JPH078942B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH078942B2
JPH078942B2 JP63296187A JP29618788A JPH078942B2 JP H078942 B2 JPH078942 B2 JP H078942B2 JP 63296187 A JP63296187 A JP 63296187A JP 29618788 A JP29618788 A JP 29618788A JP H078942 B2 JPH078942 B2 JP H078942B2
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aromatic polyester
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亨 山中
俊英 井上
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は優れた耐熱性と流動性および機械的性質を有す
る成形品を与え得る樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> 近年プラスチックの高性能化に対する要求がますます高
まり、種々の新規性能を有するポリマが数多く開発さ
れ、市場に供されているが、中でも分子鎖の平行な配列
を特徴とする光学異方性の液晶ポリマが優れた流動性と
機械的性質を有する点で注目されている。しかしなが
ら、この液晶ポリマとしてこれまで知られているものは
曲げ弾性率に代表される機械的性質が必ずしも十分に高
いとは言えず、耐熱性も必ずしも十分でなかったり、耐
熱性は良好であるが、融点が高すぎて400℃以上でない
と成形できなかったりして耐熱性と成形性のバランスを
有したポリマを得ることは困難であった。
一方、多くの熱可塑性ポリマは液晶ポリマに比して、成
形時の流動性と機械的性質に劣り、耐熱性も必ずしも十
分でないことが知られている。
このため、熱可塑性ポリマの成形時の流動性や機械的性
質を向上させるために、種々の液晶ポリマを添加し、組
成物とすることが提案されている(特開昭56−115357号
公報、特開昭57−51739号公報など)。
また、液晶ポリマおよび熱可塑性ポリマの耐熱性と機械
的性質、特に液晶ポリマでは機械的性質の異方性を改良
するためにガラス繊維などの補強剤を用いることが知ら
れている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、前記特開昭56−115357号公報、特開昭57
−51739号公報などで知られている液晶ポリマは曲げ弾
性率に代表される機械的性質が必ずしも十分でなく耐熱
性と成形性のバランスに優れたものが得られなかったた
め、熱可塑性ポリマに配合しても、機械的性質や耐熱性
の向上効果が不十分であったり、配合時の加熱温度が高
すぎて熱可塑性ポリマが分解し、実用的な組成物が得ら
れないことや、組成物の成形温度が高くなるなどの問題
があった。
本発明は上述の問題を解消し、耐熱性と流動性および機
械的性質に優れ、機械的性質の異方性の改良された樹脂
組成物を得ることを課題とする。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、
本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記構造単位(I)、(II)および
(III)から選ばれ、かつ(I)を必須成分とする構造
単位からなり、(I)/[(I)+(II)+(III)]
が20〜100モル%であり、異方性溶融相を形成し得る芳
香族ポリエステル(A)1〜99重量%とポリアミド、ポ
リオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリアリレンオ
キサイド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアリレ
ンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、
非晶性ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトンか
ら選ばれた一種以上の熱可塑性樹脂(B)99〜1重量%
からなる樹脂組成物である。
(ただし、式中のXは から選ばれた一種以上の基を示し、Yは から選ばれた一種以上の基を示す。またZは から 選ばれた一種以上の基を示す。) 本発明における芳香族ポリエステル(A)の上記構造単
位(I)は、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキ
ノン、フェニルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキ
ノン、ハイドロキノン、4,4′−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシ
ナフタレンから選ばれた一種以上のジヒドロキシ化合物
と4,4′−ジフェニルジカルボン酸とから生成したポリ
エステルの構造単位を、上記構造単位(II)は前記の選
ばれた一種以上のジヒドロキシ化合物と1,2−ビス(フ
ェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン酸、1,2−ビス
(2−クロロフェノキシ)エタン−4,4′−ジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸
および1,4−シクロヘキサンジカルボン酸より選ばれた
一種以上のジカルボン酸から生成したポリエステルの構
造単位を示す。また上記構造単位(III)はp−ヒドロ
キシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−
クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、3−フェニル−4−
ヒドロキシ安息香酸から選ばれた一種以上の芳香族ヒド
ロキシカルボン酸から生成したポリエステルの構造単位
を各々示す。
本発明の芳香族ポリエステル(A)は上記構造単位
(I)、(II)および(III)から選ばれ、かつ(I)
を必須成分とする構造単位からなる共重合体またはホモ
ポリマである。具体的には、前記構造単位(I)からな
る芳香族ポリエステル、前記構造単位(I)および(I
I)からなる芳香族ポリエステル、前記(I)および(I
II)からなる芳香族ポリエステル、あるいは、前記構造
単位(I)、(II)および(III)からなる芳香族ポリ
エステルである。
上記構造単位(I)/〔(I)+(II)+(III)〕は
本発明効果を十分発揮するために、20〜100モル%がで
あり、特に70〜100モル%が好ましい。
本発明における芳香族ポリエステル(A)は、流動方向
の曲げ弾性率(2mm厚)が15GPa以上、流動方向に直角方
向で3GPa以上が好ましく、より好ましくは流動方向20GP
a以上、直角方向3.5GPa以上である。
本発明における芳香族ポリエステル(A)は従来のポリ
エステルの重縮合法に準じて製造でき、特に制限はない
が、代表的な製法としては例えば次の(1)〜(4)法
が挙げられる。
(1)芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物、芳香
族ヒドロキシカルボン酸のアシル化物と4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸
重縮合反応によって製造する方法。
(2)芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸と4,4′−ジフェニルジカルボン酸などの芳香
族ジカルボン酸及び無水酢酸とから脱酢酸重縮合反応に
よって製造する方法。
(3)芳香族ジヒドロキシ化合物と4,4′−ジフェニル
ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸のジフェニルエ
ステル及び芳香族ヒドロキシカルボン酸のフェニルエス
テルから脱フェノール重縮合により製造する方法。
(4)芳香族ヒドロキシカルボン酸及び4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸を所望量の
ジフェニルカーボネートと反応させ、カルボキシル基を
フェニルエステル化した後、芳香族ジヒドロキシ化合物
を加え、脱フェノール重縮合反応により製造する方法。
重縮合反応に使用する触媒としては、酢酸第一錫、テト
ラブチルチタネーチ、酢酸カリウム、三酸化アンチモ
ン、マグネシウム、酢酸ナトリウムなどの金属化合物が
代表的であり、とりわけ脱フェノール重縮合の際に有効
である。
本発明の芳香族ポリエステル(A)は、ペンタフルオロ
フェノール中で固有粘度を測定することが可能なものも
あり、その際には0.1g/d1の濃度で60℃で測定した値で
0.5以上が好ましく、特に1.0〜15.0が好ましい。
また、本発明の芳香族ポリエステルの溶融粘度は10〜2
0,000ポイズが好ましく、特に20〜10,000ポイズがより
好ましい。
なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+40℃でずり速度
1,000(1/秒)の条件下で高化式フローテスターによっ
て測定した値である。
なお、本発明の芳香族ポリエステルを重縮合する際には
上記(I),(II)および(III)を構成する成分以外
に、他の芳香族ジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸な
どの脂環式ジカルボン酸、レゾルシン、芳香族ジヒドロ
キシ化合物、m−オキシ安息香酸、芳香族ヒドロキシカ
ルボン酸およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息
香酸などを本発明の目的を損なわない程度の少割合の範
囲でさらに共重合せしめることができる。
本発明の樹脂組成物においては、ポリアミド、ポリオキ
シメチレン、ポリカーボネート、ポリアリレンオキサイ
ド、ポリアルキレンテレフタレ−ト、ポリアリレンスル
フィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、非晶性
ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトンから選ば
れた一種以上の熱可塑性樹脂(B)が必須成分である。
熱可塑性樹脂(B)の好ましい具体例としては下記のも
のが挙げられる。
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン46、ナイロ
ン66、ナイロン610、ナイロン11,ナイロン12などおよび
これらの共重合体などが挙げられる。ポリオキシメチレ
ンとしては、ポリオキシメチレンホモポリマおよび主鎖
の大部分がオキシメチレン連鎖よりなるコポリマが挙げ
られる。ポリカーボネートとしては、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)、ビス(3,5−ジアルキル−4−ヒドロ
キシフェニル)またはビス(3,5−ジハロ−4−ヒドロ
キシフェニル)置換を含有する炭化水素誘導体をベース
とするポリカーボネートが好ましく、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)を
ベースとするポリカーボネートが特に好ましい。
ポリアリレンオキサイドとしては、ポリ(2,6−ジメチ
ル−1,4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェノ
ール/2,3,6−トリメチルフェノール共重合体、2,6−ジ
メチルフェノール/2,3,6−トリエチルフェノール共重合
体などが挙げられる。
ポリアリレンオキサイドにはポリスチレン、耐衝撃ポリ
スチレンなどのスチレン系樹脂を添加することができ
る。
ポリアルキレンテレフタレートとしては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙
げられる。
ポリアリレンスルフィドとしては、ポリパラフェニレン
スルフィドなどが挙げられる。
ポリスルホンとしては構造式 で表わされるものなどがあげられる。
ポリエーテルスルホンとしては構造式 で表わされるものなど が挙げられる。
非晶性ポリアリレートとしては、構造式 で表わされるものなどが挙げられる。
ポリエーテルエーテルケトンとしては、構造式 で表わされるものなどが挙げられる。
本発明において、芳香族ポリエステル(A)の配合量は
1〜99重量%、好ましくは5〜95重量%であり、熱可塑
性樹脂(B)の配合量は99〜1重量%、好ましくは95〜
5重量%である。芳香族ポリエステル(A)が1重量%
未満では耐熱性、流動性および機械的性質が不十分であ
り、99重量%を越えると機械的性質の異方性が大きくな
るので実用的でない。
本発明の樹脂組成物は溶融混練することが好ましく、溶
融混練には公知の方法を用いることができる。例えば、
バンバリーミキサー、ゴムロール機、ニーダー、一軸も
しくは二軸押出機などを用い、200〜400℃の温度で溶融
混練して組成物とすることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、公知の酸化防止剤、熱
分解防止剤、加水分解防止剤、着色剤(顔料、染料)、
カーボンブラックなどの導電剤、難燃剤、ガラス繊維や
炭素繊維などの強化剤、シリカ、クレー、炭酸カルシウ
ムなどの充填剤、滑剤、核剤、離型剤、可塑剤、接着助
剤、粘着剤などを任意に含有せしめることができる。
<実施例> 以下に実施例により本発明をさらに詳述する。
参考例1 メチルハイドロキノンジアセテート208重量部、4,4′−
ジフェニルジカルボン酸218重量部1,2−ビス(2−クロ
ロフェノキシ)エタン4,4′−ジカルボン酸39重量部を
攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み脱酢酸重合を
行った。
まず窒素ガス雰囲気下250〜330℃無攪拌下1.5時間反応
させた後330℃で攪拌を開始し、さらに1.5時間反応させ
た。その後温度を350℃、370℃と段階的に昇温した後、
系内を徐々に減圧とし、0.5mmHgでさらに1.0時間反応さ
せ重縮合を完結させたところほぼ理論量の酢酸が留出し
下記理論構造式を有する芳香族ポリエステル樹脂(a)
が得られた。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にのせ、
昇温して光学異方性の確認を行なったところ、液晶開始
温度は294℃であり、良好な光学異方性を示した。この
ポリエステルの対数粘度(0.1g/d1の濃度でペンタフル
オロフェノール中、60℃で測定)は5.3であり334℃にお
ける剪断速度1000(1/秒)での溶融粘度は3900ポイズで
あった。
参考例2 クロロハイドロキノンジアセテート171.4重量部、フェ
ニルハイドロキノンジアセテート67.5重量部および4,
4′−ジフェニルジカルボン酸242重量部を攪拌翼、留出
管を備えた反応容器に仕込み脱酢酸重合を行った。
まず窒素ガス雰囲気下250〜330℃無攪拌下1.5時間反応
させた後330℃で攪拌を開始し、さらに1.5時間反応させ
た。その後温度を350℃、370℃と段階的に昇温した後、
系内を徐々に減圧とし、0.5mmHgでさらに1.25時間反応
させ重縮合を完結させたところほぼ理論量の酢酸が留出
し下記理論構造式を有する芳香族ポリエステル樹脂
(b)が得られた。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にのせ、
昇温して光学異方性の確認を行なったところ、液晶開始
温度は333℃であり、良好な光学異方性を示した。この
ポリエステルの対数粘度(参考例1と同一の条件で測
定)は3.2であり、372℃における剪断速度1000(1/秒)
での溶融粘度は2700ポイズであった。
参考例3 p−アセトキシ安息香酸90重量部、フェニルハイドロキ
ノンジアセテート95重量部、ハイドロキノンジアセテー
ト29重量部および4,4′−ジフェニルジカルボン酸121重
量部を攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み脱酢酸
重合を行った。
まず窒素ガス雰囲気下250〜330℃無攪拌下1.5時間反応
させた後330℃で攪拌を開始し、さらに1.25時間反応さ
せた。その後温度を370℃まで昇温した後、系内を徐々
に減圧とし、0.5mmHgでさらに1.0時間反応させ重縮合を
完結させたところほぼ理論量の酢酸が留出し下記理論構
造式を有する芳香族ポリエステル樹脂(c)が得られ
た。
また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台にのせ、
昇温して、光学異方性の確認を行なった結果、液晶開始
温度は286℃であり、良好な光学異方性を示した。この
ポリエステルの対数粘度(参考例1と同一の条件で測
定)は3.20であり、326℃における剪断速度1000(1/
秒)での溶融粘度は1700ポイズであった。
参考例4 p−アセトキシ安息香酸と6−アセトキシ−2−ナフト
エ酸から下記理論構造式を有するポリエステル樹脂
(d)を得た。
このポリマの光学異方性の確認を行なったところ、251
℃以上で光学異方性を示した。このポリエステルの対数
粘度(参考例1と同一の条件で測定)は5.38であり、29
1℃における剪断速度1000(1/秒)での溶融粘度は2700
ポイズであった。
比較例1〜4 参考例1〜4の芳香族ポリエステル樹脂(a)〜(d)
を住友ネスタール射出成形機プロマット40/25(住友重
機械工業(株)製)に供し、シリンダー温度320〜350
℃、金型温度40℃の条件で1/8″厚×1/2″幅×5″長の
テストピースおよび2mm厚×70mm×70mmの角板を成形し
た。そして熱変形温度は東洋精機(株)製の熱変形温度
測定装置を用いて1/8″厚の試験片の熱変形温度(18.6k
g/cm2)を測定した。そして角板は流動方向、直角方向
に12.5mm幅に切り出し東洋ボールドウィン(株)製テン
シロンUTM−100を用いてひずみ速度1mm/分、スパン間距
離40mmの条件で曲げ弾性率の測定を行なった。熱変形温
度と曲げ弾性率の測定結果をあわせて第1表に示す。
比較例5〜15 第1表に示す熱可塑性樹脂を比較例1〜4と同様にシリ
ンダー温度250〜380℃、金型温度60〜180℃でテストピ
ースと角板を成形した。
熱変形温度と曲げ弾性率の測定結果をあわせて第1表に
示す。
実施例1 参考例1の芳香族ポリエステル樹脂(a)85重量部と対
数粘度0.65(オルトクロロフェノール中0.5g/d1、25℃
で測定)のポリエチレンテレフタレート15重量部を300
℃に設定した35mmφの2軸押出機により溶融混合した
後、混合物をガット状で押出しストランドカッターでペ
レタイズした。
このポリマを住友ネスタール射出成形機・プロマット40
/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温
度320℃、金型温度40℃の条件で、1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび2mm厚×70mm×70mmの角板
を成形した。そして熱変形温度は東洋精機(株)製の熱
変形温度測定装置を用いて1/8″厚の試験片の熱変形温
度(18.6kg/cm2)を測定した。そして角板は流動方向、
直角方向に12.5mm幅に切り出し東洋ボールドウィン
(株)製、テンシロンUTM−100を用いてひずみ速度1mm/
分、スパン間距離40mmの条件で曲げ弾性率の測定を行な
った。
その結果、熱変形温度は196℃と予測された値(参考例
のポリマの熱変形温度206℃とポリエチレンテレフタレ
ート78℃から(206−78)×85/100+78=187℃として算
出)よりも高く、耐熱性に優れていることが判った。
一方、流動方向と直角方向の曲げ弾性率はそれぞれ3.2G
Pa、7.4GPaであり、その比は4.5であった。比較例1と
比較して、曲げ弾性率は流動方向が同程度で機械的性質
に優れると同時にその異方性が小さいことがわかった。
実施例2 参考例2の芳香族ポリエステル樹脂(b)15重量部と対
数粘度0.79のICI社製ポリエーテルエーテルケトン(96
%硫酸中で測定)85重量部を360℃に設定した35mmφの
2軸押出機により溶融混合した後、混合物をガット上で
押出しストランドカッターでペレタイズした。
このポリマを住友ネスタール射出成形機・プロマット40
/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温
度360℃、金型温度180℃の条件で、1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび2mm厚×70mm×70mmの角板
を成形した。そして熱変形温度を測定した(18.6kg/c
m2)。そして角板は流動方向、直角方向に12.5mm幅に切
り出し東洋ボールドウィン(株)製テンシロンUTM−100
を用いてひずみ速度1mm/分、スパン間距離40mmの条件で
曲げ弾性率の測定を行なった。
その結果、熱変形温度は246℃と予測された値(実施例
1と同様に算出すると240℃)よりも高く、耐熱性が高
いことがわかった。また、曲げ弾性率は流動方向が30.8
GPa、直角方向が8.4GPaでその比は3.7であった。耐熱
性、剛性とその異方性のバランスがとれていることがわ
かった。
実施例3〜13 参考例1〜3の芳香族ポリエステル(a)〜(c)90重
量部と第1表に示す熱可塑性樹脂10重量部を実施例1,2
と同様に、設定温度300〜360℃で溶融混合、ペレタイズ
した後、シリンダー温度300〜380℃、金型温度40℃でテ
ストピースと角板を射出成形した。熱変形温度と曲げ弾
性率の異方性の測定結果を合わせて第1表に示す。
比較例1〜3に比較し、熱変形温度がほぼ同程度で耐熱
性に優れている。また、曲げ弾性率の流動方向の値が高
く、機械的性質に優れている。さらに曲げ弾性率比が3.
5〜4.6と小さく、機械的性質の異方性が小さい。
比較例16 参考例4の芳香族ポリエステル樹脂(d)90重量部と対
数粘度0.65(o−クロロフェノール中0.5g/d1、25℃で
測定)のポリエチレンテレフタレート10重量部を300℃
に設定した35mmφの2軸押出機により溶融混合したのち
混合物をガット状で押出しストランドカッターでペレタ
イズした。
このポリマを住友ネスタール射出成形機・プロマット40
/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温
度300℃、金型温度40℃の条件で、1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび2mm厚×70mm×70mmの角板
を成形した。そして熱変形温度を測定した(18.6kg/c
m2)。そして角板は流動方向、直角方向に12.5mm幅に切
り出し東洋ボールドウィン(株)製テンシロンUTM−100
を用いてひずみ速度1mm/分、スパン間距離40mmの条件で
曲げ弾性率の測定を行なった。
その結果熱変形温度は140℃であり、流動方向と直角方
向の弾性率はそれぞれ9.6GPa、2.0GPaであり弾性率比は
4.8と異方性が大きいことがわかった。
比較例17 参考例4の芳香族ポリエステル樹脂(d)10重量部と対
数粘度0.65(o−クロロフェノール中0.5g/d1、25℃で
測定)のポリエチレンテレフタレート90重量部を300℃
に設定した35mmφの2軸押出機により溶融混合したのち
混合物をガット状で押出しストランドカッターでペレタ
イズした。
このポリマを住友ネスタール射出成形機・プロマット40
/25(住友重機械工業(株)製)に供し、シリンダー温
度300℃、金型温度40℃の条件で、1/8″厚×1/2″幅×
5″長のテストピースおよび2mm厚×70mm×70mmの角板
を成形した。そして熱変形温度を測定した(18.6kg/c
m2)。そして角板は流動方向、直角方向に12.5mm幅に切
り出し東洋ボールドウィン(株)製テンシロンUTM−100
を用いてひずみ速度1mm/分、スパン間距離40mmの条件で
曲げ弾性率の測定を行なった。
その結果熱変形温度は82℃であり、流動方向と直角方向
の弾性率はそれぞれ3.6GPa、2.2GPaであり耐熱性、弾性
率共に十分でないことがわかった。
実施例14〜17 参考例1の芳香族ポリエステル樹脂(a)70〜10重量部
に対数粘度0.65(o−クロロフェノール中0.5g/d1、25
℃で測定)のポリエチレンテレフタレート30〜90重量部
を実施例1、2と同様に320℃に設定した30mmφの2軸
押出機により溶融混合、ペレタイズした後、シリンダー
温度320℃、金型温度40〜130℃でテストピースと角板を
射出成形した。
熱変形温度と曲げ弾性率の異方性の測定結果をあわせて
第2表に示す。
比較例1、4に比較し、熱変形温度、流動方向曲げ弾性
率の値、曲げ弾性率比のバランスが良好で、耐熱性と機
械的性質に優れ、機械的性質の異方性が小さいことがわ
かった。
実施例18、比較例18、19 参考例2の芳香族ポリエステル樹脂(b)に対数粘度0.
89(オルトクロロフェノール中0.5g/d1、25℃で測定)
のポリブチレンテレフタレートとガラス繊維(3mm長、1
0μm径チョップドストランド)を第3表に示す割合で
実施例1、2と同様に設定温度260または360℃で溶融混
合、ペレタイズした後、シリンダー温度260または360
℃、金型温度80℃でテストピースと角板を射出成形し
た。
熱変形温度と曲げ弾性率の測定結果をあわせて第3表に
示す。
比較例18は熱可塑性樹脂にガラスファイバーを添加する
ことにより、熱変形温度と曲げ弾性率が向上したもので
ある。しかし、成形時に射出下限圧が高くなり、流動性
の低下がみられた。これに対し、実施例18は熱変形温度
と曲げ弾性率がさらに向上し、曲げ弾性率比が小さく、
成形時の流動性も良好であった。
また、本発明の実施例18はポリブチレンテレフタレート
をブレンドしていないガラス繊維強化品(比較例19)と
比しても、大きく異方性が減少していることがわかっ
た。
<発明の効果> 本発明の限定された構造式からなる異方性溶融相を形成
し得る芳香族ポリエステルに熱可塑性樹脂を添加するこ
とにより、耐熱性、機械的性質、流動性に優れた樹脂組
成物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77/00 LQU 81/04 LRL 81/06 LRF

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造単位(I)、(II)および(II
    I)から選ばれ、かつ(I)を必須成分とする構造単位
    からなり、(I)/[(I)+(II)+(III)]が20
    〜100モル%であり、異方性溶融相を形成し得る芳香族
    ポリエステル(A)1〜99重量%とポリアミド、ポリオ
    キシメチレン、ポリカーボネート、ポリアリレンオキサ
    イド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアリレンス
    ルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、非晶
    性ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトンから選
    ばれた一種以上の熱可塑性樹脂(B)99〜1重量%から
    なる樹脂組成物。 (ただし、式中のXは から選ばれた一種以上の基を示し、Yは
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