JPH0788697B2 - バルコニー付ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はユニット住宅に組立られるバルコニー付ユニッ
トに関する。

（従来の技術） ユニット住宅とは、運搬可能な一定の大きさの箱型の、
且つ、内部、外部の仕上げられたユニットを予め工場で
生産し、この複数個を建築現場に運び、現場で組立てて
設置し、住宅となすものである。

このユニット住宅は、工期が短く且つ寸法精度の良い標
準化された住宅となる特徴があることから、近年、だん
だん広く採用されている。

そして、従来、ユニット住宅をバルコニー付住宅とする
には、ユニットの上にバルコニーを取り付けてバルコニ
ー付住宅とするか、実公昭63−49443号公報に記載ある
如く、ユニットに小さいバルコニーを予め工場で取り付
けたバルコニー付ユニットとし、このバルコニー付ユニ
ットと他のユニットとを組み立てて、バルコニー付住宅
としていた。

（発明が解決しようとする課題） しかし、住宅に対する要求が多様化して、ユニットの上
にバルコニーを取り付けるような比較的大きいバルコニ
ーを設けた住宅か、小さいバルコニーを設けた住宅だけ
では満足できなくなり、この中間のバルコニーを設けた
住宅を必要とするようになった。

そこで、ユニット住宅の特徴を生かすために、工場で中
間の大きさのバルコニーをユニットに取り付けて、各種
性能をチェックしたところ、バルコニーの取り付け及び
バルコニー付ユニットの輸送に問題があることが判明し
た。

例えば、従来より大きなバルコニーを取り付けたバルコ
ニー付ユニットをトラックに載せ輸送すると、ユニット
とバルコニーとの接続部が輸送中の振動で破損されると
いう問題が発生した。

そこで、ユニットとバルコニーとを別々に輸送して、現
場で接続することが考えられるが、現場での組立工数が
多くなり、工期が長くなるので、ユニット住宅の特徴が
失われるという問題が発生した。

本発明は、従来より大きなバルコニーをユニットに取り
付けたり、バルコニー付ユニットを輸送したりするの
に、便利な構造にしたバルコニー付ユニットを提供する
ことを目的にするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、上記問題を解決し、上記目的を達成するため
になされたもので、ユニットの床にバルコニーの床を取
り付けたバルコニー付ユニットであって、ユニットの柱
上と、バルコニーの床フレームと、手摺りのフレームと
にナットを取り付けたものである。

（作用） 本発明バルコニー付ユニットの組立及び輸送状況及びそ
のときの作用について、説明する。

本発明バルコニー付ユニットのバルコニーの床フレーム
と手摺りのフレームとに取り付けられたナットにアイボ
ルトを螺入し、このアイボルトにワイヤーを掛けて、バ
ルコニーを吊り上げて、ユニットに取り付ける位置にバ
ルコニーを移動させ、ユニットの床にバルコニーの床を
取り付ける。

次に、ユニットの柱上のナットとバルコニーの床フレー
ムのナットとの間に補強金具を橋渡しし、両端をユニッ
トの柱上のナットと、バルコニーの床フレームのナット
とにそれぞれボルトで止め、ターンバックルで締め付け
る。

すると、ユニットの床にバルコニーの床が取り付けら
れ、更に、バルコニーの床フレームとユニットの柱上と
が補強金具で接続され、ターンバックルで締め付けられ
ているから、この両者は強固に結合される。

このように、強固にユニットとバルコニーとが結合され
たバルコニー付ユニットをレッカー車で吊り上げたり、
フォークリフト等で持ち上げて、トラックの荷台に載
せ、施工現場にトラックで輸送する。

トラックが施工現場に到着たら、積み込むときと逆の順
により、ユニットを下ろす。

（実施例） 以下本発明の実施例を図面を参照しながら、説明する。

第１図は、ユニットの柱上のナットと、床フレームのナ
ットに補強金具を掛け、ターンバックルで締めた状態を
示す斜視図、第２図は、バルコニーを持ち上げ、ユニッ
トに取り付けている状態を示す斜視図である。

図において、１はユニットであり、柱11、天井梁12、床
梁13からなる。

２はバルコニーであり、床フレーム22、手摺りフレーム
21、手摺りの柱23とからなる。

14はユニット１の柱の下部に設けられた接続用孔であ
り、24はバルコニーの床フレームの端部に溶接されたジ
ョイントピースに設けられた接続用孔である。この接続
用孔14と24を合わせ、ボルトを通し、ナットで締めるこ
とによって、ユニットの床とバルコニーの床とが接続す
るようになっている。

３はユニット１の柱上のナットであり、４はバルコニー
２の手摺りフレーム21に取り付けられたナット、５はバ
ルコニー２の床フレーム22に設けられたナットである。

６は補強金具であり、７はこの補強金具６を締め付ける
ターンバックルである。

次に、このバルコニー付ユニットの組立及び輸送状態と
作用について、説明する。

先ず、バルコニー２の手摺りフレーム21に設けられたナ
ット４にアイボルト41を螺入し、又バルコニー２の床フ
レーム22に設けられたナット５にアイボルト51を螺入す
る。

次に、第２図に示されるように、アイボルト41と51にワ
イヤーを掛け、バルコニー２を吊り上げ、バルコニーと
ユニットとの接続場所に移動する。

ユニット１の柱11の下部に設けられた接続用孔14と、バ
ルコニーに設けられた接続用孔24とを合わせ、ボルトと
ナットとで両者を止める。

次に、バルコニー２に取り付けたそれぞれのアイボルト
41、51を外し、補強金具６をユニットの柱上のナット３
と、バルコニーの床フレームに設けられたナット５とに
掛け渡し、柱上のナット３にボルト32を、又、バルコニ
ー２の床フレーム22に設けられたナット５にボルト52を
それぞれ螺入し、補強金具６を止める。

その後、ターンバックル７で締め付けて、ユニット１の
柱11の先端とバルコニー２の床フレーム22との距離が動
かないように固定する。

このようにすると、第１図に示されるように、ユニット
１の床とバルコニー２の床とが接続されていると同時に
柱11と床22とが補助金具６で固定されるので両者は強固
に接続される。

このように強固に接続されたバルコニー付ユニットをフ
ォークリフトでトラックに載せ、ユニットの据え付け現
場にトラックで輸送する。

現場に着くと、レッカー車でこのバルコニー付ユニット
をトラックから下ろし、ユニットを組立た後、ターンバ
ックルを緩め、補強金具を外し、ユニット住宅に仕上げ
る。

ターンバックルを緩める迄は、バルコニーとユニットと
は強固に接続しているので、輸送中や積み下ろし等の振
動で、接続部等が傷ついたり、破損するようなことはな
い。

（発明の効果） 本発明においては、バルコニーの床フレームのナットと
手摺りフレームのナットとにアイボルトを螺入し、この
アイボルトを利用してバルコニーを吊り下げができるの
で、ユニットにバルコニーを取り付ける作業が極めて容
易にできる。

又、本発明ではユニットにバルコニーを取り付けた後、
バルコニーの床フレームのナットとユニットの柱上のナ
ットとの間に補強金具を掛け渡し、ターンバックルで締
め付けることによりバルコニーとユニットとが強固に接
続されるので、バルコニー付ユニットのトラックへの積
み下ろしや輸送中の振動等によって、ユニットとバルコ
ニーとの接続部等が破損したり、傷ついたりすることが
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図はユニットの柱の上のナットと、床フレームのナ
ットとに補強金具を掛け、ターンバックルで締めた状態
を示す斜視図、第２図はバルコニーを持ち上げ、ユニッ
トに取り付けている状態を示す斜視図である。 １……ユニット 11……ユニットの柱 ２……バルコニー 21……バルコニーの手摺りフレーム 22……バルコニーの床フレーム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ユニットの床にバルコニーの床を取り付け
   たバルコニー付ユニットであって、ユニットの柱上と、
   バルコニーの床フレームと、手摺りフレームとにナット
   を取り付けたことを特徴とするバルコニー付ユニット。