JPH0798884B2 - 帯電防止性に優れたメタクリル樹脂キャスト板の製法 - Google Patents

帯電防止性に優れたメタクリル樹脂キャスト板の製法

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JPH0798884B2 JP21115886A JP21115886A JPH0798884B2 JP H0798884 B2 JPH0798884 B2 JP H0798884B2 JP 21115886 A JP21115886 A JP 21115886A JP 21115886 A JP21115886 A JP 21115886A JP H0798884 B2 JPH0798884 B2 JP H0798884B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本願の発明は、良好且つ恒久的な帯電防止性を有するメ
タクリル樹脂キヤスト板及びその製法に関するものであ
る。
メタクリル樹脂キヤスト板はその優れた透明性、表面光
沢、美しい外観、良好な機械的性質等により、照明器
具、看板、建材、各種銘板、装飾品などに広く利用され
ているが、(イ)表面抵抗値が高いため容易に帯電し、
ゴミ、ほこり等を吸引して外観を損ねる、(ロ)キズが
つく、(ハ)人体やエレクトロニクス部品に対して電撃
を与える等の問題を起こしている。
〔従来の技術〕
メタクリル樹脂キヤスト板に帯電防止性を付与する方法
としては (1)界面活性剤の内部添加 (2) 〃 の表面塗布 (3)シリコン系化合物の表面塗布 (4)プラズマ処理による表面改質 があげられる。これらのうち(3)、(4)はいずれも
コスト的に高価となるので、一般には(1)、(2)の
方法が用いられる。
使用される界面活性剤としては、アニオン系、カチオン
系、ノニオン系のものがあるが、特にカチオン系の第四
級アンモニウム塩を含んだ化合物が優れた帯電防止性性
能を与えるものとして知られている。
これらの界面活性剤を表面塗布処理する場合、メタクリ
ル樹脂キヤスト板の表面状態を損わないようにするには
微妙な操作が要求され、且つこのように処理したメタク
リル樹脂キヤスト板においては、水洗や摩擦等により表
面に付着した帯電防止剤が容易に脱落し、帯電防止性能
が失われてしまう問題点がある。
界面活性剤を内部添加する方法は、重合前の樹脂原料に
帯電防止剤を混合又は分散するので製造工程が簡単とな
るが、充分な帯電防止性能を得るためには、一般に添加
量を多くする必要があり、そうするとメタクリル樹脂の
透明性や機械的物性を損い、且つ得られた帯電防止性能
が水洗や摩擦等により容易に失われてしまう問題点があ
る。
内部添加法の上記のような欠点を克服するために、帯電
防止剤として重合性の単量体を使用する試みがなされた
(特公昭48−15471号、特公昭54−23395号)。しかしな
がらこの種のものは、帯電防止性能が不充分であつた
り、キヤスト重合によつて得られた板と鋳型の接着性が
強くなり、安定した製造が難かしくなる欠点を有してい
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上のように、特別な製造工程を必要とせず、良好な帯
電防止性能を恒久的に示し、且つメタクリル樹脂本来の
物性を保持しているようなメタクリル樹脂キヤスト板は
従来提案されていない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、上記問題点について鋭意検討の結果、メ
チルメタクリレートをキヤスト重合させる際にある種の
四級アンモニウム塩基を持つ(共)重合体を少量添加す
ることにより良好で且つ恒久的な帯電防止性能を有し、
メタクリル樹脂本来の物性を保持しているような、メタ
クリル樹脂キヤスト板が得られることを見出した。
すなわち本願の発明は、メチルメタクリレート又はメチ
ルメタクリレート50重量%以上とこれと共重合可能な少
なくとも一種の単量体50重量%以下とからなる単量体混
合物或いは、それらの部分重合体(I)100重量部に対
し、 一般式 (R1は水素原子又はメチル基、R2〜R4は水素原子又は炭
素数1〜9の置換基を含んでいてもよいアルキル基、m
は1〜10、Xは四級化剤のアニオン) で表される四級アンモニウム塩基を有する単量体20〜10
0重量%、好ましくは30〜90重量%及びこれと共重合可
能な少なくとも一種の単量体80〜0重量%、好ましくは
70〜10重量%からなる単量体又は単量体混合物を重合さ
せて得られた(共)重合体(II)0.1〜20重量部を混合
して重合させることを特徴とする帯電防止性に優れたメ
タクリル樹脂キヤスト板の製法に関するものである。
本発明においてメチルメタクリレート単量体混合物又
は、それらの部分重合体に用いられる共重合可能な単量
体としては、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリ
レート等のアクリル酸エステル類、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン
酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物、N
−フエニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ド、N−t−ブチルマレイミド等のマレイミド誘導体、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒド
ロキシ基含有単量体、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ジアセト
ンアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト等の窒素含有単量体、アリルグリシジルエーテル、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の
エポキシ基含有単量体、スチレン、α−メチルスチレン
等のスチレン系単量体、エチレングリコールジアクリレ
ート、アリルアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、アリルメタクリレート、ジビニルベンゼ
ン、トリメチロールプロパントリアクリレート等の架橋
剤等が挙げられる。
共重合可能な単量体の種類と添加量は、目的とするキヤ
スト板の性質により適宜選ぶことができる。
本発明において(共)重合体(II)を構成する四級アン
モニウム塩基を有する単量体は、一般式 (R1〜R4は前述した通りである) で表わされ、これはアミノ基を有するアクリレートもし
くはメタクリレートを四級化剤により四級化することに
より得られる。アミノ基を有するメタクリレートもしく
はアクリレートとしては、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメ
チルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノブチルメタクリレート、ジヒドロキ
シエチルアミノエチルメタクリレート、ジプロピルアミ
ノエチルメタクリレート、ジブチルアミノエチルメタク
リレート等が挙げられる。
四級化剤としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、ジプ
ロピル硫酸等のアルキル硫酸類、P−トルエンスルホン
酸メチル、ベンゼンスルホン酸メチル等のスルホン酸エ
ステル、トリメチルホスフエイト等のアルキルリン酸、
アルキルベンジルクロライド、ベンジルクロライド、ア
ルキルクロライド、アルキルブロマイド等の各種ハライ
ドが用いられ、特にアルキル硫酸、スルホン酸エステル
が耐熱分解性の点より好ましい。一般式中のmは1〜10
であるが、2〜6が特に好ましい。
四級アンモニウム塩基を有する単量体と共重合可能な単
量体としては、公知の単量体が使用できる。例えばメチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリ
ル酸エステル類、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート等のアクリル酸エステル類、アクリル酸メタクリル
酸等の不飽和カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸等の酸無水物、N−フエニルマレイミド等のマレイ
ミド誘導体、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート等のヒドロキシ基含
有単量体、アクリルアミド、アクリロニトリル等の窒素
含有単量体、アリルグリシジルエーテル、グリシジルア
クリレート等のエポキシ基含有単量体がある。
これらのうち下記一般式 (R5は水素原子又はメチル基、R6は水素原子又は炭素原
子数1〜18のアルキル基、アリル基、アリール基、アラ
ルキル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜
500) で表わされる化合物より選ばれたものを使用する。
本発明における(共)重合体(II)の好ましい組成は、
四級アンモニウム塩基を有する単量体成分を30〜90重量
%と共重合可能でポリアルキレングリコール成分を有す
る単量体成分10〜70重量%を含むものである。(共)重
合体(II)中の四級アンモニウム塩基を有する単量体成
分が30重量%未満、特に20重量%未満では、得られるメ
タクリル樹脂キヤスト板に良好な制電性が付与できない
場合があり、90重量%以上ではメチルメタクリレート単
量体(混合物)又はその部分重合体(I)に対する溶解
性が不足する傾向があり、得られるメタクリル樹脂キャ
スト板の透明性が阻害される場合がある。
(共)共重合体(II)を調製する方法は、特に限定され
ないが、通常のラジカル重合開始剤及び連鎖移動剤の存
在下、溶液重合、塊状重合等の手法を用いることができ
る。特に溶液重合が均一系のまま重合できるので好まし
い。又、溶液重合の場合、単量体の一括添加、分割添
加、滴下添加等種々の添加方法を採用できる。
本発明における(共)重合体(II)の分子量は、1000以
上であることが好ましい。1000未満であれば、良好な恒
久帯電防止性能が得られない場合があり、又可塑化効果
によりメタクリル樹脂本来の耐熱性を低下させる傾向が
ある。(共)重合体(II)のメチルメタクリレート単量
体(混合物)又はその部分重合物(I)100重量部に対
する添加量は0.1〜20重量部が好ましく、特に好ましく
は0.5〜10重量部である。この添加量が0.1重量部未満で
あると良好な帯電防止性能を付与できず、20重量部を超
えるとメタクリル樹脂本来の物性を大きく損ねる上にコ
スト高となる。
本発明における帯電防止性の優れたメタクリル樹脂キヤ
スト板は、当該業者によつて普通に行われている鋳込重
合法によつて製造するのが好ましい。すなわちメチルメ
タクリレート又はメチルメタクリレート50重量%以上
と、共重合可能な少なくとも一種類の単量体50重量%以
下とからなる単量体混合物或いはそれらの部分重合物
(I)に所定量の(共)重合体(II)を添加して均一に
溶解又は懸濁させ、得られた混合物にさらにラジカル重
合開始剤を添加して鋳込原料とする。該原料を、周辺を
ガスケツトでシールした対向させた2枚の無機ガラス板
又は、金属板の間に注入して加熱するセルキヤスト法か
又は、同一方向に同一速度で進行する片面鏡面研摩され
た2枚のステンレス製エンドレスベルトとガスケツトと
でシールされた空間の上流から連続的に上記の鋳込原料
を注入して加熱する連続キヤスト法が具体的な重合方法
として挙げられる。
上述した本発明の重合性材料(I)を重合させるには、
アゾ化合物あるいは、有機過酸化物等のラジカル重合開
始剤を用いるのが好ましい。
アゾ化合物の具体例としては、2,2′−アゾビス(イソ
ブチロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル)等を挙げることができ、他
方有機過酸化物の具体例としては、ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド等が挙げられる。
又、レドツクス系の重合開始剤、例えば有機過酸化物と
アミン類との組み合わせも用いることができる。
本発明のメタクリル樹脂キヤスト板を重合によつて製造
する際の重合温度は、使用するラジカル重合開始剤の種
類によつて異なるが、一般には10〜150℃である。
鋳込重合法によつて得られるキヤスト板の厚さは特に制
限はないが通常市販されている厚み、すなわち0.2〜65m
mの範囲内であることが好ましい。
さらに本発明の好都合な工程のいずれかに着色剤、紫外
線吸収剤、熱安定剤、他の帯電防止剤、各種充てん剤等
の添加剤を混合して用いることができる。
次に、実施例によつてさらに具体的に本発明を説明する
が、本発明は、これらによつて限定されるものではな
い。
なお、すべての試料の電気的性質は、23℃65%相対湿度
で1日間調湿した後測定した。電荷半減時間は、スタテ
イツクオネストメーター(宍戸商会製)を使用し、印加
電圧10000V、試料回転速度1300rpm、印加時間30秒、測
定湿度23℃、測定湿度65%の条件で測定し、電圧印加等
の試料電圧を初期電圧(V)、電圧印加後試料電圧が初
期電圧の半分になるまでの時間を電荷半減時間(sec)
とした。表面抵抗値については、超絶縁抵抗計(タケダ
理研製、TR−8601)を使用し、測定温度23℃、測定湿度
65%の条件で、印加電圧500Vで1分後の表面抵抗値
(Ω)を測定した。洗浄は、30℃の温水中で超音波洗浄
を30分間行つた。耐熱性については試料をアニール後、
ASTM D648に準じてHDT(C)を測定した。強度について
はASTM D638に準じて引張試験を行い、引張弾性係数お
よび、引張破壊強度を測定した。透明性については、積
分球式ヘーズメーター(日本精密光学製、SEP−H−S
S)を使用して曇価を測定した。
実施例1 攪拌羽根突き3lガラス製フラスコに、ジエチルアミノエ
チルメタクリレート374重量部、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル4重量部、メタノール450重量部を入れ、
攪拌しながらジメチル硫酸252重量部、メタノール80重
量部の混合物を30℃以下になるように滴下し、滴下終了
後30分間攪拌を続けて四級アンモニウム塩基を有する単
量体(M−1)溶液を得た。この溶液に、アゾビスイソ
ブチロニトリル6重量部、n−オクチルメルカプタン4
重量部、メタノール480重量部、ポリエチレングリコー
ル(23)モノメタクリレートモノメチルエーテル[カッ
コ内はポリエチレングリコールユニットの数]620重量
部を加え、60℃窒素雰囲気下で4時間重合させた。重合
後、そのまま真空乾燥して共重合体(P−1)を得た。
メチルメタクリレート部分重合体(粘度100センチポイ
ズ、重合率8%)100重量部に上記共重合体(P−1)
を0.5重量部、重合開始剤として2,2′−アゾビスイソブ
チロニトリル0.05重量部を溶解させた後、減圧にして溶
存空気を除去し、ガスケツト及び2枚の強化ガラスによ
り形成され、あらかじめ厚さ3mmになるよう設定された
セル中に注いだ。重合は60℃において10時間、110℃に
おいて4時間行つた。このキヤスト板は、表面抵抗率が
2.0×1011Ω、電荷半減時間3.2秒、曇価2.5%であつ
た。
又得られた板に水洗処理を行い、ただちに帯電防止性能
を評価したところ表面抵抗率1.5×1011Ω、電荷半減時
間3.0秒であつた。
又、ASTM D648に準じてHDT試片を作成し、アニール後HD
Tを測定したところ100℃であり、ASTM D638に準じて引
張試験を行つたところ引張弾性係数3×104(kg/c
m2)、引張破壊強度750(kg/cm2)であつた。
比較例1 メチルメタクリレート部分重合体(粘度100センチポイ
ズ、重合率8%)100重量部に2,2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.05重量部を溶解させた後、実施例1と同様
な方法で重合させて板厚3mmのキヤスト板を得た。この
板の表面抵抗率は1016Ω以上であり、電荷半減時間120s
ec以上、曇価1.0%であつた。
又HDTは100℃であり、引張弾性係数は3×104(kg/c
m2)、引張破壊強度760(kg/cm2)であつた。
実施例2〜4 メチルメタクリレート部分重合体(粘度100センチポイ
ズ、重合率8%)100重量部に実施例1で得られた共重
合体P−1を1.0〜10.0重量部添加混合して実施例1と
同様の手法により厚さ3mmのメタクリル樹脂キヤスト板
を得た。23℃、65%相対湿度雰囲気中で1日間調湿後の
帯電防止性能及びその他の物性の評価結果を表1に示
す。
実施例5〜9 実施例1で得た四級アンモニウム塩基を含む単量体M−
1溶液を用い、表2に示す組成の単量体混合物を加えて
実施例1と同様の手法で重合させて共重合体(P−2〜
3)を得た。これらの共重合体をそれぞれ2.0重量部使
用して、実施例1と同様の手法により厚さ3mmのメタク
リル樹脂キヤスト板を得た。23℃、65%相対湿度雰囲気
で1日間調湿後の帯電防止性能及びその他の物性の評価
結果を表3に示す。
実施例10〜14 表4に示すアミノ基含有アクリレート又はメタクリレー
トと四級化剤の組み合せを用いた他は、実施例1と同様
の手法により四級アンモニウム塩基を有する共重合体
(P−7〜P−11)を得た。これらをメチルメタクリレ
ート部分重合体(粘度100センチポイズ、重合率8%)1
00重量部に対して2.0重量部添加し、実施例1と同様の
手法により、厚さ3mmのメタクリル樹脂板を得た。23
℃、65%相対湿度雰囲気中で1日間調湿した後の帯電防
止性能及びその他の物性の評価結果を表5に示す。
実施例15 メチルメタクリレート部分重合体(粘度1000センチポイ
ズ、重合率20%)100重量部に、実施例1で得た共重合
体P−1を20重量部、重合開始剤として2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリル0.05重量部、離型剤としてジオク
チルスルホサクシネート・ナトリウム塩0.005重量部を
添加混合したものを、特公昭52−30985号に示す如き連
続製板装置で重合させて、厚さ3mmのメタクリル樹脂板
を製造した。重合は70℃の温水雰囲気下で60分、次いで
130℃の空気雰囲気下で15分間滞在させ重合を完結させ
た。得られたメタクリル樹脂キヤスト板を実施例1と同
様に評価したところ、表面抵抗率5.0×109Ω、電荷半減
時間1.7秒、曇価4.0%であり、水洗処理後の表面抵抗率
は3.6×109Ωであつた。
又、引張弾性係数は3.0×104kg/cm2、引張破壊強度は74
0kg/cm2、HDTは100℃であつた。
実施例16 共重合体P−1の代りにP−3を用いた他は実施例15と
同様にして、板厚3mmのメタクリル樹脂キヤスト板を得
た。表面抵抗率は2.5×1010Ω、電荷半減時間2.3秒、曇
価3.0%であり、水洗処理後の表面抵抗率は2.0×1010Ω
であつた。
また引張弾性係数は3.0×104kg/cm2、引張破壊強度は74
0kg/cm2であり、HDTは100℃であつた。
実施例17、比較例2〜3 実施例1で得た四級アンモニウム塩基を含む単量体M−
1溶液を用い、表2に示す組成の単量体混合物を加え、
実施例1と同様の手法で重合させて共重合体(P−12〜
14)を得た。これらの共重合体をそれぞれ0.5重量部、
2.0重量部、2.0重量部使用して実施例1と同様の手法に
より厚さ3mmのメタクリル樹脂キヤスト板を得た。得ら
れたキヤスト板の性能評価結果を表6に示す。
比較例4 メチルメタクリレート部分重合体(粘度100センチポイ
ズ、重合率8%)100重量部に、グリセリンモノステア
レートを5重量部添加混合し、実施例1と同様の手法に
より、板厚3mmのメタクリル樹脂キヤスト板を得た。こ
のキヤスト板の性能、評価結果を表6に示す。
比較例5 四級アンモニウム塩基を有する塗布型帯電防止剤(スタ
チサイド、Analytical Chemical Laboratories社製)の
1.5%水溶液に板厚3mmのメタクリル樹脂板(アクリライ
ト、三菱レイヨン製)を1分間浸析し、風乾後、実施例
1と同様に評価した。結果を表6に示す。
〔発明の効果〕
本願の発明は、良好且つ恒久的な帯電防止性能を有し、
メタクリル樹脂本来の物性を低下させることのないメタ
クリル樹脂キヤスト板及びその製造方法を提供するもの
である。このメタクリル樹脂キヤスト板は静電気による
トラブルがないのでエレクトロニクス関連分野等の高信
頼性を必要とする産業にも使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 宏毅 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社内 審査官 谷口 浩行 (56)参考文献 特開 昭58−76408(JP,A) 特公 昭48−15471(JP,B1) 特公 昭47−40313(JP,B1) 特公 昭57−39273(JP,B2)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メチルメタクリレート又はメチルメタクリ
    レート50重量%以上と、共重合可能な少なくとも一種の
    単量体50重量%以下とからなる単量体混合物或いは、そ
    れらの部分重合体(I)100重量部に対し、 一般式 (R1は水素原子又はメチル基、R2〜R4は水素原子又は、
    炭素数1〜9の置換基を含んでいてもよいアルキル基、
    mは1〜10、X-は四級化剤のアニオン) で表される四級アンモニウム塩基を有する単量体20〜10
    0重量%とこれと共重合可能な少なくとも一種類の単量
    体80〜0重量%からなる単量体(混合物)を重合させて
    得られた(共)重合体(II)0.1〜20重量部を混合して
    重合させることを特徴とする帯電防止性に優れたメタク
    リル樹脂キャスト板の製法。
  2. 【請求項2】四級アンモニウム塩基を有する単量体30〜
    90重量%とこれと共重合可能な少なくとも一種の単量体
    70〜10重量%からなる単量体混合物を重合させて得られ
    た共重合体を使用する特許請求の範囲第1項記載の帯電
    防止性に優れたメタクリル樹脂キャスト板の製法。
  3. 【請求項3】四級アンモニウム塩基を有する単量体と共
    重合可能な単量体として、下記一般式 (R5は水素原子又はメチル基、R6は水素原子又は炭素数
    1〜18のアルキル基、アリル基、アリール基、アラルキ
    ル基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜50
    0)で表される化合物より選ばれたものを使用する特許
    請求の範囲第1項記載の帯電防止性に優れたメタクリル
    樹脂キャスト板の製法。
  4. 【請求項4】四級アンモニウム塩基のカウンターアニオ
    ンが一般式 R7SO3 -又はR7OSO3 - (R7は水素原子又は炭素数1〜20のフエニル基を含んで
    いてもよいアルキル基) で表されるものである特許請求の範囲第1項記載の帯電
    防止性に優れたメタクリル樹脂キャスト板の製法。
  5. 【請求項5】キャスト板を製造する際の重合を、2枚の
    無機ガラス板又は金属板とガスケットで構成された鋳型
    内で行なう特許請求の範囲第1項記載の帯電防止性に優
    れたメタクリル樹脂キャスト板の製法。
  6. 【請求項6】キャスト板を製造する際の重合を、同一方
    向に同一速度で進行する片面鏡面研摩された2枚のステ
    ンレス鋼製エンドレスベルトとガスケットで構成された
    鋳型内で連続的に行なう特許請求の範囲第1項記載の帯
    電防止性に優れたメタクリル樹脂キャスト板の製法。
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