K2530
で定められた針入度(25℃、100g、5秒)が10
以上であることが好ましい。また、クッション層のガラ
ス転移温度は80℃以下、好ましくは25℃以下であ
る。これらの物性、例えば、Tgを調節するために可塑
剤をポリマーバインダー中に添加することも好適に行う
ことができる。
【0057】クッション層のバインダーとして用いられ
る具体的な材料としては、ウレタンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴム、アクリルゴム、天然ゴム等のゴム類
の他に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−アクリル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン樹脂、可塑剤
入り塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂
等が挙げられる。尚、クッション層の厚みは使用する樹
脂その他の条件により異なるが、通常3〜100μm、
好ましくは10〜52μmである。
【0058】受像層とクッション層はレーザー記録の段
階までは接着している必要があるが、画像を印刷本紙に
転写するために、剥離可能に設けられていることが好ま
しい。剥離を容易にするためには、クッション層と受像
層の間に剥離層を厚み0.1〜2μm程度で設けること
も好ましい。この剥離層は、受像層塗布時の塗布溶剤の
バリヤーとしての機能を持つことが好ましい。
【0059】本発明の熱転写シートと組み合わされる受
像シートは、受像層がクッション層を兼ねた構成であっ
てもよく、その場合は、受像シートは、支持体/クッシ
ョン性受像層、あるいは支持体/下塗り層/クッション
性受像層の構成であってもよい。この場合も、印刷本紙
への再転写が可能なようにクッション性受像層が剥離可
能に設けられていることが好ましい。この場合印刷本紙
へ再転写後の画像は光沢に優れた画像となる。尚、クッ
ション性受像層の厚みは5〜100μm、好ましくは1
0〜40μmである。
【0060】また、受像シートは、支持体の受像層が設
けられている面とは反対側の面に、バック層を設ける
と、受像シートの搬送性が良化するので好ましい。前記
バック層には、界面活性剤や酸化錫微粒子等による帯電
防止剤、酸化珪素、PMMA粒子等によるマット剤を添
加すると、記録装置内での搬送性を良化させる点で好ま
しい。前記添加剤はバック層のみならず、必要によって
受像層その他の層に添加することもできる。添加剤の種
類についてはその目的により一概には規定できないが、
例えば、マット剤の場合、平均粒径0.5〜10μmの
粒子を層中、0.5〜80%程度添加することができ
る。帯電防止剤としては、層の表面抵抗が23℃、50
%RHの条件で1012Ω以下、より好ましくは109 Ω
以下となるように、各種界面活性剤、導電剤の中から適
宜選択して用いることができる。
【0061】[画像形成材料]本発明の画像形成材料
は、前記熱転写シートと前記受像シートとからなる積層
体である。熱転写シートと受像シートとの積層体は、各
種の方法によって形成することができる。例えば、熱転
写シートの画像形成層と受像シートの受像層とを重ね
て、加圧加熱ローラに通すことによって容易に得ること
ができる。この場合の加熱温度は160℃以下、特に1
30℃が好ましい。
【0062】積層体を得る別の方法として、真空密着法
も好適に用いられる。真空密着法は、真空引き用のサク
ション孔が設けられたドラムの上に、先ず受像シートを
巻き付け、次いでその受像シートよりややサイズの大き
な熱転写シートを、スクイーズローラーで空気を均一に
押し出しながら受像シートに真空密着させる方法であ
る。また別の方法としては、金属ドラムの上に受像シー
トを引っ張りつつ機械的に貼り付け、更にその上に熱転
写シートを同様に機械的に引っ張りつつ貼り付け、密着
させる方法もある。これらの方法の中で、ヒートローラ
ー等の温度制御が不要で、迅速・均一に積層しやすい点
で、真空密着法が特に好ましい。
【0063】[画像形成方法]本発明の画像記形成材料
を用いた画像形成方法の概略を図2を用いて説明する。
尚、図1に示した部材と同一の部材については、同一の
番号を付し、説明は省略する。熱転写シート10の画像
形成層16の表面に、受像シート20を積層した画像形
成用積層体30を用意する。受像シート20は、支持体
22とその上に、クッション層24、および受像層26
を有し、熱転写シート10の画像形成層16の表面に
は、受像層26が接触するように積層される(図2
(a))。その積層体30の支持体側から、レーザ光4
0を画像様に時系列的に照射すると、熱転写シート10
の光熱変換層14のレーザ光被照射領域が発熱し、画像
形成層16との密着力が低下する(図2(b))。その
後、受像シート20と熱転写シート10とを剥離する
と、画像形成層16のレーザ光被照射領域16’が、受
像シート20の受像層26上に転写される(図2
(c))。
【0064】熱転写シート10と受像シート20の接合
は、レーザ光照射操作の直前に行なってもよい。このレ
ーザ光照射操作は、通常、画像形成用積層体の受像シー
ト側を、記録ドラム(内部に真空形成機構を有し、表面
に多数の微小の開口部を有する回転ドラム)の表面に真
空引きにより密着させ、その状態で外側、すなわち熱転
写シート側よりレーザ光を照射させることにより行なわ
れる。レーザ光の照射はドラムの幅方向に往復するよう
に走査し、その照射操作中はドラムを一定の角速度で回
転させる。
【0065】光照射に用いられるレーザ光40として
は、アルゴンイオンレーザ光、ヘリウムネオンレーザ
光、ヘリウムカドミウムレーザ光などのガスレーザ光、
YAGレーザ光などの固体レーザ光、半導体レーザ光、
色素レーザ光、エキシマレーザ光などの直接的なレーザ
光が利用される。あるいは、これらのレーザ光を二次高
調波素子を通して、半分の波長に変換した光なども用い
ることができる。本発明の熱転写シートを用いる画像形
成方法においては、出力パワーや変調のしやすさなどを
考慮すると、半導体レーザを用いることが好ましい。ま
た、本発明の熱転写シートを用いる画像形成方法では、
レーザ光は、光熱変換層上でのビーム径が5〜50μm
(特に6〜30μm)の範囲となるような条件で照射す
ることが好ましく、また走査速度は1m/秒以上(特に
3m/秒以上)とすることが好ましい。
【0066】前記画像形成方法は、黒色マスクの製造、
あるいは単色画像の形成に利用することができるが、さ
らに、多色画像の形成にも有利に利用することができ
る。多色画像を形成する方法としては、例えば、以下の
工程を経る方法が挙げられる。例えば、相互に異なる色
相を有する色剤を含む画像形成層を有する熱転写シート
を用意し、これと、受像シートとを組み合わせた画像形
成用積層体を独立に三種(三色、例えば、シアン、マゼ
ンタ、イエロー)あるいは四種(四色、例えば、シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック)製造する。各々の
積層体に、例えば、色分解フィルタを介して、画像に基
づくデジタル信号に従うレーザ光照射を行い、それに続
いて、熱転写シートと受像シートとを剥離し、各受像シ
ートに各色の色分解画像を独立に形成する。次に、形成
された各々の色分解画像を、別に用意した印刷本紙等の
実際の支持体、もしくはそれに近似した支持体上に順次
積層させることにより、多色の画像を形成することがで
きる。
【0067】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例になんら限定されるもの
ではない。尚、文中で特に断りのない限り「部」は「重
量部」を意味する。 (実施例1) 1)光熱変換層塗布液の調製 下記の各成分をスターラーで攪拌しながら混合して光熱
変換層用塗布液を調製した。 [光熱変換層用塗布液組成] ・赤外線吸収色素 10部 (「NK−2014」、大日本インキ化学工業社製) ・ポリイミド樹脂 200部 (「リカコートSN−20」、新日本理化(株)製、ガラス転移温度295℃ 、熱分解温度510℃) ・N−メチル−2−ピロリドン 1200部 ・メチルエチルケトン 800部 ・界面活性剤 1部 (「メガファックF−177」、大日本インキ化学工業社製)
【0068】2)支持体表面への光熱変換層の形成 厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの
一方の表面上に、前記光熱変換層用塗布液を、回転塗布
機(ホワイラー)を用いて塗布した後、塗布物を100
℃のオーブン中で2分間乾燥して、該支持体上に光熱変
換層を形成した。得られた光熱変換層は、波長830n
m付近に吸収極大があり、その吸光度(光学密度:O
D)をマクベス濃度計で測定したところ、OD=1.0
であった。膜厚は、走査型電子顕微鏡により、光熱変換
層の断面を観察したところ、平均で0.3μmであっ
た。
【0069】3)画像形成層用塗布液の調製 下記の各成分をペイントシェーカー(東洋精機(株)
製)で2時間分散処理した後、ガラスビーズを除去し、
シアン顔料分散母液を調製した。 [顔料分散母液組成] ・ポリビニルブチラール 12部 (「デンカブチラール#2000−L」、電気化学工業(株)製、ビカット軟 化点57℃) ・顔料(シアン顔料(C.I. P.B.15:4)) 15部 ・分散助剤 0.8部 (「ソルスパースS−20000」、ICI(株)製) ・n−プロピルアルコール 110部 ・ガラスビーズ 100部
【0070】前記成分のうち、顔料をマゼンタ顔料
(C.I. P.R.57:1)に代えた以外は、同様
にしてマゼンタ顔料分散母液を、顔料をイエロー顔料
(C.I.P.Y.14)に代えた以外は、同様にして
イエロー顔料分散母液を、顔料をブラック顔料(「MA
−100」、三菱化学社製)に代えた以外は、同様にし
てブラック顔料分散母液を調製した。
【0071】次に、下記の各成分をスターラーで攪拌し
ながら混合して、ブラック、シアン、マゼンタ、および
イエロー画像形成層用塗布液を各々調製した。 [塗布液組成] ・上記顔料分散母液(ブラック) 10部 ・ステアリン酸アミド 0.24部 ・ポリビニルブチラール 0.4部 (「デンカブチラール#2000−L」、電気化学工業(株)製、ビカット軟 化点57℃) ・n−プロピルアルコール 100部 ・界面活性剤 0.045部 (「メガファックF−177」、大日本インキ化学工業社製) ・「NKエステル A−TMMT」(新中村化学社製) 0.0041部 (ペンタエリスリトールテトラアクリレート、以下、「PET−4A」という 。)
【0072】4)光熱変換層表面への画像形成層の形成 前記の光熱変換層の表面に、上記塗布液をホワイラーを
用いて各々1分間塗布した後、塗布物を100℃のオー
ブン中で2分間乾燥して、光熱変換層の上に画像形成層
(顔料が約30重量%、ポリビニルブチラールが約47
重量%、PET−4Aが0.15重量%)を形成した。
各々の画像形成層の膜厚を、前記と同様にして測定した
ところ、シアン画像形成層、マゼンタ画像形成層、およ
びイエロー画像形成層は乾燥膜厚が平均で0.4μmで
あり、ブラック画像形成層は乾燥膜厚が0.35μmで
あった。以上の工程により、支持体の上に、光熱変換
層、及び画像形成層がこの順に設けられた熱転写シート
を4種作製した。
【0073】(実施例2)実施例1において、画像形成
層用塗布液の調製に用いたPET−4Aを、画像形成層
の全固形分重量に対して2.0重量%になるように添加
した以外は、実施例1と同様に、シアン、マゼンタ、イ
エロー、およびブラックの熱転写シートを各々作製し
た。 (実施例3)実施例1において、画像形成層用塗布液の
調製に用いたPET−4Aを、アミノ変成シリコーンオ
イル(「KF−864」、信越化学社製、側鎖がアミノ
基で変成されたシリコーンオイル)に代え、その添加量
を画像形成層の全固形分重量に対して1.0重量%にな
るように添加した以外は、実施例1と同様に、シアン、
マゼンタ、イエロー、およびブラックの熱転写シートを
各々作製した。
【0074】(実施例4)実施例1において、画像形成
層用塗布液の調製に用いたPET−4Aを、変成シリコ
ーンオイル(「X−24−8310」、信越化学社製、
末端がアミノ基で変成されたシリコーンオイル)に代
え、その添加量を画像形成層の全固形分重量に対して
4.0重量%になるように添加した以外は、実施例1と
同様に、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラック
の熱転写シートを各々作製した。 (実施例5)実施例1において、画像形成層用塗布液の
調製に用いたPET−4Aを、アミノ変成シリコーンオ
イル(「X−22−161AS」、信越化学社製、両末
端がアミノ基で変成されたシリコーンオイル)に代え、
その添加量を画像形成層の全固形分重量に対して10.
0重量%になるように添加した以外は、実施例1と同様
に、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの熱
転写シートを各々作製した。
【0075】(比較例1)実施例1において、画像形成
層用塗布液の調製に、PET−4Aを添加しなかった以
外は、実施例1と同様に、シアン、マゼンタ、イエロ
ー、およびブラックの熱転写シートを各々作製した。 (比較例2)実施例1において、画像形成層用塗布液の
調製に用いたPET−4Aの添加量を、画像形成層の全
固形分重量に対して15.0重量%になるように添加し
た以外は、実施例1と同様に、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、およびブラックの熱転写シートを各々作製した。 (比較例3)実施例3において、画像形成層用塗布液の
調製に用いたKF−864Aの添加量を、画像形成層の
全固形分重量に対して15.0重量%になるように添加
した以外は、実施例1と同様に、シアン、マゼンタ、イ
エロー、およびブラックの熱転写シートを各々作製し
た。
【0076】前記のようにして作製した実施例1〜実施
例5、および比較例1〜3の4種の熱転写シート各々に
ついて、前記方法により(用いた接着テープは、ポリエ
ステル粘着テープNO.31B75ハイ(日東電工株式
会社製)であり、用いたフォースゲージは、「FGX−
2」(日本電産シンポ株式会社製)であった。)、画像
形成層と光熱変換層との層間密着力を測定した。層間密
着力の値を表1に示す。尚、表1には、代表してブラッ
クの熱転写シートの層間密着力を示すが、シアン、マゼ
ンタ、およびイエローの熱転写シートの層間密着力も同
様であった。
【0077】次に、実施例1〜実施例5、および比較例
1〜3の4種の熱転写シートと、下記の受像シートとを
組み合わせて、熱転写シートと受像シートとからなる画
像形成材料を作製した。 <受像シートの作製> [クッション中間層形成用塗布液の調製] 下記の組成のクッション層用塗布液を調製した。 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (日信化学(株)製、MPR−TSL可塑剤) ・6官能アクリレート系モノマー 12部 (「DPCA−120」、日本化薬(株)製、分子量1947) ・界面活性剤 0.4部 (メガファックF−177、大日本インキ化学工業(株)製) ・メチルエチルケトン 75部
【0078】[受像層用塗布液の調製]下記の組成の受
像層用塗布液を調製した。 ・ポリビニルブチラール 16部 (「デンカブチラール#2000−L」、電気化学工業(株)製) ・界面活性剤 0.5部 (「メガファックF−177」、大日本インキ化学工業(株)製) ・n−プロピルアルコール 200部
【0079】小幅塗布機を用いて、空隙を有するポリエ
ステルフィルム(「ルミラーE−68L」、東レ社製)
上に、上記のクッション層用塗布液を塗布し、塗布層を
乾燥し、次に受像層用塗布液を塗布し、塗布層を乾燥し
た。乾燥後のクッション層の膜厚が約20μm、受像層
の膜厚が約2μmとなるように塗布量を調節した。
【0080】<積層体の作製>実施例1〜5、および比
較例1〜3の4種の熱転写シートの前記熱転写シートの
画像形成層と、前記受像シートの受像層とを重ね合わせ
て、各々積層体を作製した。
【0081】<評価> 1)感度測定 真空吸着用のサクション穴が設けられた回転ドラムに、
受像シートの支持体側がドラム表面に接するようにし
て、前記積層体を巻き付け、ドラム内部を真空にするこ
とによって、積層体をドラム表面に固定した。上記のド
ラムを回転させ、ドラム上の積層体の表面に外側から波
長830nmの半導体レーザ光を、光熱変換層の表面で
径が7μmのスポットとなるように集光し、回転ドラム
の回転方向(主走査方向)に対して直角方向に移動させ
ながら(副走査)、積層体へのレーザ画像(画線)記録
を行った。レーザ照射条件は次の通りである。 レーザパワー:110mW 主走査速度:4m/秒 副走査ピッチ(1回転当たりの副走査量):20μm
【0082】上記のレーザ画像記録を行った積層体をド
ラムから取り外し、受像シートと熱転写シートとを手で
引きはがしたところ、画像(画線)形成層のレーザ照射
部のみが転写シートから受像シートに転写されているの
が確認された。光学顕微鏡により転写画像を観察したと
ころ、レーザ照射部が線状に記録されていた。この記録
線幅を測定し、以下の式から感度を求めた。 感度=(レーザパワーP)/(線幅d×線速v) 感度が7μm以上であるものを実用上優れているとして
「◎」、感度が5μm以上7μm未満であるものを実用
上良好であるとして「〇」、感度が5μm未満であるも
のを実用上劣っているとして「×」とした。評価結果を
表1に示す。尚、表1には、代表してブラックの熱転写
シートの感度を示すが、シアン、マゼンタ、およびイエ
ローの熱転写シートの感度も同様であった。
【0083】2)解像力評価 感度測定における副走査ピッチを、10μmに変えて、
ラインのつぶれ、ライン間隔、ブリッチングの有無を観
察し、総合的に解像力を評価した。総合的に評価した結
果、解像力が実用上優れていたものを「◎」、解像力が
実用上良好であるものを「〇」、解像力が実用可能であ
るものを「△」、解像力が実用上劣っているものを
「×」、解像力が実用上極めて劣っているものを「×
×」とした。評価結果を表1に示す。尚、表1には、代
表してブラックの熱転写シートの解像力を示すが、シア
ン、マゼンタ、およびイエローの熱転写シートの解像力
も同様であった。
【0084】
【表1】
【0085】また、実施例1〜5、および比較例1〜3
の熱転写シートの各々から受像シート上に転写された画
像を、記録紙にさらに重ねて転写し、実施例1〜5、お
よび比較例1〜3について、多色の画像を形成し、記録
紙上に転写された多色画像の色調を調べた。実施例1〜
5の熱転写シートにより得られ画像は、いずれも色鮮や
かであった。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、高感度であるととも
に、高画質の画像を形成し得る熱転写シート、およびそ
れを用いた画像形成材料を提供することができる。
【面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱転写シートの一形態を示した図で
ある。
【図2】 本発明の画像形成材料を用いた画像形成方法
の工程の概略を示した図である。
【符号の説明】
10 熱転写シート 12 支持体 14 光熱変換層 16 画像形成層 20 受像シート 22 受像シート用支持体 24 クッション層 26 受像層 30 積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和地 直孝 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA26 BA03 BA04 BA07 BA33 BA34 BA38 BA53 BA55 BA61 BA62 BA76 BA78 CA03 CA04 CA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、光熱変換物質および樹脂を
    含有する光熱変換層と、さらにその上に、顔料を含有す
    る画像形成層とを有し、前記光熱変換層と前記画像形成
    層との層間密着力が2g/cm以上10g/cm以下で
    ある熱転写シート。
  2. 【請求項2】 光熱変換層に含有される樹脂が、200
    ℃以上400℃以下のガラス転移温度を有し、かつ、4
    50℃以上の熱分解温度を有することを特徴とする請求
    項1に記載の熱転写シート。
  3. 【請求項3】 光熱変換層に含有される樹脂が、有機溶
    媒に可溶なポリイミド樹脂であることを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の熱転写シート。
  4. 【請求項4】 光熱変換物質が、赤外線吸収色素である
    ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか
    1項に記載の熱転写シート。
  5. 【請求項5】 画像形成層が、ビニル系モノマーまたは
    変成シリコーンオイルを含有する請求項1から請求項4
    までのいずれか1項に記載の熱転写シート。
  6. 【請求項6】 画像形成層が、ビニル系モノマーまたは
    変成シリコーンオイルを、画像形成層の全固形分重量に
    対して、0.1重量%以上10重量%以下含有する請求
    項5に記載の熱転写シート。
  7. 【請求項7】 画像形成層が、顔料を30重量%以上7
    0重量%以下、および軟化点が40℃以上150℃以下
    の非晶質有機高分子重合体を30重量%以上70重量%
    以下含有し、層厚が0.1μm以上1.5μm以下であ
    る請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の熱
    転写シート。
  8. 【請求項8】 空隙を有する支持体と、その上に、クッ
    ション層と受像層とを有する受像シートと、請求項1か
    ら請求項7までのいずれか1項に記載の熱転写シートと
    からなる画像形成材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103182877A (zh) * 2011-12-30 2013-07-03 第一毛织株式会社 热转印膜和用该膜制造的有机电致发光装置
JP2016182684A (ja) * 2015-03-25 2016-10-20 富士フイルム株式会社 画像形成材料及び画像形成方法

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CN103182877A (zh) * 2011-12-30 2013-07-03 第一毛织株式会社 热转印膜和用该膜制造的有机电致发光装置
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