JP7191809B2 - 繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法 - Google Patents

繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法 Download PDF

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本発明は、繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法に関する。
特許文献1は、曲がりパイプの製造方法について記載している。
図20に示すように、弾性を有する外層被覆材61と、液相と固相とに相変化自在な内部充填材62とで構成されたマンドレル63を用いている。内部充填材62が固相の状態で、マンドレル63に対して糸状のプリプレグをブレイディング成形する。ブレイディング成形によって得られた成形体64において、プリプレグは、パイプの軸方向に対して所定の傾斜角度となるように編み込まれる。
図21に示すように、内部充填材62を液相にしてマンドレル63を任意の形状に変形可能にした後、マンドレル63とともに成形体64を曲線状の型溝が形成された金型65内に配置して樹脂を硬化させる。
図22に示すように、内部充填材を抜き取ってマンドレル63を取り外すことにより、曲がりパイプ60を製造している。
特開2004-17412号公報
特許文献1の曲がりパイプ(繊維強化複合材)60の製造方法では、ブレイディング成形を行った後でマンドレル63とともに成形体64を曲げている。そのため、曲がりパイプ(繊維強化複合材)60の外表面における局所的な位置である屈曲部の外側と内側とにおいて、曲がりパイプ(繊維強化複合材)60の軸方向に対するプリプレグの傾斜角度が異なった状態となりやすい。
すなわち、図2に示すように、屈曲部以外の直線状の箇所におけるプリプレグ(以下、「第1UDテープ」ともいう。)30aの傾斜角度α1に対して、図3に示すように、屈曲部の外側P1における第1UDテープ30aの傾斜角度α2は小さくなりやすい。
また、図4に示すように、屈曲部の内側P2における第1UDテープ30aの傾斜角度α3は、第1UDテープ30aの傾斜角度α1に比べて大きくなりやすい。
屈曲部の外側P1と内側P2とにおいて第1UDテープ30aの傾斜角度が異なることにより、屈曲部の外側P1と内側P2とにおいて、弾性率や、強度等の特性に差が生じやすくなるという課題を有している。
また、特許文献1の曲がりパイプ(繊維強化複合材)60の、ブレイディング成形によって得られた成形体64において、成形体64に用いられる樹脂が、仮に、熱可塑性樹脂であると、弾性を有する外層被覆材61と、液相と固相とに相変化自在な内部充填材62とで構成されたマンドレル63の耐熱性にも課題を有する。仮に、熱可塑性樹脂として、300℃を超える融点を有するPEEK樹脂(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)を用いた場合など、これに対応できるマンドレルは存在しない。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、屈曲部を有する繊維強化複合材であって、局所的な特性の差が小さい繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法を提供することにある。
また、さらには、UDテープの樹脂が熱可塑性樹脂であっても同様の効果を有する繊維強化複合材、及び、繊維強化複合材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための繊維強化複合材は、UDテープが所定の傾斜角度で管状に編み込まれた状態で形成された繊維強化複合材であって、前記繊維強化複合材は、当該繊維強化複合材の軸方向に対して屈曲した屈曲部を備えており、前記繊維強化複合材の外表面における前記屈曲部の外側と内側とにおいて、前記傾斜角度は等しく構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、繊維強化複合材の外表面における屈曲部の外側と内側とにおいて傾斜角度は等しく構成されている。そのため、屈曲部を有する繊維強化複合材において、局所的な特性の差を小さくすることができる。
上記繊維強化複合材について、前記傾斜角度は、30~50°の範囲内における±6°以内の角度であることが好ましい。この構成によれば、UDテープの傾斜角度が、繊維強化複合材の特性を向上させるうえで好適なものとなる。
上記繊維強化複合材について、前記UDテープに含浸された樹脂が熱可塑性樹脂であることが好ましい。この構成によれば、UDテープに含浸された樹脂が熱硬化性樹脂である態様に比べて、UDテープの成形性を向上させやすいため、繊維強化複合材の寸法精度を向上させることが容易になる。
上記課題を解決するための繊維強化複合材の製造方法は、UDテープが所定の傾斜角度で管状に編み込まれた状態で形成され、軸方向に対して屈曲した屈曲部を備える繊維強化複合材であって、前記繊維強化複合材の外表面における前記屈曲部の外側と内側とにおいて、前記傾斜角度は等しく構成されている繊維強化複合材の製造方法であって、複数のマンドレル部材を連結して、複数の屈曲部と複数のテーパ部の少なくともいずれか一方を備えるマンドレルを組み立てるマンドレル組立工程と、前記マンドレル組立工程で得られたマンドレルに対してUDテープを用いてブレイディング成形を行うブレイディング成形工程と、前記ブレイディング成形工程で得られた成形体を切断する切断工程と、切断された成形体から前記マンドレルを引抜く脱芯工程とを有することを要旨とする。
この構成によれば、複数の屈曲部を備えるマンドレルを用いてブレイディング成形を行うことにより、繊維強化複合材の外表面における屈曲部の外側と内側とにおいてUDテープの傾斜角度を等しくすることができる。そのため、屈曲部を有しつつ、局所的な特性の差が小さい繊維強化複合材を製造することができる。
上記繊維強化複合材の製造方法について、前記ブレイディング成形工程で得られた成形体の表面に樹脂フィルムを巻回し、さらに前記樹脂フィルムの表面に高収縮テープを巻回した後、加熱処理を行って前記樹脂フィルムを構成する樹脂を前記成形体に含浸する含浸工程を有することが好ましい。この構成によれば、成形体に含浸された樹脂によって、UDテープ同士の接点をより好適に固定することができる。また、UDテープが編組されることにより生じる編組隙間を樹脂フィルムを構成する樹脂で埋めることができるため、成形体の表面をより平滑にすることができる。
上記繊維強化複合材の製造方法について、前記ブレイディング成形工程において、ブレイディング成形を行う位置に前記マンドレルが常に位置するように、自動送り手段によって前記マンドレルを移動させることが好ましい。この構成によれば、手動でマンドレルを移動させる態様に比べて、より安定した状態でブレイディング成形を行うことができる。
本発明によれば、屈曲部を有する繊維強化複合材における局所的な特性の差を小さくすることができる。
第1実施形態の繊維強化複合材の斜視図。 第1実施形態の繊維強化複合材の直線状の箇所の平面図。 従来技術の繊維強化複合材における屈曲部外側の平面図。 従来技術の繊維強化複合材における屈曲部内側の平面図。 第1実施形態のマンドレル部材の斜視図。 第1実施形態のマンドレル部材の断面図。 第1実施形態の継手の斜視図。 第1実施形態の継手の断面図。 第1実施形態のマンドレルの断面図。 第1実施形態のマンドレルの側面図。 ブレイディング装置を側面視した模式図。 ブレイディング装置を平面視した模式図。 第2実施形態の繊維強化複合材の斜視図。 第2実施形態のマンドレル部材の斜視図。 第2実施形態のマンドレル部材の断面図。 第2実施形態の継手の斜視図。 第2実施形態の継手の断面図。 第2実施形態のマンドレルの断面図。 第2実施形態のマンドレルの側面図。 従来技術のブレイディング成形体の断面図。 従来技術の曲げ加工を行う金型の斜視図。 従来技術の曲げパイプの斜視図。 別の従来技術のマンドレル部材の斜視図。 別の従来技術のマンドレル部材の側面図。 別の従来技術のマンドレル部材を用いたブレイディング成形におけるマンドレル部材と成形体の断面図。
(第1実施形態)
繊維強化複合材の第1実施形態を説明する。
図1、2に示すように、繊維強化複合材10はUDテープ30が管状に編み込まれて形成されている。繊維強化複合材10の軸方向に対して直交する横断面において、繊維強化複合材10の外周形状は円形状であるとともに、内周形状も円形状で構成されている。
繊維強化複合材10は、軸方向に対して屈曲した屈曲部20を有している。屈曲部20は、繊維強化複合材10の長手方向における中央部に設けられている。屈曲部20の屈曲角度βは、特に限定されないが、2~30°であることが好ましく、3~20°であることがより好ましい。ここで、屈曲角度βは、繊維強化複合材10の一端側の端部10aから屈曲部20に向かう軸方向である第1軸方向D1と、屈曲部20から繊維強化複合材10の他端側の端部10bに向かう軸方向である第2軸方向D2とのなす角度を意味するものとする。言い換えれば、繊維強化複合材10の第1軸方向D1と第2軸方向D2は、屈曲角度βだけ傾斜した状態で交差している。
UDテープ30は、繊維強化複合材10の軸方向に対して所定の傾斜角度となるように配向した状態で編み込まれている。ここで、UDテープ30は、複数の繊維が一方向に配向した状態で樹脂が含浸されて形成されたテープを意味するものとする。
UDテープ30を構成する樹脂としては、特に限定されず、公知の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。UDテープ30を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂であると、熱硬化性樹脂に比べてUDテープ30の成形性を向上させやすいため好ましい。
UDテープ30に用いられる熱硬化性樹脂としては、特に限定されず、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等を用いることができる。UDテープ30に用いられる熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂(以下、「ポリアミド樹脂」ともいう。)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体樹脂(以下、「ABS樹脂」ともいう。)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(以下、「PEEK樹脂」ともいう。)等を用いることができる。その中でも、ポリアミド樹脂、PEEK樹脂は成形しやすいため好ましい。さらに、PEEK樹脂は、耐熱性に優れるためより好ましい。
UDテープ30において一方向に配向した繊維としては、特に限定されず、繊維強化複合材に用いられる公知の繊維を用いることができる。UDテープ30に用いられる繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維を挙げることができる。その中でも、炭素繊維は、引張弾性率、引張強度等の特性に優れるため好ましい。
UDテープ30の長さは、特に限定されず、20m以上であることが好ましく、30~200mであることがより好ましい。
UDテープ30の厚さは特に限定されず、0.1~0.5mmであることが好ましく、0.1~0.3mmであることがより好ましい。
UDテープ30の幅は、特に限定されず、1.0~10mmであることが好ましい。中でも、PEEK樹脂の場合は、1.5~3mmであることがより好ましい。
ただし、UDテープ30は、一方向に配向した繊維が樹脂によって含浸されており、その形態は、幅50~300mmのシート状のものをスリット加工を施すことによって、上記に示すUDテープ30の幅を有するようにしてもよい。
図2に繊維強化複合材10の平面図を示す。
図2において、左右方向が繊維強化複合材10の軸方向とし、図2の左側を繊維強化複合材10の一端側、右側を繊維強化複合材10の他端側とする。繊維強化複合材10の径方向の中央部Mを基準として、繊維強化複合材10の他端側に向かう軸方向を0°とする。中央部Mから、繊維強化複合材10の他端側に対して左側(図2の上側)の傾斜角度をプラスの角度で表し、繊維強化複合材10の他端側に対して右側(図2の下側)の傾斜角度をマイナスの角度で表す。
図2に示すように、繊維強化複合材10は、繊維強化複合材10の軸方向に対して左側に傾斜角度α1で傾斜した第1UDテープ30aと、繊維強化複合材10の軸方向に対して右側に傾斜角度-α1で傾斜した第2UDテープ30bとを有している。第1UDテープ30aと第2UDテープ30bは、後述のようにブレイディング成形されている。
なお、繊維強化複合材10を平面視すると、第1UDテープ30aと第2UDテープ30bは、繊維強化複合材10の径方向外側ほど曲率が大きな曲線状に構成されているが、中央部Mから直線状に延びていると仮定して傾斜角度を決定するものとする。
第1UDテープ30aの傾斜角度α1は、特に限定されないが、30~50°の範囲内であることが好ましく、35~45°の範囲内であることがより好ましい。
第2UDテープ30bの傾斜角度-α1は、上記第1UDテープ30aの傾斜角度α1と正負が逆であることを除いて、同様に構成されていることが好ましい。
繊維強化複合材10は、中央糸として繊維強化複合材10の軸方向に沿って延びるUDテープ30である第3UDテープ(図示省略)、及び/又は、中央糸として繊維強化複合材の軸方向に沿って延びる金属繊維(図示省略)を有している。
金属繊維としては、特に限定されず、ステンレス製の繊維を用いることができる。
後述のように、第1UDテープ30aと第2UDテープ30bが所定の傾斜角度α1、-α1となりつつ、第3UDテープ、及び/又は、金属繊維が軸方向に沿って延びるようにブレイディング成形を行うことによって、第1UDテープ30a、第2UDテープ30b、及び、中央糸は管状に編み込まれている。
図2に示すように、本実施形態の繊維強化複合材10において、屈曲部20以外の直線状の箇所における第1UDテープ30aの傾斜角度α1は、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおける第1UDテープ30aの傾斜角度と等しく構成されている。また、屈曲部20以外の直線状の箇所における第2UDテープ30bの傾斜角度-α1は、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおける第2UDテープ30bの傾斜角度と等しく構成されている。
なお、図1に示すように、屈曲部20の外側P1とは、繊維強化複合材10の外表面における屈曲部20の屈曲中心側とは反対側を意味するものとする。屈曲部20の内側P2とは、繊維強化複合材10の外表面における屈曲部20の屈曲中心側を意味するものとする。
屈曲部20以外の直線状の箇所における第1UDテープ30aの傾斜角度α1が、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおける第1UDテープ30aの傾斜角度と等しく構成されるとは、屈曲部20以外の直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、及び、屈曲部20の内側P2において、第1UDテープ30aの傾斜角度が揃っていることを意味するものとする。
同様に、屈曲部20以外の直線状の箇所における第2UDテープ30bの傾斜角度-α1が、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおける第2UDテープ30bの傾斜角度と等しく構成されるとは、屈曲部20以外の直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、及び、屈曲部20の内側P2において、第2UDテープ30bの傾斜角度が揃っていることを意味するものとする。
言い換えれば、本実施形態の繊維強化複合材10は、直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、及び、屈曲部20の内側P2のいずれにおいても、第1UDテープ30aの傾斜角度は一定に構成され、第2UDテープ30bの傾斜角度は一定に構成されている。
第1UDテープ30aの傾斜角度が揃っている状態としては、特に限定されないが、直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、及び、屈曲部20の内側P2のいずれにおいても、第1UDテープ30aの傾斜角度の差((α1-α2)、及び、(α1-α3))が、±3°以内であることが好ましく、±2°以内であることがより好ましい。第2UDテープ30bの傾斜角度-α1も同様に構成されていることが好ましい。
言い換えれば、直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、及び、屈曲部20の内側P2のいずれにおいても、第1UDテープ30aの傾斜角度α1、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1は、±6°以内の角度であることが好ましく、±4°以内の角度であることがより好ましい。
第1実施形態の繊維強化複合材10の製造方法について説明する。
繊維強化複合材10は、以下に記載するマンドレル組立工程、ブレイディング成形工程、含浸工程、切断工程、脱芯工程を順に経ることにより製造される。
(マンドレル組立工程)
マンドレル組立工程は、複数のマンドレル部材を連結して、複数の屈曲部を備えるマンドレルを組み立てる工程である。
図5、6に示すように、マンドレル部材40は、円柱状に構成されている。マンドレル部材40の両端部には、マンドレル部材40の軸方向に直交する横断面に対して、傾斜面40aが形成されている。両傾斜面40aの中央には、継手が挿入される挿入孔40bが軸方向に沿って設けられている。
ここで、傾斜面40aの傾斜角度は、図1に示される屈曲部20の屈曲角度βに対して、β/2とする。
図7~9に示すように、複数のマンドレル部材40は、挿入孔40bに挿入された継手41を介して連結される。継手41は、円柱状に構成されており、軸方向の中央部に、屈曲部41aが設けられている。継手41の屈曲部41aにおける屈曲角度γは、繊維強化複合材10の屈曲部20の屈曲角度βと等しく構成されている。
マンドレル部材40の材質は特に限定されず、マンドレル42に用いられる公知の材質を採用することができる。マンドレル部材40の材質としては、主に鉄鋼で、例えば、炭素鋼、ステンレス鋼等を用いることができる。継手41の材質も特に限定されないが、マンドレル部材40と同じ材質であることが好ましい。
図9に示すように、継手41の一端側を一方のマンドレル部材40の挿入孔40bに挿入し、継手41の他端側を他方のマンドレル部材40の挿入孔40bに挿入することにより、2つのマンドレル部材40は連結される。2つのマンドレル部材40は同一形状で構成されており、一方のマンドレル部材40に対して、他方のマンドレル部材40を周方向に180°回転させた状態で2つのマンドレル部材40は連結される。
図10に示すように、同様にして複数のマンドレル部材40を連結することにより、複数の屈曲部42aを備えるマンドレル42が組み立てられる。
(ブレイディング成形工程)
ブレイディング成形工程は、組立工程で得られたマンドレル42に対してブレイディング装置50を用いてUDテープ30を管状に編み込む工程である。
図11、12に示すように、載置台51には収容溝51aが設けられており、この収容溝51aに収容された状態でマンドレル42を載置する。収容溝51aの幅は、マンドレル42の幅方向の寸法よりも大きく構成されており、収容溝51a内にマンドレル42は遊嵌された状態で収容されている。
ここで、図10に示すように、マンドレル42の幅方向の寸法とは、マンドレル42が延びる方向である長手方向に直交する方向の寸法であって、隣り合う屈曲部42aの頂点間の長さTを意味するものとする。
図11に示すように、収容溝51a内におけるマンドレル42の後端部には、マンドレル42をブレイディング装置50側へ移動させる押し棒52が配置されている。載置台51には、押し棒52を所定の速度で移動させる駆動装置54が取り付けられている。駆動装置54で押し棒52を移動させると、マンドレル42の後端部が押されることにより、マンドレル42はブレイディング装置50に対して自動的に移動する。そのため、押し棒52及び駆動装置54は、マンドレル42を自動的に移動させる自動送り装置として機能する。
図11、12に示すように、マンドレル42を自動的に移動させてブレイディング装置50を通過させながら、マンドレル42に対して第1UDテープ30a、第2UDテープ30b、中央糸としての第3UDテープ30c、及び、中央糸としての金属繊維31を用いてブレイディング成形を行う。
第1UDテープ30a、及び、第2UDテープ30bは、ブレイディング装置50に設けられたボビン50aからキャリア50bを通じて供給され、編組部Aにおいて編み込まれる。
ブレイディング成形を行うと、第1UDテープ30a及び第2UDテープ30bからマンドレル42に対して張力が加わる。この張力は、径方向外側からマンドレル42の全周に略均等に加わる。
マンドレル42は収容溝51aに遊嵌されているため、第1UDテープ30a及び第2UDテープ30bからの張力に応じて、マンドレル42の長手方向の向きを変更することができるように構成されている。マンドレル42におけるブレイディング成形が行われている編組部Aでは、径方向外側から略均等に張力が加わることによって、マンドレル42の軸方向がマンドレル42の搬送方向に沿う状態となる。これにより、マンドレル42の屈曲部42aにブレイディング成形を行う際にも、マンドレル42の軸方向がマンドレル42の搬送方向に沿う状態となる。言い換えれば、常に、マンドレル42が芯出しされた状態で、ブレイディング成形が行われることになる。
ブレイディング成形によって得られる成形体53は、成形体53の搬送方向の前方に配置された把持装置55において把持(チャック)される。把持装置55は、移動ベルト56上に取り付けられており、移動ベルト56の移動に合わせて、搬送方向に移動することができるように構成されている。把持装置55を移動させることによって、成形体53を搬送方向に沿って引き出すことができるように構成されている。把持装置55の移動速度は、マンドレル42の後端部を押す押し棒52の移動速度と略等しくなるように構成されている。
(含浸工程)
含浸工程は、ブレイディング成形工程で得られた成形体53の表面に樹脂フィルムを巻回し、さらに樹脂フィルムの表面に高収縮テープを巻回した後、加熱処理を行って樹脂フィルムを構成する樹脂を成形体53に含浸する工程である。
樹脂フィルムとしては、特に限定されず、公知の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いることができる。樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂であると、熱硬化性樹脂に比べて含浸させやすいため好ましい。樹脂フィルムは、UDテープ30を構成する樹脂と同じ樹脂であると、成形体53により均一に含浸させやすいため好ましい。
高収縮テープとしては、特に限定されず、公知の高収縮テープを用いることができる。高収縮テープとしては、加熱溶融しにくいポリイミド樹脂製であることが好ましく、例えば、DUNSTONE社製の熱収縮フィルムである「HI-SHRINKTAPE」を用いることが好ましい。
加熱処理の条件としては、UDテープ30に樹脂フィルムを構成する樹脂を含浸することができる条件を適宜選択することができる。加熱処理の条件としては、例えば、空気雰囲気中で、380~450℃で加熱することが好ましく、400~430℃で加熱することがより好ましい。また、上記加熱温度で、1~4分間加熱することが好ましく、2~3分間加熱することがより好ましい。加熱処理を行った後、高収縮テープは剥がして除去する。
(切断工程)
切断工程は、ブレイディング成形工程で得られた成形体53を所定の長さに切断する工程である。
図10に示すように、マンドレル42における矢印Cで示した箇所が切断箇所となるように、マンドレル部材40を切断することなく、成形体53のみを切断する。
(脱芯工程)
脱芯工程は、切断工程で切断された成形体から、マンドレル42を引き抜く工程である。切断面における成形体及びマンドレル42の一方の端部を把持した状態で、切断面における成形体及びマンドレル42の他方の端部を引き抜くことにより、脱芯を行う。
以上の工程を順に経ることにより、本実施形態の繊維強化複合材10を得ることができる。
繊維強化複合材10の用途としては特に限定されず、屈曲部20を有する繊維強化複合材10が用いられる公知の用途に適宜用いることができる。屈曲部20を有する繊維強化複合材10の用途としては、例えば、骨髄腔に取り付けられるガンマー型ネイル装置が挙げられる。
第1実施形態の作用について説明する。
従来の製造方法で製造した繊維強化複合材10は、ブレイディング成形を行った後に成形体64を曲げている。
そのため、図3に示すように、屈曲部20の外側P1における第1UDテープ30aの傾斜角度α2、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α2は、屈曲部20以外の直線状の箇所(図2参照)における第1UDテープ30aの傾斜角度α1、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1に比べて小さくなりやすい。すなわち、屈曲部20の外側P1は、軸方向に引っ張られるように力が加わるため、UDテープ30は繊維強化複合材10の軸方向に沿って配向しやすくなる。
さらに、屈曲部20の外側P1において、第3UDテープ同士の間隔、及び/又は、金属繊維同士の間隔は大きくなりやすくなる。
また、図4に示すように、屈曲部20の内側P2における第1UDテープ30aの傾斜角度α3、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α3は、屈曲部20以外の直線状の箇所(図2参照)における第1UDテープ30aの傾斜角度α1、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1に比べて大きくなりやすい。すなわち、屈曲部20の内側P2は、軸方向に圧縮されるように力が加わるため、UDテープ30は繊維強化複合材10の径方向に沿って配向しやすくなる。
さらに、屈曲部20の内側P2において、第3UDテープ同士の間隔、及び/又は、金属繊維同士の間隔は小さくなりやすくなり、場合によっては蛇行することもある。
このように、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおいて、UDテープ30の傾斜角度が異なるとともに、中央糸の間隔が異なることにより、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおいて、弾性率や強度等の特性に差が生じやすくなる。
これに対し、図2に示すように、本実施形態の繊維強化複合材10は、予め屈曲部42aを有するマンドレル42を用いて、常に、マンドレル42が芯出しされた状態でブレイディング成形を行っている。そのため、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおけるUDテープ30の傾斜角度は、屈曲部20以外の直線状の箇所のUDテープ30の傾斜角度と等しくなっている。また、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおける中央糸の間隔も、屈曲部20以外の直線状の箇所と等しくなっている。当然、中央糸の蛇行等も観察されない。
第1実施形態の効果について説明する。
(1)繊維強化複合材10の外表面における屈曲部20の外側P1と内側P2とにおいて、第1UDテープ30aの傾斜角度α1は等しく構成され、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1は等しく構成されている。したがって、屈曲部20を有する繊維強化複合材10において、局所的な特性の差を小さくすることができる。
なお、局所的とは、繊維強化複合材10の直線状の箇所、屈曲部20の外側P1、屈曲部20の内側P2等の範囲が限られた任意の領域を意味するものとする。また、局所的な特性としては、弾性率や強度等が挙げられる。強度としては、曲げ強度や圧縮強度等を意味するものとする。また、局所的な特性の差には、繊維強化複合材10の形状自体に由来する特性の差は含まないものとする。
(2)第1UDテープ30aの傾斜角度α1、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1は、30~50°の範囲内における±6°以内の角度である。したがって、UDテープ30の傾斜角度が、繊維強化複合材10の特性を向上させるうえで好適なものとなる。
(3)UDテープ30に含浸された樹脂が熱可塑性樹脂である。したがって、UDテープ30に含浸された樹脂が熱硬化性樹脂である態様に比べて、UDテープ30の成形性を向上させやすいため、繊維強化複合材10の寸法精度を向上させることが容易になる。
(4)マンドレル42が芯出しされた状態でブレイディング成形が行われる。
マンドレル42の屈曲部42aに対しても、屈曲部20の外側P1と内側P2とにおいてUDテープ30の傾斜角度を等しくすることができる。したがって、局所的な特性の差が小さい繊維強化複合材10を製造することができる。
(5)複数の屈曲部42aを備えるマンドレル42を用いてブレイディング成形を行っている。そのため、従来技術のように、弾性を有する外層被覆材61と、液相と固相とに相変化自在な内部充填材62とで構成されたマンドレル63を用いる必要がない。耐熱性の高いマンドレルを用いることが可能になるため、例えば、PEEK樹脂など、融点の高い熱可塑性樹脂を用いた場合においてもブレイディング成形を好適に行うことができる。
(6)ブレイディング成形工程で得られた成形体53の表面に樹脂フィルムを巻回し、さらに樹脂フィルムの表面に高収縮テープを巻回した後、加熱処理を行って樹脂フィルムを構成する樹脂を成形体53に含浸する含浸工程を有する。したがって、成形体53に含浸された樹脂によって、UDテープ30同士の接点をより好適に固定することができる。さらに、UDテープ30が編組されることにより生じる編組隙間を樹脂フィルムを構成する樹脂で埋めることができるため、成形体53の表面をより平滑にすることができる。
(7)ブレイディング成形工程において、ブレイディング成形を行う位置にマンドレル42が常に位置するように、自動送り手段によってマンドレル42を移動させる。したがって、手動でマンドレル42を移動させる態様に比べて、より安定した状態でブレイディング成形を行うことができる。
(第2実施形態)
繊維強化複合材10の第2実施形態を説明する。
図13に示すように、第2実施形態の繊維強化複合材10は、UDテープが管状に編み込まれて形成されている。繊維強化複合材10の軸方向に対して直交する横断面において、繊維強化複合材10の外周形状は円形状であるとともに、内周形状も円形状で構成されている。繊維強化複合材10は、軸方向に沿って外径が大きくなるテーパ部21を備えている。具体的には、繊維強化複合材10の軸方向における一端側の端部10aの直径L1は、繊維強化複合材10の軸方向における他端側の端部10bの直径L2よりも大きく構成されている。そして、繊維強化複合材10の軸方向における全体において、他端側の端部から一端側の端部に向かって直径が徐々に大きくなるように構成されている。言い換えれば、繊維強化複合材10の全体がテーパ形状となるように構成されている。
上記直径L1、直径L2、及び、テーパ部の長さL3は、特に限定されないが、テーパ率;(L1-L2)/L3の値が、0.001~0.200であることが好ましく、0.03~0.100であることがより好ましい。
繊維強化複合材10の軸方向に沿うテーパ部21の先端側P3と基端側P4とにおいて、第1UDテープ30aの傾斜角度は等しく構成されている。同様に、繊維強化複合材10の軸方向に沿うテーパ部21の先端側P3と基端側P4とにおいて、第2UDテープ30bの傾斜角度は等しく構成されている。
ここで、テーパ部21の先端側P3は、繊維強化複合材10の軸方向における中央部よりも一端側を意味し、テーパ部21の基端側P4は、繊維強化複合材10の軸方向における中央部よりも他端側を意味するものとする。
第2実施形態の繊維強化複合材10の製造方法について説明する。
第2実施形態の製造方法は、第1実施形態の製造方法と比べて、マンドレルの形状が異なること以外は、同じ工程であるため、マンドレル組立工程以外の説明を省略する。
(マンドレル組立工程)
図14、15に示すように、マンドレル部材43は、円柱状に構成されている。マンドレル部材43の両端側は、マンドレル部材43の中央部に対して外径が小さく構成されて先細形状となっている。言い換えれば、マンドレル部材43の中央部から両端部側に向かって外径が小さくなるテーパ部43aが形成されている。マンドレル部材43の両端部には、テーパ部43aよりも外径が小さく構成されるとともに、軸方向外側に突出した突出部43bが形成されている。
図16~18に示すように、複数のマンドレル部材43は、両端部に取り付けられた継手44を介して連結される。継手44は、円柱状に構成されており、軸方向の両端面に、軸方向に延びる孔部44aが形成されている。
図18に示すように、継手44の一端側の孔部44aに一方のマンドレル部材43の他端側の突出部43bを挿入するとともに、継手44の他端側の孔部44aに他方のマンドレル部材43の一端側の突出部43bを挿入することによって、2つのマンドレル部材43は連結される。
図19に示すように、同様にして複数のマンドレル部材43を連結することにより、複数のテーパ部43aを備えるマンドレル45が組み立てられる。
なお、切断工程においては、図19の矢印Cで示す箇所で成形体のみ切断し、その後、切断された成形体からマンドレルを引き抜く脱芯工程において、マンドレルを除去した後、得られた成形体を、図19の矢印C’で示す箇所で切断することにより、テーパ部21を備える繊維強化複合材10が製造される。
第2実施形態の作用について説明する。
従来のテーパ部を有する繊維強化複合材の製造方法では、図23、24に示すように、一端側が太く、他端側に向かって外径が小さく構成されて先細形状となるテーパ部43a’が形成されているマンドレル部材43’が使用されている。
図25に示すように、複数のマンドレル部材43’を個別に用いてブレイディング成形を行い、直管テーパ状の成形体53’を作製した後、図25の矢印Cで成形体53’を切断し、さらに、矢印C’で成形体のみ切断し、その後、脱芯工程を経て製造されていた。このような製造方法では、成形時の各成形体間の距離が相対的に大きくなりやすく、切断工程における材料ロスが多くなるという課題を有している。
これに対し、本実施形態の繊維強化複合材10は、予め複数のテーパ部43aを有するマンドレル45を用いてブレイディング成形を行っている。そのため、テーパ部43aにおける第1UDテープ30aの傾斜角度、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度は、直線状の箇所における第1UDテープ30aの傾斜角度α1、及び、第2UDテープ30bの傾斜角度-α1と等しくなる。
また、テーパ部43a’を備えるマンドレル部材43’を個別に用いてブレイディング成形を行う態様に比べて、第2実施形態の方が複数の成形体を相対的に近い距離で連続的に成形することができる。
第2実施形態によれば、上記第1実施形態の効果(2)~(7)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(8)テーパ部21の軸方向に沿う先端側P3と基端側P4とにおいて、第1UDテープ30aの傾斜角度は等しく構成され、第2UDテープ30bの傾斜角度は等しく構成されている。したがって、テーパ部21を有する繊維強化複合材10において、局所的な特性の差を小さくすることができる。
(9)予め複数のテーパ部43aを有するマンドレル45を用いてブレイディング成形を行っているため、テーパ部43a’を備えるマンドレル部材43’を個別に用いてブレイディング成形を行う態様に比べて、複数の成形体を相対的に近い距離で連続的に成形することができる。したがって、切断工程において生じる材料ロスを抑制することができる。
同様に、第1実施形態においても、複数の屈曲部42aを備えるマンドレル42を用いてブレイディング成形を行っているため、屈曲部を備えるマンドレル部材を個別に用いてブレイディング成形を行う態様に比べて、切断工程において生じる材料ロスを抑制することができる。
第1実施形態及び第2実施形態は、以下のように変更して実施することができる。第1実施形態、第2実施形態、及び、以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第1実施形態において、屈曲部20は、繊維強化複合材10の長手方向における中央部に設けられていたが、この態様に限定されない。屈曲部20は、繊維強化複合材10の長手方向における中央部よりも一端側、もしくは、中央部よりも他端側に設けられていてもよい。繊維強化複合材10の長手方向の全体に湾曲した形状で設けられていてもよい。
・第2実施形態において、マンドレル部材43の両端部にテーパ率が等しいテーパ部43aを設けていたが、一端側と他端側とで、テーパ部43aのテーパ率を異なるものとしてもよい。
・繊維強化複合材10は、屈曲部20とテーパ部21の両方を備えていてもよい。例えば、マンドレル組立工程において、屈曲部42aとテーパ部43aを有するようにマンドレル部材40、43組み立てることにより、屈曲部20とテーパ部21の両方を備える繊維強化複合材10を製造することができる。
・第1UDテープ30aの傾斜角度α1は、30~50°に限定されない。繊維強化複合材10を好適に用いることができる範囲において、第1UDテープ30aの傾斜角度α1は適宜選択することができる。第2UDテープ30bの傾斜角度-α1も同様である。
・繊維強化複合材10の軸方向に対して直交する横断面において、繊維強化複合材10の内周形状は円形状で構成されていたが、円形状以外の形状で構成されていてもよい。例えば、繊維強化複合材10の内周形状は、楕円形状、オーバル形状、四角形状、四角形状以外の多角形状であってもよい。マンドレル部材40、43として、横断面形状が円形状以外のものを用いることによって、繊維強化複合材10の内周形状を変更することができる。
・ブレイディング成形を行う第1UDテープ30a、第2UDテープ30b、第3UDテープ、及び、金属繊維の本数は適宜変更することが可能である。また、第3UDテープと金属繊維は、少なくともいずれか一方が省略されていてもよい。
・マンドレル組立工程において、マンドレル部材同士を連結する継手は省略されていてもよい。例えば、マンドレル部材同士が凹凸の関係で係合して連結されるように構成されていてもよい。
・ブレイディング成形工程において、自動送り手段はマンドレル42を移動させるように構成されていたが、この態様に限定されない。マンドレル42を移動させることに代えて、ブレイディング装置50を自動送りするように構成されていてもよい。また、自動送り手段は、省略されており、手動で移動させるように構成されていてもよい。
・繊維強化複合材10の製造方法において、含浸工程は省略されていてもよい。例えば、ブレイディング成形工程において、UDテープ30を構成する樹脂が十分に溶融してUDテープ30同士の接点が好適に固定されていれば、含浸工程を省略することができる。
10…繊維強化複合材、20…屈曲部、21…テーパ部、P1…屈曲部の外側、P2…屈曲部の内側、P3…テーパ部の先端側、P4…テーパ部の基端側。

Claims (6)

  1. UDテープが所定の傾斜角度で管状に編み込まれた状態で形成された繊維強化複合材であって、
    前記繊維強化複合材は、当該繊維強化複合材の軸方向に対して屈曲した屈曲部を備えており、
    前記繊維強化複合材の外表面における前記屈曲部の外側と内側とにおいて、前記傾斜角度は等しく構成されていることを特徴とする繊維強化複合材。
  2. 前記傾斜角度は、30~50°の範囲内における±6°以内の角度である請求項1に記載の繊維強化複合材。
  3. 前記UDテープに含浸された樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1又は2に記載の繊維強化複合材。
  4. UDテープが所定の傾斜角度で管状に編み込まれた状態で形成され、軸方向に対して屈曲した屈曲部を備える繊維強化複合材であって、前記繊維強化複合材の外表面における前記屈曲部の外側と内側とにおいて、前記傾斜角度は等しく構成されている繊維強化複合材の製造方法であって、
    複数のマンドレル部材を連結して、複数の屈曲部を備えるマンドレルを組み立てるマンドレル組立工程と、
    前記マンドレル組立工程で得られたマンドレルに対してUDテープを用いてブレイディング成形を行うブレイディング成形工程と、
    前記ブレイディング成形工程で得られた成形体を切断する切断工程と、
    切断された成形体から前記マンドレルを引抜く脱芯工程とを有することを特徴とする繊維強化複合材の製造方法。
  5. 前記ブレイディング成形工程で得られた成形体の表面に樹脂フィルムを巻回し、さらに前記樹脂フィルムの表面に高収縮テープを巻回した後、加熱処理を行って前記樹脂フィルムを構成する樹脂を前記成形体に含浸する含浸工程を有する請求項4に記載の繊維強化複合材の製造方法。
  6. 前記ブレイディング成形工程において、ブレイディング成形を行う位置に前記マンドレルが常に位置するように、自動送り手段によって前記マンドレルを移動させる請求項4又は5に記載の繊維強化複合材の製造方法。
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