JPH0796686B2 - 金属ストリップの蛇行防止方法 - Google Patents

金属ストリップの蛇行防止方法

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JPH0796686B2
JPH0796686B2 JP61211910A JP21191086A JPH0796686B2 JP H0796686 B2 JPH0796686 B2 JP H0796686B2 JP 61211910 A JP61211910 A JP 61211910A JP 21191086 A JP21191086 A JP 21191086A JP H0796686 B2 JPH0796686 B2 JP H0796686B2
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久雄 安永
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    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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    • C21D9/52Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for wires; for strips ; for rods of unlimited length
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    • C21D9/56Continuous furnaces for strip or wire

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ブリキ原板、自動車用鋼板、ステンレス鋼
板等の金属ストリップを連続焼鈍炉で処理する際に、該
ストリップを炉に通板するに先立ってその形状を所定条
件に基づいて平坦に矯正することにより安定操業を行う
ための金属ストリップの蛇行防止方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、金属ストリップの連続熱処理炉には、金属スト
リップを搬送するための多数のハースロールが使用され
る。例えば第2図に示すような連続焼鈍炉において、加
熱帯2,均熱帯3、徐冷帯4,急冷帯5等にそれぞれ多数の
ハースロール6が設けられており、金属ストリップ1を
これらのハースロール6に順次巻掛けて矢印Aから矢印
Bの方向に焼鈍炉を通過させて所定の熱処理を行うよう
になっている。
また、この焼鈍炉の加熱帯2の前半部では低温の金属ス
トリップ1がハースロール6に接触するために、ハース
ロール6の温度分布は第3図の実線に示すような分布状
態となる。そして、ラインスピードが大きくなるに従っ
て、さらにロール6表面の温度が低下し、その分布状態
は同図の点線で示すように大きな凹形となる。その結
果、ロール6の正味クラウン量が減少し、プロフィール
が凹形となったロールにおいては、金属ストリップの形
状が平坦でなく耳伸びや腹伸びの状態であると、直ちに
張力のアンバランスが生じて金属ストリップは大きく蛇
行してしまう。これを防ぐにはロールの中央部と両端部
との温度差を小さくするため、ラインスピードを減速を
せざるを得ず、操業能率が低下する。また、逆にライン
スピードが同じで板厚が大きくなっても同様の現象が起
きる。これに対処するためにロールのイニシャルクラウ
ンを大きくしておくと、ラインスピードが低下した場
合、加熱帯2においては正味クラウン量が大きくなり過
ぎてヒートバックルを生じる。第4図にラインスピード
とロール温度との関係を示す。
即ち、ロールの両端部は金属ストリップと接触しておら
ず、従ってラインスピードが変化しても、この部位のロ
ール温度は炉の輻射熱に支配されるので、殆ど変化しな
い。一方、金属ストリップと接触するロール中央部では
ストリップ温度が低いため、ロールからストリップへ抜
熱されて、この部位のロール温度は、両端部温度より低
くなり、しかもラインスピードが高い程、この現象は顕
著になる。従って、ラインスピードが低い場合には、ロ
ールの中央部と両端部での温度差が小さくて、ロールの
クラウン量はそれほど小さくならずに、ストリップの蛇
行修正が充分になされるが、上記温度差が大きい場合に
は、ロールクラウン量は小さくなってしまい、蛇行修正
能力が殆どなくなり、特にストリップの形状が悪い場合
には、大きくストリップは蛇行するのである。
このような事情から、ハースロール6のクラウン量を制
御することで操業を安定化する試みが多数提案されてい
る。例えば特開昭57−177930号公報及び実開昭58−1054
64号公報にはハースロールを加熱,冷却してそのサーマ
ルクラウン量を制御することが、また実開昭55−172359
号公報にはベンディング装置を設けてクラウン量を調整
することが開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記特開昭公報,実開昭公報等に開示さ
れた技術を実操業に適用するには、クラウン量の測定手
段およびその制御手段を各ハースロール毎に設けねばな
らず、これはコスト面等においても多くの問題点を生ず
ることになる。
この発明は、このような従来の問題点にかんがみてなさ
れたものであって、金属ストリップを炉の入側において
所定条件に基づいてその形状を平坦化し通板することに
より、上記問題点を解決することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明は、ラインスピード(m毎分)×金属ストリッ
プ板厚(mm)=LSDと表したとき、上流側にテンション
レベラを有する連結焼鈍炉により金属ストリップを連続
焼鈍する際に、前記LSDがLSD≧100の条件を満たす場合
は、該金属ストリップを前記炉に通板するに先立って、
前記テンションレベラにより、前記LSDと金属ストリッ
プの急峻度λとの関係が、λ≦288/LSDになるように金
属ストリップの形状を矯正することを特徴とする金属ス
トリップの蛇行防止方法である。
〔作用〕
金属ストリップを連続焼鈍するに際して、ラインスピー
ド(m毎分)×金属ストリップの板厚(mm)=LSD(加
熱能力を意味する)と表したとき、LSD値が100を超える
と金属ストリップの蛇行が発生し始めるので、連続焼鈍
炉へ通板するに先立って予めストリップの形状を平坦化
することにより、LSDが100を超える高能率操業を行うこ
とができる。
また金属ストリップを平坦化するには、このストリップ
の急峻度λを小さくすればよいことになるが、ストリッ
プが蛇行を生じない範囲においてラインスピードに対応
した急峻度λを選ぶことが最も経済的かつ能率的であ
る。そこで、板厚に応じたラインスピード、すなわち、
LSDと急峻度λの関係がλ≦288/LSDを満足するように金
属ストリップの形状を矯正することによって上記高能率
操業が可能となる。
〔実施例〕
以下、この発明を図面を参照して説明する。第1図は本
発明に係る実施例を示し、第5〜8図は本発明の有効性
を実証する知見例の線図である。
第1図において、7は連続焼鈍炉の加熱帯2の入側に設
けられた入側ルーパであり、8はこの入側ルーパ7の入
側に設けられたテンションレベラである。これは金属ス
トリップの凹凸をできるだけ小さくして平坦化すること
によってラインスピードを蛇行を防止しつつ高速に維持
するためのストリップ形状の矯正手段である。またすで
に公知のように、このレベラの入側と出側に設けたブラ
イドルロール(図示せず)によってストリップに大きい
張力を加えるとともに小径ロールを圧下してストリップ
に曲げと曲げ戻しを繰返してこれを平坦化するものであ
る。
ここで、ストリップの平坦化の程度とラインスピードと
の関係を第5図に示す。横軸の急峻度(λ%)は、スト
リップ1に凹凸があったとき、凸部の高さをH,隣接する
凸部間の距離をピッチPとしたときのH/P(%)の値を
示したものである(第6図参照)。第5図は、板厚が0.
32mmのブリキ厚板を連続焼鈍した場合の、蛇行が発生し
ない急峻度λとラインスピードとの関係を調査した結果
を示したものである。即ち、曲線の下方領域では蛇行を
発生させずに連続焼鈍処理を行うことができる。例え
ば、急峻度λを1.75%にすればラインスピードは500mpm
まで上げることが可能であり、急峻度λを1.0%にすれ
ば、ラインスピードを600mpm以上の高速で焼鈍しても、
蛇行は発生しないのである。
いま、金属ストリップ1を連続焼鈍するに際して、ライ
ンスピード(m/分)×ストリップ板厚(mm)=LSDと表
したとき、LSD値が100を超えるとストリップ1の蛇行が
急増し始める知見を第7図に示す。ここで、蛇行発生回
数とは、ストリップを1コイル連続焼鈍した場合に発生
した蛇行の回数であり、蛇行回数はハースロール端から
中央部方向に30mmまでストリップが片寄りして、ライン
スピードを減速した回数をカウントしたものであり、前
図では20コイルの平均値を表示している。このことから
LSDが100を超える高能率操業(又は最大加熱能力トン/
時)を可能とするためには、連続焼鈍炉へ通板するに先
立ってストリップの形状を矯正し平坦化しておく必要が
ある。そしてストリップを平坦化することはこのストリ
ップの急峻度を小さくすることであるが、ストリップが
蛇行しない範囲において所要のラインスピードに対応し
た急峻度λを選ぶことが最も経済的かつ能率的である。
第8図は蛇行を生じないLSDと急峻度λとの関係を示す
図であって、ラインスピードLS,板厚D及び急峻度λを
種々変化させて実験を行った結果を示したものである。
これよりこの関係はλ≦288/LSDによって表すことがで
きる知見を得た。すなわち、板厚に応じたラインスピー
ドであるLSDとλとの関係が上記の関係式を満足するよ
うに金属ストリップの形状を矯正することによって、蛇
行を生じることなく、所要の最大加熱能力を得ることが
できる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によればLSD≧100の条件で
金属ストリップを連続焼鈍するにあたり、ストリップを
炉に通板するに先立って、予めλ≦288/LSDなる関係を
満足するようにストリップを平坦化し、LSDに対応して
形状矯正の程度を変化させることによってストリップの
蛇行を防止する方法としたため、連続焼鈍炉内を所要の
高速度で通板しても蛇行を生ぜず安定した操業が可能と
なり、従って歩留まりの低下を来すことなく生産能率を
大幅に向上できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法を実施する場合に用いる装置の一
例を示す概略図、第2図は連続焼鈍炉の概略図、第3図
はハースロールの温度分布を示す図、第4図はラインス
ピードとハースロールの中央部及び端部の温度との関係
を示す図、第5図は急峻度とラインスピードとの関係を
示す図、第6図は急峻度を定義するための図、第7図は
LSDと1コイル当たりの蛇行発生回数との関係を示す
図、第8図は急峻度とLSDとの関係を示す図である。 1……金属ストリップ、連続焼鈍炉 2……加熱帯、3……均熱帯、4……徐冷帯、5……急
冷帯。
フロントページの続き (72)発明者 下山 雄二 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 安永 久雄 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (72)発明者 井田 幸夫 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭50−90567(JP,A) 特開 昭56−116837(JP,A) 特開 昭61−99633(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラインスピード(m毎分)×金属ストリッ
    プ板厚(mm)=LSDと表したとき、上流側にテンション
    レベラを有する連結焼鈍炉により金属ストリップを連続
    焼鈍する際に、前記LSDがLSD≧100の条件を満たす場合
    は、該金属ストリップを前記炉に通板するに先立って、
    前記テンションレベラにより、前記LSDと金属ストリッ
    プの急峻度λとの関係が、λ≦288/LSDになるように金
    属ストリップの形状を矯正することを特徴とする金属ス
    トリップの蛇行防止方法。
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