JPH0788212A - ゴルフクラブシャフトの製造方法 - Google Patents

ゴルフクラブシャフトの製造方法

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JPH0788212A
JPH0788212A JP5231352A JP23135293A JPH0788212A JP H0788212 A JPH0788212 A JP H0788212A JP 5231352 A JP5231352 A JP 5231352A JP 23135293 A JP23135293 A JP 23135293A JP H0788212 A JPH0788212 A JP H0788212A
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prepreg
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Konan Ra
光男 羅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長繊維CFRPのプリプレグにより管状体を
巻き上げ成形し、継ぎ目をなくし、かつ、内部の気孔を
低減して機械的強度の高いゴルフクラブシャフトを製造
すること。 【構成】 一枚の長繊維CFRPからなるプリプレグ
(21,22…)を、テーパ状のチューブ・コア(3
0)の小径端部(31)から大径端部(32)まで巻付
け被覆して一層を形成する。各層のプリプレグの繊維方
向が互いに交差するように一層毎にチューブ・コアに巻
付ける方向を時計回りと反時計回りで交互に入れ換え
る。各層のプリプレグの繊維方向の上記チューブ・コア
の軸心線に対する角度をチューブ・コアの小径端部側で
48±3度、大径端部側で19±3度とする。管状体を
チューブ・コアと共に加熱加圧して硬化成形する。チュ
ーブ・コアを管状体の大径端部側から引き抜いて管状の
ゴルフクラブシャフトを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴルフクラブシャフトの
製造方法に関し、特に、長繊維の炭素繊維強化樹脂複合
材(CFRP)のプリプレグを管状体に巻上げてクラブ
シャフトを成形する長繊維CFRP材製のゴルフクラブ
シャフトの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在市販されているゴルフクラブシャフ
トには、鉄製、アルミ合金製あるいは炭素繊維強化樹脂
複合材(CFRP)製等の種々の素材からなるものがあ
る。このうちCFRP製のゴルフクラブシャフトは、特
に重量が軽くかつ強度も優れていることから広く使用さ
れている。
【0003】従来、上記CFRP製のゴルフクラブは、
図8及び図9に示すように、テーパ付きの鉄製チューブ
・コア1の外周面に複数層の短繊維CFRPからなるプ
リプレグ10を積層被覆して巻上げることにより製造さ
れていた。
【0004】即ち、従来のCFRP製のゴルフクラブシ
ャフトの製造方法では、各プリプレグ10を予めその強
化繊維を長手方向に揃えた長いシート状に形成し、該プ
リプレグ10を上記強化繊維が上記鉄製チューブ・コア
1の軸心線に対して適当な角度を保持するように、チュ
ーブ・コア1の周回りに密接して一層毎に巻付かせて積
層する。続いて、加熱加圧により鉄製のチューブ・コア
1の外周面に巻付いた複数層のプリプレグ10からなる
CFRPの管状体を成形硬化させ、その後管状体からチ
ューブ・コア1をその大径端部側より引き抜く。
【0005】上記複数層のプリプレグ10をチューブ・
コア1に巻付ける方法について、図9及び図10に示す
2層のプリプレグ10,10'を例に説明すると、まず、
一方のプリプレグ10を、その強化繊維の方向がチュー
ブ・コア1の軸心線に対してほぼ45度の角度θ1をな
すようにして、時計回りにチューブ・コア1の小径端部
から大径端部へと巻付けて被覆させる。次に、他方のプ
リプレグ10'を、その強化繊維の方向がチューブ・コ
ア1とほぼ45度の角度θ2をなし、かつ、上記既に巻
付けたプリプレグ10の強化繊維の方向とほぼ90度の
角度で交差するように、チューブ・コア1の小径端部か
ら大径端部へと反時計回りに巻付けて被覆させる。
【0006】その他のプリプレグも、上記プリプレグ1
0,10'と同様に、その繊維方向を下層に位置するプリ
プレグの繊維方向と交差させ、かつ、チューブ・コア1
の軸心線に対してほぼ45度をなすように、巻付方向を
時計回りと反時計回りの交互に入れ換えて、チューブ・
コア1の小径端部から大径端部へと巻付けて被覆する。
よって、複数層のプリプレグを被覆した後、各層のプリ
プレグの繊維方向はチューブ・コア1の軸心線に対して
それぞれほぼ45度で交差している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のCFRP材ゴルフクラブシャフトの製造方法には、
下記のような問題がある。まず、チューブ・コア1の外
周面に巻付けた各層のプリプレグ10,10'…は、その
繊維方向がチューブ・コア1と45度の角度で交差して
いるため、一層のプリプレグ10,10'…と、そのプリ
プレグの前に巻付けたプリプレグ10,10'又はそのプ
リプレグの次に巻付けたプリプレグ10,10'…が密着
して重畳せず、チューブ・コア1に巻付けた一層のプリ
プレグ10,10'…とそのプリプレグ10,10'の上層
又は下層のプリプレグ10,10'の間に隙間(隙間ず
れ)を生じることがある。
【0008】また、各層のプリプレグ10,10'…はい
ずれも短繊維CFRPシートで形成されているため、一
枚のプリプレグシートでチューブ・コア1の大径端部か
ら小径端部まで巻付けることはできない。そのため、一
枚のプリプレグを巻き終わった後、その端縁に次のプリ
プレグシートの端縁を接続してチューブ・コア1に巻付
ける必要があり、図11に示すように、チューブ・コア
1に巻付けた各層のプリプレグ10,10'…には、継ぎ
目11,12が螺旋状に形成されることになる。しかも
プリプレグの強化繊維にはかなり弾性があるため、上記
継ぎ目11,12の箇所でプリプレグ10,10'の端縁
が捲れて膨れることが多い。
【0009】よって、最後に最外層のプリプレグ10"
をその繊維方向が該鉄製チューブ(1)軸心線に対して平
行するようにチューブ・コアに巻付けると、該プリプレ
グ10"の上記隙間ずれ及び継ぎ目が存在する部位と対
応する箇所では、密着度に難があり、この隙間ずれ及び
継ぎ目の箇所の隙間に空気が閉じ込められて気孔が形成
され易い。このような気孔が多いと、製品の品質に悪影
響をもたらし機械的強度の低下を招く。
【0010】このように従来のCFRP材ゴルフクラブ
シャフト製造法では、強化繊維の連続性が短く、隙間ず
れ及び継ぎ目やこれらに起因する気孔が多いため、製作
されたゴルフクラブシャフトの機械的強度が比較的低く
なってしまう。
【0011】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、長繊
維CFRPプリプレグシート材により管状体を巻上げ
て、隙間ずれ及び継ぎ目やこれらに起因する気孔を減少
して機械的強度を向上させたゴルフクラブシャフトを製
作することができるゴルフクラブシャフトの製造方法を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ゴルフクラブシャフトの製造法として、
一枚の長繊維CFRPからなるプリプレグを、テーパ状
のチューブ・コアの小径端部から大径端部まで巻付け被
覆して一層を形成すると共に、各層のプリプレグの繊維
方向が互いに交差するように一層毎にチューブ・コアに
巻付ける方向を時計回りと反時計回りで交互に入れ換
え、かつ、各層のプリプレグの繊維方向の上記チューブ
・コアの軸心線に対する角度がチューブ・コアの小径端
部側で48±3度、大径端部側で19±3度となるよう
にチューブ・コアの周回りに複数層のプリプレグを巻付
け被覆してなる管状体を形成する工程と、上記管状体を
上記チューブ・コアと共に加熱加圧して硬化成形する工
程と、上記チューブ・コアを上記管状体の大径端部側か
ら引き抜いて除去し、管状のゴルフクラブシャフトを得
る工程とを備えるゴルフクラブシャフトの製造方法を提
供するものである。
【0013】また、本発明では、上記プリプレグの層を
5層設け、第1の層から第4の層では各層のプリプレグ
の繊維方向が互いに交差するように一層毎にチューブ・
コアに巻付ける方向を時計回りと反時計回りで交互に入
れ換え、かつ、各層のプリプレグの繊維方向の上記チュ
ーブ・コアの軸心線に対する角度がチューブ・コアの小
径端部側で48±3度、大径端部側で19±3度となる
ようにチューブ・コアの周回りに巻付けて積層し、最外
層である第5の層ではプリプレグの繊維方向がチューブ
・コアの軸心線と平行になるように巻付け被覆し、チュ
ーブ・コアの周回りに管状体を形成することが好まし
い。
【0014】
【作用】本発明の製造方法により製造されたゴルフクラ
ブシャフトでは、その成形工程における管状体を構成す
る複数層のプリプレグシートは長繊維CFRPであり、
一枚のプリプレグが、テーパ状のチューブ・コアの小径
端部から大径端部まで巻付け被覆されて一層を形成す
る。そのため、各層とも継ぎ目が存在せず、かつ、各層
間の繊維方向を交差させているため、管状体を成形硬化
させて造られたクラブシャフト内部の繊維組織は継ぎ目
なくシャフト両端にわたる。
【0015】また、本発明では、各層プリプレグともチ
ューブ・コアの軸心線に対して小径端部において48±
3度、大径端部において19±3度の角度を呈するよう
に巻付けているため、チューブ・コアに巻付いたプリプ
レグの各周相互間に隙間ずれが生じにくい。
【0016】従って、本発明では、従来の製造法では生
じ易かったプリプレグの継ぎ目や、隙間ずれによりプリ
プレグの端縁が捲れて膨らむことにより管状体の内部で
空気を保持する気孔の発生を減少することができ、各層
プリプレグの密着度がより向上し、ゴルフクラブシャフ
トの機械的強度を向上することができる。
【0017】この発明の上記またはその他の目的、特徴
および利点は、図面を参照とする以下の実施例の詳細な
説明から一層明らかとなろう。
【0018】
【実施例】図1、図2及び図3に示すように、本発明に
係る長繊維CFRP材製のゴルフクラブシャフトの製造
法では、長繊維CFRPを利用して複数層のシート状プ
リプレグ21,22,23,24,25を形成し、かつ、各
プリプレグ21,22,23,24,25をテーパを付けた
細長状のチューブ・コア30の外周面に継ぎ目なしに完
全に巻付け被覆させ、チューブ・コア30の外周面に各
層プリプレグ21,22,23,24,25を巻付け被覆し
た長繊維CFRP管状体20を形成し、次に該チューブ
・コア30及び管状体20の外周面に一層の熱可収縮性
バンド(ポリスチレーン製、いわゆるPP製)を巻いて、
加熱によるCFRPの硬化及び上記熱可収縮性バンドの
収縮圧による成形硬化により管状のゴルフクラブシャフ
トを形成する。言い換れば、本発明では、適当な加熱加
圧の熱圧成形及び硬化成形によってゴルフクラブシャフ
トを製造する。
【0019】なお、上記チューブ・コア30の寸法は、
全長が38〜45"(45"が最も好ましい。)、小径端
部31の外径が2.5〜4.5mm(3.8mmが最も好
ましい。)、大径端部32の外径が12.5±1.5mm
(12.2mmが最も好ましい。)である。
【0020】次に、本発明の製造工程について詳細に説
明する。まず、長繊維補強材を熱硬化性樹脂に浸漬して
5層の長繊維CFRPプリプレグ21,22,23,24,
25を形成する。
【0021】次に、図4及び図5に示すように、第1の
プリプレグ21に一端を切断して斜め端縁211を形成
する。また、図10及び図11に示すように、第2のプ
リプレグ22一端を切断して斜め端縁221を形成す
る。
【0022】続いて、第1のプリプレグ21を上記チュ
ーブ・コア30の外周面に巻付ける。このとき、第1の
プリプレグ21の一端の斜め端縁211を該チューブ・
コア30の小径端部31側の外周面の端縁に一致させ
る。
【0023】上記第1のプリプレグ21は、チューブ・
コア30の小径端部31から巻き始め、チューブ・コア
30の軸心線に対して所定角度をなすようにチューブ・
コア30の外周面に時針向きに巻いて被覆する。第1の
プリプレグ21の繊維方向のチューブ・コア30の軸心
線に対する角度θ3をほぼ48±3度に設定する。さら
に、第1のプリプレグ21をチューブ・コア23の小径
端部31から徐々に大径端部32へと巻付ける。このと
き、図4に示すように、該チューブ・コア30の大径端
部32側を扇形軌道沿いに移動変位させながら、該第1
のプリプレグ21を時針回りに該チューブ・コア30の
外周面に巻付け、第1のプリプレグ21の繊維方向とチ
ューブ・コア30の軸心線とのなす挾角が徐々に小さく
なるようにする。そして、図5に示すように、チューブ
・コア30の大径端部32に近付く程、第1のプリプレ
グ21の繊維方向とチューブ・コア30軸心線に対する
角度θ4がほぼ19±3度になるようにする。大径端部
32まで巻き上げると、図1に示すように、一枚のプリ
プレグシートである第1のプリプレグ21によりチュー
ブ・コア30の外周面が継ぎ目なしに完全に被覆され
る。
【0024】その後、第2のプリプレグ22の斜め斜縁
221を上記チューブ・コア30の小径端部31側の端
縁に一致させ、かつ上記第1のプリプレグ21と交差す
るようにチューブ・コア30の周回りに反時針向きに巻
重ねる。この場合も、チューブ・コア30の小径端部3
1側では第2のプリプレグ22の繊維方向とチューブ・
コア30の軸心線とのなす角度θ5をほぼ48±3度に
設定し、チューブ・コア30の大径端部32を扇形軌道
沿いに移動変位させながら第2のプリプレグを巻付けて
いき、図6及び図7に示すように、大径端部32におい
て第2のプリプレグ22の繊維方向がチューブ・コア3
0の軸心線となす角度θ5をほぼ19±3度に設定す
る。さらに、図1に示すように、一枚の第2のプリプレ
グ22によりチューブ・コア30の外周面が継ぎ目なし
に完全に被覆される。
【0025】第3及び第4プリプレグ23,24も上記
第1及び第2のプリプレグ21,22と同様に、次々に
それぞれの繊維方向が該チューブ・コア30の軸心線に
対してほぼ48±3度の角度を形成し、かつ、下層のプ
リプレグ(22または23)の繊維方向と交差するよう
に、チューブ・コア30の周回りを時針回りまたは反時
針回りに小径端部31から巻始める。また、該チューブ
・コア30の大径端部32を扇形軌道に沿って徐々に移
動変位させながら大径端部32側へと巻付けていき、大
径端部32において第3及び第4のプリプレグ23,2
4の繊維方向がチューブ・コア30の軸心線とそれぞれ
19±3度の角度をなすように被覆する。
【0026】次に、図1及び図2に示すように、第5の
プリプレグ25を、その繊維方向がチューブ・コア30
の軸心線に対して平行(繊維方向とチューブ・コアの軸
心線のなす角度が0度)となるようにチューブ・コア3
0の外周面に巻付けて被覆させる。
【0027】上記プリプレグ21,22,23,24,25
の巻付け工程では、図1、図3及び図4に示すように、
第1のプリプレグ21は、その繊維方向がチューブ・コ
ア30の軸心線と48±3度の角度をなすようにチュー
ブ・コア30の小径端部31から巻き始め、第2のプリ
プレグ22は、その繊維方向がチューブ・コア30の軸
心線と48±3度の角度をなし、かつ、第1のプリプレ
グ21と互いの繊維方向が交差するように、チューブ・
コア30の小径端部31から第1のプリプレグ21上面
に積層させて巻付ける。そして、第1及び第2のプリプ
レグ21,22を巻いている間、チューブ・コア30を
扇形軌道沿いに揺動変位させているため、第1及び第2
のプリプレグ21,22がチューブ・コア30の大径端
部32に巻着いた時には、第1及び第2のプリプレグ2
1,22の繊維方向がそれぞれ該チューブ・コア30の
軸心線と19±3度の交角をなす。また、上記第3及び
第4のプリプレグ23,24も同様に、チューブ・コア
30の小径端部31から大径端部32へと、下層のプリ
プレグ22またはプリプレグ23と繊維方向が交差して
積層するよう、チューブ・コア30の周回りを時針回り
又は反時針回りに巻付け、かつ、小径端部31では、繊
維方向がチューブ・コア30の軸心線とに対する角度が
48±3度となるようにし、さらに、これらのプリプレ
グ23,24を巻いている最中は、チューブ・コア30
を扇形軌道に揺動変位させることにより、大径端部32
に巻着いた時はプリプレグ23,24の繊維方向が該チ
ューブ・コア30の軸心線に対して19±3度の角度を
なすようにしている。
【0028】即ち、上記のように、第1から第4のプリ
プレグ21,22,23,24は、互いにその繊維方向が
交差するよう、チューブ・コア30の外周面を小径端部
31から大径端部32へと巻付けて積層され、チューブ
・コア30の外周面を被覆している。そして、図1、図
2及び図3に示すように、第1〜4層のプリプレグ2
1,22,23,24は長繊維CFRPシートによりチュ
ーブ・コア30の外周面をそれぞれ1枚で継ぎ目なく平
滑に完全に巻付けて被覆しており、かつ各層ともチュー
ブ・コア30の軸心線と小径端部31側で48±3度、
大径端部32側で19±3度をなすように巻付けている
ため、各層の厚さはチューブ・コア30の小径端部31
で厚くチューブ・コア30の大径端部32でやや薄くな
る。最後に最外層のプリプレグ25をその繊維方向がチ
ューブ・コア30の軸心線とほぼ平行になるように上記
第4のプリプレグ24の外周面に被覆してチューブ・コ
ア30に巻付けて長繊維CFRPの管状体20が形成さ
れる。
【0029】上記巻付工程の後、チューブ・コア30に
巻付けた状態のままで管状体20の外周面に熱可収縮性
バンド(PP製)を巻付け被覆し、加熱によりCFRPを
硬化させると共に、熱可収縮性バンドにより収縮圧を生
じさせて管状体20を硬化成形する。さらに、管状体2
0の大径端部32側よりチューブ・コア30を引き抜い
て除去した後、熱可収縮性バンドを取り外せば、チュー
ブ状のゴルフクラブシャフトの完成品が得られる。
【0030】このように、本発明では、複数層のプリプ
レグ21,22,23,24を長繊維CFRPで形成し、
かつこれらのプリプレグの繊維方向が互いに交差するよ
うに鉄製のチューブ・コア30の周回りに巻付けて積層
被覆しているため、各層の強化繊維は連続しており継ぎ
目がない。よって、従来の短繊維CFRPを使用した製
造方法のように継ぎ目においてプリプレグの端縁が捲れ
て膨らむ恐れがない。また、一般に繊維強化樹脂では、
繊維組織が長い程、機械強度が強くなるが、本発明で
は、炭素繊維の繊維方向を交差するように積層させて機
械強度を向上させているのに加えて、各層のプリプレグ
21,22,23,24は継ぎ目なしの長繊維を強化繊維
として使用しているため、ゴルフクラブシャフトを成形
している繊維組織が長く、より高い機械的強度が得られ
る。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のゴルフクラブシャフトの製造方法では、製造工程にお
ける管状体を構成する複数層のプリプレグシートは、長
繊維CFRPであり、一枚のプリプレグがテーパ状のチ
ューブ・コアの小径端部から大径端部まで巻付け被覆さ
れて一層を形成する。そのため、管状体の各層とも継ぎ
目が存在しない。
【0032】また、本発明では、各層のプリプレグの繊
維方向がチューブ・コアの軸心線に対して小径端部側で
48±3度、大径端部側で19±3度の角度を形成し、
チューブ・コアに巻付けたプリプレグの各層相互間に隙
間ずれが生じにくく、この隙間ずれによりプリプレグの
端縁の捲れて膨らむのを防止し、管状体内の気孔の発生
を低減することができる。
【0033】このように、本発明の製造方法では、管状
体内の継ぎ目や気孔の発生を防止し、各層のプリプレグ
の密着度を向上させてゴルフクラブシャフトの機械的強
度の向上を図ることができる。
【0034】また、本発明では、上記のように長繊維C
FRPを使用しているため、この点でもゴルフクラブシ
ャフトの機械的強度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における長繊維CFRPプリプレグの
繊維方向がチューブ・コアの軸心線に対して48±3度
の角度をなすようにチューブ・コアの小径端部に巻付け
た状態を示す概略斜視図である。
【図2】 本発明における長繊維CFRPプリプレグの
繊維方向がチューブ・コアの軸心線に対して19±3度
の角度をなすようにチューブ・コア大径端部に巻付けた
状態を示す概略斜視図である。
【図3】 本発明における複数層の長繊維CFRPプリ
プレグをチューブ・コアの外周面に巻付けて積層被覆し
た状態を示す断面図である。
【図4】 本発明における一層のプリプレグをチューブ
・コアの小径端部側の外周面に時針回りに巻付け被覆す
る状態を示す概略図である。
【図5】 本発明における一層のプリプレグをチューブ
・コアの大径端部に時針回りに巻付け被覆する状態を示
す概略図である。
【図6】 本発明における一層のプリプレグをチューブ
・コアの小径端部外周面に反時針回りに巻付け被覆する
状態を示す概略図である。
【図7】 本発明における一層のプリプレグをチューブ
・コアの大径端部に反時針回りに巻付け被覆する状態を
示す概略図である。
【図8】 従来の短繊維CFRPプリプレグをチューブ
・コアの軸心線と45度の角度をなすよう小径端部から
大径端部へと外周面に時針回り及び反時針回りに2層巻
付けた状態を示す概略図である。
【図9】 従来の短繊維CFRPプリプレグを複数層交
互にチューブ・コアの外周面の小径端部から大径端部へ
と時針回り及び反時針回りに巻付け被覆した状態を示す
概略斜視図である。
【図10】 従来の短繊維CFRPプリプレグを複数層
交互にチューブ・コアの外周面の小径端部から大径端部
へと時針回り及び反時針回りに巻付け被覆した状態を示
す概略斜視図である。
【図11】 従来のCFRPプリプレグをチューブ・コ
アに巻付け被覆した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
20 管状体 21,22,23,24,25 プリプレグ 30 チューブ・コア 31 小径端部 32 大径端部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一枚の長繊維CFRPからなるプリプレ
    グ(21,22…)を、テーパ状のチューブ・コア(3
    0)の小径端部(31)から大径端部(32)まで巻付
    け被覆して一層を形成すると共に、各層のプリプレグ
    (21,22…)の繊維方向が互いに交差するように一
    層毎にチューブ・コア(30)に巻付ける方向を時計回
    りと反時計回りで交互に入れ換え、かつ、各層のプリプ
    レグ(21,22…)の繊維方向の上記チューブ・コア
    (30)の軸心線に対する角度がチューブ・コア(3
    0)の小径端部(31)側で48±3度、大径端部(3
    2)側で19±3度となるようにチューブ・コア(3
    0)の周回りに複数層のプリプレグ(21,22…)を
    巻付け被覆してなる管状体(20)を形成する工程と、 上記管状体(20)を上記チューブ・コア(30)と共
    に加熱加圧して硬化成形する工程と、 上記チューブ・コア(30)を上記管状体(20)の大
    径端部側(32)から引き抜いて除去し、管状のゴルフ
    クラブシャフトを得る工程とを備えるゴルフクラブシャ
    フトの製造方法。
  2. 【請求項2】 一枚の長繊維CFRPからなるプリプレ
    グ(21,22,23,24,25)を、テーパ状のチュー
    ブ・コア(30)の小径端部(31)から大径端部(3
    2)まで巻付け被覆して一層を形成すると共に、上記プ
    リプレグの層を5層設け、第1の層から第4の層では各
    層のプリプレグ(21,22,23,24)の繊維方向が
    互いに交差するように一層毎にチューブ・コア(30)
    に巻付ける方向を時計回りと反時計回りで交互に入れ換
    え、かつ、各層のプリプレグ(21,22,23,24)
    の繊維方向の上記チューブ・コア(30)の軸心線に対
    する角度がチューブ・コア(30)の小径端部(31)
    側で48±3度、大径端部(32)側で19±3度とな
    るようにチューブ・コア(30)の周回りに巻付けて積
    層し、最外層である第5の層ではプリプレグ(25)の
    繊維方向がチューブ・コア(30)の軸心線と平行にな
    るように巻付け被覆し、チューブ・コア(30)の周回
    りに管状体(20)を形成する工程と、 上記管状体(20)をチューブ・コア(30)と共に加
    熱加圧して硬化成形する工程と、 上記チューブ・コア(30)を管状体(20)の大径端
    部(32)側から引き抜いて除去し、管状のゴルフクラ
    ブシャフトを得る工程とを備えるゴルフクラブシャフト
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021052701A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 グローブライド株式会社 竿体及び竿体を有する釣竿

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