JP2855243B2 - 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体 - Google Patents
耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体Info
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- JP2855243B2 JP2855243B2 JP3349227A JP34922791A JP2855243B2 JP 2855243 B2 JP2855243 B2 JP 2855243B2 JP 3349227 A JP3349227 A JP 3349227A JP 34922791 A JP34922791 A JP 34922791A JP 2855243 B2 JP2855243 B2 JP 2855243B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/515—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics
- C04B35/58—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides
- C04B35/584—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride
- C04B35/593—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering
- C04B35/5935—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on non-oxide ceramics based on borides, nitrides, i.e. nitrides, oxynitrides, carbonitrides or oxycarbonitrides or silicides based on silicon nitride obtained by pressure sintering obtained by gas pressure sintering
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、切削工具、耐摩耗工
具、耐摩耗部品、摺動部品に好適に利用される窒化珪素
質焼結体に関する。ここで、窒化珪素質とはSi3N4 の他
サイアロンを包含する概念を言う。
具、耐摩耗部品、摺動部品に好適に利用される窒化珪素
質焼結体に関する。ここで、窒化珪素質とはSi3N4 の他
サイアロンを包含する概念を言う。
【０００２】
【従来の技術】窒化珪素焼結体は硬度が高く、耐摩耗性
に優れ、さらに強度・靱性に優れたセラミックスである
ため、切削工具及び耐摩耗部品への応用が行われてき
た。例えば高耐摩耗性を有するものとして、Mg, Zr, Al
等を助剤として用いた窒化珪素焼結体( 特開平1-15746
6) がある。この従来技術は、Ａｌ等がＳｉ、Ｎ及びＯ
と相まって焼成過程でSi3N4 粒子間に液相を生成して緻
密化に寄与するとともに、降温過程でガラス化してSi3N
4 粒子を結合させ、磨耗時のSi3N4 粒子の脱落を防止
し、その結果、靭性を向上させるという作用に着目した
ものである。また、切削工具においては、高強度高靭性
の母材の表面に耐磨耗性に優れた被膜を形成して耐摩耗
性の向上が図られることもある。
に優れ、さらに強度・靱性に優れたセラミックスである
ため、切削工具及び耐摩耗部品への応用が行われてき
た。例えば高耐摩耗性を有するものとして、Mg, Zr, Al
等を助剤として用いた窒化珪素焼結体( 特開平1-15746
6) がある。この従来技術は、Ａｌ等がＳｉ、Ｎ及びＯ
と相まって焼成過程でSi3N4 粒子間に液相を生成して緻
密化に寄与するとともに、降温過程でガラス化してSi3N
4 粒子を結合させ、磨耗時のSi3N4 粒子の脱落を防止
し、その結果、靭性を向上させるという作用に着目した
ものである。また、切削工具においては、高強度高靭性
の母材の表面に耐磨耗性に優れた被膜を形成して耐摩耗
性の向上が図られることもある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現在、切削工
具、耐摩耗部品及び摺動部品においては、その部品寿命
と密接に関連する摩耗量のなお一層の低減が必要となっ
てきているにもかかわらず、前記特開平１−１５７４６
６号公報に記載の技術では、この要請に応じられない。
かといって、耐欠損性については強度・靱性の向上によ
り優れた焼結体を得ることができるが、耐摩耗性は機械
的特性との関連性が明らかではなく、耐摩耗性向上の手
段は明確ではなかった。
具、耐摩耗部品及び摺動部品においては、その部品寿命
と密接に関連する摩耗量のなお一層の低減が必要となっ
てきているにもかかわらず、前記特開平１−１５７４６
６号公報に記載の技術では、この要請に応じられない。
かといって、耐欠損性については強度・靱性の向上によ
り優れた焼結体を得ることができるが、耐摩耗性は機械
的特性との関連性が明らかではなく、耐摩耗性向上の手
段は明確ではなかった。
【０００４】そこで本発明者は、鋭意検討の結果、耐摩
耗性を向上させるには意外にも粒界ガラス相量を低減す
ることが有効であることを見出した。本発明は、このよ
うな知見に基づいてなされたもので、耐摩耗性に優れた
窒化珪素質焼結体を開発することを目的とする。
耗性を向上させるには意外にも粒界ガラス相量を低減す
ることが有効であることを見出した。本発明は、このよ
うな知見に基づいてなされたもので、耐摩耗性に優れた
窒化珪素質焼結体を開発することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】その手段は、窒化珪素を
主相とし、ＡｌをＡｌ２Ｏ３換算で０．１〜１重量％含
有する焼結体において、Ｍｇ及びＺｒを助剤成分として
含み、Ａｌを除く助剤成分の総量が酸化物換算で６重量
％以下、且つ、粒界ガラス相の含有量が８体積％以下で
あることを特徴とする耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結
体にある。上記手段において、前記助剤成分としてさら
にＣｅ、Ｙｂ、Ｐｒ及びＥｒの中の一種以上を含むこと
がさらに好ましい。 また、Ａｌとともに用いる助剤成分
はできるだけ含有量の少ないことが好ましく、Ａｌを除
く助剤成分の総量は酸化物換算で６重量％以下、特に４
重量％以下であることが好ましい。さらに望ましい手段
は、上記焼結体において、相対密度を９９％以上とする
ところにある。
主相とし、ＡｌをＡｌ２Ｏ３換算で０．１〜１重量％含
有する焼結体において、Ｍｇ及びＺｒを助剤成分として
含み、Ａｌを除く助剤成分の総量が酸化物換算で６重量
％以下、且つ、粒界ガラス相の含有量が８体積％以下で
あることを特徴とする耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結
体にある。上記手段において、前記助剤成分としてさら
にＣｅ、Ｙｂ、Ｐｒ及びＥｒの中の一種以上を含むこと
がさらに好ましい。 また、Ａｌとともに用いる助剤成分
はできるだけ含有量の少ないことが好ましく、Ａｌを除
く助剤成分の総量は酸化物換算で６重量％以下、特に４
重量％以下であることが好ましい。さらに望ましい手段
は、上記焼結体において、相対密度を９９％以上とする
ところにある。
【０００６】
【作用】本発明の作用を以下に記す。まず、工具として
の耐摩耗性について調査した結果、以下の事実が判明し
た。切削中の工具の刃先温度は、相手材や切削条件によ
って異なるが、一般的に800 ℃以上の高温になると言わ
れている。このため、切削工具の耐摩耗性を向上させる
には耐熱性及び化学安定性が優れていることが重要であ
る。
の耐摩耗性について調査した結果、以下の事実が判明し
た。切削中の工具の刃先温度は、相手材や切削条件によ
って異なるが、一般的に800 ℃以上の高温になると言わ
れている。このため、切削工具の耐摩耗性を向上させる
には耐熱性及び化学安定性が優れていることが重要であ
る。
【０００７】窒化珪素焼結体中の粒界相は、助剤成分と
Si, N, Oから成る非晶質ガラス相あるいは結晶相として
存在するが、この非晶質ガラス相は窒化珪素に比べると
耐熱性、耐食性が劣ることから、この粒界ガラス相の量
及び組成が焼結体の耐熱性や化学安定性に大きな影響を
及ぼす。
Si, N, Oから成る非晶質ガラス相あるいは結晶相として
存在するが、この非晶質ガラス相は窒化珪素に比べると
耐熱性、耐食性が劣ることから、この粒界ガラス相の量
及び組成が焼結体の耐熱性や化学安定性に大きな影響を
及ぼす。
【０００８】上記観点から、少量でも緻密化可能である
ような焼結性の優れた焼結助剤系を用いて、焼結助剤量
を低減させることができれば、粒界ガラス相の量が少量
であっても十分緻密化し、且つ耐摩耗性が向上する。こ
れを満足するのがＡｌ成分である。また、微量のAl化合
物、特にAl2O3 を助剤として添加することにより、焼結
性が向上し、他の助剤成分の添加量を減らすことがで
き、結果的に粒界ガラス相量の低減が可能になる効果
と、焼結体中の窒化珪素粒子の粒成長を抑制し、組織が
微細化することにより耐摩耗性を向上させる効果があ
る。
ような焼結性の優れた焼結助剤系を用いて、焼結助剤量
を低減させることができれば、粒界ガラス相の量が少量
であっても十分緻密化し、且つ耐摩耗性が向上する。こ
れを満足するのがＡｌ成分である。また、微量のAl化合
物、特にAl2O3 を助剤として添加することにより、焼結
性が向上し、他の助剤成分の添加量を減らすことがで
き、結果的に粒界ガラス相量の低減が可能になる効果
と、焼結体中の窒化珪素粒子の粒成長を抑制し、組織が
微細化することにより耐摩耗性を向上させる効果があ
る。
【０００９】さらに助剤としてAl2O3 を添加すると、焼
結後には窒化珪素粒内に固溶してサイアロンを形成する
ため粒界に残留しないという利点もある。また、工具の
みならず耐摩耗部品や摺動部品においても優れた耐摩耗
性を有するためには、材料の耐アブレッシブ摩耗特性の
向上が重要である。この耐アブレッシブ摩耗特性を向上
させるには種々の検討結果から、窒化珪素焼結体の粒界
相を減少させ、さらに窒化珪素粒子の粒径を小さくする
と効果があることがわかった。また、焼結助剤としてAl
2O3 を添加することにより、焼結体中の窒化珪素粒子を
微細化する効果があることがわかった。
結後には窒化珪素粒内に固溶してサイアロンを形成する
ため粒界に残留しないという利点もある。また、工具の
みならず耐摩耗部品や摺動部品においても優れた耐摩耗
性を有するためには、材料の耐アブレッシブ摩耗特性の
向上が重要である。この耐アブレッシブ摩耗特性を向上
させるには種々の検討結果から、窒化珪素焼結体の粒界
相を減少させ、さらに窒化珪素粒子の粒径を小さくする
と効果があることがわかった。また、焼結助剤としてAl
2O3 を添加することにより、焼結体中の窒化珪素粒子を
微細化する効果があることがわかった。
【００１０】本発明において、耐熱性・化学安定性・耐
アブレッシブ摩耗特性を向上し、耐摩耗性に優れた窒化
珪素質焼結体を得るには、粒界ガラス相の含有量が８体
積％以下であり、AlをAl2O3 換算で0.1 〜１重量％含有
することが必要である。粒界ガラス相の含有量が８体積
％を越えると耐摩耗性が低下する。特に切削工具部材と
して用いる場合６体積％以下にすることが望ましいが、
３体積％未満では靱性が低下するため、耐欠損性が低下
する場合がある。
アブレッシブ摩耗特性を向上し、耐摩耗性に優れた窒化
珪素質焼結体を得るには、粒界ガラス相の含有量が８体
積％以下であり、AlをAl2O3 換算で0.1 〜１重量％含有
することが必要である。粒界ガラス相の含有量が８体積
％を越えると耐摩耗性が低下する。特に切削工具部材と
して用いる場合６体積％以下にすることが望ましいが、
３体積％未満では靱性が低下するため、耐欠損性が低下
する場合がある。
【００１１】さらにAlの含有量がAl2O3 換算で0.１重量
％未満であると助剤としての効果及び組織を微細化する
効果がいずれも発現せず、１重量％を越えると添加量が
過剰となり熱伝導率が低下し、工具として使用した場
合、刃先温度が上昇することから摩耗量が増大する。
％未満であると助剤としての効果及び組織を微細化する
効果がいずれも発現せず、１重量％を越えると添加量が
過剰となり熱伝導率が低下し、工具として使用した場
合、刃先温度が上昇することから摩耗量が増大する。
【００１２】ここで、窒化珪素質焼結体の密度は高いほ
ど耐摩耗性は良好であり、相対密度99％以上であること
が好ましい。相対密度99％未満であると、焼結体中に１
％以上の気孔が残留し、この気孔の存在が特に工具とし
て用いた場合、耐欠損性は勿論、耐摩耗性を低下させる
原因となる。
ど耐摩耗性は良好であり、相対密度99％以上であること
が好ましい。相対密度99％未満であると、焼結体中に１
％以上の気孔が残留し、この気孔の存在が特に工具とし
て用いた場合、耐欠損性は勿論、耐摩耗性を低下させる
原因となる。
【００１３】また、Ａｌ２Ｏ３の他に添加する焼結助剤
としては少量で焼結性の十分優れる成分である必要があ
り、例えばＭｇ及びＺｒの両元素を含むことが好まし
く、さらにＣｅ、Ｙｂ、Ｐｒ及びＥｒの中の一種以上を
含むことが特に好ましいが、必ずしもこれらに限定はさ
れない。Ａｌ以外の助剤成分の総量は酸化物換算で６重
量％以下、さらには４重量％以下とすることが好まし
い。これらの成分は酸化物または焼成過程で酸化物に変
化し得るものを用いる。
としては少量で焼結性の十分優れる成分である必要があ
り、例えばＭｇ及びＺｒの両元素を含むことが好まし
く、さらにＣｅ、Ｙｂ、Ｐｒ及びＥｒの中の一種以上を
含むことが特に好ましいが、必ずしもこれらに限定はさ
れない。Ａｌ以外の助剤成分の総量は酸化物換算で６重
量％以下、さらには４重量％以下とすることが好まし
い。これらの成分は酸化物または焼成過程で酸化物に変
化し得るものを用いる。
【００１４】焼結は相対密度99％以上とするため、常圧
焼結を行った後、二次焼結として雰囲気加圧焼結を行
う。焼成温度は常圧・雰囲気加圧焼結ともに1600〜1900
℃で行い、二次焼結は10気圧以上の窒素分圧を有する加
圧雰囲気中で行う。雰囲気加圧焼結としては熱間静水圧
プレス焼結(HIP) 、ガス圧焼結(GPS) が挙げられる。
焼結を行った後、二次焼結として雰囲気加圧焼結を行
う。焼成温度は常圧・雰囲気加圧焼結ともに1600〜1900
℃で行い、二次焼結は10気圧以上の窒素分圧を有する加
圧雰囲気中で行う。雰囲気加圧焼結としては熱間静水圧
プレス焼結(HIP) 、ガス圧焼結(GPS) が挙げられる。
【００１５】
【実施例】平均粒径0.7 μｍ、α率98% 、比表面積10m2
/gのSi3N4 粉末に、助剤成分として比表面積4m2/g のMg
O 、同14m2/gのZrO2、同8m2/g のCeO2、同9m2/g のYb2O
3 及びEr2O3 、同8m2/g のPr6O11の各粉末を表１に示す
組成で配合した。乾燥した配合粉末を2ton/cm2の圧力で
金型プレスし、1600〜1750℃で一次焼成（N2常圧中２時
間保持）を行なった後、100atmのN2雰囲気中で二次焼成
を行ない焼結体を作製した。
/gのSi3N4 粉末に、助剤成分として比表面積4m2/g のMg
O 、同14m2/gのZrO2、同8m2/g のCeO2、同9m2/g のYb2O
3 及びEr2O3 、同8m2/g のPr6O11の各粉末を表１に示す
組成で配合した。乾燥した配合粉末を2ton/cm2の圧力で
金型プレスし、1600〜1750℃で一次焼成（N2常圧中２時
間保持）を行なった後、100atmのN2雰囲気中で二次焼成
を行ない焼結体を作製した。
【００１６】
【表１】 得られた焼結体について、粒界ガラス相量、相対密度及
び切削工具としての耐摩耗性を測定した結果を表２に示
す。以下に焼成条件及び各特性の測定方法を示す。 〔焼成条件〕 一次焼成：N21atm-1600 〜1750℃ー2h 二次焼成：N2100atm-1800 ℃-2h
び切削工具としての耐摩耗性を測定した結果を表２に示
す。以下に焼成条件及び各特性の測定方法を示す。 〔焼成条件〕 一次焼成：N21atm-1600 〜1750℃ー2h 二次焼成：N2100atm-1800 ℃-2h
【００１７】〔測定方法〕 (1) 粒界ガラス相量 焼結体を鏡面研磨し、ＳＥＭ観察により粒界相の面積占
有率を測定し、これを粒界ガラス相量とした。
有率を測定し、これを粒界ガラス相量とした。
【００１８】(2) 相対密度 アルキメデス法により焼結体密度を測定し、以下の式よ
り相対密度を求めた。尚、完全緻密体は、同組成の成形
体をホットプレス焼結することによって製造された。そ
して、それらの焼結体のうち、鏡面研磨し、金属顕微鏡
によって２００倍に拡大観察して気孔がなく、更にＳＥ
Ｍによって２０００〜５０００倍に拡大観察しミクロン
オーダーの微細気孔のないものを選んだ。 相対密度（％）＝( 焼結体密度／同組成の完全緻密焼結
体密度) ×100
り相対密度を求めた。尚、完全緻密体は、同組成の成形
体をホットプレス焼結することによって製造された。そ
して、それらの焼結体のうち、鏡面研磨し、金属顕微鏡
によって２００倍に拡大観察して気孔がなく、更にＳＥ
Ｍによって２０００〜５０００倍に拡大観察しミクロン
オーダーの微細気孔のないものを選んだ。 相対密度（％）＝( 焼結体密度／同組成の完全緻密焼結
体密度) ×100
【００１９】(3) 耐摩耗性 切削用試料は焼結体をSNGN432 のチップに加工し、切削
材としてFC23、切削速度100m/min、送り速度0.1mm/rev
、切込み1.0mm 、乾式にて30分切削して最大摩耗量を
測定し、逃げ面摩耗量ＶB とした。
材としてFC23、切削速度100m/min、送り速度0.1mm/rev
、切込み1.0mm 、乾式にて30分切削して最大摩耗量を
測定し、逃げ面摩耗量ＶB とした。
【００２０】
【表２】 表２の結果から本発明の焼結体は、耐摩耗性については
ＶＢが０．４ｍｍ以下と切削特性に優れたものである。
特にＡｌ以外の助剤成分の総量が酸化物換算で４重量％
以下であるＮｏ．１〜４及びＮｏ．６〜８では、Ｖ Ｂ が
０．３１ｍｍ以下と極めて優れている。これに対してＮ
ｏ．９はＡｌ２Ｏ３のが含まれておらず、焼結性に劣る
ことから相対密度が９９％以下と低く、耐磨耗性に劣
る。またＮｏ．１０〜１３は粒界ガラス相の量が８体積
％を越えるため、十分緻密化しているにもかかわらず
（相対密度＝１００％）、耐磨耗性に劣る。さらにＡｌ
２Ｏ３の添加量が過剰であるＮｏ．１４も、十分な耐磨
耗性が得られない。
ＶＢが０．４ｍｍ以下と切削特性に優れたものである。
特にＡｌ以外の助剤成分の総量が酸化物換算で４重量％
以下であるＮｏ．１〜４及びＮｏ．６〜８では、Ｖ Ｂ が
０．３１ｍｍ以下と極めて優れている。これに対してＮ
ｏ．９はＡｌ２Ｏ３のが含まれておらず、焼結性に劣る
ことから相対密度が９９％以下と低く、耐磨耗性に劣
る。またＮｏ．１０〜１３は粒界ガラス相の量が８体積
％を越えるため、十分緻密化しているにもかかわらず
（相対密度＝１００％）、耐磨耗性に劣る。さらにＡｌ
２Ｏ３の添加量が過剰であるＮｏ．１４も、十分な耐磨
耗性が得られない。
【００２１】
【発明の効果】粒界ガラス相の量を８体積％以下とし
て、AlをAl2O3 換算で0.1 〜１重量％含有させることに
より、耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結体を製造するこ
とができた。
て、AlをAl2O3 換算で0.1 〜１重量％含有させることに
より、耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結体を製造するこ
とができた。
Claims (5)
- 【請求項１】窒化珪素を主相とし、ＡｌをＡｌ２Ｏ３換
算で０．１〜１重量％含有する焼結体において、Ｍｇ及
びＺｒを助剤成分として含み、Ａｌを除く助剤成分の総
量が酸化物換算で６重量％以下、且つ、粒界ガラス相の
含有量が８体積％以下であることを特徴とする耐摩耗性
に優れた窒化珪素質焼結体。 - 【請求項２】前記助剤成分としてさらにＣｅ、Ｙｂ、Ｐ
ｒ及びＥｒの中の一種以上を含むことを特徴とする請求
項１に記載の耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結体。 - 【請求項３】Ａｌを除く助剤成分の総量が酸化物換算で
４重量％以下であることを特徴とする請求項１または請
求項２に記載の耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結体。 - 【請求項４】窒化珪素を主相とし、ＡｌをＡｌ ２ Ｏ ３ 換
算で０．１〜１重量％含有する焼結体において、Ａｌを
除く助剤成分の総量が酸化物換算で４重量％以下、且
つ、粒界ガラス相の含有量が８体積％以下であることを
特徴とする耐摩耗性に優れた窒化珪素質焼結体。 - 【請求項５】相対密度が９９％以上であることを特徴と
する請求項１乃至請求項４のいずれかに記載の耐摩耗性
に優れた窒化珪素質焼結体。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3349227A JP2855243B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体 |
| DE69212574T DE69212574T2 (de) | 1991-12-05 | 1992-12-02 | Siliciumnitrid-Sinterprodukt mit ausgezeichneter Abriebsbeständigkeit |
| EP92120561A EP0545382B1 (en) | 1991-12-05 | 1992-12-02 | Silicon nitride sintered product excellent in wear resistance |
| US07/986,563 US5326733A (en) | 1991-12-05 | 1992-12-07 | Silicon nitride sintered product excellent in wear resistance |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3349227A JP2855243B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05155662A JPH05155662A (ja) | 1993-06-22 |
| JP2855243B2 true JP2855243B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=18402342
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3349227A Expired - Fee Related JP2855243B2 (ja) | 1991-12-05 | 1991-12-05 | 耐摩耗性の優れた窒化珪素質焼結体 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5326733A (ja) |
| EP (1) | EP0545382B1 (ja) |
| JP (1) | JP2855243B2 (ja) |
| DE (1) | DE69212574T2 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5508241A (en) * | 1994-03-22 | 1996-04-16 | Saint Gobain/Norton Industrial Ceramics Corp. | Silicon nitride bearing ball having a high rolling contact fatigue life |
| US5670213A (en) * | 1995-03-14 | 1997-09-23 | Hilite Industries, Inc. | Process for increasing torque generated by a clutch |
| US5921725A (en) * | 1996-03-13 | 1999-07-13 | Kashiwagi; Tetsuya | Sintered silicon nitride articles for tools and method of preparation |
| JP3042402B2 (ja) * | 1996-04-26 | 2000-05-15 | 住友電気工業株式会社 | 窒化珪素系セラミックス摺動材料及びその製造方法 |
| US6610113B1 (en) * | 1999-09-09 | 2003-08-26 | Kennametal Pc Inc. | Process for heat treating ceramics and articles of manufacture made thereby |
| JP4070417B2 (ja) * | 2000-03-31 | 2008-04-02 | 日本特殊陶業株式会社 | 窒化珪素質部材及びその製造方法並びに切削工具 |
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