JPH0793839B2 - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JPH0793839B2
JPH0793839B2 JP60162828A JP16282885A JPH0793839B2 JP H0793839 B2 JPH0793839 B2 JP H0793839B2 JP 60162828 A JP60162828 A JP 60162828A JP 16282885 A JP16282885 A JP 16282885A JP H0793839 B2 JPH0793839 B2 JP H0793839B2
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induction motor
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正人 小山
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は誘導電動機の回転速度を検出する速度検出器
を用いることなく速度制御可能な誘導電動機の制御装置
に関するものである。
〔従来の技術〕
第9図は例えば文献(昭和59年電気学会全国大会講演論
文集 講演No.602,1984)に示された従来の誘導電動機
の制御装置を示すブロツク図であり、第9図において、
1は誘導電動機、2は誘導電動機1の1次電流を検出す
る電流検出器、3は誘導電動機1の1次電圧を検出する
電圧検出器、4は誘導電動機1を可変電圧,可変周波数
で駆動するための周波数変換器、5は速度指令信号発生
器、6は速度制御回路、7は電流検出器2および電圧検
出器3の出力に基づいて誘導電動機1のすべり周波数を
演算するすべり周波数演算回路、8は速度制御回路6お
よびすべり周波数演算回路7の出力に基づいて、誘導電
動機1の回転速度を演算する速度演算回路、9は電流ベ
クトル演算回路、10は電流制御回路である。
上記誘導電動機1の可変束制御方式としてベクトル制御
方式が知られているが、まず、このベクトル制御方式に
ついて説明する。公知のように固定子座標軸(d−q座
標軸とする)上の誘導電動機の2次側(回転子側)の電
圧方程式は次式で与えられる。
但し、ids,iqsは1次電流のd軸,q軸成分 Φ2d2qは2次磁束のd軸,q軸成分 P=d/dtは微分演算子 ωは誘導電動機の回転速度 R2,L2,Mはそれぞれ誘導電動機の2次巻線抵抗,2次巻線
インダクタンス及び1次2次相互巻線インダクタンスで
ある。
次に、(1)式を角速度ωで回転する回転座標軸(de
−qe座標軸とする)上の関係式に変換するために次式で
示される座標回転の関係式を用いる。
但し、θ=∫ω0dt ……(4) id e s,iq e sは1次巻線のde軸,qe軸成分 Φ2d e2q eは1次磁束のde軸,qe軸成分 (2),(3)式を(1)式に代入してids,iqs,Φ2d及
びΦ2qを消去すると次式が得られる。
(R2+PL2)Φ2d e−MR2id e s−L2(ω−ω)Φ2q e
0 ……(5) (R2+PL2)Φ2q e−MR2iq e s+L2(ω−ω)Φ2d e
0 ……(6) ここで、Φ2qe=0となる条件を求める。(5),
(6)式でΦ2q e=0とおくと、次式が得られる。
(5)式より、 (6)式より 但し、T2=L2/R2 このとき、誘導電動機の発生トルクTMは公知のように次
式で示される。
但し、Pmは極対数 従つて、(8)式に応じて回転座標軸の角速度ωを定
めれば、常にΦ2q eは零とすることができる。
このとき、id e sを一定に保てば(7)式よりΦ2d eも一
定となるので、発生トルクTMは(9)式よりiq e sに比例
する。また(7)式よりid e sはΦ2d eと同相の成分であ
り、iq e sの変化によつてΦ2d eは変化しないので、iq e s
はΦ2d eと直交する成分であることがわかる。このこと
からid e s,iq e sはそれぞれ励磁電流成分,トルク電流成
分と呼ばれる。(8)式の右辺第2項は、2次磁束ベク
トルと回転子との間のすべり周波数ωとなり、id e s
一定のときはiq e sに比例する。
ベクトル制御は以上の原理に基いた制御方式であり、励
磁電流成分id e s,トルク電流成分iq e sのそれぞれ指令id e
s ,iq e s が基準量として外部から与えられる。このと
き、誘導電動機に供給すべき1次電流の指令は(2)式
より次式となる。
θ =∫ω dt ……(11) (7),(8)式より、 従つて、電流制御回路によつて、(10)式で与えられる
1次電流指令に応じた1次電流を誘導電動機1に供給す
ることにより、ベクトル制御が可能となる。
第9図の電流ベクトル演算回路9は、周波数変換器4の
回路構成に応じて、前記(10)〜(12)式に基いた1次
電流指令を発生する回路である。例えば、周波数変換器
4として電流型インバータ回路を用いた場合には、1次
電流の振幅がコンバータ回路で、1次電流の位相がイン
バータ回路でそれぞれ独立に制御される。この場合に
は、(10)式を変形することにより次式が得られる。
但し、Δθ=tan-1(iq e s /id e s ) ……(14) 従つて、電流ベクトル演算回路9は、トルク電流成分指
令iq e s 及び回転速度ωを入力し、1次電流指令の振
及び位相(θ +Δθ)を出力する。このとき、励磁
電流成分指令id e s が一定であれば、id e s は定数とし
て扱うことができる。
電流制御回路10は、これらの振幅指令及び位相指令を入
力して周波数変換器4(ここでは電流型インバータ回
路)への制御信号を出力する。そして速度制御を行なう
場合には、速度指令信号発生器5の出力と実際の回転速
度との偏差が速度制御回路6で増幅され、その出力がト
ルク電流成分指令id e s として与えられる。
このように、ベクトル制御を適用した誘導電動器の速度
制御を行なうためには、実際の回転速度を検出する必要
がある。そのために、第9図のすべり周波数演算回路7
及び速度演算回路8が用いられていた。
まず、すべり周波数演算の原理について説明する。すべ
り周波数ωは先に述べたように、(8)式の右辺第2
項で与えられるが、これはベクトル制御を適用した場合
にだけ限られる。一般的には、(5),(6)式より得
られる。即ち、(5),(6)式の両辺にそれぞれΦ2q
e2d eを掛け、整理すると次式が得られる。
ここで、de−qe座標軸は角速度ωで回転していること
から、この座標軸上において、(Φ2d e2q e)及び
(PΦ2d e,PΦ2q e)の成分を持つ2つのベクトルは直交
する。(15)式の右辺第1項の分子はこれらのベクトル
の内積を表しているので零となる。従つて、(15)式よ
り次式が得られる。
更に、(2),(3)式を用いてid e s,iq e s2d e2q
eを消去すると次式が得られる。
従つて、Φ2d2qがわかればωが得られる。
ところで、公知のようにd−q座標軸上の誘導電動機の
1次側(固定子側)の電圧方程式は次式で与えられる。
但し、Vds,Vqsは1次電圧のd軸,q軸成分 は漏れ係数R1,L1は誘電動電機の1次巻線抵抗及び次巻
線インダクタンス (18)式よりΦ2d2qは次式で与えられる。
従つて、ids,iqs,Vds,Vqsを検出すればΦ2d2qが演算
できるので、(17)式のωが得られる。
第9図のすべり周波数演算回路7は、電流検出器2の出
力と電圧検出器3の出力と誘導電動機の定数とから(1
7),(19)式の演算を行なつて、すべり周波数ω
出力する。このとき、電流検出器2,電圧検出器3によつ
て通常、誘電電動機の各巻線の1次電流及び1次電圧が
それぞれ検出されるが、これらの検出量は、公知のよう
に次式の関係を利用してd−q座標軸上の成分に変換さ
れる。
次に、速度演算回路8における速度演算原理について設
定する。まず、(7)式で得られるすべり周波数ω
は、ベクトル制御の適用の如何にかかわらず誘導電動
機のすべり周波数を表している。一方、ベクトル制御を
適用して場合には、すべり周波数は(8)式の右辺第2
項となる。更に、励磁電流成分id e sを一定に保つ場合に
は、(12)式の右辺第2項で示されるすべり周波数指令
ω が得られる。従つて、すべり周波数指令ω
すべり周波数検出回路7から出力されるすべり周波数ω
が常に一致するようにωを演算すればよい。
第10図はこの原理に基いた速度演算回路8の構成を示し
ており、図において、81は係数器、82は減算器、83積分
器である。
次に動作について説明する。速度制御回路6から出力さ
れるトルク電流成分指令iq e s を係数器81に入力する
と、出力して(12)式の右辺第2項で示されるすべり周
波数指令ω が得られる。このすべり周波数指令ω
とすべり周波数検出回路7から出力されるすべり周波
数ωの偏差を減算器82で得、積分器83に入力すること
により回転速度の推定値 が得られる。そして、その推定値 が実際の回転速度として用いられる。その結果、ω
常にω に一致するように制御されるので、正確な回
転速度の推定値 が得られる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の誘導電動機の制御装置は以上のように構成されて
いるので、正確なすべり周波数を検出する必要があつ
た。しかし、2次磁束を(19)式によつて演算するの
で、低速回転時には積分器のドリフトなどのため正確な
2次磁束が演算できず、(7)式で演算されるすべり周
波数に誤差を生じるという問題点があつた。
また、回転速度をすべり周波数の指令値と検出値から積
分動作によつて得ているが、積分の時定数を最適に選ば
ないと、過渡状態において回転速度の推定値に誤差を生
じ、良好な過渡応答特性が得られないという問題点があ
つた。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、低速時にも正確な回転速度を検出でき、しか
も常に良好な過渡応答特性が得られる誘導電動機の制御
装置を得ることを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る誘導電動機の制御装置は、誘導電動機の
1次電圧と1次電流とから1次周波数とすべり周波数を
検出し、それらの偏差として回転速度を検出する手段を
回転速度検出の手段として用いるものである。
〔作 用〕
この発明における回転速度の検出手段は、2次磁束情報
量として必要とせず、1次周波数とすべり周波数をそれ
ぞれ検出することにより、全速度領域において常に正確
な回転速度の検出手段として有効に作用する。
〔実施例〕
以下、この発明の一実施例を前記第9図と同一部分に同
一符号を付した第1図について説明する。第1図におい
て、11は周波数演算回路、12は周波数演算回路11から出
力される誘導電動機1の1次周波数ωとすべり周波数
ωとの差(ω−ω)を求め回転速度ωを得るた
めの減算器、13は電流ベクトル演算回路で、例えば前記
第9図に示した電流ベクトル演算回路9のような構成を
しており、14は電流制御回路で、例えば前記第9図に示
した電流ベクトル演算回路10のような構成をしている。
以下、更に詳細に、各構成部分の実施例を示しながら説
明する。まず、第1図実施例における周波数演算回路11
の構成について説明する前に、1次周波数およびすべり
周波数の演算の原理について説明する。前記(3)式の
両辺を微分すると次式が得られる。
(22)式を変形すると次式が得られる。
PΦ2d e−ωΦ2q e=PΦ2dcomθ+PΦ2qsinθ
(23) PΦ2q e+ωΦ2d e=−PΦ2dsinθ+PΦ2qcosθ
…(24) そこで、もし、de−qe座標軸の角速度(1次周波数)ω
をΦ2q eが常に零となるように選ぶと、(23),(2
4)式の左辺はそれぞれPΦ2d eΦ2d eとなる。従つ
て、Φ2d eがわかれば、(24)式の右辺をΦ2d eで割るこ
とによつて、角速度(1次周波数)ωが推定可能であ
る。
ところで、Φ2q e=0が常に成り立つ場合には、前に説
明したように、(7)式の関係が成りたつ。そして、
(7)式の計算に必要なiq e sは(2)式の関係から角速
度ωが既知であれば1次電流ids,iqsから求まる。こ
れらの関係から(2),(7)式から演算されたΦ2d e
で(24)式の右辺を割ると、角速度ωが求まり、
(4)式のθも得られるので、(2)式の演算が可能
となる。さらに(24)式の演算も可能となる。
このようにして求められた角速度ωの推定値が間違つ
ている場合には、Φ2q eが零でなくなるので、(23)式
の値が零でなくなる。従つて、(23)式の値が零となる
ように、ωの推定値を補正することにより常に正確な
ωの推定値が得られる。
(23),(24)式の演算に必要なPΦ2d,PΦ2qは、(1
8)式を変形した次式の関係より、1次電圧Vds,Vqs、1
次電流ids,iqs及び誘導電動機の定数とから演算でき
る。しかも積分器を必要としないので、全速度領域にお
いて常に正確なPΦ2d,PΦ2qが得られる。
この時、(2)式の関係からiq e sも得られるので、
(8)式の第2項の演算を行うことによつてすべり周波
数ωが得られる。
第2図は以上の原理に基く周波数演算回路11の一例であ
る。図において、110は時速変化量演算回路、120,140は
座標変換回路、130は3相/2相変換回路、1501,1503,150
5は係数器、1502,1509は減算器、1504は積分器、1506,1
507は割算器、1508は微分器、1510は増幅器、1511は加
算器である。
ここで、1次周波数演算手段は、磁束変化量演算回路11
0、座標変換回路120、割算器1507、微分器1508、減算器
1509、増幅器1510、および加算器1511とから構成され
る。また、すべり周波数制御手段は、3相/2相変換回路
130、座標変換回路140、係数器1501,1503および1505、
積分器1504、および割算器1506とから構成される。
磁束変化量演算回路110は、一次電圧VUS,VVS及び1次電
流iUS,iVSを入力して(20),(25)式の演算を行ない
PΦ2d,PΦ2qを出力する(回路構成を後述する)。
座標変換回路120は、PΦ2d,PΦ2qを入力して(23),
(24)式の演算を行ない,PΦ2d e−ωΦ2q e,PΦ2q e
ωΦ2d eを出力する回路である(回路構成は後述)。
3相/2相変換回路130は、1次電流iUS,iVSを入力して
(21)式の演算を行ない、ids,iqsを出力する回路であ
る(回路構成は後述)。
座標変換回路140は、ids,iqsを入力してid e s,iq e sを出
力する回路である。
(7)式の演算が係数器1501,1503、減算器1502及び積
分器1504によつて行なわれ、Φ2d eが得られる。座標変
換回路120から出力されるPΦ2q e+ωΦ2d eを、この
Φ2d eで割算器1507により割算すると、1次周波数の推
定値ω′が得られる。また、上記座標変換回路120か
ら出力され出力されるPΦ2d e−ωΦ2q eと微分器1508
の出力として得られるPΦ2d eとを減算器1509で減算し
て得られる−ωΦ2q eを、増幅器1510で増幅して、加
算器1511によつて割算器1507の出力と加算することによ
り、正確な1次周波数ωが得られる。
座標変換回路140の出力として得られるiq e sを係数器150
5に入力し、割算器1506でΦ2d eと割算することにより、
(8)式の右辺第2項で与えられるすべり周波数ω
得られる。
第3図は、第2図における3相/2層変換回路130の一例
である。図において、1301,1302,1303は係数器、1304は
加算器である。この回路により、(21)式の演算が行わ
れids,iqsが得られる。
第4図は、第2図における磁束変化量検出回路110の一
例である。図において、1101,1103,1106,1107,1109,111
2は係数器、1102,1108は微分器、1104,1110は加算器、1
105,1111は減算器、1113,1114は第3図に示した構成の
3相/2相変換回路である。
まず、3相/2相変換回路1114の出力として得られるids
を、係数器1101及び微分器1102に入力すると、加算器11
04の出力としてR1+PL1σidsが得られる。さらにこの出
力を減算器1105によつて、3相/2相変換回路1113の出力
として得られるvdsから減算すると、係数器1106の出力
として(25)式のPΦ2dが得られる。同様の動作により
PΦ2qも得られる。
第5図は第2図における座標変換回路120の一例であ
る。図において、1201はV/Fコンバータ、1202はカウン
タ、1203,1204はROM、1205,1206,1207,1208は乗算機能
を持つたD/Aコンバータ、1209は加算器、1210は減算器
である。
次に動作について説明する。まず、第2図の加算器1511
の出力として得られるωのアナログ信号信号を、V/F
コンバータ1201に入力することにより、ωの大きさに
比例した周波数のパルス列を得る。次にこのパルス列を
カウンタ1202で係数することにより、(4)式で示され
る回転座標軸の位相θのデイジタル量が得られる。
そして、正弦波sinθ及びcosθの値を記憶させた2
つのROM1203,1204のアドレスとしてカウンタ1202の出力
を入力すると、2つの正弦波sinθ及びcosθのデイ
ジタル値が出力される。これらのデイジタル値を磁束変
化量検出回路110の出力dΦ2d,pΦ2qとをD/Aコンバータ
1205〜1208で乗算し、加算器1209及び減算器1210に入力
すると、(23),(24)式の演算により、PΦ2d e−ω
Φ2q e及びPΦ2q e+ωΦ2d eがそれぞれの出力とし
て得られる。
第2図の座標変換回路140も同様にして構成できるの
で、回路構成等の説明は省略する。
第6図は第1図実施例における電流ベクトル演算回路13
の一例である。図において、1301は割算器、1302は係数
器、1303は加算器、131は座標変換回路、132は2相/3相
変換回路である。
まず、第1図の速度制御回路6の出力として得られるiq
e s を、割算器1301において、予め設定量として与えら
れたid e s で割算し、係数器1302に入力すると、(12)
式の右辺第2項の演算が行なわれ、すべり周波数指令ω
が得られる。このω と第1図の減算器12の出力
として得られる回転速度の推定値 とを加算器1303で加算することにより、(12)式の演算
が行なわれ、1次周波数指令ω が得られる。このω
とid e s ,iq e s が座標変換回路131に入力され、
(10),(11)式の演算が行なわれ、ids ,iqs が得
られる。この座標変換回路131の構成は第5図に示した
座標変換回路120の構成と同様なので説明は省略する。
そして、上記ids ,iqs を2相/3相変換回路132に入力
することに、(21)式の関係から実際に誘導電動器に供
給すべき1次電流の指令ius ,ivs が得られる。
第7図は、第1図実施例における周波数変換器4の一例
である。図において、40は直流電源、41はパワートラン
ジスタをスイツチング素子としてトランジスタインバー
タ回路である。
第8図は、第1図実施例における電流制御回路14の一例
であり、この回路は例えば第7図に示した構成の周波数
変換器4により、誘導電動機1に供給される1次電流を
制御する場合には用いられる。図において、1400,1405
及び1410は減算器、1415は加算器、1420,1425及び1430
は増幅器、1435は三角波発生回路、1440,1445及び1450
は比較器、1455,1460及び1465はNOT回路である。
次に、この電流制御回路14の動作について説明する。ま
ず、誘導電動器1のu相1次電流iusを制御する場合に
は、u相の1次電流指令ius と電流検出器2より得ら
れる実際の1次電流iusとの間の偏差を減算器1400で求
め、この偏差を増幅器1420で増幅することにより、u相
1次電圧指令vus が得られる。同様の動作により、v
相1次電圧指令vvs 、w相1次電圧指令vws が得られ
る。
これらの1次電圧指令vus ,vvs 及びvws は、三角波
発生回路1435、比較器1440,1445及び1450、NOT回路145
5,1460及び1465により、トランジスタインバータ回路41
の制御信号に変換される。その結果、電流偏差が零とな
るような1次電圧vus,vvs及びvwsが誘導電動機1に印加
される。
なお、第2図の実施例において、Φ2d eを一定に制御す
る場合には、微分器1508は省略することができる。ま
た、増幅器1510に積分特性を持たせたゲインを充分高く
設定した場合には、Φ2q eが常に零となるように、ω
の補正量Δωが演算されるので、Δωをそのままω
と用いることができ、割算器1507を省略することがで
きる。
この実施例におけるωは2次磁束ベクトルの角速度で
あるので、第6図の実施例において、ω の代わりに
第2図の実施例で得られるωを用いてもよい。第2図
の実施例ではid e s,iq e sが得られるので、これらがそれ
ぞれの指令に一致するよう、id e s,iq e sそれぞれのフイ
ードバツクループを持つた電流制御回路を構成してもよ
い。
第1図の実施例ではベクトル制御を用いた場合について
説明したが、第2図の実施例ではベクトル制御の適用の
如何にかかわらず常に正確なω及びωが得られる。
従って、通常のすべり周波数制御を行なう場合だけてな
く、V/F一定制御による誘導電動機の開ループ制御系の
速度制御を行なう場合にも適用できることはいうまでも
ない。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、誘導電動機の1次電
圧と1次電流から1次周波数とすべり周波数を積分器を
用いずに検出するように構成したので、全運転領域にお
いて、常に正確な1次周波数とすべり周波数が検出でき
るという効果がある。また、1次周波数とすべり周波数
の差として回転速度が検出できるので、優れた過渡応答
特性を持つた誘導電動機の制御装置が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による誘導電動機の制御装
置のブロツク図、第2図は第1図の実施例に含まれる周
波数演算回路の一例を示すブロツク図、第3図は第2図
の実施例に含まれる3相/2相変換回路のブロツク図、第
4図は第2図の実施例に含まれる磁束変化量演算回路の
ブロツク図、第5図は第2図の実施例に含まれる座標変
換回路のブロツク図、第6図は第1図の実施例に含まれ
る電流ベクトル演算回路の一例を示すブロツク図、第7
図は第1図の実施例に含まれる周波数変換器の一例を示
すブロツク図、第8図は第1図の実施例に含まれる電流
制御回路の一例を示すブロツク図、第9図は従来の誘導
電動機の制御装置のブロツク図、第10図は第9図に含ま
れる速度演算回路のブロツク図である。 1……誘導電動機、2……電流検出器、3……電圧検出
器、4……周波数変換器、5……速度指令信号発生器、
6……速度制御回路、11……周波数演算回路、12……減
算器、13……電流ベクトル演算回路、14……電流制御回
路。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可変電圧、可変周波の周波数変換器と、前
    記周波数変換器によって駆動される誘導電動機と、外部
    から入力される速度指令信号を受けて前記誘導電動機の
    回転速度を制御する速度制御回路と、前記誘導電動機の
    1次電流を検出する電流検出器と、前記誘導電動機の1
    次電圧と前記電流検出器の出力信号とから前記誘導電導
    機の2次磁束の時間的変化率に比例した2次誘起電圧を
    1次周波数で回転する回転座標軸(de−qe軸)上のde
    およびqe軸成分信号として演算するとともに、前記2次
    誘起電圧のde軸およびqe軸成分信号から前記誘導電動機
    の1次周波数信号を演算する1次周波数演算手段と、前
    記電流検出器の出力と前記1次周波数演算回路の出力と
    から前記誘導電動機のすべり周波数信号を演算するすべ
    り周波数演算手段と、前記1次周波数信号と前記すべり
    周波数信号との差信号を、前記誘導電動機の速度帰還信
    号として前記速度制御回路に加える減算器とを備えた誘
    導電動機の制御装置。
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