JPH10279734A - エチレン性不飽和カルボン酸金属塩含有加硫性ゴム組成物 - Google Patents

エチレン性不飽和カルボン酸金属塩含有加硫性ゴム組成物

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JPH10279734A
JPH10279734A JP9805297A JP9805297A JPH10279734A JP H10279734 A JPH10279734 A JP H10279734A JP 9805297 A JP9805297 A JP 9805297A JP 9805297 A JP9805297 A JP 9805297A JP H10279734 A JPH10279734 A JP H10279734A
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JP
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rubber
acid
ethylenically unsaturated
carboxylic acid
unsaturated carboxylic
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JP9805297A
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Yoshinori Fujii
義徳 藤井
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムにα,β
−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩及び有機過酸化
物を配合してなる加硫性ゴム組成物を加硫してなるゴム
材料の強度特性、耐摩耗性等をさらに向上させること。 【解決手段】 酸当量が2×10-3ephr以上、ムー
ニー粘度が15〜200、ヨウ素価が80以下のカルボ
キシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム、α,β−
エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩及び有機過酸化物
を配合してなる加硫性ゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強度で耐摩耗性
が良好なゴム材料が得られる加硫性ゴム組成物に関し、
詳しくは、カルボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムにα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩
及び有機過酸化物を配合してなる加硫性ゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン
系共重合体ゴムその他のジエン系ゴムおよびエチレン−
プロピレン共重合体ゴムなどに、メタクリル酸その他の
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸、亜鉛のような二
価の金属化合物および有機過酸化物を配合してなる加硫
性エラストマー組成物は、高い機械的強度を有する加硫
エラストマー製品を与えることが知られている(特開昭
54−57553号、特開昭60−215085号、特
開平1−306443号)。
【0003】これらの加硫性エラストマー組成物は、加
硫時にエラストマー成分のみならず、メタクリル酸その
他のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸、亜鉛その他
の二価の金属化合物および有機過酸化物が反応して架橋
重合体を形成すると考えられる。
【0004】なかでも、ニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムにメタクリル酸亜鉛塩及び有機過酸化物系架橋剤を
配合してなる加硫性ゴム組成物を用いると、耐熱性及び
耐油性に優れかつ強度特性に優れたゴム材料が得られる
ことが報告されている(例えば、特開昭63−2707
53号報)。
【0005】しかし、近年のゴム材料に対する要求性能
は益々高度になり、とくにベルト、ホースまたはゴムロ
ール等の分野においては、強度特性に加えて耐摩耗性等
の他の物性をさらに向上させることが望まれるようにな
り、従来の技術では不十分であって、さらに改良する必
要が生じている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムにα,β−エチレン性不
飽和カルボン酸の金属塩及び有機過酸化物を配合してな
る加硫性ゴム組成物を加硫してなるゴム材料の強度特
性、耐摩耗性等をさらに向上させることにある。
【0007】そこで本発明者は鋭意検討を重ねた結果、
無水マレイン酸を付加して調製したカルボキシル化ニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムにα,β−メタクリル酸
及び酸化亜鉛を配合した加硫性ゴム組成物を加硫するこ
とにより、従来技術と比較して強度特性及び耐摩耗性を
さらに改良できることを見いだし、この知見に基づき本
発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、下記(1)ないし(4)が提供される。 (1)酸当量が2×10-3ephr以上、ムーニー粘度
が15〜200、ヨウ素価が80以下のカルボキシル化
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム、α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸の金属塩及び有機過酸化物を配合し
てなる加硫性ゴム組成物。 (2)ベルト用である(1)の加硫性ゴム組成物。 (3)ロール用である(1)の加硫性ゴム組成物。 (4)ホース用である(1)の加硫用ゴム組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】
(カルボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム)
本発明で使用するカルボキシル化ニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムとは、分子中にニトリル基を有し、炭素−
炭素不飽和結合が少なく、且つゴム弾性を示す共重合体
であって、さらにカルボキシル基を分子内に有するもの
である。
【0010】炭素−炭素不飽和結合の量は、ヨウ素価で
代用的に表される。本発明のゴムは、ヨウ素価が80以
下、好ましくは60以下のものである。80を超えるも
のでは、耐油性、耐熱性が低下してくる。
【0011】結合ニトリルの量は、特に限定されない
が、通常、10〜60重量%、好ましくは15〜40重
量%である。なお、結合ニトリルの量は、ケルダール法
によって求めた値である。結合ニトリル量が多くなると
耐油性、耐熱性が高くなり、結合ニトリル量が少なくな
るとゴム弾性が大きくなるので、用途に応じて適宜選択
する。
【0012】分子中のカルボキシル基の量としては、そ
の酸当量が、2×10-3ephr以上、好ましくは2×
10-3〜5×10-2ephr、さらに好ましくは5×1
-3〜3×10-2ephrである。酸当量が過度に少な
いとゴム材料としての強度特性が改良されないので好ま
しくない。
【0013】なお、酸当量は、ゴムをアセトンに溶解
し、n−ヘキサンで再沈精製した後、該再沈精製ゴムを
アセトンに再溶解し、このゴム溶液を、水酸化カリウム
のエタノール溶液を用いて、チモールフタレインを指示
薬として、滴定することによって測定して求めた値であ
る。
【0014】ムーニー粘度(ML1+4,100℃)
は、15〜200、好ましくは30〜150のものであ
る。ムーニー粘度が高いと練り加工性が悪くなり、逆に
低いと、高圧下での耐久性が不充分で、圧縮永久歪み、
つぶれ(圧縮緩和)が不十分になる。
【0015】さらに、そのメチルエチルケトン不溶解分
が、通常、3重量%以下、好ましくは2重量%以下、さ
らに好ましくは1重量%以下であり、実質的にゲルフリ
ーである。メチルエチルケトン不溶解分が大きくなると
耐摩耗性が向上しにくくなるので好ましくない。
【0016】なお、メチルエチルケトン不溶解分は、ゴ
ムを細かく切り刻み、これを80メッシュの金網製のか
ごに入れ、このかごを常温のメチルエチルケトンに48
時間浸漬し、かごに残った固形分を乾燥し、乾燥物の重
量を測定し、かごに最初に入れたゴムの重量に対する乾
燥物の重量を百分率で表した値である。
【0017】本発明で使用するカルボキシル化ニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムの製造方法は、特に限定され
ないが、通常は、ラジカル発生剤の存在下でのラジカル
付加法、または、高温下でのエン型付加法が挙げられ
る。好適な方法としては、加熱密閉式混練機において、
ゴム温度200〜280℃の範囲でニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムとエチレン性不飽和カルボン酸またはそ
の無水物とをエン型付加反応させる方法が挙げられる。
【0018】(ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム)エ
ン型付加反応で使用するニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムは、エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重
合体ゴムの共役ジエン単位部分を水素化したものであ
る。このニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、その結
合ニトリル量が、通常、10〜60重量%、好ましくは
15〜40重量%であり、ヨウ素価が、通常、80以
下、好ましくは、60以下であり、ムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)が、通常、30〜300未満、好
ましくは50〜200の範囲、さらに好ましくは60〜
150の範囲のものである。
【0019】ヨウ素価が大きくなると、耐熱性および強
度が低下する。ヨウ素価の下限は格別限定されないが、
過度に低いと加硫が困難になる場合があるので、概し
て、ヨウ素価が少くとも1のものが用いられる。ムーニ
ー粘度が低くなると、高圧下での耐久性が不充分で、圧
縮永久ひずみ、つぶれ(圧縮緩和)が改善されない。ま
たムーニー粘度が大きくなると混練時の加工性が悪くな
る。
【0020】上記のニトリル基含有高飽和共重合体ゴム
を製造するために使用するエチレン性不飽和ニトリル−
共役ジエン系共重合体は、通常、エチレン性不飽和ニト
リルと共役ジエンとを含有する単量体組成物を重合する
ことによって得る。
【0021】エチレン性不飽和ニトリルの具体例として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロロア
クリロニトリル、メトキシアクリロニトリル等のエチレ
ン性不飽和ニトリル等が挙げられる。これらのうちアク
リロニトリルが好適に用いられる。エチレン性不飽和ニ
トリルの量は、単量体組成物中に、通常、10〜60重
量%である。
【0022】共役ジエンの具体例としては、1,3−ブ
タジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、クロロプレン等が挙げられる。
これらのうち1,3−ブタジエンが好適に用いられる。
共役ジエンの量は、単量体組成物中に、通常、40〜9
0重量%である。
【0023】共役ジエンとして、1,3−ブタジエンお
よびイソプレンを併用した場合(すなわち、イソプレン
−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴムの場合)
は、通常、結合共役ジエン合計量中の結合1,3−ブタ
ジエン量は30〜70重量%、結合イソプレン量は70
〜30重量%である。
【0024】単量体組成物には、エチレン性不飽和ニト
リル及び共役ジエンと共重可能なエチレン性不飽和モノ
マーを0〜50重量%の範囲で共重合させることができ
る。
【0025】不飽和ニトリル及び共役ジエンと共重合可
能なエチレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α
−メチルスチレンのごときビニル芳香族化合物;
【0026】アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸プロピル、メタアクリル酸
メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチ
ル、メタアクリル酸プロピル、マレイン酸ジメチル、マ
レイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸
ジ−n−ブチル、マレイン酸ジイソブチル、マレイン酸
ジ−n−ペンチル、マレイン酸ジ−n−ヘキシル、マレ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、フマル酸ジメチル、フ
マル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、フマル酸ジ−n
−ブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジ−n−ペ
ンチル、フマル酸ジ−n−ヘキシル、フマル酸ジ−2−
エチルヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエ
チル、イタコン酸ジプロピル、イタコン酸ジ−n−ブチ
ル、イタコン酸ジイソブチル、イタコン酸ジ−n−ペン
チル、イタコン酸ジ−n−ヘキシル、イタコン酸ジ−2
−エチルヘキシル、シトラコン酸ジメチル、シトラコン
酸ジエチル、シトラコン酸ジプロピル、シトラコン酸ジ
−n−ブチル、シトラコン酸ジイソブチル、シトラコン
酸ジ−n−ペンチル、シトラコン酸ジ−n−ヘキシル、
シトラコン酸ジ−2−エチルヘキシル、メサコン酸ジメ
チル、メサコン酸ジエチル、メサコン酸ジプロピル、メ
サコン酸ジ−n−ブチル、メサコン酸ジイソブチル、メ
サコン酸ジ−n−ペンチル、メサコン酸ジ−n−ヘキシ
ル、メサコン酸ジ−2−エチルヘキシル、グルタコン酸
ジメチル、グルタコン酸ジエチル、グルタコン酸ジプロ
ピル、グルタコン酸ジ−n−ブチル、グルタコン酸ジイ
ソブチル、グルタコン酸ジ−n−ペンチル、グルタコン
酸ジ−n−ヘキシル、グルタコン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、アリルマロン酸ジメチル、アリルマロン酸ジエチ
ル、アリルマロン酸ジプロピル、アリルマロン酸ジ−n
−ブチル、アリルマロン酸ジイソブチル、アリルマロン
酸ジ−n−ペンチル、アリルマロン酸ジ−n−ヘキシ
ル、アリルマロン酸ジ−2−エチルヘキシル、テラコン
酸ジメチル、テラコン酸ジエチル、テラコン酸ジプロピ
ル、テラコン酸ジ−n−ブチル、テラコン酸ジイソブチ
ル、テラコン酸ジ−n−ペンチル、テラコン酸ジ−n−
ヘキシル、テラコン酸ジ−2−エチルヘキシルのごとき
エチレン性不飽和カルボン酸アルキルエステル;
【0027】メトキシアクリレート、エトキシエチルア
クリレート、メトキシエトキシエチルアクリレートのご
ときエチレン性不飽和カルボン酸アルコキシアルキルエ
ステル;
【0028】α−およびβ−シアノエチルアクリレー
ト、α−,β−およびγ−シアノプロピルアクリレー
ト、シアノブチルアクリレート、シアノオクチルアクリ
レート、α−およびβ−シアノエチルメタクリレート、
α−,β−およびγ−シアノプロピルメタクリレート、
シアノブチルメタクリレート、シアノオクチルメタクリ
レートのごときエチレン性不飽和カルボン酸シアノ置換
アルキルエステル;
【0029】2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートのご
ときエチレン性不飽和カルボン酸ヒドロキシル基置換ア
ルキルエステル;
【0030】アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチロールアク
リルアミド、N−エトキシメチルアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチロールメ
タクリルアミド、N−エトキシメチルメタクリルアミド
のごときエチレン性不飽和アミド;
【0031】ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエンのごとき非共役ジエン;エチ
レン性不飽和カルボン酸フルオロアルキルエステル等を
挙げることができる。
【0032】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
共重合体ゴムの具体例としては、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合ゴム(NBR)、アクリロニトリル−ブ
タジエン−イソプレン共重合ゴム(NBIR)、アクリ
ロニトリル−イソプレン共重合ゴム(NIR)、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−ブトキシアクリレート共重合
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重
合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸
共重合ゴム等が挙げられる。これらのうちNBRが好適
に用いられる。
【0033】かかるエチレン性不飽和ニトリル−共役ジ
エン系共重合体ゴムは、通常、ラジカル重合開始剤の存
在下、必要に応じて分子量調整剤を用い、エチレン性不
飽和ニトリルと共役ジエン、さらに必要に応じてその他
のエチレン性不飽和モノマーとを共重合することによっ
て調製される。
【0034】使用するラジカル重合開始剤としては、過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;4,
4−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス
(2−ジアミノプロパン)二塩酸塩、2,2−アゾビス
−2−メチル−N−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)
−2−ヒドロキシエチルプロピオアミド、2,2′−ア
ゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス
(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合
物;
【0035】メチルエチルパーオキシド、クメンパーオ
キシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、アセチルパーオ
キシド、ジクミルパーオキシド、ラウロイルパーオキシ
ド、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−
2−エチルヘキサノエート、ジ−イソプロピルパーオキ
シジカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタ
レート等の過酸化物類などを例示することができる。ま
た、これら重合開始剤と還元剤とを組み合わせたレドッ
クス開始剤を挙げることができる。重合開始剤の量は、
単量体組成物100重量部に対して、通常、0.005
〜3重量部である。また、重合温度は開始剤の種類によ
って異なるが、通常、0〜100℃である。
【0036】分子量調整剤としては、2,2’,4,
6,6’−ペンタメチルヘプタン−4−チオール、2,
4,4−トリメチルペンタン−2−チオール、ドデカン
−12−チオール、2,2,6,6−テトラメチルヘプ
タン−4−メタンチオール、2,4,6−トリメチルノ
ナン−4−チオール等のアルキルチオール化合物類;ジ
メチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲ
ンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフ
ィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジ
スルフィド類;
【0037】四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化
炭化水素類;ペンタフェニルエタン等の炭化水素類;お
よびアクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコー
ル、2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノー
レン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、
α−メチルスチレンダイマー(2−4−ジフェニル−4
−メチル−1−ペンテンが50重量%以上のものが好ま
しい)、2,5−ジヒドロフラン、3,6−ジヒドロ−
2H−ピン、フタラン、1,2−ブタジエン、1,4−
ヘキサジエン等を挙げることができる。分子量調整剤の
量は、単量体合計量100重量部に対し、通常、0.0
05〜3重量部である。
【0038】重合の方法は特に限定されず、バルク重
合、溶液重合、懸濁重合あるいは乳化重合等を必要に応
じて適宜選択することができる。なかでも、乳化重合が
好適である。乳化重合によって製造する場合には、たと
えば、公知の乳化重合の手法により重合を行い、所定の
転化率に達した時にヒドロキシルアミン、カルバミン酸
ナトリウム等を加えて重合を停止し、次いで、残存単量
体を加熱、水蒸気蒸留等によって除去し、さらに、得ら
れた重合体ラテックスに無機の凝固剤、高分子凝集剤ま
たは感熱凝固剤等の通常の乳化重合で使用される凝固剤
を加え、共重合体を凝固、回収することができる。
【0039】エチレン性不飽和ニトリル−共役ジエン系
共重合体ゴムの共役ジエン単位部分を水素化する方法は
とくに限定されず、通常の水素化方法を用いることによ
り行なわれる。具体的には、エチレン性不飽和ニトリル
−共役ジエン系共重合体ゴムを溶媒に溶解した状態で、
水素化触媒の存在下で、水素を吹き込んで行う。
【0040】溶媒は、エチレン性不飽和ニトリル−共役
ジエン系共重合体ゴムを溶解可能なものである。具体的
にはベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンの
ごとき芳香族化合物;シクロヘキサノン、アセトン、メ
チルエチルケトン、ジエチルケトンのごときケトン;テ
トラヒドロフラン;酢酸エチル;ジメチルホルムアミド
などを挙げることができる。
【0041】水素化触媒としては、例えば、パラジウム
/シリカおよびパラジウム錯体(特開平3−25240
5号)等が挙げられる。さらに、特開昭62−1258
58号、特開昭62−42937号、特開平1−454
02号、特開平1−45403号、特開平1−4540
4号、特開平1−45405号等に記載されているよう
なロジウムまたはルテニウム化合物を使用することもで
きる。
【0042】水素化反応温度は、通常、5〜150℃、
好ましくは10〜100℃である。高温では、水素化触
媒が失活したり、又は副反応が起こりやすくなる。副反
応としては、ニトリル基が水素化されたりする反応等が
挙げられる。
【0043】(エチレン性不飽和カルボン酸またはその
無水物)エン型付加反応で使用するエチレン性不飽和カ
ルボン酸またはその無水物は、特に限定されないが、そ
の炭素数が4〜10のエチレン性不飽和ジカルボン酸ま
たはその無水物、特に無水マレイン酸が好適である。
【0044】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸のごときエチレン性不飽和モノ
カルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シト
ラコン酸のごときエチレン性不飽和ジカルボン酸;無水
マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸のごと
きエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物;
【0045】マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノ−n−
ブチル、マレイン酸モノイソブチル、マレイン酸モノ−
n−ペンチル、マレイン酸モノ−n−ヘキシル、マレイ
ン酸モノ−2−エチルヘキシル、フマル酸モノメチル、
フマル酸モノエチル、フマル酸モノプロピル、フマル酸
モノ−n−ブチル、フマル酸モノイソブチル、フマル酸
モノ−n−ペンチル、フマル酸モノ−n−ヘキシル、フ
マル酸モノ−2−エチルヘキシル、イタコン酸モノメチ
ル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノプロピル、
イタコン酸モノ−n−ブチル、イタコン酸モノイソブチ
ル、イタコン酸モノ−n−ペンチル、イタコン酸モノ−
n−ヘキシル、イタコン酸モノ−2−エチルヘキシル、
シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シ
トラコン酸モノプロピル、シトラコン酸モノ−n−ブチ
ル、シトラコン酸モノイソブチル、シトラコン酸モノ−
n−ペンチル、シトラコン酸モノ−n−ヘキシル、シト
ラコン酸モノ−2−エチルヘキシル、
【0046】メサコン酸モノメチル、メサコン酸モノエ
チル、メサコン酸モノプロピル、メサコン酸モノ−n−
ブチル、メサコン酸モノイソブチル、メサコン酸モノ−
n−ペンチル、メサコン酸モノ−n−ヘキシル、メサコ
ン酸モノ−2−エチルヘキシル、グルタコン酸モノメチ
ル、グルタコン酸モノエチル、グルタコン酸モノプロピ
ル、グルタコン酸モノ−n−ブチル、グルタコン酸モノ
イソブチル、グルタコン酸モノ−n−ペンチル、グルタ
コン酸モノ−n−ヘキシル、グルタコン酸モノ−2−エ
チルヘキシル、アリルマロン酸モノメチル、アリルマロ
ン酸モノエチル、アリルマロン酸モノプロピル、アリル
マロン酸モノ−n−ブチル、アリルマロン酸モノイソブ
チル、アリルマロン酸モノ−n−ペンチル、アリルマロ
ン酸モノ−n−ヘキシル、アリルマロン酸モノ−2−エ
チルヘキシル、テラコン酸モノメチル、テラコン酸モノ
エチル、テラコン酸モノプロピル、テラコン酸モノ−n
−ブチル、テラコン酸モノイソブチル、テラコン酸モノ
−n−ペンチル、テラコン酸モノ−n−ヘキシル、テラ
コン酸モノ−2−エチルヘキシル等のごとき不飽和ジカ
ルボン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。
【0047】(無水マレイン酸付加反応)無水マレイン
酸付加反応としては、とくに限定されないが、ラジカル
発生剤の存在下でのラジカル付加法、高温下でのエン型
付加法等が採用される。
【0048】しかし、ラジカル発生剤を使用すると、ゲ
ルの発生やゴムのムーニー粘度の上昇を来し、また、エ
チレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムとがラジカル型付加反応を起
こ等、反応を十分に制御できないことがあるので好まし
くない。
【0049】無水マレイン酸付加反応としては、安定し
た反応を行うことができることから、前記ニトリル基含
有高飽和共重合体ゴムとエチレン性不飽和カルボン酸ま
たはその無水物とを、エン型付加反応させる方法が採用
される。
【0050】エン型付加反応させるためには、通常、ラ
ジカル発生剤を使用することなく、ニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムとエチレン性不飽和カルボン酸またはそ
の無水物を溶解する不活性溶剤中で加熱することによ
り、あるいは、加熱密閉式混練機において、前記ニトリ
ル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン高温下で前記ニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン性不飽和カ
ルボン酸またはその無水物とを混練する。
【0051】(加熱密閉式混練機を使用するエン型付加
反応)なかでも、加熱密閉式混練機を使用する方法は、
製造コストが低く、生産性が高いために好適である。ニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムとエチレン性不飽和カ
ルボン酸またはその無水物の量は特に限定されないが、
通常、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム100重量部
に対して、エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水
物0.05〜10重量部、好ましくは、0.2〜6重量
部である。
【0052】エン型付加反応で使用する加熱密閉混練機
としては、加圧ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベ
ンダー等のバッチ式加熱密閉混練機の中から任意に選ぶ
ことができ、なかでも、加圧ニーダーが好ましい。加熱
密閉混練機を使用せずに、例えばロール型混練機のよう
な開放型混練機を用いた場合は、融解した無水マレイン
酸等のエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物が
飛散し、十分な付加反応を行なうことが出来ないので好
ましくない。
【0053】また、単軸押出機、同方向二軸押出機、異
方向回転二軸押出機等の連続式混練機の場合は、押出機
出口に滞留するゴムがゲル化することによりダイヘッド
の詰まりが発生する等、効率よく付加反応を行なうこと
が出来ない場合がある。また、ゴム中に多量に未反応の
エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物が残存す
る。
【0054】エン型付加反応を加熱密閉式混練機を用い
て行い、カルボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合ゴ
ムの製造を行う際に、以下の条件を採用することによ
り、ゴム分子中に高い割合でカルボン酸無水基を存在さ
せることができる。一般に、ゴム分子中のカルボン酸無
水物基が分解してカルボキシル基の含有量が増大する
と、配合剤の酸化亜鉛等との反応速度が促進されるため
に加硫がスコーチしやすく、また、耐摩耗性や耐圧縮永
久歪性が低下する傾向がみられるので好ましくない。
【0055】具体的な製造方法としては、まず、エチレ
ン性不飽和カルボン酸またはその無水物をニトリル基含
有高飽和共重合体ゴムにエン型付加反応により付加させ
る前に、実質的にエン型付加反応が起こらない温度にお
いて、具体的には、ゴム温度を60〜170℃、好まし
くは、100〜150℃の範囲において、エチレン性不
飽和カルボン酸またはその無水物とニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムとを予混練し、エチレン性不飽和カルボ
ン酸またはその無水物をニトリル基含有高飽和共重合体
中に均一に分散させることが好ましい。この予混練の温
度が過度に低いと、ゴムが混練機内でスリップして、エ
チレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムとの混合が十分に行えない。
また、予混練の温度が過度に高いと、混練機中に投入す
るエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物が大量
に飛散することがあり、エン型付加反応率が低下する。
【0056】次に、エン型付加反応を行うべく、混練機
のジャケット温度を上昇させ、混練中のゴムとエチレン
性不飽和カルボン酸またはその無水物との混合物の温度
(以下、ゴム温度と記すことがある。)が200〜28
0℃、好ましくは220〜260℃に保つことが必要で
ある。ゴム温度をこの範囲に保つ方法は、特に限定され
ないが、通常は、混練機のジャケットに温水を流す方
法、または、せん断発熱を利用することにより達せられ
る。
【0057】加熱密閉混練機のジャケット温度は、通
常、70〜250℃、好ましくは130〜200℃であ
る。また、せん断発熱を利用する場合は、混練機による
混練を、せん断速度30〜1000S-1、好ましくは3
00〜700S-1の範囲内で行なうことが好ましい。特
に、せん断発熱を利用する場合は、ゴム温度の制御を容
易に行なうことが出来るので好ましい。加熱密閉混練機
中の混練時間は、とくに限定されないが、通常、120
秒〜120分、好ましくは180秒〜60分である。
【0058】ゴム温度が過度に低いと、エン型付加反応
が十分に進行しない。また、過度に高い場合は、ゲル化
や焼け物の発生等が起こりその結果、製品にゲルが混入
し好ましくない。また、せん断速度が過度に大きいと、
せん断発熱によるゴム温度の制御が難しく、ゴム温度が
280℃を超えてしまうためゲルや焼け物の発生等が起
こり工業的な製造方法として好ましくない。また、せん
断速度が過度に小さいと、ゴム温度が200℃に達せず
充分なエン型付加反応が期待できない。
【0059】かかる加熱密閉式混練機中で混練するに際
して、老化防止剤を添加することにより、ゴムのゲル
化、ムーニー粘度の上昇を防止することができる。老化
防止剤の種類は、特に限定されないが、アミン系、アミ
ンケトン系、フェノール系、ベンゾイミダゾール系その
他ゴム用の老化防止剤を使用することができる。
【0060】アミン系老化防止剤としては、フェニル−
1−ナフチルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、オ
クチル化ジフェニルアミン、4,4−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)ジフェニルアミン、P−(P−トルエ
ンスルフォニルアミド)ジフェニルアミン、N,N−ジ
−2−ナフチル−P−フェニレンジアミン、N,N−ジ
フェニル−P−フェニレンジアミン、N−フェニル−N
−イソプロピル−P−フェニレンジアミン、N−フェニ
ル−N−(1,3−ジメチルブチル)−P−フェニレン
ジアミン、N−フェニル−N−(3−メテクリロイルオ
キシ−2−ヒドロキシプロピル)−P−フェニレンジア
ミン等が挙げられる。
【0061】アミンケトン系老化防止剤としては2,
2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、6−
エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチル
キノリン等が挙げられる。
【0062】フェノール系老化防止剤としては、2,6
−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,
6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、
2,2−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブ
チルフェノール)、2,2−メチレンビス(4−メチル
−6−tert−ブチルフェノール)、4,4−ブチリ
デンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4−チオビス(3−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−ブチルハ
イドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロ
キノン等が挙げられる。
【0063】ベンゾイミダゾール系老化防止剤としては
2−メルカプトベンゾイミダゾール、2メルカプトメチ
ルベンゾイミダゾール、2メルカプトメチルベンゾイミ
ダゾールの金属塩等が挙げられる。これら、老化防止剤
の量は、ゴム100重量部に対して、通常、0.01〜
5重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
【0064】以上の製造方法によれば、エン型付加反応
に使用するエチレン性不飽和カルボン酸またはその無水
物の仕込量の80%以上をニトリル基含有高飽和共重合
体ゴムに付加させることができる。さらに、ゴム中に残
存する未反応のエチレン性不飽和カルボン酸またはその
無水物を5%以下にすることができ、工業的に安定生産
する上で極めて有用な製造方法として利用できるもので
ある。
【0065】さらに、かかる製造方法を採用することに
より製造されるカルボキシル化ニトリル基含有高飽和共
重合体ゴムは、酸当量が2×10-3ephr以上、赤外
線吸光分析において[カルボン酸無水物基のピーク高]
/([カルボン酸無水物基のピーク高]+[カルボキシ
ル基のピーク高])が0.50以上、好ましくは0.8
5以上、さらに好ましくは0.9以上にすることができ
る。0.50未満になると、加硫反応においてスコーチ
が起きやすい傾向になる。
【0066】ここで、[カルボン酸無水物基のピーク
高]/([カルボン酸無水物基のピーク高]+[カルボ
キシル基のピーク高])は、赤外線吸光分析機を用いた
測定において、カルボン酸無水物基は1785cm-1
近に、カルボキシル基は1710〜1740cm-1付近
にそれぞれ観測される吸収ピークに基づき定めたもので
ある。
【0067】(エチレン性不飽和カルボン酸金属塩)本
発明で使用するエチレン性不飽和カルボン酸金属塩とし
ては、1または2以上のカルボキシル基を有する炭素数
5以下のエチレン性不飽和カルボン酸と金属とがイオン
結合した構造を持つものであればよい。
【0068】エチレン性不飽和カルボン酸の例として
は、アクリル酸、メタクリル酸等のモノカルボン酸;マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸;マ
レイン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル等の不飽和
カルボン酸の炭素数1〜8のアルキル基を有するモノエ
ステル化合物等が挙げられる。
【0069】金属としては、上記エチレン性不飽和カル
ボン酸と塩を形成するものであれば特に制限されない
が、通常、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリウ
ム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、アルミ
ニウム、錫、鉛等を使用でき、これらの中でも強度特性
の点から、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、アルミニ
ウムが適しており、とくに亜鉛が好ましい。
【0070】上記のエチレン性不飽和カルボン酸と金属
とのモル比は、1/0.5〜1/3の範囲内が好まし
い。
【0071】これらのエチレン性不飽和カルボン酸金属
塩は、他の成分と配合、混練してエラストマー組成物を
製造する時に、金属塩の形でエラストマーに配合しても
よく、また前記のエチレン性不飽和カルボン酸と前記金
属の酸化物、水酸化物、または炭酸塩とを添加して混練
等の操作中にこれらを反応させて生成させてもよい。
【0072】エチレン性不飽和カルボン酸金属塩の使用
量は特に制限されないが、通常、エラストマー100重
量部あたり3〜120重量部、好ましくは5〜100重
量部、とくに好ましくは10〜60重量部の範囲で使用
される。使用量が過度に少ないとき、又は、過度に多い
ときはエラストマー製品の強度特性が劣るので好ましく
ない。
【0073】(有機過酸化物)本発明で使用する有機過
酸化物はとくに限定されないが、通常はジクミルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−
2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどが挙
げられる。これらの有機過酸化物は1種または2種以上
併用して使用され、通常エラストマー100重量部に対
し0.2〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の範
囲で使用される。
【0074】本発明の加硫性ゴム組成物には、加硫成型
する際に全型離型性を良好にする目的で、硫黄又はリン
元素含有陰イオン界面活性剤を配合することができる。
硫黄元素又はリン元素含有陰イオン界面活性剤は、
(1)スルホン酸のIA、IIA又はIIB金属の塩で
あるスルホン酸塩系界面活性剤、(2)硫酸とアルコー
ルとのエステルのIA、IIA又はIIB金属の塩であ
る硫酸エステル塩系界面活性剤、および(3)リン酸エ
ステルのIA、IIA又はIIB金属の塩であるリン酸
エステル塩系界面活性剤である。
【0075】IA、IIA又はIIB金属としては、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシ
ウム、バリウム、亜鉛等が挙げられる。なかでもナトリ
ウムが賞用される。
【0076】これらの化合物以外にも、アルキルホスホ
ン酸、アルキルアリールホスホン酸、ホスフィン酸アミ
ン塩、アシルオキシホスホン酸、ケトホスホン酸、ホス
ホン酸硫酸エステル等のホスホン酸;アルキルスルフィ
ン酸、アルキルチオ硫酸エステル、アルキルヒドロ亜硫
酸エステル、アルキル過硫酸エステル、アルキルスルフ
ァミン酸、アミド結合スルファミン酸、アルキルスルホ
ンアミド、アルキルアシルスルホンアミド、アルキルジ
スルホンイミド、アルキルスルホニル尿素、アルキルジ
チオカルバミン酸等も使用することが可能である。
【0077】これらの陰イオン界面活性剤はそれぞれ単
独で配合、または2種以上を併用して配合することがで
きる。該界面活性剤のなかでも、スルホン酸塩系界面活
性剤(1)が賞用され、とりわけ炭素数10〜18のア
ルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ま
しく、とくに、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
が好ましい。
【0078】陰イオン界面活性剤の使用量はとくに限定
されないが、通常はエラストマー100重量部に対して
0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
使用量が過度に少ないときは、金属離型性が改善されな
い。また、過度に多いときは、エラストマー加硫物の強
度特性が低下するので好ましくない。
【0079】また、必要に応じて高級脂肪酸金属塩をさ
らに配合することができる。高級脂肪酸の例としては、
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ト
リデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチ
ン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、
アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、
モンタン酸、メリシン酸等の飽和脂肪酸;オレイン酸、
エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸
等の不飽和脂肪酸が挙げられる。
【0080】これらの高級脂肪酸の金属塩の合成に使用
する金属は、特に限定されるものではないが、リチウ
ム、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属;マグネシ
ウム;カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属;亜
鉛、カドミウム等の亜鉛族金属;錫、鉛等の炭素族金
属;ニッケル等のVIII族金属が好ましく、エラスト
マー製品の特性からは、なかでも、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、亜鉛族金属、炭素族金属が、とりわけ、
リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、バリウ
ム、亜鉛、錫が好ましい。
【0081】高級脂肪酸の金属塩の使用量は、エラスト
マー100重量部に対して、0.5〜20重量部、好ま
しくは1〜10重量部である。
【0082】本発明の加硫性ゴム組成物は、前記のニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムおよび各配合剤をロー
ル、バンバリー等で混練し、調製される。これら配合剤
以外にも、通常エラストマー工業で使用されている各種
のカーボンブラック、ホワイトカーボン等の補強剤、炭
酸カルシウム、クレー、タルク等の充填剤、可塑剤、老
化防止剤、紫外線吸収剤、軟化剤、発泡剤、着色剤など
の各種の配合剤を配合することができる。
【0083】本発明の加硫性ゴム組成物の加硫は1段階
でも2段階でもよいが、2段階で行う場合、1段目の加
硫温度は約140〜180℃が好ましい。加硫時間はそ
の温度に依存するが、一般に2分〜20分である。2段
目の加硫温度は1段目の温度より約10℃高いのが好ま
しい。
【0084】本発明の加硫性ゴム組成物は、金型プレス
成形、射出成形、トランスファー成形等の公知の成形方
法により各種ゴム製品に加硫成形することができる。か
かる加硫成形は、有機フツ素化合物系離型剤を塗布した
金型中で行うことにより、加硫ゴムを効率良く成形する
ことができる。
【0085】使用する有機フツ素化合物系離型剤は、加
硫ゴムの成形温度において液体または固体を形成するも
のであり、例えば、パーフルオロスルホン酸塩系、フツ
素化有機化合物系、フツ素化オレフィンの付加ポリマー
系およびフツ素化エーテル系の有機フツ素化合物を含有
するものを挙げることができる。
【0086】これらの中でも、パーフルオロスルホン酸
塩系が性能上優れている。これらの有機フツ素化合物系
離型剤はそれぞれ単独で使用できるが、2種以上を併用
してもよい。また、有機フツ素化合物系離型剤以外の離
型剤、例えば、シリコン系離型剤または金属セッケン系
離型剤等を併用してもよい。その使用量は、有機フツ素
化合物系離型剤の性能を損なわないという観点から有機
フツ素化合物系離型剤に対して50重量%以下、好まし
くは30重量%以下が適当である。
【0087】使用する有機フツ素化合物系離型剤は、通
常、有機溶剤または水性媒体中に溶解または分散させて
使用する。有機フツ素化合物系離型剤の有機溶剤溶液ま
たは水性分散液中の濃度は、通常、0.05〜10重量
%程度にするのが好ましい。
【0088】金型に有機フツ素化合物系離型剤を塗布す
るには、公知の方法を用いることができる。例えば、金
型を離型剤の溶液または分散液中に浸漬する方法、金型
に離型剤の溶液または分散液を吹き付けまたは刷毛塗り
すること等により、または布に浸みこませて塗り付ける
ことにより塗布し、その後、有機溶剤または水を蒸発除
去する方法等がある。
【0089】(ゴム組成物と繊維との複合体)本発明の
ゴム組成物は、良好な加工性を示しナイロン等の各種繊
維との接着性が改良されることから、該ゴムと繊維との
複合体は、加硫接着によって接着強度及び機械的強度に
優れた製品が得られる。この複合体は、ベルト、ホース
等に有用である。使用される繊維には木綿のような天然
繊維、レーヨンのような再生繊維、ナイロン、ポリエス
テル、ビニロン、芳香族ポリアミド繊維のような合成繊
維、スチル繊維、ガラス繊維、カーボン繊維などが含ま
れる。これらの繊維は単独でも、または、二種以上組合
せて用いてもよい。これらの繊維はステーブル、フィラ
メントまたはコード状、ロープ状、帆布、すだれ状など
の織布の形態で抗張体としてニトリル基含有高飽和共重
合体ゴムに埋設して用いられるが、繊維の種類および形
態は目的とするベルトその他の種類(用途)に応じて適
宜決定することができる。
【0090】繊維は共重合体ゴムと複合化するに先立っ
て、それぞれの繊維に通常実施されている方法で接着前
処理を行なうが、特別な処理は必要としない。例えば、
レーヨン、ナイロンの場合は通常レゾルシン−ホルマリ
ンの初期縮合物の水溶液(以下、RFと略記する)とゴ
ムラテックスとの混合物(以下、RFLと略記する)に
よって接着処理が施される。
【0091】一方、ポリエステル、芳香族ポリアミドな
どの繊維では分子構造上ゴムとの接着性が劣るため、前
記RFLによる接着処理では充分な接着力が得られず、
そのため、RFL処理に先立ってイソシアネート類、エ
チレンチオ尿素類、エポキシ類などの化合物またはこれ
らの化合物を適当に組合せた処理液で繊維を処理した
後、熱処理し、次にRFL処理が行なわれる。ガラス繊
維はRFL処理に先立ってエポキシシラン、アミノシラ
ン(例、アミノプロピルトリエトキシシラン)等のシラ
ンカップリング剤による処理が一般的に有効である。
【0092】RFL処理で使用されるゴムラテックスは
特に限定されることなく、例えばアクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体ラテックス、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−メタアクリル酸共重合体ラテックス、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−アクリル酸共重合体ラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエン−ビニルピリジン酸
共重合体ラテックスおよびこれらの共重合体のブタジエ
ン部分を水素化したものなどのニトリル系共重合体ラテ
ックス・エピクロロヒドリン重合体、エピクロロヒドリ
ンと一種以上の他のエポキシドまたはオキセタンとの共
重合体、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチ
レン、塩素化ポリエチレン、架橋用モノマーとして塩素
含有モノマーを共重合した塩素含有アクリルゴム、臭素
化ブチルゴム、ポリ塩化ビニリデン;塩素化または臭素
化ジエン系ゴム(アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタ
ジエンゴムなど)、塩素化または臭素化エチレン−プロ
ピレン−ジエンモノマー−三元共重合体ゴムなどのハロ
ゲン化重合体などのハロゲン含有重合体ラテックスが例
示される。
【0093】RFL処理に使用されるラテックスとし
て、前記ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの水性エマ
ルジョンを用いた場合にはゴム配合物と繊維との接着力
をさらに強固なものにすることができるので好ましい。
これらのゴムラテックスは単独であるいは混合して使用
することができる。
【0094】該ゴムラテックスは乳化重合で製造される
ものはその重合体ラテックスとしてそのまま使用でき、
固形の重合体として入手できるものは通常の転相法によ
りラテックス化して使用できるが、本発明においてはラ
テックスの製造方法は特に制限されない。
【0095】繊維を処理するためのRFL液は前記のゴ
ムラテックスとRFとの混合液であり、該混合液の構成
割合は特に限定されないが、通常該ラテックス対RFは
それぞれの固形分重量割合で10:1〜2:1の範囲に
あることが望ましい。また、RF液におけるレゾルシン
対ホルマリンのモル比も特に限定されないが、通常1:
3〜3:1の割合であることが望ましい。さらに望まし
くは1:1〜1.5:1の範囲である。また、RF液は
ゴム配合物と繊維の加硫接着用に常用されている該混合
液が使用でき、特に制限されない。
【0096】かかるRFL処理液による繊維の処理方法
は本発明においては特に限定されないが、浸漬法に従っ
て前記繊維を浸漬し、しかる後、熱処理を行なうのが一
般的である。熱処理の条件も本発明においては特に限定
されるものではなく、繊維の種類に従って多少の変動は
あるが、浸漬により付着したRFLを反応定着するに十
分な湿度と時間であり、通常140〜210℃位で数分
間行なわれる。なお、通常、繊維の種類によっては前記
熱処理液への浸漬に先立って繊維を予めイソシアネート
溶液、エポキシ溶液またはそれらの混合液に浸漬し、乾
燥処理しておくことも可能である。この場合、乾燥湿度
は、後続の熱処理温度以下が望ましい。
【0097】(ゴムと繊維との複合)上述のようなRF
L処理を行なった繊維をニトリル基含有高飽和共重合体
ゴム配合物と加硫接着させるが、該繊維はニトリル基含
有高飽和共重合体ゴム配合物に混合され、また該ゴム配
合物と積層されるなどした後、該ゴム配合物の通常の加
硫条件に従って加硫が行なわれる。加硫の条件はとくに
限定されないが、通常は0.5〜10MPaの加圧下、
130〜200℃で1〜120分間である。ニトリル基
含有高飽和共重合体ゴム配合物は該ゴムとゴム工業で常
用されている各種配合剤とを通常の混合液を用いて配合
ゴム組成物とされる。配合剤の種類および使用量はゴム
−繊維複合体の使用目的(用途)に従って決められ、本
発明においては特に限定されない。
【0098】(ベルト)ベルトの製造方法は、とくに限
定されないが、通常、本発明の加硫性ゴム組成物単独
で、場合によっては本発明の主旨が損なわれない範囲で
他のゴムと併用して、これに通常使用される充填剤、補
強剤、加硫剤、可塑性、老化防止剤、その他の配合剤を
通常の混合機を用いて混練混合してゴム配合組成物と
し、接着前処理した繊維とを通常のベルトの製造方法に
従って複合化し、目的に応じた形状に成形され、加硫工
程を経てベルトとされる。
【0099】接着前処理としては、例えば、レーヨン、
ナイロンの場合は通常レゾルシン−ホルマリンの初期縮
合物の水溶液(以下、RFと略記する)とゴムラテツク
スとの混合物(以下、RFLと略記する)によって接着
処理が施される。
【0100】一方、ポリエステル、芳香族ポリアミド等
の繊維では分子構造上ゴムとの接着性が劣るため、前記
RFLによる接着処理では充分な接着力が得られず、そ
のため、RFL処理に先立ってイソシアネート類、エチ
レンチオ尿素類、エポキシ類等の化合物あるいはこれら
の化合物を適当に組合せた処理液で繊維を処理した後、
熱処理し、次にRFL処理が行われる。
【0101】又、ガラス繊維はRFL処理に先立ってエ
ポキシシラン、アミノシラン等のシラン化合物による処
理が一般的に有効である。
【0102】RFL処理で使用されるラテツクスは特に
限定されないが、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体ラテツクス、アクリロニトリル−ブタジエン−メタア
クリル酸共重合体ラテツクス、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−アクリル酸共重合体ラテツクス、アクリロニト
リル−ブタジエン−ビニルピリジン酸共重合体ラテツク
ス等が特に好ましいものとして挙げられる。
【0103】又芳香族ポリアミドの前処理剤としてはエ
ポキシが好ましい。
【0104】ガラス繊維用の前処理剤はアミノプロピル
トリエトキシシラン等のシランカップリング剤が好まし
い。
【0105】使用される繊維は木綿のような天然繊維、
レーヨンのような再生繊維、ナイロン、ポリエステル、
ビニロン、芳香族ポリアミド繊維のような合成繊維、ス
チル繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等が含まれる。こ
れらの繊維は単独でも、また二種以上組み合わせて用い
てもよい。
【0106】これらの繊維はステープル、フイラメント
あるいはコード状、ロープ状、帆布、すだれ状等の織物
の形態で抗張体として本発明の共重合体ゴムに埋設して
用いられるが、繊維の種類および形態はベルトの種類
(用途)に応じて適宜決定することができる。
【0107】(ホース)ホースは2層構造又は3層構造
のものを挙げることができ、その製造方法はとくに限定
されないが、通常は以下のとおりである。ホースの各層
は、各層に使用される各ゴムと、それぞれのゴムに対し
て従来から使用されている加硫系(硫黄加硫系、有機過
酸化物系)、補強剤及び/又は充填剤、老化防止剤、可
塑剤、加工助剤等の配合剤とを混合混練して調製した配
合物で形成される。3層構造のホースでは、通常、先
ず、内層用のゴム配合物を押出機にて押出し、接着剤を
塗布後、中間層用のゴム配合物を同様にして内層上に押
出し、続いてその上に編組補強糸層を形成し、接着剤を
塗布し、その上に外層用ゴム配合物を押出し、加硫工程
を経て3層構造のホースが製造される。
【0108】2層構造のホースでは、内層を形成し、編
組補強糸層を形成した後接着剤を塗布し、その上に外層
を押出し、加硫工程を経て2層構造のホースが製造され
る。加硫条件は通常150〜170℃で30〜60分で
ある。各ゴムに対して使用される配合剤の種類及び使用
量は、本発明においては特に限定されない。また、編組
補強糸層の糸の種類も、耐熱性を有する繊維の糸であれ
ば本発明では特に制限されないが、通常は、ポリエステ
ル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維等が用いられる。
【0109】(ゴムロール)ゴムロールの製造方法はと
くに限定されないが、一般にゴムロールの作成に採られ
ているのと同様な手法によって作成することができる。
すなわち、金属製の回転軸などのロール状基材を芯金と
してロール金型内に入れ、そこにゴム組成物を入れて、
芯金の周囲にロール状に賦形し、次いで、100〜25
0℃に加熱して加硫する方法が採られる。
【0110】加硫成形後、得られたゴムロールは、必要
に応じて表面の摩擦抵抗を下げたり、粘着力を低減する
ために、表面処理を行うことが好ましい。
【0111】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例および比較例中の部および%
は特に断りのないかぎり重量基準である。実施例および
比較例において、ゴムのムーニー粘度はJISK638
3に従って100℃において測定した。
【0112】評価方法は以下のとおりである。 (1)高速加硫性評価試験 日本ゴム協会規格SRIS 3102 に従い、表1の
配合処方によって調製した未加硫ゴム組成物約10グラ
ムを用いて、キュラストメーターによって、170℃に
おけるスコーチ時間(T10、T50、T90)(単
位:分)、最大トルク(Vmax )及び最小トルク(V
min )(単位:kg/cm)を測定した。T10等の値
は小さいほど加硫速度が速い。また、Vmax の値は大き
いほど架橋効率が高い。 (2)加硫物性評価試験 日本工業規格JIS K6301に従い、表1の配合処
方によって調製した未加硫ゴム組成物を170℃×20
分の条件で加硫して得られた厚さ2mmのシートを、3
号形ダンベルを用いて打ち抜いて試験片を作成し、引張
り強さ(単位:kgf/cm2 )、20%、50%、1
00%、200%、300%引張り応力(単位:kgf
/cm2 )および伸び(単位:%)を測定した。また、
硬さはJISスプリング式A形硬さ試験機を用いて測定
した。ピコ摩耗試験は、ASTMD2228−88に準
拠して行い、摩耗減量を測定した。値が小さい方が耐摩
耗性が高いことを示す。
【0113】なお、無水マレイン酸付加水素化アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴムのカルボン酸付加率等
の測定は以下のとおりである。 (酸当量とカルボン酸付加率)ゴムをアセトンに溶解
し、n−ヘキサンで再沈精製した後、該再沈精製ゴムを
アセトンに再溶解し、このゴム溶液を、水酸化カリウム
のエタノール溶液を用いて、チモールフタレインを指示
薬として、滴定することによって酸当量又は付加量を求
めた。仕込んだ無水マレイン酸の量に対する付加量(酸
当量を換算して求めた)の割合で求めた。
【0114】(カルボン酸残存率)ゴムをアセトンに溶
解し、この溶液を、水酸化カリウムのエタノール溶液を
用いて、チモールフタレインを指示薬として、滴定する
ことによって求めた値から、前記付加量を減じ、その差
を仕込んだ無水マレイン酸の量に対する割合で求めた。
【0115】(赤外線吸光分析)赤外線吸光分析機
((株)エス・ティ・ジャパン社製、アイリス走査型赤
外顕微システムを用いて測定した。カルボン酸無水物基
は1785cm-1付近に、カルボキシル基は1710〜
1740cm-1付近にピークが出現する。
【0116】(MEK不溶解分)ゴムを細かく切り刻
み、これを80メッシュの金網製のかごに入れ、このか
ごを常温のメチルエチルケトンに48時間浸漬し、かご
に残った固形分を乾燥し、乾燥物の重量を測定し、かご
に最初に入れたゴムの重量に対する乾燥物の重量の百分
率を求めた。
【0117】(無水マレイン酸付加水素化アクリロニト
リル−ブタジエン共重合ゴムの製造)ニトリル基含有高
飽和重合体ゴム(水素化アクリロニトリル−ブタジエン
共重合体ゴム、ヨウ素価28、ニトリル含量36%、ム
ーニー粘度58)100部を、加熱密閉式混練機である
加圧ニーダー(森山製作所製、混合量75リットル、M
S式)を用いて素練りした。このとき、加圧ニーダー
は、混合槽、側板、加圧蓋、ブレード軸のジャケットに
蒸気圧3(kg/cm2 )の圧力でスチームを流し、
ジャケットを130℃に加熱し、ブレード回転数30/
25rpm、せん断速度500S−1の条件で運転し
た。加圧ニーダー内の充填率は、ニーダーの全容量に対
し約89.5体積%であった。
【0118】ゴム温度が130℃まで上昇した後、65
℃で加熱溶融した無水マレイン酸1.8部及び2,6−
ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BH
T)0.5部をプランジャーポンプを用いて加圧ニーダ
ー内に投入し、引き続き混練(予混練)した。
【0119】混練によって発生するせん断発熱を利用し
てゴム温度が250℃になるように調整し、その温度
で、さらに混練を行ない、エン型付加反応をさせた。ゴ
ム温度を制御は、加圧ニーダーのジャケット部に35℃
の水を流して行った。
【0120】最後に、加圧ニーダーの混合槽を倒し、約
30秒間空練りして、ゴム混合物を落下させ、加圧ニー
ダーから取り出し、カルボキシル化ニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムを得た。加圧ニーダーのブレードの汚れ
は全く認められなかった。得られたカルボキシル化ニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムは、カルボン酸付加率8
9%、酸当量16.3×10-3ephr、赤外線吸光分
析による[カルボン酸無水物基のピーク高]/([カル
ボン酸無水物基のピーク高]+[カルボキシル基のピー
ク高])の値0.96、MEK不溶解分0.2%、カル
ボン酸残存率3%の無水マレイン酸付加水素化アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合ゴム(マレイン酸変性ZP
−1)である。
【0121】(オートクレーブによる無水マレイン酸付
加アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムの調製)オ
ートクレーブ中にニトリル基含有高飽和重合体ゴム(水
素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ヨウ素価
28、アクリロニトリル含量36%、ムーニー粘度5
8)のメチルエチルケトン溶液(濃度11%)を仕込
み、該ゴム100部に対して無水マレイン酸30部を添
加した後、不活性ガス雰囲気下でベンゾイルパーオキサ
イド7部を溶解したメチルエチルケトン溶液を連続添加
しつつ、95℃で4時間反応させた。反応生成物はn−
ヘキサン/ジエチルエーテル混合溶剤で再沈精製した。
得られた反応生成物は、カルボン酸付加率6%、酸当量
18.3×10-3ephr、赤外線吸光分析による[カ
ルボン酸無水物基のピーク高]/([カルボン酸無水物
基のピーク高]+[カルボキシル基のピーク高])の値
0.45、MEK不溶解分7.1%、カルボン酸残存率
9%の無水マレイン酸付加水素化アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合ゴム(マレイン酸変性ZP−2)であ
る。
【0122】実施例1、2、3 比較例1 前記で調製した無水マレイン酸付加水素化アクリロニト
リル−ブタジエン共重合ゴム(マレイン酸変性ZP−
1、マレイン酸変性ZP−2)を使用し、これに二メタ
クリル酸亜鉛塩(Zn(MAA)2)及び有機過酸化物
系化合物(バルカップ40KE 1,3−ビス(t−ブ
チルパ−オキシイソプロピル)ベンゼン濃度40重量%
品)を表1の処方に従い配合し、高速加硫試験及び加硫
物性試験を行った。なお、市販の水素化アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム(ゼットポール2020L ムーニ
ー粘度58、ヨウ素価28、結合アクリロニトリル量3
6日本ゼオン株式会社)を混合して使用した場合も同様
に評価した。
【0123】
【表1】
【0124】表1の結果から、本発明の加硫性ゴム組成
物を用いることにより、従来技術と比較して、低変形に
おける引張応力及び引張強さの両方が改良されたゴム材
料が得られることが分かる。さらに、このゴム材料は強
度特性のみならずとくに耐摩耗性が大幅に改良されるこ
とがわかる。このように、低変形領域における強度特性
が良好であること、および、耐摩耗性が大幅に改良され
た性質は、とくに、ベルト、ホースおよびロール用ゴム
材料として好適である。さらに、本発明で使用するカル
ボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの、赤外
線吸光分析における[カルボン酸無水物基のピーク高]
/([カルボン酸無水物基のピーク高]+[カルボキシ
ル基のピーク高])が大きい値ものは、これらの物性が
さらに改良されることが分かる。
【0125】
【発明の効果】かくして本発明によれば、高強度かつ耐
摩耗性が改良されたゴム材料を得ることができる。本発
明によって得られる加硫性ゴム組成物は、優れた耐摩耗
性を有し、その加硫物は機械的強度に優れ、良好な耐油
性、耐熱性、耐候性などを有するので各種シール材、ベ
ルト類、ホース類、その他自動車用ゴム材料として有用
である。
【0126】具体的には、O−リング、ガスケット、オ
イルシール、フレオンシールなどの各種シール材として
好適であり、さらに、自動車用Vベルト、ポリ、リブベ
ルト、歯付伝導ベルトなどのベルト類;自動車用パワー
ステアリングホース、建設機械など各種機械の油圧ホー
スなどの高圧耐油ホース、自動車用燃料ホースなどのホ
ース類;ロール類;油井、ガス井で使用されるゴム製品
[パッカー、ブローアウトプリベンター(BOP)、パ
イププロテクターなど];各種ダイアフラム;自動車用
クラッチ板およびブレ−キシュー[これらはフェノール
樹脂またはエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂とのその他
の配合剤とブレンドし成型される)などを始めとし、各
種の防振ゴム、電気製品、自動車部品、工業用品、はき
ものなど広範囲に利用することができる。
【0127】(本発明の請求項1に係る耐油性組成物の
具体的実施態様) (1)カルボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムが、加熱密閉式混練機において、ゴム温度200〜2
80℃の範囲でニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとエ
チレン性不飽和カルボン酸またはその無水物とをエン型
付加反応させて得られるものである。 (2)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムが、エチレン
性不飽和ニトリル−共役ジエン系共重合体ゴムの共役ジ
エン単位部分を水素化したものであり、その結合ニトリ
ル量が、通常、10〜60重量%、好ましくは15〜4
0重量%であり、ヨウ素価が、通常、80以下、好まし
くは、60以下であり、ムーニー粘度(ML1+4 ,
100℃)が、通常、30〜300未満、好ましくは5
0〜200の範囲、さらに好ましくは60〜150の範
囲のものである。 (3)エチレン性不飽和ニトリルが、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、クロロアクリロニトリル、メ
トキシアクリロニトリル等である。 (4)共役ジエンが、1,3−ブタジエン、2,3−ジ
メチルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエ
ン、クロロプレン等である。 (5)エン型付加反応で使用するエチレン性不飽和カル
ボン酸またはその無水物が、その炭素数が4〜10のエ
チレン性不飽和ジカルボン酸またはその無水物である。 (6)カルボキシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムが、酸当量が2×10-3ephr以上、赤外線吸光分
析において[カルボン酸無水物基のピーク高]/([カ
ルボン酸無水物基のピーク高]+[カルボキシル基のピ
ーク高])が0.50以上、好ましくは0.85以上、
さらに好ましくは0.9以上である。 (7)エチレン性不飽和カルボン酸金属塩が、1または
2以上のカルボキシル基を有する炭素数5以下のエチレ
ン性不飽和カルボン酸と金属とがイオン結合した構造を
持つものである。 (8)エチレン性不飽和カルボン酸が、アクリル酸、メ
タクリル酸等のモノカルボン酸;マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等のジカルボン酸;マレイン酸モノメチ
ル、イタコン酸モノエチル等の不飽和カルボン酸の炭素
数1〜8のアルキル基を有するモノエステル化合物等で
ある。 (9)金属が、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、アル
ミニウム、錫、鉛等である。 (10)エチレン性不飽和カルボン酸と金属とのモル比
が、1/0.5〜1/3の範囲内である。 (11)エチレン性不飽和カルボン酸金属塩の使用量
が、通常、エラストマー100重量部あたり3〜120
重量部、好ましくは5〜100重量部である。 (12)有機過酸化物が、ジクミルパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどである。 (13)有機過酸化物の使用量が、通常エラストマー1
00重量部に対し0.2〜20重量部、好ましくは1〜
10重量部の範囲である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16G 1/06 F16G 1/06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸当量が2×10-3ephr以上、ムー
    ニー粘度が15〜200、ヨウ素価が80以下のカルボ
    キシル化ニトリル基含有高飽和共重合体ゴム、α,β−
    エチレン性不飽和カルボン酸の金属塩及び有機過酸化物
    を配合してなる加硫性ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 ベルト用である請求項1の加硫性ゴム組
    成物。
  3. 【請求項3】 ロール用である請求項1の加硫性ゴム組
    成物。
  4. 【請求項4】 ホース用である請求項1の加硫用ゴム組
    成物。 【0001】
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