JPH03281232A - 内面に異径部を有する管状体成形用マンドレルおよびこれを使用する成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維等の強
化繊維を用いてフィラメント・ワインディング法（以下
単にＦＷ法とする）により内面に異径部を有する管状体
を成形するだめのマンドレルとこれを用いて実施する成
形力法に関する。

［従来の技術］ ＦＷ法は、連続繊維に樹脂を含浸させながら、回転する
マンドレル（筒状の金属製が多い）に適宜の巻きイ」け
角て巻き付けて２所定の形状に成形する方法であり、こ
の方法は、繊維の強度、弾性率を最大限に引き出すこと
が出来ること、及び積層方向がＭ密で信頼性が高いこと
等の利点かある。

しかるに、非金属の延伸や表面処理に用いるロールをＦ
Ｗ法により製作しようとする場合、得られる成形体（ロ
ール）は、出来るだけ高い曲げ強度と偏平強度を保持し
ていることが望まれる。特に、ロール長さに対して比較
的大径のロールの場合、曲げ強度に比べ偏平強度が不充
分であることが多いため、成形体の肉厚を大とすること
によってこれを」−げることが考えられる。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、成形体の肉厚を単に厚くすることは、製作コス
トの一ト昇や重量の増加の点で不利益が大きく、あまり
好ましくない。このため特に軽量化を必要とするロール
においては、成形体厚みを余り大きくとれないことから
、偏平強度を充分取ることが出来ない問題点かある。

なお、成形体の厚みを厚くせずに（重量を増加させずに
）偏平強度を高める手段として、成形体内面に、周方向
リブを定間隔に形成すること、換言すれば胴部に周方向
凹部を有するマンドレルに、連続繊維を巻き付けること
が考えられるが、成形終了後のマンドレル引抜きを必須
とする場合には、この凹部をもつマンドレルは成形体か
ら弓抜くことは不可能で、このためＦＷ法による成形は
困難であり、リブを形成する手段は採用できなかった。

従って、内面リブ付ロールに限らず、内面に異径部を有
する管状体を、円滑・安定してかつ低コストで成形する
ことが可能な方法の実現が切望されていたのが現状であ
る。

また、ＦＷ成形ロールを使用する際には、スタンドなど
に組みつけるための目的で、その両端に軸受金具を組み
込むことが必要となるが、その場合、従来はロール両端
の内側を切削してそれぞれ両端から外面に接着部を塗布
した軸受金具を挿入し組み込みを行っていた。しかしな
がら、この手段では外表面に凹凸を有していたり、或は
表面粗度の大きい軸受金具の挿入は困難であり、さらに
ロールと軸受金具との間の接着部に剥離が生じたりし、
接合強度ト、大きな問題があった。

本発明者らは、これらの点に鑑み、内面に凹部の如き異
径部を有する成形体、さらにはその両端に軸受金具を埋
設ルた成形体をＦＷ法により製作することを可能にする
マンドレルと成形方法について種々検討研究を重ねた結
果、マンドレル部分に工夫を加えることによって、これ
を可能にする手段を完成したものである。

すなわち、本発明の目的とするところは、従来不可能と
されていた、内面に異径部を有する管状体をＦＷ法によ
り支障なく成形することにある。

［課題を解決するための手段コ この目的を達成するだめの本発明のＦＷ用マンドレルは
、両端側に一体的に軸部な有するマンドレル芯体の胴部
と、該マンドレル芯体胴部の外周に被覆され円周方向に
複数個に分割されかつ周方向に凹部を形成した分割スリ
ーブとからなることを特徴とする。

また、本発明のマンドレルは、両端側に一体的に軸部を
有するマンドレル芯体の胴部と、註マンドレル芯体胴部
の外周に被覆され円周方向に複数個に分割されかつ周方
向に凹部を形成した分割スリーブと、該分割スリーブの
両端に接して軸受金具を装着してなることを特徴とする
。

さらに、本発明は上記のマンドレル芯体胴部の両端に、
ピン付リングを装着することもでき、低角度の巻き付け
に有利となる。

方、本発明の成形方法は、前記のマンドレルを用いてこ
れに樹脂を含浸させた連続繊維を巻き付け、巻き付け成
形終了後成形体の−・端部を切断し、マンドレル芯体胴
部な引抜き、次いて分割スリーブを中心方向に落しこむ
ことにより成形体から取り出し、内面に異径部を有する
管状体を成形することを特徴とする。

［作用］ マンドレルは芯部どなる表面に凹凸のない胴部ど、凹凸
をイー］シ複数個に分割自在なスリーブからなることか
ら、成形路ｒ後芯部を抜いてから、スリーブを半径方向
に落し込んで軸方向に取り出すことにより、マン［・レ
ルを円滑に成形体から分離することになる。従って、こ
のマンドレルにより内面に異径部を設け、さらには両端
に軸受金具を埋設し・た管状体かＦＷ法により得られる
。

Ｕ実施例］ 図面により本発明の実施例を詳細に説明する。

第１図に本発明に係るマンドレルの一例を示すか、図示
するようにマンドレルは、芯部となる胴部２と、その両
端に設けた軸１と、胴部２の周囲に被覆装着される分割
スリーブ５とから構成される。軸１の−ＪＪにはマンド
レル芯体引抜用の切込部４が形成され、また輔１にはビ
ン（ＮＪリング８が胴部２及びスリーブ５の両端面に接
するようにはめ込よＪ１゛（いる３、なお、ビン付１ノ
ング８の一方には、分割スリーブを軸方向のズレがない
ように取伺４−＋るための位置合せ機能を有する鍔部３
を必要に応じて介在させている。

１−記分割スリーフ５は、その外周部に周方向凹部（７
１η部）７が定間隔で設のら、＋］ており、これか成形
後の成形体内面のリブとなる。また１分割スリーブ５は
第２図に示すように、円周方向に複数個に分割した構造
、例えば５個のセグメント５ａ〜５ｅから形成され、そ
のうちの−１）５ａが半径方向に容易に抜けるようにし
た特殊形状としている。なお、スリーブはマンドレルと
同一材質として・ｂよいが、マンドレルと弄なる材質と
した方が、マン［・レル回転中或は引き抜きの際の焼き
付き又は凝着を防止する効果か得られるので、より望ま
しい。

また、第３図及び第４図は、ビンイ」リンク８の具体例
を示すが、これはマンドレルに低角度で巻き（＝Ｊける
１ａ維の滑り止め機能を有するもので、はぼ分割リング
５と同一径で、中心に輔１が挿通ずる穴を有し、かつ　
端側の面取り部にビン９を定ピツチでかつ角度を付けて
植設したものである。

該リング５は成形後の加熱に耐える耐熱性と、成ＩＦｊ
体の切断時に容易に共に切断０［能な材質、例えば木４
１等にて製作される。

以１のように構成したマンドレルを用いて管状体、例え
ば内面リブイル１０−ルの成形を行う例を以−トに説明
する。

第１図に小す如く、胴部２の外周に所望の分割スリーブ
５を組、、、て、軸り向の位置なせを鍔にて？ｉい、周
囲苓例えは薄いデーゾを石きイ・１りて固定しＣから、
’Ｐ４１　ｒＪす側からビン付リンク８をはめ込／ｖ　
Ｔマンドレルを完成する。このマンドレルを図示しない
適宜のＦＷ装置に同転可能に組込み、樹脂を含浸させた
強化繊維を連続して巻き付ける。巻き付け操作の最初は
、第５図に示すように、スリブ５の溝部７内に繊維が入
り込むにうに巻き付け、こわをワインデイン多積層部第
１層１０とする。次いて史に巻き付けを継続し、積層部
第２層１１、積層部第３層１２及び積層部第４層１：（
と所定の層数まて呑さ（−ＪＧづを１１う。巻きイ・１
け角度か低くて繊維かマンドレル（スリーブ）表面にて
滑るおぞ４１がある場合には、ビジィ４リング８のビン
９間に繊維を通してリング８の端面を軽て再び別のビン
間を通して繊維をターンさせる如くして巻き付りる。

このようにして所定の層数の巻き付けを終えたなら、次
に加熱Ｔ桿に送って樹脂を加熱硬化させ成形体を得る。

成形終了後は切断−［桿に送って力のビン付リング８（
第１図の左側）の位置にて成形体（リング８の一部も同
時に）を切断し、＋ｌｉ＋ｌ＋１の切込部４に引抜き機
構を連結してマンドレルの引抜きを行う。これによって
マンドレルの＠１及び胴部２は成形体から引抜かれ取り
出されるが、分割スリーブ５はそのまま残る。次に、ス
リーブ５の特殊形状のセグメント５８部分を半径方向に
落し込んで成形体から引き出してから、残りのセグメン
トを同様にして順次取り出す。分割スリーブ５の引き出
しが終ｒした後、他端側のピンイＮ］リング８の位置で
成形体の切断を行えば、第６図に小ずような中空でか−
）内面に凹部７に相ゝ１′１するリブ６２１の突出した
ＦＷロール６が得られる。

本発明は−Ｖ、述したリブ（＝Ｊロールに限ることなく
、他の任意の内面に異径部を有する管状体の成形に適用
することができる。その例として次に端部軸受金具付ロ
ールの成形について説明する。

第７図はこのロールを成形するためのＦＷ用マンドレル
を示すもので、両側に軸部１４を有するマンドレル芯体
の胴部１５と、該胴部１５外周を被覆する分割スリーブ
１６と、該スリーブ１６の両端軸方向に接してかつ互に
内面が同一面になるように設けられる軸受金具Ｉ７とか
ら構成されている。図において、Ｊ８はＪ１１ｉｉ１部
】５の一端側に一体的に設けた鍔５１９は軸１４にはめ
込んだピン２０付リングであり、該リングは第３，４図
に示したものと同一である。２Ｉはｉ＋８のない側の軸
受金具１７とピン付リング１９間に設けた木片リング、
１４ａは軸の一方に設けた切込部である。

首記分割スリーブ１６は、第８図に示す如く、複数個に
１１周方向に分割した構造であり、例えば５個のセグメ
ント１６ａ〜１６ｅからなっており、そのうちの１個の
セグメント１６ａは中心に向って落し込み易いような形
状にしている。また、分割スリ１ −ブ１６の厚みは前記軸受金具１７の厚み以下とする。

このように構成したマンドレルを使用してロールを成形
する場合、前述した第１図の例とほぼ同様の巻き付け作
業を行えば良いが、例えばこの巻き付け状態の断面図を
第９図に示す。樹脂を含浸した強化ｔａ維層は、中心か
ら第１ＦＷ積層部２２．第２ＦＷ積層部２３及び第３Ｆ
Ｗ積層部２４と三層から構成される。樹脂を加熱硬化し
て成形工程を終ｒした後は、図の左側のピン付リング１
９の位置で成形体を周方向に切断してから、軸の切込部
１４ａを介してマンドレル芯体の胴部１５を引抜き、次
に分割スリーブＩ６を構成する各セグメントを、最初に
特殊形状のセグメント１６ａを中心に落し込むことによ
って順次成形体の外部に引き出す。その後右側の木片リ
ング２１の位置で反対側の成形体を切断し、軸受金具】
７が端面になるように端部処理して所望の成形体を得る
。

この場合、該金具１７はＦＷ法により外面から巻き込ま
れロールと一体成形されるものであって、成　２ 形後加工して挿入するものではないので、該金具表面に
たとえ凹凸があったり、表面粗度の大きいような場合で
も、問題なく装着可能であり、しかも極めて強固な接合
を行うことができる。

このようにして得られた成形体を第１０図に示すが、外
面か樹脂・繊維層２５で、その内面の両端に軸受金具１
７が若干内方に突出した状態のものが得られる。勿論、
該成形体の内面に、第６図に示すようなリブを形成する
ため、分割スリーブ１６の外周面に溝を加工しておいて
もよい。２６は軸受金具１７に形成したキー溝である。

以上図示の例では二つの管状体の態様を示したが、本発
明ではこれに限ることなく、内面に異径部を有する他の
管状体、例えば軸方向断面が波形状やコルゲート形状等
、種々の態様の管状体の成形に適用できることは言うま
でもない。

（具体例） 以下本発明の具体的な実施例を示す。

軽量・高剛性を要する外径３５０ｍｍφ、長さ１３７０
ｍｍのＣＦＲＰロールの製造に際し、従来の厚肉型成形
を行うと内径３００ｍｍφ即ち厚さ２５ｍｍの管体が必
要な例において、外径２１４ｍｍφのマンドレルの周囲
に円周方向に適当な形状で７分割された厚さ２０ｍｍの
分割スリーブを当てかい（分割スリーブの外側には円周
方向の溝加工が連続するように設けられ、軸方向に３２
０ｍｍピッチで配置されている）、まず溝部に円周に沿
って炭素繊維をフィラメントワインディングし、次いで
所定角度に全周にわたってワインディングを行って、管
体肉厚５ｍｍで管体内側に軸方向に３２（１ｍｍビッヂ
で幅３２ｍｍ、内径２１４ｍｍφのリブ状補強部付ロー
ルを一体成形することができた。これによって、曲げ撓
み十偏平変形量が従来製法の厚肉ロールに劣らず、且つ
成品重量を約３４％、慣性能率比を約３２％に低下させ
るロールを得ることが可能になった。

［発明の効果］ 以上説明した如く、本発明のマンドレルによれば、ＦＷ
法では従来不可能とされていた内面に異径部を有する種
々の管状体を製作することが可能となり、曲げ強度及び
扁平強度共に優れた剛性の高い軒［−の管状体を容易に
得ることができる。

さらに、従来では不可能であったＦＷ法による軸受金具
の外面からの巻き込みも可能となり、従って成形体と該
金具との接合強度も極めて大きなものか得られ、従来の
１・Ｗ成形ロール製作１−の最大の問題点が解消される
という画期的な改良効果をもたらすことかてきる。

また、本発明の成形方法によれば、１−記した優れた性
質をＪ（備した内面に異径部を有する管状体を、中純に
厚みを増加することなくかつ複雑な工程を採らずに製造
することができることから、その産業−Ｉ寄与するとこ
ろはＪ［常に大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るマンドレルの一例を示す全体ｉ１
面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は第１図
におけるビン付リンクの側面図、第４図は第３図のＩＦ
而面、第５図は第１図のマンドレルに′対する！ａ維層
の巻き付け状態を示す断面図、第６図は第１図のマンド
レルにより得られた内面リブ付ＦＷロールの例を示す断
面図である。 第７図は本発明に係るマンドレルの他の例を示す断面図
、第８図は第７図のＢ−Ｂ断面図、第９図は第７図のマ
ンドレルに対する繊維層の巻き（＝Ｊり状態を示す断面
図、第１０図は第７図のマンドレルにより得られた端部
軸受金共付ＦＷロールの例を示す断面図である。 １．１４・・・マンドレル芯体の軸、２．１５・・・マ
ンドレル芯体の胴部、３．１８・・・鍔、４．Ｈａ・・
・切込部、５，１６・・・分割スリーブ、６・・・内面
リブ（＝ｊＦＷロール、７・・・凹部、８，１９・・・
ビン付リング、９．２０・・・ビン、ｌＯ〜１３．２２
〜２４・・・ｔＯＷ積層部、Ｉ７・・・端部軸受金具、
２５・・・樹脂・繊維層

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、樹脂を含浸させた連続繊維を巻き付けるためのフィ
   ラメントワインディング用マンドレルにおいて、両端側
   に一体的に軸部を有するマンドレル芯体の胴部と、該マ
   ンドレル芯体胴部の外周に被覆され円周方向に複数個に
   分割されかつ周方向に凹部を形成した分割スリーブとか
   らなることを特徴とする、内面に異径部を有する管状体
   成形用マンドレル。 ２、樹脂を含浸させた連続繊維を巻き付けるためのフィ
   ラメントワインディング用マンドレルにおいて、両端側
   に一体的に軸部を有するマンドレル芯体の胴部と、該マ
   ンドレル芯体胴部の外周に被覆され円周方向に複数個に
   分割されかつ周方向に凹部を形成した分割スリーブとか
   らなり、且つ該分割スリーブの両端に接して軸受金具を
   装着してなることを特徴とする、内面に異径部を有する
   管状体成形用マンドレル。 ３、マンドレル芯体胴部の両端に、ピン付リングを装着
   してなる請求項１又は２記載のマンドレル。 ４、請求項１，２又は３記載のマンドレルを用いてこれ
   に樹脂を含浸させた連続繊維を巻き付け、巻き付け成形
   終了後成形体の一端部を切断し、マンドレル芯体胴部を
   引抜き、次いで分割スリーブを中心方向に落しこむこと
   により成形体から取り出し、内面に異径部を有する管状
   体を成形することを特徴とする、管状体の成形方法。