JPH08100085A - ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンおよびその接着剤組成物 - Google Patents
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンおよびその接着剤組成物Info
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- JPH08100085A JPH08100085A JP26136994A JP26136994A JPH08100085A JP H08100085 A JPH08100085 A JP H08100085A JP 26136994 A JP26136994 A JP 26136994A JP 26136994 A JP26136994 A JP 26136994A JP H08100085 A JPH08100085 A JP H08100085A
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Abstract
化物であって、少なくとも3個の第3級炭素原子および
その中の少なくとも一つに直接結合した硫黄原子を有す
るアルキルチオ基を分子内に有し、ムーニー粘度が15
〜200であり、ヨウ素価が80以下である上記水素化
物の水性エマルジョン。この水性エマルジョンとレゾル
シン−ホルムアルデヒド樹脂とを含有してなる接着剤組
成物。 【効果】 上記接着剤組成物は、特にゴムと繊維との加
硫接着適性に優れ、その加硫物は優れた接着強度および
機械的強度を示す。
Description
重合体ゴムの水性エマルジョンおよびその接着剤組成物
に関する。さらに詳しくは、アルキルチオ基を有する不
飽和ニトリル−共役ジエン共重合体を水素化してなるニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン、
および該共重合体ゴムの水性エマルジョンとレゾルシン
−ホルムアルデヒド樹脂とを配合してなる接着剤組成物
に関する。本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
の水性エマルジョンを含む接着剤組成物は、接着剤とし
て広く利用できるが、特に、高飽和ニトリルゴムと繊維
との加硫接着に有用である。
重合体ゴムの水性ラテックスは、極性物質に対する接着
性に優れているため、接着剤として広く使用されてい
る。本発明者らは、耐熱性、耐油性および耐候性に優れ
たニトリル系ゴムラテックスとして、アクリロニトリル
−共役ジエン共重合体の水素化物によって代表されるニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンに
ついて報告した(特開昭62−201945号)。しか
しながら、この水性エマルジョンを接着剤として用いた
加硫物は接着強度および機械的強度などが十分満足でき
るとは言い難かった。
ムと繊維とを加硫接着して複合体とする際に、接着剤と
して、該高飽和ニトリルゴムと同様な高飽和型のニトリ
ルゴムの水性エマルジョンとレゾルシンホルムアルデヒ
ド樹脂との混合物である接着剤組成物が有用であること
を報告した(特開昭63−248879号、特開平3−
167239号)。しかしながら、上記のような接着剤
組成物を加硫接着する際には硫黄系加硫剤を配分するこ
とが多く、この場合は、被接着ニトリルゴムおよび接着
剤中のニトリルゴムの両者とも高飽和型であって、不飽
和度が低いために、加硫が困難で不十分であり、十分な
接着強度が得難い。
み、本発明の目的は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムが一般に有する良好な耐候性、耐油性および耐熱性を
維持したうえ、特に硫黄系加硫剤を配合したゴムと繊維
との加硫接着適性に優れ、良好な接着強度および機械的
強度を有する加硫接着物を与えることができる接着剤組
成物を提供することにある。
もつ接着剤として用いることができまた、良好な耐油
性、耐熱性および耐候性を有するフィルム、バインダー
などとして有用なニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの
水性エマルジョンを提供することにある。
(1)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムのエマルジョ
ン、および下記の(2)それを含む接着剤組成物によっ
て達成される。 (1)不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体の共役ジエ
ン部分を水素化してなるニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムであって、少なくとも3個の第3級炭素原子および
その中の少なくとも1個の第3級炭素原子に直接結合し
た硫黄原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基
を分子内に有し、ムーニー粘度が15〜200であり、
ヨウ素価が80以下であるニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムの水性エマルジョン。
高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンとレゾルシン−
ホルムアルデヒド樹脂とを含有してなる接着剤組成物。
エマルジョン 本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマ
ルジョンは、少くとも3個の第3級炭素原子およびその
中の少くとも1個の第3級炭素原子に直接結合した硫黄
原子を有する炭素数12〜16のアルキルチオ基を分子
内に有する不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体の共役
ジエン部分を水素化してなる高飽和共重合体ゴムの微粒
子を水中に乳化分散させた粒径0.005〜0.5μ
m、固形分濃度5〜80重量%のものである。このニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムは、ムーニー粘度が15
〜200、好ましくは30〜100、ヨウ素価が80以
下、好ましくは40以下である。この高飽和共重合体ゴ
ムのムーニー粘度が15未満では、強度の低い成型体し
か得られず、また、ゴムと繊維との接着剤として用いた
ときに十分な接着強度が得られないので好ましくない。
ムーニー粘度が200を超えた場合は粘度が増大し、接
着剤を繊維表面に均一に分散させるのが困難となる。ヨ
ウ素価の下限は少なくとも1である。ヨウ素価が過度に
低いと硫黄加硫が困難となる。
飽和共重合体ゴムの製造に用いる不飽和ニトリル−共役
ジエン共重合体は、好ましくは数平均分子量35,00
0以下の成分を3〜20重量%、より好ましくは5〜1
5重量%含有する。数平均分子量35,000以下の成
分の含有量が過度に高いと機械的強度が低下する。ま
た、過度に低い場合は加工性が不良となる。数平均分子
量35,000以下の成分を適当量含有せしめることに
よって良好な機械的強度を維持したまま加工性を改善す
ることができる。また、上記不飽和ニトリル−共役ジエ
ン共重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)との比(Mw/Mn)は、通常2.3〜5.
5、好ましくは2.7〜4である。Mw/Mnが過度に
大きいと、たとえ数平均分子量35,000以下の成分
が適量含有されていても加工性が不良である。
有量は10〜60重量%であり、特に20〜50重量%
が好ましい。また、不飽和ニトリルの組成分布幅(△A
N)は通常は35以下、好ましくは3〜20であり、よ
り好ましくは5〜15である。△ANが過度に大きい場
合は耐油性と耐寒性とのバランスが不良となる。
エン共重合体は実質的にハロゲンを含有していないこと
が好ましい。ここで「実質的にハロゲンを含有していな
い」とは共重合体中のハロゲン含有量が約3ppm以下
であることを意味する。実質的にハロゲンを含有してい
ないことは、例えば、共重合体を接着剤成分として使用
して金属と接触せしめた時に金属腐食の問題を回避する
ために重要である。
ロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロロアクリロ
ニトリルなどが挙げられる。共役ジエンの具体例として
は、1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエ
ン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ
る。
われない範囲で、これらの単量体以外に全単量体の一部
を必要に応じて他の共重合可能な単量体で置き換えるこ
とも可能である。他の共重合可能な単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルピリジンなどのビ
ニル系単量体;ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジ
エン、1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエン系単量
体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチル
アクリレート、イソブチルアクリレート、n−ぺンチル
アクリレート、イソノニルアクリレート、n−ヘキシル
アクリレート、2−メチル−ぺンチルアクリレート、n
−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレ
ート、n−ドテシルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレートなどの炭素数1〜18程度の
アルキル基を有するアクリレートおよびメタクリレー
ト;メトキシメチルアクリレート、メトキシエチルアク
リレート、エトキシエチルアクリレート、ブトキシエチ
ルアクリレート、エトキシプロピルアクリレート、メト
キシエトキシアクリレート、エトキシブトキシアクリレ
ートなどの全炭素数2〜12程度のアルコキシアルキル
基を有するアクリレート;αおよびβ−シアノエチルア
クリレート、α,βおよびγ−シアノプロピルアクリレ
ート、シアノブチルアクリレート、シアノヘキシルアク
リレート、シアノオクチルアクリレートなどの炭素数2
〜12程度のシアノアルキル基を有するアクリレート;
2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピ
ルアクリレートなどのヒドロキシアルキル基を有するア
クリレート;マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジメチ
ル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ
−n−ブチル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、イタ
コン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジ−
n−ブチル、イタコン酸ジ−2−エチルヘキシルなどの
不飽和ジカルボン酸モノおよびジアルキルエステル;さ
らにジメチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミ
ノエチルアクリレート、3−(ジエチルアミノ)−2−
ヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ビス(ジフ
ルオロアミノ)プロピルアクリレートなどの不飽和カル
ボン酸エステル系単量体;トリフルオロエチルアクリレ
ート、テトラフルオロプロピルアクリレート、ペンタフ
ルオロプロピルアクリラート、ヘプタルオロブチルアク
リレート、オクタフルオロペンチルアクリレート、ノナ
フルオロペンチルアクリレート、ウンデカフルオロヘキ
シルアクリレート、ペンタデカフルオロオクチルアクリ
レート、ヘプタデカフルオロノニルアクリレート、ヘプ
タデカフルオロデシルアクリレート、ノナデカフルオロ
デシルアクリレート、トリフルオロエチルメタクリレー
ト、テトラフルオロプロピルメタクリレート、オクタフ
ルオロペンチルメタクリレート、ドデカフルオロヘプチ
ルメタクリレート、ペンタデカフルオロオクチルアクリ
レート、ヘキサデカフルオロノニルメタクリレートなど
のフルオロアルキル基を有するアクリレートおよびメタ
クリレート;フルオロベンジルアクリレート、フルオロ
ベンジルメタクリレート、ジフルオロベンジルメタクリ
レートなどのフッ素置換ベンジルアクリレートおよびメ
タクリレート;フルオロエチルビニルエーテル、フルオ
ロプロピルビニルエーテル、トリフルオロメチルビニル
エーテル、トリフルオロエチルビニルエーテル、パーフ
ルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオロヘキシル
ビニルエーテルなどのフルオロアルキルビニルエーテ
ル、o−またはp−トリフルオロメチルスチレン、ペン
タフルオロ安息香酸ビニル、ジフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレンなどのフッ素含有ビニル系単量体;
さらに、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アク
リレートなどが挙げられる。これらの単量体の使用量は
格別限定されないが、通常、全単量体中に80重量%以
下の範囲で使用され、特に耐油性および耐熱性が要求さ
れる用途においては通常10重量%以下の範囲で使用さ
れる。
体、さらに必要に応じてこれとフッ素含有ビニル系単量
体とを組合せて不飽和ニトリルおよび共役ジエンと共重
合することによって、本願発明のニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムの耐オゾン性、耐熱性などを損なうことな
く耐寒性を改善することができる。なかでも、不飽和ジ
カルボン酸ジアルキルエステルが好適である。不飽和カ
ルボン酸エステル系単量体またはフッ素含有ビニル系単
量体の使用量は、全単量体中に1〜80重量%、好まし
くは、15〜60重量%、さらに好ましくは20〜40
重量%の範囲で使用することができる。
ゴムの中でも結合アクリロニトリル含量10〜60重量
%、好ましくは20〜50重量%のアクリロニトリル−
ブタジエン共重合体ゴム(以下、NBRと記す)が好適
であって、低ニトリル量ないし極高ニトリル量の範囲の
通常市販されているものが使用でき、要求性能に応じて
最適の結合アクリロニトリル含量のNBRが選択され
る。
エン共重合体が分子中に有する、少くとも3個の第3級
炭素原子およびその中の少くとも1個の第3級炭素原子
に直接結合した硫黄原子を有する炭素数12〜16のア
ルキルチオ基としては、1,1−ジ(2,2−ジメチル
プロピル)−1−エチルチオ基および1,1−ジ(2,
2−ジメチルプロピル)−1−(2,2,4,4−テト
ラメチルペンチル)−1−エチルチオ基が挙げられ、こ
れらは単独でまたは両者が組合されて1分子中に含まれ
得る。中でも、1,1−ジ(2,2−ジメチルプロピ
ル)−1−エチルチオ基が特に好ましい。
エン共重合体の分子内には、分子を構成する単量体単位
100モル当り、上記のアルキルチオ基が0.03モル
以上、好ましくは0.07モル以上、さらに好ましくは
0.09モル以上存在する。また、該アルキルチオ基の
量は、通常0.3モル以下である。上記アルキルチオ基
の量が過度に低い場合は、射出成型のような高温短時間
の加硫において高い架橋効率が得られず、そのために成
型体の引張応力や反発弾性が改良されず目的とする高速
加硫が達成されない。また、該アルキルチオ基の量が高
くなるにつれてスコーチ時間(T5 )の短縮が顕著とな
り、さらに、金型汚染性も大幅に改良されることから、
生産性の高い射出成型が可能となる。特に0.09モル
以上の場合は架橋効率が大巾に改善され、オシレーティ
ング・デイスクレオメータを用いて測定した加硫曲線に
おける最大トルクが飛躍的に増大する。
エン共重合体は、分子量調整剤として、少くとも3個の
第3級炭素原子およびその中の少くとも1個の第3級炭
素原子に直接結合したチオール基を有する炭素数12〜
16のアルキルチオール化合物を使用して、ラジカル開
始剤の存在下に乳化重合によって、不飽和ニトリルと共
役ジエンとの共重合体ラテックスを調製し、これを凝固
することにより製造される。
されるものではないが、通常は有機過酸化物、レドック
ス重合開始剤系、アゾ系化合物、過硫酸塩などが用いら
れる。これら重合開始剤の使用量は通常は単量体100
重量部当り0.005〜3重量部である。また、重合温
度は0〜100℃の範囲が好ましい。
造する際に分子量調整剤として使用するアルキルチオー
ル化合物の具体例としては、2,2′,4,6,6′−
ペンタメチルヘプタン−4−チオールおよび2,2′,
4,6,6′,8,8′−ヘプタメチルノナン−4−チ
オールが挙げられる。なかでも、2,2′,4,6,
6′−ペンタメチルヘプタン−4−チオールが特に好ま
しく、該チオール化合物を使用して製造した不飽和ニト
リル−共役ジエン共重合体を水素化したニトリル基含有
高飽和共重合体ゴムは高速加硫性が極めて良好である。
造する際に、分子量調整剤として使用する該アルキルチ
オール化合物は、それぞれ単独であるいは組合せて使用
することができる。また、必要に応じて、従来、ラジカ
ル重合において分子量調整剤として知られている他の化
合物と併用することも可能である。この場合、該アルキ
ルチオール化合物は使用する分子量調整剤全重量の少く
とも50重量%以上、好ましくは80重量%以上、さら
に好ましくは95重量%以上含有されるべきである。
知られている他の化合物としては、2,4,4−トリメ
チルペンタン−2−チオール、ドデカン−12−チオー
ル、2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−4−メタ
ンチオール、2,4,6−トリメチルノナン−4−チオ
ールなどのアルキルチオール化合物類;ジメチルキサン
トゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィ
ド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィドなどのキ
サントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジス
ルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラ
ブチルチウラムジスルフィドなどのチウラムジスルフィ
ド類;四塩化炭素、臭化エチレンなどのハロゲン化炭化
水素類;ペンタフェニルエタンなどの炭化水素類;およ
びアクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、
2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノーレ
ン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、α
−メチルスチレンダイマー(2−4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテンが50重量%以上のものが好まし
い)、2,5−ジヒドロフラン、3,6−ジヒドロ−2
H−ピン、フタラン、1,2−ブタジエン、1,4−ヘ
キサジエンなどを挙げることができる。
剤の使用量は、通常、共重合に供される単量体混合物1
00重量部に対し、0.05〜3重量部、好ましくは
0.1〜1重量部であり、この範囲の使用量が、得られ
る共重合体の分子量を調節するうえで有利である。分子
量調整剤は、重合途中で分割添加することによって、M
n35,000未満の低分子量成分を3〜20重量%含
む重合体を得ることができ、この重合体は良好な加工性
を有する。一般に、分子量調整剤の全使用量の10〜9
5重量%を重合前の単量体混合物中に含有せしめ、さら
に重合転化率が20〜70重量%に達した時点で分子量
調整剤の残量を重合系に添加することが好ましい。添加
の回数は必要に応じて適宜決められる。
程で分割添加する方法に依らずに、上記分子量調整剤を
用いて別途製造した分子量の異なる2種以上の共重合体
を混合して調整することもできる。
エン共重合体の製造に際して、かかる特定のアルキルチ
オール化合物を分子量調整剤として使用することによ
り、ラジカル重合の重合転化率を75%以上、好ましく
は80%以上の高転化率とすることができ、その結果、
高い生産性で該ニトリル系ゴムを製造することができ
る。
いては、重合転化率が増大するほど分岐反応あるいはゲ
ル化反応が増加する。その結果、得られたニトリル系ゴ
ムを加硫剤によって加硫した場合には高い架橋効率を得
ることができず、引張り応力や反発弾性などの加硫物性
が低下する。従来、ニトリル系ゴムのラジカル重合にお
いて汎用の分子量調整剤として使用されているt−ドデ
シルメルカプタンは、炭素数9〜16を有するアルキル
チオール化合物の異性体の混合物であり、このような異
性体の混合物を分子量調整剤として使用して得られたニ
トリル系ゴムは、射出成型などの高温短時間の加硫に際
して、充分な高速加硫性が得られない。
トリル−共役ジエン共重合体の製造方法によれば、重合
転化率を80%以上という高い値に設定しても、たとえ
ば、オシレーティング・ディスク・レオメータを用いて
測定した加硫曲線における最大トルクが高い値を示すな
ど、高速加硫性に優れたニトリル系ゴムを得ることがで
きる。
て仕込むことができるが、別法として、全単量体使用量
の30〜90重量%の存在下に重合を開始し、さらに重
合転化率が20〜70%に達した時点で単量体の残量を
重合系に添加する方法を採ることができる。この単量体
分割添加法により得られる不飽和ニトリル−共役ジエン
共重合体のゴム組成物は、良好でバランスのとれた耐油
性と耐寒性とを有するという特徴をもっている。
とする結合不飽和ニトリル量および不飽和ニトリルの組
成分布幅(△AN)に応じて適宜選択される。例えば、
結合不飽和ニトリル量が37%未満の場合は一般に不飽
和ニトリルを重合途中で添加し、また、結合ニトリル量
が37%以上の場合は一般に共役ジエンを重合途中で添
加する。添加の回数は必要に応じて適宜決められる。不
飽和ニトリル−共役ジエン共重合体ラテックスを乳化重
合によって調製する際に使用する乳化剤はとくに限定さ
れず、例えば、カルボン酸塩系、スルホン酸塩系、無機
ポリりん酸塩系などの乳化剤が適宜使用される。なかで
も、乳化剤としてカルボン酸系乳化剤を使用すると得ら
れた共重合体は、射出成型などの高温短時間加硫におい
て金型汚染性の問題がさらに改善される。
肪酸石けんあるいはロジン酸石けんなどが例示される。
具体的には、脂肪酸石けんは炭素数12〜18個の長鎖
状脂肪族カルボン酸、例えば、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などおよ
びこれらの混合脂肪族カルボン酸のナトリウム塩または
カリウム塩から選択される。また、ロジン酸石けんはガ
ムロジン、ウッドロジンまたはトール油ロジンなどの天
然ロジンを不均化または水添したもののナトリウム塩ま
たはカリウム塩から選択される。これらの天然ロジンは
アビエチン酸、レボピマル酸、パラストリン酸、デヒド
ロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸およびネオ
アビエチン酸などを主成分としている。乳化剤の使用量
は特に制限されないが、通常は、単量体100重量部当
り、0.05〜10重量部、好ましくは0.5〜3重量
部である。
合のプロセスにおいて、所定の転化率に達した時にヒド
ロキシルアミン、カルバミン酸ナトリウムなどを加えて
重合を停止する。次いで、生成した共重合体ラテックス
から残存単量体を加熱、水蒸気蒸留などによって除去す
る。
を凝固する方法は、格別限定されることはなく、無機凝
固剤、高分子凝集剤または乾熱凝固剤などの通常の乳化
重合で使用される凝固剤を加えて凝固させることができ
る。しかしながら、本発明で使用する好ましい不飽和ニ
トリル−共役ジエン共重合体を製造するには、上記のよ
うに調製した共重合体ラテックスにノニオン界面活性剤
を添加し、次いで、該共重合体ラテックスを、金属塩が
溶解されている凝固浴中に入れ、加熱して凝固させる。
このような好ましいラテックス凝固法を採ることによっ
て、適度の大きさと多孔性を有し、乾燥性のよいクラム
を容易に製造することができ、また、ノニオン界面活性
剤の添加により、金属塩の使用量を低減することができ
る。
て、ラテックスに添加されるノニオン界面活性剤の具体
例としては、アルキルフェノールホルマリン縮合物のア
ルキレンオキシド付加物(例えば、オキシエチレン−オ
キシプロピレン共付加物)、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
オキシプロピレンブロックポリマー、アルキルスルフィ
ニルアルコール、脂肪酸モノグリセリドなどが挙げられ
る。これらのノニオン界面活性剤は単独で用いても、ま
たは2種以上を組合せ用いてもよく、凝固条件によっ
て、適宜選択される。
フェノールホルマリン縮合物のオキシエチレン−オキシ
プロピレン共付加物が好ましい。この共付加物は良好な
感熱ゲル効果を示す。共付加物の曇点は10〜100℃
範囲が好ましく、20〜70℃の範囲がより好ましい。
曇点が低過ぎると取扱性が悪く、他方、高過ぎると感熱
ゲル効果を得ることが困難となる。ノニオン界面活性剤
の添加量は、重合体100重量部に対し、0.01〜5
重量部が好ましく、0.05〜2重量部がより好まし
い。添加量が過小であると上記の添加効果が認められ
ず、他方、5重量部を超える添加量でも効果は実質的に
変らない。
通常、塩化カルシウム、塩化ナトリウムのほか硫酸金属
塩が用いられる。特に、ハロゲンを含まない硫酸金属塩
を使用すれば、金属腐食の問題を生じないニトリル基含
有高飽和共重合体ゴムを得ることができる。硫酸金属塩
の具体例としては硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸ナトリウムなどが挙げられ、中でも硫酸アルミ
ニウムおよび硫酸マグネシウムが好ましい。
し0.5〜50重量部が好ましく、1〜30重量部がよ
り好ましい。金属塩の量が0.5重量部未満では凝固浴
中での凝固が不十分となったり、クラムが肥大化する。
他方、50重量部を超えると凝固速度が金属塩に支配さ
れ、クラムは多孔性に乏しくなる。
ン界面活性剤の曇点以上に加熱することによって系中の
重合体が凝固折出する。ノニオン界面活性剤の曇点は1
0〜100℃の範囲が好ましく、曇点が低過ぎると曇点
未満に保持するのに冷却が必要となり、逆に高過ぎると
凝固せしめるのに高温加熱が必要となる。凝固した重合
体は回収し、水洗、乾燥し、次いで、得られた不飽和ニ
トリル−共役ジエン共重合体を水素化して、目的とする
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムを得る。
素化する方法はとくに限定されるものではなく、常法に
従って水素化することができる。水素化に際し使用され
る触媒としては、例えば、パラジウム/シリカおよびパ
ラジウム錯体(特開平3−252405号)などが挙げ
られる。さらに、特開昭62−125858号、特開昭
62−42937号、特開平1−45402号、特開平
1−45403号、特開平1−45404号、特開平1
−45405号などに記載されているようなロジウムま
たはルテニウム化合物を使用することもできる。触媒の
使用量はとくに限定されないが、通常は、共重合体重量
に基づき5〜10,000ppmである。
水性エマルジョンの調製方法はとくに限定されないが、
通常は転相法、または不飽和ニトリル−共役ジエン共重
合体のラテックスを直接水素化する方法が採用される。
以下、これらの水性エマルジョン調製方法について詳細
に説明する。
ゴムの溶液と乳化剤水溶液とを混合し、強攪拌により該
ゴムを微粒子として水中に乳化分散させ、更に溶剤を除
去する方法であり、この方法によってニトリル基含有高
飽和共重合体ゴムの水性分散体が得られる。その際のニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴム溶液としては、重合お
よび水素化反応終了時の溶液をそのまま、あるいは濃縮
または希釈したものを用いることもできるし、また固形
状態とした該ゴムを溶剤に溶解して用いることもでき
る。溶剤としては該ゴム可溶性の、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族系溶剤、ジクロロエタン、ク
ロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶剤、メチルエ
チルケトン、アセトン、テトラヒドロフランなどのケト
ン類などが単独または混合して用いられる。溶液中のニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムの濃度は1〜25重量
%が適当である。
しては、オレイン酸、ステアリン酸などの脂肪酸、ロジ
ン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸エス
テルなどのカリウム塩、ナトリウム塩、ポリオキシエチ
レン系のノニオン性乳化剤など一般に知られているもの
が、単独でまたは混合して用いられる。ニトリル基含有
高飽和共重合体ゴム溶液との容量比は、3:1〜1:2
0が適当である。乳化分散させる際の攪拌機としては、
各種のホモミキサー、超音波乳化機などが使用される。
乳化液からの溶剤の除去はスチームストリッピング法な
どの公知の方法により行なわれる。製品として提供され
る場合には、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム水性分
散体中の全固形分の割合は1〜70重量%が適当であ
る。
ジウム系触媒を使用する方法(例えば、特開平2−17
8305号)、ロジウム系触媒を使用する方法(例え
ば、特開昭59−115303号、特開昭56−133
219号、米国特許第3,898,208号)、および
ルテニウム系触媒を使用する方法(例えば、特開平6−
184223号、特開平6−192323号)などが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。具体例
としては、例えばパラジウム系触媒を使用する場合は、
特開平2−178305号公報に記載されるようにし
て、ニトリル基含有不飽和共重合体を溶解または膨潤さ
せる有機溶媒を該共重合体ラテックス中に添加するもの
である。この方法によれば、共重合体ラテックス中のニ
トリル基含有不飽和共重合体が有機溶媒で膨潤し、共重
合体中の二重結合に水素化触媒を接近し易くすることが
できるので、水性エマルジョン状態を保持したままで、
水素化反応を効率よく行なうことができる。
ルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族系溶
剤;ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼンな
どのハロゲン化炭化水素系溶剤;四塩化炭素;メチルエ
チルケトン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペン
タノンなどのケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
プロピル、酢酸ブチルなどのエステル類;ジアセトンア
ルコール、ベンゼルアルコールなどの高級アルコール
類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル
類;アセトニトリル、アクリロニトリル、プロピオニト
リルなどのニトリル類などが挙げられ、これらの有機溶
剤は、それぞれ単独で、または2種以上組合せて用いる
ことができる。
有機溶媒の容量比で1/3〜1/0の範囲である。この
範囲を越えても水素化反応は進行するが、溶媒量が多過
ぎると、エマルジョンが破壊され、溶媒相と水相に分離
し易い。そして、水相と溶媒相の分離工程や溶媒相から
の水素化重合体の回収などのための新たな工程が必要と
なり、かえって工程を複雑にする。また、重合体ラテッ
クス/有機溶媒の容量比で1/3〜1/1.5の範囲で
はエマルジョン状態を維持したまま水素化反応を行なう
ことができるが、反応後エマルジョンが破壊されること
があるので、反応終了後もエマルジョン状態を保持する
場合には、重合体ラテックス/有機溶媒の容量比を1/
1〜1/0の範囲に制御することが好ましい。
ン粒子の増大を抑制し、水素化反応後のエマルジョン粒
子径を水素化反応前と実質的に同一にしたい場合には、
有機溶媒の使用量は、水性エマルジョン/有機溶媒の容
量比で、1/1〜1/0の範囲とする。この範囲を越え
ると、水素化反応中にエマルジョン粒子が合体あるいは
破壊され、水素化反応前後で実質的にエマルジョンの平
均粒子径が変化しないニトリル基含有水素化重合体水性
エマルジョンを得ることができない。
素化反応を均一かつ効率よく行なうためには、好ましく
は重合体ラテックス/有機溶媒の容量比で1/1〜1/
0.05の範囲となる割合で添加することが望ましい。
有機溶媒の添加時期は、特に限定されず、水素化触媒の
添加の前後、または同時に添加してもよい。水素化触媒
が有機溶媒に溶解する場合は、水素化触媒の有機溶媒溶
液として重合体ラテックスに添加することが、水素化反
応の効率および操作上好ましい。
化合物であれば、特に限定されない。パラジウム化合物
の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、ラウリン酸、コハク酸、ステアリン酸、オレイン
酸、フタル酸、安息香酸などのカルボン酸のパラジウム
塩類;塩化パラジウム、ジクロロ(シクロオクタジエ
ン)パラジウム、ジクロロ(ノルボルナジエン)パラジ
ウム、ジクロロ(ベンゾニトリル)パラジウム、ジクロ
ロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラ
クロロパラジウム(II)酸アンモニウム、ヘキサクロロ
パラジウム(IV)酸アンモニウムなどのパラジウムの塩
素化物;臭化パラジウム;ヨウ化パラジウム;硫酸パラ
ジウム・二水和物;テトラシアノパラジウム(II)酸カ
リウム・三水和物;などの無機化合物や錯塩が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。その中でも、
カルボン酸のパラジウム塩、ジクロロ(ノルボルナジエ
ン)パラジウム、ヘキサクロロパラジウム酸アンモニウ
ムなどが特に好ましい。触媒の使用量は、水素化される
共重合体の種類および目的とする水素化率から適宜定め
ればよいが、通常、共重合体当たり5〜6,000pp
m、好ましくは10〜4,000ppmである。6,0
00ppm以上使用してもよいが、経済的ではない。
くは20〜150℃である。150℃超でも差し支えな
いが、副反応が起こり易く、炭素一炭素二重結合の選択
的水素化反応上望ましくない。副反応としては、例え
ば、有機溶媒の水素化や共重合体中のエチレン性不飽和
モノマー単位、例えばアクリロニトリルのニトリル基の
水素化などがある。
素を用い、ニトリル基含有不飽和共重合体と接触させ
る。水素圧は、大気圧〜300kg/cm2、好ましく
は5〜200kg/cm2の範囲である。300kg/
cm2以上の高圧でも差し支えないが、設備費が高く、
なること、取扱が面倒になることなどの実用化を阻害す
る要因が大きくなる。通常、数気圧から数十気圧の範囲
で使用する。
脂などを添加して触媒を吸着後、遠心分離法、瀘過法な
どの通常の触媒除去方法を用いて触媒を除去することが
できる。また、触媒を除去せずにニトリル基含有水素化
共重合体中にそのまま残存させることもできる。ニトリ
ル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンを得る
には、水素化反応時に添加した溶媒を通常のスチームス
トリッピング法などの公知の方法で除去すればよい。
マルジョンは必要に応じて濃縮される。濃縮は、ロータ
リーエバポレーター、高速遠心分離機等の通常の方法に
より、好ましくは全固形分濃度が10〜70重量%の範
囲になるように行なう。
有不飽和重合体をエマルジョン状態で水素化反応できる
ため、ニトリル基含有不飽和重合体を重合系から固体状
態で取り出した後に、有機溶剤に溶解して、溶液状態で
水素化反応する従来の方法に比べて、工程を大幅に簡略
化できる。
共重合体ゴムの水性エマルジョンとレゾルシン−ホルム
アルデヒド樹脂とを必須成分として含有するものであ
る。レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂としては従来公
知のもの(例えば、特開昭55−142635号に開示
のものなど)が使用でき、特に制限されない。また、接
着力を高めるために従来から使用されている2,6−ビ
ス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−クロ
ロフェノールまたは類似の化合物、イソシアネート、ブ
ロックトイソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシ
ド、変性ポリ塩化ビニル樹脂などを併用することができ
る。本発明の接着剤組成物において、レゾルシン−ホル
ムアルデヒド樹脂の使用量(乾燥重量換算)は、通常、
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム水性エマルジョンの
固形分100重量部に対して10〜180重量部であ
る。
で、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム水性エマルジョ
ンの一部を、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテッ
クス、そのカルボキシ変性ラテックス、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体ゴムラテックス、そのカルボキ
シ変性ラテックス、天然ゴムラテックスなどで代替する
ことができる。
使用することができる。使用できる有機合成繊維には特
に制限はなく、その具体例としては、ポリビニルアルコ
ール繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミ
ド繊維(芳香族ポリアミド繊維)などを示すことができ
る。これらの繊維の形態としては、ステープル、フィラ
メント、コード状、ロープ状、帆布その他の織布などを
具体例として挙げることができるが、これ以外の形態で
もよい。
法については特に制限はなく、公知のレゾルシン−ホル
ムアルデヒド樹脂−重合体ラテックス系接着剤組成物を
用いる場合と同様の方法を採用することができるが、そ
の方法の一例を示せば以下のとおりである。繊維を接着
剤組成物で浸漬処理し、必要ならば、通常、100〜1
50℃、0.5〜10分程度の条件で乾燥したのち、加
熱処理する。加熱の条件は、特に限定されるものではな
く、浸漬により付着した接着剤組成物を反応定着させる
のに十分な時間と温度であり、通常、約140〜約25
0℃で数分間行なわれる。
ニトリルゴムとの接着 本発明の接着剤組成物は、有機合成繊維と高飽和ニトリ
ルゴムとの加硫接着に有効に用いることができ、これに
より接着力に優れた、有機合成繊維と高飽和ニトリルゴ
ムとの複合体を得ることができる。高飽和ニトリルゴム
(以下、被着体ゴムということがある。)は、α,β−
エチレン性不飽和ニトリルと、共役ジエンおよび/また
はエチレン性不飽和単量体との共重合体ゴムまたはその
誘導体であればよい。被着体ゴムにおける、ニトリル基
を含む単量体単位の含有量は、繊維と複合化されたゴム
製品の耐油性の点から通常10〜60重量%の範囲であ
り、ヨウ素価は耐熱性の点から120以下、好ましくは
100以下、より好ましくは80以下の範囲である。こ
の被着体ゴムの合成には、前記ニトリル基含有不飽和共
重合ゴム水性エマルジョンの合成に使用するものと同様
の単量体を使用することができる。
より直接高飽和ニトリルゴムとして得ることができるほ
か、ニトリル基含有不飽和共重合体ゴムを水素化して得
ることもできる。そのための重合方法、水素化方法も特
に限定されない。被着体ゴムの具体例としては、高飽和
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム、高飽和イ
ソプレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム、高飽和イソプレン−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム;高飽和ブタジエン−アクリル酸メチル−アクリロニ
トリル共重合体ゴム、高飽和ブタジエン−アクリル酸−
アクリロニトリル共重合体ゴム、高飽和ブタジエン−エ
チレン−アクリロニトリル共重合体ゴム、アクリル酸ブ
チル−アクリル酸エトキシエチル−ビニルノボルネン−
アクリロニトリル共重合体ゴムなどを挙げることができ
る。とくに、被着体ゴムとして、本発明の水性エマルジ
ョンを調製する際に使用するニトリル基含有高飽和共重
合体ゴムを用いると、加硫接着による接着強度がさらに
増大する。
物で処理した有機合成繊維との加硫接着の方法は特に限
定されず、従来、ゴムと繊維との加硫接着に採用されて
いるのと同様の方法が採用できる。具体的には、ゴムに
加硫剤、充填剤などの配合剤を添加して調製されたゴム
配合物に有機合成繊維を埋め込んだ後、加硫するこによ
り達成される。加硫の条件は、通常、0.5〜10MP
aの加圧下、120〜180℃で1〜120分間であ
る。
用いてゴムを接着する際、被着体ゴムには硫黄系加硫剤
を配合することが必要である。使用する硫黄系加硫剤と
しては、粉末硫黄、硫黄華、沈降硫黄、コロイド硫黄、
表面処理硫黄、不溶性硫黄などの硫黄;塩化硫黄、二塩
化硫黄、モルホリン・ジスルフィド、アルキルフェノー
ル・ジスルフィド、N,N′−ジチオービス(ヘキサヒ
ドロ−2H−アゼピノン−2)、含りんポリスルフィ
ド、高分子多硫化物などの硫黄化合物;さらに、テトラ
メチルチウラムジスルフィルド、ジメチルジチオカルバ
ミン酸セレン、2−(4′−モルホリノジチオ)ベンゾ
チアゾールなどの硫黄を含む加硫促進剤を挙げることが
できる。
亜鉛華、ステアリン酸などの加硫促進剤;グアニジン
系、アルデヒド−アミン系、アルデヒド−アンモニア
系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、
ザンテート系などの他の加硫促進剤を使用することがで
きる。硫黄系加硫促進剤の使用量は特に限定されない
が、通常、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム100重
量部当り、0.10〜10重量部、好ましくは0.1〜
5重量部である。
硫剤を含まない場合は、高温短時間加硫において良好な
高速加硫性を達成することができず、接着強度を高める
ことができない。ただし、例えば、有機過酸化物系加硫
剤のような硫黄系加硫剤以外の他の加硫剤を硫黄系加硫
剤の他に適宜併用することは可能である。
には、必要に応じて、ゴム分野において使用される通常
の他の配合剤、例えば、補強剤(各種カーボンブラッ
ク、シリカ、タルクなど)、充填剤(炭酸カルシウム、
クレーなど)、加工助剤、プロセス油(含可塑剤)、酸
化防止剤、オゾン劣化防止剤などを配合することができ
る。
に説明する。なお、実施例、比較例及び参考例中の部及
び%は特に断りのないかぎり重量基準である。なお、実
施例において、重合体の特性は以下のように測定した。 (1)結合ニトリル量 日本工業規格JIS K6384 に従い、ケルダール法によって
共重合体中の窒素含量を測定し、計算により結合ニトリ
ル量を求めた(単位:%)。 (2)ムーニー粘度 日本工業規格JIS K6383 に従い、共重合体約40グラム
を用いて100℃にて測定した。
の成分量 ゲルパーミエーション(溶媒:テトラヒドロフラン)に
より、水素化前の不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体
の標準ポリスチレンに換算した数平均分子量(Mn)お
よび重量平均分子量(Mw)を測定し、測定した分子量
分布全体の面積と数平均分子量Mn35,000以下の
成分の面積とを用いて該成分の重量%を求めた。
ルの組成分布幅(△AN) 不飽和ニトリルの組成分布幅は高速液体クロマトグラフ
ィー法により求められ、その概要はラバー・ケミストリ
ー・アンド・テクノロジー(Rubber Chemistryand Tech
nology) 63、(2)、P181〜191(199
0)に記載されている。すなわち、下記の測定条件にて
不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体を高速液体クロマ
トグラフィーにて測定し、クロマトグラムの半値巾を△
ANとする。なお、△ANの決定に際しては不飽和ニト
リル量既知のサンプルを用いて溶出量−不飽和ニトリル
量の検量線を作成しておく。
クリレート)架橋ポリマー ゲル粒径:2〜6μm カラム:ステンレススチールカラム カラム径 x 長さ:0.46cm x 25cm 2.溶離液 クロロホルム/n−ヘキサン(重量比)30/70→1
00/0(30分間でグラジエント溶出)。但し、初期
設定クロロホルム/n−ヘキサン=30/70にて20
分間流す。 3.流速 0.5ml/分 4.試料濃度 1重量%クロロホルム溶液 5.注入量 10〜20μl 6.検出器 光散乱マスディテクター(Mass Detecto
r:Model 750/I4 ACS Co.) 7.機器 Trirotor VI型(日本分光社製)
(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基濃度 共重合体をベンゼンに溶解した後、メチルアルコール中
で凝固する操作を3回繰り返して精製し、精製共重合体
についてNMR測定を行なった。1H−NMR測定(4
00MHz)により、該エチルチオ基中の末端メチル基
のプロトンに起因するピークが1.05ppm 付近に検出
され、さらに、13C−NMR測定(100MHz)によ
り、該エチルチオ基中のメチレン基の炭素に起因するピ
ークが54.6ppm 付近に検出される。
度の定量は 1H−NMR測定における末端メチル基に起
因するピークの積分値と、4.8〜5.8ppm 付近に検
出されるブタジエンの不飽和結合に結合するプロトンに
起因するピークの積分値との比を用いて計算により求め
た(単位:モル%)。
ン酸カリウム2部、安定剤としてリン酸カリウム0.1
部、水150部を仕込み、さらに表1に記載した量のブ
タジエンおよびアクリロニトリル、および分子量調整剤
として2,2′,4,6,6′−ペンタメチルヘプタン
−4−チオール(以下、PMHTと記す)を加えて、活
性剤として硫酸第一鉄0.015部および重合開始剤と
してパラメンタンハイドロパーオキサイド0.05部の
存在下に10℃で乳化重合を開始した。所定の重合添加
率に達した時に表1に示す条件で、アクリロニトリル
(共重合体I〜IVの製造)、ブタジエン(共重合体Vの
製造)およびPMHT(共重合体I〜Vの製造)をそれ
ぞれ分割添加した。所定の重合添加率に達した時点で、
単量体100部あたり0.2部のヒドロキシルアミン硫
酸塩を添加して重合を停止させた。続いて、加温し、減
圧下で約70℃にて水蒸気蒸溜により残留単量体を回収
した後、老化防止剤としてアルキル化フェノールを2部
添加し、共重合体ラテックスを得た。これら共重合体
(水素添加前)の特性を表1に示す。
度をそれぞれ12%に調整したのち、その400mlを
攪拌器付きの内容積1リットルのオートクレーブに投入
し、窒素ガスを10分間流してラテックス中の溶存酸素
を除去したのち、水素化触媒の酢酸パラジウムをアセト
ン240mlに溶解して添加した。系内雰囲気を水素ガ
スで2回置換した後、系内圧力が30気圧をなるまで水
素ガスで加圧した。この後、内容物を50℃まで加温し
て、攪拌下に6時間反応させた。内容物を室温まで冷却
した後、余剰の水素をパージし、得られたラテックスを
エバポレーターを用いて有機溶媒を除去するとともに、
固形分濃度が40%となるまで濃縮して表1に示すニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンを得
た。これらの水性エマルジョンのpH、平均粒子径およ
びヨウ素価を表1に示す。つぎに、これらの水性エマル
ジョンを表2の配合処方に従って配合物を調製し、ガラ
ス板上に展延し、20℃、湿度65%で3日間乾燥し、
その後、100℃で30分間加硫し、得られたフィルム
をJIS3号ダンベルにて打ち抜いて試験片を作成し、
JISK6301に従い、加硫物性〔300%引張り応
力(kg/cm2)および破断伸度(kg/cm2)〕を
測定した。結果を表3に示す。
リプス石油社製)に変え、また、アクリロニトリル、ブ
タジエンおよびPMHTは分割添加することなく、それ
以外は実施例2と同様の条件でブタジエンとアクリロニ
トリルとを共重合して共重合体VI〜VIIIを得た。その
後、水素化してニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水
性エマルジョンを得た。重合結果を表1に示す。次に、
実施例1と同様に高飽和共重合体ゴムの加硫物の物性を
評価した結果を表3に示す。
合体IのH−NMR測定チャートを図1に示し、また、
その13C−NMR測定チャートを図2に示す。また、共
重合体Iを水素化して得られた高飽和共重合体ゴムのH
−NMR測定チャートを図3に示す。また、他の実施例
で得られたアクリロニトリル−ブタジエン共重合体のN
MR測定により1,1−ジ(2,2−ジメチルプロピ
ル)−1−エチルチオ基の存在が確認された。
得られるフィルム(実施例1〜5)は、いずれも300
%引張り応力が高く、さらに、破断強度も高水準を示
し、加硫物性が改善されていることがわかる。これに対
して、従来、ラジカル重合において汎用の分子量調整剤
として知られているt−ドデシルメルカプタンを(市販
品)使用して乳化重合したもの(比較例1〜3)は、3
00%引張り応力および破断強度いずれも低い。また、
市販のt−ドデシルメルカプタンを使用して得た共重合
体についてNMR測定を行なったが、1,1−ジ(2,
2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基の存在は確
認されなかった。
合剤とをロール上で混練し、約2.5mm厚のゴム配合
物のシートを作成した。
で使用した表1記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムの水性エマルジョンを用いて、表5の処方に従って、
それぞれ接着剤組成物を調製した。
ードディップマシーンで各繊維を浸漬処理して処理コー
ドを調製した。なお、使用した繊維の種類および処理方
法は以下のとおりである。ナイロンコード(6−ナイロ
ン、構造1260D/2)およびレーヨンコード(3−
Super,構造1650D/2)は、それぞれRFL
混合物で接着前処理を行ない抗張体用コードを作成し
た。ポリエステルコード(ポリエチレンテレフタレー
ト、構造1500 D/3)は、前記RFL液600部
と2,6−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル
−4−クロロフェノール組成物400部とを配合した混
合液に浸漬し、245℃で1分間熱処理した後RFL液
に浸漬し、230℃で1分間熱処理をして抗張体用コー
ドを作成した。アラミド繊維(デュポン社製 ケブラ
ー、構造1500D/2127T/m)は、下記の前処
理液に浸漬し220℃で2分間加熱処理をした後、RF
L液に浸漬し、230℃で1分間熱処理して抗張体用コ
ードを得た。
0 20S構造)はα−アミノプロピルトリエトキシシ
ランの5%の水分散液に浸漬後150℃で3分間加熱処
理した後、RFL液に浸漬し、さらに200℃で1分間
熱処理して抗張体用コードを得た。このようにして得ら
れた処理コードを、被着体ゴム配合物に埋め込み長さ8
mmで埋め込み、プレス圧5MPa.150℃で30分
間加硫して繊維とゴムとの複合体を得た。
38−72などに準拠してコード引抜き試験を行なって
初期接着力を測定した。同様にして得られた複合体を1
20℃で168時間空気オーブン中で耐熱処理したあと
のコード引抜き試験を行なって耐熱接着力を測定した。
その結果を表6示す。
た高飽和ニトリルゴムと繊維との複合体は従来の同様な
組成物を使用したものより接着強度が改善されているこ
とがわかる。
強度および機械的強度を有する加硫接着物を与えるニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンおよ
び該エマルジョンを含む接着剤組成物が提供される。特
に、本発明の水性エマルジョンまたは接着剤組成物を用
いて接着を行なうに際し、被接着ゴムとして硫黄系加硫
剤を含むものを使用すれば、加硫接着物の接着強度およ
び機械的強度は一段と優れたものとなる。また、本発明
の水性エマルジョンまたは接着剤組成物から形成される
加硫接着物は、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムが一
般に有する良好な耐候性、耐油性および耐熱性を保持し
ている。
高飽和ニトリルゴムと有機合成繊維との複合体は、従来
の同様な接着剤組成物を用いたときに比べて優れた初期
接着力、熱老化後の接着力(耐熱接着力)および耐水接
着力を有するので、特に、有機合成繊維を抗張体として
用いる歯付伝導ベルト、自動車用その他のVベルトなど
の各種ベルト、自動車用パワーステアリングホース、建
設機械など各種機械の油圧ホースなどの耐圧ホース、フ
レオンホース、自動車用燃料ホースなどの各種ホースな
どの製造に有用である。
重合体ゴムの水性エマルジョンは、未加硫フィルム強
度、加硫フィルム強度が極めて強く、かつ優れた耐油
性、耐熱性および耐候性を有するため、不織布のバイン
ダーなどの繊維処理用、含浸紙などの紙処理用、耐油性
を要する特殊な浸漬製品やフォームラバー、糸ゴムおよ
びコルクなどのバインダーなどに用いることができる。
本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマ
ルジョン、および接着剤組成物の好ましい具体的態様は
以下のとおりである。
共重合体の共役ジエン部分を水素化してなるニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムであって、少なくとも3個の第
3級炭素原子およびその中の少なくとも1個の第3級炭
素原子に直接結合した硫黄原子を有する炭素数12〜1
6のアルキルチオ基を分子内に有し、ムーニー粘度が1
5〜200であり、ヨウ素価が80以下であるニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。
が該アルキルチオ基を、分子を構成する単量体単位10
0モル当り0.03モル以上、より好ましくは0.07
モル以上の割合で分子内に有する請求項1記載のニトリ
ル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。 (2)該アルキルチオ基が1,1−ジ(2,2−ジメチ
ルプロピル)−1−エチルチオ基および1−(2,2−
ジメチルプロピル)−1−(2,2,4,4−テトラメ
チルペンチル)−1−エチルチオ基から選ばれる少なく
とも1種である請求項1記載のニトリル基含有高飽和共
重合体ゴムの水性エマルジョン。
(2,2−ジメチルプロピル)−1−エチルチオ基であ
る請求項1記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの
水性エマルジョン。 (4)不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体中の結合不
飽和ニトリル量が10〜60重量%である請求項1記載
のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョ
ン。 (5)ニトリル基含有高飽和共重合体がアクリロニトリ
ル10〜60重量%とブタジエン90〜40重量%との
共重合体の水素化物であってムーニー粘度20〜90を
有する請求項1記載のニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムの水性エマルジョン。
体の数平均分子量(Mn)が35,000以下の低分子
量成分を3〜20重量%含有する請求項1記載のニトリ
ル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。 (7)不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体の重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/
Mn)が2.3〜5.5である請求項1記載のニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。
体中の不飽和ニトリルの組成分布幅(△AN)が35以
下、より好ましくは3〜20である請求項1記載のニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。 (9)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムがハロゲン原
子を実質的に含有しない請求項1記載のニトリル基含有
高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。
合体が、不飽和ニトリルおよび共役ジエンの他に、全単
量体に基づき1〜80重量%の不飽和カルボン酸エステ
ル、または不飽和カルボン酸エステルとフッ素含有ビニ
ル系単量体とを共重合したものである請求項1記載のニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。 (11)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム溶液と乳化
剤水溶液から転相法により、または、不飽和ニトリル−
共役ジエン共重合体ラテックスを直接水素化することに
より製造されたものである請求項1記載のニトリル基含
有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョン。
含有高飽和共重合体ゴムの水性エマルジョンとレゾルシ
ン−ホルムアルデヒド樹脂とを含有してなる接着剤組成
物。 (12)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム水性エマル
ジョンの固形分100重量部に対してレゾルシン−ホル
ムアルデヒド樹脂が10〜180重量部含まれる請求項
2記載の接着剤組成物。
繊維との接着に用いる請求項2記載の接着剤組成物。 (14)ゴム組成物が、水性エマルジョン中のニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムと同じゴムの組成物である上
記(13)記載の接着剤組成物。
ン共重合体Iの1H−NMR測定チャート。
ン共重合体Iの13H−NMR測定チャート。
水素化してなるニトリル基含有高飽和共重合体ゴムのH
−NMR測定チャート。
Claims (2)
- 【請求項1】 不飽和ニトリル−共役ジエン共重合体の
共役ジエン部分を水素化してなるニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムであって、少なくとも3個の第3級炭素原
子およびその中の少なくとも1個の第3級炭素原子に直
接結合した硫黄原子を有する炭素数12〜16のアルキ
ルチオ基を分子内に有し、ムーニー粘度が15〜200
であり、ヨウ素価が80以下であるニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムの水性エマルジョン。 - 【請求項2】 請求項1に記載のニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムの水性エマルジョンとレゾルシン−ホルム
アルデヒド樹脂とを含有してなる接着剤組成物。
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