JP3078079B2 - 推進管用繊維強化樹脂複合管及びその製造方法 - Google Patents

推進管用繊維強化樹脂複合管及びその製造方法

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JP3078079B2
JP3078079B2 JP04002919A JP291992A JP3078079B2 JP 3078079 B2 JP3078079 B2 JP 3078079B2 JP 04002919 A JP04002919 A JP 04002919A JP 291992 A JP291992 A JP 291992A JP 3078079 B2 JP3078079 B2 JP 3078079B2
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二三夫 村田
勝二 若松
博彦 矢野
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Sekisui Chemical Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地中に管路を形成する
ための各種工法のうち、特に推進工法における推進管と
して好適な繊維強化樹脂複合管(以下、単に複合管とい
う。)及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】推進工法は、立坑内に設置した推進機に
より定尺の推進管を順次互いの管端面同士を衝合させて
地中に横向きに推し進め管路を形成する工法であり、下
水道の構築などによく用いられている。
【0003】この推進工法に用いられる推進管として
は、現在、複合管がこれまでのコンクリート管や鋳鉄管
に代わって多用されるようになってきている。
【0004】図9は従来の複合管の製造工程を示し、ま
ず芯型(図示省略)に繊維強化樹脂層a,レジンモルタ
ル層b、繊維強化樹脂層cの3層を順次フィラメントワ
インディングによって成形し(図9(a)参照)、管壁
の肉厚が全長にわたって一定の管を作る。次に、図9
(b)及び図10(図9(b)のA部拡大図)に示すよ
うに、管端部における外周側の繊維強化樹脂層c及びレ
ジンモルタル層bの一部を研削して管継手接続用の段部
dを形成する。続いて、図9(c)及び図11(図9
(c)のB部拡大図)に示すように、この研削によって
露出したレジンモルタル層bの表面に再度繊維強化樹脂
層eを形成し、推進時に加わる荷重によって外周側の繊
維強化樹脂層cとレジンモルタル層bの境界部分に剥離
や亀裂が生じることがないよう、該露出部分を保護す
る。そして最後に、図9(d)及び図12(図9(d)
のC部拡大図)に示すように、段部dに形成した繊維強
化樹脂層eの表面を再度研削してこの部分の外径を調整
し、全工程を終了する。このようにして製造された従来
の複合管は、その管端部の外周面に段部を有し、図13
に示すように、推進工法においてこの段部dに外嵌され
る短筒状の管継手fによって後続のものと接続される。
【0005】また、従来の複合管としては上記したもの
以外に、例えば実公平2−4308号公報に示されてい
る複合管が知られている。この複合管は、段部が形成さ
れる管端部が繊維強化樹脂層だけで構成されており、他
の部分は上記した複合管と同様、2つの繊維強化樹脂層
の間にレジンモルタル層を設けた3層構造となされたも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの複合管も管端部の外周面に管継手接続用の段部を
研削加工により2次的に形成しているものであるから、
その分製造に要する時間及びコストが多くかかるといっ
た不都合があった。
【0007】特に前者の複合管にあっては、管端部にお
いて繊維強化樹脂層の形成と研削とを交互に繰り返し行
うものであるから、上記した問題がより一層大きかっ
た。
【0008】本発明は上記従来の問題に鑑みなされたも
のであって、一度に管本体部分と管継手接続用の段部と
を形成することができ、従来必要とされていた管端部に
おける研削加工を一切なくした推進管用繊維強化樹脂複
合管及びその製造方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る推進管用繊
維強化樹脂複合管は、管端部の内周壁に、短筒状の管継
手が嵌入される段部が形成され、該管端部も含めて管壁
全体が、2つの繊維強化樹脂層の間にレジンモルタル層
が存する3層構造となされたものである。
【0010】また本発明に係る繊維強化樹脂複合管の製
造方法は、周方向に回転しつつ軸方向に移動する芯型に
前記管継手と同大の段部形成用スペーサを装着してから
該芯型に繊維強化樹脂層、レジンモルタル層、繊維強化
樹脂層の3層を順次巻回積層するとともに硬化させたの
ち、これを前記スペーサの軸方向中心部で切断し、次い
で該スペーサを抜去するものである。
【0011】
【作用】管端部も含めて管壁全体が、2つの繊維強化樹
脂層の間にレジンモルタル層が存する3層構造となさ
れ、管の主体部分から段部にかけて内周側の繊維強化樹
脂層が一体となっているため、主体部分と段部との境界
部分における強度が高い。
【0012】また、段部が管端部の内周壁に形成されて
おり、管同士の接続時に管継手がこの段部内に嵌入され
るから、管同士の接続部分の表面が平滑となり、外嵌さ
れる管継手により接続部分に凹凸が生じる従来の複合管
の場合(図13参照)と比べて推進時の抵抗が小さい。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。
【0014】本発明の複合管は、図1に示すように、管
端部1の内周壁に、短筒状の管継手8(図5参照)が嵌
入される段部2が形成され、該管端部1も含めて管壁3
全体が、2つの繊維強化樹脂層4,6の間にレジンモル
タル層5が存する3層構造となされたものである。
【0015】上記繊維強化樹脂層4,6は、従来の複合
管と同様、例えばガラス繊維により強化された熱硬化性
樹脂からなるものである。
【0016】上記段部2の深さ(管の軸方向に沿う長
さ)は、管継手8の長さの半分よりもやや長い寸法に設
定されている。また、段部2の最奥部21は、図示のよ
うに内周壁面と直角である必要はなく、斜面又は曲面で
あってもよい。
【0017】管端部1の肉厚は、管の長さや径などに応
じて推進時の荷重に耐えうる厚みに設定される。また、
管端面7は外周壁面と直角な平滑面となされている。
【0018】次に、上記複合管の製造方法について図2
以下を参照して説明する。
【0019】ここで使用される芯型9は、芯の外周面に
螺旋状に巻回された無端のスチールベルトが軸方向に移
動する方式のもので、軸方向に回転しつつスチールベル
トの幅分ずつ軸方向に移動する。
【0020】まず、芯型9の外周面にセロファンやポリ
エステルフィルムなどの離型材10を螺旋状に巻回し、
その上に段部形成用スペーサ11を、製造しようとする
複合管の長さに応じた間隔で順次装着していく。
【0021】段部形成用スペーサ11は、図7に示すよ
うに、一対の割型11a,11bからなり、互いの係止
部11c,11dを係合させることにより短筒状に一体
化されるものである。この段部形成用スペーサ11の外
径は段部2における内径と等しくなされており、長さは
管継手8の長さよりわずかに長くなされている。また、
この段部形成用スペーサ11の材料としては、例えば硬
質ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ABS樹脂等の軽量発泡
体、あるいはこのような有機質のもの以外に、ガラス、
モルタル等の発泡体など無機質の材料が用いられる。
【0022】なお、段部形成用スペーサ11の外形状
は、図2に示すように、外周縁部が直角となされたもの
である必要はなく、例えば、図8(a)乃至(c)に示
すように、外周縁部が傾斜面又は曲面となされたもので
もよい。むしろ外周縁部が傾斜面又は曲面となされたス
ペーサの方が、内周側の繊維強化樹脂層4を芯型9から
スペーサにかけて一様に形成し易くなるので好ましい。
【0023】次に、上記のようにして段部形成用スペー
サ11を装着した芯型9に、図3(a)に示すように、
繊維強化樹脂層4、レジンモルタル層5、繊維強化樹脂
層6の3層を順次巻回積層する。繊維強化樹脂層4,6
は、それぞれ熱硬化性樹脂を含浸させたガラスロービン
グを芯型9の移動速度に対応したピッチで螺旋状に巻回
することで形成する。また、レジンモルタル層5は常に
一定量が供給されるので、段部形成用スペーサ11が存
する部分では余分のレジンモルタルを掻き落とし、表面
が常に平滑となるようにする。図3(b)はこのように
して上記3層4,5,6が形成された後の段部形成用ス
ペーサ11部分を示す部分拡大断面図である。この図に
示すように、内周側の繊維強化樹脂層6が芯型9から段
部形成用スペーサ11にかけて一様に形成されており、
該スペーサ11の部分では、レジンモルタル層5の厚み
が異なる以外、他の部分と同様外周側及び内周側の繊維
強化樹脂層4,6の厚みが一定な3層構造となってい
る。
【0024】この後、硬化炉(図示せず)内を通過させ
て上記3層4,5,6を硬化させたのち、図4において
縦の破線Xで示すように、段部形成用スペーサ11の軸
方向中心部で切断し、次いで該スペーサ11を抜去す
る。なお、この切断は、上記3層4,5,6のみについ
て行っても、あいは段部形成用スペーサ11もとろも行
ってもよい。上記3層4,5,6のみを切断する場合
は、段部形成用スペーサ11がそのままの形で残るの
で、再利用することができる。
【0025】以上で本発明の複合管を完成する。
【0026】このようにしてできた複合管の接続には、
図5に示すような合成樹脂製の管継手8を用いる。この
管継手8は、短筒状のものであって、外周面の両縁部に
抜止用の鋸歯部81が形成されている。また、この管継
手8の長さは、複合管の段部2の深さの2倍よりもわず
かに短い寸法とされており、外径(上記鋸歯部81にお
ける外径)は段部2における内径と略等しくなされてい
る。
【0027】図6は上記管継手8により複合管同士を接
続した状態を示す破断断面図であり、両複合管は互いの
管端面7同士のみで当接しており、この部分を介して推
進力が伝達される。
【0028】
【発明の効果】本発明の複合管は、段部も含めて管壁全
体が、2つの繊維強化樹脂層の間にレジンモルタル層が
存する3層構造となされたものであるから、管端部にお
ける強度が高く、推進時にこの部分で剥離や亀裂等が生
じるおそれがない。したがって、接続部分に何の不安も
ない管路を構築することができる。
【0029】しかも段部が管端部の内周壁に形成されて
おり、管同士の接続時に管継手がこの段部内に嵌入され
るから、管同士の接続部分の表面が平滑となり、外嵌さ
れる管継手により接続部分に凹凸が生じる従来の複合管
の場合と比べて推進時の抵抗が小さい。したがって、作
業性にも優れている。
【0030】また、本発明の製造方法は、段部形成用ス
ペーサを用いて管端部に段部を形成するものであるか
ら、従来必要であった段部形成のための研削加工を一切
無くすことができ、生産性の大幅な向上とコストの低廉
化とを図ることができる。しかも、従来の研削加工によ
る方法と比べて、段部の寸法精度が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の一実施
例を示す中間部分を省略した破断断面図である。
【図2】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方
法を示す工程図である。
【図3】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方
法を示す工程図である。
【図4】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方
法を示す工程図である。
【図5】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の接続に
使用される管継手の一例を示す破断断面図である。
【図6】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の接続状
態を示す破断断面図である。
【図7】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方
法に使用される段部形成用スペーサの一例を示す分解正
面図である。
【図8】本発明の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方
法に使用される段部形成用スペーサの他の例を示す一部
破断正面図である。
【図9】従来の推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方法
を示す工程図である。
【図10】図9におけるA部の各部分拡大図である。
【図11】図9におけるB部の各部分拡大図である。
【図12】図9におけるC部の各部分拡大図である。
【図13】従来の推進管用繊維強化樹脂複合管の接続状
態を示す破断断面図である。
【符号の説明】
1 管端部 2 段部 3 管壁 4 繊維強化樹脂層 5 レジンモルタル層 6 繊維強化樹脂層 8 管継手 9 芯型 11 段部形成用スペーサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管端部の内周壁に、短筒状の管継手が嵌
    入される段部が形成され、該管端部も含めて管壁全体
    が、2つの繊維強化樹脂層の間にレジンモルタル層が存
    する3層構造となされたことを特徴とする推進管用繊維
    強化樹脂複合管。
  2. 【請求項2】 周方向に回転しつつ軸方向に移動する芯
    型に管継手よりもわずかに大きい段部形成用スペーサを
    装着してから該芯型に繊維強化樹脂層、レジンモルタル
    層、繊維強化樹脂層の3層を順次巻回積層するとともに
    硬化させたのち、これを前記スペーサの軸方向中心部で
    切断し、次いで該スペーサを抜去することを特徴とする
    推進管用繊維強化樹脂複合管の製造方法。
JP04002919A 1992-01-10 1992-01-10 推進管用繊維強化樹脂複合管及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3078079B2 (ja)

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