JP2004276570A - マンドレル - Google Patents
マンドレル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004276570A JP2004276570A JP2003089247A JP2003089247A JP2004276570A JP 2004276570 A JP2004276570 A JP 2004276570A JP 2003089247 A JP2003089247 A JP 2003089247A JP 2003089247 A JP2003089247 A JP 2003089247A JP 2004276570 A JP2004276570 A JP 2004276570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mandrel
- wound
- tube
- product
- wound portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Moulding By Coating Moulds (AREA)
Abstract
【課題】被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができるマンドレルを提供する。
【解決手段】マンドレル1は、円柱形状の被巻付け部2、及び被巻付け部2の両端に形成された軸部3を備える。被巻付け部2は、製造する製品の長さに対応した第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から構成され、その中央部を境に第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能に構成されている。第1被巻付け部4は、軸部3側とは反対側にその本体の外径より小径のボス部8を備える。ボス部8は周面8aを備え、周面8aの中間部が製造する製品の境に対応する位置となる。ボス部8は、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とが連結されて一体となった状態で第1被巻付け部4の端面4a及び第2被巻付け部5の端面5aとともに環状の溝を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】マンドレル1は、円柱形状の被巻付け部2、及び被巻付け部2の両端に形成された軸部3を備える。被巻付け部2は、製造する製品の長さに対応した第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から構成され、その中央部を境に第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能に構成されている。第1被巻付け部4は、軸部3側とは反対側にその本体の外径より小径のボス部8を備える。ボス部8は周面8aを備え、周面8aの中間部が製造する製品の境に対応する位置となる。ボス部8は、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とが連結されて一体となった状態で第1被巻付け部4の端面4a及び第2被巻付け部5の端面5aとともに環状の溝を形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸方向に複数に分割可能なマンドレルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、FRP(繊維強化プラスチック)製の円筒状のチューブや容器等を効率よく成形する方法としてフィラメントワインディング法がある。フィラメントワインディング法を用いて円筒状のチューブを製造する一般的な方法として、1本のマンドレルの周囲に樹脂含浸繊維を巻き付けた後、樹脂を硬化させて製造する方法が用いられている。そして、樹脂を硬化させた後、そのマンドレルからチューブを脱型する。
【0003】
また、1本のマンドレルから1つのチューブを製造するだけでは、その生産効率が悪いため、1本で複数のチューブが製造可能なマンドレルが提案されている。例えば、図15に示すように、マンドレル本体51と、そのマンドレル本体51の中央及び両端に形成された凹部52に嵌合した分割マンドレル53を備えたマンドレル50がある(例えば、特許文献1参照。)。このマンドレル50を用いてフィラメントワインディング法により樹脂含浸繊維を巻き付けると、分割マンドレル53及びマンドレル本体51に樹脂含浸繊維が巻き付けられ、分割マンドレル53の箇所でチューブ54の拡管部が形成される。そして、樹脂含浸繊維を所定量巻付けた後、樹脂を硬化させることで2つのチューブ54を有する成形品55を製造することができる。そして、その成形品55の中央部において切断することで2つのチューブ54を1本のマンドレル50で同時に製造することが可能である。従って、マンドレルの交換作業等を減らし、生産効率を向上させる。
【0004】
また、1つのマンドレルに繊維の巻付位置を複数設定し、1つの巻付位置でマンドレルに繊維を巻き付け、その後、他の巻付位置で巻き付けを行うことで複数のチューブを同時に製造する方法がある。この方法によっても、マンドレルの交換作業等を減らすため生産効率を向上させることが可能である(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
ところで、マンドレルを用いて製造されるチューブの形状は円筒状に限らず、一部にテーパ状の部分(テーパ部)を有するものも知られている(例えば、特許文献3参照。)。チューブがテーパ部を有することで、例えば自動車のプロペラシャフトに使用する場合、円筒状では他部位と干渉する箇所をテーパ状にすることによって、他部位との干渉を回避することが可能となる。
【0006】
また、FRP製のチューブは強度(破壊強度、曲がり強度等)が高い程よく、特にプロペラシャフトのように動力を伝達するものに使用されるチューブには強度の向上に対する要望が強い。
【0007】
【特許文献1】
実開平03−029316号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特開平07−266438号公報(明細書の段落[0010]〜[0011]、第1図)
【特許文献3】
特開2001−153126号公報(明細書の段落[0014]〜[0019]、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、フィラメントワインディング法により一本のマンドレルを用いて一本のチューブを製造する一般的な方法の場合、硬化したチューブをマンドレルから脱型する際に1本のマンドレルに対して1本のチューブをスライドさせて脱型する。このため、製造するチューブの長さに比例して、チューブ及びマンドレルに作用する力(脱型荷重)が大きくなってしまい、さらに、脱型距離も長くなってしまうという問題がある。
【0009】
また、特許文献1に記載の方法では、成形された2本のチューブからマンドレルを脱型する際に、切断した箇所からそれぞれのチューブを両側にスライドして脱型することになる。この際、両側の分割マンドレル53をまず取り外し、チューブの切断箇所側の端部をひっかけるように支持し、チューブを両側にスライドするという特殊な方法で脱型しなければならない。また、分割マンドレル53を取り外す作業により脱型作業が煩雑である。さらに、切断箇所側の端部をひっかけるようにして力を加えるためその端部を破損する恐れがある。
【0010】
また、分割マンドレル53及び凹部52がない平坦なマンドレル本体51であっても、前述のような切断箇所の端部をひっかけて脱型するという特殊な方法ではチューブを破損する恐れがある。このため、実際にはチューブの切断箇所側ではない側の端面を支持部材に当接させ、マンドレルをその支持部材側に押し出して2本のチューブからマンドレルを脱型することになる。しかし、この脱型方法ではチューブの数に比例して被巻付け部及び製品に作用する力(脱型荷重)が増大してしまう。また、マンドレルの脱型は、脱型荷重に比例してチューブを強く支持しなければならず、たとえ端面を支持したとしてもチューブが破損する恐れがある。
【0011】
さらに、特許文献2のように1本のマンドレルに複数のチューブを製造する場合も、同じく両端のチューブのうちどちらかの端面を支持部材に当接させ、マンドレルをその支持部材側に押し出して2本のチューブからマンドレルを脱型することになり、同じく脱型荷重が増大してしまう。
【0012】
また、上記チューブの強度向上に対する要望に応えるために全体的にチューブを肉厚にして強度を向上させることが考えられる。この際、チューブを肉厚にするために外径を大きくすると車両との干渉等の不具合があるため、外径は変えることなく内側に向かって肉厚にする必要がある。
【0013】
この際、外径が一定で全体にわたって一定厚のチューブを製造する場合、従来と同様にしてマンドレルを脱型することで製造可能である。しかし、チューブの中間部にだけ強度が欲しい場合に中間部だけが肉厚のチューブを製造すると以下のような問題が生じる。中間部が肉厚のチューブを製造するには、中間部の外径が他の部分より小径のマンドレルを使用する。そして、そのマンドレルにチューブの外径が一定になるように樹脂含浸繊維を巻き付けて硬化し、チューブを製造する。しかし、マンドレルの中間部に小径部があると、脱型の際にチューブとマンドレルが干渉してしまうため、マンドレルをいずれの方向にも脱型することができないという問題が生じる。
【0014】
この問題を解決するために、特許文献1のマンドレルを使用することが考えられる。特許文献1のマンドレルに外径が一定となるように樹脂含浸繊維を巻き付けて樹脂を硬化させることで中間部が肉厚のチューブが2つ成形される。しかし、特許文献1のマンドレルを用いた場合、上記のように特殊な脱型方法が必要となってしまう。
【0015】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができるマンドレルを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルである。そして、軸部と複数の製品に対応する被巻付け部とを備え、それらのうち少なくとも被巻付け部が少なくとも製品又は中間品の境と対応する位置で分割可能である。なお、「製品」には最終的な製品に限らず、例えば加工しろを備えた途中段階の製品も含まれる。また、「中間品」とは製品となる前段階であって、マンドレルから脱型された後、さらに切断されることで複数の最終製品となるものを意味する。
【0017】
この発明によれば、製品又は中間品からマンドレルを脱型する際に、製品又は中間品1つに対して被巻付け部すべての長さ分を脱型するのではなく、分割後のそれぞれの被巻付け部の長さ分だけ脱型するだけで済み、1本のマンドレルで1本の製品又は中間品を製造する場合と同様に脱型することが可能である。従って、被巻付け部及び製品又は中間品に作用する力の増大を回避することができる。また、複数の製品又は中間品を1本のマンドレルにより同時に製造可能であるため、生産効率を向上させる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被巻付け部は前記製品又は中間品の境と対応する位置のみで分割可能である。この発明によれば、製品又は中間品の境とは別の位置でさらに分割されるようなマンドレルに比べ、マンドレルとして一体化させる場合の作業が容易であるとともに、マンドレルを製造する際に部品数を減らすことができ、マンドレルの製造も容易である。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記被巻付け部の外周には前記製品又は中間品の境と対応する位置において溝が環状に形成されている。この発明によれば、製品又は中間品と対応する位置において溝が環状に形成されているため、マンドレルに巻き付けられた樹脂含浸繊維を切断する際に、カッター等の切断部材がその溝に入り込むため、マンドレルに接触することなく樹脂含浸繊維を切断することが容易である。
【0020】
請求項4に記載の発明は、フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルである。そして、軸部と1つの製品に対応する被巻付け部とを備え、該被巻付け部は軸方向における中間部に外径が最小である小径部を1つ備えており、前記軸部と前記被巻付け部とのうち少なくとも被巻付け部は前記小径部において分割可能である。
【0021】
この発明によれば、被巻付け部は外径が最小となる小径部を中間部に1つ備える。そして、その被巻付け部に製品が成形されると、内周面の形状が被巻付け部の外形と同じ形状の製品が完成する。そして、被巻付け部が小径部において分割されて脱型される。このため、1つの製品に対して被巻付け部すべての長さ分を脱型するのではなく、分割後のそれぞれの被巻付け部の長さ分だけ脱型するだけで済む。従って、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができる。また、従来技術では、中間部に小径部があるマンドレルにフィラメントワインディング法により製品を成形した場合、マンドレルをいずれの方向にも脱型することが不可能であるが、本発明では被巻付け部が小径部において分割されるため脱型することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記被巻付け部は前記小径部から端部に向かって徐々に拡径となる形状である。この発明によれば、端部に向かって徐々に拡径となる形状の被巻付け部に、外径が一定となるように製品を成形することで、中間部が肉厚の製品を製造することができ、製品の中間部の強度を向上させることができる。そして、中間部が肉厚の製品であっても、被巻付け部が小径部で分割されるため脱型が可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、プロペラシャフトに用いられるチューブを製造する際に使用されるマンドレルについて説明する。
【0024】
図1はマンドレルの模式分解図、図2は成形品が成形されたマンドレルの模式断面図を示す。マンドレル1は、円柱形状の被巻付け部2、及び被巻付け部2の両端に形成された軸部3を備える。軸部3は、フィラメントワインディング時に回転中心となる位置に設けられており、図示しないフィラメントワインディング装置の回転可能な支持部において支持される。被巻付け部2は、製造する製品の長さに対応した第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から構成され、その中央部を境に第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能に構成されている。
【0025】
第1被巻付け部4は、軸部3とは反対側の端にその本体の外径より小径のボス部8を備える。ボス部8は周面8aを備え、その周面8aの中間部が製造する製品の境に対応する位置となる。ボス部8は、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とが連結されて一体となった状態で、第1被巻付け部4の軸部3側とは反対側の端面4a及び第2被巻付け部5の軸部3側とは反対側の端面5aとともに周面8aにおいて環状の溝9を形成する。
【0026】
第1被巻付け部4はボス部8から軸方向に突出する雄ねじ6を備える。第2被巻付け部5は同じく雄ねじ6と対向する位置に雌ねじ7を備える。そして、これらが螺合されることでマンドレル1が一体化される。
【0027】
次に本実施形態の作用について説明する。
フィラメントワインディングでチューブを製造する際は、図2に示すように、第1被巻付け部4の雄ねじ6を第2被巻付け部5の雌ねじ7に螺合して一体化されたマンドレル1を図示しないフィラメントワインディング装置にセットする。そして、フィラメントワインディング装置が駆動されてマンドレル1に樹脂含浸繊維が巻き付けられる。樹脂含浸繊維の巻き付けはヘリカル巻及びフープ巻で行われる。なお、マンドレル1には、巻き付けられる樹脂含浸繊維が固着しないように被巻付け部2に離型剤が塗布され、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5との当接箇所にも樹脂により固着しないよう離型剤が塗布される。1層目はヘリカル巻で巻き付けられるため、巻き付けられる樹脂含浸繊維が溝9内に入り込んでその溝9内に完全に繊維及び樹脂が充填されることはなく、繊維及び樹脂はその溝9の底部と若干隙間を空けた状態となる。
【0028】
マンドレル1は樹脂含浸繊維が巻き付けられた後、フィラメントワインディング装置から取り外され、加熱炉にマンドレル1が入れられて樹脂が硬化される。そして、図2に示すように、2本の製品としてのチューブ11から構成される成形品10が製造される。
【0029】
次に、図2に実線の矢印で示すように、溝9が形成されている箇所においてカッター(図示略)により成形品10が切断される。成形品10の繊維及び硬化した樹脂は、前述したように溝9の内部に若干入り込んではいるものの若干隙間を空けた状態であるため、溝9がカッターの逃げ場となりマンドレル1を傷つけることなく成形品10が切断される。そして、成形品10が2本のチューブ11に分割される。
【0030】
次に、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を雄ねじ6及び雌ねじ7による連結が緩む方向に回転させる。これにより、雄ねじ6及び雌ねじ7による連結が解除され、マンドレル1は第1被巻付け部4と第2被巻付け部5の2つに分割される。そして、分割された後は、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5の軸部3を把持し、外周面にそれぞれ成形されているチューブ11の端面を図示しない支持部材に当接させた状態で第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を軸部3側にスライドさせることで脱型される。脱型後のチューブ11は、両端に仕上げ処理が施されてプロペラシャフト用のチューブ11として完成する。
【0031】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)被巻付け部2は、製造するチューブ11の境に対応した位置で第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能である。このため、成形品10を成形した後、そのチューブ11の境において成形品10を切断することで、分割後の第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のそれぞれにチューブ11が分かれる。このため、脱型する際に、1つのチューブ11に対して被巻付け部2すべての長さ分を脱型するのではなく、1つのチューブ11に対して分割された1つの被巻付け部の長さ分(第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5それぞれの長さ分)を脱型するだけで済む。従って、複数のチューブを製造する場合であっても、1本のマンドレルで1本のチューブを製造する場合と同様に脱型でき、被巻付け部2及びチューブ11に作用する力の増大を回避することができる。さらに、複数のチューブ11を1本のマンドレル1により同時に製造可能であるため、マンドレルの脱型作業を減らし、生産効率を向上させる。
【0032】
(2)第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5は製造するチューブ11の長さに対応している。このため、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5がさらに短く分割されるような場合に比べ、マンドレル1として一体化させる場合の作業が容易であるとともに、マンドレル1を製造する際に部品数を減らすことができ、マンドレル1自体の製造も容易となる。
【0033】
(3)チューブ11の境と対応する周面8aの位置において溝9が環状に形成されている。このため、成形品10を切断する際に、溝9と対応する箇所で切断することで被巻付け部2を傷つけることなく成形品10を容易に切断することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に本発明を具体化した第2の実施の形態について説明する。
図3(a)はマンドレルの模式分解図、(b)は被巻付け部の側面図、(c)は被巻付け部の模式断面図、図4は製品が成形されたマンドレルの模式断面図を示す。
【0035】
マンドレル20は、被巻付け部21を構成する第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23を備える。被巻付け部21は、製造する製品の長さに対応している。第1及び第2被巻付け部22,23は、両端から延びる大径部22a,23a及びその大径部22a,23aからマンドレル20の中央に向かって小径となるテーパ部22b,23bを備える。テーパ部22b,23bの最も中央寄りが外径が最小である小径部であり、この小径部において被巻付け部21が分割される。そして、第1及び第2被巻付け部22,23が一体化されることで小径部から端部に向かって徐々に大径となるテーパ状の被巻付け部21が構成される。
【0036】
第1被巻付け部22は、その断面中央部において軸方向に貫通する孔24を備え、第2被巻付け部23も同じく孔25を備える。孔24,25には、軸部としての芯棒26が挿入される。芯棒26は、第1及び第2被巻付け部22,23に挿通されたときに両端から突出する部分に雄ねじ部27を備え、雄ねじ部27にナット28が螺合される。このため、図4に示すように、第1及び第2被巻付け部22,23に芯棒26が挿通された状態でナット28と芯棒26とが螺合されることでマンドレル20として一体化する。芯棒26のうちナット28から突出した部分が図示しないフィラメントワインディング装置の支持部により支持される。
【0037】
図3(a)及び(c)に示すように、第1被巻付け部22が備える孔24の端部は、成形したチューブ31(図4参照)を脱型する際に使用されるT字状の棒部材(図示略)が入り込む溝部29を備える。なお、図3(c)には第1被巻付け部22のみ示すが、第2被巻付け部も同様の構成であり溝部29を備える。また、図3(b)に示すように、孔24は、第1被巻付け部22の端部側に前記脱型用の棒部材が挿入可能で、溝部29まで貫通した挿入部30を備える。なお、第2被巻付け部23においても同様に挿入部を備える。
【0038】
次に、前記のように構成されたマンドレル20を使用してチューブ31を製造する場合について説明する。
まず、第1及び第2被巻付け部22,23に芯棒26が挿通される。そして、芯棒26が挿通された状態で芯棒26の雄ねじ部27にナット28を螺合させることでマンドレル20として一体化される。そして、一体化されたマンドレル20は作業者により図示しないフィラメントワインディング装置の支持部にセットされる。
【0039】
次に、フィラメントワインディング装置が駆動されてマンドレル20に樹脂含浸繊維が巻き付けられる。樹脂含浸繊維の巻き付けは第1の実施の形態と同様にヘリカル巻及びフープ巻で行われる。なお、マンドレル20には、巻き付けられる樹脂含浸繊維が固着しないように被巻付け部21に離型剤が塗布され、第1被巻付け部22と第2被巻付け部23との当接箇所にも樹脂により固着しないよう離型剤が塗布される。樹脂含浸繊維は、外径が一定の円筒状のチューブを形成するように被巻付け部21に巻き付けられる。
【0040】
マンドレル20は樹脂含浸繊維が巻き付けられた後、フィラメントワインディング装置から取り外され、加熱炉に入れられて樹脂が硬化される。そして、図4に示すように、製品としてのチューブ31がマンドレル20上に成形される。被巻付け部21の形状は小径部から端部に向かって徐々に拡径となるテーパ状であるため、チューブ31は中央に向かうにつれて肉厚になる形状に成形される。
【0041】
次に、チューブ31をマンドレル20から脱型する。脱型する際は、一方のナット28を取り外して芯棒26を引き抜く。そして、孔24又は孔25の挿入部30に上記T字状の棒部材を挿入する。そして、棒部材を挿入した後、その棒部材を溝部29において例えば90°回転させることで、T字状の棒部材のT字部と溝部29の側壁とが係止される。そして、この状態で第1の実施の形態と同様にチューブ31の端面を図示しない支持部材に当接させた状態で棒部材を引っ張る。すると、被巻付け部21からチューブ31がスライドして脱型される。この作業を第1及び第2被巻付け部22,23のそれぞれで行い、チューブ31を脱型する。そして、脱型後のチューブ31は両端に仕上げ処理が施されてプロペラシャフト用のチューブとして完成する。
【0042】
この実施の形態では以下のような効果を有する。
(4)樹脂が硬化されて製造された1本のチューブ31をマンドレル20から脱型する際に、被巻付け部21を第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23の2つに分割した状態でチューブ31を脱型する。このため、従来と異なり、1本のマンドレルから1本のチューブを脱型することがないため、チューブ31及び被巻付け部21に作用する力の増大を回避することができる。
【0043】
(5)被巻付け部21は中央の小径部から端部に向かって拡径となるテーパ状であり、その小径部において第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23とに分割される。そして、外径が一定で両端から中央に向かって肉厚となる形状のチューブ31が製造される。従来技術では、このようなテーパ状のチューブを製造して脱型する場合、両端のいずれの方向に脱型しようとしても被巻付け部21とチューブ31のテーパ部とが干渉するため脱型不可能であった。しかし、この実施の形態のマンドレル20を用いることにより、外径が最も小径である小径部において第1及び第2被巻付け部22,23に分割され、分割された第1及び第2被巻付け部22,23がそれぞれ脱型される。このため、外径が一定で中間部が肉厚のチューブであってもマンドレル20の脱型が可能で製造することができる。また、チューブ31を脱型する際に、チューブ31を少しスライドさせることで第1及び第2被巻付け部22,23とチューブ31とがそれ以後は擦れることがなくなるため、円筒状の被巻付け部の場合に比べ、脱型の際の被巻付け部21の摩耗を減らすことができる。
【0044】
(6)第1及び第2被巻付け部22,23は孔24,25を備え、その孔24,25に芯棒26を挿通してフィラメントワインディング時の軸部とした。このため、第1の実施の形態のように被巻付け部と軸部とが一体になっている場合に比べ、回転中心がずれにくい。
【0045】
(7)マンドレル20を用いて外径が一定で両端から中央に向かって肉厚となるチューブ31を製造した。このため、プロペラシャフト等の動力を伝達する部材において中間部の強度が欲しい場合に、このチューブ31を用いることで外径を変えることなく強度を向上させることができる。
【0046】
なお、実施の形態は以下のように変更してもよい。
○被巻付け部2の形状は円柱形状であったが、特に被巻付け部2の形状は限定されず、例えば、図5に示すような、軸部3側に向かって小径となるテーパ状の被巻付け部2でもよい。この場合、成形品を切断して2つのチューブに分割した後、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5の連結を解除し、軸部3側にチューブをスライドするようにして脱型する。また、逆に、軸部3側に向かって拡径となるテーパ状の被巻付け部2でもよい。この場合は、分割後にチューブを軸部3と反対側にスライドして脱型する。従来の方法では、1本のマンドレルを使用してテーパ状のチューブを複数同時に製造する場合は、特殊な脱型方法が必要となる。しかし、上記の構成により複数のチューブを同時に製造する場合、成形するチューブの形状に関わらず1本のマンドレルで1本のチューブを製造する場合と同様に脱型することができる。また、テーパ状の被巻付け部2の場合は、脱型する際に、チューブを軸部3側に少しスライドさせることで被巻付け部2とチューブとがそれ以後は擦れることがなくなるため、円柱形状の被巻付け部2の場合に比べ、被巻付け部2の摩耗を減らすことができる。
【0047】
○第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5は、雄ねじ6及び雌ねじ7により連結されて一体化される構成に限らない。例えば、図6に示すように、被巻付け部2の両端側からボルト12及びナット13により締め付けて一体化する構成でもよい。この構成の場合、マンドレル1を分割する際に第1被巻付け部4や第2被巻付け部5をねじる必要がなく、ボルト12とナット13を緩めて軸方向にスライドさせるだけでマンドレル1を分割することができるため前記実施の形態より容易に分割することができる。
【0048】
○被巻付け部2と軸部3とが一体に構成されているマンドレルに限らず、第2の実施の形態のように被巻付け部2と軸部3とが別々の構成のマンドレルでもよい。この場合、1本のシャフトに第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が所定の固定位置まで挿通され、シャフトのうち第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から突出する部分に雄ねじが形成されている構成とする。そして、その雄ねじ部分にナットが螺合されることで第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が一体化され、残りのシャフトの部分が軸部となる。この構成の場合、シャフトは分割されず、被巻付け部2のみが分割されることになる。
【0049】
○第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とは連結する構成に限らず、端面同士が当接する状態で一体化してもよい。例えば、シャフトに第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が挿嵌された構成とし、その両端でピンにより回転の際にずれないように固定する構成としてもよい。この構成によれば、連結する際にねじる必要がなくなり、ピンを外して軸方向にスライドさせるだけで分割することができるため前記実施の形態より容易に分割することができる。
【0050】
○マンドレル20は、芯棒26に第1及び第2被巻付け部22,23が挿通されてナット28により一体化される構成に限らず、第1被巻付け部22が第1の実施の形態のように雄ねじ及び軸部を備えるとともに、第2被巻付け部23が雌ねじ及び軸部を備える構成であってもよい。そして、雌ねじに雄ねじを螺号させることで第1及び第2被巻付け部22,23がマンドレル20として一体化される構成とする。
【0051】
○軸部となる箇所以外に雄ねじが形成されたシャフトにその雄ねじと螺合する孔(雌ねじ)を備えた第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を直接螺合する構成としてもよい。この構成によれば、繊維を巻き付けた後に、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を回転させることで分割することができる。
【0052】
○マンドレル1は2つに分割される構成に限らず3つ以上に分割される構成でもよい。例えば、図7に示すように、円柱形状の被巻付け部2が3つの部分2a,2b,2cにより構成されるマンドレル1であってもよい。この場合、中央の部分2bは、一端(図7における左側端部)に雄ねじ6を備え、他端に雌ねじ7を備える構成とし、その両側で部分2aと部分2cを連結する。また、図8に示すように、被巻付け部2がテーパ状の部分2d,2e,2f,2gにより構成されるマンドレル1であってもよい。この場合、中央の部分2e,2fを雄ねじ6と雌ねじ7により連結する構成とする。両側の部分2d,2gに雄ねじ6を設けることで、部分2d及び部分2gを同じ形状とすることができる。このため、部分2d及び部分2gにおいて、一方が雄ねじ6、他方が雌ねじ7を備える構成とした場合に比べ、異なる部分の個数を減らすことができ、被巻付け部2の製造が容易となる。
【0053】
○溝9はボス部8により形成される構成に限らない。例えば、図9(a)に示すように、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のうち軸部3と反対側の端部外周にそれぞれテーパ部14を設け、連結された際に溝を構成するようにしてもよい。また、図9(b)に示すように、同じく第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のうち軸部3と反対側の端部外周に内側に凸の凹部15を設けて溝を形成してもよい。また、雄ねじ6を有する第1被巻付け部4がボス部8を備える構成であったが、雌ねじ7を有する第2被巻付け部5又は両者がボス部8を備える構成であってもよく、どちらにしても溝を形成することが可能である。
【0054】
○被巻付け部21の形状は大径部22a,23aから中央に向かって徐々に小径となるテーパ部22b,23bを備える構成に限らず、製造するチューブに要望される強度に応じて以下に示すような構成の被巻付け部21を備えるマンドレル20であってもよい。例えば、図10に示すように、大径部22a,23a及びテーパ部22b,23bが形成されるとともに、外径が最小の小径部22c,23cを中央に有する被巻付け部21であってもよい。この場合、小径部22c,23cにおいて被巻付け部21が分割される構成とする。また、図11に示すように、両端に大径部22a,23aを有するとともに、その外径より小径の小径部22d,23dを中間部に有する構成であってもよい。この場合、小径部22d,23dにおいて被巻付け部21が分割される構成とする。また、上記の構成では、製造するチューブの内面に角が形成されるため、その角の箇所に応力が集中し易い。このため、図12に示すように、第1及び第2被巻付け部22,23の外径が中央に向かって滑らかに小径になる構成であってもよい。この場合、外径が最小となる中央部で被巻付け部21が分割される構成とする。この構成によれば、製造されるチューブの内面に角がない。このため、チューブが例えばプロペラシャフト等のように動力伝達のために使用された場合に応力集中が低減され、より強度を向上させることができる。
【0055】
○第2の実施の形態において、マンドレル20に成形されるチューブ31の形状は外径が一定の円筒形状に限らず、図13に示すように、マンドレル20の形状に合わせて全長にわたって一定の肉厚であってもよい。従来技術では、このようなチューブであってもマンドレルの脱型が不可能であったが、本願発明のマンドレルを用いることで脱型が可能である。
【0056】
○第1及び第2被巻付け部22,23の長さは同じであり、被巻付け部21が中央で分割される構成であったが、チューブ31に要求される強度に応じてそれぞれの長さを変更してもよい。例えば、テーパ部22bを有する第1被巻付け部22の長さが上記実施の形態より短く、逆に、テーパ部23bを有する第2被巻付け部が長い構成であってもよい。この場合も同様に小径部において被巻付け部21が分割される構成とする。これにより、チューブの中間部において強度が欲しい位置(肉厚の位置)を自由に変更することが可能である。
【0057】
○芯棒26を第1及び第2被巻付け部22,23に挿通して、雄ねじ部27にナット28を螺合することでマンドレル20として一体化させていた。この構成に限らず、図14に示すように、内部に固定された状態のナット40を備える第2被巻付け部23に所定長の雄ねじ部を有する芯棒41を螺合させる。そして、芯棒41を第2被巻付け部23の孔42から突出させ、突出した芯棒41の雄ねじに第1被巻付け部22が備える雌ねじ部43を螺合させる。これにより、第1及び第2被巻付け部22,23を一体化又は分割させる際に、芯棒26のみを回転させることで容易に一体化又は分割させることができる。
【0058】
○樹脂を硬化させた後に、成形品10を切断するのではなく、硬化前に切断してもよい。この場合、樹脂含浸繊維を巻き付けた後にそのまま切断すると、まだ樹脂が硬化していないため繊維が乱れる。このため、硬化前に切断する際には、切断する箇所にテープを巻き付け、その巻き付けた状態でテープごと樹脂含浸繊維を切断する。そして、加熱炉で樹脂を硬化させた後、脱型及びテープの除去を行う。この方法によれば、マンドレル1を分割した後に樹脂を硬化させるため、加熱炉は分割後のマンドレル1の長さに対応すればよく、加熱炉を長くする必要がなくなる。また、従来の加熱炉をそのまま使用することができる。
【0059】
○チューブ11の境と対応する箇所以外で分割可能であってもよい。例えば、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5がそれぞれさらに2つ以上に分割されるような構成としてもよい。この構成によれば、小さく分割されるため、マンドレル1の保管が容易である。
【0060】
○第1被巻付け部4の端面4a及び第2被巻付け部5の端面5aが互いに当接した構成として、溝9がない構成でもよい。
○第1及び第2被巻付け部4,5に巻き付けられるのは製品としてのチューブ11に限らず、加工しろを備えるような途中段階の製品であってもよい。また、マンドレル1から脱型後、さらに切断されることで複数の最終製品となる中間品であってもよい。これは第2の実施の形態においても同様であり、被巻付け部21に巻き付けられるのは製品としてのチューブ31に限らず、加工しろを備えるような途中段階の製品であってもよい。
【0061】
次に、上記各実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)軸方向において少なくとも製造する複数の製品又は中間品の境に対応した位置で分割可能なマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を硬化した後、前記製品又は中間品の境に対応した位置で前記樹脂含浸繊維を切断し、その後、前記マンドレルを前記製品又は中間品の境に対応した位置で分割し、前記製品から前記マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成形方法。
【0062】
(2)軸方向において少なくとも製造する複数の製品又は中間品の境に対応した位置で分割可能なマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を前記製品又は中間品の境に対応した位置で切断した後、前記マンドレルを前記位置で軸方向に分割し、その後、前記樹脂含浸繊維を硬化させて前記マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成型方法。
【0063】
(3)1つの製品に対応するとともに、軸方向における中間部に小径部を備えたマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を硬化した後、前記マンドレルを前記小径部で分割して前記製品から該マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成形方法。
【0064】
(4)FRP製の動力伝達シャフト用パイプであって、外径が一定で、中間部に肉厚部を備える動力伝達シャフト用パイプ。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のマンドレルの模式分解図。
【図2】成形品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図3】(a)は第2の実施の形態のマンドレルの模式分解図、(b)は被巻付け部の側面図、(c)は被巻付け部の模式断面図。
【図4】製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図5】別の実施の形態のマンドレルの模式分解図。
【図6】別の実施の形態のマンドレルの模式断面図。
【図7】別の実施の形態のマンドレルの模式図。
【図8】別の実施の形態のマンドレルの模式図。
【図9】(a)及び(b)は別の実施の形態における溝の模式図。
【図10】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図11】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図12】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図13】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図14】別の実施の形態のマンドレルの模式断面図。
【図15】従来のマンドレルの模式断面図。
【符号の説明】
1…マンドレル、2…被巻付け部、3…軸部、8…ボス部、8a…周面、9…溝、10…成形品、11…製品としてのチューブ、20…マンドレル、21…被巻付け部、22b,23b…テーパ部、22c,23c…小径部、22d,23d…小径部、26…芯棒、28…ナット、31…製品としてのチューブ、40…ナット、41…芯棒。
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸方向に複数に分割可能なマンドレルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、FRP(繊維強化プラスチック)製の円筒状のチューブや容器等を効率よく成形する方法としてフィラメントワインディング法がある。フィラメントワインディング法を用いて円筒状のチューブを製造する一般的な方法として、1本のマンドレルの周囲に樹脂含浸繊維を巻き付けた後、樹脂を硬化させて製造する方法が用いられている。そして、樹脂を硬化させた後、そのマンドレルからチューブを脱型する。
【0003】
また、1本のマンドレルから1つのチューブを製造するだけでは、その生産効率が悪いため、1本で複数のチューブが製造可能なマンドレルが提案されている。例えば、図15に示すように、マンドレル本体51と、そのマンドレル本体51の中央及び両端に形成された凹部52に嵌合した分割マンドレル53を備えたマンドレル50がある(例えば、特許文献1参照。)。このマンドレル50を用いてフィラメントワインディング法により樹脂含浸繊維を巻き付けると、分割マンドレル53及びマンドレル本体51に樹脂含浸繊維が巻き付けられ、分割マンドレル53の箇所でチューブ54の拡管部が形成される。そして、樹脂含浸繊維を所定量巻付けた後、樹脂を硬化させることで2つのチューブ54を有する成形品55を製造することができる。そして、その成形品55の中央部において切断することで2つのチューブ54を1本のマンドレル50で同時に製造することが可能である。従って、マンドレルの交換作業等を減らし、生産効率を向上させる。
【0004】
また、1つのマンドレルに繊維の巻付位置を複数設定し、1つの巻付位置でマンドレルに繊維を巻き付け、その後、他の巻付位置で巻き付けを行うことで複数のチューブを同時に製造する方法がある。この方法によっても、マンドレルの交換作業等を減らすため生産効率を向上させることが可能である(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
ところで、マンドレルを用いて製造されるチューブの形状は円筒状に限らず、一部にテーパ状の部分(テーパ部)を有するものも知られている(例えば、特許文献3参照。)。チューブがテーパ部を有することで、例えば自動車のプロペラシャフトに使用する場合、円筒状では他部位と干渉する箇所をテーパ状にすることによって、他部位との干渉を回避することが可能となる。
【0006】
また、FRP製のチューブは強度(破壊強度、曲がり強度等)が高い程よく、特にプロペラシャフトのように動力を伝達するものに使用されるチューブには強度の向上に対する要望が強い。
【0007】
【特許文献1】
実開平03−029316号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特開平07−266438号公報(明細書の段落[0010]〜[0011]、第1図)
【特許文献3】
特開2001−153126号公報(明細書の段落[0014]〜[0019]、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、フィラメントワインディング法により一本のマンドレルを用いて一本のチューブを製造する一般的な方法の場合、硬化したチューブをマンドレルから脱型する際に1本のマンドレルに対して1本のチューブをスライドさせて脱型する。このため、製造するチューブの長さに比例して、チューブ及びマンドレルに作用する力(脱型荷重)が大きくなってしまい、さらに、脱型距離も長くなってしまうという問題がある。
【0009】
また、特許文献1に記載の方法では、成形された2本のチューブからマンドレルを脱型する際に、切断した箇所からそれぞれのチューブを両側にスライドして脱型することになる。この際、両側の分割マンドレル53をまず取り外し、チューブの切断箇所側の端部をひっかけるように支持し、チューブを両側にスライドするという特殊な方法で脱型しなければならない。また、分割マンドレル53を取り外す作業により脱型作業が煩雑である。さらに、切断箇所側の端部をひっかけるようにして力を加えるためその端部を破損する恐れがある。
【0010】
また、分割マンドレル53及び凹部52がない平坦なマンドレル本体51であっても、前述のような切断箇所の端部をひっかけて脱型するという特殊な方法ではチューブを破損する恐れがある。このため、実際にはチューブの切断箇所側ではない側の端面を支持部材に当接させ、マンドレルをその支持部材側に押し出して2本のチューブからマンドレルを脱型することになる。しかし、この脱型方法ではチューブの数に比例して被巻付け部及び製品に作用する力(脱型荷重)が増大してしまう。また、マンドレルの脱型は、脱型荷重に比例してチューブを強く支持しなければならず、たとえ端面を支持したとしてもチューブが破損する恐れがある。
【0011】
さらに、特許文献2のように1本のマンドレルに複数のチューブを製造する場合も、同じく両端のチューブのうちどちらかの端面を支持部材に当接させ、マンドレルをその支持部材側に押し出して2本のチューブからマンドレルを脱型することになり、同じく脱型荷重が増大してしまう。
【0012】
また、上記チューブの強度向上に対する要望に応えるために全体的にチューブを肉厚にして強度を向上させることが考えられる。この際、チューブを肉厚にするために外径を大きくすると車両との干渉等の不具合があるため、外径は変えることなく内側に向かって肉厚にする必要がある。
【0013】
この際、外径が一定で全体にわたって一定厚のチューブを製造する場合、従来と同様にしてマンドレルを脱型することで製造可能である。しかし、チューブの中間部にだけ強度が欲しい場合に中間部だけが肉厚のチューブを製造すると以下のような問題が生じる。中間部が肉厚のチューブを製造するには、中間部の外径が他の部分より小径のマンドレルを使用する。そして、そのマンドレルにチューブの外径が一定になるように樹脂含浸繊維を巻き付けて硬化し、チューブを製造する。しかし、マンドレルの中間部に小径部があると、脱型の際にチューブとマンドレルが干渉してしまうため、マンドレルをいずれの方向にも脱型することができないという問題が生じる。
【0014】
この問題を解決するために、特許文献1のマンドレルを使用することが考えられる。特許文献1のマンドレルに外径が一定となるように樹脂含浸繊維を巻き付けて樹脂を硬化させることで中間部が肉厚のチューブが2つ成形される。しかし、特許文献1のマンドレルを用いた場合、上記のように特殊な脱型方法が必要となってしまう。
【0015】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができるマンドレルを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルである。そして、軸部と複数の製品に対応する被巻付け部とを備え、それらのうち少なくとも被巻付け部が少なくとも製品又は中間品の境と対応する位置で分割可能である。なお、「製品」には最終的な製品に限らず、例えば加工しろを備えた途中段階の製品も含まれる。また、「中間品」とは製品となる前段階であって、マンドレルから脱型された後、さらに切断されることで複数の最終製品となるものを意味する。
【0017】
この発明によれば、製品又は中間品からマンドレルを脱型する際に、製品又は中間品1つに対して被巻付け部すべての長さ分を脱型するのではなく、分割後のそれぞれの被巻付け部の長さ分だけ脱型するだけで済み、1本のマンドレルで1本の製品又は中間品を製造する場合と同様に脱型することが可能である。従って、被巻付け部及び製品又は中間品に作用する力の増大を回避することができる。また、複数の製品又は中間品を1本のマンドレルにより同時に製造可能であるため、生産効率を向上させる。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記被巻付け部は前記製品又は中間品の境と対応する位置のみで分割可能である。この発明によれば、製品又は中間品の境とは別の位置でさらに分割されるようなマンドレルに比べ、マンドレルとして一体化させる場合の作業が容易であるとともに、マンドレルを製造する際に部品数を減らすことができ、マンドレルの製造も容易である。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記被巻付け部の外周には前記製品又は中間品の境と対応する位置において溝が環状に形成されている。この発明によれば、製品又は中間品と対応する位置において溝が環状に形成されているため、マンドレルに巻き付けられた樹脂含浸繊維を切断する際に、カッター等の切断部材がその溝に入り込むため、マンドレルに接触することなく樹脂含浸繊維を切断することが容易である。
【0020】
請求項4に記載の発明は、フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルである。そして、軸部と1つの製品に対応する被巻付け部とを備え、該被巻付け部は軸方向における中間部に外径が最小である小径部を1つ備えており、前記軸部と前記被巻付け部とのうち少なくとも被巻付け部は前記小径部において分割可能である。
【0021】
この発明によれば、被巻付け部は外径が最小となる小径部を中間部に1つ備える。そして、その被巻付け部に製品が成形されると、内周面の形状が被巻付け部の外形と同じ形状の製品が完成する。そして、被巻付け部が小径部において分割されて脱型される。このため、1つの製品に対して被巻付け部すべての長さ分を脱型するのではなく、分割後のそれぞれの被巻付け部の長さ分だけ脱型するだけで済む。従って、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができる。また、従来技術では、中間部に小径部があるマンドレルにフィラメントワインディング法により製品を成形した場合、マンドレルをいずれの方向にも脱型することが不可能であるが、本発明では被巻付け部が小径部において分割されるため脱型することができる。
【0022】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記被巻付け部は前記小径部から端部に向かって徐々に拡径となる形状である。この発明によれば、端部に向かって徐々に拡径となる形状の被巻付け部に、外径が一定となるように製品を成形することで、中間部が肉厚の製品を製造することができ、製品の中間部の強度を向上させることができる。そして、中間部が肉厚の製品であっても、被巻付け部が小径部で分割されるため脱型が可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1及び図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、プロペラシャフトに用いられるチューブを製造する際に使用されるマンドレルについて説明する。
【0024】
図1はマンドレルの模式分解図、図2は成形品が成形されたマンドレルの模式断面図を示す。マンドレル1は、円柱形状の被巻付け部2、及び被巻付け部2の両端に形成された軸部3を備える。軸部3は、フィラメントワインディング時に回転中心となる位置に設けられており、図示しないフィラメントワインディング装置の回転可能な支持部において支持される。被巻付け部2は、製造する製品の長さに対応した第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から構成され、その中央部を境に第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能に構成されている。
【0025】
第1被巻付け部4は、軸部3とは反対側の端にその本体の外径より小径のボス部8を備える。ボス部8は周面8aを備え、その周面8aの中間部が製造する製品の境に対応する位置となる。ボス部8は、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とが連結されて一体となった状態で、第1被巻付け部4の軸部3側とは反対側の端面4a及び第2被巻付け部5の軸部3側とは反対側の端面5aとともに周面8aにおいて環状の溝9を形成する。
【0026】
第1被巻付け部4はボス部8から軸方向に突出する雄ねじ6を備える。第2被巻付け部5は同じく雄ねじ6と対向する位置に雌ねじ7を備える。そして、これらが螺合されることでマンドレル1が一体化される。
【0027】
次に本実施形態の作用について説明する。
フィラメントワインディングでチューブを製造する際は、図2に示すように、第1被巻付け部4の雄ねじ6を第2被巻付け部5の雌ねじ7に螺合して一体化されたマンドレル1を図示しないフィラメントワインディング装置にセットする。そして、フィラメントワインディング装置が駆動されてマンドレル1に樹脂含浸繊維が巻き付けられる。樹脂含浸繊維の巻き付けはヘリカル巻及びフープ巻で行われる。なお、マンドレル1には、巻き付けられる樹脂含浸繊維が固着しないように被巻付け部2に離型剤が塗布され、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5との当接箇所にも樹脂により固着しないよう離型剤が塗布される。1層目はヘリカル巻で巻き付けられるため、巻き付けられる樹脂含浸繊維が溝9内に入り込んでその溝9内に完全に繊維及び樹脂が充填されることはなく、繊維及び樹脂はその溝9の底部と若干隙間を空けた状態となる。
【0028】
マンドレル1は樹脂含浸繊維が巻き付けられた後、フィラメントワインディング装置から取り外され、加熱炉にマンドレル1が入れられて樹脂が硬化される。そして、図2に示すように、2本の製品としてのチューブ11から構成される成形品10が製造される。
【0029】
次に、図2に実線の矢印で示すように、溝9が形成されている箇所においてカッター(図示略)により成形品10が切断される。成形品10の繊維及び硬化した樹脂は、前述したように溝9の内部に若干入り込んではいるものの若干隙間を空けた状態であるため、溝9がカッターの逃げ場となりマンドレル1を傷つけることなく成形品10が切断される。そして、成形品10が2本のチューブ11に分割される。
【0030】
次に、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を雄ねじ6及び雌ねじ7による連結が緩む方向に回転させる。これにより、雄ねじ6及び雌ねじ7による連結が解除され、マンドレル1は第1被巻付け部4と第2被巻付け部5の2つに分割される。そして、分割された後は、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5の軸部3を把持し、外周面にそれぞれ成形されているチューブ11の端面を図示しない支持部材に当接させた状態で第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を軸部3側にスライドさせることで脱型される。脱型後のチューブ11は、両端に仕上げ処理が施されてプロペラシャフト用のチューブ11として完成する。
【0031】
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)被巻付け部2は、製造するチューブ11の境に対応した位置で第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とに分割可能である。このため、成形品10を成形した後、そのチューブ11の境において成形品10を切断することで、分割後の第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のそれぞれにチューブ11が分かれる。このため、脱型する際に、1つのチューブ11に対して被巻付け部2すべての長さ分を脱型するのではなく、1つのチューブ11に対して分割された1つの被巻付け部の長さ分(第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5それぞれの長さ分)を脱型するだけで済む。従って、複数のチューブを製造する場合であっても、1本のマンドレルで1本のチューブを製造する場合と同様に脱型でき、被巻付け部2及びチューブ11に作用する力の増大を回避することができる。さらに、複数のチューブ11を1本のマンドレル1により同時に製造可能であるため、マンドレルの脱型作業を減らし、生産効率を向上させる。
【0032】
(2)第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5は製造するチューブ11の長さに対応している。このため、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5がさらに短く分割されるような場合に比べ、マンドレル1として一体化させる場合の作業が容易であるとともに、マンドレル1を製造する際に部品数を減らすことができ、マンドレル1自体の製造も容易となる。
【0033】
(3)チューブ11の境と対応する周面8aの位置において溝9が環状に形成されている。このため、成形品10を切断する際に、溝9と対応する箇所で切断することで被巻付け部2を傷つけることなく成形品10を容易に切断することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に本発明を具体化した第2の実施の形態について説明する。
図3(a)はマンドレルの模式分解図、(b)は被巻付け部の側面図、(c)は被巻付け部の模式断面図、図4は製品が成形されたマンドレルの模式断面図を示す。
【0035】
マンドレル20は、被巻付け部21を構成する第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23を備える。被巻付け部21は、製造する製品の長さに対応している。第1及び第2被巻付け部22,23は、両端から延びる大径部22a,23a及びその大径部22a,23aからマンドレル20の中央に向かって小径となるテーパ部22b,23bを備える。テーパ部22b,23bの最も中央寄りが外径が最小である小径部であり、この小径部において被巻付け部21が分割される。そして、第1及び第2被巻付け部22,23が一体化されることで小径部から端部に向かって徐々に大径となるテーパ状の被巻付け部21が構成される。
【0036】
第1被巻付け部22は、その断面中央部において軸方向に貫通する孔24を備え、第2被巻付け部23も同じく孔25を備える。孔24,25には、軸部としての芯棒26が挿入される。芯棒26は、第1及び第2被巻付け部22,23に挿通されたときに両端から突出する部分に雄ねじ部27を備え、雄ねじ部27にナット28が螺合される。このため、図4に示すように、第1及び第2被巻付け部22,23に芯棒26が挿通された状態でナット28と芯棒26とが螺合されることでマンドレル20として一体化する。芯棒26のうちナット28から突出した部分が図示しないフィラメントワインディング装置の支持部により支持される。
【0037】
図3(a)及び(c)に示すように、第1被巻付け部22が備える孔24の端部は、成形したチューブ31(図4参照)を脱型する際に使用されるT字状の棒部材(図示略)が入り込む溝部29を備える。なお、図3(c)には第1被巻付け部22のみ示すが、第2被巻付け部も同様の構成であり溝部29を備える。また、図3(b)に示すように、孔24は、第1被巻付け部22の端部側に前記脱型用の棒部材が挿入可能で、溝部29まで貫通した挿入部30を備える。なお、第2被巻付け部23においても同様に挿入部を備える。
【0038】
次に、前記のように構成されたマンドレル20を使用してチューブ31を製造する場合について説明する。
まず、第1及び第2被巻付け部22,23に芯棒26が挿通される。そして、芯棒26が挿通された状態で芯棒26の雄ねじ部27にナット28を螺合させることでマンドレル20として一体化される。そして、一体化されたマンドレル20は作業者により図示しないフィラメントワインディング装置の支持部にセットされる。
【0039】
次に、フィラメントワインディング装置が駆動されてマンドレル20に樹脂含浸繊維が巻き付けられる。樹脂含浸繊維の巻き付けは第1の実施の形態と同様にヘリカル巻及びフープ巻で行われる。なお、マンドレル20には、巻き付けられる樹脂含浸繊維が固着しないように被巻付け部21に離型剤が塗布され、第1被巻付け部22と第2被巻付け部23との当接箇所にも樹脂により固着しないよう離型剤が塗布される。樹脂含浸繊維は、外径が一定の円筒状のチューブを形成するように被巻付け部21に巻き付けられる。
【0040】
マンドレル20は樹脂含浸繊維が巻き付けられた後、フィラメントワインディング装置から取り外され、加熱炉に入れられて樹脂が硬化される。そして、図4に示すように、製品としてのチューブ31がマンドレル20上に成形される。被巻付け部21の形状は小径部から端部に向かって徐々に拡径となるテーパ状であるため、チューブ31は中央に向かうにつれて肉厚になる形状に成形される。
【0041】
次に、チューブ31をマンドレル20から脱型する。脱型する際は、一方のナット28を取り外して芯棒26を引き抜く。そして、孔24又は孔25の挿入部30に上記T字状の棒部材を挿入する。そして、棒部材を挿入した後、その棒部材を溝部29において例えば90°回転させることで、T字状の棒部材のT字部と溝部29の側壁とが係止される。そして、この状態で第1の実施の形態と同様にチューブ31の端面を図示しない支持部材に当接させた状態で棒部材を引っ張る。すると、被巻付け部21からチューブ31がスライドして脱型される。この作業を第1及び第2被巻付け部22,23のそれぞれで行い、チューブ31を脱型する。そして、脱型後のチューブ31は両端に仕上げ処理が施されてプロペラシャフト用のチューブとして完成する。
【0042】
この実施の形態では以下のような効果を有する。
(4)樹脂が硬化されて製造された1本のチューブ31をマンドレル20から脱型する際に、被巻付け部21を第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23の2つに分割した状態でチューブ31を脱型する。このため、従来と異なり、1本のマンドレルから1本のチューブを脱型することがないため、チューブ31及び被巻付け部21に作用する力の増大を回避することができる。
【0043】
(5)被巻付け部21は中央の小径部から端部に向かって拡径となるテーパ状であり、その小径部において第1被巻付け部22及び第2被巻付け部23とに分割される。そして、外径が一定で両端から中央に向かって肉厚となる形状のチューブ31が製造される。従来技術では、このようなテーパ状のチューブを製造して脱型する場合、両端のいずれの方向に脱型しようとしても被巻付け部21とチューブ31のテーパ部とが干渉するため脱型不可能であった。しかし、この実施の形態のマンドレル20を用いることにより、外径が最も小径である小径部において第1及び第2被巻付け部22,23に分割され、分割された第1及び第2被巻付け部22,23がそれぞれ脱型される。このため、外径が一定で中間部が肉厚のチューブであってもマンドレル20の脱型が可能で製造することができる。また、チューブ31を脱型する際に、チューブ31を少しスライドさせることで第1及び第2被巻付け部22,23とチューブ31とがそれ以後は擦れることがなくなるため、円筒状の被巻付け部の場合に比べ、脱型の際の被巻付け部21の摩耗を減らすことができる。
【0044】
(6)第1及び第2被巻付け部22,23は孔24,25を備え、その孔24,25に芯棒26を挿通してフィラメントワインディング時の軸部とした。このため、第1の実施の形態のように被巻付け部と軸部とが一体になっている場合に比べ、回転中心がずれにくい。
【0045】
(7)マンドレル20を用いて外径が一定で両端から中央に向かって肉厚となるチューブ31を製造した。このため、プロペラシャフト等の動力を伝達する部材において中間部の強度が欲しい場合に、このチューブ31を用いることで外径を変えることなく強度を向上させることができる。
【0046】
なお、実施の形態は以下のように変更してもよい。
○被巻付け部2の形状は円柱形状であったが、特に被巻付け部2の形状は限定されず、例えば、図5に示すような、軸部3側に向かって小径となるテーパ状の被巻付け部2でもよい。この場合、成形品を切断して2つのチューブに分割した後、第1被巻付け部4と第2被巻付け部5の連結を解除し、軸部3側にチューブをスライドするようにして脱型する。また、逆に、軸部3側に向かって拡径となるテーパ状の被巻付け部2でもよい。この場合は、分割後にチューブを軸部3と反対側にスライドして脱型する。従来の方法では、1本のマンドレルを使用してテーパ状のチューブを複数同時に製造する場合は、特殊な脱型方法が必要となる。しかし、上記の構成により複数のチューブを同時に製造する場合、成形するチューブの形状に関わらず1本のマンドレルで1本のチューブを製造する場合と同様に脱型することができる。また、テーパ状の被巻付け部2の場合は、脱型する際に、チューブを軸部3側に少しスライドさせることで被巻付け部2とチューブとがそれ以後は擦れることがなくなるため、円柱形状の被巻付け部2の場合に比べ、被巻付け部2の摩耗を減らすことができる。
【0047】
○第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5は、雄ねじ6及び雌ねじ7により連結されて一体化される構成に限らない。例えば、図6に示すように、被巻付け部2の両端側からボルト12及びナット13により締め付けて一体化する構成でもよい。この構成の場合、マンドレル1を分割する際に第1被巻付け部4や第2被巻付け部5をねじる必要がなく、ボルト12とナット13を緩めて軸方向にスライドさせるだけでマンドレル1を分割することができるため前記実施の形態より容易に分割することができる。
【0048】
○被巻付け部2と軸部3とが一体に構成されているマンドレルに限らず、第2の実施の形態のように被巻付け部2と軸部3とが別々の構成のマンドレルでもよい。この場合、1本のシャフトに第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が所定の固定位置まで挿通され、シャフトのうち第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5から突出する部分に雄ねじが形成されている構成とする。そして、その雄ねじ部分にナットが螺合されることで第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が一体化され、残りのシャフトの部分が軸部となる。この構成の場合、シャフトは分割されず、被巻付け部2のみが分割されることになる。
【0049】
○第1被巻付け部4と第2被巻付け部5とは連結する構成に限らず、端面同士が当接する状態で一体化してもよい。例えば、シャフトに第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5が挿嵌された構成とし、その両端でピンにより回転の際にずれないように固定する構成としてもよい。この構成によれば、連結する際にねじる必要がなくなり、ピンを外して軸方向にスライドさせるだけで分割することができるため前記実施の形態より容易に分割することができる。
【0050】
○マンドレル20は、芯棒26に第1及び第2被巻付け部22,23が挿通されてナット28により一体化される構成に限らず、第1被巻付け部22が第1の実施の形態のように雄ねじ及び軸部を備えるとともに、第2被巻付け部23が雌ねじ及び軸部を備える構成であってもよい。そして、雌ねじに雄ねじを螺号させることで第1及び第2被巻付け部22,23がマンドレル20として一体化される構成とする。
【0051】
○軸部となる箇所以外に雄ねじが形成されたシャフトにその雄ねじと螺合する孔(雌ねじ)を備えた第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を直接螺合する構成としてもよい。この構成によれば、繊維を巻き付けた後に、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5を回転させることで分割することができる。
【0052】
○マンドレル1は2つに分割される構成に限らず3つ以上に分割される構成でもよい。例えば、図7に示すように、円柱形状の被巻付け部2が3つの部分2a,2b,2cにより構成されるマンドレル1であってもよい。この場合、中央の部分2bは、一端(図7における左側端部)に雄ねじ6を備え、他端に雌ねじ7を備える構成とし、その両側で部分2aと部分2cを連結する。また、図8に示すように、被巻付け部2がテーパ状の部分2d,2e,2f,2gにより構成されるマンドレル1であってもよい。この場合、中央の部分2e,2fを雄ねじ6と雌ねじ7により連結する構成とする。両側の部分2d,2gに雄ねじ6を設けることで、部分2d及び部分2gを同じ形状とすることができる。このため、部分2d及び部分2gにおいて、一方が雄ねじ6、他方が雌ねじ7を備える構成とした場合に比べ、異なる部分の個数を減らすことができ、被巻付け部2の製造が容易となる。
【0053】
○溝9はボス部8により形成される構成に限らない。例えば、図9(a)に示すように、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のうち軸部3と反対側の端部外周にそれぞれテーパ部14を設け、連結された際に溝を構成するようにしてもよい。また、図9(b)に示すように、同じく第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5のうち軸部3と反対側の端部外周に内側に凸の凹部15を設けて溝を形成してもよい。また、雄ねじ6を有する第1被巻付け部4がボス部8を備える構成であったが、雌ねじ7を有する第2被巻付け部5又は両者がボス部8を備える構成であってもよく、どちらにしても溝を形成することが可能である。
【0054】
○被巻付け部21の形状は大径部22a,23aから中央に向かって徐々に小径となるテーパ部22b,23bを備える構成に限らず、製造するチューブに要望される強度に応じて以下に示すような構成の被巻付け部21を備えるマンドレル20であってもよい。例えば、図10に示すように、大径部22a,23a及びテーパ部22b,23bが形成されるとともに、外径が最小の小径部22c,23cを中央に有する被巻付け部21であってもよい。この場合、小径部22c,23cにおいて被巻付け部21が分割される構成とする。また、図11に示すように、両端に大径部22a,23aを有するとともに、その外径より小径の小径部22d,23dを中間部に有する構成であってもよい。この場合、小径部22d,23dにおいて被巻付け部21が分割される構成とする。また、上記の構成では、製造するチューブの内面に角が形成されるため、その角の箇所に応力が集中し易い。このため、図12に示すように、第1及び第2被巻付け部22,23の外径が中央に向かって滑らかに小径になる構成であってもよい。この場合、外径が最小となる中央部で被巻付け部21が分割される構成とする。この構成によれば、製造されるチューブの内面に角がない。このため、チューブが例えばプロペラシャフト等のように動力伝達のために使用された場合に応力集中が低減され、より強度を向上させることができる。
【0055】
○第2の実施の形態において、マンドレル20に成形されるチューブ31の形状は外径が一定の円筒形状に限らず、図13に示すように、マンドレル20の形状に合わせて全長にわたって一定の肉厚であってもよい。従来技術では、このようなチューブであってもマンドレルの脱型が不可能であったが、本願発明のマンドレルを用いることで脱型が可能である。
【0056】
○第1及び第2被巻付け部22,23の長さは同じであり、被巻付け部21が中央で分割される構成であったが、チューブ31に要求される強度に応じてそれぞれの長さを変更してもよい。例えば、テーパ部22bを有する第1被巻付け部22の長さが上記実施の形態より短く、逆に、テーパ部23bを有する第2被巻付け部が長い構成であってもよい。この場合も同様に小径部において被巻付け部21が分割される構成とする。これにより、チューブの中間部において強度が欲しい位置(肉厚の位置)を自由に変更することが可能である。
【0057】
○芯棒26を第1及び第2被巻付け部22,23に挿通して、雄ねじ部27にナット28を螺合することでマンドレル20として一体化させていた。この構成に限らず、図14に示すように、内部に固定された状態のナット40を備える第2被巻付け部23に所定長の雄ねじ部を有する芯棒41を螺合させる。そして、芯棒41を第2被巻付け部23の孔42から突出させ、突出した芯棒41の雄ねじに第1被巻付け部22が備える雌ねじ部43を螺合させる。これにより、第1及び第2被巻付け部22,23を一体化又は分割させる際に、芯棒26のみを回転させることで容易に一体化又は分割させることができる。
【0058】
○樹脂を硬化させた後に、成形品10を切断するのではなく、硬化前に切断してもよい。この場合、樹脂含浸繊維を巻き付けた後にそのまま切断すると、まだ樹脂が硬化していないため繊維が乱れる。このため、硬化前に切断する際には、切断する箇所にテープを巻き付け、その巻き付けた状態でテープごと樹脂含浸繊維を切断する。そして、加熱炉で樹脂を硬化させた後、脱型及びテープの除去を行う。この方法によれば、マンドレル1を分割した後に樹脂を硬化させるため、加熱炉は分割後のマンドレル1の長さに対応すればよく、加熱炉を長くする必要がなくなる。また、従来の加熱炉をそのまま使用することができる。
【0059】
○チューブ11の境と対応する箇所以外で分割可能であってもよい。例えば、第1被巻付け部4及び第2被巻付け部5がそれぞれさらに2つ以上に分割されるような構成としてもよい。この構成によれば、小さく分割されるため、マンドレル1の保管が容易である。
【0060】
○第1被巻付け部4の端面4a及び第2被巻付け部5の端面5aが互いに当接した構成として、溝9がない構成でもよい。
○第1及び第2被巻付け部4,5に巻き付けられるのは製品としてのチューブ11に限らず、加工しろを備えるような途中段階の製品であってもよい。また、マンドレル1から脱型後、さらに切断されることで複数の最終製品となる中間品であってもよい。これは第2の実施の形態においても同様であり、被巻付け部21に巻き付けられるのは製品としてのチューブ31に限らず、加工しろを備えるような途中段階の製品であってもよい。
【0061】
次に、上記各実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)軸方向において少なくとも製造する複数の製品又は中間品の境に対応した位置で分割可能なマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を硬化した後、前記製品又は中間品の境に対応した位置で前記樹脂含浸繊維を切断し、その後、前記マンドレルを前記製品又は中間品の境に対応した位置で分割し、前記製品から前記マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成形方法。
【0062】
(2)軸方向において少なくとも製造する複数の製品又は中間品の境に対応した位置で分割可能なマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を前記製品又は中間品の境に対応した位置で切断した後、前記マンドレルを前記位置で軸方向に分割し、その後、前記樹脂含浸繊維を硬化させて前記マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成型方法。
【0063】
(3)1つの製品に対応するとともに、軸方向における中間部に小径部を備えたマンドレルを使用したフィラメントワインディング成形方法であって、フィラメントワインディング法により前記マンドレルに樹脂含浸繊維を巻き付け、その樹脂含浸繊維を硬化した後、前記マンドレルを前記小径部で分割して前記製品から該マンドレルを脱型するフィラメントワインディング成形方法。
【0064】
(4)FRP製の動力伝達シャフト用パイプであって、外径が一定で、中間部に肉厚部を備える動力伝達シャフト用パイプ。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、被巻付け部及び製品に作用する力の増大を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のマンドレルの模式分解図。
【図2】成形品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図3】(a)は第2の実施の形態のマンドレルの模式分解図、(b)は被巻付け部の側面図、(c)は被巻付け部の模式断面図。
【図4】製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図5】別の実施の形態のマンドレルの模式分解図。
【図6】別の実施の形態のマンドレルの模式断面図。
【図7】別の実施の形態のマンドレルの模式図。
【図8】別の実施の形態のマンドレルの模式図。
【図9】(a)及び(b)は別の実施の形態における溝の模式図。
【図10】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図11】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図12】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図13】別の実施の形態の製品が成形されたマンドレルの模式断面図。
【図14】別の実施の形態のマンドレルの模式断面図。
【図15】従来のマンドレルの模式断面図。
【符号の説明】
1…マンドレル、2…被巻付け部、3…軸部、8…ボス部、8a…周面、9…溝、10…成形品、11…製品としてのチューブ、20…マンドレル、21…被巻付け部、22b,23b…テーパ部、22c,23c…小径部、22d,23d…小径部、26…芯棒、28…ナット、31…製品としてのチューブ、40…ナット、41…芯棒。
Claims (5)
- フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルであって、軸部と複数の製品に対応する被巻付け部とを備え、それらのうち少なくとも被巻付け部が少なくとも製品又は中間品の境と対応する位置で分割可能であるマンドレル。
- 前記被巻付け部は前記製品又は中間品の境と対応する位置のみで分割可能である請求項1に記載のマンドレル。
- 前記被巻付け部の外周には前記製品又は中間品の境と対応する位置において溝が環状に形成されている請求項1又は請求項2に記載のマンドレル。
- フィラメントワインディング法に使用されるマンドレルであって、軸部と1つの製品に対応する被巻付け部とを備え、該被巻付け部は軸方向における中間部に外径が最小である小径部を1つ備えており、前記軸部と前記被巻付け部とのうち少なくとも被巻付け部は前記小径部において分割可能であるマンドレル。
- 前記被巻付け部は前記小径部から端部に向かって徐々に拡径となる形状である請求項4に記載のマンドレル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003089247A JP2004276570A (ja) | 2003-01-20 | 2003-03-27 | マンドレル |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003011131 | 2003-01-20 | ||
JP2003089247A JP2004276570A (ja) | 2003-01-20 | 2003-03-27 | マンドレル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004276570A true JP2004276570A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33301485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003089247A Pending JP2004276570A (ja) | 2003-01-20 | 2003-03-27 | マンドレル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004276570A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021094699A (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-24 | ミズノ テクニクス株式会社 | 繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法 |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003089247A patent/JP2004276570A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021094699A (ja) * | 2019-12-13 | 2021-06-24 | ミズノ テクニクス株式会社 | 繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法 |
JP7191809B2 (ja) | 2019-12-13 | 2022-12-19 | ミズノ テクニクス株式会社 | 繊維強化複合材及び繊維強化複合材の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2189274A1 (en) | Process for producing tube member made of fiber-reinforced resin | |
US4460531A (en) | Composite fiber reinforced propeller | |
CN206579158U (zh) | 筒体材料成型装置及其芯模 | |
JP2003009722A (ja) | 竿体の製造方法 | |
US20050056117A1 (en) | Composite strut and method of making same | |
JP2004276570A (ja) | マンドレル | |
JP6875976B2 (ja) | 中空筒体の製造方法 | |
JP2021028176A (ja) | 中空筒体の製造方法 | |
HU212230B (en) | Process for producing of fibre-reinforced systhetic resin moulding | |
CN211222121U (zh) | 一种复合材料传动轴管的缠绕模具 | |
JP2566445Y2 (ja) | 管継手の成形用芯型 | |
EP0390300A1 (de) | Verfahren zur Herstellung eines Radkörpers | |
JP2812161B2 (ja) | 複合中空軸およびその製造方法 | |
JPH03281232A (ja) | 内面に異径部を有する管状体成形用マンドレルおよびこれを使用する成形方法 | |
JPH0834074A (ja) | Frp管継手及びその製造法 | |
JPS61220830A (ja) | 繊維強化プラスチツクス製パイプの製造方法 | |
JPH05177727A (ja) | 合成樹脂製ナット部材およびその製造方法 | |
JPS5933618Y2 (ja) | 強化樹脂管状体成形型 | |
CN218640368U (zh) | 一种复合材料缠绕芯模 | |
JP3078079B2 (ja) | 推進管用繊維強化樹脂複合管及びその製造方法 | |
CN221090030U (zh) | 一种纤维缠绕钉环及纤维缠绕设备 | |
CN220500014U (zh) | 一种多端环成型加工装置 | |
JPS6159230B2 (ja) | ||
JPS6013615Y2 (ja) | 管継手曲管本体成形用蘂型 | |
JP6722047B2 (ja) | 成形体の製造方法 |