JP2826970B2 - 壁パネルの吊上げ治具及び壁パネルと横架材の緊結治具 - Google Patents

壁パネルの吊上げ治具及び壁パネルと横架材の緊結治具

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JP2826970B2 JP9463195A JP9463195A JP2826970B2 JP 2826970 B2 JP2826970 B2 JP 2826970B2 JP 9463195 A JP9463195 A JP 9463195A JP 9463195 A JP9463195 A JP 9463195A JP 2826970 B2 JP2826970 B2 JP 2826970B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、壁パネルの吊上げ運
搬、及び壁パネルの吊上げ運搬後における軒桁等の横架
材との緊結に用いる壁パネルの吊上げ治具及び壁パネル
と横架材の緊結治具に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、プレハブ住宅等に用いら
れる壁パネルは、図8に示すように、縦枠aと横枠bで
矩形状に形成された枠体cに、面材d等を取付けて構成
されるものであるが、壁パネルAの住宅等への施工前に
おいては、面材dは、枠体cの一面にのみ取付けられて
いることが多い。このような壁パネルAを建築現場で施
工位置まで運搬する際には、クレーン等が用いられてお
り、前記横枠bに形成した取付穴eにクレーンの吊上げ
用フックB等を係合させて吊上げ、目的の位置まで移
動、運搬するようにしている。この場合、吊上げ用フッ
クB等は、主に面材dが取付けられていない枠体cの他
面側から取付穴eに係合されている。
【0003】また、吊上げて施工位置まで移動、運搬さ
れた壁パネルAの上方には、図示しない柱間の上方に固
定される軒桁等の横架材が配置され、該壁パネルAと横
架材とは、ボルト等を用いて緊結、固定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして壁パネルAを吊上げる場合において、面材d
を枠体cの両面に取付けた場合には、吊上げ用フックB
等の取付穴eへの係合や抜脱は、横枠bの上方から行わ
なければならない。しかも、該取付穴eは、横架材との
緊結時にボルト等を挿入するために比較的小さく形成さ
れているので、吊上げ用フックB等を着脱しにくいとい
う問題点がある。
【0005】また、枠体cの両面に面材dを取付ける
等、壁パネルAの荷重が増加した場合には、吊上げ用フ
ックB等を係合した横枠bの一部分のみで全荷重を支持
していることから、移動、運搬中に横枠bが耐えられず
に破損して壁パネルAが落下する危険性がある。
【0006】さらに、上記のようにボルト等を用いて壁
パネルAの上方に横架材を緊結する場合では、壁パネル
Aをクレーン等で施工位置に運搬して配置した後に、新
たにボルト等を取付けるために、緊結作業に長時間を要
している。また、ボルト等の取付け作業が必要なため
に、一面に面材dが取付けられた枠体cの他面側は、面
材dを取付けずに開口させておく必要がある。このよう
に、枠体cに横架材を緊結した後でなければ他面側の面
材dの取付けが行えず、工程を短縮化できないという問
題点がある。
【0007】この発明は、上記のような事情や問題点に
鑑みてなされたものであって、壁パネルの吊上げ運搬作
業を容易に且つ安全に行えると共に、壁パネルと横架材
の緊結作業を容易にして施工時間を短縮できる壁パネル
の吊上げ治具及び壁パネルと横架材の緊結治具を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の壁パネルの吊上げ治具は、縦枠と横
枠で矩形状に形成された枠体に面材を取付けた壁パネル
の吊上げ治具において、前記横枠に形成した取付穴の下
方から上方へその上端部を突出するように挿入するボル
トと、該ボルトの下端を固定し且つ前記枠体の内側に固
定される止金と、前記横枠の上方より突出したボルトの
上端部を挿入する挿入穴を形成した底板と吊上げ用穴を
形成した縦板とからなる略L字型の取付金物と、前記ボ
ルトの上端部に螺合されて底板を横枠に締付けるナット
と、からなるものである。請求項2記載の壁パネルの吊
上げ治具は、前記止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に固
定されるL字型金具であるものである。
【0009】請求項3記載の壁パネルと横架材の緊結治
具は、縦枠と横枠で矩形状に形成された枠体に面材を取
付けた壁パネルと、該壁パネルの上方に配置される横架
材とを緊結する壁パネルと横架材の緊結治具において、
前記横枠に形成した取付穴の下方から上方へその上端部
を前記横架材に形成したボルト孔内に突出するように挿
入するボルトと、該ボルトの下端を固定し且つ前記枠体
の内側に固定される止金と、前記ボルト孔に上方から挿
入され且つ該ボルト孔内に突出したボルトの上端部に螺
合されるネジ穴を内部に形成した円筒型螺合部と、該円
筒型螺合部の上端部に固定された座金部と、該座金部の
上面に形成されて座金部を横架材に締付ける締付け用頭
部とを備えた取付金具と、からなるものである。請求項
4記載の壁パネルと横架材の緊結治具は、前記止金が、
枠体の横枠と縦枠の隅部に固定されるL字型金具である
ものである。請求項5記載の壁パネルと横架材の緊結治
具は、前記締付け用頭部が、座金部を介して円筒型螺合
部のネジ穴に螺合した締付け用ボルトであるものであ
る。
【0010】
【作用】上記のように構成された請求項1記載の壁パネ
ルの吊上げ治具を壁パネルに取付けるには、まず、ボル
トを、壁パネルの横枠に形成した取付穴の下方から上方
へその上端部を突出するように挿入し、その下端を、枠
体の内側に固定した止金で固定する。そして、略L字型
の取付金物を、底板に形成した挿入穴に前記横枠の上方
より突出したボルトの上端部を挿入するようにして横枠
上に載置する。次いで、ボルトの上端部にナットを螺合
して前記底板を横枠に締付ければ、吊上げ治具の取付け
が完了する。この際、取付金物の縦板は、横枠から垂直
上方に突出した状態となっており、該縦板に形成した吊
上げ用穴にクレーンの吊上げ用フック等を係合させれ
ば、壁パネルの吊上げ運搬が可能となる。ここで、縦板
は、上記のように、横枠の上方に突出するように位置し
ているので、吊上げ用穴への吊上げ用フック等の係合や
抜脱を容易にできる。また、ボルトの下端が止金で固定
されており、ナットのみを締付ければ吊上げ治具の取付
けができるので、面材を枠体の両面に取付けておくこと
も可能となる。
【0011】請求項2記載の壁パネルの吊上げ治具によ
れば、止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に固定されるL
字型金具であるので、壁パネルを吊上げた際の横枠の荷
重負担を縦枠に分散できることとなる。
【0012】請求項3記載の壁パネルと横架材の緊結治
具を用いて、壁パネルとその上方に配置される横架材と
を緊結するには、まず、ボルトを、壁パネルの横枠に形
成した取付穴の下方から上方へその上端部を突出するよ
うに挿入し、その下端を、枠体の内側に固定した止金で
固定する。そして、横枠の上方より突出したボルトの上
端部を、横架材に形成したボルト孔に挿入するようにし
て横架材を壁パネルの上方に配置する。次いで、取替金
物の円筒型螺合部を上方からボルト孔に挿入し、該ボル
ト孔内に突出したボルトの上端部に円筒型螺合部の内部
に形成したネジ穴を螺合する。さらに、前記円筒型螺合
部の上端部に固定された座金部の上面に形成した締付け
用頭部を締付ければ、座金部が横架材に当接して締付け
られ、壁パネルと横架材の緊結が完了する。ここで、前
記ボルト及び止金を、壁パネルにあらかじめ取付けてお
けば、横架材との緊結作業を短縮化できることとなる。
また、ボルトの下端が止金で固定されており、取替金物
のみを締付ければ壁パネルと横架材の緊結ができるの
で、面材を枠体の両面に取付けておくことも可能とな
る。
【0013】請求項4記載の壁パネルと横架材の緊結治
具によれば、前記止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に固
定されるL字型金具であるので、横架材との緊結後の壁
パネルの強度を高いまま維持できることとなる。
【0014】請求項5記載の壁パネルと横架材の緊結治
具によれば、前記締付け用頭部が、座金部を介して円筒
型螺合部のネジ穴に螺合した締付け用ボルトであるの
で、締付け用頭部の形成が容易になると共に、大きい締
付け力にも耐えることとなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1,2に示すように、一実施例に係る壁パネ
ルAの吊上げ治具1は、縦枠aと横枠bで矩形状に形成
された枠体cの両面に面材dを取付けた壁パネルAの吊
上げ運搬作業に用いるものである。なお、図1,2は、
該吊上げ治具1を壁パネルAの枠体cに取付けた状態を
示すものである。
【0016】吊上げ治具1は、前記横枠bに形成した取
付穴eの下方から上方へその上端部を突出するように挿
入するボルト2と、該ボルト2の下端を固定し且つ前記
枠体cの内側に固定されるL字型金具(止金)3と、前
記横枠bの上方より突出したボルト2の上端部を挿入す
る挿入穴4aを形成した底板4bと吊上げ用穴4cを形
成した縦板4dとからなる略L字型の取付金物4と、前
記ボルト2の上端部に螺合されて底板4bを横枠bに締
付けるナット5と、からなるものである。
【0017】前記L字型金具3は、図2に示すように、
挿入穴3aを形成した上板3bと、複数のビス穴3cを
形成した縦板3dとから略L字型に形成されたものであ
り、ビス3eにより枠体cの横枠bと縦枠aの隅部に固
定されている。そして、前記ボルト2は、上板3bの挿
入穴3aに挿入されて横枠bの取付穴eの下方から上方
へその上端部を突出するように挿入しており、その下端
は溶接により上板3bに固定されている。
【0018】また、前記取付金物4は、挿入穴4aを形
成した底板4bと、吊上げ用穴4cを形成した縦板4d
とから略L字型に形成されたものであり、前記横枠bの
上方より突出したボルト2の上端部が挿入穴4aに挿入
し、ボルト2の上端部に螺合されたナット5により底板
4bが締付けられて横枠b上に固定されている。そし
て、前記枠体cの両面には、面材dがそれぞれ取付けら
れている。
【0019】該吊上げ治具1が上記のように取付けられ
た状態においては、取付金物4の縦板4dは横枠bから
垂直上方に突出しており、図1に示すように、吊上げ用
穴4cにクレーンの吊上げ用フックB等を係合させれ
ば、壁パネルAを吊上げ運搬することができる。また、
ボルト2の下端はL字型金具3の上板3bにあらかじめ
固定されていて、ナット5を締付けるだけで取付金物4
の固定ができるので、面材dは、枠体cの両面に取付け
ておくことができる。なお、工程の短縮化を考慮すれ
ば、この実施例のように、枠体cの両面に面材dを取付
けておくのが望ましいが、特に限定されるものではな
く、枠体cの一面のみに面材dを取付けていてもよい。
また、前記ボルト2の下端を固定し且つ枠体cの内側に
固定される止金としては、この実施例のようなL字型金
具3が好適に使用できるが、これに限定されるものでは
なく、挿入穴3aを形成した平板状の座金等を使用する
こともできる。
【0020】また、他の実施例に係る壁パネルAの吊上
げ治具11は、図3(a)に示すように、上記の実施例
において、ボルト2を長くしたものである。該吊上げ治
具11を用いれば、図3(b)に示すように、横枠bと
取付金物4の底板4bとの間に、壁パネルAの上方に配
置され且つボルト孔fを形成した横架材Dを介在させる
ことができ、壁パネルAと横架材Dを緊結できる。
【0021】吊上げ治具11を用いて壁パネルAと横架
材Dを緊結するには、まず、図3(a)のように、該吊
上げ治具11が取付けられた壁パネルAを所定位置まで
吊上げ運搬後、ナット5を弛めて取付金物4を取外す。
この際、ボルト2は、下端がL字型金具3の上板3bに
溶接により固定されているので、落下することなくその
状態を維持している。次いで、横枠bの上方より突出し
たボルト2の上端部が前記ボルト孔fの下方から上方へ
突出するようにして、横架材Dを壁パネルAの上方に配
置する。そして、取外しておいた取付金物4を再び取付
け、ナット5をボルト2の上端部に螺合して締付けれ
ば、図3(b)に示すように、横枠bと取付金物4の間
に横架材Dが介在することになり、壁パネルAと横架材
Dの緊結が完了する。
【0022】このように、該吊上げ治具11を用いれ
ば、壁パネルAの吊上げ運搬ができると共に、横架材D
との緊結もでき、しかも両作業を連続して行うことがで
きる。また、この場合、取付金物4に代えて、屋根や小
屋組等に使用する金物や、座金等を用いることもでき、
例えば、図3(c)のような略コ字型の金物6で代用す
ることができる。
【0023】一方、図4,5に示すように、実施例に係
る壁パネルAと横架材Dの緊結治具21は、縦枠aと横
枠bで矩形状に形成された枠体cの両面に面材dを取付
けた壁パネルAと、該壁パネルAの上方に配置された横
架材Dとの緊結作業に用いるものである。なお、図4,
5は、該緊結治具21を取付けて壁パネルAと横架材D
を緊結する途中と緊結後の状態をそれぞれ示すものであ
る。
【0024】緊結治具21は、図5に示すように、前記
横枠bに形成した取付穴eの下方から上方へその上端部
を前記横架材Dに形成したボルト孔f内に位置するよう
に挿入するボルト2と、該ボルト2の下端を固定し且つ
前記枠体cの内側に固定されるL字型金具3と、前記ボ
ルト孔fに上方から挿入され且つ該ボルト孔f内に突出
したボルト2の上端部に螺合されるネジ穴7aを内部に
形成した円筒型螺合部7bを有する取替金物7と、から
なるものである。
【0025】前記L字型金具3とボルト2は、既述の吊
上げ治具1と同様の形状で、且つ枠体cに同様にして取
付けられている。そして、前記取替金物7は、内部に前
記ボルト2と螺合するネジ穴7aを形成した円筒型螺合
部7bの上端部に正方形状の座金部7cが溶接により固
定され、該座金部7cの上面に六角形状の締付け用頭部
7dが溶接により固定されたものである。また、前記枠
体cの両面には面材dがそれぞれ取付けられている。ま
た、前記ボルト孔fは、横枠bの取付穴eより大きい径
で形成されている。
【0026】該緊結治具21を用いて壁パネルAと横架
材Dを緊結するには、まず、L字型金具3とボルト2が
取付けられた壁パネルAの上方に、横枠bの上方より突
出したボルト2の上端部を前記ボルト孔fに挿入するよ
うにして、横架材Dを配置する。この際、ボルト2はL
字型金具3の上板3bにあらかじめ固定されているの
で、面材dを枠体cの両面に取付けておくことができ
る。次いで、取替金物7の円筒型螺合部7bを上方から
ボルト孔fに挿入し、該ボルト孔f内に突出したボルト
2の上端部に内部のネジ穴7aを螺合する。そして、締
付け用頭部7dを締付ければ、座金部7cが横架材Cに
当接して締付けられ、壁パネルAと横架材Dとの緊結が
完了する。
【0027】また、図6,7に示すように、他の実施例
に係る壁パネルAと横架材Dの緊結治具31は、上記の
実施例において、締付け用頭部7dが、座金部7cを介
して円筒型螺合部7bのネジ穴7aに螺合した締付け用
ボルト7eとなっている。なお、図6,7は、該緊結治
具31を取付けて壁パネルAと横架材Dを緊結する途中
と緊結後の状態をそれぞれ示すものである。
【0028】この実施例の取替金物7は、内部にネジ穴
7aを形成した円筒型螺合部7bの上端部に、挿通孔7
fを形成した座金部7cが溶接により固定されたもので
あり、前記ネジ穴7aと挿通孔7fとは連通している。
そして、該挿通孔7fから挿通した締付け用ボルト7e
がネジ穴7aに螺合して締付け用頭部7dを形成してい
る。このように、締付け用頭部7dが座金部7cを介し
てネジ穴7aに螺合した締付け用ボルト7eであるの
で、大きい締付け力にも耐えることができる。
【0029】なお、上記の壁パネルAと横架材Dの緊結
治具21,31においては、ボルト2の下端はL字型金
具3の上板3bにあらかじめ固定されていて、取替金物
7を締付けるだけで壁パネルAと横架材Dの緊結ができ
るので、面材dは、枠体cの両面に取付けておくことが
できる。なお、工程の短縮化を考慮すれば、上記の実施
例のように、枠体cの両面に面材dを取付けておくのが
望ましいが、特に限定されるものではなく、枠体cの一
面のみに面材dを取付けていてもよい。また、前記ボル
ト2の下端を固定し且つ枠体cの内側に固定される止金
としては、この実施例のようなL字型金具3が好適に使
用できるが、これに限定されるものではなく、挿入穴3
aを形成した平板状の座金等を使用することもできる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の壁
パネルの吊上げ治具によれば、吊上げ用穴を形成した取
付金物の縦板が、壁パネルの横枠の上方に突出するよう
に位置し、クレーンの吊上げ用フック等の吊上げ用穴へ
の着脱を容易にできるので、壁パネルの吊上げ運搬作業
を短時間で行うことができる。また、壁パネルには、面
材をあらかじめ両面に取付けておくことができるので、
施工時間の短縮を図ることもできる。さらに、ボルトを
長く形成しておけば、壁パネルの吊上げ運搬作業の後、
該吊上げ治具を用いて壁パネルの上方に配置される横架
材との緊結作業を連続して行うことができ、しかも、該
緊結作業においては、ボルトや止金があらかじめ壁パネ
ルに取付けられているので、緊結作業が容易であると共
に、施工時間を短縮することができる。
【0031】請求項2記載の壁パネルの吊上げ治具によ
れば、壁パネルの枠体の横枠と縦枠の隅部に固定された
L字型金具により、壁パネルを吊上げた際の横枠の荷重
負担を縦枠に分散できるので、吊上げ移動中に横枠が破
損して壁パネルが落下する危険性がなく、吊上げ運搬作
業を安全に行うことができる。
【0032】請求項3記載の壁パネルと横架材の緊結治
具によれば、取替金物の円筒型螺合部をボルト孔に挿入
し、該ボルト孔内に突出したボルトの上端部に螺合して
締付けると、壁パネルと横架材を緊結できるので、緊結
作業が容易である。また、前記請求項1又は2記載の壁
パネルの吊上げ治具とボルト及び止金が共通で、これら
は枠体に同様にして取付けられているので、該吊上げ治
具を取付けた壁パネルを吊上げ運搬した後、略L字型の
取付金物とナットを外し、代わりに円筒型螺合部を有す
る取替金物を取付けるようにすれば、壁パネルの上方に
配置される横架材との緊結ができ、壁パネルの吊上げ運
搬作業と横架材との緊結作業を連続して行うことができ
る。
【0033】請求項4記載の壁パネルと横架材の緊結治
具によれば、前記止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に固
定されるL字型金具であるので、横架材との緊結後の壁
パネルの強度を高いまま維持でき、信頼性の高い壁を施
工することができる。
【0034】請求項5記載の壁パネルと横架材の緊結治
具によれば、前記締付け用頭部が、座金部を介して円筒
型螺合部のネジ孔に螺合した締付け用ボルトであるの
で、締付け用頭部の形成が容易であると共に、大きい締
付け力にも耐える。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例に係る壁パネルの吊上げ治具を壁パネ
ルに取付けた状態を示す面材の一部を切欠いた部分斜視
図。
【図2】図1の実施例の部分側断面図。
【図3】(a)は他の実施例に係る壁パネルの吊上げ治
具を壁パネルに取付けた状態を示す面材の一部を切欠い
た部分側面図、(b)は(a)の吊上げ治具を用いて壁
パネルと横架材を緊結した状態を示す面材の一部を切欠
いた部分側面図、(c)は取付金物に代えて金物を取付
けた状態を示す面材の一部を切欠いた部分側面図。
【図4】実施例に係る壁パネルと横架材の緊結治具を用
いて壁パネルと横架材を緊結する様子を示す面材の一部
を切欠いた部分斜視図。
【図5】図4の実施例を用いて壁パネルと横架材を緊結
した状態を示す面材の一部を切欠いた部分側断面図。
【図6】他の実施例に係る壁パネルと横架材の緊結治具
を用いて壁パネルと横架材を緊結する様子を示す面材の
一部を切欠いた部分斜視図。
【図7】図6の実施例を用いて壁パネルと横架材を緊結
した状態を示す面材の一部を切欠いた部分側断面図。
【図8】壁パネルの従来の吊上げ方法を示す斜視図。
【符号の説明】
A 壁パネル a 縦枠 b 横枠 c 枠体 d 面材 e 取付穴 1,11 壁パネルの吊上げ治具 2 ボルト 3 L字型金具(止金) 4 取付金物 4c 吊上げ用穴 5 ナット D 横架材 f ボルト孔 21,31 壁パネルと横架材の緊結治具 7 取替金物 7a ネジ穴 7b 円筒型螺合部 7c 座金部 7d 締付け用頭部 7e 締付け用ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−187094(JP,A) 特開 平5−141041(JP,A) 実開 平6−22783(JP,U) 実開 昭57−36341(JP,U) 実開 昭58−181804(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 1/00 - 1/68 E04B 2/56 - 2/70

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦枠と横枠で矩形状に形成された枠体に
    面材を取付けた壁パネルの吊上げ治具において、 前記横枠に形成した取付穴の下方から上方へその上端部
    を突出するように挿入するボルトと、 該ボルトの下端を固定し且つ前記枠体の内側に固定され
    る止金と、 前記横枠の上方より突出したボルトの上端部を挿入する
    挿入穴を形成した底板と吊上げ用穴を形成した縦板とか
    らなる略L字型の取付金物と、 前記ボルトの上端部に螺合されて底板を横枠に締付ける
    ナットと、 からなることを特徴とする壁パネルの吊上げ治具。
  2. 【請求項2】 前記止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に
    固定されるL字型金具である請求項1記載の壁パネルの
    吊上げ治具。
  3. 【請求項3】 縦枠と横枠で矩形状に形成された枠体に
    面材を取付けた壁パネルと、該壁パネルの上方に配置さ
    れる横架材とを緊結する壁パネルと横架材の緊結治具に
    おいて、 前記横枠に形成した取付穴の下方から上方へその上端部
    を前記横架材に形成したボルト孔内に突出するように挿
    入するボルトと、 該ボルトの下端を固定し且つ前記枠体の内側に固定され
    る止金と、 前記ボルト孔に上方から挿入され且つ該ボルト孔内に突
    出したボルトの上端部に螺合されるネジ穴を内部に形成
    した円筒型螺合部と、該円筒型螺合部の上端部に固定さ
    れた座金部と、該座金部の上面に形成されて座金部を横
    架材に締付ける締付け用頭部とを備えた取替金物と、 からなることを特徴とする壁パネルと横架材の緊結治
    具。
  4. 【請求項4】 前記止金が、枠体の横枠と縦枠の隅部に
    固定されるL字型金具である請求項3記載の壁パネルと
    横架材の緊結治具。
  5. 【請求項5】 前記締付け用頭部が、座金部を介して円
    筒型螺合部のネジ孔に螺合した締付け用ボルトである請
    求項3又は4記載の壁パネルと横架材の緊結治具。
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