JPH0780798B2 - 改良ゼオライト触媒によるハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法 - Google Patents

改良ゼオライト触媒によるハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法

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JPH0780798B2
JPH0780798B2 JP60247117A JP24711785A JPH0780798B2 JP H0780798 B2 JPH0780798 B2 JP H0780798B2 JP 60247117 A JP60247117 A JP 60247117A JP 24711785 A JP24711785 A JP 24711785A JP H0780798 B2 JPH0780798 B2 JP H0780798B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はベンゼン及び/又はベンゼン誘導体を液相ハロ
ゲン化してハロゲン化ベンゼン誘導体を製造する方法に
関するものである。更に詳しくは、改良されたL型ゼオ
ライトを触媒として用い、ベンゼン及び/又はベンゼン
誘導体を液相ハロゲン化して、パラ置換ハロゲン化ベン
ゼン誘導体を選択的に製造する方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
ハロゲン化ベンゼン誘導体は、医薬,農薬をはじめ有機
合成化学分野において重要な原料中間体であり、一般に
は、塩化第二鉄や塩化アンチモン等のルイス酸を触媒と
して、ベンゼン及び/又はベンゼン誘導体を液相ハロゲ
ン化して製造されている。例えば、ジクロロベンゼン
(以下、DCBと略称する)は、塩化第二鉄の存在下、ベ
ンゼンあるいはモノクロロベンゼン(以下、MCBと略称
する)に塩素ガスを吹き込むことにより製造されてい
る。
モノ置換ベンゼン誘導体の液相ハロゲン化によるジ置換
ベンゼン誘導体の製造においては、生成物として、1,2
−ジ置換体(オルト体),1,3−ジ置換体(メタ体),1,4
−ジ置換体(パラ体)の三種類の異性体が得られるが、
これらの各異性体の生成割合は、既に存在する置換基の
種類,触媒の種類等により決定されることは良く知られ
ている。例えば、塩化第二鉄存在下でのMCBの液相塩素
化反応によるDCBの製造の際、生成する三種類の異性体
の生成割合は下記のようになる。
オルトジクロロベンゼン:30〜40% メタジクロロベンゼン : 0〜 5% パラジクロロベンゼン :60〜70% 三種類の異性体の中で、工業的にはパラ置換ハロゲン化
ベンゼン誘導体が最も重要であり、需要も多い。従っ
て、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を選択的に製造
する方法がこれまで数多く提案されてきた。
これらの先行技術の中で、ゼオライトを触媒として用い
て、ベンゼン及び/又はベンゼン誘導体をハロゲン化
し、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を選択的に製造
する方法が提案されている。例えば、ジャーナル・オブ
・キャタリシス(Journal of Oatalysis)60,110(197
9)には、ハロゲン化ベンゼンの臭素化触媒としてゼオ
ライトの使用が報告されている。本引用例において、ハ
ロゲン化触媒として各種イオン交換ゼオライト、すなわ
ち、X型,Y型ゼオライトが用いられており、パラ置換プ
ロモベンゼン誘導体が選択的に生成することが示されて
いる。また、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron
Letters)21,3809(1980)には、ZSM−5,ZSM−11,モル
デナイト,L型ゼオライト,Y型ゼオライト等を触媒とする
ベンゼンの塩素化反応が報告されており、特に、L型ゼ
オライトの場合に高いパラジクロロベンゼン選択率が得
られることが述べられている。更に、例えば特開昭59−
130227号公報,同59−144722号公報,同59−163329号公
報等において、L型ゼオライトやY型ゼオライトを触媒
とするベンゼンやアルキルベンゼンのハロゲン化方法が
開示されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ベンゼン及び/又はベンゼン誘導体のハロゲン化におい
て、ゼオライトを触媒として用いる方法は、従来の塩化
第二鉄等のルイス酸を触媒とする方法に比較して、パラ
置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を選択的に製造しうるこ
とは先行技術より明らかである。しかし、これらの先行
技術においても、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の
選択率は、工業的見地から見て十分とは言い難く、更に
高い選択率でパラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を製造
する方法の開発が切望されている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、この現状に鑑み、ベンゼン及び/又はベ
ンゼン誘導体の液相ハロゲン化反応によるパラ置換ハロ
ゲン化ベンゼン誘導体の選択的製造方法について、特に
ゼオライト触媒の改良に関し、詳細に検討した。
その結果、アルカリ処理したL型ゼオライトを液相ハロ
ゲン化反応の触媒として使用すると、活性は全く低下せ
ずにハロゲン化の位置選択が変化しパラ置換ハロゲン化
ベンゼン誘導体の選択率が向上することを見い出した。
L型ゼオライトのアルカリ処理に関する記載例として、
アルカリ処理したL型ゼオライトを担体とし白金等の貴
金属を担持したものを触媒として用いた炭化水素の改質
方法(例えば特開昭59−80333号公報)が開示されてい
る。
ここでは、気相反応による脂肪族炭化水素の芳香族化反
応において、触媒担体であるL型ゼオライトをアルカリ
処理することにより、その触媒寿命が改善されることが
示されている。
しかし、アルカリ処理したL型ゼオライトをベンゼン及
び/又はベンゼン誘導体の液相ハロゲン化反応の触媒と
して使用した場合、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体
の選択性が向上することを本引用例から予測することは
全く、不可能であり、従って、本発明は新しい事実の発
見にもとずき完成されたものである。
すなわち、本発明は、ベンゼン及び/又はベンゼン誘導
体を液相ハロゲン化し、ハロゲン化ベンゼン誘導体を製
造するにあたり、触媒としてpH11以上のアルカリ溶液を
用いてアルカリ処理したL型ゼオライトを用いることを
特徴とするハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法を提供す
るものである。
〔発明の概要〕
本発明の方法においては、触媒としてゼオライトが用い
られるが、ゼオライトとは通常、結晶性アルミノシリケ
ートと呼ばれるものである。その構造はSio4四面体およ
びAlO4四面体から形成されているが、各四面体の結合様
式の相違により、多くの種類が知られている。ゼオライ
トはその種類により結晶構造が異なるので、粉末X線回
折により、その種類を識別することが可能である。本発
明の方法において、触媒として使用されるゼオライトは
L型ゼオライトであり、銅Kα二重線による粉末X線回
折の測定結果を第1表に示す。
L型ゼオライトは合成ゼオライトの一種であり、公知の
方法により合成することができる。(例えば、特開昭59
−73421号公報,特公昭46−35604号公報,特公昭36−36
75号公報)L型ゼオライトの典型的な組成は、酸化物の
モル比で表わして aM2/nO・Al2O3・bSiO2 で示され、合成されたままの状態では、陽イオンとして
Naイオン及び/又はKイオンを含んでいる。
本発明の方法においては、L型ゼオライトに含有される
陽イオンに特に制限はなく、合成時に含有されるNaイオ
ン及び/又はKイオンを有するものを触媒として使用す
れば良いが、必要に応じて他の陽イオンに交換したもの
を使用しても差し支えない。この場合には、交換したい
陽イオンを含む水溶液を用いて公知の方法により、イオ
ン交換処理をL型ゼオライトについて実施すれば良い。
本発明の方法においては、触媒として使用されるL型ゼ
オライトは、アルカリ処理されたものでなければならな
い。ここで、ゼオライトのアルカリ処理とはアルカリを
含む溶液中にゼオライトを浸漬させることを意味する。
L型ゼオライトのアルカリ処理は少なくともpH11、好ま
しくはpH13以上のアルカリ溶液を使用して実施する。ア
ルカリとしては、溶液中で11以上のpHを示すものであれ
ば特に制限はなく、無機化合物でも有機化合物でも良
い。無機化合物のアルカリの例としては、リチウム,ナ
トリウム,カリウム,ルビジウム,セシウム,ベリリウ
ム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウム及びバ
リウムから選ばれる少なくとも一種以上の陽イオンを有
し、かつ水酸基,炭酸根,硼酸根及びリン酸根から選ば
れる少なくとも一種以上の陰イオンを含有する化合物、
更にアンモニア等を挙げることができる。有機化合物の
アルカリの例としては、メチルアミン類等のアミン化合
物を挙げることができる。より好ましいアルカリは、水
酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化ルビジウム,
水酸化セシウムまたはこれらの混合物である。
アルカリ溶液の溶媒としては、上記アルカリを溶解さ
せ、その溶液のpHが11以上を示すものであれば特に制限
はなく、通常、水を使用すれば良いが、他の溶媒、例え
ば、アルコール,アルコールと水からなる混合物等を使
用しても一向に差し支えない。
L型ゼオライトのアルカリ処理に使用するアルカリ溶液
の量は、ゼオライトがアルカリ溶液中に懸濁状態で存在
するのに充分な量であれば特に制限はないが、一般に、
ゼオライト単位重量を基準として、5〜500ml/g−ゼオ
ライト、好ましくは10〜100ml/g−ゼオライトである。
アルカリ処理による効果の大きさは、アルカリ溶液のpH
に加えて、処理温度及び処理時間に依存する。すなわ
ち、アルカリ溶液のpHが低い場合、処理温度が低く、処
理時間が短いとアルカリ処理による効果は小さく、ま
た、アルカリ溶液のpHが高い場合、処理温度が高すぎ、
処理時間が長すぎるとL型ゼオライトの構造破壊を生
じ、好ましくない。このように、アルカリ処理では、ア
ルカリ溶液のpH,処理温度及び処理時間が相互に関連す
るため、アルカリ処理条件を一義的に定めるのは困難で
ある。しかし、一般的には、アルカリ処理条件は、前記
pH範囲であれば、処理温度は0〜100℃、好ましくは20
〜90℃、処理時間は0.5〜100時間、好ましくは3〜50時
間の範囲から選択される。
アルカリ処理は、通常、ゼオライトを含有するアルカリ
溶液のスラリーを攪拌しながら実施すれば良いが、静置
下で行っても差し支えない。
アルカリ処理後、L型ゼオライトはアルカリ溶液より
過等により分離され、アルカリ処理に使用した溶媒を用
いて、その洗浄液のpHが8以下になるまで処理されたL
型ゼオライトを洗浄する。洗浄後、得られたアルカリ処
理L型ゼオライトは、80〜150℃で1〜24時間乾燥す
る。
本発明の方法においては、触媒の形状に特に制限はな
く、通常、成型して触媒として用いれば良いが、粉末の
まま使用しても一向に差し支えない。成型方法は通常の
方法で良く、例えば、押出成型法,打錠成型法,噴霧乾
燥成型法等を挙げることができる。成型する場合、その
機械的強度を高める等の目的で、本反応に対して不活性
な物質を粘結剤あるいは成型助剤として添加しても良
い。例えば、シリカ,粘土類,グラファイト,ステアリ
ン酸,殿粉,ポリビニルアルコール等を0〜80wt%、好
ましくは2〜30wt%の範囲で添加できる。
触媒は焼成処理してから、液相ハロゲン化反応に用い
る。焼成処理は、空気流通下300〜700℃で1〜10時間行
えば良い。
本発明の方法において、ベンゼン誘導体とは、ハロゲン
化ベンゼン,アルキル化ベンゼン等のようにベンゼンの
水素がハロゲン基,アルキル基等の置換基で置換された
化合物を意味し、例えば、モノフロオロベンゼン,MCB,
モノブロモベンゼン,モノヨードベンゼン,トルエン,
エチルベンゼン等を挙げることができる。また、ハロゲ
ン化剤は単体のハロゲンで良く、例えば、塩素,臭素,
ヨウ素を挙げることができる。
本発明の方法において、反応装置,反応方法および反応
条件はベンゼン及び/又はベンゼン誘導体が液状で触媒
と接触する限り、何ら制限はない。例えば、反応装置は
回分式,半回分式あるいは連続式のいずれを用いても差
し支えない。触媒は、例えば固定床,懸濁床の形で用い
れば良い。反応はハロゲン化反応に関与しない溶媒、例
えば四塩化炭素等の存在下で行っても良い。溶媒を用い
る場合にはベンゼン及び/又はベンゼン誘導体の濃度は
5〜99wt%が良く、20〜99wt%が好ましい。5wt%以下
では原料が触媒と接触する機会が少なくなり十分な転化
率が得られない。ハロゲン化剤を連続的に供給する場合
には、窒素,ヘリウム,二酸化炭素等の不活性ガスを同
伴しても良い。同伴ガスを用いる場合には、ハロゲン化
剤の濃度は5〜99vol%が良く、20〜99vol%が好まし
い。
回分式,半回分式反応装置を用いた場合、触媒は主に溶
液に懸濁させた形で用いるが、単位反応液容積当たりの
触媒量は0.001〜1kg/lが良く、0.005〜0.1kg/lが好まし
い。0.001kg/l以下では、触媒の負荷が大きく、十分な
転化率が得られない。また、1kg/l以上では触媒量を増
加する効果は小さくなる。ハロゲン化剤を連続的に供給
する場合、ハロゲン化剤の供給量はゼオライト重量に対
する単位時間当たりのハロゲン化剤の量で表わすことが
でき、1〜1500mol/kg−cat.hrが良く、10〜800mol/kg
−cat.hrが好ましい。1mol/kg−cat.hr未満では十分な
ハロゲン化ベンゼン生成速度が得られず、1500mol/kg−
cat.hrを越える場合には、未反応のハロゲン化剤の量が
増加し経済的ではない。
また、連続式反応装置を用いた場合、液体原料の供給量
は、使用するゼオライト重量に対する単位時間当たりの
量で表わすことができ。0.5〜300/kg−cat.hrで良
く、2〜100/Kg−cat.hrが好ましい。その他の反応条
件は、回分式,半回分式反応装置を用いた場合と同様で
ある。
本発明の方法において、反応温度及び反応圧力はベンゼ
ン及び/又はベンゼン誘導体が液相である限り、何ら制
限はない。反応温度がベンゼン及び/又はベンゼン誘導
体の沸点より高い場合には、圧力を高めることにより液
相でのハロゲン化反応を行うことができるが、反応温度
は0〜200℃が好ましく、20〜150℃がさらに好ましい。
0℃以下では十分な反応速度が得られず、200℃以上で
は、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の選択率が低下
する。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、ベンゼン及び/又はベンゼン誘
導体の液相ハロゲン化反応において工業的に価値の高い
パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体を公知の方法に比べ
て,高収率で取得することができる。また、パラ置換ハ
ロゲン化ベンゼン誘導体の選択率がわずかでも向上すれ
ば、副生する工業的価値の低いオルト置換ハロゲン化ベ
ンゼン誘導体等の生成量を大幅に減少させることがで
き、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の精製分離が容
易となり、その製造コストを低下させることができる。
例えば、パラ置換ハロゲン化ベンゼン誘導体の選択率が
85%から1%向上した場合、副生するオルト置換ハロゲ
ン化ベンゼン誘導体等の生成量は7%減少することにな
る。したがって本発明は工業的に極めて有意義なもので
ある。
〔実施例〕
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。なお、実施例中に示される転化率及び選択率とは以
下の式により計算された数値を表わす。
実施例1 特開昭59−73421号公報にもとずいて、L型ゼオライト
を水熱合成し、得られたスラリーを別し、固体を十分
水洗後、110℃で15時間乾燥した。この固体は、酸化物
のモル比で表わして 0.01Na2O・0.99K2O・Al2O3・6.2SiO2 の組成を有し、銅Kα二重線による粉末X線回折の測定
の結果、第2表のような回折パターンが観測され、この
固体がL型ゼオライトであることが確認された。
このL型ゼオライト(15g)をpH14.3の水酸化ナトリウ
ム水溶液(500ml)を用いて、90℃の処理温度で10時間
スラリーを攪拌しながらアルカリ処理した。次いで、ス
ラリーを過し、得られた固体をその洗浄液のpHが8以
下になるまで水を用いて洗浄し、その後、110℃で15時
間乾燥した。このアルカリ処理したL型ゼオライトを、
空気流通下、540℃で3時間焼成処理したものを触媒と
して用いて、MCBの液相塩素化反応を実施した。
塩素化反応は、通常の半回分式反応装置を用いて行っ
た。ガス吹込み管,冷却管を装着した容積約100mlのパ
イレックス製反応器(内径40mm,高さ100mm)に40gのMCB
を充填し、1gのアルカリ処理したL型ゼオライトを懸濁
させ、マグネチックスターラーで十分に攪拌しながら、
30ml/minの供給速度で塩素ガス(等量の窒素ガスを同
伴)を吹き込んだ。反応温度は、反応器の周囲をオイル
パスによりコントロールし100℃とした。塩素ガスを吹
き込みはじめてから3時間経過後、生成物をガスクロマ
トグラフにより分析した。その結果を第3表に示す。
実施例2,3 実施例1において合成したL型ゼオライト(15g)をpH1
4.3の水酸化ナトリウム水溶液(500ml)を用いて50℃の
処理温度で10時間、また、pH14.0の水酸化ナトリウム水
溶液(500ml)を用いて、90℃の処理温度で10時間スラ
リーを攪拌しながらアルカリ処理した。後処理ののち、
これらを触媒として、実施例1と全く同様に、MCBの液
相塩素化反応を実施した。塩素ガスを吹き込みはじめて
から3時間経過後の反応結果を第3表に示す。
実施例4〜8 実施例1において合成したL型ゼオライト(15g)をpH1
1.0,13.2,14.0,14.3,14.6の水酸化カリウム水溶液(500
ml)をそれぞれ用いて、90℃の処理温度で5時間、スラ
リーを攪拌しながらアルカリ処理した。後処理ののち、
これらを触媒として、実施例1と全く同様にMCBの液相
塩素化反応を実施した。塩素ガスを吹き込みはじめてか
ら3時間経過後の反応結果を第3表に示す。
比較例1 実施例1において合成したL型ゼオライトを、アルカリ
処理せず、そのまま空気流通下、540℃で3時間焼成処
理した。これを触媒として、実施例1と全く同様にMCB
の塩素化反応を実施した。塩素ガスを吹き込みはじめて
から3時間経過後の反応結果を第3表に示す。
比較例2 実施例1において合成したL型ゼオライト(5g)とpH1
4.8の水酸化ナトリウム水溶液(200ml)をオートクレー
ブに仕込み、120℃の処理温度で110時間、スラリーを攪
拌しながらアルカリ処理した。これを触媒として実施例
1と全く同様にMCBの塩素化反応を実施した。塩素ガス
を吹き込みはじめてから3時間経過後の反応結果を第3
表に示す。
また、本比較例で使用したアルカリ処理したものを銅K
α二重線による粉末X線回折を測定したところ第2表の
回折パターンは全く観測されず、本比較例におけるアル
カリ処理により、L型ゼオライトの結晶構造が破壊され
ていることが確認された。
比較例3 実施例1において合成したL型ゼオライト(15g)pH10.
0の水酸化カリウム水溶液(500ml)を用いて90℃の処理
温度で5時間、スラリーを撹拌しながらアルカリ処理し
た。後処理ののち、これを触媒として、実施例1と全く
同様にMCBの液相塩素化反応を実施した。塩素ガスを吹
き込みはじめてから3時間経過後の反応結果を第3表に
示す。
実施例9 実施例1において調製したアルカリ処理L型ゼオライト
を触媒として、MCBをトルエンに代えた以外は、実施例
1と全く同様にしてトルエンの液相塩素化反応を実施し
た。塩素ガスを吹き込みはじめてから3時間経過後の反
応結果を第4表に示す。
比較例4 比較例1で用いたL型ゼオライトを触媒として用いたこ
と以外は、実施例8と全く同様にしてトルエンの液相塩
素化反応を実施した。塩素ガスを吹き込みはじめてから
3時間経過後の反応結果を第4表に示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベンゼン及び/又はベンゼン誘導体の液相
    ハロゲン化反応によりハロゲン化ベンゼン誘導体を製造
    するにあたり、触媒としてpH11以上のアルカリ溶液を用
    いてアルカリ処理したL型ゼオライトを用いることを特
    徴とするハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法。
JP60247117A 1985-11-06 1985-11-06 改良ゼオライト触媒によるハロゲン化ベンゼン誘導体の製造法 Expired - Fee Related JPH0780798B2 (ja)

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