JPH09285199A - 誘導電動機の制御装置 - Google Patents

誘導電動機の制御装置

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JPH09285199A
JPH09285199A JP8093813A JP9381396A JPH09285199A JP H09285199 A JPH09285199 A JP H09285199A JP 8093813 A JP8093813 A JP 8093813A JP 9381396 A JP9381396 A JP 9381396A JP H09285199 A JPH09285199 A JP H09285199A
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motor
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JP8093813A
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Motosumi Yura
元澄 由良
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/14Estimation or adaptation of machine parameters, e.g. flux, current or voltage
    • H02P21/18Estimation of position or speed
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P21/00Arrangements or methods for the control of electric machines by vector control, e.g. by control of field orientation
    • H02P21/24Vector control not involving the use of rotor position or rotor speed sensors
    • H02P21/26Rotor flux based control

Abstract

(57)【要約】 【課題】 速度検出器を使用せずに任意にかつ、高精度
に誘導電動機の速度制御を行なう速度センサレスベクト
ル制御を、マイクロプロセッサ等を用いたシステムに好
適なアルゴリズムによって実現し、安価で信頼性の高い
誘導電動機の制御装置を提供する。 【解決手段】 3相2相変換手段16によってモータ電
流の瞬時値からモータ内部トルク電流i1qを直流量とし
て検出し、このi1qからすべり周波数を推定し、このす
べり周波数推定値からモータ28の回転速度の推定値を
得る。このようにして得られた回転速度の推定値の誤差
を励磁電流同相電圧指令を増幅して得た速度推定値の補
償値により補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工作機械の主軸駆動
などに利用され、誘導電動機の回転速度を制御する誘導
電動機の制御装置に関し、特に速度検出器を必要とせず
に速度制御を行なう誘導電動機の制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、工作機械の主軸駆動などの用途に
おいて直流電動機に代わって構造が簡単かつ堅牢でブラ
シ交換の不要な誘導電動機が多く用いられており、誘導
電動機に取付けられた速度検出器を用いてすべり周波数
型ベクトル制御と呼ばれる制御方式によって速度制御を
行なう制御装置が多く用いられる傾向にある。しかしな
がら、この方式においては速度検出器が必要であるため
システム全体の価格が高く、また速度検出器の信頼性の
点で課題を有している。一方、誘導電動機の制御方式と
して近年、速度検出器を使用せずに任意にかつ、高精度
に誘導電動機の速度制御を行なう速度センサレスベクト
ル制御なる制御方式が考案され、実用化されている。こ
のような速度センサレスベクトル制御方式の従来技術に
よる制御装置のブロック図の一例を図5に示す。
【0003】この従来の速度センサレスベクトル制御に
よる誘導電動機の制御装置の動作を以下に簡単に説明す
る。この制御装置に対する外部からの指令は速度指令ω
m*、磁束密度指令φ* が与えられている。この速度指令
ωm*は誤差増幅器25の出力した速度推定値ωm ^を第
2の減算器1で減算して、さらに第2の誤差増幅器であ
る速度誤差アンプ2で増幅してトルク電流指令iq*とな
る。また磁束密度指令φ* は磁束−iq 演算器29の出
力した磁束検出値φd と減算器30によって減算され、
さらに誤差増幅器31によって励磁電流指令id*として
出力されている。トルク電流指令iq*と励磁電流指令i
d*はそれぞれ直流量であるが2相3相変換器3によって
周波数ωの交流に変換およびベクトル合成され、モータ
電流指令iu*、iv*、iw*となる。前記周波数ωはモー
タ電流の角周波数であり、除算器17および変換器18
の出力したすべり周波数指令値を加算器21で前記の速
度推定値ωm ^に対して加算したものである。ここで速
度推定値ωm ^は、トルク電流指令iq*と磁束−iq 演
算器29によって出力されたトルク電流検出値iqとの
誤差を減算器13にて減算したものを誤差増幅器25で
増幅したものであり、速度推定値ωm ^を介して実際の
モータ内部のトルク電流が正しく流れるようにモータ電
流の角周波数ωを操作することによって結果的にモータ
の回転速度が推定できるというものである。電流制御器
32は電流検出器4a、4b、4cの検出したモータ電
流iu 、iv 、iw が上述したモータ電流指令iu*、i
v*、iw*に等しくなるようフィードバック制御をおこな
っている。前記電流制御器32はインバータ26をベク
トル制御し、直流電源27の直流電力を交流に変換しな
がら誘導電動機28を駆動している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の速度センサレス
ベクトル制御による誘導電動機の制御装置においては、
以下に示すような課題を有している。その第1は電流制
御器32においてモータ電流瞬時値のフィードバック制
御をおこなっていることであり、モータ電流が比較的高
い周波数である場合にはこのフィードバック制御は高い
応答性を要求されるため、マイクロプロセッサ等を用い
て構成されるシステムにおいては、このフィードバック
制御に係わる処理負担が大きくなりシステム全体の機能
を阻害してしまう。また、このフィードバック制御部分
をアナログ回路によって構成する場合は制御装置の回路
が複雑となり、部品点数が多くなるため制御装置の価
格、信頼性の点で課題が生じる。また第2の課題は磁束
−iq 演算器29における演算において、モータ端子電
圧の検出値が必要であることであり、また、その演算が
非常に複雑であることも課題と考えられる。本発明は上
記課題を解決するためになされたものであり、本発明は
マイクロプロセッサ等によって構成される制御装置に適
した簡単な演算処理によって速度センサレスベクトル制
御を実現し、安価で信頼性の高い誘導電動機の制御装置
の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明にかかる誘導電動機の制御装置は、速度指
令ωm*と磁束密度指令φ* 入力とし、モータ電流角周波
数ωを入力としてsin ωt信号およびcos ωt信号を出
力する2相正弦波発生手段(22)と、前記sin ωt信
号とcos ωt信号およびモータ電流の瞬時値iu 、iv
、iwを入力として励磁電流検出値idおよびトルク電流
検出値iqを出力する3相2相変換手段(16)と、励磁
電流同相電圧指令ed* とトルク電流同相電圧指令eq* お
よび前記sin ωt信号とcos ωt信号を入力としてモー
タに印加する各相電圧指令eu*、ev*、ew*を出力する
2相3相変換手段(3)と、前記磁束密度指令φ* をも
とにして得た励磁電流指令id* と前記励磁電流検出値id
を減算して励磁電流誤差を出力する第1の減算器(8)
と、前記励磁電流誤差を入力としてモータに印加する前
記励磁電流同相電圧指令ed* を出力する第1の誤差増幅
手段(9)と、前記速度指令ωm*と速度推定値ωm ^と
を減算して速度誤差を出力する第2の減算器(1)と、
前記速度誤差を入力としてトルク電流指令iq* を出力す
る第2の誤差増幅手段(2)と、前記トルク電流指令iq
* と前記トルク電流検出値iqを減算してトルク電流誤差
を出力する第3の減算器(5)と、前記トルク電流誤差
を入力としてモータに印加する前記トルク電流同相電圧
指令eq* を出力する第3の誤差増幅手段(12)と、前
記励磁電流同相電圧指令ed* を入力として速度推定補償
値を出力する第4の誤差増幅手段(23)と、前記トル
ク電流検出値iqを前記磁束密度指令φ* で除算し、さら
にモータ2次抵抗r2に相当する係数を乗じることによっ
てすべり周波数推定値ωs ^を出力するすべり周波数推
定手段(6、7)と、前記モータ電流角周波数ωから前
記速度推定補償値を減算し、さらに前記すべり周波数推
定値ωs ^を減算することによって前記速度推定値ωm
^を出力する速度推定手段(19、20)とを備える。
さらに、速度推定補償値を出力する第4の誤差増幅手段
(23)は前記励磁電流同相電圧指令を増幅して得た比
例成分と前記励磁電流同相電圧指令の微分値を増幅して
得た微分成分とを加算することによって前記速度推定補
償値を出力することもできる。
【0006】本発明による誘導電動機の制御装置におい
ては、3相2相変換手段によってモータ電流の瞬時値i
u 、iv 、iw からモータ内部の励磁電流id およびト
ルク電流i1qを直流量として検出している。トルク電流
i1qはモータ電流角周波数ωとモータの回転速度との
差、すなわちすべり周波数に比例しているので、このi
1qからすべり周波数を推定することができ、このすべり
周波数推定値をモータ電流角周波数ωから減算すること
によってモータの回転速度の推定値を得ることができ
る。また、このようにして得られた回転速度の推定値に
誤差がある場合にはモータ内部の実際の励磁電流に誤差
を生じるため、結果として励磁電流誤差を増幅した励磁
電流同相電圧指令に変化が発生する。そこで、この励磁
電流同相電圧指令を増幅して速度推定値の補償値を得る
ことができる。この速度推定補償値とすべり周波数推定
値を用いる結果、モータの回転速度の推定値を精度よく
得ることができる。
【0007】
【実施の形態】図1は本発明に係る誘導電動機の制御装
置の実施形態のブロック図である。図5に示す従来の誘
導電動機の制御装置と同じ構成要素は同一符号で示して
あり、その説明は重複するので省略する。図中の3相2
相変換器16はモータ電流の瞬時値iu 、iv 、iw と
2相正弦波発生器22の出力したsin ωt信号およびco
s ωt信号とから以下の演算によって励磁電流検出値i
1dおよびトルク電流検出値i1qを演算している。なお、
実際の制御装置においてモータの2次側の電圧、電流は
操作量として存在することはありえないことから、すべ
ての操作量は1次側の電圧、電流であり、図中ではi1d
をid 、i1qをiq と略記している。
【数1】 i1d=iu ・ sinωt+iv ・ sin( ωt−120 °) +iw ・ sin( ωt+12 0 °) ・・・(1)
【数2】 i1q=iu ・ cosωt+iv ・ cos( ωt−120 °) +iw ・ cos( ωt+12 0 °) ・・・(2) これら(1)、(2)式の意味について説明する。sin
ωt信号およびcos ωt信号は後述する2相3相変換器
3がモータ端子電圧指令の演算に使用するものと同じで
あって、sin ωt信号の位相を位相基準信号として3相
のモータ電流を直交する2軸座標に投影するものであ
る。このようにして得られたi1d、i1qを用いて誘導電
動機の電圧、電流の関係を以下に説明する。誘導電動機
の等価回路を図2に示す。図中のE1 、I1 、I2 はそ
れぞれ、1次端子電圧、1次巻線電流、2次巻線電流を
表したものであり、交流量である。これらの各電流、電
圧は(1)、(2)式によって得られたi1d、i1qを用
いて以下のように表記できる。
【数3】 I1 =i1d・ sinωt+i1q・ cosωt ・・・(3)
【数4】 I2 =i2d・ sinωt+i2q・ cosωt ・・・(4)
【数5】 E1 =e1d・ sinωt+e1q・ cosωt ・・・(5)
【0008】ここでωはモータ電流の角周波数であるか
ら、i1d、i1q、i2d、i2q、e1d、e1qの各値は直流
量すなわちスカラ量である。なお、この直交する座標軸
をそれぞれd軸、q軸と称する。上記i1d〜e1qを用い
て図2の等価回路の電圧、電流を表すと次式を得る。た
だしpは微分演算子(d/dt)である。
【数6】 e1d=r1 ・i1d+p(Lσ+M) i1d−ω(Lσ+M) i1q −p・M・i2d+ω・M・i2q ・・・(6)
【数7】 e1q=ω(Lσ+M) i1d+r1 ・i1q+p(Lσ+M) i1q −ω・M・i2d−p・M・i2q ・・・(7)
【0009】次に2次回路について考える。図2の等価
回路は2次回路の電圧、電流を考えるにあたって不適当
であり、代わりに図3のような等価回路を考える。この
図から、誘導電動機はロ−タが1次電圧の角周波数ωに
対してωs =s・ ωというすべり周波数を持って回転す
ることによって速度起電力のみ1:sの比率で伝達する
変圧器として考えることができる。このように考えて2
次回路の電圧方程式は次のように表すことができる。
【数8】 r2 ・i2d+p・M・i2d+s・ω・M( i1q−i2q) −p・M・i1d=0 ・・・(8)
【数9】 r2 ・i2q+p・M・i2q−s・ω・M( i1d−i2d) −p・M・i1q=0 ・・・(9) ここで、この座標軸の回転位置について誘導電動機内部
の磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置が一致していると
仮定すると磁束ベクトルΦは次のように表される。
【数10】 Φ=φ・ sinωt ( ただしφはスカラ量) ・・・(10)
【数11】 φ=M・i1d−M・i2d ・・・(11) すなわち図2の等価回路において励磁インダクタンスM
に流れる励磁電流im は(12)式のように表され、ま
た、q軸成分の電流が励磁電流im には関与しないこと
から、q軸成分について(13)式を得る。
【数12】im =i1d−i2d ・・・(12)
【数13】i1q=i2q ・・・(13) これら(12)、(13)式を(9)式に代入すること
によって(14)式を得られ、さらにこれを変形して
(15)式を得る。
【数14】 r2 ・i1q=s・ω・M・im ・・・(14)
【数15】 ωs =r2 ・i1q/( M・im) ・・・(15) 上記のように誘導電動機内部の磁束ベクトルΦの位置と
d軸の位置が一致していると仮定すると、(15)式か
らすべり周波数ωs はi1qに比例していることがわか
り、i1qを検出することによってすべり周波数ωs を検
出できることがわかる。ここで(15)式の分母つまり
M・im はモータの磁束密度である。そこで図1の本発
明の実施形態においては3相2相変換器16の出力した
i1qを除算器6で磁束密度指令φ* で除算したのち変換
器7で2次抵抗r2を乗じてすべり周波数の推定値ωs ^
を得ている。
【0010】次に(6)、(7)式に基づいてモータの
1次電流i1d、i1qを制御する制御系を考える。まず、
(6)式に(12)、(13)式を代入すると(16)
式を得る。
【数16】 e1d=( r1 +p・Lσ) i1d−ω・Lσ・i1q+p・M・im ・・・(16) この式のうち第3項はim の変化が十分に緩やかである
ことから無視できる。よって次の(17)式を得る。
【数17】 e1d=( r1 +p・Lσ) i1d−ω・Lσi1q ・・・(17) 今、i1dを所望の指令値i1d* に等しくするという制御
系を考えたとき、i1d* とi1dとの誤差Δi1d( =i1d
* −i1d) をもとに次の(18)式のようにd軸電圧指
令e1d* を出力する制御系を考えることができる。
【数18】 e1d* =Gd ・Δi1d−ω・Lσ・i1q* ・・・(18) なお、Gd は比例積分アンプなどを用いた増幅率であり
十分に大きな値である。また第2項は後述するようにi
1qをi1dとは独立して制御することから、q軸からの干
渉項としてフィ−ドフォワ−ド的に加算される。図1の
本発明の実施形態においてはこの(18)式に基づいて
第1の減算器8にてΔi1d( =i1d* −i1d) を求め、
第1の誤差増幅手段であるd軸電流誤差アンプ9によっ
て第1項を得ている。また変換器10によってi1q* に
L σを乗算し、さらに乗算器11によってωを乗算する
ことによって第2項を得ている。
【0011】同様に(7)式に(12)、(13)式を
代入すると(19)式を得る。
【数19】 e1q=ω・Lσ・i1d+( r1 +p・Lσ) i1q+ω・M・im ・・・(19) 上記と同様にi1qを指令値i1q* に等しく制御するとい
う系を考えるとき、(19)式より次の(20)式のよ
うな制御系を考えることができる。なおGq はGd と同
様に十分に大きな値であり、またi1d=一定という仮定
のもとではim はi1dに等しいのでim をi1d* に置き
換えている。
【数20】 e1q* =Gq ・Δi1q+ω(Lσ+M) i1d* ・・・(20) 図1の本発明の実施形態においては第3の減算器5にて
Δi1q( =i1q* −i1q) を求め、q軸電流誤差アンプ
12によって増幅率Gq の増幅を行い、(20)式の第
1項を得ている。また変換器14と乗算器15によって
第2項を得ている。
【0012】上述した(18)、(20)式に従って誘
導電動機の1次巻線に印加されるd軸電圧すなわち励磁
電流同相電圧の指令値、およびq軸電圧すなわちトルク
電流同相電圧の指令値が決定される。これら指令値は2
相3相変換器3によって以下の変換が行なわれ、誘導電
動機の1次巻線に印加される3相交流電圧の指令値eu
*、ev*、ew*となる。
【数21】 eu*=e1d* ・ sinωt+e1q* ・ cosωt ・・・(21)
【数22】 ev*=e1d* ・ sin( ωt−120 °) +e1q* ・ cos( ωt−120 °) =( −e1d* /2+√3/2・e1q*)sin ωt +( −√3/2・e1d* −e1q* /2)cosωt ・・・(22)
【数23】 ew*=e1d* ・ sin( ωt+120 °) +e1q* ・ cos( ωt+120 °) =( −e1d* /2−√3/2・e1q*)sin ωt +( √3/2・e1d* −e1q* /2)cosωt ・・・(23) インバータ26はこれらの指令値eu*、ev*、ew*に相
当する電圧を誘導電動機28に印加することによって1
次電流i1d、i1qはそれぞれ所望の値に制御することが
可能となる。
【0013】上記(18)、(20)式は1次電流i1
d、i1qを1次電圧を操作することによって任意に制御
できることを示すものであるが、前提条件として(1
2)、(13)式が成り立つ必要があり、そのためには
誘導電動機内部の磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置が
一致している必要がある。また、もし一致していなけれ
ば(15)式によってすべり周波数の推定を行なうこと
も不可能であり、その結果、目的とするモータ速度推定
ができず、速度制御を実現することができない。そこで
誘導電動機内部の磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置と
が、誤差を生じた場合にd軸電流誤差アンプ9の出力に
どのような影響があるかを考える。まず、図4(a)は
磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置とが一致している場
合の誘導電動機の電流、電圧を表すベクトル図であり、
図4(b)はΦの位置とd軸の位置とがθだけずれてい
る場合のベクトル図である。このときθが十分に小さい
と仮定すると、内部磁束はすべてi1dによって発生して
いると考えることができ、この磁束によって発生する速
度誘起電圧ベクトルEm は次のように表すことができ
る。
【数24】 Em =emd+j・emq =ω・M・i1d(sin θ+j・ cosθ) ・・・・(24) θは十分に小さいと仮定しているので(24)式中のco
s θはほぼ1に等しく、またsin θはほぼθに等しいと
近似することができ、d軸成分、q軸成分はそれぞれ次
式のように表される。
【数25】emq=ω・M・i1d ・・・・(25)
【数26】emd=ω・M・i1d・θ ・・・・(26) この(25)式に表される電圧は予め想定された速度誘
起電圧そのものであり、よって速度誘起電圧のq軸成分
emqには磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置とのずれθ
は大きな影響を与えないことがわかる。しかし一方、
(26)式に表されるd軸成分emdはΦの位置とd軸の
位置とのずれがない場合は発生しないものであるが、ず
れによってθに比例した電圧が発生することがわかる。
【0014】(26)式に表されるd軸成分emdは図1
の制御装置においてはd軸電流誤差アンプ9の出力に発
生する。したがって本発明においてはd軸電流誤差アン
プ9の出力を誤差アンプ23によって増幅し、速度推定
補償値を得ている。この速度推定補償値は減算器20に
よって補償され、常にd軸電流誤差アンプ9の出力が0
になるよう速度推定値ωm ^が保たれることによって前
記の磁束ベクトルΦの位置とd軸の位置とのずれを修正
するよう動作する。ただしd軸電流誤差アンプ9の出力
には通常、インバータ26のデッドタイムに起因する直
流電圧成分が発生しており、誤差アンプ23においては
増幅率を十分に大きくすることは困難が伴う。そこで本
発明の実施形態において、誤差アンプ23の内部構成は
入力をそのまま増幅するいわゆるPアンプと、入力の微
分量を増幅するいわゆるDアンプを組み合わせて使用し
ている。なお、速度推定値ωm ^は減算器19によって
モータの電流角周波数ωから上述したすべり周波数の推
定値ωs ^を減算して得ている。またモータの電流角周
波数ωは減算器20によって補償された速度推定値ωm
^に対して、加算器21ですべり周波数の指令値ωs*を
加算し得ている。このすべり周波数の指令値ωs*はトル
ク電流指令値iq*を除算器17にて磁束密度指令φ* で
除算し、変換器18にてモータの2次抵抗r2 を乗算し
て算出したものである。
【0015】
【発明の効果】以上の本発明によれば、速度検出器を使
用せずに任意にかつ、高精度に誘導電動機の速度制御を
行なう速度センサレスベクトル制御を、モータ電流の制
御を含めてマイクロプロセッサ等を用いたシステムに好
適なアルゴリズムによって実現することができ、安価で
信頼性の高い誘導電動機の制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による誘導電動機の制御装置の一実施
例のブロック図である。
【図2】 誘導電動機の等価回路図である。
【図3】 誘導電動機の等価回路図である。
【図4】 誘導電動機の電流、電圧を表すベクトル図で
ある。
【図5】 従来の誘導電動機の制御装置のブロック図の
一例である。
【符号の説明】
1 第2の減算器、2 第2の誤差増幅器、3 2相3
相変換器、4 電流検出器、5 第3の減算器、6 除
算器、7 変換器、8 第1の減算器、9 第1の誤差
増幅器、10 変換器、11 乗算器、12 第3の誤
差増幅器、13減算器、14 変換器、15 乗算器、
16 3相2相変換器、17 除算器、18 変換器、
19 減算器、20 減算器、21 加算器、22 2
相正弦波発生器、23 第4の誤差増幅器、24 変換
器、25 誤差増幅器、26インバータ、27 直流電
源、28 モータ、29 磁束−iq 演算器、30減算
器、31 誤差増幅器、32 電流制御器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 速度指令ωm*と磁束密度指令φ* を入力
    とする誘導電動機の制御装置において、 モータ電流角周波数ωを入力としてsin ωt信号および
    cos ωt信号を出力する2相正弦波発生手段(22)
    と、 前記sin ωt信号とcos ωt信号およびモータ電流の瞬
    時値iu 、iv 、iwを入力として励磁電流検出値idお
    よびトルク電流検出値iqを出力する3相2相変換手段
    (16)と、 励磁電流同相電圧指令ed* とトルク電流同相電圧指令eq
    * および前記sin ωt信号とcos ωt信号を入力として
    モータに印加する各相電圧指令eu*、ev*、ew*を出力
    する2相3相変換手段(3)と、 前記磁束密度指令φ* をもとにして得た励磁電流指令id
    * と前記励磁電流検出値idを減算して励磁電流誤差を出
    力する第1の減算器(8)と、 前記励磁電流誤差を入力としてモータに印加する前記励
    磁電流同相電圧指令ed* を出力する第1の誤差増幅手段
    (9)と、 前記速度指令ωm*と速度推定値ωm ^とを減算して速度
    誤差を出力する第2の減算器(1)と、 前記速度誤差を入力としてトルク電流指令iq* を出力す
    る第2の誤差増幅手段(2)と、 前記トルク電流指令iq* と前記トルク電流検出値iqを減
    算してトルク電流誤差を出力する第3の減算器(5)
    と、 前記トルク電流誤差を入力としてモータに印加する前記
    トルク電流同相電圧指令eq* を出力する第3の誤差増幅
    手段(12)と、 前記励磁電流同相電圧指令ed* を入力として速度推定補
    償値を出力する第4の誤差増幅手段(23)と、 前記トルク電流検出値iqを前記磁束密度指令φ* で除算
    し、さらにモータ2次抵抗r2に相当する係数を乗じるこ
    とによってすべり周波数推定値ωs ^を出力するすべり
    周波数推定手段(6、7)と、 前記モータ電流角周波数ωから前記速度推定補償値を減
    算し、さらに前記すべり周波数推定値ωs ^を減算する
    ことによって前記速度推定値ωm ^を出力する速度推定
    手段(19、20)とを備えることを特徴とする誘導電
    動機の制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の誘導電動機の制御装置
    において、 速度推定補償値を出力する第4の誤差増幅手段(23)
    は前記励磁電流同相電圧指令を増幅して得た比例成分と
    前記励磁電流同相電圧指令の微分値を増幅して得た微分
    成分とを加算することによって前記速度推定補償値を出
    力することを特徴とする誘導電動機の制御装置。
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