JPH078748B2 - 窒化ケイ素焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素焼結体の製造方法

Info

Publication number
JPH078748B2
JPH078748B2 JP8087886A JP8087886A JPH078748B2 JP H078748 B2 JPH078748 B2 JP H078748B2 JP 8087886 A JP8087886 A JP 8087886A JP 8087886 A JP8087886 A JP 8087886A JP H078748 B2 JPH078748 B2 JP H078748B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
hydroxide
sintering aid
oxide
silicon nitride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP8087886A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6230667A (ja
Inventor
晃 山川
雅也 三宅
隆夫 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=13531479&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH078748(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Publication of JPS6230667A publication Critical patent/JPS6230667A/ja
Publication of JPH078748B2 publication Critical patent/JPH078748B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/515Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
    • C04B35/58Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
    • C04B35/584Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B35/00Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
    • C04B35/515Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
    • C04B35/58Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
    • C04B35/584Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
    • C04B35/593Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering
    • C04B35/5935Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering obtained by gas pressure sintering

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は窒化ケイ素焼結体の製造方法に関する。更に詳
しくいえば、強度並びに均一性の点で大巾に改善された
窒化ケイ素焼結体の製造方法に関するものである。
従来の技術 従来から高耐熱性並びに高靱性が要求される高温構造部
材として使用するエンジニアリングセラミックスの1つ
として窒化ケイ素質焼結体が注目されている。しかしな
がら、非酸化物セラミックス一般にみられるように、窒
化ケイ素(Si3N4)単独では焼結が困難であるために、
低融点化合物を焼結助剤として使用して焼結体を形成し
ていた。
従来から、このような焼結助剤として使用されている低
融点化合物としてはアルミニウム(Al)、マグネシウム
(Mg)、イットリウム(Y);ランタン(La)、セリウ
ム(Ce)などのランタニド系希土類元素;ベリリウム
(Be)、ジルコニウム(Zr)などの各種元素の酸化物が
例示でき、これらは単独で、あるいは2種以上の混合物
として使用されていた。
また、この他にも上記元素の窒化物、酸窒化物などを焼
結助剤として使用することが提案されている。
これら焼結助剤の添加方法としては、一般に各助剤を個
々にSi3N4粉末に添加・混合する方法が採用されてい
た。また、混合の際に使用するボールミルの摩耗粉を助
剤とする方法も知られている。
しかしながら、長時間に亘り窒化ケイ素粉末と焼結助剤
粉末との混合を実施しても、上記のような方法では均一
な混合を達成できず、そのために焼結体に欠陥が生じ、
強度にバラツキが生ずることが指摘されている。特に、
焼結性向上のためには、2種以上の焼結助剤を添加・混
合することが不可欠であり、従って助剤の均一分散は一
層困難なものとなる。
発明が解決しようとする問題点 以上述べたように、エンジニアリングセラミックスの1
つとして期待される窒化ケイ素焼結体の製造法において
は、実用可能な高品位の製品を得るためには依然として
解決しなければならない多くの課題が残されている。特
に、窒化ケイ素粉末と焼結助剤粉末との均一分散体を得
ることは、欠陥の少ない、強度の揃った高品位の焼結体
を高い歩留りで得る上で重要である。焼結性の向上を図
るためには、2種以上の助剤を添加・混合しなければら
ないので、原料混合物の均一混合の問題は重大である。
そこで、本発明の目的はこのような原料粉末の均一混合
を達成し、高強度かつ均一性の優れた窒化ケイ素焼結体
の製造方法を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、高強度かつ耐摩耗性に優れ、
また、高品位の実用可能な窒化ケイ素焼結体を提供する
ことにある。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、窒化ケイ素焼結体の製造方法の上記のよ
うな現状に鑑みて、Si3N4粉末と焼結助剤粉末との混合
方法につき種々検討した結果、共沈法によって製造した
所定組成の焼結助剤粉末を使用することが上記目的達成
のために極めて有効であることを見出した。本発明はか
かる新規知見に基き完成されたものである。
即ち、本発明に従うと、窒化ケイ素粉末と焼結助剤粉末
とを混合して得られる粉末混合物を、成形した後非酸化
性雰囲気中で焼結する工程を含む窒化ケイ素焼結体の製
造方法において、該焼結助剤粉末が、共沈法によって得
られた、Mg、Al、Si、Sc、Y、ランタニド系元素、Ti、
ZrおよびHfからなる群から選ばれた少なくとも2種の金
属の酸化物および/または水酸化物の混合粉末であるこ
とを特徴とする窒化ケイ素焼結体の製造方法が提供され
る。
上記本発明に係る方法において、前記焼結助剤は、酸化
物換算で合計1.0〜50重量%の量で使用されることが好
ましい。
また、上記酸化物または水酸化物は、水溶性塩化物、硝
酸塩または有機金属塩を含む水溶液を調製し、該水溶液
のpHを調節することによって共沈させて金属水酸化物を
得、更に、該金属水酸化物を焙焼して酸化物を得ること
ができる。
上記焼結助剤としては、Zr、Yおよびランタニド系希土
類元素からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素の
酸化物または水酸化物を挙げることができ、更に、Yお
よびランタニド系希土類元素からなる群から選ばれた少
なくとも1種の元素の酸化物または水酸化物とZrO2との
混合粉末を好ましく例示できる。ここで、焼結助剤は、
生成焼結材料に対して、Yおよびランタニド系希土類元
素からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化
物または水酸化物を元素換算で0.5〜10wt%、ZrO2を1
〜25vol%の割合で用いることが好ましい。
また、ZrO2粉末は、CaO、MgOまたはY2O3により安定化さ
れた立方晶ZrO2の粉末であることが有利である。
安定化立方晶ZrO2粉末を含む焼結助剤は、共沈法により
生成したZr水酸化物およびY水酸化物の混合粉末を焙焼
して得ることができる。
尚、前記焼結助剤としての混合粉末の平均粒径は2μm
以下であることが好ましい。
また、前記共沈法により得られた焼結助剤粉末の他に、
IVa(Zrを除く)、Va、VIa族から選ばれた元素の炭化
物、窒化物、炭窒化物、酸化物またはそれらの固溶体
を、1〜15wt%の割合で窒化ケイ素粉末に添加すること
ができる。
ここで、Zrの酸化物粉末、Yまたはランタニド系元素の
酸化物粉末およびIVa(Zrを除く)、VaおよびVIa族から
選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物粉末は、同時に
共沈させた混合粉末から得ることができる。
さらに焼結中の非酸化性雰囲気としてはN2ガス、Arなど
の希ガスなどがいずれも使用でき、経済的観点からすれ
ばN2の使用が最も好ましい。
作用 窒化ケイ素などの非酸化性セラミックス材料は特に共有
結合性(即ち飽和性を有する)が高いために焼結性が劣
る。そこで、各種の焼結助剤の使用が必要とされるが、
原料粉末混合物の均一分散性の点で問題である。この問
題は最終製品としての焼結体の物性に大きな影響を及ぼ
すため、実用化し得る特性の焼結体を得るために解決し
なければならない重要な課題である。
そこで、本発明の方法に従って、共沈法によって焼結助
剤粉末を製造することによって、平均粒径2μm以下
の、複数の助剤粉末が均一に混合分散した焼結助剤を得
ることができ、これを使用することにより、得られる焼
結体の強度、均一性を大巾に改善することが可能とな
る。
これは、複数の金属元素が均一に分散された粉末を焼結
助剤として用いることとなり、従って金属元素比率がす
べての場所で最も望ましい組成とすることができたこと
によるものであると考えることができる。
即ち、複数の助剤が別々に添加された場合、すべての部
分で所定の混合比を有する均一分散を達成し難く、焼結
時の液相出現量が不均一になるなどの問題があるために
欠陥、強度のバラツキなどが生ずるものと考えられる
が、本発明の方法によれば、このような点がすべて解消
されたものと考えられる。
以上のような効果を期待するためには、焼結助剤の量は
原料混合物全重量準備で1.0〜50重量%とすることが好
ましい。この範囲外で使用した場合には、以下の実施例
で証明されるように目的とする物性値を有する焼結体を
得ることができない。
次ぎに、本発明の好ましい態様における各焼結助剤の硬
化を説明すると、ZrO2はY2O3あるいはランタニド系希土
類元素と反応してSi3N4の焼結性を高めてこれを緻密化
すると同時に、一部は結晶質のZrO2として粒界に析出
し、焼結体の破壊靱性を高める。
すなわち、Y2O3もしくはランタニド系希土類元素の酸化
物はZrO2と反応してSi3N4の粒界にZrYONの如き非結晶物
質を形成し、これによりSi3N4の粒界を結合して高い緻
密化を促進する。
さらに本発明の好ましい1態様に従うと、ZrO2をCaO、M
gOまたはY2O3などの酸化物と共沈せしてめて安定化ZrO2
として使用するが、その理由を説明する。
公知の如く、ZrO2には単斜晶系(m−ZrO2)、正方晶系
(t−ZrO2)および立方晶系(c−ZrO2)の3つの多形
がある。m−ZrO2は1100℃付近まで安定であるが、それ
以上の温度ではt−ZrO2に転移し、さらに2370℃以上で
はc−ZrO2になり、冷却によって逆転移する。とくに、
m−ZrO2とt−ZrO2との相転移では4%にもおよぶ容積
変化を伴う。これに対して、本発明の好ましい態様で
は、上記の如く安定化剤によりZrO2をc−ZrO2として安
定化した材料を使用することによりZrO2の相転移を阻止
し、耐熱性を改善している。c−ZrO2の安定化は、ZrO2
とY2O3との混合粉を共沈法等に付して行うのが好まし
い。
本発明の1態様に従い、焼結助剤として添加されるIVa
族(Zrを除く)、Va族、VIa族元素の炭化物、窒化物、
炭窒化物、酸化物またはそれらの固溶体は焼結性を向上
させるとともに、Si3N4の異常成長を阻止し、均粒、微
粒の焼結体とする。これは、焼結助剤としてZrO2、Y2O3
を用いるとこれらはSi3N4と液相を形成し、Si3N4の融
解、再結晶により焼結を進めるが、Si3N4の析出時に粗
大結晶ができるが、IVa族(Zrを除く)、Va族、VIa族元
素の化合物は液相中に溶解せず、分散しているためにSi
3N4の粗大化を阻止すると考えられる。
さらに、このIVa族、Va族、VIa族の元素の炭化物、窒化
物、炭窒化物、酸化物またはそれらの固溶体が高い硬度
をもち、高温で安定な特性を発揮するために、すぐれた
機械的、熱的特性の焼結体が得られるのである。
このようにして、ZrO2、Y2O3の共沈粉末ととともにIVa
族(Zrを除く)、Va族、VIa族元素の化合物を焼結助剤
として用いると、ZrO2、Y2O3の単独あるいはこあれら2
種をのみ添加したにすぎないときに達成出来ない高い焼
結性と強度、硬度を兼ね備えた焼結体が得られるのであ
る。
本発明の好ましい態様において、ZrO2の生成焼結体中に
占める量が1体積%以下ではZrO2の焼結助剤としての添
加効果が小さく、また25体積%以上ではSi3N4の含有量
が相対的に減少して焼結体の強度、硬度が急激に低下
し、さらに後述の如く粒成長をもたらし強度および耐摩
耗性が低下するので望ましくなく、従って1〜25体積%
の範囲内が適当である。
また、Y2O3あるいはランタニド系希土類元素の酸化物、
炭化物または窒化物の使用量は、生成焼結体中における
Yまたはランタニド系希土類元素の量として規定され、
この量が0.5重量%以下では効果が少なく、10重量%以
上では焼結体の高温強度が低下し、さらに後述の如く粒
成長をもたらし強度および耐摩耗性が低下するので望ま
しくなく、従って0.5〜10重量%の範囲が適当である。
またIVa族(Zrを除く)、Va族、VIa族元素は、炭化物、
窒化物、炭窒化物、酸化物またはこれらの固溶物、混合
物のいずかの形態で使用してもよく、その何れの場合で
も効果は同様である。その添加量としては、それらの元
素の生成焼結体中における量として規定され、その量が
1重量%以下では添加効果が小さく、また15重量%以上
になると焼結が困難となり、また却って焼結体特性が劣
化するために1〜15重量%の範囲が適当である。
一方、本発明者等の実験によると、窒化ケイ素質焼結体
の強度及び耐摩耗性は焼結体中のSi3N4の粒度に大きく
影響され、粒度が大きくなるに従って強度および耐摩耗
性が低下し、粉末が2μmを越えるとそれられの低下が
いちじるしくなることが判った。
以上のようにして得られた粉末をさらに十分に混合して
もよく、その後、型押し、窒化雰囲気中で焼結あるいは
加圧焼結を行う。
ホットプレスの場合50Kg/cm2以上の圧力下で行うことが
好ましく、焼結温度としては1600〜1900℃で緻密化が得
られるが、好ましくい焼結温度の範囲はは1700〜1900
℃、さらに好ましくは1750〜1900℃である。1700℃以上
の温度でSi3N4はβ相に転移し、β相Si3N4焼結体が得ら
れるからである。なお、β相のSi3N4の同定はX線回折
により行う。
また窒化ガス雰囲気は窒化けい素の分解を抑えるために
最小限の圧力以上であればよく、例えば1700℃の場合で
1気圧、1800℃の場合で10気圧程度が好ましい。
また窒化けい素の分解が問題にならない温度域では脱ガ
スのために真空下で昇温してもよい。
実施例 以下、実施例により本発明の方法を更に具体的に説明す
るが、本発明の範囲は以下の実施例により何等制限され
ない。
実施例1 AlおよびYの各塩化物を1:1の濃度となるように混合、
溶解し、これにアンモニアを添加することにより水酸化
アルミニウムと水酸化イットリウムの共沈混合物を得
た。次いで、かくして得た共沈混合物を大気中にて1000
℃で焙焼し、酸化物の混合粉末を得た。
得られた助剤粉末を、以下の第1表に示すような組成と
なるように窒化ケイ素粉末(平均粒径=0.6μm;α−
型)に配合し、ボールミルで混合し、公知の方法で型押
しした後、1750℃で2時間、4バールの窒素ガス圧下で
焼結した。
一方、比較のために同一の助剤量となるように、Al2O3
粉末とY2O3粉末とを上記のものと同一ロットの窒化ケイ
素粉末と共にボールミルにて混合し、上記同様な条件下
で焼結し、従来法による焼結体をも作製した。
得られた各焼結体から試験片を作製し、各試験片につき
曲げ強度とワイブル係数(供試体数=20本)を算出し
た。
第1表の結果から明らかな如く、Y2O3とAl2O3とを等モ
ル数で添加した場合、共沈粉末を1.0〜50重量%の範囲
内の量とすることにより秀れた特性値を与えることがわ
かる。また、曲げ強度、ワイブル係数ともに、本発明の
方法により得られた製品が優れており、焼結助剤として
共沈生成物を使用することの有効性を理解することがで
きる。
実施例2 以下の第2表に示すような種々の共沈粉末を使用し、実
施例1と同様な製造条件の下で焼結体を作製し、性能評
価を行った。また、比較のために従来の種々の酸化物粉
末を添加する方法も実施し、得られた焼結体の性能評価
を同様にして行った。結果を第2表に示す。
第2表の結果から、ZrO2、MgO、La2O3、HfO2などを用い
てもAl2O3およびY2O3(実施例1)と同様に優れた特性
を与えることがわかる。また、酸化物とせずに、水酸化
物のまま用いた実験を行い、同様に良好な結果が得られ
ることを確認した。
実施例3 以下の第3表に示すモル比の共沈粉末7.25重量パーセン
トを助剤粉末とし、実施例1と同様の製造条件下で焼結
体を作製し、性能評価を行った。また比較のため従来の
種々の酸化物粉末を添加する方法も実施し特性を比較し
た。得られた結果を第3表に示す。
本発明の方法に従い作成された試験片(No.41〜44)は
いずれも相対密度、曲げ強度、ワイブル係数とも優れて
いる。
実施例4 ZrO2およびY2O3の比率が1:1の共沈粉末を共沈混合物を
大気中にて800〜1000℃で焙焼することにより混合物粉
末を得たのち、第4表に示す割合で窒化ケイ素粉末に配
合し、型押しした後、1800℃で2時間、8.0気圧の窒化
ガス下で焼結した。
一方、比較のため同一の焼結助剤含有量となるようにZr
O2粉末とY2O3粉末とを上記の同一ロットの窒化ケイ素粉
末と共にボールミルにて混合し、上記と同様な条件で焼
結し、従来方法による焼結体を作製した。
これらの本発明および従来技術の焼結体から試験片を切
出し、各試験片について所定の試験を行ない、その結果
を第4表に示す。
実施例5 以下の第5表に示す共沈粉末を使用し、実施例4と同一
の製造条件で焼結体を製造すると同時に、比較のため第
5表に示す種々の酸化物粉末を用いて従来技術の焼結体
を製造した。
これらの本発明および従来技術の焼結体から試験片を切
出し、各試験片について所定の試験を行ない、その結果
を第5表に示す。
第5表に示す結果から、本発明の方法に従うと、La
2O3、ZrO2を用いてもY2O3、ZrO2と同様に優れた特性の
焼結体が得られることがわかる。また、酸化物ではな
く、焙焼せずに水酸化物のまま用いても同様な良好な結
果が得られることがわかった。
実施例6 以下の第6表に示す共沈粉末を使用し、実施例4と同一
の製造条件で焼結体を製造し、切り出した試験片より曲
げ強度、相対密度、ワイブル係数を測定した。ZrO2が焼
結体中に1〜25体積パーセント、Yおよびランタニド系
希土類元素が0.5〜10重量パーセントとなるように、配
合、焼結した場合、特に優れた特性が得られることがわ
かる。さらに、焼結助剤が水酸化物の場合についても、
同様の焼結体特性が優れることを確認した。
実施例7 以下の第7表に示すIVa族、Va、VIa族化合物をそれぞれ
添加した、2.0Wt%ZrO2及び4.0Wt%Y2O3に相当する共沈
法による焼結助剤を含む窒化ケイ素粉末を十分に混合
し、型押ししたのち、1850℃で2時間、20気圧の窒素ガ
ス田で焼結した。得られた焼結体の特性値を第7表にま
とめて示す。IVa、Va、VIa族化合物を添加することによ
って、さらに優れた特性が得られることがわかる。
実施例8 第8表に示す組成となるように共沈法により焼結助剤を
製造し、それぞれにおいて焼結助剤の合計が15重量パー
セントとなるように添加し、十分に混合したのち、実施
例4と同一の条件で焼結体を得た。焼結体の特性値を第
8表にまとめて示した。比較のため、同一組成の助剤を
個々の酸化物で添加した焼結体の特性値も示した。本発
明による助剤と用いた場合に焼結体の特性が優れている
ことがわかる。
発明の効果 以上詳細に説明したように、本発明の方法によれば、焼
結助剤として共沈法により得られたものを使用したこと
により、原料粉末混合物の均一分散性を確保することが
可能となり、その結果欠陥の少ない高品位の窒化ケイ素
焼結体を歩留りよく作製することが可能となった。
即ち、本発明の方法によれば、エンジニアリングセラミ
クッススとして実用化し得る窒化ケイ素質焼結体を生産
性良く経済的に作製することが可能となる。
かくして、本発明の方法により得られる窒化ケイ素質焼
結体は耐熱、耐食、耐摩耗材料はもとより、ガスタービ
エンジン部品、例えばブレード、ロータ、焼結筒、主軸
ベアリングなどあるいはディーゼルエンジン部品、例え
ばピストン、シリンダ、タペット、ターボチャージャー
ロータなど、更にはラドーム(ロケット頭部)、ガスイ
グナイタなどの広い分野における利用が考えられ期待さ
れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 隆夫 兵庫県伊丹市昆陽北1丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 昭54−138899(JP,A) 特開 昭56−149378(JP,A) 特開 昭60−235768(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mg,Al,Sc,Y,ランタニド系元素,Ti,Zrおよ
    びHfからなる群から選ばれた少なくとも2種の金属の水
    溶性塩化物、硝酸塩または有機金属塩を含む水溶液を調
    製し、該水溶液のpHを調整することによって前記金属の
    水酸化物を共沈させ、当該金属の水酸化物の形態および
    /または当該金属水酸化物を焙焼して得られる酸化物の
    形態の混合粉末を作成し、これを焼結助剤とした後、窒
    化ケイ素粉末と該焼結助剤の粉末とを混合し、成形し
    て、該成形体を非酸化性雰囲気中で焼結することを特徴
    とする窒化ケイ素焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記焼結助剤が、酸化物換算で合計1.0〜5
    0重量%の割合で前記窒化ケイ素粉末に混合されること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記焼結助剤が、Zr,Yおよびランタニド系
    希土類元素からなる群から選ばれた少なくとも1種の元
    素の酸化物または水酸化物であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項及び第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記焼結助剤が、生成焼結材料に対して、
    Yおよびランタニド系希土類元素からなる群から選ばれ
    た少なくとも1種の元素の酸化物または水酸化物を元素
    換算で0.5〜10wt%、ZrO2を1〜25vol%含むことを特徴
    とする特許請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記ZrO2粉末が、CaO,MgOまたはY2O3によ
    り安定化された立方晶ZrO2の粉末であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第4項に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記焼結助剤が、共沈法により生成したZr
    水酸化物およびY水酸化物の混合粉末を焙結して得られ
    たY2O3粉末および安定化立方晶ZrO2粉末を含む混合粉末
    であることを特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】前記共沈法により得られた焼結助剤粉末の
    他に、IVa(Zrを除く)、Va、VIa族から選ばれた元素の
    炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物またはそれらの固溶
    体を1〜15wt%の割合で窒化ケイ素粉末に添加すること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項及び第2項に記載の
    方法。
  8. 【請求項8】前記Zrの酸化物粉末、Yまたはランタニド
    系元素の酸化物粉末およびIVa(Zrを除く)、VaおよびV
    Ia族から選ばれた少なくとも1種の元素の酸化物粉末
    を、同時に共沈させた混合粉末から得ることを特徴とす
    る特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記酸化物粉末または水酸化物粉末の平均
    粒径が2μm以下であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項から第8項までの何れかに記載の方法。
JP8087886A 1985-04-08 1986-04-08 窒化ケイ素焼結体の製造方法 Expired - Lifetime JPH078748B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60-73898 1985-04-08
JP7389885 1985-04-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6230667A JPS6230667A (ja) 1987-02-09
JPH078748B2 true JPH078748B2 (ja) 1995-02-01

Family

ID=13531479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8087886A Expired - Lifetime JPH078748B2 (ja) 1985-04-08 1986-04-08 窒化ケイ素焼結体の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US4764490A (ja)
EP (1) EP0199178B2 (ja)
JP (1) JPH078748B2 (ja)
DE (1) DE3662391D1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0219885A3 (en) * 1985-10-25 1988-03-23 Sumitomo Electric Industries Limited Sintered silicon nitride having improved density and mechanical strength and process for producing the same
JP2577899B2 (ja) * 1987-01-28 1997-02-05 本田技研工業株式会社 窒化珪素質焼結体及びその製造法
JPS6451379A (en) * 1987-08-24 1989-02-27 Sumitomo Electric Industries Silicon nitride sintered body
DE3875879T2 (de) * 1987-09-02 1993-03-18 Ngk Spark Plug Co Gesinterte siliciumnitridkoerper.
JPH0694390B2 (ja) * 1988-09-09 1994-11-24 日本特殊陶業株式会社 窒化珪素焼結体
US5238882A (en) * 1989-05-10 1993-08-24 Ngk Insulators, Ltd. Method of manufacturing silicon nitride sintered bodies
US5096859A (en) * 1990-02-09 1992-03-17 Ngk Insulators, Ltd. Silicon nitride sintered body and method of producing the same
US5145620A (en) * 1990-02-09 1992-09-08 Ngk Insulators, Ltd. Method of producing a silicon nitride sintered body
US5110772A (en) * 1990-08-30 1992-05-05 W. R. Grace & Co.-Conn. Fabrication of dense SI3 N4 ceramics using CaO-TiO2 SiO.sub.2
US5102592A (en) * 1990-10-19 1992-04-07 Rutgers University Method of preparing ceramic powder and green and sintered articles therefrom
DE4038003C2 (de) * 1990-11-29 1997-01-02 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von Sinterwerkstoffen auf Si¶3¶N¶4¶-Basis
US5120685A (en) * 1990-12-18 1992-06-09 W. R. Grace & Co.-Conn. Sintered silicon nitride
JP2855243B2 (ja) * 1991-12-05 1999-02-10 日本特殊陶業株式会社 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体
US5908796A (en) * 1998-05-01 1999-06-01 Saint-Gobain Industrial Ceramics, Inc. Dense silicon nitride ceramic having fine grained titanium carbide
CN107922274B (zh) 2016-05-27 2021-08-27 住友电气工业株式会社 烧结材料及包含所述烧结材料的切削工具
KR102505460B1 (ko) * 2017-11-10 2023-03-03 가부시키가이샤 페로텍 머티리얼 테크놀로지즈 세라믹스, 프로브 안내 부품, 프로브 카드 및 패키지 검사용 소켓
CN114621014B (zh) * 2022-03-09 2023-05-09 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高强度高热导氮化硅陶瓷材料及其制备方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1450562A (fr) * 1964-06-01 1966-08-26 Du Pont Dispersions réfractaires et leur procédé de préparation
JPS6047205B2 (ja) * 1978-04-21 1985-10-21 株式会社東芝 窒化ケイ素質粉末の製造方法
US4234343A (en) * 1979-01-04 1980-11-18 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Structural silicon nitride materials containing rare earth oxides
JPS56149378A (en) * 1980-04-21 1981-11-19 Toyota Motor Co Ltd Manufacture of silicon nitride sintered body
JPS6016390B2 (ja) * 1980-10-20 1985-04-25 住友電気工業株式会社 経靭セラミック工具材料の製造方法
EP0100380B1 (en) * 1981-02-05 1987-06-16 Sumitomo Electric Industries Limited Method for plastic deformation of non-ferrous metals
DE3266050D1 (en) * 1981-10-12 1985-10-10 Sumitomo Electric Industries Method for sintering silicon nitride
EP0107919A1 (en) * 1982-10-01 1984-05-09 The British Ceramic Research Association Limited Silicon nitride ceramic bodies
JPS59174577A (ja) * 1983-03-18 1984-10-03 日産自動車株式会社 窒化けい素質焼結体
JPS59190274A (ja) * 1983-04-12 1984-10-29 住友電気工業株式会社 窒化けい素質焼結体およびその製造法
JPS59190270A (ja) * 1983-04-12 1984-10-29 住友電気工業株式会社 窒化けい素質焼結体およびその製造法
JPS60235768A (ja) * 1984-05-10 1985-11-22 石川島播磨重工業株式会社 窒化珪素基焼結原料の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US4764490A (en) 1988-08-16
JPS6230667A (ja) 1987-02-09
DE3662391D1 (en) 1989-04-20
EP0199178B1 (en) 1989-03-15
EP0199178A1 (en) 1986-10-29
EP0199178B2 (en) 1992-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH078748B2 (ja) 窒化ケイ素焼結体の製造方法
JP2001521874A (ja) プレートレット強化された焼結成形体
JPH0680470A (ja) 窒化ケイ素焼結体の製造方法
JP3222134B2 (ja) 焼結成形体及びその使用
JP2829229B2 (ja) 窒化ケイ素系セラミックス焼結体
JPH0777986B2 (ja) 炭化珪素質焼結体の製法
JP3736649B2 (ja) ジルコニア質焼結体及びその製造方法並びに粉砕用部品材料
JP3266200B2 (ja) 窒化珪素基焼結体
JPH09110533A (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法
JP2980342B2 (ja) セラミックス焼結体
JPH0694390B2 (ja) 窒化珪素焼結体
JPH06116045A (ja) 窒化珪素焼結体及びその製造方法
JP2665755B2 (ja) β−サイアロン質複合セラミックスの製造方法
JPH01239068A (ja) 硼化チタン系焼結体及びその製造方法
US5169810A (en) Process for forming tin-zirconia ceramics
JP2684250B2 (ja) 窒化珪素質焼結体及びその製造方法
JP2759084B2 (ja) 高硬度高強度セラミツクス焼結体及びその製造方法
JP2708136B2 (ja) 窒化珪素質焼結体およびその製造方法
JP2779454B2 (ja) 酸化アルミニウム質焼結体
JP2801447B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH0840774A (ja) 窒化珪素質焼結体
JP3207065B2 (ja) 窒化珪素質焼結体
JPH0840776A (ja) Si3N4/BNを基にした焼結された物質及びそれらの製造方法
JP3981510B2 (ja) 窒化珪素質焼結体の製造方法
JPH05238829A (ja) 窒化けい素セラミックス焼結体