JPH0798695B2 - 半導体製造設備用の断熱材 - Google Patents

半導体製造設備用の断熱材

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JPH0798695B2 JP61124497A JP12449786A JPH0798695B2 JP H0798695 B2 JPH0798695 B2 JP H0798695B2 JP 61124497 A JP61124497 A JP 61124497A JP 12449786 A JP12449786 A JP 12449786A JP H0798695 B2 JPH0798695 B2 JP H0798695B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体製造設備等において使用される断熱材
に関し、特にICやLSIなどの電子部品を製造する際の半
導体製造設備に使用される部品として好適な半導体製造
設備用の断熱材に関するものである。
〔従来の技術〕
ICやLSIなどの製造工程における薄膜形成は、主として
気相からの熱化学反応による薄膜形成が行なわれてお
り、前記気相からの熱化学反応による薄膜形成として
は、エピキャピタル成長、低圧CVD、プラズマCVD等の方
法が知られている。
ところで、このような方法を適用する半導体製造設備
(20)にあっては、析出させるべき物質を気化させ、こ
れを第1図及び第2図に示すようにキャリアガスに乗せ
てベルジャー等の反応室(21)内に供給し、この反応室
(21)内に配置したサセプター(22)と呼ばれる支持台
に支持したウエハー(23)上に上記の気化物質を析出あ
るいは反応析出させるようにしてある。
このサセプター(22)は通常加熱した状態においておく
必要があり、このため、一般に上記の反応室(21)外に
高周波コイル(24)を配置し、この高周波コイル(24)
が発生する高周波の作用によってサセプター(22)を加
熱させるように上記の半導体製造設備(20)はなってい
る。ところで、このようにサセプター(22)は発熱、し
かも高温に発熱するのであるから、ベルジャー等の反応
室(21)を構成するもの及びその外に位置するものの保
護のために当該ベルジャー等の反応室(21)の周囲に断
熱材(10)を配置する必要がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来のこの種の断熱材は、通常炭素質あるいは石英質の
ものが多く使用されていた。特に、断熱材が炭素質のも
のによって構成されている場合には、反応室(21)内の
サセプター(22)に高周波を掛けたとき当該炭素質から
なる断熱材もこれに応答して発熱する。逆に言えば、高
周波コイル(24)からのエネルギーが当該断熱材におい
て消耗されることになる。
この断熱材は、もともと外部に熱が出ないようにするた
めのものであれば十分であるから、このように高周波エ
ネルギーを吸収する必要は全くない。むしろ、高周波エ
ネルギーを吸収しないようなものであった方が、半導体
製造設備(20)による薄膜形成上において効率が良くな
る。
そこで、本発明者は前述の如き欠点を改善除去すること
のできる半導体製造設備(20)に適した断熱材(10)を
開発すべく種々検討した結果、炭化珪素焼結体が、高周
波エネルギーを吸収せず、しかも薄膜形成物質のキャリ
アガスに対する耐食性も良好であることから、極めて好
適な半導体設備用断熱材(10)になり得ることに想到し
た。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、結晶の平均粒径が0.3〜300μm、密度が1.3
〜2.8g/cm3、平均曲げ強度が1.0kgf/mm2以上で、しかも
開放気孔率が10〜60容積%での多孔質炭化珪素焼結対か
らなることを特徴とする半導体製造設備(20)用の断熱
材(10)である。
以下に、本発明の半導体製造設備(20)用の断熱材(1
0)をさらに詳細に説明する。
本発明の半導体製造設備(20)用の断熱材(10)(以下
単に断熱材(10)という)は、多孔質炭化珪素焼結体で
あることが必要である。その理由は、多孔質炭化珪素焼
結体によって構成した断熱材(10)は、シリコンウエハ
ー(23)に薄膜形成を行なうために用いられるものであ
り、それ自体耐熱性に優れているとともに、キャリアガ
ス等の透過性にも優れているからである。また、本発明
の断熱材(10)は、比較的大きな面積の板状体、あるい
は筒状体として使用されるため、装置への組付け作業時
等の取扱い性も重要な因子であり、その平均曲げ強度が
1.0kgf/mm2以上であることが必要である。
本発明の断熱材(10)は、結晶の平均粒径が0.3〜300μ
m、密度が1.3〜2.8kg/cm3であることが必要である。前
記結晶の平均粒径が0.3〜300μmの範囲内であることが
必要な理由は、前記結晶の平均粒径が0.3μmよりも小
さい焼結体は結晶粒相互の結合がそれ程強固でないから
であり、一方300μmよりも大きいと焼結体内の結晶粒
と結晶粒との結合箇所が相対的に少なくなるため、強度
が低く取扱い性に優れた断熱材(10)を得ることが困難
であるからである。また密度が1.3〜2.8g/cm3の範囲内
であることが必要な理由は、前記密度が1.3g/cm3よりも
小さな焼結体は、断熱性の面では好ましいが炭化珪素粒
子相互の結合個所が少ないため、本発明の半導体製造設
備(20)用の断熱材(10)に要求される1.0kgf/mm2以上
の平均曲げ強度を達成することが困難であり、また一方
密度が2.8g/cm3よりも大きな焼結体は断熱性に劣るた
め、半導体製造設備(20)用の断熱材(10)としては不
適当だからである。
また、本発明に係る半導体製造設備(20)用の断熱材
(10)を構成する多孔質炭化珪素焼結体は、その開放気
孔率が10〜60容積%あることが必要である。その理由
は、開放気孔率が10容積%以下のものであるとキャリア
ガス等の透過を効率的に行なうことができなくなるから
であり、一方この開放気孔率が60容積%以上であると当
該断熱材(10)としての強度の確保ができてなくなり、
しかもこの断熱材(10)の取付・取外や洗浄作業を行な
う場合にその取扱い性を劣るからである。
本発明の断熱材(10)は、β型結晶の炭化珪素を30重量
%以上含有する多孔質炭化珪素焼結体であることが好ま
しい。その理由は、この断熱材(10)は結晶粒相互の結
合が強固な三次元網目状の結晶構造を有する多孔質炭化
珪素焼結体であることが重要であり、β型結晶の炭化珪
素を30重量%以上含有する多孔質炭化珪素焼結体は前記
結晶粒相互の結合が強固な三次元網目状の結晶構造とな
すことができるからであり、なかでも50重量%以上であ
ることが有利である。
本発明の断熱材(10)は、実質的に収縮させることなく
焼結させた焼結体であって、その焼結に伴なう収縮率は
2%以下であることが有利である。その理由は焼結時に
収縮を伴なう通常の常圧焼結法による炭化珪素焼結体は
強度が高く取扱い性の面では望ましいが、焼成収縮率が
大きいと本発明の目的とする低密度で断熱性に優れた断
熱材(10)を寸法精度よく製造することが困難になるか
らである。
本発明の断熱材(10)は、遊離炭素および遊離シリカ以
外の不純物含有量が1000ppm以下であることが好まし
い。その理由は、前記断熱材(10)の不純物含有量が10
00ppmより多いとシリコンウエハー(23)が汚染され易
くなるからであり、なかでも100ppm以下であることがよ
り有利である。
次に、本発明の断熱材(10)を製造する方法について説
明する。
本発明の断熱材(10)は、平均粒径が10μm以下の炭化
珪素粉末を成形して嵩比重が1.3〜2.8g/cm3の生成形体
となし、非酸化性雰囲気下で1600〜2300℃の温度に加熱
して焼結することによって製造することができる。
前記炭化珪素粉末として10μm以下の粉末を使用する理
由は、平均粒径が10μmより大きい粒度の炭化珪素粉末
を使用すると、焼結体内の粒と粒との結合箇所が少なく
なるため、高強度の多孔質炭化珪素焼結体を得ることが
困難になるからである 前記多孔質炭化珪素焼結体は、従来知られた多孔質炭化
珪素焼結体に比較して低密度でかつ取扱い性に優れた高
強度の焼結体であることが重要であり、加圧成形法によ
り生成形体を成形する場合には出発原料として炭化珪素
粉末を分散媒液中で解膠剤とともに均一分散させた後、
凍結乾燥あるいは噴霧乾燥せしめた炭化珪素粉末を使用
することが有利であり、また鋳込み成形法により生成形
体を成形する場合には出発原料として炭化珪素粉末を分
散媒液中で解膠剤とともに均一分散させた懸濁液を使用
することが有利である。
その理由は、炭化珪素粉末は凝集性が強く通常個々の粒
子が多数密接して集合した2次粒子を形成し易いため、
このような炭化珪素粉末を何らの分散処理を施すことな
く出発原料として使用すると、2次粒子の単位で結晶粒
の粗大化が生起して得られる多孔質炭化珪素焼結体の三
次元網目構造が比較的粗い組織となり易く、低密度でな
おかつ高強度の多孔質炭化珪素焼結体を得ることは困難
であった。しかしながら、前述の如き分散媒液中で解膠
剤とともに均一分散させた後乾燥させた炭化珪素粉末を
使用して加圧生成形した成形体、および懸濁液を使用し
て鋳込み成形した生成形体はいずれも炭化珪素粉末の個
々の粒子が極めて均一に分散した状態で存在する生成形
体を製造することができるため、結晶の三次元網目構造
を極めて微細でしかも均一に発達させることができ、低
密度でなおかつ高強度の多孔質炭化珪素焼結体を製造す
ることができるからである。
前記分散媒液としては種々のものを使用することができ
るが、特に凍結乾燥させる場合に使用するものは、融点
が−5〜15℃の範囲内のものが有利に使用でき、なかで
もベンゼン、シクロヘキサンより選ばれる少なくとも1
種あるいは水を使用することが有利である。
前記炭化珪素粉末を分散媒液中に均一分散させる手段と
して振動ミル、アトライター、ボールミル、コロイドミ
ルあるいは高速ミキサーの如き強い剪断力を与えること
のできる分散手段を用いることが有利である。
前記炭化珪素粉末を分散媒液中に均一分散させる際に使
用する解膠剤としては、分散媒液が有機質の場合には例
えば脂肪酸アミン塩、芳香族アミン塩、複素環アミン
塩、ポリアルキレンポリアミン誘導体等の陽イオン界面
活性剤、エステル型、エステルエーテル型、エーテル
型、含窒素型等の非イオン界面活性剤が有効であり、分
散媒液が水の場合には例えばしゅう酸アンモニウム、ア
ンモニア水等の無機解膠剤、ジエチルアミン、モノエチ
ルアミン、ピリジン、エチルアミン、水酸化四メチルア
ンモニウム、モノエタノールアミン等の有機解膠剤が有
効である。
前記炭化珪素粉末を分散媒液中に均一分散させた懸濁液
を凍結乾燥する場合には分散媒液の融点より低い温度に
維持された雰囲気中へ懸濁液を噴霧して速やかに凍結さ
せることが有利である。
ところで、前記炭化珪素の結晶系にはα型、β型および
非晶質のものがあるが、本発明によればβ型のものは平
均粒径が10μm以下の微粉末を取得し易く、しかも比較
的高強度の多孔質炭化珪素焼結体を容易に製造すること
ができるため有利に使用することができ、特にβ型炭化
珪素を50重量%以上含有する炭化珪素粉末を使用するこ
とが有利である。
前記生成形体の嵩比重は1.3〜2.8g/cm3とすることが有
利である。その理由は、前記嵩比重が1.3g/cm3より小さ
いと炭化珪素粒子相互の結合箇所が少ないため、得られ
る多孔質炭化珪素焼結体の強度が低く取扱い性に劣るか
らであり、一方2.8g/cm3より大きいと開放気孔率が大き
な多孔質炭化珪素焼結体を製造することが困難で通気性
に優れた炭化珪素質部品を製造することが困難であるか
らである。
前期焼結温度は1600〜2300℃とすることが有利である。
その理由は、前記温度が1600℃よりも低いと粒と粒とを
結合するネックを充分に発達させることが困難で、高い
強度を有する多孔質炭化珪素焼結体を得ることができ
ず、一方2300℃より高いと一旦成長したネックのうち一
定の大きさよりも小さなネックがくびれた形状となった
り、著しい場合には消失したりして、むしろ強度が低く
なるからである。
前記生成形体は炭化珪素を酸化せしめることのない非酸
化性雰囲気中、例えばアルゴン、ヘリウム、ネオン、窒
素、水素、一酸化炭素の中から選ばれる何れか少なくと
も1種よりなるガス雰囲気中あるいは真空中で焼成され
る。
前記生成形体は非酸化性雰囲気中で実質的に収縮させる
ことなく焼成することが有利である。その理由は、焼結
時における収縮は多孔質炭化珪素焼結体の強度を向上さ
せる上では望ましいが、焼成収縮すると本発明の目的と
する低密度で断熱性に優れた断熱材(10)となすことが
困難であるばかりでなく、寸法精度よく製造することは
困難であるからである。
なお、通気性が良好でかつ寸法精度の高い多孔質炭化珪
素焼結体を得る上で、前記実質的に収縮させることなく
焼結する際の焼成収縮率は2%以下とすることが有利で
あり、なかでも1%以下であることが特に有利である。
また、前記生成形体を焼成するに際し、生成形体からの
炭化珪素の揮散を抑制することが有利である。その理由
は、前記生成形体からの炭化珪素の揮散を抑制すること
によって、炭化珪素の粒と粒とを結合するネックを充分
に発達させることができるからであり、特に高強度で取
扱い性に優れた多孔質炭化珪素焼結体を製造する場合に
は、炭化珪素の揮散率を5重量%に制御することが有利
である。
前記生成形体からの炭化珪素の揮散を抑制する方法とし
ては、外気の侵入を遮断することのできる耐熱性の容器
内に生成形体を装入する方法が有効であり、前記耐熱性
の容器としては、黒鉛あるいは炭化珪素などの材質から
なる容器を使用することが好適である。
なお、本発明の断熱材(10)が特に高い強度が要求され
るような場合には、前記焼結体に液状の有機珪素高分子
化合物を含浸せしめた後焼成し、前記有機珪素高分子化
合物から生成される炭化珪素を被覆することもできる。
(作用) 以上のように構成した本発明に係る半導体製造設備(2
0)用の断熱材(10)には以下のような作用がある。す
なわち、この断熱材(10)は、耐熱性に優れているもの
であるから、例えば高周波コイル(24)の作用、あるい
はサセプター(22)からの輻射熱によって高温となって
も、これによって変形を来すことは殆どなく、プラズマ
CVD法あるいは低圧CVD法による処理の場合は勿論のこ
と、エピキャピタル成長による処理の場合であっても十
分耐え得るものである。
また、この断熱材(10)は、その強度は相当高いものと
なっており、取材・取外作業時は勿論のこと、その洗浄
作業時にあっても十分これに耐え得るものとなってい
る。
さらに、本発明に係る断熱材(10)は、十分な開放気孔
を有したものとなっており、薄膜形成物質のキャリアガ
スの通過を良好に行なうとともに、このキャリアガスに
対する耐食性も良好である。
次の本発明を実施例および比較例によって説明する。
(実施例) 実施例1 出発原料として使用した炭化珪素粉末は97.5重量%がβ
型結晶で残部は実質的には2H型結晶よりなる炭化珪素粉
末であって、0.12重量%の遊離炭素、0.37重量%の酸
素、1.2×10-4重量%の鉄、1.4×10-4重量%のカルシウ
ム、0.8×10-4重量%のナトリウム、1×10-4重量%の
カリウムおよび痕跡量のアルミニウムを含有し、1.1μ
mの平均粒径を有していた。
前記炭化珪素粉末100重量部に対し、ポリビニルアルコ
ール5重量部、モノエタノールアミン0.3重量部と水100
重量部を配合し、ボールミル中で5時間混合した後凍結
乾燥した。
この乾燥混合物を適量採取し、顆粒化した後、静水圧プ
レス機を用いて1300kg/cm2の圧力で生成形体を成形し
た。この生成形体の形状は、外径が410mm、内径が400m
m、長さが1000mmの円筒状で、密度は1.73g/cm3(54容積
%)であった。
前記生成形体を黒鉛製ルツボに装入し、タンマン型焼結
炉を用いて1気圧の主としてアルゴンガス雰囲気中で焼
結した。昇温過程は450℃/時間で2000℃まで昇温し、
最高温度2000℃で15分間保持した。焼結中のCOガス分圧
は室温〜1700℃が80Pa以下、1700℃よりも高温域では30
0±50Paの範囲内となるようにアルゴンガス流量を適宜
調整して制御した。
得られた焼結体は密度が1.70g/cm3、開放気孔率が47容
積%の多孔質体で、β型炭化珪素の含有率が92重量%で
残部は主として4H型と6H型のα型炭化珪素であった。ま
たこの結晶構造は走査型電子顕微鏡によって観察したと
ころ、粒状の炭化珪素結晶が比較的太いネックによって
複雑に絡み合って結合された三次元構造を有しており、
生成形体に対する線収縮率はいずれの方向に対しても0.
3±0.1%の範囲内で、この焼結体の平均曲げ強度は13.8
kg/mm2と高い強度を有しており、3×10-4重量%のアル
ミニウム、6×10-4重量%の鉄および4×10-4重量%の
ニッケルを含有していた。なお、クロム、カルシウム、
銅の含有量はいずれも痕跡量であり、ナトリウムとカリ
ウムはいずれも1×10-4重量%未満であった。
次いで、前記円筒状の多孔質炭化珪素焼結体を低圧CVD
装置の断熱材として装着し、シリコンウェハーの処理を
実施したところ、前記多孔質炭化珪素焼結体は殆ど腐食
されておらず極めて耐久性に優れていることが認めら
れ、また長期間使用してもシリコンウェハーの汚染は殆
ど認められなかった。
比較例1 実施例1と同様であるが、出発原料として実施例1で使
用した炭化珪素粉末と市販のα型炭化珪素(GC#200、
平均粒径80βm)を3:7の重量比で混合した混合粉末を
使用して多孔質炭化珪素焼結体を得た。
得られた多孔質炭化珪素焼結体は密度が2.37g/cm3、開
放気孔が26容積%、平均曲げ強度は5.2kgf/mm2と比較的
低強度であった。
実施例2 実施例1と同様であるが、出発原料として実施例1で使
用した炭化珪素粉末と市販のα型炭化珪素粉末(GC#60
00)を粉砕し、さらに精製、粒度分級した炭化珪素粉末
(平均粒径1.2μm)を種々の割合で混合した混合粉末
を使用して多孔質炭化珪素焼結体を製造した。
得られた多孔質炭化珪素焼結体の特性は第1表に示し
た。
第1表よりわかるように、β型炭化珪素粉末の混合比率
の高い炭化珪素粉末を出発原料として使用した多孔質炭
化珪素焼結体は、密度の割に強度が優れていた。
実施例3 実施例1と同様であるが、成形圧力を変えることにより
嵩比重の異なった生成形体を製造して多孔質炭化珪素焼
結体を得た。
得られた多孔質炭化珪素焼結体の特性は第2表に示し
た。第2表よりわかるように、本実施例の多孔質炭化珪
素焼結体は低密度でも強度に優れていた。
(発明の効果) 以上のように構成した本発明に係る半導体製造設備(2
0)用の断熱材(10)は、多孔質炭化珪素焼結体によっ
て構成されているから、高周波エネルギーを吸収しない
とともに、キャリアガスに対する耐腐食性が極めて良好
であって、長期の熱化学反応による薄膜形成処理に対し
て相当な耐久性を有したものである。また、この断熱材
(10)は、強度に優れているから、その取付・取外作業
においては勿論のこと、洗浄作業を行なう場合にも、そ
の作業を容易に行なうことができる。
従って、本発明に係る断熱材(10)は半導体製造設備
(20)におけるエネルギーの節約をすることができ、十
分な耐久性を備えたものとして提供することができるの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は半導体製造設備の部分縦断面図、第1図は第2
図のII−II線に沿って見た横断面図である。 符号の説明 10……断熱材、20……半導体製造設備、21……反応室、
22……サセプター、23……ウエハー、24……高周波コイ
ル。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶の平均粒径が0.3〜300μm、密度が1.
    3〜2.8g/cm3、平均曲げ強度が1.0kgf/mm2以上で、開放
    気孔率が10〜60容積%である多孔質炭化珪素焼結体から
    なることを特徴とする半導体製造設備用の断熱材。
  2. 【請求項2】前記多孔質炭化珪素焼結体は、β型結晶の
    炭化珪素を30重量%以上含有する特許請求の範囲第1項
    記載の半導体製造設備用の断熱材。
  3. 【請求項3】前記多孔質炭化珪素焼結体は、遊離炭素お
    よび遊離シリカ以外の不純分含有量が1000ppm以下であ
    る特許請求の範囲第1項あるいは第2項のいずれかに記
    載の半導体製造設備用の断熱材。
  4. 【請求項4】前記半導体製造設備がその反応室における
    加熱を高周波加熱によって行なうものであって、このよ
    うな半導体製造設備に使用するものであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項〜第3項にいずれかに記載の
    半導体製造設備用の断熱材。
  5. 【請求項5】前記断熱材は、半導体製造設備の反応室内
    に配置して使用され、前記反応室内のサセプターから発
    する熱を遮断するものであることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項〜第4項にいずれかに記載の半導体製造設
    備用の断熱材。
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