JPH0787011A - 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ - Google Patents

無線通信システム及び無線装置及びスイッチ

Info

Publication number
JPH0787011A
JPH0787011A JP5252202A JP25220293A JPH0787011A JP H0787011 A JPH0787011 A JP H0787011A JP 5252202 A JP5252202 A JP 5252202A JP 25220293 A JP25220293 A JP 25220293A JP H0787011 A JPH0787011 A JP H0787011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base station
station
mobile
mobile station
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5252202A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadahiko Maeda
忠彦 前田
Hiroshi Tsurumi
博史 鶴見
Shuichi Obayashi
秀一 尾林
Koji Ogura
浩嗣 小倉
Shuichi Sekine
秀一 関根
Hiroshi Yoshida
弘 吉田
Koji Iino
浩二 飯野
Minoru Namekata
稔 行方
Takashi Amano
隆 天野
Satoshi Arai
智 荒井
Manabu Mukai
学 向井
Miyuki Soeya
みゆき 添谷
Hiroyuki Kayano
博幸 加屋野
Takanobu Ishibashi
孝信 石橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP5252202A priority Critical patent/JPH0787011A/ja
Publication of JPH0787011A publication Critical patent/JPH0787011A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、移動体との通信をより良い状態で
行うことのできる無線通信システム及び無線装置及びス
イッチを提供することを目的とする。 【構成】 間欠的に周囲を走査する走査手段と、この走
査手段の位置する地点での電界強度を測定する測定手段
と、この測定手段で最も強い電界強度が受信された方向
に通信ビームの向きを切替える切替え手段とを備えて構
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体との通信に好適な
無線通信システム及び無線装置及びスイッチに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体通信は主ビームの指向性が
比較的広いセルラ方式で行われている。しかしながら、
このようなセルラ方式では、電波資源が有限なため、通
信容量が限られる。また無指向性のアンテナでは大きな
送信出力が必要とされるため、無線部及び電源に容量の
大きなものが必要である。このため、自動車電話等にお
いて複雑化、大型化を招いているのが現状である。この
ような問題を解決するために、主ビームの指向性を絞
り、空間的に無線伝送路を多重化することが考えられ
る。主ビームの指向性を絞ることによって必要送信出力
を低減でき、自動車電話を小形化、低価格化することが
できる。
【0003】また、近年の移動無線の普及により、ポケ
ットベル、携帯電話、FAXなど多くのメディアに対し
無線通信を行う様になり、それに伴い、携帯端末の小形
化、周波数の有効利用、マルチパスフェージング対策、
盗聴対策などの問題を早急に解決していくことが要求さ
れている。
【0004】最近では、LSI技術の進歩により、無線
基地局や移動局においても複数のアンテナを備えダイバ
シティ送受信を行ったり、複数の指向性アンテナ、アダ
プティブアレイアンテナを用いて通信を行う移動体無線
通信システムが提案されている。この様な無線通信シス
テムでは、アンテナの指向性を絞った、ビームアンテナ
を用いて移動無線端末間のいわゆるポイント−ポイント
間通信が行われる。
【0005】この方式では、理想的にポイント−ポイン
ト間にビームが張れた場合には、原理的に干渉が存在し
ない為、同じ周波数、同じ時刻、同じ符号を使用して
も、空間を分割して多重通信を行うことが出来るという
利点がある。ここではこの通信を周波数分割多元接続
(FDMA)、時間分割多元接続(TDMA)、符号分
割多元接続(CDMA)などと区別して、空間分割多重
接続(以下DSMA:Space Division
Multiple Access)と呼ぶ。この伝送方
式を用いたシステムを図11に示す。図11では、無線
基地局201が、指向性アンテナ203を使用して、ゾ
ーン内の移動局205,207と通信を行っている状態
を示す。各移動局と無線基地局201の間には、指向性
アンテナ203によってビームが張られており、通信中
は各移動局205,207との無線基地局201との間
ではポイント−ポイントの独立した通信が行われてい
る。この通信方式では、移動局が携帯電話205であっ
ても、自動車電話207であっても、移動局205,2
07、無線基地局201共に指向性アンテナを用い、全
てポイント−ポイント間の独立した通信が行われる。こ
の様な指向性アンテナ(ビームアンテナ)を用いたSD
MA通信の利点として次の様なことが挙げられる。
【0006】・ビームアンテナによりポイント−ポイン
ト間の通信が可能になると、理想的には他局との干渉が
無くなるため、各移動局共に同一の周波数、同一の時
刻、同一の符号を使用することが原理的には可能とな
り、現行のシステムに比べて周波数、時間、符号の有効
利用が格段に図れるという可能性を秘めている。図12
にこの様子を示す。ここでは、移動局間でポイント−ポ
イント通信を行っている例を示した。この様に、移動局
(子局)同志でも、一方の移動局が基地局の役割をする
ことにより子局間でもポイント−ポイント通信が可能で
ある。ここで、移動局205aと自動車電話207a、
移動局205bと自動車電話207bは、それぞれ同じ
時刻で、同じ周波数を用いて通信を行っても、各局が指
向性アンテナを用いビームを強く絞って通信を行えば、
互いの電波が干渉を起こすことはなく良好な通信が可能
である。
【0007】・アンテナの指向性を上げて通信する分、
無指向性アンテナを用いたシステムに比べて、基地局・
移動局の送信電力を小さくすることが可能となり、特に
バッテリーの制約がある移動局に於いては、移動局の通
話時間を延ばすことが出来る。また、送信電力を小さく
することによりセルのゾーン半径を小さくすることが可
能となる。この為、たとえ各ゾーンで異なる周波数を用
いた場合でもシステム全体としては、周波数の有効利用
が図れる。
【0008】・マルチパスが生じた際には、遅延波を有
効に利用して、逆にパスダイバーシティ効果を得ること
ができる。図13にこの様子を示す。この例では、移動
局207と無線基地局201が共に指向性アンテナを用
いて通信状態にある時に、反射物215が存在し、直接
波以外にも反射波が受信されるような場合である。ここ
で移動局207が2本の指向性アンテナを用いて直接波
と反射波を受信し、合成することによってダイバーシテ
ィ効果を得ることができる。
【0009】・他のゾーン、他のシステムからの干渉波
が存在しても、指向性アンテナの向きを所望波の向きに
設定しておけば、干渉波を除去することが出来るので、
干渉波の影響を受けることなく、高いCIR特性が得ら
れ、良好な通信品質が得られる。
【0010】・アンテナの指向性を上げて、ポイント−
ポイント間の通信が実現できれば、その分、他の端末に
よって盗聴されたり、意図的な干渉を加えられたりする
可能性が少なくなる。
【0011】以上の様に、基地局や移動局の送受信アン
テナに指向性アンテナを用いたSDMA通信には従来の
無指向性アンテナを用いた場合に比べて多くの利点があ
る。
【0012】しかし、SDMA通信には、次の様な問題
点もある。
【0013】・指向性アンテナを用いてのポイント−ポ
イント間の通信では、通信する端末間での向きが合えば
送信電力を低減出来るなどの効果があるが、一旦ポイン
ト−ポイント間が遮蔽物などによって遮られると、電波
が全く到達しなくなり、通信が不可能となる。
【0014】・ポイント−ポイント間通信では、通信を
行っている局の間でビームが張れている状態であれば、
無指向性アンテナを使用する場合よりも良好な通信が可
能となるが、一方の局が移動して一旦ビームが外れる
と、通信が不可能となる。
【0015】・干渉波の性質によっては、所望波と干渉
波が同一方向から到来する場合があり、この様な場合に
は所望波と干渉波とを識別することが困難になる。例え
ば、図14で、無線基地局201と移動局205が通信
中に、何等かの干渉波が反射物215で反射し、反射物
215の向きから移動局205に入射した場合、所望波
と干渉波の向きが一致する。この場合には、良好なCI
R特性を得ることは困難である。
【0016】・ビームアンテナを用いて通信を行う場合
に、同一の無線基地局と2つ以上の移動局とが同時に通
信を行っている場合、これらの移動局が接近した場合、
それぞれの移動局に対するビームが干渉し、受信が不可
能になる。この様子を図15に示す。図15では移動局
207と移動局205が無線基地局201から見て同じ
方向になるために、移動局205に対する電波と移動局
207に対する電波とが干渉し、受信が不可能になった
場合である。この様な場合は、移動局がゾーン内の一カ
所に集中した場合には実際に起こり得る現象である。
【0017】・各ゾーンの無線基地局が回線を接続すべ
き移動局がどのゾーンに存在するかは、ハンドオフ時の
制御情報等により各無線基地局では基地であるが、ゾー
ン内における移動局の正確な位置が分からない場合に
は、指向性アンテナを使用して通信を行うことは難し
い。これは、ハンドオフ直後の初期設定時に問題とな
る。
【0018】・比較的移動速度早い自動車や、絶対数の
多い携帯端末などに至る全ての移動局に対して指向性ア
ンテナを用いてポイント−ポイントのSDMA通信を行
うことは、移動局の位置検出、ハンドオフ、指向性アン
テナのビーム幅の制御等の制御が非常に複雑となり、現
実的ではない。例えば図7のシステムの様に、自動車,
バス,歩行者などが混在し、移動速度、移動局の能力・
性能も異なってきた場合には、同じサービスであっても
全ての移動局に対してSDMA方式で通信を行うことは
困難である。
【0019】この様にSDMA通信は、全ての移動通信
端末や、複数のメディアに対して適用するには柔軟性に
欠け、その運用は困難となる。
【0020】ところで、移動通信では、伝送品質を改善
するために空間的に離した複数の送信アンテナからある
特定の関係をもつ1組の無線信号を送信する複局同時送
信方式がある。例えば、2つの離れた送信局を用いた周
波数オフセット送信法では、ある適当な周波数オフセッ
トを持たせれば、1シンボル間隔内の平均CN比の改善
は、ほぼ通常の最大比合成を用いる受信ダイバーシチの
改善と同じになる。これと同じような構成で、受信機に
適応等化を用いる場合に、通常の等化器が遅延波が存在
しない場合よりも先行波からある適当な量の遅延を持っ
た遅延波が存在する方が伝送品質が良好であることを利
用して、複数の離れた送信局からある遅延を持つように
同一の信号を送信して、移動局での受信品質を向上させ
ることも考えられる。
【0021】ところが、通常の移動通信での基地局の間
隔は、大きい場合は1〜5km、マイクロセルと呼ばれ
る小さい場合でも、100m以上である場合が多い。一
方、上記の適当な遅延量は、等化器の方式により、ディ
ジタル伝送のシンボルレートで正規化した遅延量となる
ことが多い。例えば、典型的な判定帰還型の等化器で
は、シンボルレートの逆数の2割から3割となる。
【0022】この場合、一定の固定量の遅延を持たせた
場合、これにより移動局と複数の基地局との相互の位置
に関係なく一律に受信品質の向上効果が得られるために
は、シンボルレートが非常小さくなってしまう。
【0023】例えば、図24のように、基地局の間隔が
2km、無線ゾーン半径が1kmの場合、無線ゾーン内
での遅延時間の違いの最大値は6.7μsである。遅延
時間のばらつきを5%に抑えるためには、固定量の遅延
は約130μs以上でなければならない。これがシンボ
ルレートの逆数の2割となるためには、シンボルレート
の最大値は約1.5kbaudとなり、セルラ電話など
で必要とされる伝送速度には対応できない。
【0024】さて、1つもしくは複数の基地局と、1つ
もしくは複数の端末局が無線により通信をおこなう無線
通信システムにおいて、指向性アンテナを用いることで
周波数利用効率は向上し、システムに収容できるユーザ
数が増え、容量が増加することが知られている。
【0025】この指向性アンテナを用いて容量増加をは
かる従来の技術を、自動車電話・携帯電話などに用いら
れているセルラシステムを例にとって説明する。
【0026】従来のセルラシステムでは基地局側で自局
セルを3つのセクタと呼ばれるアンテナ指向性を用いた
ゾーンでさらに分割している。基地局では360°の角
度を3分割し、各々120°で1セクタを構成してい
る。
【0027】図41に従来のセクタによるゾーン分割を
示す。基地局A,B,Cは各々異なった周波数を用いる
ことで互いの干渉を防ぎ、ゾーンと呼ばれるそれぞれの
通信可能な領域を定めている。さらに各々のゾーンでは
アンテナの指向性を用いて、ゾーンを複数のセクタに分
割している。基地局Aではアンテナ指向性によりA−
1,A−2,A−3の3つのセクタに空間をもちいて干
渉が起こらないように構成している。理想的に空間が分
割でき、互いのセクタでの干渉が全く起こらなければ、
このシステムでの周波数利用効率は1ゾーンにおけるセ
クタ数倍に増加する。図41に示す従来例では3倍の容
量となる。
【0028】ここでは基地局と通信を行っている端末局
がどのゾーンのどのセクタにいるかが明確に把握できて
いれば良い。
【0029】このセクタという考え方は、空間によって
通信を行う端末局それぞれを分離する方法であり、この
方法を突き詰めていくと、端末と基地局それぞれに高い
指向性のアンテナを備え、ビームの方向を互いに向け合
い通信を行うことで原理的には平面で考えた場合には
(360°÷ビーム幅)だけの分離が行えることとな
り、飛躍的に容量が増加するであろうことは容易に想像
できる。
【0030】しかし、ビーム幅を狭くした場合にはビー
ム間の切り換えが頻繁になり、初期接続をおこなう時間
が無視できないものとなり、また、初期接続時の端末、
基地局側の処理量の増加、現在通信している基地局セク
タと次に通信を行う基地局セクタの情報受け渡しに伴う
通信量増大等いろいろな問題が生ずる。
【0031】そこで、ビーム間切り換えを行う代わり
に、アンテナの指向性を適応的に変化させることで、つ
まり、基地局側で通信を行っている端末局を追跡してい
くことが提案されている。
【0032】このアンテナ指向性により追跡を行うシス
テムでは、基地局では端末局から到来する電波の到来
角、電界強度より適応的にアンテナの指向性を決定して
いく。
【0033】無線通信では、周波数の有効利用のために
多重化方式が取られている。多重化方式には時間分割多
重や周波数分割多重および符号分割多重など幾つかの方
法がある。このほかアンテナの放射ビームを細くし、無
線通信が行われる空間を分割して多重化する方法があ
る。このような多重化方式に用いるアンテナとして従来
からフェイズドアレーアンテナが提案されている。この
アンテナは、複数のアンテナ素子の給電部に取り付けら
れた可変移相器を各々電気的に制御して、複数のアンテ
ナ素子の位相条件を変動させる事によってアンテナの放
射ビームを鋭くし、しかも放射方向を可変にできるもの
である。
【0034】ここで用いられる移相器にはダイオードス
イッチを用いて移相器の位相量を制御するものがある。
また決め細かく位相をコントロールしようとすると比較
的おおきな分布定数線路が必要となる。よってこのよう
な移相器の場合、ダイオードおよび分布定数線路の損失
が大きいことが問題となっている。この損失を減らす方
法としては、移相器全体を損失のない超伝導材で構成す
ることが容易に考えられる。
【0035】またYBCOなどの酸化物超伝導材などの
ように超伝導状態と常伝導状態のときに抵抗値が100
0倍程度と比較的大きく変わるような物質を用い、この
超伝導状態の有無を制御して上記のダイオードスイッチ
の変りとして用いることも考えられる。
【0036】この制御の方法としては、超伝導物質の周
囲温度または晒されている磁場の強さまたは物質中を流
れる電流の強さなどによって行えば良いと考えられる。
ここで上記の移相器の条件の一つとして制御信号に対す
る応答が早いことが上げられる。
【0037】しかし、一般的に安定した超伝導状態に対
してこれを瞬時的に変化させるような制御を行うために
は、上に挙げた3つの条件を非常に大きく変えなければ
ならず、これによって条件を変動させるための外部回路
が比較的大きくなってしまう。例えば磁界によって動作
させようとした場合、磁界を発生させるためのコイルは
小さなものにしようとすれば、比較的大きな電流を流さ
なければならず、この電流による発熱によって、超伝導
状態が破られてしまい、所望の動作なければならず、ま
た少ない電流で動作させようとすれば、大きなコイルが
必要となる。
【0038】これは移相器の小形化に対して不利であ
る。よって先に上げた超伝導物質は、小さな条件の変動
によっても容易に変移するように、超伝導状態への変移
点近傍にて用いられることが望ましい。しかし超伝導物
質の変移点は、物質の置かれた周囲の環境によって変動
する。例えば、超伝導物質は物質全体が完全に超伝導状
態になることは無く、一部は常伝導状態となっており、
ここでは損失が生じてしまうことが知られている。
【0039】この損失によって、電気エネルギーは熱エ
ネルギーに変化し、これによって物質の温度があがり、
変移点が変動することが考えられる。この変移点の移動
は、上記の移相器の制御を不安定にすると考えられる。
【0040】また、上述したような従来の通信システム
における無線機では、あらかじめ与えられた仕様に基づ
いて回路設計を行い作製するのが通例であった。しかし
ながらこのような従来の無線機では、与えられた仕様が
変更された場合、無線機の性能をその仕様に合わせて変
更することは非常に困難であった。例えば、米国の自動
車電話の仕様にあわせて設計された無線機をそのまま日
本の自動車電話に用いたとしても、仕様を満足するもの
とする事はできなかった。1台の端末でその両方の仕様
を満足する無線機を実現するためには、従来は無線機を
2台搭載し、その1台を米国自動車電話用として用い、
もう1台を日本自動車電話用として用いるということを
する必要があった。ここで、さらに日本のディジタルコ
ードレス電話をサポートしたい場合には、さらにもう1
台ディジタルコードレス電話用に無線機を搭載する必要
があった。
【0041】以上述べたように、従来の無線機において
は、複数のシステムをサポート仕様とした場合、サポー
トするシステムの数だけ無線機を用意する必要があっ
た。このことは、無線機の小形化や低消費電力化に対し
て重大な枷となっていた。
【0042】一方、ディジタル回路においてはDSP
や、ゲートアレイといった汎用的なディジタル信号処理
をおこなうコンポーネントがあり、同一のチップでさま
ざまな機能を実現することが可能である。しかしながら
これらのコンポーネントはディジタル回路専用であり、
主要な機能の全てがアナログ回路で実現されている無線
部には適用不可能であった。
【0043】以上述べたように、従来の無線機において
はすべてアナログ回路で構成されているため、汎用的に
利用することができず、さまざまなシステムに対して各
々その仕様を満足する個別の無線機を設計・製作すると
いうことが行われ、1台の無線機でそのすべてを満足す
るものとすることは不可能である。
【0044】また、PLL周波数シンセサイザは通常分
周器・位相比較器等のディジタル回路とVCO・バッフ
ァアンプ・ループフィルタ等のアナログ回路が混合した
構成を有している。
【0045】図54に従来のシンセサイザのブロック図
を示す。図54を参照するに、従来、シンセサイザは発
振周波数を切り替えるために比較分周器の分周数を切り
替えることをおこなう。また位相比較器において位相比
較をおこなう位相比較周波数を任意の値に設定するため
に基準分周器の分周数を切り替えることをおこなう。分
周器の分周数を切り替えることは分周器に対して分周数
設定の制御信号をディジタル的に送出することによりお
こなう。この信号はたとえば無線機の制御部から制御信
号としてシンセサイザに送出される。
【0046】以上述べたように基準分周器・比較分周器
等の分周数は外部より与えられるディジタルの制御信号
によって簡単に変更が可能である。したがって発振周波
数を変更することは分周器の分周数を切り替えることに
より簡単に実現できた。
【0047】しかしながら、前述したように発振する周
波数は使用するVCOによって限定される。このVCO
は制御電圧が0Vから電源電圧の値までの間で発振する
周波数の範囲外の周波数を発振することは不可能であ
る。このため比較分周器の分周数を変更することで発振
周波数を可変させることができるが、この範囲はVCO
の特性によって限定されてしまうという欠点を有してい
た。
【0048】例えば、VCOの発振周波数が制御電圧が
0Vのときに800MHz、5Vのときに850MHz
であると仮定する。この場合、比較分周器の分周数を切
り替えることで800MHzから850MHzの間の位
相比較周波数の整数倍の任意の周波数を発振させること
が可能である。しかしながらこの場合900MHzを発
振させることは不可能である。
【0049】これを解決する方法は2種類あった。すな
わち、(A)VCOを2つあるいは3つ以上用意するこ
と、(B)1つのVCOを用いその周波数範囲を広げる
こと、である。しかしながらこの2種類の方法には重大
な欠点がある。
【0050】(A)のようにVCOを2つ用意すること
により一方のVCOは800MHzから850MHzを
受け持ちもう一方のVCOは900MHzから950M
Hzを受け持つことが可能となる。しかしながらこの方
法を用いるとVCOが増えることによりシンセサイザ全
体の容積が大幅に増大するという欠点がある。また次に
700MHzという周波数が要求された場合にさらに別
のVCOを用意しなければならない。従って、例えば5
00MHzから1500MHzまでをカバーするような
シンセサイザを構成するばあいには必要とするVCOが
膨大な量となり無線機の小形化に適さない。
【0051】一方、(B)の場合のようにVCOの発振
周波数範囲を広げることも考えられる。たとえばVCO
を0Vで800MHz、5Vで1000MHzを発振す
るものとすれば900MHzを発振させることが可能で
ある。しかしながら、この場合一つのVCOで広い周波
数範囲を広げることは必然的にVCOのQを下げること
と等価である。シンセサイザの発振信号はできるだけ雑
音が少ないS/Nがよいものが要求される。
【0052】しかしながら、VCOのQが下がるとキャ
リヤ付近での雑音が極端に増加する。このため要求され
ているS/N等の仕様を満足できない可能性がある。ま
た、例えば500MHzから1500MHzまでを一つ
の発振器で発振させることは従来の技術では実現不可能
でもあった。このように従来のシンセサイザではVCO
によって発振周波数が限定されてしまう。
【0053】また、従来のループフィルタは抵抗と容量
等の受動部品から構成される。このようなループフィル
タを用いた場合、次のような欠点がある。すなわちルー
プフィルタはループの自然周波数と制動係数を決定する
重要な構成要素であるが、従来のシンセサイザにおいて
は前述のようにループフィルタは受動部品で構成される
ため設計者が設計時に一担、その回路定数値を決定する
と、その後の変更が不可能あるいは非常に困難である。
ループの自然周波数と制動係数によってループの定常時
の雑音特性や過渡応答が決定するため雑音特性や過渡応
答を変更しようとしても設計後には不可能であった。
【0054】以上述べたように、従来のシンセサイザで
はループフィルタによってループの雑音特性や過渡応答
が決定してしまい変更が不可能または非常に困難であ
る。
【0055】また同様なことがバッファアンプにもいえ
る。従来のバッファアンプは要求される耐負荷変動特性
や出力レベル・インピーダンスによって設計がなされイ
ンプルメンテーションされていた。しかしながら、要求
される前記耐負荷変動性や出力レベル・出力インピーダ
ンス等によって新たに変更し直す必要があった。従っ
て、ループフィルタなどと同様に設計時に設計者が設計
を行った後の変更が不可能であった。
【0056】以上述べたように従来のシンセサイザでは
バッファアンプによって耐負荷変動性・出力レベル・出
力インピーダンスが決定してしまい変更が不可能であ
る。
【0057】以上をまとめると、従来のシンセサイザで
は分周器の分周数を変更することでVCOの出力範囲の
発振周波数を任意に得ることが可能であったが、VC
O、ループフィルタ、バッファアンプ等のアナログ回路
で構成されるブロックの特性は変更することが不可能で
ある。
【0058】従来の受信機の構成を図55に具体的に示
す。この図55に示すように従来の受信機においては受
信された周波数を一担、中間周波数(IF)に周波数変
換しその後復調等の操作を信号に加えるスーパヘテロダ
イン方式を用いるのが一般的である。
【0059】ここでIFをもつ受信機の場合、そのIF
は次のように選択される。すなわち所望周波数とIFと
の差に相当する局部発振周波数を局部発振器が発振する
ことでIFが得られる。例えば、IFが100MHzの
場合所望周波数が800MHzであるとするとIFの局
部発振器は700MHzまたは900MHzを発振すれ
ばよい。しかしこの場合たとえば局部発振周波数が70
0MHzであると600MHzの周波数の信号も同じよ
うに200MHzに周波数変換されてしまう。この様子
を図56に示す。このようにIFに変換された信号は元
の信号である800MHzの受信信号に加え600MH
zの不要な信号が同時に変換されて元の信号に畳重され
てしまう。これをイメージと呼ぶ。
【0060】IFで畳重された信号はもとに戻すことは
不可能である。そのため、従来はイメージを抑圧するた
めのフィルタを周波数変換部の直前に挿入することによ
り、イメージの信号をIFに変換しないようにしてい
る。しかしこれでは十分ではなく万全を期すためにイメ
ージの周波数にもともと通信等で使用されていない周波
数がくるようにIF周波数を選択するのが好ましい。例
えば、上記の例では600MHzが他の放送等の電波と
して利用されており、650MHzが何も利用されてい
ない場合、IFとして100MHzは選択されず75M
Hzが選択される。
【0061】このように構成することにより局部発振周
波数として725MHzを選べば800MHzとの差で
ある75MHzがIF信号として得られさらにイメージ
周波数であるところの650MHzは利用されていない
ため問題が生じない。
【0062】以上のように、従来の受信機においてはイ
メージ周波数に常に注意を払いながらIFを決定するよ
うにしていた。実際には周波数変換部の非線形性を考え
合わせ基本周波数のみならず2倍・3倍...の高調波
成分を無視することができず問題はさらに複雑であっ
た。
【0063】しかしながら実際には使用する周波数には
幅がある。すなわち、例えば日本のアナログ自動車電話
は20MHzの帯域幅を有している。このような場合、
イメージとなりうる周波数で20MHzの使用していな
い場所を選ぶことは不可能である。したがって現実には
イメージは存在するものと、予め仮定して前記のように
イメージ抑圧用のフィルタを挿入する。
【0064】上記の点を考え合わせると次のことがいえ
る。すなわち従来の受信機においては、あらかじめイメ
ージの存在を考慮した上で、周波数変換部の前にイメー
ジ抑圧用のフィルタを用意する必要があった。このこと
は無線機を小形化する上で重大な欠点となる。
【0065】従来の移動無線通信システムでは、固定回
線網に接続された基地局と、その基地局のゾーン内に位
置して、その基地局と通信回線が設定可能な全ての移動
無線端末局は、そのゾーン内の何処に位置しても基地局
まで到達可能な電力を放射して通信を行うようにしてい
た。そのため、基地局から遠い移動無線端末局ほど、高
出力で送信をしなければならず、消費電力が多くなり通
話時間の短縮を余儀なくされていた。
【0066】さらに、その基地局との通信回線が設定可
能な最大距離まで基地局が、オムニ指向性のアンテナで
電波を放射していたために、ゾーン内で使用可能な周波
数が限定されていた。また、固定回線網に接続された基
地局から、その基地局との通信回線が設定されている移
動無線端末局への下りの通信(ダウンリンクと呼ぶ)の
場合は、オムニ指向性のアンテナで複数の移動無線端末
局に放射した電波は、移動無線端末局へ到達した際に
は、一様に減衰しており、常に同じCIRやSNR状態
で受信可能であるが、移動無線端末局から基地局への通
信(いわゆるアップリンク)の場合は、基地局に近い移
動無線端末局からの電波が優位に受信される現象が起こ
りかねない。
【0067】そしてまた、従来の移動通信システムで
は、固定回線に接続された基地局のゾーン内に存在する
移動無線端末局を、その基地局が位置登録という手法で
管理していたが、従来の位置登録は、そのゾーン内に移
動無線端末局が存在することしか情報として有しておら
ず、移動無線端末局の基地局から見た方角や距離を把握
していない。そのために、基地局は、オムニ指向性のア
ンテナを用いて電波を放射しており、通信回線が設定さ
れている移動無線端末局が存在しない方向にも不要に電
波を放射して、他の移動無線端末局への干渉による妨害
の原因になっていた上に、不要な方向への不要な電波の
放射により周波数の利用効率を下げる結果も併せて起こ
していた。
【0068】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、主ビ
ームの指向性を絞った場合、主ビームの指向性が狭いた
め、高速で移動する移動体、例えば、自動車,列車など
では、移動に伴って反射体や、遮蔽物等の環境変化によ
って最適な主ビームの方向が時事刻々と変化してゆくこ
とになる。このために、主ビームの方向の切り替えが非
常に頻繁に発生することが予想される。例えば、主ビー
ムのカバレッジが狭く半径100mとした場合、移動体
の時速40kmの場合、最長でも9秒ごとに主ビームの
方向の切り替えの必要性が生じる。このような高速・高
頻度な主ビームの指向性の切り替えは、自動車電話のみ
ならずシステムの高速制御などの、高機能化が必要とさ
れ、自動車電話の小形化、低価格化の点で問題がある。
【0069】特に、回線制御の点においては、従来には
発生しなかったアンテナの主ビーム方向の切り替えが頻
ぱんに起こるため、システムのコントロールが主ビーム
の切り替えに追従出来ないという点が問題とされるよう
になる。この問題はシステム全体の制御の混乱に発展す
る大きな問題である。移動体内で移動中に電話を掛ける
という要求は非常に多くあると考えられるので、このよ
うな、問題を解決しなければ前述の空間分割多重方式を
実用化することは出来ない。本発明は、空間分割多重方
式の自動車電話を、高速移動体内で実現するときに発生
する問題点を解決することを目的とする。
【0070】また、上述したように、複数のメディアに
対してSDMA通信を適用する場合には、通信を行って
いるポイント−ポイント間が遮蔽物などによって遮られ
ると、極端に受信電界強度が弱まり通信が不可能となる
という問題があった。また、指向性アンテナを用いた通
信中に、何等かの原因で今まで張っていたビームが外れ
ると通信が不可能になる。また、電波伝搬状況によって
は、所望波と干渉波が同一方向から到来する場合があ
り、この様な場合には所望波と干渉波とを識別すること
が困難になる。
【0071】さらに、指向性アンテナを用いて通信を行
うためには、移動局がどのゾーンに位置登録されている
かの情報だけでは不十分で、ゾーン内における移動局の
正確な位置を知る必要がある。この為、予めゾーン内の
移動局の位置を正確に記録し、追尾しておく必要があ
り、ゾーン半径が小さくなりハンドオフが頻繁に行われ
る様になるとハンドオフ直後の初期設定に特に問題が生
じる。さらに、移動局がゾーン内の一カ所に集中した場
合には、複数の移動局が無線基地局から見て同じ方向と
なり、それぞれの移動局に対する電波が干渉し合い、受
信が不可能になる。
【0072】この様に、比較的、移動速度早い自動車
や、絶対数の多い携帯端末などに至る全ての移動局、全
てのメディアに対してビームアンテナを用いたポイント
−ポイントのSDMA通信を適用すると、移動局の位置
検出、ハンドオフ,指向性アンテナのビーム幅の制御等
の制御が非常に複雑となり、現実的ではないものとなっ
てしまう。
【0073】上述したように、複数の離れた送信局から
ある一定の固定量の遅延を持つように同一の信号を送信
し、伝送品質の向上を得ようとすると、シンボルレート
の高い変調を用いることができず、高速伝送に使用でき
ない。
【0074】本発明は、シンボルレートの高い変調を用
いて、高速伝送に使用できる移動無線通信装置を提供す
ることを目的とする。
【0075】しかしながら、端末が高速で移動するばあ
い、基地局−端末局間は時変のマルチパス伝送路と呼ば
れる劣悪な環境となり、受信波の到来角や強度のみから
ビームの方向を推定する事は困難であり、ビームの幅を
狭めることもできずに容量を増加させることは不可能で
あった。
【0076】以上の点を鑑み、本発明ではビームによる
追跡を受信波の到来角や受信電界強度などの伝送路歪に
より劣化するものに基づいて推定するのではなく、確実
にビームの方向を定めることが可能であり、また、従来
では基地局のアンテナ指向性のみを用いることしか出来
ないシステムしか構築できず、移動局において指向性を
用いて通信を行うことは不可能である。
【0077】上記のようにフェイズドアレーアンテナの
移相器に用いる電気的スイッチとして超伝導物質を用い
る場合、その変移点の変動が原因で安定した動作が行え
なくなるといった問題点があった。またスイッチ動作を
行わせるためには、比較的大きな外部回路を必要とする
ため移相器の小形化に不利となることが多かった。
【0078】以上述べたようにアナログ回路で構成され
る従来の無線機では、システムの仕様にあわせて無線部
を個別に設計・製作するために、1台の無線機で複数の
システムをサポートすることは不可能である。
【0079】また、従来のシンセサイザではVCOによ
って発振周波数が限定されるという重大な欠点があっ
た。またループフィルタの特性やバッファアンプの特性
が変更が非常に困難である。
【0080】さらに、従来のIFが固定された受信機に
おいてはイメージの影響を低減するためにイメージ抑圧
用のフィルタが必要となり、小形化の重大な障害となっ
ていた。
【0081】本発明はこのような従来の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは任意の
仕様を有するシステムに対して汎用的に利用することが
可能である無線機、任意の周波数帯域で任意の特性を持
つシンセサイザを持つ無線機、及びイメージの存在しな
いIFを常に利用することによりイメージ抑圧用のフィ
ルタを不要とすることが可能な無線機を提供するところ
にある。
【0082】また、上述したように従来の移動無線通信
システムでは、移動無線端末局が基地局へ電波を放射す
る場合、基地局から遠い位置に存在する移動無線端末局
の消費電力が大きくなるという問題と、移動無線端末局
からの距離が遠いほど、基地局へ到達した際の電波の減
衰が大きくて基地局で受け取った電波のSNRやCIR
が悪くて、情報の品質が劣化してしまう問題があった。
また、基地局はオムニ指向性アンテナで電波を放射する
ために、通信回線が設定されている移動無線端末局の方
向以外の方向へも不要に電波を放射して干渉を生じさせ
て他の移動無線端末局への通信品質を低下させていた問
題と、不要に周波数を利用する(周波数利用効率低下)
問題を生じさせていた。
【0083】本発明はこのような従来の課題を解決する
ためになされたもので、その目的とするところは、固定
回線網に接続された基地局のゾーン内の如何なる場所に
存在する移動無線端末局の送信電力を最低限に抑え、従
来のような基地局からの距離により変化した通話時間の
問題点を解決し、無線中継局までの到達可能な送信電力
の放射を実現することで、移動無線端末局での低消費電
力化を図り通話時間の延長を実現し、移動無線端末局や
基地局は、オムニ指向性アンテナを利用しても直接通信
に必要な電力の放射をせずに済むので、ゾーン内での他
の場所で同じ周波数が再度利用可能となり、周波数利用
効率が向上する通信方式を提供することにある。
【0084】また、従来の移動体通信システムにおいて
は、基地局及び移動局は相互に位置を確認する手段を持
たないため、基地局と移動局とは相互に無指向性のビー
ムを使って送受信を行う必要があった。しかし、基地局
と移動局間の通信可能な距離を大きくする場合、すなわ
ち基地局を配置する間隔を広くする場合、その間隔に応
じて送信電力を大きくする必要があり、特に移動局の消
費電力が大きくなり、移動局における通話時間が短くな
る。
【0085】これに対して、基地局および子局がお互い
の位置する方向を知っている場合においては、基地局並
びに移動局はお互いの方向を向いた鋭い指向性のビーム
による送受信が可能となり、消費電力を大きくすること
なく、すなわち通話時間を短くすることなく、基地局と
移動局間の通話可能な距離を大きくする、すなわち基地
局の配置間隔を大きくすることができるという利点があ
る。
【0086】しかし、基地局と移動局が鋭い指向性のビ
ームによって送受信している場合において、基地局と移
動局間に障害物などが入ると送受信が途絶えるという問
題点がある。
【0087】このように、基地局と移動局が鋭いビーム
による送受信を行う移動体通信システムにおいては、基
地局と移動局間に障害物などが入ると送受信が途絶える
という問題点がある。本発明は上記のような問題点に対
し、基地局と移動局間の送受信を常に最適な状態に維持
することができる移動体通信システムの提供を目的とす
る。
【0088】また、前述したように、従来の移動無線通
信システムにおいては、固定局と移動局には通常無指向
性アンテナを用いている。このため多数のユーザがサー
ビスを受られるように、比較的大きな地域をいくつかの
小さな単位(セル)に分割し各セルごとに一つまたは複
数の搬送周波数を割り当てるセルラ方式を採用してい
る。今後のユーザの増加を見込み通信容量の増加と通信
品質の向上が望まれる。
【0089】しかしながら無指向性アンテナを用いた移
動通信システムでは通信路ごとの干渉を防ぐために周波
数を変えなければならず、通信容量を増加するにはその
分搬送周波数が必要となる。そこでアンテナの指向性を
鋭くし、他の通信路との空間的な干渉を抑える方法が考
えられる。しかし従来この方法は、位置が固定されてい
ない移動局との通信には用いることができなかった。
【0090】本発明では固定局側で移動局の位置を把握
し、指向性の鋭いアンテナを用いて細いビームのパター
ンの通信路を用いることで搬送周波数を増やさずに通信
容量の増加を目的とする。
【0091】また、さらに従来無線通信システムにおい
ては、テレビ、ラジオ、移動電話など異なるサービスに
はそれぞれ異なる周波数帯域を使用していた。そのた
め、あるサービスにおいて空きチャネルを生じさせるこ
とは全体の周波数利用効率を低下させ、その他のサービ
スの発展を妨げていた。また新規の無線サービスを開始
する場合には、新たな周波数帯域を必要とするため周波
数の割当を受ける必要があり、速やかなサービス導入を
行うことができなかった。さらに、複数のチャネルで同
一周波数を共有するDS−CDMAにおいては、使用帯
域内において周波数により電力密度に差が生じるため、
特に使用帯域の両端において周波数帯域利用の無駄が生
じていた。
【0092】この様に従来の無線通信システムは、サー
ビスにより使用周波数帯域が異なっていたために全体と
しての周波数利用効率が悪く、また、DS−CDMAの
様な同一周波数帯域を使用して多元接続を行う通信シス
テムにおいては、使用周波数帯域内で周波数当たりの電
力密度が異なり、これも周波数利用効率の低下を招いて
いた。本発明はこの様な従来の課題を解決するためにな
されたもので、その目的は優れた周波数利用効率を持つ
通信システムを提供することにある。
【0093】一方、現在の移動通信システムにおいては
移動局の方向変化に伴う受信レベル変動を小さくするた
めに、水平面内オムニ指向性のアンテナを用いている。
ところがオムニ指向性のアンテナでは本来通信すべきで
ない方向に電波を放射するため、他局に不要な干渉を与
える。従って、空間的により周波数利用効率の高いシス
テム実現のためには指向性アンテナの用い方が重要な技
術課題である。
【0094】本発明は指向性アンテナを用いて通信する
システムにおいて必要となってくる技術課題に鑑みこれ
を解決するアンテナの制御方式を提案することを目的と
する。
【0095】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、間欠
的に周囲を走査する走査手段と、この走査手段の位置す
る地点での電界強度を測定する測定手段と、この測定手
段で最も強い電界強度が受信された方向に通信ビームの
向きを切替える切替え手段とを有することを要旨とす
る。
【0096】本願第2の発明は、通信に係る経時的履歴
を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶される履歴
に基づいて通信ビームの向きを予測し変更する変更手段
とを有することを要旨とする。
【0097】望ましくは、間欠的に全方向にアンテナの
主ビームを走査し、受信点での電界強度を測定し、最も
強い電界強度が受信された方向に、それ以後の前記主ビ
ームの方向を固定する事を特徴とする無線伝送ルート切
り替え方式である。
【0098】望ましくは、以前の主ビーム方向切り替え
周期時間から、次のビーム走査開始時刻を予測すること
を特長とする無線伝送ルート切り替え方式である。
【0099】望ましくは、過去の主ビームの切り替えの
履歴を複数のパターンに分類し、作成したデータを用い
て、その後の主ビームの切り替え方向を推定することを
特長とする無線伝送ルート切り替え方式である。
【0100】望ましくは、主ビームの切り替えにおいて
直前の主ビームの通過時間を複数に分類し、これによっ
て直後の切り替え主ビーム方向を予測する無線伝送ルー
ト切り替え方式である。
【0101】本願第3の発明は、基地局と位置を移動し
得る複数の移動局との間の通信を行う無線通信システム
であって、前記移動局は、自局に係る制御情報を基地局
に対して通知する通知手段を備え、前記基地局は、指向
性アンテナと無指向性アンテナとを具備すると共に、前
記移動局から送信される制御情報の内容若しくは移動局
から伝送された当該制御情報の受信状況に基づき当該移
動局との通信状態を判断する判断手段と、この判断手段
の判断によって得られる判断情報により指向性アンテナ
か無指向性アンテナのうちのいずれか一方を選択する選
択手段とを備えることを要旨とする。
【0102】望ましくは、少なくとも1つの無線基地と
複数の移動局より構成され、前記無線局と前記移動局と
の間、もしくは複数の移動局間で通信を行う移動通信シ
ステムに於いて、前記無線基地局及び移動局は、少なく
とも1つの指向性アンテナと無指向性アンテナとを備
え、前記移動局は、移動局の種類、伝送する情報の種
類、移動局の速度、移動局の位置についての情報を無線
基地局に対して通知する手段とを備え、前記無線基地局
は、前記複数の移動局から送信される制御情報の内容も
しくは移動局から伝送された電波の受信状況に基づき、
各移動局の種類、各移動局に対して伝送する情報の種
類、各動局の速度、各移動局の位置、ソーン内の移動局
の数、移動局の受信状態とを判断する手段と、これらの
情報により指向性アンテナか無指向性アンテナのうちの
いずれか一方を選択する手段と、伝送方式を選択する手
段と、選択した前記アンテナの種類と伝送方式を移動局
に通知する手段とを備え、前記選択されたアンテナ及び
伝送方式を用いて、前記複数の移動局のそれぞれに対し
て情報の伝送を行うことを特徴とする無線通信システム
である。
【0103】本願第4の発明は、基地局と位置を移動し
得る移動局との間の複局同時送信方式によって通信を行
う無線通信システムであって、前記複数の基地局から特
定される移動局に対して所定の遅延時間を持って同一の
無線信号或いは特定の関係をもつ1組の無線信号を送信
させる制御手段と、前記複数の基地局に対する移動局の
位置を検出する位置検出手段と、この位置検出手段の出
力に応じて前記制御手段による遅延時間を伝送特性を良
好とする方向に変化させる変更手段とを有することを要
旨とする。
【0104】望ましくは、無線信号を受信する移動局
と、該移動局に無線信号を送信する複数の無線基地局
と、上記の複数の無線基地局からある遅延時間を持って
同一の無線信号あるいは特定の関係をもつ1組の無線信
号を送信させる制御装置とを備える移動無線通信装置に
おいて、該移動局の位置を検出する移動局位置検出装置
を設け、その出力に応じて、上記の遅延時間を変化させ
ることを特徴とする移動無線通信装置である。
【0105】本願第5の発明は、基地局と位置を移動し
得る移動局との間の通信を行う無線通信システムであっ
て、前記基地局と前記移動局の少なくとも一方の通信ビ
ームは指向性を有し、前記移動局の位置、進行方向、進
行速度の少なくとも1つを検出する位置検出手段と、こ
の位置検出手段の位置情報に基づき当該移動局の位置を
予測する予測手段と、この予測手段で予測された予測位
置を基に前記通信ビームの指向性の向きを変更する変更
手段とを有することを要旨とする。
【0106】本願第6の発明は、基地局と位置を移動し
得る移動局の少なくとも一方の通信ビームは指向性を有
して当該基地局と移動局との間の通信を行う無線通信シ
ステムであって、前記移動局の位置、進行方向、進行速
度の少なくとも1つを検出する位置検出手段と、この位
置検出手段の位置情報に基づき当該移動局の位置を予測
する予測手段と、この予測手段で予測された予測位置及
び前記基地局と前記移動局との間に存在する通信ビーム
の障害体、反射体、中継局の位置を基に前記通信ビーム
の経路を決定する決定手段と、この決定手段で決定され
た経路に向けて当該通信ビームの指向性の向きを変更す
る変更手段とを有することを要旨とする。
【0107】望ましくは、1つもしくは複数の固定基地
局もしくは移動基地局と、複数の固定端末局もしくは複
数の移動端末局が無線により通信を行う無線通信システ
ムにおいて、前記基地局と前記端末局のいずれかもしく
は双方に無線電波ビームに指向性を持たせる手段と、前
記端末局に端末局自信の位置、進行方向、進行速度のい
ずれかもしくは複数を検出する手段と、前記端末局が前
記基地局に検出した位置、進行方向、進行速度の情報を
通知する手段と、前記基地局に前記通知された情報を基
づき、基地局、端末局のいずれかもしくは両方の前記ビ
ームの指向性の方向を決定する手段と、前記基地局によ
り決定された基地局のビーム指向性の方向にビームを放
射する手段と、前記基地局により決定された基地局のビ
ーム指向性の方向を端末局に通知する手段と、記端末局
が前記通知された端末局のビーム指向性の方向へビーム
を放射する手段を有する無線通信システムである。
【0108】望ましくは、前記端末局により通知された
位置、進行方向、進行速度の1つもしくは複数の情報を
用いて、前記端末局が複数ある基地局のいずれと通信を
行うかを決定する手段と、前記端末局が通信していた基
地局から前記決定された基地局へ切り替える手段を有す
る無線通信システムである。
【0109】望ましくは、1つもしくは複数の固定基地
局もしくは移動基地局と、複数の固定端末局もしくは複
数の移動端末局が無線により通信を行う無線通信システ
ムにおいて、前記基地局と前記端末局のいずれかもしく
は双方に無線電波ビームに指向性を持たせる手段と、前
記基地局、端末局のいずれかもしくは両方に基地局と端
末局間の距離、端末局の移動速度のいずれかもしくは両
方を検出する手段とを有し、前記基地局、端末局のいず
けかもしくは双方で、検出された情報に基づき前記ビー
ムの強さ、指向性幅の制御を行うことを特徴とする無線
通信システムである。
【0110】望ましくは、1つもしくは複数の固定基地
局もしくは移動基地局と、複数の固定端末局もしくは複
数の移動端末局が無線により通信を行う無線通信システ
ムであって、前記基地局と前記端末局のいずれかもしく
は双方に無線電波ビームに指向性を持たせる機能を有す
る無線通信システムにおいて、前記基地局と前記端末局
の通信に際してのパスを直接の経路または、反射させる
経路により行うことを特徴とする無線通信システムであ
る。
【0111】望ましくは、1つもしくは複数の基地局
と、複数の端末局が無線により通信を行う無線通信シス
テムにおいて、前記基地局が空中を浮游し、基地局が目
的とする位置に移動、停滞する手段と、トラフィックの
増減、端末局との相対的位置関係、端末間・基地局間・
端末基地局間の干渉量のいずれかもしくは複数の項によ
り基地局位置をいずれに定めるかを決定する手段とを備
え、前記基地局が前記決定した位置に移動することを特
徴とする無線通信システムである。
【0112】本願第7の発明は、第1のコイルと、前記
第1のコイルの中心軸と略平行な中心軸を有しかつ離間
して配設される第2のコイルと、前記第1のコイルの中
心軸と略平行な中心軸を有しかつ前記第1のコイルと第
2のコイルとの間に配設される第3のコイルと、前記第
1のコイルの中心軸と直交しかつ前記第2のコイルと第
3のコイルとの間に配設される超伝導物質で構成される
第1の有限地板と、前記第1の有限地板と平行に配設さ
れかつ第1の有限地板と第2のコイルとの間に配設され
る超伝導物質で構成される第2の有限地板と、前記第1
の有限地板と前記第2の有限地板の間に該有限地板と平
行にかつ前記第3のコイルの中心軸を横切るように配設
される超伝導物質で構成されるリボン状素子と、前記第
1のコイルへ電力を供給する第1の電源と、前記第3の
コイルへ電力を供給する第2の電源と、前記第2のコイ
ルを流れる電流を検出し、該検出電流値に応じて前記第
1の電源と前記第2の電源を制御する制御手段とを有す
ることを要旨とする。
【0113】望ましくは、第1のコイルと、前記第1の
コイルの中心軸と平行な中心軸を有し、前記第1のコイ
ルと離れて配置された第2のコイルと前記第1のコイル
の中心軸と平行な中心軸有し、さらに前記第1および第
2のコイルとの間に配置された第3のコイルと前記第1
のコイルの中心軸と直交し、さらに前記第3および第2
のコイルとの間に配置された酸化物超伝導物質でできた
第1の有限地板と、酸化物超伝導物質でできており、前
記第1の有限地板に平行に配置され、しかも第1の有限
平行面と第2のコイルとの間に配置された第2の有限地
板と、前記第1の有限地板と前記第2の有限地板の間に
平行で、さらに前記第3のコイルの中心軸を横切るよう
に配置された酸化物超伝導物質でできているリボン状素
子と、前記第1のコイルへ電力を供給する第1の電源
と、前記第3のコイルへ電力を供給する第2の電源と、
前記第1の電源と前記第2の電源を制御する記憶装置を
有する制御回路と、前記第2のコイルに接合され、前記
制御回路に信号を出力する電流計とによって構成された
スイッチである。
【0114】本願第8の発明は、基地局と基地局、基地
局と端末局或いは端末局同志の間の通信を行う無線通信
システムの無線装置であって、外部からの制御信号によ
って特性を設定し得る無線信号処理部と、複数の能動回
路を有してその特性を予め設定し得る能動回路部と、複
数の受動回路を有してその特性を予め設定し得る受動回
路部とを有することを要旨とする。
【0115】本願第9の発明は、基地局と端末局が無線
により通信を行う無線通信システムであって、複数の通
信方式が混在するときに、前記基地局と端末局との通信
に際し最適な通信方式を選択する選択手段を少なくとも
前記基地局と端末局のいずれかが具備し、前記端末局は
前記選択された通信方式に対応して無線機の特性を設定
するための設定手段を有することを要旨とする。
【0116】望ましくは、外部から与える制御信号によ
って無線部の特性を設定するプログラマブル無線機にお
いて、外部からの制御信号によって特性の設定ができる
無線信号処理部と、複数の能動回路部を有してその特性
を作製時に設定できる無線能動回路アレイと、複数の受
動回路部を有してその特性を作製時に設定できる無線受
動回路アレイとからなることを特徴とするプログラマブ
ル無線機である。
【0117】望ましくは、外部から与える制御信号によ
って無線部の特性を設定するプログラマブル無線機にお
いて、電圧制御発振器と、前記電圧制御発振器の出力信
号を分周する比較分周器と、基準信号を分周する基準分
周器と、前記比較分周器の出力と前記基準分周器の出力
の位相差を検出する位相比較器と、前記位相比較器出力
を前記電圧制御発振器に与える制御信号に変換するルー
プフィルタと、前記電圧制御発振器の出力を緩衝増幅す
るバッファアンプとからなる周波数シンセサイザを内部
に持つプログラマブル無線機において、前記ループフィ
ルタと特性と前記電圧制御発振器の特性と前記バッファ
アンプの特性を外部より与える制御信号によって設定す
ることを特徴とするプログラマブル無線機である。
【0118】望ましくは、外部から与える制御信号によ
って無線部の特性を設定するプログラマブル無線機にお
いて、外部からの制御信号によって受信部の中間周波数
を可変可能であることを特徴とするプログラマブル受信
機である。
【0119】望ましくは、1つもしくは複数の基地局と
1つもしくは複数の端末局が無線により通信を行う無線
通信システムであって、複数の規則により規定された無
線通信システムが混在する地域においてなされる無線通
信において、任意の基地局は、前記複数の無線通信シス
テムの中で、おのおのの地域でいずれの無線通信システ
ムによる通信が可能であるかを報知する報知手段とを有
し、端末局は前記報知された通信可能な無線通信システ
ムの情報を持って通信を行う無線通信システムを決定
し、無線機の特性を設定するための制御信号を制御を生
成することを特徴とするプログラマブル無線機である。
【0120】本願第10の発明は、基地局と位置を移動
し得る複数の移動局との間の通信を行う無線通信システ
ムであって、第1の移動局と前記基地局との間に通信回
線が設定されるとき、少なくとも1基以上の第2の移動
局を当該第1の移動局と前記基地局との間の通信の中継
用として使用することを要旨とする。
【0121】望ましくは、移動無線端末局が、固定通信
回線網に接続されている基地局と双方向の通信を行う通
信システムにおいて、通信回線が設定されている第1の
移動無線端末局と前記基地局との間で、少なくとも1基
以上の前記第1の移動無線端末局を含まない他の移動無
線端末を、前記第1の移動無線端末局と前記基地局との
間の通信の無線中継端末として使用する通信方式であ
る。
【0122】望ましくは、固定回線網に接続されている
基地局が管理可能なゾーン内に存在する直接的に前記基
地局と通信可能な電力を放射できる移動無線端末局は、
前記基地局と前記移動無線端末局との通信距離よりも短
い通信距離内に存在する少なくとも1基以上の前記移動
無線端末局を含まない他の移動無線端末局を、無線通信
中継局として使用し、前記無線通信中継局まで到達可能
な最小限の電力の放射で通信を行う通信方式である。
【0123】望ましくは、固定回線網に接続されている
基地局は、前記基地局のゾーン内に存在する通信可能な
移動無線端末の所在位置を把握しており、前記基地局の
ゾーン内の移動無線端末局に最短通信経路の指定や中継
局の指定を行うことを特徴とする通信方式である。
【0124】望ましくは、固定回線網に接続されている
基地局は、前記基地局のゾーン内の通信可能な移動無線
端末局の所在位置を常時把握することを特徴とする通信
方式である。
【0125】望ましくは、固定回線網に接続された基地
局と通信回線が設定されている第1の移動無線端末局
は、最も近くに存在する無線通信中継可能な第2の移動
無線端末局まで到達可能な電力を放射して通信を行うこ
とを特徴とする通信方式である。
【0126】望ましくは、固定回線網に接続された基地
局から無線中継局に指定された第1の移動無線端末局
は、最も近くに存在する無線中継可能な第2の移動無線
端末局まで到達可能な電力を放射して通信を行うことを
特徴とする通信方式である。
【0127】望ましくは、固定回線網に接続された基地
局から無線中継局に指定された第1の移動無線端末局の
最も近くに無線中継可能な第2の移動無線端末局が存在
しない場合に、前記第1の移動無線端末局が前記基地局
まで到達可能な電力を放射して通信を行うことを特徴と
する通信方式である。
【0128】望ましくは、移動無線端末局は、無線中継
局または、固定回線網に接続された基地局との通信に際
し、指向性アンテナを用いて通信を行うことを特徴とす
る通信方式である。
【0129】望ましくは、線上に位置し、通信方向が予
め決定された移動無線端末局において、前記移動無線端
末局は、中継状態にある時には電波が到来する方向にあ
らかじめアンテナビームを設定して待ち受け、電波を受
信したら送信すべき方向にアンテナビームを切り換え、
受け取った情報を送信することを特徴とする無線方式で
ある。
【0130】望ましくは、固定回線網に接続された基地
局から前記基地局のゾーンに存在し、前記基地局と通信
回線が設定可能な移動無線端末局から前記基地局への通
信方式にCDMA通信方式を用いたことを特徴とする通
信方式である。
【0131】望ましくは、固定回線網に接続されている
基地局と通信回線が設定されている第1の移動無線端末
局の無線中継局として動作している前記第1の移動無線
端末局以外の1基以上の移動無線端末局が中継不可能状
態になることを前記基地局が監視の上、予め把握してお
り、即座に別の移動無線端末局を中継局に指定して通信
回線の断線を防止することを特徴とする通信方式であ
る。
【0132】本願第11の発明は、基地局と位置を移動
し得る移動局が相互に鋭い指向性を有する通信ビームを
介して通信を行う無線通信システムであって、前記基地
局と前記移動局は所定時間毎に、無指向性若しくは前記
指向性ビームより幅の広い指向性ビームによる送受信を
行うことを要旨とする。
【0133】望ましくは、送受信可能な基地局と送受信
可能な移動局が、お互いに鋭い指向性のビームによる送
受信を行う移動体通信システムにおいて、前記基地局と
前記移動局は一定時間に一回、前記指向性より幅の広い
指向性のビームによる送受信を行うことを特徴とする移
動体通信システムである。
【0134】本願第12の発明は、基地局と位置を移動
し得る移動局との間の通信を制御信号とデータ信号で行
う無線通信システムであって、基地局は制御信号を送信
する無指向性アンテナとデータ信号を送受信するビーム
径及びビーム方向を可変とし得る指向性アンテナとを具
備し、移動局は制御信号及びデータ信号を送受信する無
指向性のアンテナを具備することを要旨とする。
【0135】望ましくは、固定局と移動局で構成される
システムにおいて、固定局は制御信号を送る無指向性の
アンテナと前記制御信号以外の信号を送受信するビーム
径及び放射方向が可変な単一指向性のアンテナを具備
し、移動局は制御信号及び前記制御信号以外の信号を送
受信する無指向性のアンテナを具備することを特徴とす
る無線通信システムである。
【0136】望ましくは、1つの移動局に対し、通信路
を開く固定局のほかに、少なとも2つの固定局により、
移動局の状態または通信状態のどちらか一方もしくはそ
の両方の監視を行うことを特徴とする無線通信システム
である。
【0137】望ましくは、固定局による監視の結果か
ら、監視対象の移動局との通信路を開く固定局および監
視を行う固定局を決定する手段を具備することを特徴と
する無線通信システムである。
【0138】望ましくは、固定局による監視の結果か
ら、監視対象の移動局の位置、移動する方向および速度
を算出する手段を具備することを特徴とする無線通信シ
ステムである。
【0139】本願第13の発明は、伝送速度の異なる複
数チャネルを定められた帯域内でCDMA方式によって
多重する無線通信システムであって、前記帯域内の電力
密度を測定する測定手段と、この測定手段で測定される
電力密度が前記帯域内において干渉電力合計値を最小と
する分布となるよう前記複数チャネルの中心周波数を制
御する制御手段とを有することを要旨とする。
【0140】望ましくは、伝送速度の異なる複数チャネ
ルを定められた帯域内でCDMA方式によって多重する
無線通信システムにおいて、前記帯域内の電力密度を測
定する手段を備え、前記電力密度が前記帯域内において
あらかじめ定められた分布となるよう前記複数チャネル
の中心周波数を制御することを特徴とする無線通信シス
テムである。
【0141】望ましくは、伝送速度の異なる複数チャネ
ルを定められた帯域内でCDMA方式によって多重する
無線通信システムにおいて、各チャネルの干渉電力を測
定あるいは推定する手段を備え、前記各チャネルの干渉
電力からあらかじめ定められた方法により、干渉電力合
計値を最小とするように各チャネルの中心周波数を制御
する事を特徴とする無線通信システムである。
【0142】望ましくは、1つまたは複数の基地局と一
つまたは複数の移動端末局間で通信を行う無線システム
において、前記移動端末局では前記電力密度の測定ある
いは前記干渉電力の測定・推定を行う手段、前記測定値
あるいは推定値を基地局に送信する手段を具備し、前記
基地局では前記電力密度の測定あるいは前記干渉電力の
測定・推定を行う手段を具備し、前記基地局は前記移動
局から送信された測定値・推定値および前記基地局での
測定値・推定値に基づき各チャネルの中心周波数を制御
することを特徴とする無線通信システムである。
【0143】望ましくは、一つまたは複数の基地局と一
つまたは複数の移動局がCDMA方式によって通信を行
う無線通信システムにおいて、基地局はアンテナの指向
性を変化できる指向性アンテナと、他チャネルに対して
大きな干渉を与える電波を発生する移動局の方向を検出
する手段を具備し、前記アンテナ指向性を制御すること
により前記方向からの干渉をあらかじめ定められた量に
することを特徴とする無線通信システムである。
【0144】本願第14の発明は、基地局と位置を移動
し得る複数の移動局との間の通信が指向性アンテナを用
いて行われる無線通信システムであって、前記指向性ア
ンテナの指向性を走査させる走査手段と、前記基地局と
移動局との間の距離を検出する距離検出手段と、この距
離検出手段で検出される距離が大のとき走査速度を小と
し、距離が小のとき走査速度を大となるように前記走査
手段を制御する制御手段とを有することを要旨とする。
【0145】望ましくは、指向性アンテナで通信を行な
う基地局と、移動局から構成され、前記基地局並びに移
動局は指向性アンテナのアレーを回転させながら通信を
行う移動通信システムにおいて、前記基地局と前記移動
局との距離とアレーの回転角速度との積が一定あること
を特徴とする移動通信システムである。
【0146】望ましくは、基地局は、移動局の移動速度
を検出し、検出した速度に応じてアレーの巾を制御する
ことを特徴する移動通信システムである。
【0147】望ましくは、移動局並びに基地局は、報知
情報発生の方向が移動局から診て常に一定の方向となら
ないように前記報知情報発信のタイミングを制御するこ
とを特徴とする移動通信システムである。
【0148】
【作用】本願第1,第2の発明における無線通信システ
ムにおいては、間欠的に全方向にアンテナの主ビームを
走査し、受信点での電界強度を測定し、最も強い電界強
度が受信された方向に、それ以後の前記主ビームの方向
を固定することにより移動体の受信環境に対応して主ビ
ームの方向修正できる。
【0149】また、主ビームの指向性の切り替えに際し
て、予め過去の履歴に基づいて移動体の次の主ビームの
指向性切り替え時刻、次の切り替え方向を予測できるた
め主ビームの指向性切り替えに伴って必要となる手続を
主ビームの指向性を切り替え要求の発生に先だって開始
できるため、空間分割多重方式の自動車電話にあっても
高速・高頻度の主ビームの指向性を切り替えに対応でき
る。
【0150】本願第3の発明における無線通信システム
においては、伝送する情報の種類、移動端末の種類、通
信時の伝搬路状態等に対応し、適応的にアンテナの種
類、通信方式を切り替えて通信を行うことにより、ゾー
ン内の移動局の状態、電波環境の変化などに対応可能で
効率の良い無線通信を行えるという作用がある。
【0151】本願第4の発明における無線通信システム
においては、移動局の位置を検出し、これに基づき、移
動局の位置での各基地局からの送信信号の遅延時間が適
当な遅延量となるように、送信する基地局と各基地局か
らの送信信号の送出タイミングを決定して送出すること
により、移動局での受信品質を向上することができる。
【0152】本願第5,第6の発明における無線通信シ
ステムにおいては、端末局が自局の位置情報を緯度・経
度の情報として検出するか、または予め定められた位置
アドレスとして検出する。さらに自局が移動している場
合には移動の方向・移動速度等を検出して基地局に送信
し、その送信された情報に基づいて移動局・基地局での
アンテナの指向性の向き(ビームの方向)、ビームの強
度、ビームの幅等の種々の条件を決定する。また、その
ビームの方向により、端末局・基地局間に障害物があ
り、見通し通信が行えないと認識した場合、もしくは、
ビームの方向が他の通信しようとする局との延長線上に
他の基地局があり、他の基地局の通信に支障をきたす恐
れがあると認識した場合には予め定められた反射経路に
より反射物を使っての間接の通信を行う。
【0153】本発明では、端末局の位置をもちいてビー
ムの方向等を決定するため、伝送路の状況によりビーム
の方向が不確定になる要素が除外でき、また、端末局に
おいてもアンテナ指向性を用いることが出来、通信容量
を大幅に増大することが可能となる。
【0154】本願第7の発明におけるスイッチにおいて
は、酸化物超伝導材製のストリップ線路の変移点の変動
を監視し、追随することが出来、さらに二つのコイルを
合せ持ち、片方を変移点近傍に固定する役目を行わせ、
一方に変移を起こさせるように役割分担をさせているの
で、変移を行う外部手段を小さなものに実現化できる。
以下の実施例を用いてこの事を詳細に説明する。
【0155】本願第8,第9の発明における無線通信シ
ステムにおいては、 (1)無線部を高周波信号処理部と高周波アレイ部と受
動アレイ部によって構成することにより、汎用的に利用
可能な無線機を実現できる。これにより、さまざまなシ
ステムに対する仕様を満足する無線機を1台の無線機で
実現することができる。
【0156】(2)周波数シンセサイザのアナログ部の
特性を外部からの制御信号によって任意に設定できる。
したがって任意の周波数帯を発振可能なシンセサイザを
構成できる。また、ループの特性を外部からの制御信号
に応じて必要に応じて任意に設定できるために常に最適
な特性の発振信号が得られる。さらにバッファアンプの
特性を外部からの制御信号によって任意に設定可能であ
るために、出力インピーダンスや耐負荷変動性を最適値
に設定できる。
【0157】(3)受信部のIFを、外部からの制御信
号によって任意の周波数を設定することが可能となる。
したがってイメージ等の影響を考慮することなく、IF
を設定でき、イメージ抑圧用のフィルタが不要になる。
【0158】本願第10の発明における無線通信システ
ムにおいては、固定通信網に接続された基地局と移動無
線端末局との間に少なくとも1基以上の無線中継端末と
なる移動無線端末局が存在することになり、基地局と通
信中の移動無線端末局は、基地局まで到達可能な電力を
放射せずに、基地局よりも近い位置に存在する無線中継
端末へ到達可能な最小電力での通信が可能となり、移動
無線端末局での低消費電力化を図ることができる上に、
従来のシステムでの基地局から遠い場所に位置する移動
無線端末局の消費電力が大きく通話時間が短くなってい
た点も同時に解消できる。
【0159】また、従来システムで採用しているアンテ
ナ装置を用いたとしても、中継方式を用いることで、放
射電波が到達する範囲(円)が狭まるので、同じ周波数
を場所さえ異なれば同じゾーン内で使用することも可能
となり、周波数利用効率が向上する。更に、不要な電波
の放出が無くなるので、同一ゾーン内の他の移動無線端
末局への干渉妨害や、同一周波数を利用している他のゾ
ーン内の移動無線端末局への干渉妨害を低減でき、通信
品質が向上する。これは、従来のようなオムニ指向性の
アンテナを用いない場合、即ちビームアンテナを用いた
場合の方がより効果的であり、本提案の通信方式では、
ゾーン内に存在する全ての移動無線端末局の位置(方角
や距離)を基地局が常時把握しているので、ビームアン
テナを用いての通信が可能である。更に、車載型の移動
無線端末局の場合、その移動方向は道路の構造上、限定
されているので、無線中継局の方向が車の進行方向か逆
方向であると容易に類推できるので、指向性を有するビ
ームアンテナによる通信は、より簡易に実現でき効果的
である。
【0160】また、通信回線が設定されている移動無線
端末局から無線中継局へのアップリンク通信や中継局か
ら基地局へのアップリンク通信にCDMA方式を採用す
ることで、移動無線端末局間の同期をとらずに無線中継
が可能である上に、送信周波数帯が、如何なる移動無線
端末局(無線中継端末を含む)でも同一になるので、無
線部の構造が複雑にならずに実現できる。
【0161】本願第11の発明における無線通信システ
ムにおいては、送受信可能な基地局と送受信可能な移動
局がお互いに鋭い指向性のビームによる送受信を行う移
動体通信システムにおいて、前記基地局と前記移動局が
一定時間に一回、前記指向性より幅の広い指向性のビー
ムによる送受信を行うことにより、前記基地局および前
記移動局が鋭いビームによる送受信を行っている第1の
伝送路以外の第2,第3の伝送路を確保することができ
る。これによって、前記第1の伝送路が何等かの原因に
より使用不可能となった場合、第2または第3の伝送路
での送受信に切り替えることにより、鋭いビームでの送
受信を容易に継続することができる。また、前記第1の
伝送路が使用不可能でない場合においても、常に前記第
1の伝送路の状態と、前記幅の広いビームにより確保し
た前記第2,第3の伝送路の状態を比較し最も送受信状
態の良い伝送路を選択することにより、常に最適な送受
信状態を維持することができる。
【0162】本願第12の発明における無線通信システ
ムにおいては、固定局の制御信号に対する移動局の制御
信号を受信した複数の固定局(N個)の内、電界強度の
大きさによってn個(N≧n≧3)の基地局が選定さ
れ、それぞれの固定局が受信した電界強度から移動局の
位置を割り出すことができる。これによりn個の固定局
はビーム径及び放射方向が可変な単一指向性のアンテナ
により小さなビームによって移動局と通信することがで
きる。ただし実際に通信しているのは1固定局のみで、
他のn−1個の固定局は移動局の状態もしくは通信路の
状態を監視する。すなわち、本発明によればビームを絞
ることによりマルチパスが発生しにくくなり、同一セル
内で同一周波数を繰り返し使用することができるように
なり、通信容量が増加する。また本発明によれば、移動
局の位置を把握することが可能であるため、ハンドオフ
等が発生しにくくなる。
【0163】本願第13の発明における無線通信システ
ムにおいては、送信信号の帯域を拡散して伝送するスペ
クトル拡散通信方式において、放送用動画像データ等の
もとから広帯域信号でしかも使用チャネル数は時間的な
変動が少ないものに対しては割り当てられた周波数帯域
のうち十分な周波数帯域を使用してスペクトル拡散して
使用し、音声データ等のベースバンドでの周波数帯域が
狭いものについては、広帯域データの拡散周波数よりも
低い周波数によってスペクトル拡散を行い、それぞれの
受信機は使用する周波数帯域内の電力密度を測定する装
置を具備しており、電力密度の低い周波数帯域に自らの
使用周波数帯域の中心周波数を位置させるように制御を
行い、さらに送信電力制御やアンテナの指向性による電
信電力制御を行うことにより、各チャネルへの干渉電力
を低く抑えながら多重数を増加させる、ことが特徴であ
る。
【0164】本願第14の発明における無線通信システ
ムにおいては、通話容量の増大とインフラ設立コストの
削減のために、できるだけ少ない基地局でより多くの移
動局の通話サービスをサポートする必要がある。したが
って一つの基地局は、複数の移動局と通話できることが
前提となる。
【0165】基地局が指向性アンテナを用いて通話を行
なう場合、複数の移動局に対して各々異なる周波数を割
当てるとすれば、トラフィックが集中する地域に設置し
た基地局の負担が重くなることが予測できる。
【0166】このような場合、基地局アンテナの指向性
を回転走査させることで一つの周波数で複数の移動局と
通信することができるので基地局の負担を重くすること
なくトラフィックの増大に対応ができる。
【0167】本発明は、指向性アンテナが回転すること
で、時分割多重通信を行なう移動通信システムおいて、
基地局からの距離に依らずスロットの長さが一定となる
ように回転速度を制御することを提供する。たとえば、
移動局の移動速度が同じであるとき、基地局からの距離
が短い程基地局から見た速度は早く、距離が長い程見か
けの速度が遅い。したがって、ビーム幅は基地局からの
距離に応じて、遠い程細く、近くは太くする方が電波利
用効率上望ましい。
【0168】同様に、基地局からの距離が同じである場
合には、移動局の速度が速い程ビーム幅は太く、遅い程
ビーム幅は細くする方が望ましい。
【0169】本発明ではビームの回転速度は、たとえ
ば、細いビーム程遅くするというように、通話条件に応
じ回転速度と最適に制御することを提供するため、通話
条件を均一にし、厳しい条件を考慮した端末のマージン
設計を最小限にする効果が期待できる。
【0170】このように電波利用効率の向上のために
は、指向性アンテナを用いるのがよい。ただし、呼設定
時では通信すべき基地局/移動局の方向が不明であるた
め、所望の基地局並びに移動局をサーチすることが必要
である。このためには、たとえば、指向性アンテナの一
つに制御チャネルを割当てアンテナを回転させることに
より、任意の方向にある基地局並びに移動局との通信が
可能である。このとき、同一の報知情報を発信する同期
と回転角速度が2πの整数倍となっていると、同一の報
知情報を、発信側から見たときにいつも同じ方向へ発信
してしまうことになる。そこで、この同一情報の発信同
期をたとえば2πの非整数系で発生させるというよう
に、常に同一方向にならないように基地局あるいは端末
自身が制御する機能を持つため、指向性アンテナを用い
て呼接続を容易に行なうことができるという効果が期待
できる。
【0171】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。まず、本発明に係る一実施例(請求項1、
2に対応)を図1乃至図6を参照して説明する。まず、
基地局101は主ビームBを放射するアンテナ103が
具備される。このアンテナ103は主ビームをB1,B
2,…に示すように走査する機構を備えている。また、
基地局101の周囲にはビルなどの遮蔽物105a,1
05b,…が存在するものとする。この遮蔽物105
a,105b,…の回りを移動局107が移動するもの
として以下説明する。
【0172】移動局107の現在位置は時間とともに変
化している。例えば、現在の移動局107bの位置に対
して、直前の位置を107aで示す。基地局101は、
この移動局107aに対して、主ビームBaを介して通
信を行っていたものとする。ところが移動局107が移
動し、移動局107bが遮蔽物105bの陰にはいると
主ビームBaでは通信を行うことができなくなる。
【0173】基地局101は図1に示すように間欠的
に、具体的には伝送速度に応じて、例えば200Kbp
sのとき5msec毎に、アンテナの指向を機械的に或
いは電気的に変更して主ビームによる走査を全方向に平
面的に或いは立体的に行う。尚、ここでいう機械的と
は、例えばアンテナの向きそのものをモータ等の駆動源
によって変えるものであり、電気的とは例えばフェーズ
ドアレイアンテナ等によって変えるものである。
【0174】移動局107はこの主ビームを受信して受
信点での電界強度を測定し、この測定結果を基地局10
1に報知し、基地局101は最も強い電界強度が受信さ
れた方向に、それ以後の前記主ビームの方向を固定す
る。これにより移動体107の受信環境に対応して新し
い電波伝送路Bbを発見することが可能となる。これに
より主ビームの方向を修正できる。
【0175】また、この場合、電波伝送路Bbは遮蔽物
105aと、遮蔽物105bとを電波の反射体として利
用して、電波伝送路的にみた死角を無くすようにしてい
る。また、このようにして得られるデータは、固定的で
あることから、後述するように、予め遮蔽物105と移
動体107との関係においてデータとして記憶或いは蓄
積しておくことにより、移動体107の位置のみから、
次の設定されるべき電波伝送路を予測することが可能と
なる。
【0176】次に、本発明に係る他の実施例を図2を用
いて説明する。この実施例では空間分割多重方式移動通
信を自動車電話に適用した場合を例にして説明する。図
2は主ビームの指向性切り替え時刻の予測を示し、横軸
は時間、縦軸は高速道路上の位置に対応している。また
図3は高速道路脇若しくは上方に基地局101を配置
し、かつ主ビームの指向性を変化させて高速道路上に略
等しいサービススポットを配置した様子を示している。
主ビームの指向性は狭く半径はたとえば200mぐらい
であり、主ビームによるサービススポットはz1からz
7まで連続的に、かつ電波強度が略一定するように作ら
れている。
【0177】尚、ここでは自動車は主ビームのサービス
スポットをz1よりz7方向に進行するものとする。自
動車電話は主ビームのサービススポットz1より主ビー
ムのサービススポットz2に時刻t1において移動した
ことを図2は示している。この移動は前述した実施例に
示す方法で求める。同様に時刻t2において主ビームの
サービススポットz2から主ビームのサービススポット
z3に移動している。
【0178】ここでの自動車電話がサービススポットz
4に移動する時刻を過去の履歴から予測する。図2には
その一手法を示している。この例では自動車電話は一定
速度で移動して行くものとして、切り替え時刻t3を外
挿(Lagrangeの補間法による)により求めてい
る。この様に主ビームの指向性切り替えに際して、予め
過去の履歴に基づいて移動体の次の主ビームの指向性切
り替え時刻、次の切り替え先主ビームの指向性を予測で
きる。このため主ビームの指向性の切り替えに伴って必
要となる手続を主ビームの指向性を狭く切り替え要求の
発生に先だって開始できる。すなわち前述した先の実施
例の処理負担を軽減できる。従って、空間分割多重方式
の自動車電話にあっても高速・高頻度の主ビームの指向
性を切り替えに十分に対応できる。
【0179】図4及び図5は本実施例のさらに他の実施
例である。初期の主ビームの選択には前述の実施例にも
とずいて処理するものとする。図には複数の交差点にま
たがったマイクロ主ビームの指向性を示している。
【0180】図4において図中で示した主ビームの指向
性z1,z2,z3,z5は国道などの車両が多く通行
するルートに対応している。すなわち主ビームの指向性
がz3の状態での過去の履歴がz2,z2,z3であれ
ば次の切り替え先はz4ではなくz5になると予想出来
るルートである。そこでz3の主ビームを選択している
基地局は過去の主ビームの切り替え履歴がz1,z2,
z3である場合には、z5の主ビームを基地局は優先し
て選択する準備動作に入る。これによって予め基地局の
主ビームの切り替え準備手続に入ることが可能となる。
【0181】図6はさらに他の実施例である。図6は高
速道路の分岐路を示している。主ビームの指向性がz4
は高速道路から降りる道である。ここで自動車電話が高
速道路の本線に設置された主ビームの指向性z1,z2
を通過する時間を考えてみる。自動車電話が本線をz
1,z2,z3と進行する場合には主ビームの指向性は
狭くz1,z2を通過するに要する時間は同程度となる
ことが多い。これに対して高速道路から降りるルートを
走行して行く場合には主ビームz2で速度を減速するこ
とになる。そこで主ビームz2の中にいる時間を観測し
一定時間よりも長い場合には次の主ビームをz4と予想
しz4の主ビームを優先的に探査する。また逆にz2の
中にいる時間が一定時間よりも短い場合には次の主ビー
ムをz3と予想し優先的に主ビームの探査をおこなう。
【0182】また、間欠的に全方向にアンテナの主ビー
ムを走査し、受信点での電界強度を測定し、最も強い電
界強度が受信された方向に、それ以後の前記主ビームの
方向を固定することにより移動体の受信環境に対応して
主ビームの方向修正できる。
【0183】さらに、主ビームの指向性切り替えに際し
てあらかじめ過去の履歴にもとずてい移動体の次の主ビ
ームの指向性切り替え時刻、次の切り替え先指向性を予
測できる。このため主ビームの指向性切り替えに伴って
必要となる手続を主ビームの指向性切り替え要求の発生
に先だって開始でき、空間分割多重方式の自動車電話に
あっても、高速・高頻度の主ビームの指向性切り替えに
対応できる。
【0184】以下、本発明に係る一実施例(請求項3に
対応)を図7乃至図15を参照して説明する。本発明に
よる無線通信システムにおいては、移動局の種類、移動
局の移動速度、ゾーン内の移動局の数、伝送情報のメデ
ィア、無線基地局−移動局間の電波伝搬状況によって適
応的に使用するアンテナ、伝送方式を割り当てるところ
が特徴である。
【0185】図7は本無線通信システムの実施例を説明
するための図である。図7は、広域システムにおいて異
なる移動体すなわち、人が携行する携帯機による移動局
205、自動車に搭載される移動局207、バスに搭載
される移動局209、船、飛行機、電車等の間で携帯電
話、FAX等の移動体通信を行うシステムを示す。
【0186】基地局201は各移動局205,207,
209とアンテナ203を介して通信を行っている。こ
こで、ゾーン内での絶対数が多い携帯機205、特別に
はポイント−ポイント間のSDMA通信を必要としてい
ない自動車電話207などに対しては、通常の無指向性
アンテナを用いたTDMA、FDMA、CDMAなどの
通常の伝送方式による通信を行う。
【0187】また、特別に秘話を必要とする移動局(例
えば207a)や、絶対数の少ない移動局209、ある
いは移動速度が遅い端末などに対しては指向性アンテナ
を用いたSDMA通信を行う。また、必要に応じて、ゾ
ーン内での同報通信が必要な場合には各移動局群205
a,205b,205c,205dで示した様なサブグ
ループに対して、指向性のあるアンテナで同報通信を行
っても良い。
【0188】次に上述した通信システムを用いた移動局
と無線基地局間の制御手順の一例について説明する。移
動局がゾーン内に入ると、無線基地局から送信されてく
る同期信号を受信し、その信号に対応して、制御チャネ
ルで自局の、ID、移動局の種類(携帯機、車載機)、
伝送する情報の種類(携帯電話、コードレス電話、FA
X、ポケットベル)、移動局の速度、移動局の位置の情
報を基地局に対して送信する。この他の情報、例えば、
移動局の数や、無線基地局と移動局との間の伝搬路状態
などは、移動局から送信された電波の受信状況に基づき
無線基地局が判断する。無線基地局がSDMA通信を要
求している移動局の位置が検出できれば、無線基地局は
移動局との距離、伝搬路状況を計算して送信電力を決定
し、移動局との間のビームを張り、SDM通信を開始す
る。
【0189】この様にSDMA通信を要求する移動局と
の通信は、ハンドオフ直後に送信される制御チャネルは
無指向性アンテナで送信し、移動局の位置が検出できた
後にSDMA通信に移行するようにすれば良い。
【0190】また、SDMA通信中に、極端に受信電界
強度が低下した場合には、指向性アンテナの向きが相手
局側に向いていないと考えられるため、この様な場合に
は一端指向性アンテナによる通信を止め、通常の無指向
性アンテナを用いた通信に戻し、受信電界強度の回復を
待つか、或いは受信電界強度の強い方向を探索し、探索
された方向にビーム方向を向けてSDMA通信を行うよ
うにする。
【0191】また、一般に移動速度の速い車や、端末の
絶対数が多い人の持ち歩く携帯機などについては、特に
SDMA通信を行う必要がないため、無指向性アンテナ
を用いたTDMA、FDMA、CDMAなどの通信方式
を使用する。
【0192】以上は、広域システムについての実施例で
あるが、構内無線通信システムに於ても同様に考えられ
る。図8に示す本発明に係る構内無線通信システムでの
実施例について述べる。構内に於ける無線通信の移動局
としては、人が持ち運ぶ携帯電話205の他、コンピュ
ータ端末211、プリンタ、自動測定を行っている計測
器213などが考えられる。この内、予め移動する速度
が遅い端末や殆ど移動することが無い端末、例えば、コ
ンピュータ端末211、プリンタ、計測器213等に対
しては、予め無線基地局にこのような端末のIDを登録
しておくか、端末からの制御信号によって基地局側で端
末の存在する位置を把握しておき、このような端末に対
してのみ指向性の強いビームアンテナを用いてSDMA
通信を行い、その他の人が携帯する電話205などに対
しては通常に無指向性アンテナを用いた通常のTDMA
通信を行う。
【0193】次に、本発明による無線通信システムの別
の実施例について図9を用いて説明する。図9を参照す
るに、移動局217a〜217b、移動局217aと2
17b、移動局217cと217dはそれぞれ見通し通
信可能な位置にあり、移動局217bと217cの間が
一時的に遮蔽物215によって遮られたような場合であ
る。SDMA通信の特徴として、通信中に通信局間が遮
られた場合に受信電界強度が良好な状態から当然極端に
劣化することが挙げられる。従って、各移動局では通信
中に受信電界強度を測定しておき、受信電界強度もしく
は受信品質が極端に劣化した場合には、指向性アンテナ
から無指向性アンテナへ切り替えて通信を行えば良い。
【0194】図9では、見通し通信可能な移動局217
aと217bの間、移動局217cと217dの間では
それぞれ指向性アンテナを用いたポイント−ポイント間
のSDMA通信を行い、移動局217bと217cの間
では無指向性アンテナによる通信を行う。指向性アンテ
ナを用いたSDMA通信から、無指向性アンテナを用い
た通信に切り替える制御手段は、前述の実施例と同様の
方法で行えば良い。
【0195】次に、本発明による無線通信システムの別
の実施例について図10を用いて説明する。図10にお
いて、無線基地局201は指向性アンテナ203を用い
てゾーン内の移動局205e,205fとSDMA通信
を行っている。つまり、無線基地局201対移動局20
5e、無線基地局201対移動局205fの一対一通信
を行っている。ここで、移動局205eに対するビーム
と、移動局205fに対するビームの間のなす角度θが
狭くなると、移動局205e、205g間での干渉が生
じる。
【0196】このような場合、無線基地局201では移
動局205e,205gに対して通信を行っている自局
のビームアンテナのなす角θを検出し、この角が所定の
値以下になった場合には、この2局に対してはDSMA
通信を一旦中止し、それまで空間軸で多重伝送していた
電波を、時間軸、周波数軸、符号軸の多重のいずれかに
置き換えて通信を行う。
【0197】この際、無線基地局は移動局に対して、伝
送方式の変更前に制御チャネルを使用して、伝送方式の
変更に関する情報を通知しておけば良い。ここで、移動
局205e,205gは近接した位置にあるため、移動
局205e,205g方向に対して指向性アンテナを用
いて通信を行っても良い。これにより、SDMA通信を
中断しても基地局では指向性アンテナを使用出来る為、
送信電力は特に増加することはない。近年のマイクロセ
ル化で基地局数が増え、基地局自体の小形化、低下価格
化が要求されている現在、消費電力が低減可能な本方式
は有効な手段である。尚、以上の実施例では、移動局2
05e,205fが水平方向に接近した場合に着いて説
明したが、高さ方向(アンテナではエレベーション方
向)について接近した場合にも全く同様の方法を用いて
良いことは明らかである。
【0198】無線基地局は、ゾーン内の移動局から送信
されてくる制御チャネルの内容から、ゾーン内の移動局
の位置、及び数をメモリに蓄えておき、これら複数の移
動局に対するビームが干渉する恐れがあると判断した場
合には、SDMA通信を一旦中断することにすれば良
い。この時、無線基地局がゾーン内の移動局の位置を検
出する為には、移動局が自局の位置をGPS等を用いて
検出してから無線基地局に通知しても良いし、無線基地
局側で、移動局から送信されてくる制御信号の内容を指
向性アンテナによって受信し、その際の指向性アンテナ
の方向に基づいて無線基地局が計算によって求めても良
い。
【0199】尚、以上の実施例の説明に於いては、主に
無線基地局と移動局間の通信形態について説明を行った
が、子局間通話すなわち移動局間の通話についても、い
ずれか一方の移動局が基地局の役割を果たせば、移動局
間の通信についても本発明による移動通信システムの実
施が可能である。
【0200】上述したように本実施例によれば、メディ
ア、移動端末の種類、現時点での通信路状態等に対応し
た伝送方式を用いて通信を行う。例えば、ポイント−ポ
イント間のSDMA通信では、通信を行っている移動局
と基地局との間等でビームが張れている状態であれば、
無指向性アンテナを使用する場合よりも良好な通信が可
能となるが、一方の局が移動して一旦ビームが外れる
と、通信が不可能となっていたが、本実施例によれば、
移動局、無線基地局がDSMA通信中に受信電界強度の
低下を検出した場合には、通信路が遮蔽物によって遮ら
れたものと判断し、一旦無指向性アンテナを用いた通信
に切り替えることにより、通信品質の極端な劣化を軽減
できるという効果がある。
【0201】また、指向性アンテナを用いて通信を行う
場合に、同一の無線基地局と2つ以上の移動局とが同時
に通信を行っている場合、これらの移動局が接近した場
合、それぞれの移動局に対するビームが干渉し、受信が
不可能になるという問題があったが、無線基地局が、こ
れらの移動局に対する指向性アンテナのなす角が所定の
値以下になると、SDMA通信以外の方式に切り替えて
送信を行うため、ビームの干渉を防げるという効果があ
る。
【0202】ハンドオフ直後の移動局に対しては指向性
アンテナを用いずに通常のTDMA通信を行い、移動局
の位置が検出できた後にSDMA通信に移行するという
手法により、ゾーン内に新たに登録された移動局に対し
ても、柔軟なサービスを行えるという効果がある。
【0203】さらに、移動速度が遅い移動局や、絶対数
の少ない移動局に対してはSDMA通信を行い、他の移
動局に対しては無指向性アンテナを用いて通信を行う等
の、SDMA通信だけでなく他の通信・アクセス方式を
用いることにより、より柔軟にシステムの移動局の状
態、電波環境の変化などに対応可能で効率の良い無線通
信を行えるという効果がある。
【0204】以下、本発明に係る一実施例(請求項4に
対応)を図16乃至図24を参照して説明する。図16
乃至図19は本発明に係る一実施例を説明するための図
である。まず図16を参照するに、移動局305は、基
地局301aと基地局301bからの信号を同時に受信
している。基地局301aから移動局305までの信号
の空間伝送に要する時間はτ、基地局301bから移動
局までの信号の空間伝送に要する時間はτ+Δτであ
る。但し、移動局が移動するとτ、Δτとも変化する。
ここでは、移動局305がこの位置にある場合の信号伝
送を考える。
【0205】図17は、基地局301aと基地局301
bからの信号の時間関係を示す。基地局301bから
は、基地局301aと同一の信号を時間Dだけ遅らせて
送信を行う。これにより、移動局305には、図18に
示すように、同一の信号を時間(Δτ+D)だけ離れて
2度受信することになる。ここで、時間(Δτ+D)
が、図19に示すように、ビット誤り率が良くなるよう
な2波の遅延時間差になっていれば、単に遅延時間差が
0の場合、あるいは同一の信号を同時に送信を行う場
合、即ち同一の信号を時間Δτだけ離れて2度受信する
場合に比べて、受信特性を向上させることができる。言
い換えると、移動局305の位置に応じて、適当な複数
の基地局を選択すると共に、各基地局から適当な遅延時
間差を付けて送信することにより、伝送品質を向上させ
ることができる。
【0206】ここで、移動局305の位置を逐次検出し
てΔτを逐次推定し、この推定結果に基づいて送信時間
を遅らせる時間幅Dを変化させれば、常に向上した伝送
品質を保持することができる。また、移動距離が比較的
大きくなった場合には、送信する基地局を変更すること
が考えられる。例えば、図16の点線で示すように、3
05aが305bの位置まで移動した場合には、送信電
力を小さくするために、301bからの送信をやめ、新
たに基地局301cからの送信を行う。もちろん、この
場合には、τ,Δτとも大きく変化する。したがって、
Dも大きく変化させなければならない可能性がある。但
し、この場合もアクセス方式としてTDMAを用いてい
る場合、例えば図17で(ハ)や(ホ)のタイミングで
は、移動局305が信号を受信する必要が無い場合に
は、これらのタイミングの間に、Dを変化させれば受信
特性の劣化を避けることができる。
【0207】基地局の選択方法としては、出力電力を抑
えるために、移動局に近い基地局から選択する方法が考
えられる。また、同じく出力電力を抑えるために、位置
検出や地物情報のデータベースなどによる各基地局から
移動局までの伝搬損失を予測し、予測した損失の小さい
方から割り当てる方法も考えられる。また、予測される
伝搬損失に関わらず、各基地局の移動局からの距離を考
慮したときに必要な遅延時間差を得るために最適な基地
局の組み合わせを選択することも考えられる。また、こ
れらの方法による品質向上や各方法に伴うコストを予測
し、最適な方法を選択することも考えられる。
【0208】移動局の位置検出の方法としては、複数の
基地局で移動局からの信号を受信しその時間差を測定す
ることが考えられる。移動局がほぼ平面上を移動する場
合には、2つの基地局を使えば、その時間差からある楕
円上の1点であることが検出できる。また3つ以上の基
地局を使えば、ある特定の1点と推定することができ
る。また、図20にように、基地局301aや基地局3
01bに鋭い水平面指向性を回転できるアンテナ303
を設け、指向性の方向と移動局305からの受信信号強
度との関係を求め、複数の基地局で求めた結果をもとに
位置を決定することも考えられる。
【0209】移動局の位置での各基地局からの送信信号
の遅延時間が適当な遅延量となるように、送信する基地
局と各基地局からの送信信号の送出タイミングを決定し
て送出する方法としては、ISDN網など同期信号を容
易に得ることができるような通信網を用いて各基地局の
同期を得る方法の他にも、図21のように、基地局30
1a、基地局301bとを光ファイバ網307で結び、
光交換機311などをもちいて光信号に変調された信号
を分配器313で分配し、制御装置からの指令により、
ある遅延時間をもたせて各基地局301に送出し、各基
地局301でO/E変換を行うことによって実現するこ
とも考えられる。
【0210】所望の先行波と遅延波以外の多重波の発生
を抑えるため、基地局に指向性アンテナを使用すること
により、より確実に受信品質を向上することができる。
指向性アンテナには、従来用いられているセクターアン
テナのように水平面指向性の半値角が60〜120度程
度の固定指向性のものの他にも、アダプティブに指向性
を合成するようなアレイアンテナなどを用いることも考
えられる。
【0211】位置検出が、非常に高精度に行うことがで
きるときは、遅延時間差だけでなく、搬送波の位相差も
制御してやることにより、受信品質をさらに向上するこ
とができる。
【0212】また、位置検出や地物情報のデータベース
などによる各基地局から移動局までの伝搬損失を予測
し、その結果予測を用いて、遅延時間だけでなく、各基
地局からの送信出力電力を指定することにより、受信品
質をさらに向上することが考えられる。
【0213】例として、図22及び図23を参照して、
先行波(D波)と遅延波(U波)との比(DU比)を最
適化する場合でDU比の最適値が1より大きい場合を述
べる。一般に移動局と各基地局との距離は異なる値にな
る。図22及び図23に示すように、基地局301aと
移動局305との距離が、基地局301bと移動局30
5との距離よりも短い場合には、基地局301aの送信
出力をD波、基地局301bの送信出力をU波とする
と、逆にした場合に比べDU比の最適値を実現するため
の送信出力電力を小さくすることができる。このため、
他の移動局への干渉を抑えることができ、また基地局に
備える電力増幅器の最大出力を小さくすることができ、
線形変調方式を用いる場合には線形性を満たした上で確
保しなければならない電力制御可変幅を小さくすること
ができる。
【0214】さらに、一つの基地局から2つの波を構成
して出力する場合を比較する。この場合、電力増幅器の
最大送信出力を小さくすることができ、基地局の電力増
幅器の最大送信出力に制限がある場合にも、感度向上の
手段としての自由度を増やすことができる。
【0215】また、上述した実施例においては、同時に
移動局305a向けに信号を送信するのは2つの基地局
301a、301bだが、3つ以上の基地局から送信す
ることにより、より受信特性を向上させることも考えら
れる。
【0216】また、上述した実施例においては、同一の
信号を複数の基地局から送信しているが、従来の複局同
時送信方式のように、周波数オフセット、周波数偏移オ
フセット、変調波形オフセットなどを持たせた複数の信
号を各々の基地局から送信することにより、より受信特
性を向上させることも考えられる。
【0217】また、上述した実施例においては、受信器
に等化器を用いる場合について述べたが、従来の複局同
時送信方式のように、一般の受信器においても、より受
信特性を向上できる。例えば、上述のように、周波数オ
フセット、周波数偏移オフセット、変調波形オフセット
などを持たせた複数の信号を各々の基地局から送信する
こと、あるいは耐多重波変調方式のように一定の遅延を
持つ複数の信号を受信した方が誤りが少なくなる変調を
かけた信号を送信すること、などにより向上が得られ
る。
【0218】もちろん、この方式と他の多重波フェージ
ング対策技術とを組み合わせることにより、より効果を
大きくすることも考えられる。例えば、干渉を防ぐため
に送信電力制御を行う、伝送速度を変化させる、ARQ
を採用する、FECを採用する、FFCの符号化率を変
化させる、FECの種類を変更する、時間ダイバーシチ
を採用する、時間ダイバーシチの送信回数を増加する、
周波数ホッピングを採用する、周波数ホッピングの頻度
を変化させる、AGCの時定数を変更する、AGCのダ
イナミックレンジを変更する、変調方式を変更する(多
値変調方式と多重波に強いBPSKやDSKなど)、ビ
ット同期の方式を変更する(PLL,DPLLとマッチ
ドフィルタなど)、トレーニング信号のビット数を変更
する、等化器のアルゴリズムを変更する、アンテナダイ
バーシチを用いる、マイクロダイバーシチを用いる等が
考えられる。
【0219】以上説明したように、本実施例によれば、
移動局の位置を検出し、これに基づいて、移動局の位置
での各基地局からの送信信号の遅延時間が適当な遅延量
となるように、送信する基地局からの送信信号の送出タ
イミングと、各基地局からの送信信号の送出タイミング
とを決定して送出することにより、移動局における受信
品質を向上することができる。
【0220】以下、本発明に係る一実施例(請求項5、
6に対応)を図25乃至図41を参照して説明する。図
25及び図26は本発明の1実施例を示した概念図であ
る。図27は図25及び図26における実施例を行うと
きの信号の流れを示した接続シーケンスである。
【0221】本実施例では端末局として移動局を想定し
ているが、端末局は必ずしも移動局であるとは限らな
い。移動局407は通信開始に際して、衛星409を用
いて緯度経度を測定するGPSシステムにより、自局の
いる位置を検出する。位置を検出する手段としてはGP
Sを用いるほかにも、複数の基地局から発せられる位置
検出用の信号を受信し、3点測量により検出することも
可能である。また、移動局に高性能ジャイロ(方位セン
サ)と走行距離センサを装備する事によっても実現でき
る。また、これらを組合せてなるナビゲーションシステ
ムを搭載している場合には、このシステムの出力を利用
するようにしても良い。
【0222】位置の検出は緯度および経度を持って検出
値(絶対値)とするか、もしくは基準信号を発している
基地局との距離・方向をもって検出値(相対値)とする
か、もしくは予め定められたテーブルによって算出する
ことが考えられる。
【0223】移動局407は自局の位置を検出したら基
地局405に自局の位置を報知する。もしくは基地局4
05が移動局407がどの位置にいるかをレーダ技術を
用いて検出する。
【0224】基地局は移動局407の位置を認識した
ら、そこに位置する移動局407に最適なビームの方向
・強度・ビーム幅等を予め実測により求めてあったテー
ブル(メモリ405M)を参照する。前記参照するテー
ブルには実測値をそのものより直接ビームに関する情報
を参照できるもののほかに、移動局407の位置より自
基地局405との方向と距離をテーブルに格納してい
て、予め定められた算出式により算出することも可能で
ある。
【0225】基地局405は移動局407のとるべきビ
ームの方向・強度・ビーム幅等のアンテナ指向性に関す
る情報を移動局407に報知する。移動局407では報
知された指向性の情報に基づき、ビームの指向性等を決
定する。基地局405では算出された基地局側の指向性
情報に基づき、ビームの指向性等を決定する。これによ
り、移動局407と基地局405はお互いビームの向き
合った状態での通信が可能となる。
【0226】移動局407では移動局自信の位置を常時
観測し、位置変化が予め定められた量を超過した場合、
基地局407に送信する。もしくは、予め定められた時
間間隔等の規定に従って位置情報を基地局405に送信
する。基地局405では移動局407からの位置情報が
報知されたならば、ビーム指向性算出の手続を行い、移
動局407・基地局405の指向性を変更させる。
【0227】いったん指向性のある通信路が確立したな
らば、受信波の到来角・電界強度等の情報を用いる適応
型の方向追尾方式との併用をする事によっても、より追
従の精度は高められる。
【0228】本実施例では基地局405から移動局40
7へ指向性情報が報知されて、指向性を持つビームが放
射されるまでの初期接続の間は、基地局405と移動局
407の双方とも無指向性アンテナを用いている。この
とき初期接続の段階では、アンテナの指向性を円周方向
に所定の角速度をもって回転することで、無指向性アン
テナを用いることなく接続を行うことも可能である。
【0229】本実施例で示すように、移動局407の位
置情報を用いてアンテナ指向性を求めるため、受信信号
から指向性を定める方式に比べ、より正確で安定なアン
テナ追尾を行うことが可能である。
【0230】図28は他の実施例を説明するための概念
図である。移動局407と基地局405aは先の実施例
で示した様な初期接続がおこなわれ、指向性アンテナを
介して通信を行っており、位置情報により追尾され通信
を行っている端末である。移動局407Aは基地局40
5aの通信エリアより移動を行い、A点(移動局407
A)よりB点(移動局407B)を経由してC点(移動
局407C)へと向かう。C点は基地局405aと通信
を行うよりも、基地局405bと通信を行った方がより
良好な通信が行える地域である。
【0231】このゾーン切り換え(ハンドオーバ)は基
地局405aあるいは移動局407での受信電界強度を
観測し、よりつよい電界強度の基地局405bとの通信
が選択される。
【0232】受信電界強度は伝送路の影響により大きく
変動するため、電界強度変動の大きな地域では頻繁にハ
ンドオーバが行われ、切り換え雑音や切り換えによる電
力の消費量増大の原因となる。
【0233】本実施例では移動局407は、常に移動局
自信の位置を検出し基地局405aへ通知しているた
め、その位置情報を用いてハンドオーバを行うことが可
能となる。
【0234】移動局407から通知された位置情報を基
地局405aは基地局405aを統括する制御局401
に送信する。制御局401では基地局405aからの情
報を監視し、その位置がどの基地局405と通信を行う
のが最適であるかを、予め定められたテーブル(メモリ
401M)を参照し、決定する。移動局407がB点か
らC点へ移動する所で制御局401は基地局405bと
の通信が最適と判断し、基地局405a、基地局405
bに通知する。基地局405bへは移動局407の位置
情報を通知し、基地局405bは自局・移動局407の
アンテナ指向性を算出し、基地局405aを介して移動
局407に通知し、自局は算出された指向性へと変更を
行う。移動局407は基地局405aとの通信を終了
し、C点において基地局405bとの通信を開始する。
【0235】本実施例では移動局407の位置情報のみ
を用いてハンドオーバを決定したが、移動局407にお
いて自局の進行方向・進行速度を検出する手段を設け
て、その情報によりどの基地局405との通信が最適で
あるかの予測を行い、ハンドオーバを実施することでよ
り正確で安定した基地局間切り換えを行うことが可能で
ある。尚、進行速度・進行方向の検出は前述の3点測量
を行った結果より算出することは容易である。また、前
述したGPS、ナビゲーションシステムを利用しても良
い。
【0236】図29は他の実施例を示す概念図である。
基地局と移動局との間の距離が長い場合、あるビーム幅
でビームを放射したときに移動局近傍では、そのビーム
角度幅と距離半径により算出される円周線上距離分だけ
通信可能な領域が存在することになる。また、距離が長
いということはそれだけ電波伝搬損があるので、より電
力密度の大きい電波を放射しなければならない。逆に基
地局と移動局との間の距離が短いということは、長い場
合に比して円周線上の距離が短く、移動局が移動する場
合、基地局が移動局を追尾する角度が非常に大きなもの
となり、追従・制御が困難となる。また、伝搬損も少な
く電力密度は小さなもので良好な通信が可能である。
【0237】そこで、本実施例では、移動局による位置
検出情報を用いて、基地局405近傍にいる移動局40
7aにはビーム角度幅の広い指向性を用い、遠方にいる
移動局407bに対してはビーム幅を絞って放射するも
のである。図32に基地局−移動局間の距離とビーム角
度幅の関係の一例を示す。図32の特性に従い、距離に
よりビーム角度幅を決定する。このとき、アンテナから
放射する電力は一定あるいはビーム角度幅により予め定
められた値とする。
【0238】図30は他の実施例を示した概念図であ
る。移動局407aは比較的低速な速度v1で移動して
いる。移動局407bは高速な速度z2で移動している
端末である。高速で移動している場合はビーム角度幅が
狭い場合、追従のための制御が困難となり、また、移動
局での位置検出速度を移動速度が上回った場合、追従が
不可能となる。逆に低速または移動しない端末ではビー
ムの指向性を非常に絞っても追従の動作が非常に低速で
良いために良好に通信が行える。本実施例では移動機の
速度によりビーム角度幅を可変とすることで、いかなる
速度におても移動局の追従が可能となり、良好な通信を
行うことが可能である。図33に移動局の速度とビーム
角度幅の関係を示す。図33に従い、移動局の速度に応
じてビーム角度幅を決定する。
【0239】図31は他の実施例を示した概念図であ
る。移動局407aは該移動局407aと基地局405
を結ぶ直線上をほぼ一致して移動する。一方、移動局4
07bは移動局407aと基地局405を結ぶ直線と垂
直の方向に移動している。基地局405との直線上を移
動している端末に対しては、基地局405からみた移動
局407aの方向は平面上では一定であり、また縦方向
においても基地局405と移動局407aの距離が非常
に近くない限りはそれほど変化しない。移動局407b
から見た基地局405についても同様のことが言える。
基地局405と移動局407aを結ぶ線と垂直に移動し
ている場合には、基地局405と移動局407bの双方
からみたお互いの方向の変化の度合いは大きいものとな
る。
【0240】また移動局407cの位置情報、進行方向
情報により、基地局405と移動局407cを結ぶ直線
と移動局407cの進行方向の方位の角度θを推定し、
その推定角度により指向性アンテナのビーム角度幅を決
定するものである。図34に進行方位相対角θとビーム
角度幅の1例を示した。図34に従い、移動局407c
の進行方向によってビームの角度幅を決定する。
【0241】図35は他の実施例を示した概念図であ
る。まず図35(a)において、基地局405bと移動
局407b、基地局405aと移動局407aは各々指
向性ビームを用いて通信を行っている。ここで、基地局
405bと基地局405aと移動局407aが1直線上
にあるとすると、基地局405aから放射するビームは
基地局405bの方向を向いており、同じ周波数帯で通
信を行っていた場合、同一チャネル干渉となり、通信品
質に著しく悪影響を与える。
【0242】この問題を解決するため、予めこの様な同
一チャネル干渉が起きるような位置を認識しておき、そ
の位置に移動局407が来たときには予め定めておいた
反射物を使い、同一チャネル干渉が起きないようにビー
ムの方向を制御する。
【0243】図35(b)において、基地局405bで
は、基地局405bの方向にビームが向く移動局407
bの位置をメモリに記憶しておく。移動局407bは自
局の位置を通信を行っている基地局405bに通知す
る。基地局405bは移動局407bが前記メモリに記
憶されている位置に入ったことを検知すると、その移動
局407bの位置と反射を使って通信できるパスを検索
し、決定する。本実施例のシステムではこの様な位置に
移動局407bが入ったときに反射させるパスを人工的
に予め作り出しておく。つまり、反射可能な位置に反射
板をとりつけるか、あるいは中継増幅機を設置してお
く。移動局407bと基地局405bは反射板を経由し
て通信を行う。併せて、移動局407aと基地局405
aが上空の衛星409を用いて通信を行う場合を示す。
以上の様に直線とならないパスを用いて通信を行うこと
で、同一チャネル干渉を回避することが可能である。
【0244】また、直線上となってしまう位置に移動局
407が入ったことを検知して、同一チャネル干渉が生
じるであろう隣接基地局405と異なった無線周波数に
意向することによっても回避することは可能である。
【0245】図38は本発明の他の実施例を示す概念図
である。前実施例に記載のように、複数の基地局と複数
の移動局が一直線上にあると、同一チャネル干渉が起こ
り通信に多大な悪影響を及ぼす。
【0246】本実施例では基地局401a、基地局40
1dは移動局407a、移動局407bが同一チャネル
干渉が生じるような位置に入ってしまったことを認識
し、同一チャネル干渉が起こらない位置に設置されてい
る基地局401b、基地局401cへ移動局407a、
移動局407bとの通信を切り換えるものである。これ
により、ビームでの通信を行う場合の同一チャネル干渉
による問題は解決される。
【0247】図36は本発明の他の実施例を示した概念
図である。基地局411a、411b、411cは空中
を浮遊し、任意の位置に停止し、また任意の位置に移動
する機能を持つ。本実施例では位置を保持し、位置を移
動するためのプロペラを備えた気球を想定する。他には
ヘリコプタ型の基地局や飛行機型、例えば飛行船の基地
局、また衛星も考えられる。また気球であっても風の影
響を受けにくい成層圏近くで停止させることも考えられ
る。
【0248】基地局同士は無線で接続されており、ま
た、地上の制御局とも無線で接続されており、制御局を
通して他のシステムと接続されている。
【0249】基地局411a、411b、411cは各
々最大5個の端末と同時に通信が出来るものとする。基
地局411aのゾーンには図36(a)では6つの端末
からの通信の要求があるが、許容端末数を越えているた
め、端末407aは通信不可能となっている。
【0250】基地局411aは自局のゾーン内でのトラ
フィックが多く、容量が限界であることを他の基地局4
11b、411cへ無線により報知する。基地局411
bは基地局411aがトラフィックが限界であることを
認識し、かつ自局のトラフィックに余裕がある場合、移
動手段を用いて基地局411a方向へと移動する。基地
局411bは基地局411aに対して移動が完了したこ
とを報知する。基地局411aは基地局411bに近い
端末の台数に基地局411bに移行すること、基地局4
11bの位置、ビームの方向等の情報を報知する。情報
を受信した端末は基地局411aから基地局411bへ
と通信基地局の切り換えを行う。基地局411aは自ゾ
ーンで通信できていなかった端末407aとの通信を開
始する。
【0251】本実施例によれば、基地局の配置を可変に
することにより、トラフィックの増減があってもそのト
ラッフィックに応じた基地局配置をすることが可能であ
り、システム全体での容量を飛躍的に向上させることが
可能である。
【0252】図37は本発明に係る他の実施例を示した
概念図である。前実施例と同様に基地局411は浮遊
し、移動手段を持つ。基地局411と移動局407の間
には遮蔽物415が存在する。指向性の高いビームでの
通信では遮蔽物があることによる通信の瞬断は非常に大
きな問題である。
【0253】本実施例では移動局407から報告されて
くる位置情報を用いて、移動局407が遮蔽物415に
より基地局411との通信が行えないと予測される場
合、瞬断される前に移動局411は水平方向、垂直方向
に移動を行い、移動局407と見通しとなる位置を確保
する。本実施例によれば、遮蔽物による瞬断が回避で
き、システムの通信品質が格段に上昇する。
【0254】図39は本発明の他の実施例を示した概念
図である。ここでは基地局401a,401b,401
c,401d,401e,401fは高い指向性を持っ
た無線により接続されている。ここで基地局401同士
は見通しで無線での通信が行える場所に対しては直接無
線により接続され、直接の無線通信が行えない場合に
は、間に無線基地局を中継して接続されている。基地局
401aと基地局401b,401d,401fは直接
無線により接続されている。また、基地局401e,4
01cについては基地局401dを介して接続されてい
る。基地局は無線システム単独のものではなく、有線シ
ステムのインタフェース局をも含むものである。無線区
間のインタフェースは統一されている。
【0255】従来、無線基地局間での交換機機能は一
旦、無線制御局で交換機により行われており、制御局の
負荷が多大なものであった。
【0256】本実施例では交換器の機能を無線で実現す
るものである。従来の場合、端末407aが端末407
bと通信を行おうとする場合、基地局401aと基地局
401bは直接のパスが張られるのでは無く、無線制御
局での交換機を介して接続されていた。本実施例では基
地局407aは端末407aが基地局401bのゾーン
内の端末407bと通信が行いたいと認識すると基地局
401bに対して指向性の高いビームでの通信を行う。
【0257】また、端末405aが基地局401dのゾ
ーン内の端末405bと通信を行う場合について説明す
る。この場合、基地局401dに対する指向性の高いビ
ームでの通信を行う。基地局401aと基地局401c
のゾーン内の端末間での通信はそれぞれの基地局にアド
レスを付加しておき、そのアドレスに従って自己ルーチ
ングによりパスを接続する。基地局401aから基地局
401cへは基地局401cの持つアドレスをヘッダー
として付加した情報系列をまず基地局401dへビーム
を用いて送信する。基地局401dでは、そのヘッダー
情報を解析し、基地局401cへの通信情報であること
を認識し、基地局401fへ向けてビームを用いて送信
する。
【0258】本実施例は従来の有線交換局と独立である
か、もしくは共存するものである。従来、基地局数が増
大した場合、無線制御局の交換機能へ多大な負担がかか
り、基地局数の上限が無線制御局の容量に左右されて増
やすことが出来なかった。本実施例によれば、これらの
無線制御局で集中的に行われていた交換機能を無線基地
局間の通信により、自立分散的に処理でき、システムの
容量を増加させることに多大な威力を発揮する。
【0259】図40は本発明の他の実施例を示すシステ
ム概念図である。前述と同様に、無線基地局間でのビー
ムを用いた通信により交換機能を実現するものである。
端末407cは端末407dと通信を行う場合には端末
407dの位置に対するアドレスヘッダを付加した情報
系列を基地局411aへ送信する。基地局411aでは
ヘッダ情報により基地局411a、〜、411cで構成
される広域ゾーン内の端末であることを認識するとビー
ムによる交換機能により基地局411bを介して端末4
07dとのパスを確立する。
【0260】端末407cと端末407eとの通信では
基地局411aは自広域ゾーンの端末でないと認識する
と、ヘッダ情報を付加して衛星交換無線局409aへビ
ームを用いて送信する。衛星交換無線局409aではヘ
ッダ情報を解析し、端末407eがいるゾーンの衛星交
換無線局409bへビームを用いて送信する。このよう
な接続手順を繰り返し、端末407cと端末407eの
通信パスは確立される。本実施例によれば、無線制御局
の負担を軽減し、無線のみで非常に広域のシステムを構
成することが可能となる。
【0261】以下、本発明に係る一実施例(請求項7に
対応)を図42乃至図43を参照して説明する。以下、
図面を用いて本発明の実施例を説明する。
【0262】図42は本実施例の構成を示す図である。
本実施例のスイッチでは酸化物超伝導体でできたストリ
ップ線路の変移点を見付けるモードと変移点近傍でスト
リップ線路の状態を超伝導状態と常伝導体状態との間で
変移させ、ストリップ線路に対してスイッチとして動作
させるスイッチモードの二つのモードを持っている。ま
た、ここでは簡略化のため初期状態では地板504およ
び505とリボン状線路506によって構成されたスト
リップ線路は超伝導状態であるとする。まず変移点発見
モードから説明を行う。このモードでは制御回路508
はまず電源510にコイル501に対して電力を供給さ
せ、コイル501を電気磁石として働かせることを行
う。さらに、コイル502と電流計512によって閉回
路が構成されている。これによりコイル502は他のコ
イルの誘導磁界によって電流を生じ、電流計512はこ
の電流の値を測定でき、この値を制御回路508に送
る。また制御回路508内部では、この信号の時間的変
動量を監視する。この電流の時間的変動量は、横軸に時
間軸を縦軸に電流値をとったグラフにおける傾きのこと
を意味する。先の電力の増加によってコイル501によ
って生じる磁界によってストリップ線路の地板505の
超伝導状態が徐々に壊れていくと、マイスナ効果によっ
て完全反射されていた時間がストリップ線路を貫き始
め、同時に地板504の超伝導状態も壊れる。この結
果、電流計512に突然電流が流れ出す。制御回路50
8内部では、ここでのコイル501に供給された電流値
を記憶域に記憶する。ここではこれを第一の変移点と呼
ぶことにする。このままコイル501の磁界を強めてい
くと、マイスナ効果は徐々に薄れていく。ここでの効果
の薄れかたはほぼ一定であり、これによって電流の変動
量もほぼ一定となる。しかしこのまま強めることによっ
てストリップ線路がすべて常伝導状態になると先程まで
の変動量に比べて小さくなるように変動量が変化する。
ここではこれを第二の変移点と呼ぶ。第一の変移点のと
きと同様に制御回路508内部では、ここでのコイル5
01に供給された電流値を記憶し、さらに、電源510
による電力供給をここで停止する。以上のことからほぼ
完全な超伝導状態(変移点1)とほぼ完全な常伝導状態
(変移点2)との変移点を確定できる。またこのモード
のときには、コイル503には、電源511より電流は
供給されず、コイル503は開放状態となっている。
【0263】続いてスイッチモード時の動作を説明す
る。上記の変移点発見モードの後、電源510は制御回
路508によって第一の変移点における値に僅かに足り
ない値に設定される。これにより、ストリップ線路の超
伝導状態は保持される。ここで制御回路508は電源5
11にコイル503にある電流値Iを供給させる。これ
によって、上記の超伝導状態を崩すことができる。ここ
で供給される電流の値Iは次式で示される。
【0264】 I=(I2−I1)×r3×N3/r1/N1 I1:第一に変移点においてコイル501に供給された
電流の値 I2:第二に変移点においてコイル501に供給された
電流の値 r1:コイル501の半径 N1:コイル501の巻数 r3:コイル503の半径 N3:コイル503の巻数 これにより、コイル503近傍の磁界は、第二の変移点
においてコイル501によって生じた磁界とほぼ同等の
値となる。これにより、ストリップ線路内部のリボン状
線路506の超伝導状態が壊れ、リボン状線路506の
電気的導通も遮断されることになる。またここで、コイ
ル503は、二つの変移点における磁界の分のみを生じ
せしめれば良いので、ストリップ線路上に配置するコイ
ル503の大きさを小さくできる。また本発明では一つ
のコイル501に対して複数のコイル503を置くこと
ができるため、移相器のように複数のコイルが必要な場
合に有効である。
【0265】上記の変移点発見モードとスイッチモード
とを組み合わせて行うことによって、変移点が移動して
もそれに追随することができる。
【0266】なおストリップ線路のの材料は今回用いた
酸化物超伝導材料のように超伝導状態と常伝導状態にお
ける抵抗値が少なくとも3桁程度となるものならなんで
も良い。
【0267】以下、本発明に係る一実施例(請求項8、
9に対応)を図44乃至図56を参照して説明する。図
44は本発明に係るプログラマブル無線機の一実施例示
す構成図である。図44に示すように、このプログラマ
ブル無線機は、高周波信号処理部601aと高周波アレ
イ部601bと受動アレイ部601cとに大別されてい
る。
【0268】次に高周波信号処理部601aの構成につ
いて説明する。高周波信号処理部601aは図面に記さ
ない制御部より送出されたディジタル信号によりその特
性を設定する。その特性は例えば増幅器の出力やインピ
ーダンス、歪であり、アクティブフィルタの次数のみな
らず通過帯域幅や損失、リップル等の特性であり、周波
数変換器の変換利得や入出力インピーダンス、歪であ
り、局部発振器の発振周波数や出力インピーダンス、歪
であり、あるいは移相器の移相角等である。このような
高周波信号処理部601aの構成ブロック例を図45に
示す。
【0269】次に高周波アレイ部601bの構成につい
て説明する。高周波アレイ部601bはあらかじめ内部
に定形型の能動基本回路が複数作り込まれている。能動
基本回路が差動増幅器である場合を例に以下説明をおこ
なう。差動増幅器は抵抗と電流源によりその利得を決定
するものである。そこで差動増幅器を図46のように構
成する。図46に示すように、一つの差動増幅器は、基
本的にFETと、ドレイン−Vdd間に並列に接続され
た複数の抵抗体群と、ソース−接地間に接続された複数
の電流源群からなる。この差動増幅器の特性はドレイン
に接続された抵抗値あるいはソースに接続された電流源
の値によって決定する。
【0270】したがって前記並列に接続された抵抗体群
や電流源群の値を変えることで差動増幅器の利得を変え
ることがきる。
【0271】以上のように差動増幅器基本回路の特性を
決定することができる。高周波アレイ部601bはディ
ジタル回路におけるゲートアレイと同様に作成時に必要
な配線のみを残して残りの部分を除去することで、任意
の特性のものとすることが可能である。したがって高周
波アレイ部601bは使用者の要求によってさまざまな
特性のものとできるため非常に汎用的な用途に使用可能
である。
【0272】以上の説明は基本回路として差動増幅器を
挙げたが、これは当然のことながら他の回路でも汎用的
な用途に使用可能であるという効果は同様に得られる。
【0273】また基本回路を構成するFETあるいはバ
イポーラトランジスタ(BJT)に小電流用・中電流用
・大電流用と3種類用意しておく。このように基本回路
を構成することにより必要な電力に応じた基本回路を利
用することで性能のよい無線機を構成することができ
る。このような高周波アレイ部601bの構成例を図4
7に示す。このような構成とすることにより、例えば受
信部の初段の低雑音増幅器には小電力用のトランジスタ
を用い、また送信部終段の電力増幅器には大電力用のト
ランジスタを用いるといったことが可能になる。
【0274】次に受動アレイ部601cの構成について
説明する。受動アレイ部601cはあらかじめ内部に定
形型の受動基本回路が複数作り込まれている。
【0275】受動基本回路がフィルタである場合を例に
以下説明をおこなう。フィルタはC,L,R等の受動部
品により構成されるが、その振幅特性や位相特性は受動
部品の定数によって決定される。そこでフィルタを図4
8のように構成する。図48に示すように一つのフィル
タは、基本的に抵抗体群と容量群とインダンタ群からな
る。このフィルタの特性はこれら抵抗体群・容量群・イ
ンダクタ群の抵抗値あるいは容量値あるいはインダクタ
値によって決定する。したがって前記のように構成され
た抵抗体群・容量群・インダクタ群の値を変えることで
フィルタの特性を変えることができる。
【0276】以上のようにフィルタ基本回路の特性を決
定することができる。受動アレイ部601cはディジタ
ル回路におけるゲートアレイと同様に作製時に必要な配
線のみを残して残りの部分を除去することで、任意の特
性のものとすることが可能である。したがって受動アレ
イ部601cは使用者の要求によってさまざまな特性の
ものとできるため非常に汎用的な用途に使用可能であ
る。なおここでは基本回路としてフィルタを例に挙げて
説明したが、この基本回路を他の受動回路のおきかえた
としても本発明の有効性をなんら損なうものではない。
【0277】また、高周波アレイ部と受動アレイ部を櫛
形に構成することで本発明はさらに有効に利用される。
図49に高周波アレイ部と受動アレイ部とを櫛形構成と
した場合を示す。前述したように高周波アレイ部を大電
流用、中電流用、小電流用と3種類、用意した場合、そ
れぞれの部分に必要となる受動回路を最も近くに配置す
ることができ、これによりそれぞれの配線を短くするこ
とが可能となり、さらに高周波アレイ内部の干渉を最大
限の効果で防ぐことが可能となる。
【0278】以上のように無線機を構成することによ
り、さまざまなシステムの各々の仕様にそれぞれ満足す
る無線機を1台の無線機で実現可能となり、非常に汎用
的なものとすることができる。さらに本実施例の無線機
を利用することで、時分割でさまざまなシステムに対応
した無線機を実現できる。具体的には、一方で自動車電
話システムを用いて通信しながら、時分割で他方でディ
ジタルコードレスシステムによって通信を行うというよ
うなことが可能となり、本実施例の有効性が十分に発揮
される。
【0279】以上は、もちろん従来のディジタルのDS
Pやゲートアレイ等と同一パッケージに搭載することに
より,ベースバンド処理まで含めてすべての無線部の処
理をおこなう1チップ無線機が構成可能となるのはいう
までもない。
【0280】つぎに図50に本発明に係るプログラマブ
ル無線機のシンセサイザ部の一実施例を示す構成を示
す。図50に示すように、このプログラマブル無線機の
シンセサイザ部は、基準分周器621、位相比較器62
3、M分周器627、A分周器631、プリスケーラ6
33、ディジタルループフィルタ625、VCO64
1、バッファアンプ群643、ディジタルコントローラ
629、アナログコントローラ645、記憶保持手段6
35より構成される。このうち基準分周器621、位相
比較器623、M分周器627、A分周器631、プリ
スケーラ633は従来のシンセサイザを構成するものと
同一のものである。従来のシンセサイザと異なり本実施
例の特徴であるところのブロックは、ディジタルループ
フィルタ625、VCO641、バッファアンプ群64
3、ディジタルコントローラ629、アナログコントロ
ーラ645、記憶保持手段635である。
【0281】以下、それぞれのブロックについて説明を
加える。まず、ディジタルループフィルタ625は外部
からの制御信号によってその特性を設定することが可能
である。したがって使用者の要求にしたがって制御信号
を与えることでループの自然周波数や制動係数を任意に
設定できる。
【0282】また、VCO641は外部からの制御信号
によってその特性を設定することが可能である。設定可
能な特性は例えば制御感度であり、また中心周波数であ
る。このようにVCO641を構成することによって使
用者の要求にしたがって制御信号を与えることで特性を
任意に設定できる。
【0283】またバッファアンプ群643はその段数や
利得、入出力インピーダンスを外部からの制御信号にし
たがって設定することが可能である。
【0284】またディジタルコントローラ629は、デ
ィジタル動作を行う基準分周器621、位相比較器62
3、M分周器627、A分周器631、プリスケーラ6
33、ディジタルループフィルタ625に対して制御信
号を送出する役割を果たすものである。またアナログコ
ントローラ645は、アナログ動作をおこなうVCO6
41、バッファアンプ群643に対して制御信号を送出
する役割を果たすものである。また記憶保持手段635
は外部から与えられた制御信号を一時保持しておくため
のものである。
【0285】次にこのシンセサイザの動作について説明
する。シンセサイザの特性を定める要素は次のようなも
のである。すなわち、VCO制御感度、中心周波数、バ
ッファアンプの段数、利得、位相比較器感度、ループフ
ィルタ定数、基準分周器分周数、M分周器分周数、A分
周器分周数、プリスケーラ分周数、である。これらの設
定はデータ入力端子より入力される。このうちVCO制
御感度、中心周波数、バッファアンプの段数、利得はア
ナログコントローラ645を通してVCO641、バッ
ファアンプ643に対して設定される。また、位相比較
器感度、ループフィルタ定数、基準分周器分周数、M分
周器分周数、A分周器分周数、プリスケーラ分周数はデ
ィジタルコントローラ629を通して設定される。
【0286】ところで、チャネル設定等、常に変化する
情報はデータ入力端子から随時入力する必要がある。こ
れらは基準分周器分周数、M分周器分周数、A分周器分
周数、プリスケーラ分周数である。また随時入力する必
要がなく一度設定するとしばらくの間あるいは永久に変
更の必要がない設定値も存在する。例えばVCOの制御
感度や中心周波数、バッファアンプの段数や利得、位相
比較器感度、ループフィルタ定数等はそのようなもので
ある。そこでこれらの随時変更する可能性がない設定値
は記憶保持手段635に記憶させておくことでいちいち
データ入力端子から入力する無駄が省けて能率の良いデ
ータ設定が可能となる。またこの際、ループフィルタの
定数や位相比較器感度等を、チャネル設定時に変更する
ことで周波数切替時間の高速化を図ることも可能であ
る。
【0287】このようにプログラマブル無線機のシンセ
サイザ部を以上のように構成することによって使用者の
要求するシンセサイザをデータを設定するだけで、任意
かつ瞬時的に構成することが可能となる。
【0288】次に図51に本実施例に係るプログラマブ
ル無線機の受信部の一実施例を示す構成を示す。
【0289】図51に示すように、このプログラマブル
無線機の受信部は、ローノイズアンプ651、ハイパス
フィルタ653、ミキサ655、局部発振器657、バ
ンドパスフィルタ659、復調部661からなる。
【0290】つぎにこの受信部の動作について説明す
る。基本的には入力された受信信号をローノイズアンプ
651で増幅する。その後ハイパスフィルタ653を通
してミキサ655に入力される。一方、ミキサ655に
は局部発振器657で発振された信号が同時に入力され
る。その結果ミキサ655の出力端には周波数変換され
たIF信号が出力される。この出力はバンドパスフィル
タ659に入力され、その後、復調部661で復調され
る。
【0291】ここで局部発振器657の発振周波数につ
いて説明する。従来例で述べたように従来の無線機で
は、常にIFは一定の周波数となるように局部発振周波
数が選択される。しかしながら本実施例では、IFを可
変とするところに大きな特徴がある。すなわちIFはそ
のイメージが常に使用されていない周波数を選択するよ
うに決定される。以下に具体的に例を挙げて説明する。
【0292】たとえば、今受信したい所望周波数が87
0MHzであると仮定する。またあらかじめ何らかの手
段によって、730MHzと70MHzが使用されてい
ない周波数であるとわかっているとする。この場合、局
部発振器は870MHzと70MHzの差の周波数であ
るところの800MHzを発振する。これによってIF
は70MHzとなりイメージが存在しない。
【0293】また所望周波数が880MHzであると仮
定する。また同様に何らかの手段によって、725MH
zと72.5MHzが使用されていない周波数であると
わかっているとする。この場合、局部発振器は880M
Hzと72.5MHzの差であるところの周波数80
7.5MHzを発振する。これによってIFは72.5
MHzとなるイメージが存在しない。
【0294】以上のように適当な周波数関係で局部発振
周波数を選択することによって常にイメージの存在しな
い受信をおこなうことができる。実際には受信機は、使
用していない周波数のリストを700MHz付近と70
MHz付近でテーブルとして保持して、そのデータを参
照しながら常にイメージの存在しない周波数関係のIF
を選択する。一般的には所望周波数をFR、IFをF
I、局部発振周波数をFLとしたとき、 FL=|FR−FI| としてテーブルの周波数で使用されていない周波数が
(FR−2FI、FI)となる組み合わせを選択すれば
よい。ただし、このとき当然のことながらバンドパスフ
ィルタの中心周波数はFIに合わせて変化させる必要が
ある。
【0295】IFを可変とすることで次のような大きな
メリットがある。すなわちIFは常にイメージがない周
波数に選ばれるためハイパスフィルタ653に要求され
る使用は従来のものとくらべ格段に緩くなる。さらに3
dBの感度劣化を許容するのであればこのハイパスフィ
ルタ653を省略可能であり、無線機の小形化の大きな
助力となるものである。
【0296】なお以上説明した、無線機のシンセサイザ
部及び受信部は先に説明した図44に示すプログラマブ
ル無線機を利用することで外付けの部品等一切なしに簡
単に実現可能であり、またこのプログラマブル受信機は
外部より与えられる制御信号により無線機の構成を所定
の無線通信システムとして使用することを可能としてい
る。
【0297】複数の無線通信システムが混在する地域で
はこれらの無線通信システムの中でもっともその端末に
適したシステムを選択して、端末無線機の構成を選択し
たシステムの仕様に合致するようプログラムをして通信
を行うようにする。
【0298】以下図面を使ってプログラム用の制御信号
を生成する方法を詳細に説明する。
【0299】図52は本実施例を説明するためのシステ
ム概念図である。図53は図52における複数の無線通
信システムが使用する周波数帯域を模式的に示した図で
ある。図52では互いに異なる仕様の3つの無線通信シ
ステムが混在している。
【0300】第1の無線通信システムは周波数帯は5G
Hz帯、多重方式はFDMAであり、比較的サービスエ
リアは比較的小さい。第2のシステムは2GHz帯、C
DMAであり、サービスエリアは大きい。第3のシステ
ムは800MHz帯、RDMAであり、中程度のサービ
スエリアである。
【0301】各々の基地局ではその基地局がサービスを
提供しているゾーンに、このゾーンでは自局のサービス
しているシステムが何であるかを通知するためのシステ
ム通知専用チャネルで端末に向かって通知する。本実施
例では800MHz帯の第3の無線通信システムの下の
帯域を専用チャネルとして割り当て、FM方式によって
伝送を行う。
【0302】端末A(679)ではこのチャネルを常時
監視してどの通信システムによって通信を行うのかを決
定する。端末Aは第1の通信システムから第3の通信シ
ステムすべてにおいて通信を行うためのIDを有してい
る。端末Aは各システムにおける料金体系の相違によ
り、第1の通信システム・第3の通信システム・第2の
通信システムの順に優先順位を有する。
【0303】端末Aではこの優先順位と基地局から通知
されてくる通信可能なシステムを照らし合わせて、どの
システムにより通信を行うかを決定する。端末Aは通信
開始時は第2の通信システムのみ通信が可能なゾーンに
いる。システム通知チャネルにより第2の通信システム
が通信可能であると認識した端末Aは2GHz帯に無線
部をプログラムし、CDMA多重方式で所定の第2の無
線通信システムの仕様に合致するように信号処理部をプ
ログラムする。そののち、基地局671と通信を開始す
る。
【0304】端末Aでは常時システム通知チャネルを監
視している。端末Aは移動端末であり、第3の無線通信
システムが通信可能となるゾーンに移動する。ここで移
動端末Aはシステム通知チャネルにより、第3の通信シ
ステムが通信可能であることを認識して、自身の通信可
能な通信方式の中でいずれのシステムが優先順位が高い
かを比較して通信を行うシステムを決定する。b点にお
いて、端末Aは第3の通信システムと第2の通信システ
ムと通信が可能であるが、優先順位は第3の通信システ
ムが高いため、第2の通信システムから第3の通信シス
テムへの切り換えを行う。
【0305】つまり、第2の通信システムに対して、こ
れより第3の通信システムへ移行することを報知する。
次に第3の通信システムの仕様に合わせ、無線機を80
0MHz帯の構成とし、通信方式をTDMAの仕様とな
るようプログラムする。さらに、第3の通信システムと
の接続を行い、通信を開始する。
【0306】c点では第3の通信システムのゾーン外へ
出てしまうため、そのゾーンで通信可能である第2のシ
ステムに再度切り換えを行う。
【0307】ここでは、異なったシステム間での切り換
えは、各システム基地局による分散制御、または各シス
テムごとによる各々の制御、またはこの複数の無線シス
テムを統括して管理する統括局による制御などによって
行われ、システムの切り換えによる通信の瞬断は起きな
い。
【0308】各々のゾーンで通信可能であることを知ら
しめるシステム通知チャネルは各々の通信ゾーンよりも
若干広いゾーンをとることによって、その電界強度、測
距により、あとどのくらいの距離を移動すると所定のシ
ステムが通信可能になるかを知ることも可能である。
【0309】また、移動端末自身が例えばGPS、方位
センサ、走行距離センサ等により自分の位置を検出する
機能を有し、その位置情報を基づいて基地局または端末
自身のもつ位置対通信可能システムのテーブルを参照す
ることにより、より正確にどの位置でどのシステムでの
通信が可能であるかを検値して、その仕様に合わせた無
線機にプログラムを行うことをすればより確実となる。
【0310】この様にそれぞれの無線システムに合わせ
て無線機をプログラムすることにより、端末の位置によ
り通信不可能となることを軽減でき、また、それぞれの
端末に最も適するシステムを選択することで、より低料
金での通信が可能となる。
【0311】以上説明したように、本実施例では (1)外部から与える制御信号によって無線機の特性を
任意のものとする事が可能であるため、さまざまな仕様
を満足する無線機を1台の無線機で実現することが可能
となる。また、時分割で本実施例による無線機を用いる
ことでさまざまなシステムに対応して同時に通話を行う
ことが可能となる。
【0312】また1つの無線機で非常に汎用的なプログ
ラマブル無線機を実現することが可能となる。また無線
機を1チップで実現できるため無線機の小形化に大いに
貢献する。
【0313】(2)外部から与える制御信号によって無
線機のシンセサイザ部の特性を任意のものとする事が可
能であるため、使用者の要求によってさまざまな特性の
シンセサイザを瞬時に生成することが可能となる。した
がって従来VCOを複数必要としていた場合にもその必
要がなくなり、無線機の小形化に貢献できる。またこの
技術を用いることでシンセサイザの周波数切替時間の高
速化も可能となる。
【0314】(3)外部から与える制御信号によってI
Fを任意に設定できることが可能あるために、常にイメ
ージのないIFを用いることができる。そのためイメー
ジ抑圧用のフィルタが不要となり、無線機の小形化に大
きな助けとなる。
【0315】以下、本発明に係る一実施例(請求項10
に対応)を図57乃至図63を参照して説明する。以
下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図57
は、本発明の第1実施例に係る固定回線網に接続された
基地局とその基地局のゾーン内に位置する移動無線端末
局との通信を示す図である。同図に示すように、固定回
線網に接続された基地局701と移動無線端末局705
a、705b、…、705e、が通信する場合、移動無
線端末局705aは、基地局701との最短距離内に他
の移動無線端末局が存在しないので、移動無線端末局7
05aは、基地局701まで到達可能な電力(通話可能
ゾーンa)で通信を行う。
【0316】また、移動無線端末局705eが基地局7
01と通信を行う場合、基地局701との最短距離内に
他の移動無線端末局705dが位置しており、移動無線
端末局705eは、無線中継局に指定された最短距離に
位置する移動無線端末局705dまで到達可能な電力
(通話可能ゾーンe)で通信を行う。無線中継局に指定
された移動無線端末局705dは、受け取った移動無線
端末局705eの情報を空きチャネルに乗せて、自らが
送出する情報と同時に次の無線中継局に指定された最短
距離に位置する移動無線端末局705cまで到達可能な
電力(通話可能ゾーンd)通信を行う。
【0317】次に無線中継局に指定された移動無線端末
局705cは、受け取った移動無線端末局705e並び
に移動無線端末局705dの情報を空きチャネルのにせ
て自らが送出する情報と同時に次の無線中継局に指定さ
れた最短距離に位置する移動無線端末局705bまで到
達可能な電力(通話可能ゾーンc)で通信を行う。
【0318】次に無線中継局に指定された移動無線端末
局705bは、受け取った移動無線端末局705e、移
動無線端末局705d、移動無線端末局705cの情報
を空きチャネルに乗せて、自らが送出する情報と同時
に、基地局701までの最短距離内に他の移動無線端末
局が存在しないので、基地局701まで到達可能な(通
話可能ゾーンb)で通信を行う。この場合、基地局70
1のゾーン内に位置する全ての移動無線端末局705
は、基地局701により放射電力の指定を受けることに
なる。
【0319】図58は、本実施例の応用例を説明する図
である。移動無線端末局(PS1)705aは、固定回
線網に接続された基地局701aと最短距離経路に通信
を妨害する障害物が存在するために、従来は圏外表示に
より通話不可能状態か、もしくは大電力送信をして、基
地局701bと通信を行うしかなく、通話時間の短縮を
余儀なくされていた。本実施例では、移動無線端末局7
05aの近傍に他の移動端末局705bが存在するよう
な場合、移動無線端末局705bを無線中継局として利
用し、移動無線端末局705bまで到達可能な電力(通
話可能ゾーンa)で通信を行うことができる。無線中継
局に指定された移動無線端末局705bは、移動無線端
末局705aの情報を受け取り、空きチャネルに乗せ
て、自らが送出する情報と同時に基地局701aに到達
可能な電力(通話可能ゾーンb)で通信を行う。その結
果、移動無線端末局705aの低消費電力化が図れる。
【0320】図59は、本実施例の他の応用例を説明す
る図である。図59を参照するに、移動無線端末局70
5cが固定回線網の接続された基地局701と本実施例
の方式で通信を行う場合、移動無線端末局705cと基
地局701との最短距離内に位置する他の移動無線端末
局705bを無線中継局として利用したいが、移動無線
端末局705bに空きチャネルが存在しないか、もしく
は何らかの事情で無線中継局になりえない場合は、移動
無線端末局705bの次に移動無線端末局705cに近
い位置にある他の移動無線端末局705aを無線中継局
として利用し、移動無線端末局705cは、移動無線端
末局705aまで到達可能な電力(通話可能ゾーンc)
で通信を行う。また、無線中継局に指定されなかった移
動無線端末局705bも、同様に移動無線端末局705
aを無線中継局として利用し、移動無線端末705aま
で到達可能な電力(通話可能ゾーンb)で通信を行う。
移動無線端末705b、移動無線端末705cの情報を
受け取った移動無線端末705aは、空きチャネルにそ
れらの情報を乗せて、自らの情報と同時に基地局701
まで到達可能な電力(通話可能ゾーンa)で通信を行
う。
【0321】図60は、固定回線網に接続された基地局
と、その基地局のゾーン内に存在する移動無線端末局と
通信を行う際に、指向性を有するアンテナを用いた場合
の実施例である。
【0322】図60を参照するに、固定回線網に接続さ
れた基地局701は、その基地局701のゾーン内に位
置する総ての移動無線端末局の位置(方角及び距離)を
常時把握しており、移動無線端末局705cが無線中継
局を利用して基地局701と通信する際に、移動無線端
末局705cに対し、基地局701は、無線中継局に指
定した移動無線端末705bの方角と通信に必要な送信
電力を指示する。その指示に従い、移動無線端末局70
5cは、移動無線端末局705bの方角に指向性アンテ
ナのビームを形成し通信を行う。
【0323】また、無線中継局に指定された移動無線端
末局705bにも基地局701から移動無線端末局70
5cの位置する方角を指示し、移動無線端末局705b
は、その指示方向に指向性アンテナのビームを形成し受
信待機状態となる。同様に、移動無線端末局705cか
ら受け取った情報と自らの情報とを空きチャネルに乗せ
て、基地局701から指定された次の無線中継局である
移動無線端末局705aの方角に指向性アンテナのビー
ムを形成し、指示された送信電力で通信を行う。また、
無線中継局に指定された移動無線端末局705aにも基
地局701から移動無線端末局705bの位置する方角
を指示し、移動無線端末局705aは、その指示方向に
指向性アンテナのビームを形成し受信待機状態となる。
【0324】移動無線端末705b、移動無線端末70
5cの情報を受け取った移動無線端末局705aは、同
様に基地局701から指定された基地局701の方角に
指向性アンテナのビームを形成し、指示された送信電力
で通信を行う。これにより、通信に必要な電波の不要な
方向への放射が防げ、同一ゾーン内でも同一周波数の繰
り返し使用も可能となる。
【0325】図61は、移動無線端末局が、道路上に位
置したような線上配列状態の時の通信方法を説明する図
である。図61を参照するに、線上に配置された移動無
線端末局705a、移動無線端末局705b、移動無線
端末局705cが固定回線網に接続された基地局701
と通信を行う場合、移動無線端末局705cの進行方向
か、もしくは進行方向の真後ろに、無線中継局となり得
る他の移動無線端末局が存在することが明らかなので、
移動無線端末局705cは、基地局の方向の道路沿いに
指向性アンテナのビームを形成し、情報を送信する。
【0326】移動無線端末局705bは、基地局701
から無線中継局であることを予め指定されており、移動
無線端末局705cの位置が、自分の前方か後方かを知
っているので、指向性アンテナのビームを予め後方に向
けておき受信する。無線中継局に指定された移動無線端
末局705bは、移動無線端末局705cの情報と自ら
の情報を空きチャネルに乗せて、次の無線中継局に指定
された移動無線端末局705aに情報を送信するが、こ
の場合も、進行方向かその逆方向の道路沿いに指向性ア
ンテナのビームを形成し通信を行う。
【0327】移動無線端末局705aは、基地局701
から無線中継局であることを指定されており、移動無線
端末局705bの位置が、自分の前方か後方かを知って
いるので、指向性アンテナのビームを予め後方に向けて
おき受信する。移動無線端末局705aは、次の無線中
継局が存在しないことと、基地局701の方角を知らさ
れており、移動無線端末局705bは、基地局701の
方角に指向性アンテナのビームを形成して通信を行う。
【0328】図62は、本無線中継方式を実現する上で
の通信方法の一例である。図62を参照するに、この例
では固定回線網に接続された基地局701とその基地局
701のゾーン内に位置する複数の移動無線端末局70
5a、705bを無線中継局として使用する場合のアッ
プリンク方法をCDMA通信方式と限定している。移動
無線端末局705cは、通信情報Inf3を無線中継局であ
る移動無線端末局705bに送信する。この時のスペク
トラムを同図に示している。移動無線端末局705b
は、受け取った通信情報Inf3に自らが送信する情報Inf2
を重ね合わせ、同一周波数で次の無線中継局である移動
無線端末局705aへ送信する。この時のスペクトラム
を同図に示してある。移動無線端末局705aは、受け
取った通信情報Inf3及び情報Inf2に自らが送信する情報
Inf1を重ね合わせ、同一周波数で基地局701へ送信す
る。その時のスペクトラムを同図に示してある。移動無
線端末局705a、移動無線端末局705b、移動無線
端末局705cが送出した各情報Inf1,Inf2及び情報In
f3は、それぞれCDMA方式により直交符号で区別が可
能なので重ね合わせて同一周波数での受信が可能とな
る。
【0329】以下、本発明に係る一実施例(請求項11
に対応)を図64乃至図65を参照して説明する。図6
4は、無線通信システムにおける、基地局と移動局がお
互いに鋭い指向性のビームによる送受信を行う移動体通
信システムの構成を示すものである。図64において、
基地局801Aは、任意の幅の指向性のビームを放射
し、或いは鋭い指向性及び無指向性のビームを放射する
ことができるアンテナ803Aを具備し、送受信状態に
ある移動局801Bに対し、鋭い指向性のビームにより
送受信を行う。これに対し移動局801Bも、任意の幅
の指向性のビームを放射し、或いは鋭い指向性及び無指
向性のビームを放射することができるアンテナ803B
を具備し、基地局801Aに対して同じく鋭い指向性の
ビームにより送受信を行う。
【0330】基地局801Aと移動局801Bは、通信
の初期段階及び一定時間毎に一回、幅の広いビーム若し
くは無指向性のビームによる送受信を行い、鋭いビーム
の送受信に対する第1の伝送路以外の第2,第3の伝送
路を確保するようにする。例えば、前記基地局801A
において(移動局801Bでも良い)、第1の伝送路の
状態と第2,第3の伝送路の状態とを比較することによ
り、最適な伝送路を選択し伝送路を切り替える。すなわ
ち基地局801Aと移動局801Bは、それぞれ鋭い指
向性のビームを放射する方向を変えることにより、常に
最適な送受信状態を維持することができる。また、この
一定時間としては、好ましくは伝送速度に応じて設定さ
れると良く、例えば200Kbpsの場合、5msec
程度となる。また、TDMA等の時分割多重の場合に
は、分割と同期を取ることにより、データ毎に幅の広い
ビーム若しくは無指向性のビームによる送受信を行い、
通信品質を確保することが出来る。これは他の分割多重
についても同様に適用できるものである。
【0331】図65は、図64に示した移動体通信シス
テムにおいて基地局801Aにおける処理の流れを示す
ものである。まず、通信の開始に先立って、基地局80
1A及び移動局801Bは、それぞれ幅の広い指向性の
ビームを放射し、これにより最適な伝送路を検出し、鋭
い指向性のビームによる通信を開始する。
【0332】次に、基地局801Aにおいては鋭い指向
性のビームによる送受信時間に対して一定時間毎に一
回、幅の広い指向性のビームを放射する(ステップS
1)。次に移動局801Bにおいても鋭い指向性のビー
ムによる送受信時間に対して一定時間に一回、幅の広い
指向性のビームを放射する(ステップS2)。ここで、
移動局801Bと基地局801Aが幅の広いビームを放
射する時刻は一致しているものとする。
【0333】基地局801Aにおいては、移動局801
Bの幅の広いビームによる電波を受信し、受信した電波
の全ての伝送路を推定する(ステップS3)。これによ
って、基地局801Aは従来の第1の伝送路以外の第
2,第3の伝送路の存在を知ることができる。ここで基
地局801Aは、第1の伝送路と第2,第3の伝送路の
伝搬特性を比較し(ステップS4)、最適な伝送路を知
ることができる。
【0334】最適な伝送路を知った基地局801Aは、
最適な伝送路の方向を移動局801Bに告知し(ステッ
プS5)、基地局801Aと移動局801Bは同じ時刻
に最適な伝送路の方向へと鋭い指向性のビームの向きを
切り換える(ステップS6)。この処理を繰り返すこと
により、常に最適な伝送路状態を維持することができ
る。
【0335】尚、本実施例では、基地局で処理する場合
について説明したが、本発明は移動局において上記と同
様な処理を行った場合にも適用されるものであり、この
場合も同様の効果が得られることは明らかである。ま
た、基地局と移動局がお互いに鋭い指向性のビームによ
る送受信を行う移動体通信システムについて述べたが、
移動局と移動局との間でお互いに鋭い指向性のビームに
よる送受信を行う場合についても、上記システム構築す
れば同様に最適な送受信状態を維持することが可能であ
ることは明らかである。
【0336】以上、説明したように本発明によれば、送
受信可能な基地局と送受信可能な移動局が、常に最適な
送受信状態を維持しつつ、お互いに鋭い指向性のビーム
による送受信を行うことができる。これにより、電力の
消費を抑えることができ、かつ他の通信との干渉を極力
防ぐことが可能となる。
【0337】以下、本発明に係る一実施例(請求項12
に対応)を図66乃至図67を参照して説明する。図6
6において固定局821と移動局831との間の通信を
説明する。固定局821は移動局831に対して無指向
性アンテナ823を用いて制御信号を送信する。移動局
831は無指向性アンテナ833を用いて固定局821
からの制御信号を受信し、無指向性アンテナ6を用いて
固定局821に対して制御信号を送信する。
【0338】固定局821は移動局831からの制御信
号を無指向性アンテナ823によって受信しビーム径及
び放射方向が可変な単一指向性のアンテナ825を用い
て前記制御信号以外の信号を移動局831に対して送信
を行う。移動局831は無指向性アンテナ833を用い
て固定局821からの制御信号以外の信号を受信し、無
指向性アンテナ823を用いて制御信号以外の信号を送
信する。固定局821はアンテナ823を用いて移動局
831から制御信号以外の信号を受信する。ビーム径及
び放射方向が可変な単一指向性アンテナ825を用いる
ことにより、通信容量の増加がはかれる。
【0339】図67を参照して、固定局841による移
動局846の監視について説明する。移動局846から
任意の固定局841,842,…に対し、通信路の開設
を要求する制御信号を無指向性のアンテナから送信す
る。各固定局841,842,…は、受信した制御信号
の強度を、自局と隣接する固定局で受信された制御信号
の強度とそれぞれ比較してゆき、受信強度に関する序列
をつくる。最も受信信号の強度の高い局841は移動局
846の間に通信路を設定し、さらに2番目、3番目の
受信強度の固定局を監視局として決定する。監視局(こ
こでは基地局842)は移動局846の状態若しくは通
信路の状態を監視する。
【0340】監視局の数は通信路を設定した固定局を含
めて少なくとも3局あればよいが、さらに多くても構わ
ない。また、3つ以上の位置が自明な固定局による監視
により、移動局846の位置を特定でき、さらに、監視
を複数回行うことで、移動局846の移動する方向、速
度を推定し、さらに次の時点における移動局846の位
置を推定し、この位置を基に通信路の切り換えを行うこ
とにより移動局846との通信路を設定する固定局の切
り換えをスムーズにする。
【0341】以下、本発明に係る一実施例(請求項13
に対応)を図68乃至図80を参照して説明する。以
下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図6
8は周波数軸上で本実施例の動作を説明する図である。
図68を参照するに、動画像放送チャネルの様な本来広
帯域の信号で時間的に数の変動が少ないチャネル(広帯
域拡散信号)cは割当周波数を十分に使用してCDMA
で多重する。一方、音声データの様な本来狭帯域で時間
的に数の変動が激しいチャネル(狭帯域拡散信号)aに
ついては、広帯域拡散信号や同一周波数を使用する同様
のチャネルからの干渉に耐え得る拡散利得を持つ帯域に
拡散し、CDMAで多重する。
【0342】例えば伝送路上に広帯域拡散信号しか存在
しないような場合、図中f1 とf2では狭帯域拡散信号
帯域での干渉電力が異なる。CDMAでの多重数は、自
信号の強度と他の干渉信号の強度で決定されるので、干
渉電力の少ないf1 においてはf2 に比べ狭帯域拡散信
号の多重数を多くとることが可能である。ここで干渉信
号強度の測定方法の例として、一定帯域内に含まれる電
力を測定する方法と逆拡散後の信号に含まれる干渉成分
を測定する方法などが挙げられる。逆にこの様な制御を
行うことによって、全帯域の電力密度の分布は均等もし
くは、逆拡散後の全信号の干渉電力が最小となる様な分
布となり、割り当てられた周波数を有効に利用すことが
可能となる。
【0343】次に、アンテナ指向性の利得制御による受
信電力のコントロールについて説明する。CDMAにお
いては各チャネルの送信電力が一様なときにチャネル数
を多くとることが可能となる。図69に示すように基地
局901のアンテナが一様な指向性Aを持つ場合、基地
局901において移動局905からの各チャネルの電力
が同じになるようにするためには移動局905において
強力な送信電力制御を行う必要がある。ここでフェージ
ングの様な変動の激しい電波環境で、この変動に誤差な
く送信電力制御を行う事は非常に困難であり、また各チ
ャネルの電力に差を生じことによってチャネル容量の劣
化をきたす。
【0344】一方、図70に示すように各チャネルの受
信電力を基地局側で制御する方法を考える。図70にお
いて、移動局905に対して大きな干渉を与えている移
動局907があると仮定する。この時基地局901はア
ンテナ指向性Bを移動局907方向のアンテナゲインを
小さくするように変化させることで、移動局907の干
渉電力を抑えることが可能となる。この制御は、基地局
901が移動局905の送信電力制御を行う方法よりも
高速で、しかも受信側で制御を行うために誤差も少な
く、高容量のCDMAシステムを実現することが可能と
なる。
【0345】図71は、以上のような通信システムを実
現するための基地局の一実施例を示したものである。指
向性アンテナ941で受信された信号は受信機944、
周波数軸上電力密度測定器945、測距装置946に入
力される。受信機944に入力された信号のうち移動局
からの情報信号は移動局電力密度情報信号として基地局
コントローラ942へ入力される。同様に基地局での電
力密度信号も基地局コントローラ942へ入力される。
一方、基地局コントローラ942は他セルの基地局コン
トローラ943とも電力密度情報を共有しており、これ
ら全ての情報から基地局コントローラ942は使用する
周波数を決定し、中心周波数割当信号として送信機94
7から移動局へ送信する。更に基地局コントローラ94
2は複数の基地局の測距結果から、移動局の位置を推定
し、該当移動局の受信信号強度との兼ね合いによってア
ンテナ指向性コントロール信号を出力し、アンテナの指
向性を所望の特性に変化させる。
【0346】図72は移動局の一実施例を示したもので
ある。指向性アンテナ951で受信された信号は、受信
機953、周波数軸電力密度測定器954に入力され
る。受信機953に入力された信号のうち基地局からの
情報信号は、移動局コントローラ952に入力される。
移動局は同時に電力密度も測定し、移動局電力密度情報
信号として移動局コントローラ952に入力される。移
動局コントローラ952は基地局からの制御信号により
上りチャネル、下りチャネルの周波数設定信号を受信機
953、送信機955に送る。同時に基地局の位置情報
から移動局アンテナ951の指向性を求め、アンテナ指
向性コントロール信号によってアンテナ951の指向性
を設定する。更に移動局の電力密度等の情報を移動局情
報信号として基地局に送信する。
【0347】次に図73に示すように、中心周波数の割
り当て後同一の周波数に重畳された狭帯域拡散信号は、
それぞれの信号電力を均一に制御することによって、よ
りチャネル多重数を増加することが可能となる。そこ
で、基地局及び移動局の送信電力の制御を行うことで、
受信信号電力を均一にする。またこの送信電力制御とア
ンテナ指向性による受信電力制御の組み合わせによって
もこれを実現できる。
【0348】図74、図75、図76、図77にそれぞ
れ示すように、CDMA方式においてチャネル間での受
信電力の差は逆拡散後の信号の強度差につながる。従っ
て、制御チャネル等の重要なチャネルgは信号電力が大
きくなるように重み付けすることで、安定度の高い無線
通信システムを提供できる。なお、信号電力の重み付け
はプロセスゲインを変化(図77参照)させることによ
っても可能である。
【0349】図78に示すように、複数チャネルのうち
最初に通信回線を開くための初期通信制御チャネルやテ
レビ、ラジオ等の放送チャネルCは、無指向性アンテナ
で送信して制御の煩雑さを減少させ、音声データやコン
ピュータデータ等の双方向信号チャネルDでは、指向性
アンテナを使用することで電波ビームの方向を定め、他
のチャネルに対する干渉を減少させる一実施例である。
【0350】図79は信号を拡散する符号を用いて移動
局の位置を測距によって求めることを示す一実施例であ
る。移動局905の位置は最低3箇所の基地局901で
測距をおこなうことで求めることが可能であるが、さら
に多数の基地局901で測距を行い位置精度を向上させ
ることができる。求めた位置情報は、アンテナ指向特性
を制御するために使用する。
【0351】さらに図80に示すように、多数の基地局
901の測距によって正確に得られた移動局905の位
置情報と、移動局と通信を行っている基地局901の測
距の結果の差はマルチパスEの様な伝送路状態に関係す
るので、これらの誤差から反射物の位置や遅延時間を求
めて等化器の情報として使用する。
【0352】以下、本発明に係る一実施例(請求項14
に対応)を図81乃至図85を参照して説明する。図8
1は基本構成例を示す概念図である。図81では移動局
1005が基地局1001と通話している状態を示す。
本実施例では基地局のビーム111から113を回転さ
せて通話を行なう。例えば移動局1005a、移動局1
005b、移動局1007は基地局1001から見たと
き同一方向にある。したがってこれらの移動局に対して
は異なるビームの長さ(r1 ,r2 ,r3 )と異なる周
波数(f1 ,f2 ,f3 )を割当てることにより干渉を
起こすこと無く通信を行うことができる。
【0353】また、本実施例は、ビームaはビーム巾が
3つのビームのうち最大であり、ビームb,cと順に細
くなることを示している。これは、例えば移動局100
5cの見かけ上の移動速度は移動局1005aの移動速
度に対してゆっくりであるため、基地局1001から遠
い方はビームを絞っても制御上差し支えないとの考えか
らである。
【0354】また、本実施例は基地局から見て同一方向
にない移動局に対して、その移動局の基地局からの距離
に応じて決まる周波数を割当てることにより通話を行う
ことを示す。例えば、移動局1005dは基地局100
1からの距離がビームaの長さr1 以内であり、基地局
1001から見たとき他にビームaのもつ周波数f1
通話している移動局1005aと同一方向にないことか
ら、f1 を用いて移動局1005aと時間的にタイミン
グを分けて基地局1001と通信することができる。
【0355】また、本実施例ではビームa,b,cが連
続的に回転することにより各移動局と時分割多重通信を
行うことを示す。図82にビームa,b,cの回転速度
を角速度一定にしたときと、図83に線速度を一定にし
たときのスロットの長さを比較して示す。図82におい
てスロットonとなっているときには図81の移動局1
005a、移動局1005b、移動局1007の各移動
局が通話しているときを示すものとする(ここでスロッ
トの長さとは(指向性アンテナの回転角速度)×(基地
局と移動局との間の距離)である)。図82においてス
ロットoffとなっているときには、上記以外の移動局
と通話できる区間である。図82(a)に示したように
指向性アンテナの回転角速度を一定とし、アレー巾を考
慮するとスロットの長さは基地局からの距離が長い程短
くなる傾向がある。これはトラフィックが基地局付近に
増大したときに対応が困難となるため望ましくない。
【0356】従って、図83に示すように各ビームにお
いてスロットの長さが一定となるようにビーム巾と基地
局からの距離によって各々の角速度を独立に決めること
によって、移動局端末の回路の複雑化を防ぐことができ
る。
【0357】本発明に係る他の実施例を図84に示す。
これは、移動局1007の速度に応じてビーム幅を可変
にする概念図である。基地局が指向性アンテナを用いて
通信する場合には、現在通信している移動局1007を
追尾することが必要である。このとき、安定して追尾す
るためには移動局の速度に応じてビーム巾を可変にする
のが周波数の空間的利用効率並びに移動端末の回路規模
の双方の観点から望ましい。例えば図84の移動局10
07aは低速なためビームを細くし、移動局1007b
は高速なためビームを太くするとよい。
【0358】本発明に係るさらに他の実施例を図85に
示す。これは移動局が指向性アンテナを用いて呼接続を
行う場合の一実施例である。一般に通話チャネルでは移
動局は通話すべき基地局の位置が判るため指向性を常に
基地局の方向に制御すればよいが、通話を開始する際に
は所望の基地局がどの方角にあるのかを判別することが
必要である。本実施例では移動局は指向性アンテナを回
転させることにより、基地局の方向をサーチする。この
とき発呼する方向が移動局から見たとき常に同一方向で
ないように発呼タイミングを制御することが必要であ
る。
【0359】図85では回転速度を一定にして発呼の周
期をランダムにした場合の実施例である。図85(a)
の移動局1001は発呼周期がω/2πの1/(整数)
倍である。このときOP0 の方向にしか発呼できない。
ω/2πの整数倍のときも同様である。図85(b)の
移動局1002はランダムな周期で発呼した場合の実施
例である。発呼周期を一定としてビームの回転速度を可
変にしても同様である。またビル等の障害物が近くにあ
る場合、障害物の付近では回転方向を逆にして障害物を
避けることも有効である。
【0360】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、間欠的に周囲を走査して、最も強い電界強度が受信
された方向に、主ビームの方向を切替えるので、移動体
の受信環境に対応して主ビームの方向を修正することが
できる。また、指向性切り替えに際して、過去の履歴に
基づいて、次の切り替え先指向性を予測できるため、主
ビームの指向性切り替えに伴って必要となる手続を主ビ
ームの指向性切り替え要求の発生に先だって開始でき
る。
【0361】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、移動局からの通信に係る情報に応じて無指向性アン
テナと指向性アンテナとを適宜選択して使用するように
しているので、より柔軟に移動局の状態、電波環境の変
化などに対応可能で効率の良い無線通信を行えるという
効果がある。
【0362】以上説明したように、本発明によれば、各
基地局からの送信信号の遅延時間が適当な遅延量となる
ように送出タイミングを調整するので、移動局での受信
品質を向上することができる。
【0363】以上説明してきたように、本発明の無線通
信システムにおいては、端末局が検出した位置情報に基
づいてビームの方向・幅・強度を決定することで、マル
チパス等の伝送路の条件に左右されること無く、高指向
性ビームを用いた安定な通信を行うことが可能である。
【0364】以上説明したように、本発明によれば超伝
導材の変移点を監視し、さらに変移状態を保持するため
の回路を設けたことにより、より小さな駆動回路によっ
てスイッチ動作を行うことができる。
【0365】以上説明したように、本発明では外部から
与える制御信号によって無線機の特性を任意のものとす
る事が可能であり、さまざまな仕様を満足する無線機を
1台の無線機で実現することが可能となる。
【0366】以上説明したように、本発明の無線中継方
式を実現すると、固定回線網に接続された基地局から遠
い移動無線端末局でも、基地局へ到達する電力で通信を
行わずに済む以上説明したように本発明によれば、送受
信可能な基地局と送受信可能な移動局が、お互いに鋭い
指向性のビームによる送受信を常に最適な送受信状態で
行うことができる。
【0367】以上説明したように本発明によれば、ユー
ザの増加に対する十分な通信容量の確保と品質の良い通
信が実現できる。
【0368】以上説明したように本発明の無線通信シス
テムにおいては、受信信号に対する干渉が全体的に小さ
くなるように最適に制御され、また空間的にも干渉の起
こる範囲が狭められるため、周波数利用効率の良い無線
通信システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例を示す図である。
【図2】自動車電話機の高速道路内での使用状態を示す
図である。
【図3】高速道路上の主ビームの配置を示す図である。
【図4】交差点に配置された主ビームを示す平面図であ
る。
【図5】交差点に配置された主ビームを示す立面図であ
る。
【図6】分岐路に配置された主ビームを示す図である。
【図7】本発明による無線通信システムの実施例を説明
するための図である。
【図8】本発明による無線通信システムの実施例を説明
するための図である。
【図9】本発明による無線通信システムの実施例を説明
するための図である。
【図10】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図11】従来の無線通信システムの実施例を説明する
ための図である。
【図12】従来の無線通信システムの実施例を説明する
ための図である。
【図13】従来の無線通信システムの実施例を説明する
ための図である。
【図14】従来の無線通信システムの実施例を説明する
ための図である。
【図15】従来の無線通信システムの実施例を説明する
ための図である。
【図16】本発明の第1の実施例を説明するための図で
ある。
【図17】本発明の第1の実施例を説明するための図で
ある。
【図18】本発明の第1の実施例を説明するための図で
ある。
【図19】本発明の第1の実施例を説明するための図で
ある。
【図20】移動局の位置検出の位置方法を説明するため
の図である。
【図21】光ファイバ網を用いた複数数基地局への信号
の伝送を説明するための図である。
【図22】複数基地局からの送信出力を制御する場合を
説明するための図である。
【図23】複数基地局からの送信出力を制御する場合を
説明するための図である。
【図24】複数基地局からの信号の遅延時間差のばらつ
きを説明するための図である。
【図25】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図26】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図27】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図28】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図29】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図30】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図31】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図32】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図33】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図34】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図35】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図36】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図37】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図38】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図39】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図40】本発明による無線通信システムの実施例を説
明するための図である。
【図41】従来の無線通信システムを説明するための図
である。
【図42】本発明のスイッチの一実施例の構成を示す図
である。
【図43】従来のスイッチの構成を示す図である。
【図44】本発明に係る移動無線端末局を使用した無線
中継通信方式を説明する図である。
【図45】本発明に係る移動無線端末局を使用した無線
中継通信方式での障害物を避けて通信を行う応用を説明
する図である。
【図46】本発明に係る移動無線端末局を使用した無線
中継通信方式での無線中継状況を説明する図である。
【図47】本発明に係る指向性アンテナを用いて移動無
線端末局同士、若しくは基地局との通信方式を説明する
図である。
【図48】本発明に係る実施例で、道路上に列状に並ん
だ車載型移動無線端末局における無線中継通信方式を説
明する図である。
【図49】本発明に係る通信方法で、無線中継局に指定
された移動無線端末局も含む、移動無線端末局からのア
ップリンクの通信方式にCDMA方式を用いたときの周
波数軸上のスペクトラムを示す図である。
【図50】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図51】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図52】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図53】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図54】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図55】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図56】従来の移動無線端末局と固定回線に接続され
た基地局とが通信する場合のゾーン構成を示した図であ
る。
【図57】本発明に係る実施例の通信状態を示す図であ
る。
【図58】本発明に係る実施例の応用例を示す図であ
る。
【図59】本発明に係る実施例の応用例を示す図であ
る。
【図60】本発明に係り、指向性を有するアンテナを使
用した場合の実施例を示す図である。
【図61】本発明に係り、端末局が線上配列状態のとき
の通信方法を説明する図である。
【図62】本発明に係る無線中継方式を実施するための
通信方法を説明する図である。
【図63】従来の通信方式を説明するための図である。
【図64】本発明の一実施例に係る移動体通信システム
の構成図である。
【図65】本発明の一実施例に係る基地局における処理
の流れを示す図。
【図66】固定局と移動局との通信を説明するための図
である。
【図67】固定局による移動局の監視を説明するための
図である。
【図68】本発明による周波数軸上でのチャネルの割当
を示した図である。
【図69】無指向性アンテナの方向による受信強度を示
す模式図である。
【図70】アンテナ指向性による受信電力制御を示す模
式図である。
【図71】本発明に係る基地局の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図72】本発明に係る移動局の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図73】本発明の一実施例を示す図である。
【図74】本発明における信号の重み付け方法を示す一
実施例を示す図である。
【図75】本発明における信号の重み付け方法を示す一
実施例を示す図である。
【図76】本発明における信号の重み付け方法を示す一
実施例を示す図である。
【図77】本発明における信号の重み付け方法を示す一
実施例を示す図である。
【図78】本発明を実現するための一実施例を示す図で
ある。
【図79】本発明における移動局の位置推定を示す一実
施例を示す図である。
【図80】本発明による測距を用いた伝送路状況測定を
示す一実施例を示す図である。
【図81】本発明に係る基本構成を示す概念図である。
【図82】本発明に係り、ビームの回転速度を角速度を
一定としたときのスロットの長さを示す図である。
【図83】本発明に係り、ビームの回転速度を線速度を
一定としたときのスロットの長さを示す図である。
【図84】本発明に係る他の一実施例を示す図である。
【図85】本発明に係るさらに他の一実施例を示す図で
ある。
【符号の説明】
101,201,301 基地局 103,203,303 アンテナ 105,215 遮蔽物 107,217,305, 移動局 205,207,209 移動局 211 コンピュータ端末 213 計測器 307 光ファイバ網 311 光交換器 313 分配器 315 遅延器 317 交換器 501 第1のコイル 502 第2のコイル 503 第3のコイル 504 酸化物超伝導材料の地板 505 酸化物超伝導材料の地板 506 酸化物超伝導材料のリボン状素子 508 制御回路 510 第1の電源 511 第2の電源 512 電流計 941 指向性アンテナ 942 基地局コントローラ 943 他セル基地局コントローラ 944 受信機 945 周波数軸上電力密度測定器 946 測距装置 947 送信機 951 指向性アンテナ 952 移動局コントローラ 953 受信機 954 周波数軸上電力密度測定器 955 送信機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 浩嗣 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 関根 秀一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 吉田 弘 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 飯野 浩二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 行方 稔 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 天野 隆 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 荒井 智 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 向井 学 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 添谷 みゆき 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 加屋野 博幸 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式会 社東芝研究開発センター内 (72)発明者 石橋 孝信 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間欠的に周囲を走査する走査手段と、 この走査手段の位置する地点での電界強度を測定する測
    定手段と、 この測定手段で最も強い電界強度が受信された方向に通
    信ビームの向きを切替える切替え手段とを有することを
    特徴とする無線通信システム。
  2. 【請求項2】 通信に係る経時的履歴を記憶する記憶手
    段と、 この記憶手段に記憶される履歴に基づいて通信ビームの
    向きを予測し変更する変更手段とを有することを特徴と
    する無線通信システム。
  3. 【請求項3】 基地局と位置を移動し得る複数の移動局
    との間の通信を行う無線通信システムであって、 前記移動局は、自局に係る制御情報を基地局に対して通
    知する通知手段を備え、 前記基地局は、指向性アンテナと無指向性アンテナとを
    具備すると共に、前記移動局から送信される制御情報の
    内容若しくは移動局から伝送された当該制御情報の受信
    状況に基づき当該移動局との通信状態を判断する判断手
    段と、この判断手段の判断によって得られる判断情報に
    より指向性アンテナか無指向性アンテナのうちのいずれ
    か一方を選択する選択手段とを備えることを特徴とする
    無線通信システム。
  4. 【請求項4】 基地局と位置を移動し得る移動局との間
    の複局同時送信方式によって通信を行う無線通信システ
    ムであって、 前記複数の基地局から特定される移動局に対して所定の
    遅延時間を持って同一の無線信号或いは特定の関係をも
    つ1組の無線信号を送信させる制御手段と、 前記複数の基地局に対する移動局の位置を検出する位置
    検出手段と、 この位置検出手段の出力に応じて前記制御手段による遅
    延時間を伝送特性を良好とする方向に変化させる変更手
    段とを有することを特徴とする無線通信システム。
  5. 【請求項5】 基地局と位置を移動し得る移動局との間
    の通信を行う無線通信システムであって、 前記基地局と前記移動局の少なくとも一方の通信ビーム
    は指向性を有し、 前記移動局の位置、進行方向、進行速度の少なくとも1
    つを検出する位置検出手段と、 この位置検出手段の位置情報に基づき当該移動局の位置
    を予測する予測手段と、 この予測手段で予測された予測位置を基に前記通信ビー
    ムの指向性の向きを変更する変更手段とを有することを
    特徴とする無線通信システム。
  6. 【請求項6】 基地局と位置を移動し得る移動局の少な
    くとも一方の通信ビームは指向性を有して当該基地局と
    移動局との間の通信を行う無線通信システムであって、 前記移動局の位置、進行方向、進行速度の少なくとも1
    つを検出する位置検出手段と、 この位置検出手段の位置情報に基づき当該移動局の位置
    を予測する予測手段と、 この予測手段で予測された予測位置及び前記基地局と前
    記移動局との間に存在する通信ビームの障害体、反射
    体、中継局の位置を基に前記通信ビームの経路を決定す
    る決定手段と、 この決定手段で決定された経路に向けて当該通信ビーム
    の指向性の向きを変更する変更手段とを有することを特
    徴とする無線通信システム。
  7. 【請求項7】 第1のコイルと、 前記第1のコイルの中心軸と略平行な中心軸を有しかつ
    離間して配設される第2のコイルと、 前記第1のコイルの中心軸と略平行な中心軸を有しかつ
    前記第1のコイルと第2のコイルとの間に配設される第
    3のコイルと、 前記第1のコイルの中心軸と直交しかつ前記第2のコイ
    ルと第3のコイルとの間に配設される超伝導物質で構成
    される第1の有限地板と、 前記第1の有限地板と平行に配設されかつ第1の有限地
    板と第2のコイルとの間に配設される超伝導物質で構成
    される第2の有限地板と、 前記第1の有限地板と前記第2の有限地板の間に該有限
    地板と平行にかつ前記第3のコイルの中心軸を横切るよ
    うに配設される超伝導物質で構成されるリボン状素子
    と、 前記第1のコイルへ電力を供給する第1の電源と、 前記第3のコイルへ電力を供給する第2の電源と、 前記第2のコイルを流れる電流を検出し、該検出電流値
    に応じて前記第1の電源と前記第2の電源を制御する制
    御手段とを有することを特徴とするスイッチ。
  8. 【請求項8】 基地局と基地局、基地局と端末局或いは
    端末局同志の間の通信を行う無線通信システムの無線装
    置であって、 外部からの制御信号によって特性を設定し得る無線信号
    処理部と、 複数の能動回路を有してその特性を予め設定し得る能動
    回路部と、 複数の受動回路を有してその特性を予め設定し得る受動
    回路部とを有することを特徴とする無線装置。
  9. 【請求項9】 基地局と端末局が無線により通信を行う
    無線通信システムであって、 複数の通信方式が混在するときに、前記基地局と端末局
    との通信に際し最適な通信方式を選択する選択手段を少
    なくとも前記基地局と端末局のいずれかが具備し、 前記端末局は前記選択された通信方式に対応して無線機
    の特性を設定するための設定手段を有することを特徴と
    する無線通信システム。
  10. 【請求項10】 基地局と位置を移動し得る複数の移動
    局との間の通信を行う無線通信システムであって、 第1の移動局と前記基地局との間に通信回線が設定され
    るとき、少なくとも1基以上の第2の移動局を当該第1
    の移動局と前記基地局との間の通信の中継用として使用
    することを特徴とする無線通信システム。
  11. 【請求項11】 基地局と位置を移動し得る移動局が相
    互に鋭い指向性を有する通信ビームを介して通信を行う
    無線通信システムであって、 前記基地局と前記移動局は所定時間毎に、無指向性若し
    くは前記指向性ビームより幅の広い指向性ビームによる
    送受信を行うことを特徴とする無線通信システム。
  12. 【請求項12】 基地局と位置を移動し得る移動局との
    間の通信を制御信号とデータ信号で行う無線通信システ
    ムであって、 基地局は制御信号を送信する無指向性アンテナとデータ
    信号を送受信するビーム径及びビーム方向を可変とし得
    る指向性アンテナとを具備し、 移動局は制御信号及びデータ信号を送受信する無指向性
    のアンテナを具備することを特徴とする無線通信システ
    ム。
  13. 【請求項13】 伝送速度の異なる複数チャネルを定め
    られた帯域内でCDMA方式によって多重する無線通信
    システムであって、 前記帯域内の電力密度を測定する測定手段と、 この測定手段で測定される電力密度が前記帯域内におい
    て干渉電力合計値を最小とする分布となるよう前記複数
    チャネルの中心周波数を制御する制御手段とを有するこ
    とを特徴とする無線通信システム。
  14. 【請求項14】 基地局と位置を移動し得る複数の移動
    局との間の通信が指向性アンテナを用いて行われる無線
    通信システムであって、 前記指向性アンテナの指向性を走査させる走査手段と、 前記基地局と移動局との間の距離を検出する距離検出手
    段と、 この距離検出手段で検出される距離が大のとき走査速度
    を小とし、距離が小のとき走査速度を大となるように前
    記走査手段を制御する制御手段とを有することを特徴と
    する無線通信システム。
JP5252202A 1993-09-14 1993-09-14 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ Pending JPH0787011A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5252202A JPH0787011A (ja) 1993-09-14 1993-09-14 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5252202A JPH0787011A (ja) 1993-09-14 1993-09-14 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0787011A true JPH0787011A (ja) 1995-03-31

Family

ID=17233927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5252202A Pending JPH0787011A (ja) 1993-09-14 1993-09-14 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0787011A (ja)

Cited By (80)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998023043A1 (fr) * 1996-11-22 1998-05-28 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Ligne de transmission mise en oeuvre par un circuit et un modem
JPH10253741A (ja) * 1997-03-07 1998-09-25 Mitsubishi Electric Corp 電波測位システム
KR100241878B1 (ko) * 1997-03-19 2000-02-01 윤종용 무선통신시스템에서 무선기지국의 수신전계강도 측정 방법
JP2000036785A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Victor Co Of Japan Ltd 無線通信システム
WO2000013342A1 (fr) * 1998-08-28 2000-03-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Terminal de communication radio et procede de commande de puissance d'emission
JP2000115190A (ja) * 1998-10-07 2000-04-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信装置及び無線通信方法
JP2000341202A (ja) * 1999-05-27 2000-12-08 Nec Corp 移動通信システムおよび加入希望移動端末分布調査・臨時通信サービス方法
JP2001507182A (ja) * 1997-01-02 2001-05-29 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン 操縦可能な分布アンテナを使用したcdmaセルラ通信システム用のフォワード・リンク通信送信モード
WO2001069816A1 (fr) * 2000-03-16 2001-09-20 Sanyo Electric Co., Ltd. Appareil de mesure de la qualite de radiocommunication, procede de mesure de la qualite de radiocommunication et station radio de base
US6297780B1 (en) 1998-04-23 2001-10-02 Nec Corporation Mobile apparatus with plurality of antennas having different directivities
JP2001298389A (ja) * 2000-04-17 2001-10-26 Toshiba Tec Corp 移動体通信システム及びこのシステムに使用する基地局
WO2001091332A1 (fr) * 2000-05-26 2001-11-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Appareil de station de base et procede de transmission de paquets
KR100316777B1 (ko) * 1999-08-24 2001-12-12 윤종용 차세대 이동 통신 시스템에서의 폐쇄 루프 전송 안테나 다이버시티 방법 및 이를 위한 기지국 장치 및 이동국 장치
JP2001526510A (ja) * 1997-12-10 2001-12-18 アーレイコーム インコーポレイテッド 所望の放射パターンを提供するアンテナアレイを有する通信局からの無線送信
JP2002044706A (ja) * 2000-07-19 2002-02-08 Nec Corp 携帯電話機の位置測定システム
JP2002058061A (ja) * 2000-08-09 2002-02-22 Kyocera Corp アダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法
KR100331010B1 (ko) * 1998-04-10 2002-04-01 가네코 히사시 적응성 안테나용 지향성 제어 회로
US6370377B1 (en) 1998-08-26 2002-04-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Mobile radio communication system
WO2002045295A1 (fr) * 2000-11-30 2002-06-06 Nec Corporation Dispositif de communication mobile
WO2002052751A1 (fr) * 2000-12-25 2002-07-04 Sanyo Electric Co., Ltd. Dispositif radio a directivite de transmission et procede de commande et programme de commande pour le dispositif radio
JP2002204194A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Japan Radio Co Ltd 無線通信システム
JP2003152610A (ja) * 2001-11-19 2003-05-23 Hitachi Ltd 無線通信装置
JP2003529238A (ja) * 1999-09-30 2003-09-30 クゥアルコム・インコーポレイテッド 基地局ビーム掃引を有した無線通信システム
JP2004503159A (ja) * 2000-07-10 2004-01-29 アンドリュー・コーポレイション セル式アンテナ
JP2004514314A (ja) * 2000-11-10 2004-05-13 エイエム・グループ・コーポレイション 無線通信用の方向に機敏なアンテナシステム
US6836674B2 (en) 2000-09-19 2004-12-28 Hitachi, Ltd. Method of controlling directional antenna and apparatus of the same
KR100493152B1 (ko) * 2000-07-21 2005-06-02 삼성전자주식회사 이동 통신 시스템에서의 전송 안테나 다이버시티 방법 및이를 위한 기지국 장치 및 이동국 장치
JP2005159448A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 National Institute Of Information & Communication Technology 広帯域無線通信システム
WO2006103888A1 (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Pioneer Corporation 指向性通信装置、及び、通信方法及び通信プログラム、並びに、指向性通信装置を用いた通信システム
JP2007049404A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Funai Electric Co Ltd デジタル受信装置
JP2007519322A (ja) * 2003-12-15 2007-07-12 インテル・コーポレーション マルチ入力マルチ出力ワイヤレス通信の方法、装置およびシステム
WO2007111177A1 (ja) * 2006-03-17 2007-10-04 Pioneer Corporation 無線通信装置及び無線通信システム
JP2008005539A (ja) * 1995-06-30 2008-01-10 Interdigital Technol Corp スペクトラム拡散通信システムにおける送信電力制御および加入者局ユニット
JP2008505313A (ja) * 2004-07-03 2008-02-21 サーフ テクノロジー インコーポレイテッド 支援位置情報通信システム
JP2008061277A (ja) * 2007-10-29 2008-03-13 Kyocera Corp 移動局、通信制御方法
JP2008079345A (ja) * 2007-11-28 2008-04-03 Kyocera Corp 移動局、通信制御方法
JP2008086003A (ja) * 2006-08-29 2008-04-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Mimoアンテナ装置及びそれを備えた無線通信装置
WO2008105300A1 (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Kyocera Corporation 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
JP2008211369A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Kyocera Corp 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
JP2008228205A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Kyocera Corp 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
JP2008255679A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Denso Corp 電子キーシステム、および電子キーシステム用の車載装置
JP2008283567A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信システム及び路側通信装置
US7474898B2 (en) 2002-06-24 2009-01-06 Denso Corporation Mobile station controlling antenna directionality
US7492837B2 (en) 2000-12-29 2009-02-17 Nokia Corporation Parameter estimation for adaptive antenna system
JP2009134729A (ja) * 2008-12-25 2009-06-18 Mitsubishi Electric Corp 路車間通信装置
JP2009534918A (ja) * 2006-04-20 2009-09-24 パナソニック株式会社 指向性を有するアンテナを用いて無線送信する方法および装置
JP2010503365A (ja) * 2007-09-28 2010-01-28 コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 移動通信システムにおけるビーム分割多重接続システム及び方法{beamdivisionmultipleaccesssystemandmethodformobilecommunicationsystem}
US7657288B2 (en) 2001-11-29 2010-02-02 Interdigital Technology Corporation System and method utilizing dynamic beam forming for wireless communication signals
US7657908B2 (en) 2005-08-09 2010-02-02 Funai Electric Co., Ltd. Television broadcast receiver
JP2010062918A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Fujitsu Ltd アンテナビームパターン制御方法、基地局装置、及び無線通信システム
US7693033B2 (en) 2002-12-27 2010-04-06 Sanyo Electric Co., Ltd. Multiple access method and radio apparatus utilizing the same
JP2010516135A (ja) * 2007-01-10 2010-05-13 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) ビーム形成の改善、あるいはビームに形成に関する改善
JP2010154234A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Mitsubishi Electric Corp 無線通信装置
JPWO2008139607A1 (ja) * 2007-05-14 2010-07-29 三菱電機株式会社 障害物検出装置、無線受信装置、無線送信装置及び無線通信システム
WO2010090052A1 (ja) * 2009-02-03 2010-08-12 シャープ株式会社 無線通信システム、基地局装置、移動局装置および通信方法
US7853197B2 (en) 1996-10-11 2010-12-14 Carmen Tawil Apparatus and method for reusing satellite broadcast spectrum for terrestrially broadcast signals
US7948518B1 (en) 1998-03-05 2011-05-24 Formula One Management Limited Video signal communication system for mobile objects on a race track
JP2011124673A (ja) * 2009-12-09 2011-06-23 Hitachi Ltd セルラ無線通信システム、無線基地局装置及び無線端末装置
US7986950B2 (en) 2002-08-07 2011-07-26 Interdigital Technology Corporation Wideband code division multiple access user equipment for receiving multimedia broadcast/multicast service
JP4811596B2 (ja) * 2005-01-19 2011-11-09 日本電気株式会社 無線通信装置およびアンテナ指向性・無線リソース割り当て方法
JP2011239369A (ja) * 2010-04-07 2011-11-24 Toshiba Corp 遠隔的に重み付けされたsdma伝送
JP2013093804A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Olympus Corp 無線装置
JP2013179613A (ja) * 2013-04-08 2013-09-09 Kddi Corp 送信装置および送受信方法
WO2014030193A1 (ja) 2012-08-24 2014-02-27 富士通株式会社 無線通信方法、無線通信システム、無線基地局および無線端末
WO2014054575A1 (ja) * 2012-10-01 2014-04-10 三菱重工業株式会社 航空機のアンテナ制御装置、航空機、航空機のアンテナ選択プログラム、及び航空機のアンテナ制御方法
JP2014512141A (ja) * 2011-04-07 2014-05-19 ブルー ダニューブ ラブズ インク 無線システムにおける高平均スペクトル効率の達成方法
JP2014535186A (ja) * 2011-09-29 2014-12-25 韓国外国語大学校 研究産学協力団Hankuk University Of Foreign Studies Research And Industry−University Cooperation Foundation ワイヤレス通信のためのビームフォーミング
JP2015119349A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社Nttドコモ 無線基地局、移動局、及び無線通信方法
JP2015119210A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 日本電信電話株式会社 情報端末装置及び携帯情報端末
JP2016522600A (ja) * 2013-04-08 2016-07-28 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 無線通信システムにおいて分割ビームフォーミングのための制御情報提供方法及びそのための装置
JP2016149813A (ja) * 2014-06-19 2016-08-18 三菱電機株式会社 基地局
JP2017519448A (ja) * 2014-07-03 2017-07-13 クアルコム,インコーポレイテッド ワイヤレス通信のためのレート制御
WO2018030229A1 (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 京セラ株式会社 通信装置及び基地局
JP2018174412A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 追尾アンテナシステムおよび追尾アンテナ装置
WO2018207297A1 (ja) * 2017-05-10 2018-11-15 富士通株式会社 基地局装置、端末装置、送信間隔制御方法及び無線通信システム
JP2019009711A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 國家中山科學研究院 送受信システム
JP2019016901A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 國家中山科學研究院 アレイアンテナ通信システム及びその方法
CN111565062A (zh) * 2020-04-15 2020-08-21 中国联合网络通信集团有限公司 一种波束切换方法和装置
JP2020155894A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 株式会社Nttドコモ ユーザ装置及び基地局装置
JP2022143716A (ja) * 2021-03-18 2022-10-03 株式会社光電製作所 受信装置、受信方法、およびプログラム

Cited By (116)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009260999A (ja) * 1995-06-30 2009-11-05 Interdigital Technol Corp 非活性時の送受信局の消費電力を節約したスペクトラム拡散通信システム
JP2011166841A (ja) * 1995-06-30 2011-08-25 Interdigital Technology Corp 非活性時の送受信局の消費電力を節約したスペクトラム拡散通信システム
JP2008005539A (ja) * 1995-06-30 2008-01-10 Interdigital Technol Corp スペクトラム拡散通信システムにおける送信電力制御および加入者局ユニット
JP2013051739A (ja) * 1995-06-30 2013-03-14 Interdigital Technology Corp 非活性時の送受信局の消費電力を節約したスペクトラム拡散通信システム
JP2012110029A (ja) * 1995-06-30 2012-06-07 Interdigital Technology Corp 非活性時の送受信局の消費電力を節約したスペクトラム拡散通信システム
JP2011142691A (ja) * 1995-06-30 2011-07-21 Interdigital Technology Corp 非活性時の送受信局の消費電力を節約したスペクトラム拡散通信システム
US7853197B2 (en) 1996-10-11 2010-12-14 Carmen Tawil Apparatus and method for reusing satellite broadcast spectrum for terrestrially broadcast signals
US6349119B1 (en) 1996-11-22 2002-02-19 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Transmission line presuming circuit and modem using the same
WO1998023043A1 (fr) * 1996-11-22 1998-05-28 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Ligne de transmission mise en oeuvre par un circuit et un modem
JP2001507182A (ja) * 1997-01-02 2001-05-29 テレフオンアクチーボラゲツト エル エム エリクソン 操縦可能な分布アンテナを使用したcdmaセルラ通信システム用のフォワード・リンク通信送信モード
JPH10253741A (ja) * 1997-03-07 1998-09-25 Mitsubishi Electric Corp 電波測位システム
KR100241878B1 (ko) * 1997-03-19 2000-02-01 윤종용 무선통신시스템에서 무선기지국의 수신전계강도 측정 방법
JP2001526510A (ja) * 1997-12-10 2001-12-18 アーレイコーム インコーポレイテッド 所望の放射パターンを提供するアンテナアレイを有する通信局からの無線送信
US7948518B1 (en) 1998-03-05 2011-05-24 Formula One Management Limited Video signal communication system for mobile objects on a race track
KR100331010B1 (ko) * 1998-04-10 2002-04-01 가네코 히사시 적응성 안테나용 지향성 제어 회로
US6297780B1 (en) 1998-04-23 2001-10-02 Nec Corporation Mobile apparatus with plurality of antennas having different directivities
JP2000036785A (ja) * 1998-07-21 2000-02-02 Victor Co Of Japan Ltd 無線通信システム
US6370377B1 (en) 1998-08-26 2002-04-09 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Mobile radio communication system
US6539234B1 (en) 1998-08-28 2003-03-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Radio communication terminal and transmission power control method
WO2000013342A1 (fr) * 1998-08-28 2000-03-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Terminal de communication radio et procede de commande de puissance d'emission
JP2000115190A (ja) * 1998-10-07 2000-04-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 無線通信装置及び無線通信方法
JP2000341202A (ja) * 1999-05-27 2000-12-08 Nec Corp 移動通信システムおよび加入希望移動端末分布調査・臨時通信サービス方法
KR100316777B1 (ko) * 1999-08-24 2001-12-12 윤종용 차세대 이동 통신 시스템에서의 폐쇄 루프 전송 안테나 다이버시티 방법 및 이를 위한 기지국 장치 및 이동국 장치
JP2003529238A (ja) * 1999-09-30 2003-09-30 クゥアルコム・インコーポレイテッド 基地局ビーム掃引を有した無線通信システム
US7426370B2 (en) 2000-03-16 2008-09-16 Sanyo Electric Co., Ltd. Radio communication quality measuring apparatus, radio communication quality measuring method and radio base station
WO2001069816A1 (fr) * 2000-03-16 2001-09-20 Sanyo Electric Co., Ltd. Appareil de mesure de la qualite de radiocommunication, procede de mesure de la qualite de radiocommunication et station radio de base
JP4502291B2 (ja) * 2000-04-17 2010-07-14 国立大学法人横浜国立大学 移動体通信システム及びこのシステムに使用する基地局
JP2001298389A (ja) * 2000-04-17 2001-10-26 Toshiba Tec Corp 移動体通信システム及びこのシステムに使用する基地局
WO2001091332A1 (fr) * 2000-05-26 2001-11-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Appareil de station de base et procede de transmission de paquets
US6968212B1 (en) 2000-05-26 2005-11-22 Matsushita Electric Industrial Co, Ltd. Base station apparatus that directively transmits a modulated packet signal to a priority destination and packet transmission method thereto
US7986973B2 (en) 2000-07-10 2011-07-26 Andrew Llc Cellular antenna
US7899496B2 (en) 2000-07-10 2011-03-01 Andrew Llc Cellular antenna
JP2004503159A (ja) * 2000-07-10 2004-01-29 アンドリュー・コーポレイション セル式アンテナ
JP2002044706A (ja) * 2000-07-19 2002-02-08 Nec Corp 携帯電話機の位置測定システム
KR100493152B1 (ko) * 2000-07-21 2005-06-02 삼성전자주식회사 이동 통신 시스템에서의 전송 안테나 다이버시티 방법 및이를 위한 기지국 장치 및 이동국 장치
JP2002058061A (ja) * 2000-08-09 2002-02-22 Kyocera Corp アダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法
JP4559600B2 (ja) * 2000-08-09 2010-10-06 京セラ株式会社 アダプティブアレイ基地局による物理スロットの割当て方法
US6836674B2 (en) 2000-09-19 2004-12-28 Hitachi, Ltd. Method of controlling directional antenna and apparatus of the same
JP2004514314A (ja) * 2000-11-10 2004-05-13 エイエム・グループ・コーポレイション 無線通信用の方向に機敏なアンテナシステム
US7340277B2 (en) 2000-11-30 2008-03-04 Nec Corporation Adaptive antenna for controlling the weighting on a plurality of antenna elements
WO2002045295A1 (fr) * 2000-11-30 2002-06-06 Nec Corporation Dispositif de communication mobile
WO2002052751A1 (fr) * 2000-12-25 2002-07-04 Sanyo Electric Co., Ltd. Dispositif radio a directivite de transmission et procede de commande et programme de commande pour le dispositif radio
US7233811B2 (en) 2000-12-25 2007-06-19 Sanyo Electric Co., Ltd. Radio device with transmission directivity, and control method and control program for the radio device
JP2002204194A (ja) * 2000-12-28 2002-07-19 Japan Radio Co Ltd 無線通信システム
US7492837B2 (en) 2000-12-29 2009-02-17 Nokia Corporation Parameter estimation for adaptive antenna system
US7916810B2 (en) 2000-12-29 2011-03-29 Nokia Corporation Parameter estimation for adaptive antenna system
JP2003152610A (ja) * 2001-11-19 2003-05-23 Hitachi Ltd 無線通信装置
US7657288B2 (en) 2001-11-29 2010-02-02 Interdigital Technology Corporation System and method utilizing dynamic beam forming for wireless communication signals
US7474898B2 (en) 2002-06-24 2009-01-06 Denso Corporation Mobile station controlling antenna directionality
US9014710B2 (en) 2002-08-07 2015-04-21 Intel Corporation Method and wireless transmit/receive unit (WTRU) for receiving multimedia broadcast/multicast service
US7986950B2 (en) 2002-08-07 2011-07-26 Interdigital Technology Corporation Wideband code division multiple access user equipment for receiving multimedia broadcast/multicast service
US8417245B2 (en) 2002-08-07 2013-04-09 Intel Corporation Method and wireless transmit/receive unit (WTRU) for receiving multimedia broadcast/multicast service
US9756481B2 (en) 2002-08-07 2017-09-05 Intel Corporation Method and wireless transmit/receive unit (WTRU) for receiving multimedia broadcast/multicast service
US7693033B2 (en) 2002-12-27 2010-04-06 Sanyo Electric Co., Ltd. Multiple access method and radio apparatus utilizing the same
JP2005159448A (ja) * 2003-11-20 2005-06-16 National Institute Of Information & Communication Technology 広帯域無線通信システム
JP2007519322A (ja) * 2003-12-15 2007-07-12 インテル・コーポレーション マルチ入力マルチ出力ワイヤレス通信の方法、装置およびシステム
JP2008505313A (ja) * 2004-07-03 2008-02-21 サーフ テクノロジー インコーポレイテッド 支援位置情報通信システム
JP4811596B2 (ja) * 2005-01-19 2011-11-09 日本電気株式会社 無線通信装置およびアンテナ指向性・無線リソース割り当て方法
WO2006103888A1 (ja) * 2005-03-25 2006-10-05 Pioneer Corporation 指向性通信装置、及び、通信方法及び通信プログラム、並びに、指向性通信装置を用いた通信システム
US7657908B2 (en) 2005-08-09 2010-02-02 Funai Electric Co., Ltd. Television broadcast receiver
JP2007049404A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Funai Electric Co Ltd デジタル受信装置
WO2007111177A1 (ja) * 2006-03-17 2007-10-04 Pioneer Corporation 無線通信装置及び無線通信システム
JP2009534918A (ja) * 2006-04-20 2009-09-24 パナソニック株式会社 指向性を有するアンテナを用いて無線送信する方法および装置
JP2008086003A (ja) * 2006-08-29 2008-04-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd Mimoアンテナ装置及びそれを備えた無線通信装置
JP2010516135A (ja) * 2007-01-10 2010-05-13 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) ビーム形成の改善、あるいはビームに形成に関する改善
US8321739B2 (en) 2007-01-10 2012-11-27 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Beam-forming
WO2008105300A1 (ja) * 2007-02-23 2008-09-04 Kyocera Corporation 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
JP2008211369A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Kyocera Corp 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
US8358586B2 (en) 2007-02-23 2013-01-22 Kyocera Corporation Radio base station and channel allocation information transmission method
JP2008228205A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Kyocera Corp 無線基地局及びチャネル割当情報送信方法
JP2008255679A (ja) * 2007-04-05 2008-10-23 Denso Corp 電子キーシステム、および電子キーシステム用の車載装置
JP2008283567A (ja) * 2007-05-11 2008-11-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信システム及び路側通信装置
JPWO2008139607A1 (ja) * 2007-05-14 2010-07-29 三菱電機株式会社 障害物検出装置、無線受信装置、無線送信装置及び無線通信システム
JP2010503365A (ja) * 2007-09-28 2010-01-28 コリア アドバンスト インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー 移動通信システムにおけるビーム分割多重接続システム及び方法{beamdivisionmultipleaccesssystemandmethodformobilecommunicationsystem}
JP4594367B2 (ja) * 2007-10-29 2010-12-08 京セラ株式会社 移動局、通信制御方法
JP2008061277A (ja) * 2007-10-29 2008-03-13 Kyocera Corp 移動局、通信制御方法
JP4594370B2 (ja) * 2007-11-28 2010-12-08 京セラ株式会社 移動局、通信制御方法
JP2008079345A (ja) * 2007-11-28 2008-04-03 Kyocera Corp 移動局、通信制御方法
JP2010062918A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Fujitsu Ltd アンテナビームパターン制御方法、基地局装置、及び無線通信システム
JP2010154234A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Mitsubishi Electric Corp 無線通信装置
JP2009134729A (ja) * 2008-12-25 2009-06-18 Mitsubishi Electric Corp 路車間通信装置
US8369240B2 (en) 2009-02-03 2013-02-05 Sharp Kabushiki Kaisha Wireless communication system, base station apparatus, mobile station apparatus, and communication method
WO2010090052A1 (ja) * 2009-02-03 2010-08-12 シャープ株式会社 無線通信システム、基地局装置、移動局装置および通信方法
US9232483B2 (en) 2009-02-03 2016-01-05 Sharp Kabushiki Kaisha Communication using control information that includes information specifying the access scheme and TPC (transmit power control) control data
AU2010211875B2 (en) * 2009-02-03 2015-11-26 Sharp Kabushiki Kaisha Wireless communication system, base station apparatus, mobile station apparatus, and communication method
JP2011124673A (ja) * 2009-12-09 2011-06-23 Hitachi Ltd セルラ無線通信システム、無線基地局装置及び無線端末装置
US8619690B2 (en) 2009-12-09 2013-12-31 Hitachi, Ltd. Cellular radio communication system, radio base station apparatus and radio terminal unit
US8599739B2 (en) 2010-04-07 2013-12-03 Kabushiki Kaisha Toshiba Remotely weighted SDMA transmission
JP2011239369A (ja) * 2010-04-07 2011-11-24 Toshiba Corp 遠隔的に重み付けされたsdma伝送
US9485770B2 (en) 2011-04-07 2016-11-01 Blue Danube Systems, Inc. Techniques for achieving high average spectrum efficiency in a wireless system
JP2014512141A (ja) * 2011-04-07 2014-05-19 ブルー ダニューブ ラブズ インク 無線システムにおける高平均スペクトル効率の達成方法
JP2014535186A (ja) * 2011-09-29 2014-12-25 韓国外国語大学校 研究産学協力団Hankuk University Of Foreign Studies Research And Industry−University Cooperation Foundation ワイヤレス通信のためのビームフォーミング
US9414419B2 (en) 2011-10-27 2016-08-09 Olympus Corporation Wireless device
JP2013093804A (ja) * 2011-10-27 2013-05-16 Olympus Corp 無線装置
WO2014030193A1 (ja) 2012-08-24 2014-02-27 富士通株式会社 無線通信方法、無線通信システム、無線基地局および無線端末
WO2014054575A1 (ja) * 2012-10-01 2014-04-10 三菱重工業株式会社 航空機のアンテナ制御装置、航空機、航空機のアンテナ選択プログラム、及び航空機のアンテナ制御方法
US10205502B2 (en) 2012-10-01 2019-02-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Aircraft-antenna controlling device, aircraft, aircraft-antenna selecting program, and aircraft-antenna controlling method
JP2014072862A (ja) * 2012-10-01 2014-04-21 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 航空機のアンテナ制御装置、航空機、航空機のアンテナ選択プログラム、及び航空機のアンテナ制御方法
JP2016522600A (ja) * 2013-04-08 2016-07-28 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 無線通信システムにおいて分割ビームフォーミングのための制御情報提供方法及びそのための装置
JP2013179613A (ja) * 2013-04-08 2013-09-09 Kddi Corp 送信装置および送受信方法
US10033448B2 (en) 2013-04-08 2018-07-24 Lg Electronics Inc. Method and apparatus for providing control information for fractional beamforming in a wireless communication system
JP2015119210A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 日本電信電話株式会社 情報端末装置及び携帯情報端末
US10111108B2 (en) 2013-12-18 2018-10-23 Ntt Docomo, Inc. Radio base station, mobile station and radio communication method
JP2015119349A (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社Nttドコモ 無線基地局、移動局、及び無線通信方法
WO2015093559A1 (ja) * 2013-12-18 2015-06-25 株式会社Nttドコモ 無線基地局、移動局、及び無線通信方法
JP2016149813A (ja) * 2014-06-19 2016-08-18 三菱電機株式会社 基地局
JP2017519448A (ja) * 2014-07-03 2017-07-13 クアルコム,インコーポレイテッド ワイヤレス通信のためのレート制御
WO2018030229A1 (ja) * 2016-08-12 2018-02-15 京セラ株式会社 通信装置及び基地局
JP2018174412A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 追尾アンテナシステムおよび追尾アンテナ装置
WO2018207297A1 (ja) * 2017-05-10 2018-11-15 富士通株式会社 基地局装置、端末装置、送信間隔制御方法及び無線通信システム
JP2019009711A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 國家中山科學研究院 送受信システム
JP2019016901A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 國家中山科學研究院 アレイアンテナ通信システム及びその方法
JP2020155894A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 株式会社Nttドコモ ユーザ装置及び基地局装置
CN111565062A (zh) * 2020-04-15 2020-08-21 中国联合网络通信集团有限公司 一种波束切换方法和装置
CN111565062B (zh) * 2020-04-15 2023-03-17 中国联合网络通信集团有限公司 一种波束切换方法和装置
JP2022143716A (ja) * 2021-03-18 2022-10-03 株式会社光電製作所 受信装置、受信方法、およびプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0787011A (ja) 無線通信システム及び無線装置及びスイッチ
US7379750B2 (en) Communications handoff using an adaptive antenna
US7158814B2 (en) Method and system for utilizing smart antennas establishing a backhaul network
EP1976149B1 (en) Method and device for transmitting signals in a wireless communication system and method and device for receiving signals in a wireless communication system
JP5571245B2 (ja) 航空機および船でのインターネット・サービスのためのハイブリッド衛星メッシュ・ネットワーク・システム
CA2570167C (en) Method and system for utilizing smart antennas in establishing a backhaul network
TW201403943A (zh) 使佣智慧天線以建立回程網路之方法及系統
EP3958477A1 (en) Wireless communication for vehicle based node
WO2004025900A2 (en) Mobile communication system using directional antennas
US20050261028A1 (en) Smart antenna for generating nested beams
EP3996291A1 (en) Wireless communication for vehicle based node
JPH10163938A (ja) アンテナ切り替え制御方式
EP3280165A1 (en) Automated beam steering
EP3982555B1 (en) Wireless communication for end node
ES2949218T3 (es) Comunicación inalámbrica para nodo basado en vehículo
EP1553789B1 (en) Data transmission at sea
JP2000315907A (ja) アンテナ方向調整装置
JP2001102995A (ja) Gpsを用いた移動無線空中線制御システム
JP3639168B2 (ja) 通信制御方法、移動通信システム、基地局及び移動局
KR102631820B1 (ko) Tvws 지향성 안테나를 이용한 원거리 통신 시스템 제어 방법
JP7238452B2 (ja) アンテナモジュール、移動通信装置、車両、切替方法、及びコンピュータプログラム
JP2004235839A (ja) 固定無線アクセスシステム
JP2005072749A (ja) 無線システム及びそれを用いた通信方法
JPH10233719A (ja) 無線基地局装置
KR20220136388A (ko) 동기화된 모바일 디바이스간에 통신하는 방법, 스토리지 매체 및 모바일 디바이스