JPH0790563A - 高純度チタニウムスパッタリングターゲット - Google Patents
高純度チタニウムスパッタリングターゲットInfo
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- JPH0790563A JPH0790563A JP5260383A JP26038393A JPH0790563A JP H0790563 A JPH0790563 A JP H0790563A JP 5260383 A JP5260383 A JP 5260383A JP 26038393 A JP26038393 A JP 26038393A JP H0790563 A JPH0790563 A JP H0790563A
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Abstract
膜厚分布に関する規格を満足するTiターゲットの開
発。 【構成】 ターゲットのスパッタ面においてX線回折法
で測定され、定義された数式により算出した各部位の(0
02),(103),(014),(015) 面と関連しての結晶方位含有比
Aがこれらの結晶方位含有比を平均化したターゲット全
体の平均結晶方位含有比に対してそのバラツキが±20
%以内であるように調整する。
Description
なるスパッタリングターゲットに関するものであり、特
には今後の半導体デバイスに対応して従来とは異なる結
晶方位を備えた高純度チタニウムからなるスパッタリン
グターゲットに関するものである。
リングにより各種半導体デバイスの電極、ゲート、配
線、素子、絶縁膜、保護膜等を基板上に形成するための
スパッタリング源となる、通常は円盤状の板である。加
速された粒子がターゲット表面に衝突するとき運動量の
交換によりターゲットを構成する原子が空間に放出され
て対向する基板上に堆積する。スパッタリングターゲッ
トとしては、Al及びAl合金ターゲット、高融点金属
及び合金(W、Mo、Ti、Ta、Zr、Nb等及びW
−Tiのようなその合金)ターゲット、金属シリサイド
(MoSiX 、WSix 、NiSix 等)ターゲット等
が代表的に使用されてきた。
して注目を浴びているものの一つがTi配線、Ti保護
膜等の形成用のTiターゲットである。
チと大型化し、かつ回路配線の幅が0.5μm以下と微
細化するにしたがってスパッタリングによりウエハ上に
形成された薄膜の均一性は、従来の膜厚分布のバラツキ
の標準偏差(σ)が5%以下という規格から、その標準
偏差の3倍値(3σ)が5%以下と、形成された微細配
線の特性を確保する上で要求される規格が厳しくなって
きている。このような背景の中、スパッタ装置、スパッ
タ条件、ターゲット等について膜厚の均一性を改善する
ことを目的として検討がなされているが、特に従来のタ
ーゲット品質では、異なったターゲット間で、また同一
ターゲット使用時においても膜厚分布のバラツキ及びそ
の変動が大きく、膜厚分布に関する上記規格(3σ<5
%)を満足しないことが明らかになっている。
関する規格の問題については、従来、主にスパッタ装
置、スパッタ条件等の面から改善及び検討がなされてい
るだけであり、特にターゲット自体の品質については深
く考慮されていなかったのが実情である。一般に、結晶
性材料の結晶配向性がターゲットからのスパッタ原子の
放出特性に大きな影響を与えることが一般に知られてい
る。このことから、Tiターゲットにおいても、その結
晶構造の差異及び不均一性がスパッタ原子の放出特性及
びその方向指向特性等に大きく影響を及ぼしていると考
えられる。
5, No4, Jul/Aug 1967 の1755〜1768頁に掲載
された、シー・イ−・ウイッカーシャーム・ジュニアに
よる論文「Crystallographic target effects in magne
tron sputtering 」は、スパッタリング薄膜の膜厚均一
性に対する結晶方位の影響について記載している。チタ
ンではなく、アルミニウムターゲットについてはこれま
で多くの研究がなされている。特開昭63−31297
5号は、スパッタリングによりウエハ上に形成されたア
ルミニウム薄膜の膜厚が中央部が厚くそして周辺部が薄
い分布を有していることに鑑み、アルミニウムターゲッ
ト中心部の結晶方位含有比{220}/{200}が外
周部のそれより大きいことを特徴とするアルミニウムス
パッタリングターゲットを記載している。特開平2−1
5167号は、ターゲット表面の面積の50%以上を
(111)結晶面より構成したアルミニウムスパッタリ
ングターゲットを記載する。特開平3−2369号は、
マグネトロンスパッタリングによりアルミニウムターゲ
ットが消耗するにつれ、マグネットの回転に沿ってリン
グ状の溝が表面に形成されると共に原子の放出方向が変
化し、膜厚分布が悪くなることを解決するべく、結晶方
位強度比{100}/{110}をターゲット表面から
内部に入るにつれ小さくすることを提唱している。特開
平3−10709号は、アルミニウムターゲットのスパ
ッタ面の結晶方位含有比{220}/{200}が0.
5以上であることを特徴とするターゲットを記載してい
る。更には、特開平4−2346170号は、2mm以
下の粒度及び〈110〉繊維組織を有するアルミニウム
ターゲットにおいて繊維軸をランダムの20倍以上のX
線回析強度を有するものとするターゲットを記載してい
る。
及び不均一性について配慮されたことのなかったTiタ
ーゲットにおいて、上記標準偏差の3倍値(3σ)が5
%以下という膜厚分布に関する規格の問題を軽減或いは
解決することのできるTiターゲットを開発することで
ある。
解決に向けて、従来のTiターゲットでは考慮されてい
なかった結晶配向性の膜厚分布への影響を検討した結
果、ターゲットの各部位のスパッタ面においてX線回折
法で測定され、次の数式
の平均化した同結晶方位含有比に対してのバラツキが±
20%以内とするのが効果的であることを見出した。
トの各部位のスパッタ面においてX線回折法で測定され
た上記結晶方位含有比Aが、同ターゲットの全体の平均
化した同結晶方位含有比に対して、そのバラツキが±2
0%以内であることを特徴とする高純度チタニウムスパ
ッタリングターゲットを提供する。
ットのスパッタ面においてX線回折法で測定された各部
位の前記結晶方位含有比Aがターゲット全体の平均結晶
方位含有比に対してそのバラツキが±20%以内とされ
る。この理由は、純チタニウムにおいてターゲットの製
造工程の中で塑性加工を鍛造または圧延等で行なった場
合、その加工比の増加にともなってターゲットスパッタ
面に対して(002)面が±35°以内の傾きを有する
集合組織が形成されるからである。X線回折法により
(002)面が±35°以内の傾きを有するこのチタニ
ウムの代表的な集合組織の結晶配向性を評価する場合、
各回折ピークはターゲットスッパタ面に平行な結晶面に
対応したものであることから、表1に示すように、(0
02)面から面間角が35°以内である結晶面、すなわ
ち、30°傾いた(103)面、24°傾いた(01
4)面、20°傾いた(015)面の回折ピークが上記
集合組織とともに増大する傾向があり、これらの結晶面
も(002)面に加えて考慮する必要があるからであ
る。なお、上記結晶方位含有比の値は、塑性加工方法及
び加工度に強く依存するが、結晶組織の状態と強い相関
関係はなく、上記結晶方位含有比を保ったまま結晶組織
を調整できることから特に規定する必要はない。しか
し、各部位の結晶方位含有比Aがターゲット全体の平均
結晶方位含有比に対してそのバラツキが±20%以上で
あると各部位のスパッタ速度の違いが顕著化し、膜厚分
布の不均一性が生じる。
下に記述する。測定試料は試料表面の加工変質層を電解
研磨等で化学的に除去した後、X線回折計で各結晶方位
に対応する回折線の強度を測定する。得られた回折線の
強度値は各結晶方位の回折線の相対強度比{JCPDS
Cardを参照}で補正し、その補正強度から結晶方
位含有比を算出する。なお、結晶方位含有比の算出方法
を表1に示す。
径を500μm、特には100μm以下とすることが好
ましい。平均結晶粒径が500μmを超えるような粗大
結晶粒では各結晶粒からの原子の放出特性の違いが顕著
化し、膜厚分布の不均一性が生じやすい。ターゲット全
体の平均結晶粒径に対する各部位の平均粒径のバラツキ
を±20%以下とすることも好ましい。バラツキが±2
0%を超えると、同様にターゲット各部位のスパッタ速
度の違いが顕著化し膜厚分布の不均一性が生じやすいか
らである。
として用いる高純度チタニウムは4N以上のチタニウム
を意味するものである。そして、本発明のターゲットの
上記品質の調整は圧延や鍛造等の塑性加工と熱処理を組
み合わせることにより行なうことができるが、具体的な
品質調整の程度はターゲット素材の純度、また鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等に強く依存して一般的
に規定できない。しかし、ターゲット素材及び鋳造組
織、塑性加工及び熱処理の方法等が特定されれば、容易
に上記所定の品質を得るための塑性及び熱処理条件を見
いだすことは可能である。
体の平均結晶方位含有比に対してそのバラツキが±20
%以内の条件を実現するためには、上記加工工程の内、
加工比を0.3以上として均一に温間もしくは冷間加工
を行い、その後、素材の再結晶温度域でターゲット全体
に均一な熱処理を施し、再結晶を完了させることが必要
である。ここで、加工比が0.3未満では、熱処理後の
再結晶組織に対応する均一な結晶方位含有比を実現する
ことができない。
粒径が500μm以下であり、各部位の平均結晶粒径を
平均化したターゲット全体の平均結晶粒径に対する各部
位の平均粒径のバラツキが±20%以内の条件を達成す
るためには、チタンインゴットを素材の再結晶温度以上
で熱間加工し、鋳造組織を破壊して結晶粒度を均一化す
ると共に、最終的な均一微細な再結晶組織を付与するた
め、再結晶温度未満で所定の最終形状に均一に温間もし
くは冷間加工を行った後、素材の再結晶温度域でターゲ
ット全体に均一な熱処理を施し、再結晶化を完了させ
る。ここで、素材の再結晶温度は素材の純度、及び熱処
理前の塑性加工状態に主に依存する。各部位での平均結
晶粒度の測定は、JIS・H0501に記載される切断
法により行った。
件を実現するためには、上記両方の条件を満たす加工方
法を採用すればよい。
ムのインゴットを塑性加工及び熱処理により、それぞれ
表2に示す結晶配向性を有するターゲットA及びターゲ
ットBを製造した。ターゲットの形状は直径約320m
m、厚み約6mmの平板状スパッタリングターゲットで
あった。ターゲットA及びBの製造方法は次の通りであ
った。 (A)ターゲットA:高純度チタニウムのインゴットを
700℃で熱間加工し、その後、500℃で加工比を
2.0として温間加工を行い、600℃で1時間ターゲ
ット全体に均一な熱処理を施した。 (B)ターゲットB:高純度チタニウムのインゴットを
700℃で熱間加工し、その後、500℃で鍛造材の片
側半分を加工比2.0として、また残り半分を加工比
0.9として温間加工を行い、600℃で1時間ターゲ
ット全体に均一な熱処理を施した。
に取付けて8”ウエハ基板上に成膜した。なお、膜厚分
布は四端子法によりウエハ上121点のシート抵抗値測
定結果から換算した。表3は各ターゲットについてのス
パッタ膜の膜厚分布の標準偏差(σ)示す。表3に示す
ように、結晶方位含有比Aが均一であるターゲットAは
優れた膜厚均一性を示したが、ターゲットの左右で結晶
方位含有比Aが異なるターゲットBは大きな膜厚不均一
性を示した。
いて、ターゲット間及び同一ターゲット使用時において
も膜厚分布のバラツキ及びその変動が少なく、安定して
優れた膜厚分布均一性を示す。これにより、ウエハ上に
形成されたLSI等の回路の不良率が改善される。
Claims (1)
- 【請求項1】 ターゲットの各部位のスパッタ面におい
てX線回折法で測定され、次の数式1に基づいて算出さ
れた結晶方位含有比Aの同ターゲットの全体の平均化し
た同結晶方位含有比に対してのバラツキが±20%以内
であることを特徴とする高純度チタニウムスパッタリン
グターゲット。 【数1】
Priority Applications (9)
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---|---|---|---|
JP5260383A JP2901853B2 (ja) | 1993-09-27 | 1993-09-27 | 高純度チタニウムスパッタリングターゲット |
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DE69425335T DE69425335T2 (de) | 1993-09-27 | 1994-09-20 | Hochreine Titan-Aufstäube-Targets |
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JP (1) | JP2901853B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0790560A (ja) * | 1993-09-27 | 1995-04-04 | Japan Energy Corp | 高純度チタニウムスパッタリングターゲット |
Citations (1)
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JPH0790560A (ja) * | 1993-09-27 | 1995-04-04 | Japan Energy Corp | 高純度チタニウムスパッタリングターゲット |
-
1993
- 1993-09-27 JP JP5260383A patent/JP2901853B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
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