JP6804240B2 - 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法 - Google Patents

中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6804240B2
JP6804240B2 JP2016172774A JP2016172774A JP6804240B2 JP 6804240 B2 JP6804240 B2 JP 6804240B2 JP 2016172774 A JP2016172774 A JP 2016172774A JP 2016172774 A JP2016172774 A JP 2016172774A JP 6804240 B2 JP6804240 B2 JP 6804240B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hollow cylinder
tubular
hollow
oriented
bent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016172774A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018038463A (ja
Inventor
登美子 湯次
登美子 湯次
知依 山本
知依 山本
和美 中原
和美 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizuno Corp
Mizuno Technics Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
Mizuno Technics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizuno Corp, Mizuno Technics Corp filed Critical Mizuno Corp
Priority to JP2016172774A priority Critical patent/JP6804240B2/ja
Publication of JP2018038463A publication Critical patent/JP2018038463A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6804240B2 publication Critical patent/JP6804240B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Golf Clubs (AREA)
  • Walking Sticks, Umbrellas, And Fans (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

本発明は、繊維強化樹脂製の中空筒体、曲げ部を有する繊維強化樹脂製の筒状成形体、及び曲げ部を有する繊維強化樹脂製の筒状成形体の製造方法に関する。
健康を維持、増進するためのウォーキングに使用するウォーキングポール、カービングスキーや滑降スキーに使用するスキーストック、或いはゴルフパター等として、繊維強化樹脂製の直状の中空筒体の一部を曲げ加工して成形してなる、曲げ部を有する筒状成形体を適用することが知られている。
こうした曲げ部を有する繊維強化樹脂製の筒状成形体を製造する方法として、特許文献1に記載される方法が知られている。特許文献1には、繊維強化樹脂製の滑降用ストックポールの製造方法が記載されている。図7(a)、(b)に示すように、特許文献1に記載される方法では、まず、炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させた炭素繊維プリプレグ100を、細芯材200と熱可塑性樹脂製の管体300からなる芯材400に巻回して、中空筒体500を形成する。このとき、ストックポールの剛性を確保するために、炭素繊維の配向方向が、ストックポールの軸線方向に引き揃えられるように、つまり、炭素繊維の配向方向が、芯材400の軸線方向に沿うようにして炭素繊維プリプレグ100を芯材400に巻回する。続いて、図7(b)に示すように、中空筒体500から細芯材200を引き抜き、ストックポール形状の成型溝600が形成された成形型700内に中空筒体500を圧入する。成形型700を閉塞し、中空筒体500内部を加圧しながら成形型700を加熱して、曲げ部が形成された筒状成形体を得る。
特開平6−277327号公報
特許文献1に記載される筒状成形体の製造方法では、炭素繊維プリプレグ100として、炭素繊維に熱硬化性樹脂を含浸させたものを使用していることから、成形型を使用しての加熱硬化が必須である。そのため、成形型700に圧入する手間がかかり、また、成形型700の加熱、冷却に時間がかかって製造サイクルが長くなり、作業効率が悪いという問題があった。
そこで、熱硬化性樹脂に代えて熱可塑性樹脂を含浸させた炭素繊維プリプレグを巻回して中空筒体を形成する方法が提案されている。この場合、熱可塑性樹脂が加熱により可塑化されることから、中空筒体を所定温度に加熱することにより中空筒体の変形が容易となる。成形型を使用せずに曲げ加工することができて。作業効率の点から優れている。
しかし、曲げ加工の際に成形型を使用しないと、曲げ加工された筒状成形体の曲げ部内側に皺がよりやすくなり、外観形状が悪くなるといった問題が新たに生じていた。これは、ウォーキングポール、スキーストック、或いはゴルフパター等、使用時に軸線方向に負荷がかかる道具に適用される筒状成形体では、剛性を確保するために、繊維強化性樹脂中の繊維が、筒状成形体の軸線方向に沿うように配向されていることによるものである。つまり、繊維が軸線方向に沿うように配向された中空筒体を曲げ加工すると、曲げ部外側では、樹脂が引き伸ばされて繊維が引っ張られる一方、曲げ部内側では、軸線方向に沿うように配向された繊維が樹脂とともに弛んだ状態となり、この撓みが、表面に発生する皺の原因となる。
本発明は、従来のこうした問題を解決するためになされたものであり、その目的は、外観形状に優れた筒状成形体を得ることである。
上記課題を解決するため、本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂からなり、一部を曲げ加工して使用される中空筒体であって、第1の中空筒部と第2の中空筒部を有し、前記第1の中空筒部には、該第1の中空筒部の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向され、前記第2の中空筒部には、該第2の中空筒部の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向され、前記第2の中空筒部の中心線に対する前記第2の強化繊維の交差角度は、前記第1の中空筒部の中心線に対する前記第1の強化繊維の交差角度より大きいことを特徴とする。
上記の発明では、繊維強化熱可塑性樹脂からなる中空筒体は、それぞれその周方向に対して交差する強化繊維の配向方向が異なる2種類の中空筒部を有する。そして、それぞれ強化繊維の中空筒部の中心線に対する交差角度は、第2の中空筒部に配向される第2の強化繊維が、第1の中空筒部に配向される第1の強化繊維より大きくなっている。
こうした中空筒体を加熱して繊維強化熱可塑性樹脂を可塑化し、第2の中空筒部を曲げ加工すると、曲げ加工された第2の中空筒部の内側に皺がよりにくい。これは、第2の中空筒部の中心線に対する第2の強化繊維の交差角度が相対的に大きいことから、繊維が樹脂とともに撓む状態となりにくいことによる。
また、中空筒体が繊維強化熱可塑性樹脂からなることから、中空筒体を曲げ加工する際に成形型を使用する必要がない。このため、作業効率に優れている。また、成型溝の形状に限定されることなく、所望の角度、所望の形状の曲げ部を有する筒状成形体を容易に得ることができる。このように、中空筒体の第2の中空筒部を曲げ加工すれば、外観形状に優れた筒状成形体を効率的に得ることができる。
なお、曲げ部を有する中空状の筒体と曲げ部を有しない中空状の筒体を区別するため、本明細書では、曲げ部を有しないものを中空筒体、曲げ部を有するものを筒状成形体というものとする。
上記の発明において、前記第2の中空筒部の周方向の一部には、中心線に沿う方向に第3の強化繊維が配向されていることが好ましい。
上記の発明において、前記繊維強化熱可塑性樹脂に用いられる熱可塑性樹脂は、熱可塑性エポキシ樹脂であることが好ましい。
上記課題を解決するため、本発明は、曲げ部を有する筒状成形体の製造方法であって、上記各発明の中空筒体の前記第2の中空筒部を曲げ加工して曲げ部を形成することを特徴とする。
上記課題を解決するため、本発明は、曲げ部を有する筒状成形体の製造方法であって、直状の芯材に繊維強化熱可塑性樹脂製のプリプレグを積層して、前記プリプレグからなる中空筒体を形成する積層工程と、前記中空筒体の外周にラッピングテープを巻き付けるラッピング工程と、前記ラッピングテープが巻き付けられた中空筒体を加熱して曲げ加工する曲げ工程と、を備え、前記積層工程では、前記芯材の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向された第1の中空筒部と、前記芯材の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向された第2の中空筒部とを、前記第2の強化繊維の前記芯材の軸方向に対する交差角度が、前記第1の強化繊維の前記芯材の軸方向に対する交差角度より大きくなるように前記プリプレグを積層し、前記曲げ工程では、前記第2の中空筒部を曲げ加工して曲げ部を形成することを特徴とする。
上記の発明では、積層工程で、それぞれその周方向に対して交差する強化繊維の配向方向が異なる2種類の中空筒部を有する中空筒体を形成する。そして、曲げ工程で、ラッピングテープが巻き付けられた中空筒体を加熱して、芯材の軸方向に対する交差角度が相対的に大きい第2の強化繊維が配向された第2の中空筒部を曲げ加工する。このため、曲げ加工された第2の中空筒部の曲げ部の内側では、繊維が樹脂とともに撓む状態となりにくく、第2の中空筒部の表面に皺がよることが抑制される。また、中空筒体が繊維強化熱可塑性樹脂からなることから、曲げ工程では成形型を使用することを不要とすることができる。成形型を使用しなくても、外観形状に優れた筒状成形体を製造することができる。
また、成形型に圧入する手間が不要となるとともに、成形型を加熱、冷却する工程が不要となり、作業効率が向上する。
さらに、筒状成形体の曲げ部の曲げ角度を種々設定する場合には、成形型での成形では、曲げ角度に応じた多くの成形型を用意する必要がありコストが掛かる。この点、上記の発明では、成形型に形成された成型溝の形状に限定されることなく、所望の角度、所望の形状の曲げ部を有する筒状成形体を得ることができることから、コスト的にも有利である。
上記の発明において、前記曲げ工程では、前記芯材とともに前記中空筒体を曲げ加工することが好ましい。
上記の発明において、前記曲げ工程では、前記芯材を抜き取った後、前記第2の中空筒部内に該芯材と同径か僅かに径の小さい曲げ用芯材を挿入して曲げ加工することが好ましい。
上記の発明において、前記積層工程では、前記芯材の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向されるとともに、前記芯材の周方向の一部に、前記芯材の中心線に沿う方向に第3の強化繊維が配向された前記第2の中空筒部を形成し、前記曲げ工程では、前記一部を除いた部分が内側となる方向に曲げ加工することが好ましい。
上記課題を解決するため、本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂からなる筒状成形体であって、直線部と曲げ部を有し、前記直線部には、該直線部の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向され、前記曲げ部には、該曲げ部の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向され、前記曲げ部の中心線に対する前記第2の強化繊維の交差角度は、前記直線部の中心線に対する前記第1の強化繊維の交差角度より大きいことを特徴とする。
上記の発明では、繊維強化熱可塑性樹脂からなる筒状成形体は、それぞれその周方向に対して交差する強化繊維の配向方向が異なる2種類の筒部を有する。一方の筒部は、中心線が直状の直線部であり、他方の筒部は、中心線が曲がった曲げ部である。そして、強化繊維の各筒部の中心線に対する交差角度は、曲げ部に配向される第2の強化繊維が、直線部に配向される第1の強化繊維より大きくなっている。
したがって、曲げ部の曲げ方向の内側では、第2の強化繊維が、曲げ部の中心線に沿う方向に繊維強化熱可塑性樹脂とともに撓んでおらず、撓みによる曲げ部での皺の発生が抑制されている。外観形状に優れた筒状成形体となっている。
本発明によれば、外観形状に優れた筒状成形体を得ることができる。
(a)は本実施形態のウォーキングポールを示す側面図、(b)は(a)のウォーキングポールの一部を構成する筒状成形体の側面図、(c)は(b)の筒状成形体を成形する前の中空筒体の側面図。 (a)は中空筒体の側面図、(b)は第2の中空筒部の拡大図、(c)は第2の中空筒部の強化繊維の配向方向を示す図。 中空筒体の第2の中空筒部の断面図。 (a)〜(g)は、本実施形態の中空筒体を製造する方法を説明する図。 (a)〜(d)は中空筒体の第2の中空筒部の変更例の断面図。 筒状中空体の変更例の側面図。 (a)、(b)は従来の繊維強化熱硬化樹脂製の筒状成形体の製造方法を説明する図。
以下、本発明を具体化した中空筒体、及び曲げ部を有する筒状成形体として、ウォーキングポールを例に挙げて、図1〜図3に従って説明する。
まず、繊維強化熱可塑性樹脂からなる中空筒体及び筒状成形体について、図1、図2に従って説明する。
図1(a)に示すように、本実施形態のウォーキングポールは、シャフト1、2、グリップ4、石突5から主に構成されている。シャフト1、2は、軸線方向に2分割されており、上側のシャフト1の上部にグリップ4が取り付けられ、下側のシャフト2の下部に石突5が取付けられている。シャフト1の下端及びシャフト2の上端が、連結部材3で連結されて固定されている。上側のシャフト1は、使用者がグリップ4を握った時にグリップ4部分が前方に傾斜するように、グリップ4の下端に相当する部分で曲げ加工されている。グリップ4には、使用者が手に引っ掛けるためのストラップ6が取付けられている。
図1(c)に示すように、本実施形態の中空筒体10は、直状に形成されている。図1(b)に示すように、中空筒体10の所定位置を曲げ加工することにより、中空筒体10の軸線方向の中間部分に、屈曲した部分が形成されて筒状成形体20とされる。本実施形態の筒状成形体20は、屈曲した部分を境としてその中心線Pの延びる方向が変わっている。屈曲した部分は、所定の曲率を有するR形状とされ、筒状成形体20における屈曲した部分の軸線方向両側では、中心線Pが直状となっている。
図1(a)、(b)に示すように、本実施形態の筒状成形体20は、ウォーキングポールの上側のシャフト1に適用される。筒状成形体20は、グリップ4が取付けられる部分の中心線が、グリップ4が取付けられない部分の中心線に対して13±2度傾斜した形状となっている。
図2(a)に示すように、中空筒体10は、繊維強化熱可塑性樹脂からなる直状の円筒体として形成されている。直径及び長さは、適宜決定することができるが、本実施形態では、直径が約10mm、厚みが約2mm、長さが約350mmに形成されている。
中空筒体10は、繊維強化熱可塑性樹脂中の強化繊維の配向方向が異なる第1の中空筒部11と第2の中空筒部12が、その軸線方向に連続して形成されている。本実施形態では、第2の中空筒部12が曲げ加工される。図1(b)に示すように、曲げ加工された後の筒状成形体20における第2の中空筒部12を、曲げ部22と言い、これが請求項で規定する「曲げ部」である。また、曲げ加工された後の筒状成形体20における第1の中空筒部11を、直線部21と言う。
曲げ部22の軸線方向の長さ、つまり、中空筒体10における第2の中空筒部12の軸線方向の長さは、中空筒体10の径、厚み、曲げ部22での曲げ角度に応じて、適宜の値に設定することができる。本実施形態では、第1の中空筒部11が、中空筒体10の軸線方向の一方の端部から約70mmまでと、他方の端部から約160mmまでの部分に形成されており、第2の中空筒部12は、2つの第1の中空筒部11、11の間に約120mmに亘って形成されている。言い方を変えれば、筒状成形体20における直線部21の軸線方向の長さは、筒状成形体20の一方の端部から約70mm、他方の端部から約160mmであり、曲げ部22の軸線方向の長さは、約120mmである。
図2(a)に矢印で示すように、第1の中空筒部11は、主となる強化繊維31が、第1の中空筒部11の中心線に沿う方向に配向されている。つまり、強化繊維31が、第1の中空筒部11の周方向に対して約90度の角度で交差する方向に配向されている。第1の中空筒部11に配向された強化繊維31が、請求項で規定する「第1の強化繊維」である。
なお、図示はしていないが、第1の中空筒部11は、強化繊維31以外に、第1の中空筒部11の中心線に対して直交する方向にも強化繊維が配向されている。第1の中空筒部11の中心線に対して直交する方向に配向された強化繊維と、強化繊維31との配合割合は、約1対5である。
図2(a)、(b)、及び図3に示すように、第2の中空筒部12は、強化繊維32が、第2の中空筒部12の中心線に対して約30度傾斜して配向されている傾斜部12aと、強化繊維33が、第2の中空筒部12の中心線に沿う方向に配向されている補強部12bを有している。第2の中空筒部12に配向された強化繊維32が、請求項で規定する「第2の強化繊維」であり、強化繊維33が、請求項で規定する「第3の強化繊維」である。
図2(c)に示すように、強化繊維32は、第2の中空筒部12の中心線に対して一方向へ約30度傾斜して配向されているものと、他方向へ約30度傾斜して配向されているものとから構成されている。言い方を変えれば、第2の中空筒部12の中心線に対してプラス方向へ約30度傾斜して配向されているものと、マイナス方向へ約30度傾斜して配向されているものとから構成されている。
なお、本実施形態では、第2の中空筒部12の傾斜部12aにおける強化繊維(第2の強化繊維)32の配向方向(中心線に対する傾斜角度)を約30度と設定したが、この値に限定されるものではない。中空筒体10の直径、曲げ部22での曲げ角度、筒状成形体20に要求される剛性等に応じて適宜設定することができる。
例えば、本実施形態の形状の筒状成形体20を成形する場合、すなわち、直径が約10mmの中空筒体10を曲げ加工して曲げ角度が13±2度の曲げ部22を形成する場合では、曲げ部22での曲げ方向内側での皺の発生を抑制する観点から、強化繊維32の配向方向を30度以上とすることが好ましい。また、ウォーキングポールとして適用する際の剛性を確保する観点から、60度以下とすることが好ましい。
第1の中空筒部11の周方向に対して交差する強化繊維31は、一方向のみのもので構成されるのではなく、複数方向に配向されるものを含んでいてもよい、例えば、強化繊維31が、第1の中空筒部11の中心線に沿う方向に配向されているものと、第1の中空筒部11の中心線に対して約5度傾斜して配向されているものとから構成されていてもよい。こうした場合、強化繊維31の交差角度とは、第1の中空筒部11の周方向に対して交差するすべての強化繊維の交差角度の平均値をいうものとする。
したがって、請求項で言う「第1の中空筒部の中心線に対する第1の強化繊維の交差角度」とは、第1の中空筒部11の周方向に対して交差するすべての強化繊維31の、第1の中空筒部11の中心線に対する交差角度の平均値をいうものとする。また、強化繊維31が、例えばプラス方向へ5度傾斜して配向されているものとマイナス方向へ5度傾斜して配向されているものを含む場合、いずれの強化繊維31も交差角度は5度であるとものとする。
これは、請求項で言う「第2の中空筒部の中心線に対する第2の強化繊維の交差角度」についても同様である。
図3に示すように、強化繊維32が配向された傾斜部12aは、第2の中空筒部12の周方向の全周に亘って形成されている。一方、強化繊維33が配向された補強部12bは、傾斜部12aの外周で、かつ、第2の中空筒部12の周方向の一部に形成されている。本実施形態では、第2の中空筒部12の外周面のうちの対向する2箇所で、それぞれ1/6〜1/4周程度の範囲に亘って形成されている。なお、補強部12bの周方向の範囲は例示であり、その範囲は適宜設定することができる。また、補強部12bは、第2の中空筒部12の軸線方向全長に亘って形成されている。
本実施形態では、繊維強化熱可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂は、熱可塑性の特徴を持ったエポキシ樹脂(本書面では、熱可塑性エポキシ樹脂という。)を使用している。熱可塑性エポキシ樹脂を使用して、シート状の繊維強化熱可塑性樹脂製プリプレグとしたものは、常温で適度な粘着性を有している。そのため、中空筒体10を形成するためにシート状の繊維強化熱可塑性樹脂製プリプレグを芯材に巻き付ける際、繊維強化熱可塑性樹脂製プリプレグ同士が接合しやすく、巻き付けが容易に行えるという利点がある。
なお、繊維強化熱可塑性樹脂を構成する熱可塑性樹脂はこれに限定されるものではなく、従来公知のものを適宜選択することができる。成形型を使用することなく、熱変形させることができるものであれば、特にその種類は限定されない。例えば、ナイロン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリルースチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
また、本実施形態では、繊維強化熱可塑性樹脂に配向される強化繊維31、32、33は、炭素繊維を使用している。なお、強化繊維は、これに限定されるものではなく、従来公知のものを適宜選択することができる。例えば、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン等が挙げられる。また、炭素繊維の場合も、ポリアクリロニトリル系、石油・石炭ピッチ系、レーヨン系、リグニン系のいずれであってもよい。
次に、繊維強化熱可塑性樹脂からなる中空筒体10を形成し、中空筒体10を曲げ加工して筒状成形体20を製造する方法について、図4に従って説明する。
図4に示すように、曲げ部22を有する筒状成形体20の製造方法は、直状の芯材(マンドレル)50に繊維強化熱可塑性樹脂製のプリプレグ41、42、及び補強層43を積層して、第1の中空筒部11及び第2の中空筒部12を有する中空筒体10を形成する積層工程と、中空筒体10の外周にラッピングテープ60を巻き付けるラッピング工程と、ラッピングテープ60が巻き付けられた中空筒体10を加熱して曲げ加工することにより曲げ部22を有する筒状成形体20を形成する曲げ工程とを備えている。
積層工程は、第1の中空筒部11と、第2の中空筒部12のうち傾斜部12aを形成する第1積層工程と、第2の中空筒部12の傾斜部12aの外周面上に補強部12bを形成する第2積層工程を備えている。本実施形態の積層工程で積層する繊維強化熱可塑性樹脂製のプリプレグ41、42、及び補強層43は、強化繊維31、32、33が一方向に配向されたシート状の、いわゆるUDプリプレグシートを使用している。
図4(a)に示すように、第1積層工程では、直状のマンドレル50に、繊維強化熱可塑性樹脂製のプリプレグ41、42を複数層巻き付ける。このうち、中空筒体10の第1の中空筒部11に対応する部分では、マンドレル50の軸線方向に沿うように強化繊維31が配向されたUDプリプレグシートと、マンドレル50の軸線方向に直交するように強化繊維が配向されたUDプリプレグシートとを貼り合わせたものをプリプレグ41として、複数層巻き付ける。このとき、強化繊維31の配向方向が、マンドレル50の軸線方向に沿うようにして巻き付ける。なお、マンドレル50の軸線方向に直交するように強化繊維が配向されたUDプリプレグシートと、マンドレル50の軸線方向に沿うように強化繊維31が配向されたUDプリプレグシートとの割合は、約1対5とする。
また、第2の中空筒部12の傾斜部12aに対応する部分では、マンドレル50の軸線方向に対してプラス方向へ約30度傾斜するように強化繊維32が配向されたUDプリプレグシートと、マイナス方向へ約30度傾斜するように強化繊維32が配向されたUDプリプレグシートとを貼り合わせたものをプリプレグ42として、複数層巻き付ける。プリプレグ41、42とも、巻き付ける層の数は、筒状成形体20の重量、剛性、撓り等を考慮して適宜決定することができる。
プリプレグ41、42は、炭素繊維に熱可塑性エポキシ樹脂を含浸させて形成されたものであることから、常温でも適度な粘着性を有している。したがって、マンドレル50にプリプレグ41、42を複数層巻き付ける際、外層側のプリプレグ41、42が、内層側のプリプレグ41、42に接合しやすく、巻き付け作業をスムーズに行うことができる。
こうして、図4(b)に示すように、マンドレル50に複数層のプリプレグ41、42が積層され、第1の中空筒部11と第2の中空筒部12の傾斜部12aとを有する中空筒体10が得られる。
図4(c)に示すように、第2積層工程では、第2の中空筒部12の傾斜部12aの外周面上に、繊維強化熱可塑性樹脂製のUDプリプレグシートが複数層積層されて薄板状とされた補強層43を積層する。補強層43は、UDプリプレグシートの強化繊維(第3の強化繊維)33が一方向に配向されるように複数層積層されている。薄板状の補強層43における強化繊維33と直交する方向の長さは、プリプレグ42が積層された第2の中空筒部12の傾斜部12aの周方向の長さの約1/6〜1/4に相当する長さに設定されている。また、補強層43における強化繊維33に沿う方向の長さは、第2の中空筒部12の傾斜部12aの軸線方向の長さと略同一に設定されている。こうした補強層43を2つ用意し、第2の中空筒部12の傾斜部12aの外周面における対向する部分に、強化繊維33の配向方向がマンドレル50の軸線方向に沿うように、2つの補強層43をそれぞれ積層する。
こうして、図4(d)に示すように、第2の中空筒部12の傾斜部12aの外周面の周方向の一部に補強層43が積層され、残りの部分には補強層43が積層されていない中空筒体10が得られる。第2の中空筒部12のうち、補強層43が積層された部分が補強部12bに相当する。
なお、積層工程で使用するマンドレル50は、中空筒体10と同様、熱可塑性樹脂で成形されていることが好ましい。これは、後に説明する曲げ工程において、中空筒体10をマンドレル50とともに加熱して曲げ加工した後冷却し、得られた筒状成形体20からマンドレル50を脱芯することによる。したがって、マンドレル50の材質は、プリプレグ41、42、及び補強層43より耐熱性に優れ、耐久性に優れているものであることが好ましい。また、成形時に中空筒体10に内圧を付与できる観点から熱膨張性に優れているものであることが好ましく、成形後に筒状成形体20から容易に脱芯することができる観点から熱収縮性、離型性に優れているものであることが好ましい。プリプレグ41、42、及び補強層43を構成するプリプレグシートの熱可塑性樹脂が熱可塑性エポキシ樹脂である場合、マンドレル50の材質として好ましい熱可塑性樹脂として、例えば、メチルペンテンポリマー(TPX)樹脂、ポリアセタール樹脂、耐熱ナイロン樹脂等を挙げることができる。
第1積層工程、第2積層工程からなる積層工程により、両端部に第1の中空筒部11が形成され、中央部に第2の中空筒部12が形成された中空筒体10が得られる。そして、第2の中空筒部12の外周面の一部では、補強部12bが傾斜部12aの外周面を覆った状態となっており、残りの部分では、傾斜部12aが露出している。
続いて、図4(e)で示すように、中空筒体10の外周面にラッピングテープ60を巻き付ける。
ラッピングテープ60は、中空筒体10の外周面に対して所定角度傾斜させ、長手方向に少しずつずらしながら張力を掛けた状態で巻き付ける。ラッピングテープ60は、市販される公知のものを使用することができ、その材質は特に限定されない。ラッピング時の引っ張り強さと延び特性に優れ、曲げ工程における加熱温度に追従した熱収縮特性と熱応力特性とを備えるとともに、成形後の筒状成形体20から容易に剥がすことのできる優れた離型性を備えているものが好ましい。
続いて、ラッピングテープ60が巻き付けられた中空筒体10を所定温度に加熱して、プリプレグ41、42、及び補強層43に含浸させた熱可塑性樹脂を熱軟化させて、第2の中空筒部12を曲げ加工する曲げ工程について説明する。
曲げ工程は、ラッピングテープ60が巻き付けられた中空筒体10内に、マンドレル50が存在した状態で行う。まず、中空筒体10を加熱炉内で加熱して、熱可塑性エポキシ樹脂を溶融軟化させて一体化させる。このときの加熱温度は、例えば約160℃に設定すればよい。なお、加熱温度は、プリプレグ41、42、及び補強層43中の熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜設定することができる。
続いて、中空筒体10を加熱炉から取り出して冷却する。図4(f)に示すように、中空筒体10の温度が約100℃となった状態で、中空筒体10における第2の中空筒部12を曲げ加工する。曲げ加工は、中空筒体10の両端部に形成された第1の中空筒部11を冶具で保持しながら行うことができる。
曲げ加工は、中空筒体10の第2の中空筒部12のうち、補強部12bが形成されていない部分が曲げ方向内側となるようにして行う。本実施形態では、第2の中空筒部12の外周面のうちの対向する2箇所に補強部12bが形成され、他の対向する2箇所に補強部12bが形成されていないことから、補強部12bが形成されていない部分が曲げ方向の内側及び外側となるようにして行う。
このようにして曲げ加工された中空筒体10を、その曲げ形状を保持したまま冷却すると、第2の中空筒部12の中間部分に屈曲した部分(所定の曲率を有するR形状となった部分)が形成された筒状成形体20が得られる。筒状成形体20では、屈曲した部分を境として、その中心線の延びる方向が変わる。そして、屈曲した部分の軸線方向両側では、曲げ部22から直線部21にかけて、中心線が直状となっている。
こうして得られた筒状成形体20は、曲げ部22の曲げ方向内側及び外側には、中心線に対する強化繊維32の交差角度が大きい傾斜部12aのみが形成されている。このため、曲げ部22の曲げ方向内側では、強化繊維32が熱可塑性樹脂とともに撓む状態となりにくく、成形された筒状成形体20の表面に皺がよることが抑制される。また、曲げ部22の外側では、強化繊維32が引っ張られる状態となりにくく、曲げ加工がし易くなるとともに、強化繊維32の引き攣れが抑制される。
続いて、図4(g)に示すように、筒状成形体20のラッピングテープ60を取り除くとともに、マンドレル50を脱芯する。その後、得られた筒状成形体20の表面を研磨、塗装等して仕上げ加工し、ウォーキングポールの上側シャフト1に適用する。
次に、本実施形態の中空筒体10、及び曲げ部22を有する筒状成形体20の製造方法の作用効果について述べる。
(1)中空筒体10は、強化繊維(第1の強化繊維)31が配向された第1の中空筒部11と、強化繊維(第2の強化繊維)32が配向された第2の中空筒部12を有している。強化繊維31は、第1の中空筒部11の中心線に沿うように配向され、強化繊維32は、第2の中空筒部12の中心線に対して所定角度で交差して配向されている。そして、第2の中空筒部12の中心線に対する強化繊維32の交差角度は、第2の中空筒部12の中心線に対する強化繊維31の交差角度より大きく設定されている。
したがって、第2の中空筒部12を曲げ加工すると、曲げ加工により屈曲された部分の近傍では強化繊維32が撓みにくい。第2の中空筒部12を曲げ加工することにより、曲げ部22の表面における皺の発生を抑制することができる。曲げ部22を有する筒状成形体20の外観形状を良好なものとすることができる。
また、強化繊維31が中心線に沿うように配向された第1の中空筒部11により、中空筒体10、及び曲げ加工された筒状成形体20の軸線方向の剛性を確保することができる。
(2)中空筒体10は、第2の中空筒部12の周方向の一部に、補強部12bが形成されているとともに、第2の中空筒部12の周方向の残りの部分には、補強部12bが形成されていない。つまり、第2の中空筒部12の周方向の一部のみに、中空筒体10の中心線に沿う方向に強化繊維33が配向されている部分が存在する。したがって、第2の中空筒部12のうち、強化繊維33が配向されていない部分が曲げ方向の内側となるように曲げ加工すれば、曲げ部22での皺の発生を抑制することができる。そして、強化繊維33が配向されている部分が存在していることにより、第2の中空筒部12での剛性を向上させることができる。
(3)本実施形態の筒状成形体20は、第2の中空筒部12の中心線に対する強化繊維32の角度が約30度である。こうした角度に設定することにより、剛性を保持しつつ第2の中空筒部を曲げ加工したときの皺の発生をより好適に抑制することができる。
(4)本実施形態では、中空筒体10の全長約350mmのうち、強化繊維32の中心線に対する交差角度が相対的に大きい第2の中空筒部12は、約120mmの長さに過ぎない。このため、第1の中空筒部11でウォーキングポールに必要な剛性を確保することができる。
(5)本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、繊維強化熱可塑性樹脂からなる中空筒体10を曲げ加工している。このため、中空筒体10を所定温度に加熱すれば変形が容易となり、成形型を不要とすることができる。製造コストを低減させることができる。
(6)筒状成形体20の製造方法では、UDプリプレグシートからなるプリプレグ41、42、及び補強層43をマンドレル50に巻き付けて中空筒体10を形成する積層工程を備えている。プリプレグ41、42、及び補強層43は、炭素繊維に熱可塑性エポキシ樹脂を含浸させたものを使用している。熱可塑性エポキシ樹脂は、常温で粘着性を有していることから、プリプレグ41、42、及び補強層43を巻き付ける際、内側の層と外側の層とが接合しやすい。このため、プリプレグ41、42、及び補強層43をスムーズに巻き付けることができ、中空筒体10の外観形状を良好なものとすることができる。
また、中空筒体10内でUDプリプレグシートのずれや、層間での隙間が生じにくく、成形された筒状成形体20内でのボイドの発生を抑制することができる。筒状成形体20の性状を均一にすることができる。
(7)補強層43は、UDプリプレグシートを薄板状に形成したものを積層している。このため、所望の形状としやすく、また、中空筒体10の所望の位置に位置合わせしやすい。
(8)成形型を使用して曲げ部22を有する筒状成形体20を成形する場合、成形型に形成された成型溝の形状に沿った一律な曲げ角度の筒状成形体20しか成形することができない。多種類の曲げ角度を設定したい場合、設定する曲げ角度の数だけ成形型が必要となる、この点、本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、冶具を用いて曲げ加工することが可能である。筒状成形体20の曲げ部22での曲げ角度のカスタマイズを容易に行うことができる。曲げ角度が様々に設定された筒状成形体20の製造コストを低減させることができる。
(9)本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、中空筒体10にラッピングテープ60を巻き付けたまま、所定温度に加熱している。中空筒体10を加熱すると、熱可塑性エポキシ樹脂が熱溶融するとともに、ラッピングテープ60が熱収縮する。そのため、硬化後の筒状成形体20の表面が平滑化して、外観形状に優れたものとなる。
(10)本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、中空筒体10にラッピングテープ60を巻き付けたまま、曲げ加工をしている。このため、筒状成形体20の外周面に傷がついたり、径がゆがんだりすることが抑制されて、外観形状に優れ、均質な筒状成形体20を得ることができる。
(11)本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、マンドレル50を熱可塑性樹脂で形成し、マンドレル50とともに中空筒体10を曲げ加工している。このため、曲げ加工前にマンドレル50を脱芯して、曲げ加工可能な芯材に変えたり、或いは、中空筒体10内に圧力をかけながら曲げ加工したりする必要がない。製造工程を簡略化することができる。
(12)プリプレグ41、42、及び補強層43は、炭素繊維に熱可塑性エポキシ樹脂を含浸させたものを使用している。熱可塑性エポキシ樹脂には、メチルエチルケトン、トルエン等、塗料に使用される成分が入っていることから、筒状成形体20の表面に塗料を塗布すると、塗料中の溶剤により筒状成形体20の表面が少し侵された状態となる。このため、曲げ加工後ラッピングテープ60をはずして塗装すれば、研磨加工をしなくても表面が平滑な塗装物が得られ、シャフト1に適用することができる。研磨工程が不要となり、製造工程を削減することができる。
上記実施形態は以下のように変更してもよく、また、これらの変更例を適宜組み合わせて適用してもよい。
・ 上記実施形態では、2つの補強部12bを第2の中空筒部12の外周面の対向する部分に形成した。しかし、補強部12bを形成する位置は、この場合に限らない。図5(a)に示すように、第2の中空筒部12の外周面の周方向における半分以上、例えば、約3/4周に亘って1箇所形成してもよい。この場合、補強部12bが形成されていない残りの約1/4を内側にして曲げ加工すればよい。
また、図5(b)に示すように、第2の中空筒部12の外周面の周方向の一部を除いた部分に、幅の小さい補強部12bを多数設けてもよい。この場合、補強部12bが設けられていない一部を内側にして曲げ加工すればよい。或いは、図5(c)のように、補強部12bを第2の中空筒部12の内周側に設け、その上を傾斜部12aで覆うようにしてもよい。図5(d)に示すように、補強部12bを中間層に設けてもよい。
なお、図5(a)、(b)に示すように、曲げ方向の外側となる部分に補強部12bが形成された筒状成形体20を製造する場合、補強部12bとなる繊維強化熱可塑樹脂製の補強層43は以下のように構成することが好ましい。
補強層43は、強化繊維33が第2の中空筒部12の中心線に沿う方向に配向されている。そのため、補強層43が中空筒体10において曲げ方向の外側となる部分に配置されていると、曲げ加工により強化繊維33が引っ張られて引き攣れた状態となりやすい。そこで、補強層43を曲げ方向の外側となる部分に配置する場合、曲げ加工の際の妨げとならないよう、強化繊維33に切込みを入れておくことが好ましい。切込みは、強化繊維33が配向された補強層43を、第2の中空筒部12の中心線に対して30度〜45度傾斜する方向に切込むことにより形成することが好ましい。
・ 補強部12bの軸線方向の長さは、傾斜部12aと略同一でなくてもよい。傾斜部12aより短くてもよい。或いは、傾斜部12aより長くして、第1の中空筒部11の外周面上にまで形成されていてもよい。この場合、第1の中空筒部11の軸線方向の途中まで形成されていてもよく、第1の中空筒部11の軸線方向全体、つまり、中空筒体10の全長に亘って形成されていてもよい。
・ 補強部12bを省略してもよい。つまり、中空筒体10の第2の中空筒部12に補強層43を積層しなくてもよい。
・ 第1の中空筒部11には、その中心線に沿う方向に強化繊維31が配向されているが、強化繊維31の配向される方向はこれに限定されない。中心線から傾斜した方向に配向されていてもよい。軸線方向の剛性を確保する観点から言えば、周芯線に対する傾斜角度は小さいほうが好ましい。
また、第1の中空筒部11の中心線に沿う方向に配向される強化繊維31、第1の中空筒部11の中心線に直交する方向に配向される強化繊維のみならず、他の方向に配向されるものを含んでいてもよい。
・ 第2の中空筒部12には、その中心線に対して±方向に約30度傾斜して強化繊維32が配向されているが、プラス方向に傾斜する強化繊維32と、マイナス方向に傾斜する強化繊維32との交差角度が同じでなくてもよい。また、プラス方向に傾斜する強化繊維32が、異なる傾斜角度の複数の強化繊維32から構成されていてもよく、マイナス方向に傾斜する強化繊維32が、異なる傾斜角度の複数の強化繊維32から構成されていてもよい。
・ 中空筒体10は、UDプリプレグシートを使用したプリプレグ41、42、及び補強層43を積層させて構成したが、これに限定されない。織物状の強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸してなるクロスプリプレグシートを使用してもよく、或いは、強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸してなるトウプリプレグを編み上げる組物により形成してもよい。また、第1の中空筒部11にUDプリプレグシートを使用し、第2の中空筒部12にクロスプリプレグシートを使用する等、異なる構成のプリプレグシートを使用してもよい。
クロスプリプレグシートを使用する場合、第2の中空筒部12では、強化繊維32の配向方向が±45度となるように積層することが好ましい。また、クロスプリプレグシートで交差する強化繊維32をプラスマイナス方向に同じ角度で配向せず、例えば、一方の強化繊維32が+30度、他方の強化繊維32が−60度となるように配向してもよい。
組物の場合、芯材の軸線方向に沿う方向に配向されたトウプリプレグと、芯材の軸線方向にプラスマイナスの所定角度で配向されたトウプリプレグとからなる3軸構造で編み上げていく。芯材の移動速度と、組糸が設置されたキャリアの回転速度とを調整して、第1の中空筒部11、第2の中空筒部12での組角度を設定すればよい。この場合、芯材の軸線方向に沿う方向に配向されるトウプリプレグは、第2の中空筒部12での皺の発生を抑制するために、中空筒体10の周方向の一部にのみ存在するようにする。例えば、中空筒体10の外周面の対向する部分の長手方向に延びるように配置すればよい。中空筒体10を曲げ加工する際に、芯材の軸線方向に沿う方向に配向されるトウプリプレグが存在しない部分が曲げ方向の内側となるようにする。
なお、第2の中空筒部12での皺の発生を抑制するために、軸線方向にプラスマイナスの所定角度でらせん状に配向された2軸構造で構成してもよい。この場合、剛性を確保するために、第1の中空筒部11での組角度は、できるだけ軸線方向に沿う方向とすることが好ましい。
・ 本実施形態では、曲げ部22での屈曲した部分は、所定の曲率を有するR形状とされ、曲げ部22では屈曲した部分を境として筒状成形体20の中心線の延びる方向が変わっているが、屈曲した部分の形状は、これに限定されない。所定の曲率を有するR形状の部分が複数存在して、それぞれの曲率が異なっていてもよい。曲げ部22での屈曲した部分とは、曲げ加工された部分を境として筒状成形体20の中心線の延びる方向が変わっているものをいう。
・ 本実施形態では、屈曲した部分の軸線方向両側では、曲げ部22から直線部21にかけて、中心線が直状となっている。しかし、曲げ部22の形状はこれに限定されない。図6に示すように、曲げ部22全体が所定の曲率を有するR形状であってもよい。つまり、曲げ加工された部分が軸線方向に連続して存在していてもよい。
・ 曲げ部22は、筒状成形体20に1箇所形成されているもののみならず、複数箇所形成されていてもよい。また、曲げ部22としてR形状に湾曲された部分が、連続して形成されて全体に円弧状となっていてもよい。こうした形状のものは、ウォーキングポールといった略直状のものに適用されるのではなく、例えば、テニスラケットのフレーム等に略円弧状のものに適用することができる。
・ 本実施形態の中空筒体10は、円筒体としたが、これに限定されない。例えば、断面楕円形の楕円筒体であってもよい。
・ 本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、積層工程(第1積層工程)は、第1、第2の中空筒部11、12に対応するプリプレグ41、42を同時に巻き付けるように説明したが、これを別々に巻き付けてもよい、例えば、図4(a)に示す左側のプリプレグ41を先に複数層積層し、次に、中央のプリプレグ42を複数層積層し、最後に右側のプリプレグ41を複数層積層してもよい。巻き付け順序、巻き付け方法は、適宜選択することができる。
・ 本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、曲げ加工は、中空筒体10の両端部に形成された第1の中空筒部11を冶具で保持しながら行ったが、これに限定されない。例えば、第1の中空筒部11を手で把持して曲げ加工してもよく、或いは、釘等が打ち込まれて所望の成形形状に保持可能な簡易な型に設置して曲げ加工してもよい。
・ 本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、曲げ加工は、中空筒体10をマンドレル50とともに加熱して行ったがこれに限定されない。曲げ工程の前にマンドレル50を脱芯し、第2の中空筒部内に曲げ加工用の曲げ用芯材を挿入後、加熱、曲げ加工を行うようにしてもよい。曲げ用芯材は、積層工程で使用するマンドレル50と同径か僅かに小さい径のものを使用する。また、曲げ用芯材の材質は、熱可塑樹脂製であることが好ましく、本実施形態で説明したマンドレル50と同様の材質であることが好ましい。なお、曲げ用芯材を使用する場合には、積層工程で使用するマンドレル50は、熱可塑性樹脂製のものでなくてもよい。例えば、アルミニウム合金、鉄等の金属製であってもよい。
・ 本実施形態の筒状成形体20の製造方法では、曲げ工程で、中空筒体10を約160℃に加熱して熱可塑性エポキシ樹脂を溶融軟化させて一体化させた後、約100℃まで冷却して曲げ加工を行った。これに限らず、成形された中空筒体10を100℃より低温まで冷却した後、約100℃まで再加熱して曲げ加工を行ってもよい。
・ 筒状成形体20は、ウォーキングポールに適用されるだけでなく、スキーストック、ゴルフパターに適用することができる。また、曲げ部を有するものであれば、適宜適用することができる。
以下、本実施形態の筒状成形体20の実施例について具体的に記載する。
ここでは、径、及び第2の中空筒部12での強化繊維32の配向方向が異なる複数の中空筒体10を形成し、第2の中空筒部12を曲げ加工して曲げ部22が形成された筒状成形体20を成形した。それぞれの筒状成形体20の外観形状を観察して、強化繊維32の配向方向と筒状成形体20の外観形状とを比較した。
まず、直径が10mmのマンドレル50と、直径が20mmのマンドレル50の2種類を用意した。いずれのマンドレル50も直状である。それぞれのマンドレル50に、炭素繊維強化熱可塑性エポキシ樹脂からなるプリプレグ41、42を複数層巻き付けて中空筒体10を形成した。
第1の中空筒部11に対応する部分には、マンドレル50の軸線方向に沿うように強化繊維31が配向されたUDプリプレグシートと、マンドレル50の軸線方向に直交するように強化繊維が配向されたUDプリプレグシートとが、5対1の割合となるように貼り合わせたものをプリプレグ41として巻き付けた。
また、第2の中空筒部12の傾斜部12aに対応する部分には、マンドレル50の軸線方向に対してプラス方向へ所定角度傾斜するように強化繊維32が配向されたUDプリプレグシートと、マイナス方向へ同じ角度傾斜するように強化繊維32が配向されたUDプリプレグシートとを貼り合わせたものをプリプレグ42として巻き付けた。傾斜角度は、表1に示したとおりである。本実施例では、いずれの中空筒体10も、補強部12bを積層しない構成とした。
プリプレグ41、42が積層された中空筒体10の積層厚みは、マンドレル50の直径が10mmのものでは1.8mm、マンドレル50の直径が20mmのものでは1.0mmとした。
得られた中空筒体10の外周にラッピングテープ60を巻き付けた後、160℃に加熱された加熱炉内で中空筒体10を加熱した。続いて、中空筒体10を加熱炉から取り出して冷却し、中空筒体10の温度が約100℃となった状態で、中空筒体10における第2の中空筒部12を曲げ加工した。曲げ角度は、10度、15度の2種類とした。
曲げ加工されて曲げ部22が形成された筒状成形体20から、ラッピングテープを剥がし、その外観形状を観察した。外観形状の観察は、筒状成形体20の第2の中空筒部12表面の皺の有無を確認することにより行った。
その結果を表1に示す。表中、繊維方向とは、第2の中空筒部12での強化繊維32の配向方向を言う。また、○は、筒状成形体20の表面に皺が確認されない場合、△は、皺が少し確認される場合、×は、曲げ加工された内側全体に皺が確認される場合とした。
表1より、直径10mmのマンドレル50にプリプレグ41、42を巻き付けて成形した中空筒体10を、曲げ角度15度で曲げ加工した場合には、第2の中空筒部12での強化繊維32の配向方向が±30度以上であれば、表面に皺が観察されず、良好な外観形状となることがわかった。一方、配向方向が±27度以下では、表面に皺が観察され、外観形状が良好でない結果となった。
10…中空筒体、11…第1の中空筒部、12…第2の中空筒部、20…筒状成形体、21…直線部、22…曲げ部、31…強化繊維(第1の強化繊維)、32…強化繊維(第2の強化繊維)、33…強化繊維(第3の強化繊維)、41、42…プリプレグ、43…補強層(プリプレグ)、50…マンドレル、60…ラッピングテープ。

Claims (9)

  1. 繊維強化熱可塑性樹脂からなるとともに、その内面が全長に亘って凹凸のない面として形成され、一部を曲げ加工して使用される中空筒体であって、
    第1の中空筒部と第2の中空筒部を有し、
    前記第1の中空筒部には、該第1の中空筒部の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向され、
    前記第2の中空筒部には、該第2の中空筒部の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向され、
    前記第2の中空筒部の中心線に対する前記第2の強化繊維の交差角度は、前記第1の中空筒部の中心線に対する前記第1の強化繊維の交差角度より大きいことを特徴とする中空筒体。
  2. 前記第2の中空筒部の周方向の一部には、中心線に沿う方向に第3の強化繊維が配向されている請求項1に記載の中空筒体。
  3. 前記繊維強化熱可塑性樹脂に用いられる熱可塑性樹脂は、熱可塑性エポキシ樹脂である請求項1又は2に記載の中空筒体。
  4. 請求項1〜3に記載の中空筒体の前記第2の中空筒部を曲げ加工して曲げ部を形成することを特徴とする曲げ部を有する筒状成形体の製造方法。
  5. 曲げ部を有する筒状成形体の製造方法であって、
    直状の芯材に繊維強化熱可塑性樹脂製のプリプレグを積層して、前記プリプレグからなる中空筒体を形成する積層工程と、
    前記中空筒体の外周にラッピングテープを巻き付けるラッピング工程と、
    前記ラッピングテープが巻き付けられた中空筒体を加熱して曲げ加工する曲げ工程と、を備え、
    前記積層工程では、前記芯材の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向された第1の中空筒部と、前記芯材の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向された第2の中空筒部とを、前記第2の強化繊維の前記芯材の軸線方向に対する交差角度が、前記第1の強化繊維の前記芯材の軸線方向に対する交差角度より大きくなるように前記プリプレグを積層して、その内面が全長に亘って凹凸のない面として構成された前記中空筒体を形成し、
    前記曲げ工程では、前記第2の中空筒部を曲げ加工して曲げ部を形成することを特徴とする曲げ部を有する筒状成形体の製造方法。
  6. 前記曲げ工程では、前記芯材とともに前記中空筒体を曲げ加工する請求項5に記載の曲げ部を有する筒状成形体の製造方法。
  7. 前記曲げ工程では、前記芯材を抜き取った後、前記第2の中空筒部内に該芯材と同径か僅かに径の小さい曲げ用芯材を挿入して曲げ加工する請求項5に記載の曲げ部を有する筒状成形体の製造方法。
  8. 前記積層工程では、前記芯材の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向されるとともに、前記芯材の周方向の一部に、前記芯材の中心線に沿う方向に第3の強化繊維が配向された前記第2の中空筒部を形成し、
    前記曲げ工程では、前記一部を除いた部分が内側となる方向に曲げ加工する請求項5〜7のいずれか一項に記載の曲げ部を有する筒状成形体の製造方法。
  9. 繊維強化熱可塑性樹脂からなる筒状成形体であって、
    直線部と曲げ部を有し、
    該筒状成形体の内面は、前記直線部及び前記曲げ部の全長に亘って凹凸のない面として形成され、
    前記直線部には、該直線部の周方向に対して交差する第1の強化繊維が配向され、
    前記曲げ部には、該曲げ部の周方向に対して交差する第2の強化繊維が配向され、
    前記曲げ部の中心線に対する前記第2の強化繊維の交差角度は、前記直線部の中心線に対する前記第1の強化繊維の交差角度より大きいことを特徴とする筒状成形体。
JP2016172774A 2016-09-05 2016-09-05 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法 Active JP6804240B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016172774A JP6804240B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016172774A JP6804240B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018038463A JP2018038463A (ja) 2018-03-15
JP6804240B2 true JP6804240B2 (ja) 2020-12-23

Family

ID=61623846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016172774A Active JP6804240B2 (ja) 2016-09-05 2016-09-05 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6804240B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7024959B2 (ja) * 2017-09-25 2022-02-24 中部エンジニアリング株式会社 繊維強化樹脂管状体
JP7038678B2 (ja) * 2019-02-18 2022-03-18 キャスコ株式会社 ゴルフクラブ
JP7191809B2 (ja) * 2019-12-13 2022-12-19 ミズノ テクニクス株式会社 繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法
JP7108958B1 (ja) * 2022-02-01 2022-07-29 達雄 森 歩行杖

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3143754B2 (ja) * 1990-12-07 2001-03-07 横浜ゴム株式会社 繊維補強熱可塑性樹脂からなる異形管の製造方法
JP2631171B2 (ja) * 1992-01-30 1997-07-16 株式会社有沢製作所 Frp製滑降用ストックポール及びその製造法
JP2004017412A (ja) * 2002-06-14 2004-01-22 Murata Mach Ltd 曲がりパイプの製造方法
JP2005007657A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Mamiya Op Co Ltd 湾曲管状体とその成型方法
JP4263752B2 (ja) * 2007-08-10 2009-05-13 トヨタ自動車株式会社 繊維強化樹脂部材とその製造方法、および繊維織物の製造装置
JP6043678B2 (ja) * 2013-03-29 2016-12-14 積水化成品工業株式会社 繊維強化複合体の製造方法及び繊維強化複合体
JP6138736B2 (ja) * 2014-09-11 2017-05-31 本田技研工業株式会社 繊維強化樹脂材の配設装置及び軸状複合部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018038463A (ja) 2018-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6804240B2 (ja) 中空筒体、曲げ部を有する筒状成形体、及び曲げ部を有する筒状成形体の製造方法
JP5515984B2 (ja) シャシーフレーム
JP4732103B2 (ja) 繊維強化樹脂製の管状部材の製造方法
JP5460441B2 (ja) 釣糸ガイド及びその製造方法
JP2020099543A (ja) ゴルフシャフト
KR101509103B1 (ko) 복합재 파이프, 복합재 롤러, 복합재 파이프 제조방법 및 복합재 파이프를 이용한 복합재 롤러 제조방법
US20170225383A1 (en) Method of manufacturing shaft-shape composite member
JP6996073B2 (ja) 管状体及びパター用ゴルフクラブシャフト、並びにその製造方法
KR20140103708A (ko) 복합재 파이프 및 복합재 롤러
US6454691B1 (en) Method for making tubular product of fiber composite material
KR101387124B1 (ko) 복합재 롤러
WO2022211050A1 (ja) シャフトおよびその製造方法、ゴルフクラブ用シャフト
JP4510260B2 (ja) 管状成形体の製造方法
CN106540420B (zh) 球棒本体及其制法
JPH0615750A (ja) 屈曲部を有する繊維強化樹脂製管の成形方法及び繊維強化樹脂製管
JP5302514B2 (ja) ゴルフクラブ用シャフトの製造方法
JP2013106782A (ja) ゴルフクラブシャフト
JP2015008818A (ja) ゴルフクラブ用シャフトおよびその製造方法
JPH0464374A (ja) ゴルフクラブ用シャフト及びその製造方法
JP2023091611A (ja) シャフト及びその製造方法
JP2015131423A (ja) バー状部品の製造方法
JPH02141229A (ja) 繊維強化熱硬化性樹脂製曲管の成形方法
JP3278353B2 (ja) 管状体
JP6181551B2 (ja) ゴルフクラブシャフト及びその製造方法
JP2002205343A (ja) 管状体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200923

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6804240

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250