JPH0777958B2 - 捲上牽引機 - Google Patents

捲上牽引機

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JPH0777958B2
JPH0777958B2 JP4243809A JP24380992A JPH0777958B2 JP H0777958 B2 JPH0777958 B2 JP H0777958B2 JP 4243809 A JP4243809 A JP 4243809A JP 24380992 A JP24380992 A JP 24380992A JP H0777958 B2 JPH0777958 B2 JP H0777958B2
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idling
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drive
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治男 久保田
宗信 本田
儀雄 上野
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象印チエンブロック株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、捲上牽引機、詳しく
は、ロードシーブを駆動する駆動軸の周りに装着するメ
カニカルブレーキ及び該メカニカルブレーキのブレーキ
押えと、該ブレーキ押えの外周部に支持する駆動部材と
の間に、摩擦板と弾性部材及び調整部材とを備えた過負
荷防止機構を設けた捲上牽引機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種捲上牽引機は、例えば実開
昭61−80791号公報に記載され、かつ、図9に示
すように、ロードシーブAを減速歯車機構Bを介して駆
動する駆動軸Cの周りに、ブレーキ受けD、ブレーキ押
えE、制動用爪車F及び制動板G、Gから構成するメカ
ニカルブレーキHを装着すると共に、前記ブレーキ押え
Eと、該ブレーキ押えEの外周部に支持する駆動部材I
との間に、摩擦板J、Jと弾性部材K及び調整部材Lと
を備えた過負荷防止機構Mを設け、定格負荷以上の荷物
の捲上げ時に前記過負荷防止機構Mのスリップ作動によ
り捲上げをできないようにすると共に、前記調整部材L
の軸方向位置の調整により前記過負荷防止機構Mが作動
を始める定格負荷を調整できるようにしている。また、
前記減速歯車機構Bの第4歯車Nを外部操作によりばね
Oの付勢に抗して移動させて、前記駆動軸Cと前記ロー
ドシーブAの連動を遮断することにより、前記ロードシ
ーブAを遊転状態に保持して該ロードシーブAに掛設す
るチェンを自由に引き出せるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】所が、斯かる従来の捲
上牽引機では、前記過負荷防止機構Mがスリップ作動を
始める定格負荷を調整する前記調整部材Lは、前記ロー
ドシーブAを遊転状態に保持するための遊転機構、つま
り前記第4歯車Nを軸方向に移動させて遊転を可能にす
る機構とは別個に設け、前記過負荷防止機構のスリップ
荷重を調整する機能のみをもった専用部品として組込ま
れているのである。このため前記ロードシーブAの遊転
状態を保持する遊転機構に対し前記過負荷防止機構Mの
スリップ荷重を調整する前記調整部材を別個に設ける必
要があって部品を共用することができないのであるか
ら、それだけ部品点数が多くなり、コスト高になるだけ
でなく重量も重くなる問題があった。
【0004】本発明は以上のような問題に鑑みて発明し
たもので、その目的は、過負荷防止機構の作動により過
負荷防止を行うことができ、且つ、駆動軸を遊転状態に
保持でき、しかも、その遊転時におけるチェンの引張力
の入力範囲を広げて熟練を要することなく遊転操作を行
えながら駆動軸に吊荷の荷重が作用しているときには実
質上遊転操作を行えない安全性の高い遊転機構とし、そ
の上過負荷防止機構のスリップ荷重を調整する調整部材
を、遊転保持を可能にする遊転機構の部品に利用し、そ
の部品点数を少なくできる捲上牽引機を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、ロードシーブ3を駆動する駆動軸5に装
着するメカニカルブレーキ9及び該メカニカルブレーキ
9のブレーキ押え8と、該ブレーキ押え8の外周部に支
持する駆動部材10との間に、摩擦板11、12と弾性
部材13及び過負荷設定調整部材14とを備えた過負荷
防止機構15を設け、前記駆動軸5の軸端部に前記駆動
軸5に対し回転不能で、かつ、軸方向移動不能なストッ
パー60を設けて、該ストッパー60と前記ブレーキ押
え8との間に、前記駆動軸5に対し相対回転不能とした
遊転操作ハンドル40を、前記調整部材14に対し近接
する第1位置と、離反する第2位置とにわたり軸方向移
動可能に介装して、該遊転操作ハンドル40を弾性押圧
部材70により、前記調整部材14に対し近接する第1
位置の方向に付勢する一方、前記調整部材14と前記操
作ハンドル40との間に、前記操作ハンドル40が第1
位置に位置するとき、前記ブレーキ押え8の前記駆動軸
5に対する所定角度以上の相対回転を規制し、所定角度
内の相対回転で前記ブレーキ押え8のブレーキ受け7に
対する螺進及び螺退を可能にし、前記操作ハンドル40
が第2位置に位置するとき規制解除となる回転規制手段
を設け、前記第2位置に位置させて規制解除した前記
操作ハンドル40の回転操作で、前記駆動軸5を回転さ
せ、この回転により前記ブレーキ押え8を非制動作用方
向に螺退させて遊転操作を可能とし、かつ、前記操作ハ
ンドル40と前記調整部材14との間に、前記操作ハン
ドル40の回転操作で遊転操作するとき、前記操作ハン
ドル40を前記調整部材14に、前記弾性押圧部材70
による押圧力で弾接させ、前記ブレーキ押え8の前記駆
動軸5に対する相対回転を抑制して、前記ロードシーブ
3の遊転状態を保持する遊転保持手段を設けたのであ
る。
【0006】また、遊転保持手段は、遊転保持面22と
この遊転保持面22に弾接して遊転保持する係合突起4
4とから成り、前記遊転保持面22と係合突起44との
一方を、調整部材14と遊転操作ハンドル40との対向
面の一方に、他方を前記調整部材14と遊端操作ハンド
ル40との他方に設けるのが好ましい。
【0007】また、ブレ−キ押え8の駆動軸5に対する
相対回転を規制する規制手段は、遊転保持手段の係合突
起44が係合する第1規制面21aと第2規制面21b
とを備え、遊転保持面22は、前記第2規制面21bに
連続して設けられていると共に、前記係合突起44の第
2規制面21bに対する対向面と前記第2規制面21b
との少なくとも一方に、遊転操作ハンドル40の遊転操
作方向への回転時、前記係合突起44を前記遊転保持面
22に案内する傾斜状ガイド面44aを設けるのが好ま
しい。
【0008】また、ブレーキ押え8と駆動部材10との
間に、該駆動部材10の駆動回転方向への回転時該駆動
部材10をブレーキ押え8に対しフリー回転可能とし、
非駆動回転方向への回転時、前記駆動部材10をブレー
キ押え8と一体回転可能とする一方向回転機構を設ける
と共に、該一方向回転機構は、前記ブレーキ押え8と駆
動部材10との対向面の一方に進退可能に保持する係合
体86と、前記駆動部材10の非駆動回転方向への回転
時、前記係合体86が係合する係合溝19とから成り、
この係合溝19が複数設けられているのが好ましい。
【0009】
【作用】前記遊転操作ハンドル40の非遊転操作時、前
記ブレーキ押え8を前記ブレーキ受け7に対して螺進及
び螺退させて前記メカニカルブレーキ9を作動させると
共に、前記調整部材14により定格負荷を調整できる過
負荷防止機構15も作動させることができる。また、前
記操作ハンドル40の遊転操作時、該操作ハンドル40
の回転操作で駆動軸5を回転させ、この回転により前記
ブレーキ押え8を非制動作用方向に螺退させて遊転操作
を可能とし、且つ、前記操作ハンドル40を前記調整部
材14に前記弾性押圧部材70による押圧力で弾接さ
せ、この弾接によりブレ−キ押え8の前記駆動軸5に対
する相対回転を抑制し、前記ロードシーブ3の遊転状態
を保持することにより前記ロードシーブ3を簡単に遊転
させることができる。
【0010】従って、前記過負荷防止機構15の作動に
より過負荷防止を行うことができながら、前記遊転操作
ハンドル40により熟練を要することなく前記駆動軸5
を遊転状態に保持でき、しかも、前記調整部材14を、
前記過負荷防止機構15の定格負荷を調整する部材と、
前記駆動軸5を遊転状態に保持する部材として共用でき
るから、それだけ部品点数を少なくすることができる。
【0011】尚、前記駆動軸5の遊転時、前記操作ハン
ドル40の前記突起44は前記調整部材14の前記遊転
保持面22に弾接しているだけであるから、前記過負荷
防止機構15が作動を始める定格負荷を変えることなく
前記駆動軸5を遊転状態に保持できるのであって、前記
調整部材14を共用部品として用いることができるので
ある。
【0012】また、遊転保持手段を遊転保持面22と係
合突起44とにより構成する場合、この突起44の遊転
保持面22への弾接により所望の遊転保持力を得ること
ができ、適切な遊転保持制御が可能となる。
【0013】その上、前記係合突起44の第2規制面2
1bに対向する対向面と第2規制面21bとの一方に前
記傾斜ガイド面44aを設けることにより、遊転操作
時、前記操作ハンドル40を回転するだけで、該ハンド
ル40を軸方向に引張って調整部材14に対し離反する
位置に移動させる操作が必要でなくなり、それだけ遊転
操作を向上できるのである。
【0014】また、ブレーキ押え8と駆動部材10との
間に、該駆動部材10の駆動回転方向への回転時該駆動
部材10をブレーキ押え8に対しフリー回転可能とし、
非駆動回転方向への回転時、前記駆動部材10をブレー
キ押え8と一体回転可能とする一方向回転機構を設ける
と共に、該一方向回転機構は、前記ブレーキ押え8と駆
動部材10との対向面の一方に進退可能に保持する係合
体86と、前記駆動部材10の非駆動回転方向への回転
時、前記係合体86が係合する係合溝19とから成り、
この係合溝19が複数設けられている場合、前記駆動部
材10の非駆動回転方向への回転、即ち逆回転により前
記ブレーキ押え8を逆回転させて捲下げや牽引解除を行
うとき、該駆動部材10を一回転させるまでもなく僅か
な角度の回転で前記係合体86が係合溝19に係合する
ことができるから、それだけ速やかに捲下げや牽引解除
を開始することができる。
【0015】
【実施例】図1に示したレバー式捲上牽引機は、所定間
隔を置いて対向状に配設された第1及び第2側板1、2
間に、ロードシーブ3をもつ筒軸4を回転自由に支持し
て、該筒軸4の中心孔に駆動軸5を相対回転可能に支持
すると共に、この駆動軸5の前記第2側板側突出端部と
前記ロードシーブ3との間に、複数の減速ギヤから成る
減速歯車機構6を介装し、該減速歯車機構6で前記駆動
軸5の回転動力を前記ロードシーブ3側に減速して伝達
するようにしている。
【0016】また、前記駆動軸5の前記第1側板側突出
部には、ブレーキ受け7とブレーキ押え8とを螺合する
と共に、前記ブレーキ受け7のボス部外周に制動板9
1、92と、制動爪93が係合する制動用爪車94とを
支持して、これら制動板91、92及び制動用爪車94
とを前記ブレーキ受け7とブレーキ押え8との間に介在
させ、これら各部材によりメカニカルブレーキ9を構成
している。尚、前記ブレーキ受け7は前記駆動軸5に設
ける止めリング71によりその軸方向移動を拘束されて
いる。また、止めリング71の代わりにコイルスプリン
グを用いてもよいし、コッターピンの打込みにより軸方
向移動を拘束してもよい。
【0017】また、前記ブレーキ押え8の外周部には、
後記するレバー30の揺動操作で回転させる駆動部材1
0を一方向回転機構を介して支持し、前記ブレーキ押え
8と前記駆動部材10との間に一対の摩擦板11、12
と弾性部材13及び過負荷設定調整部材14とから成る
過負荷防止機構15を設けているのであって、前記ブレ
ーキ押え8には、一方の制動板92に対向する押圧側面
をもった大径部81と、この大径部81に連続する中径
部82及び小径部83とを形成し、前記中径部82の外
周には前記弾性部材13の押圧力を受け止めて該押圧力
を一方の前記摩擦板12全体に伝達する押え板16の
回り止め用の凹溝84を設けると共に、前記小径部83
には前記弾性部材13の押圧力を調整して前記過負荷防
止機構15が作動を始める定格負荷を調整する前記調整
部材14を螺着している。この場合、前記調整部材14
は、螺着のみでもよいが、一般に過負荷防止装置に用い
られている回り止めワッシャを用いたり、ロックナット
を用いてもよい。また、図に示した実施例では、前記摩
擦板12及び押え板16はそれぞれ1枚ずつ設けている
が、その他複数枚ずつ設けてもよい。
【0018】また、前記駆動部材10は、垂直部10a
と後記する歯部32をもった筒状部10bとから成り、
半径方向中心部には前記調整部材14に向かって開放す
る環状の凹入部17を形成しており、該凹入部17に一
方の前記摩擦板12と前記押え板16とを内装して、前
記弾性部材13の押圧力が前記駆動部材10に伝達する
ようにすると共に、該駆動部材10を介して前記ブレー
キ押え8の前記大径部81と前記駆動部材10の垂直部
10bとの間に介装する他方の摩擦板11も押圧できる
ようにし、前記駆動軸5に定格負荷以上の荷重が作用す
るとき、前記駆動部材10とブレーキ押え8とがスリッ
プにより相対回転できるようにして、過負荷を防止する
ようにしている。尚、前記押え板16の内周面には内方
へ突出し、かつ、前記凹溝84に挿嵌する突出部18を
設け、前記押え板16の軸方向移動を可能にしながら、
前記ブレーキ押え8に対する相対回転ができないように
している。
【0019】また、一方向回転機構としては、図5に示
すように、前記ブレーキ押え8の中径部82の外周面に
凹部85を形成し、該凹部85内に係合体86をばね8
7を介して常時半径方向外側へ付勢するように保持する
一方、前記駆動部材10の内周面に、前記係合体86が
侵入可能で、周方向にクサビ状に延びる係合溝19を複
数(図面では8箇所)形成して、前記駆動部材10を、
図5に矢印で示す捲下げ方向に回転させたとき、前記駆
動部材10とブレーキ押え8とが一体的に結合し、捲下
げ時に前記過負荷防止機構15の伝達トルクよりも大き
い回転トルクを必要とする場合に対処できるようにして
いる。
【0020】また、前記レバー30は、前記メカニカル
ブレーキ9の外周部を被覆するブレーキカバー31の外
側部で前記駆動部材10の径方向外方部に対応する位置
に設けられ、前記駆動部材10における前記筒状部10
bの外周部に設けた歯部32に噛合可能な正逆転用爪を
備えた爪体33と、該爪体33を前記歯部32に係脱操
作する操作部34を備えているのであって、前記爪体3
3の切換えにより前記駆動部材10を正転又は逆転でき
るようにしている。
【0021】しかして、以上のように構成したレバー式
捲上牽引機において、前記駆動軸5の軸端部に前記駆動
軸5に対し回転不能で軸方向移動不能なストッパー60
を設けて、該ストッパー60と前記ブレーキ押え8との
間に、前記ブレーキ押え8側に突出する突起44をも
ち、前記駆動軸5に対し相対回転不能とした遊転操作ハ
ンドル40を軸方向移動可能に介装して、該遊転操作ハ
ンドル40を前記ブレーキ押え8側に付勢する一方、前
記調整部材14に、前記遊転操作ハンドル40の非遊転
操作時、前記ブレーキ押え8の前記駆動軸5に対する所
定角度以上の相対回転を規制して、所定角度内の相対回
転で前記ブレーキ押え8の前記ブレーキ受け7に対する
螺進及び螺退を可能にし、遊転操作ハンドル40の遊転
操作時規制解除となる回転規制手段を設け、前記操作ハ
ンドル40の遊転操作時、前記ハンドルの回転操作で駆
動軸5を回転させ、この回転によりブレーキ押えを非制
動作用方向に螺退させて遊転操作を可能とし、且つ前記
ハンドル軸40と前記調整部材14との間に前記ハンド
ル40の回転操作で遊転操作するとき、前記突起44先
端面を前記弾性押圧部材70による押圧力で前記調整部
材14に弾接させ、前記ブレーキ押え8の前記駆動軸5
に対する相対回転を抑制して、前記ロードシーブ3の遊
転状態を保持する遊転保持手段とを設けたのである。
【0022】即ち、前記駆動軸5における前記ブレーキ
押え8の外方側にセレーション部51を形成し、このセ
レーション部51に、外周部に係合凹溝61をもった大
径部62と前記セレーション部51に結合可能な筒状部
63とをもった前記ストッパー60をセレーション結合
し、ナット64の締め付けにより該ストッパー60を前
記駆動軸5に固定するのである。
【0023】また、前記筒状部63に前記操作ハンドル
40のボス部41を、該ボス部41に設けた嵌合孔42
により嵌合して、前記操作ハンドル40を前記駆動軸5
の軸方向移動可能で、かつ、回転可能にした状態で前記
ストッパー60の大径部62と駆動部材10との間に介
装すると共に、前記操作ハンドル40の周壁内周面には
軸方向に延びる凸条43を設けて、この凸条43を、図
4に示すように前記ストッパー60の大径部62の外周
部に設けた前記係合凹溝61に係合させ、この係合によ
り前記操作ハンドル40を前記駆動軸5に対し相対回転
不能にするのである。
【0024】また、前記操作ハンドル40のボス部41
の外側面と該ボス41に対向する前記ストッパー60の
大径部62の内側面との間には、これら各側面に接触す
るコイルスプリングから成る弾性押圧部材70を設け
て、前記操作ハンドル40を前記ストッパー60から離
反させる方向、即ち、前記ブレーキ押え8側へ付勢する
と共に、前記ボス部41の背面側における半径方向端部
に前記操作ハンドル40の付勢方向に突出する前記突起
44を対称状に一対設けるのである。
【0025】更に、前記調整部材14は、図3及び図7
に示したように、180度位相をずらせた対称位置に一
対の切欠部21を設けて、この切欠部21の周方向一側
面を第1規制面21aとし、他側面を21bとして、前
記操作ハンドル40の非遊転操作時には、前記突起44
が前記切欠部21内に位置し、前記第1及び第2規制面
21a,21bの範囲内での前記ブレ−キ押え8の駆動
軸5に対する相対回転が許容されるのであって、この状
態で、前記レバー30を揺動操作するとき、前記駆動部
材10は前記操作ハンドル40に対して相対回転するこ
とができ、前記ブレーキ押え8の前記ブレーキ受け7に
対する螺進及び螺退が可能となり前記ブレ−キ押え8の
螺進による前記メカニカルブレーキ9の作動により前記
駆動部材10の回転に追随して前記駆動軸5が回転でき
るようになり、荷物の捲上げ又は捲下げや牽引解除の操
作が可能となるのである。
【0026】また、前記調整部材14には、前記各切欠
部21に対し図3矢印で示した正転方向側に、前記操作
ハンドル40の操作時前記突起44の先端面が弾接する
前記遊転保持面22を前記第2規制面21bに連続して
対称状に設け、前記操作ハンドル40の操作により遊転
状態にできると共にこの遊転状態を保持できるようにす
るのである。即ち、前記駆動部材10を前記レバー30
の爪体33を介して回転固定した状態で、前記操作ハン
ドル40を前記ストッパー60側へ引き出すと共に、前
記駆動部材10に対して相対回転させることにより、前
記操作ハンドル40は駆動部材10に対し相対回転する
ことになり、この相対回転により前記駆動軸5が前記ハ
ンドル40と一体に回転し、この駆動軸5の回転により
該駆動軸5に螺着する前記ブレーキ押え8が前記ブレー
キ受け7から螺退するのであり、この螺退により前記駆
動軸5を遊転状態にできるのであって、このとき、前記
弾性押圧部材70の付勢で前記突起44の先端面が、図
2、3に示したように、前記遊転保持面22に弾接する
から、この弾接により前記操作ハンドル40が前記ブレ
ーキ押え8に対して相対回転するのを抑制でき、この抑
制により前記ロードシーブ3の遊転状態を保持できるの
である。
【0027】尚、図3において23は、前記操作ハンド
ル40を前記ブレーキ押え8及び駆動部材10に対して
回転操作するとき、前記突起44の当接により前記操作
ハンドル40を必要以上に回転させるのを防止する回転
規制部である。
【0028】また、図5に示すように、前記駆動部材1
0の内周面には前記係合溝19を45度の等間隔で8箇
所又はそれ以上形成することにより、前記レバー30の
操作による前記駆動部材10の非駆動回転方向への回
転、即ち逆回転により前記ブレーキ押え8を逆回転させ
るとき、少なくとも45度以内の回転で必ず前記係合体
86が係合溝19に係合でき、それだけ捲下げ及び牽引
解除を迅速に行うことができるのである。
【0029】次に、以上のように構成したレバー式捲上
牽引機の作用について説明する。
【0030】先ず、捲上げや牽引を行う場合には、前記
操作レバー30に設けた操作部34の操作で前記爪体3
3の送り爪を前記駆動部材10の歯部32に係合させ
て、前記レバー30の揺動操作を行うことにより、前記
ブレーキ押え8が前記駆動部材10とともに正転方向に
回転されるのである。この場合前記突起44は図3点線
で示したように前記切欠部21に位置しているから、こ
の正回転時には、前記ブレーキ押え8が前記ブレーキ受
け7側へ螺進し、前記メカニカルブレーキ9が作動し
て、前記駆動部材10の回転動力が前記過負荷防止機構
15及びメカニカルブレーキ9を介して前記駆動軸5へ
伝達され、この回転動力が前記駆動軸5から前記減速歯
車機構6及び筒軸4を介して前記ロードシーブ3側に伝
達され、捲上げや牽引が可能となるのである。そしてこ
の状態で、前記ロードシーブ3に前記調整部材14が調
整する定格負荷以上の荷重が作用した状態では、前記過
負荷防止機構15がスリップ作動して定格以上の捲上げ
や牽引を規制できるのである。
【0031】また、捲下げや牽引解除を行う場合には、
前記操作部34における爪体33の逆転用爪を前記駆動
部材10の歯部32に係合させて、前記レバー30を揺
動操作することにより、前記ブレーキ押え8が前記駆動
部材10とともに逆転方向に回転されるのであって、こ
の場合も前記突起44は前記切欠部21に位置している
から、前記ブレーキ押え8は前記駆動軸5に対して相対
回転して、前記ブレーキ受け7に対して螺退でき、前記
メカニカルブレーキ9の作動により前記駆動部材10の
回転に追随して前記駆動軸5を所定角度回転させられる
のであり、この回転により捲下げや牽引解除が可能とな
るのである。
【0032】この場合、前記レバー30の揺動操作によ
る前記駆動部材10の非駆動回転方向への回転、即ち逆
回転により前記ブレーキ押え8を逆回転させるのである
が、図5に示したように、前記駆動部材10の内周面に
45度の等間隔で前記係合体86が係合する前記係合溝
19を複数設けているから、該駆動部材10を一回転さ
せるまでもなく少なくとも45度の角度の回転で前記係
合体86を係合溝19に係合させることができ、それだ
け速やかに捲下げや牽引解除を開始することができる。
【0033】次に、前記駆動軸5を遊転状態にして、前
記チェンの負荷側への自由な伸長や短縮を行う場合につ
いて説明する。
【0034】先ず、前記爪体33の逆転用爪を前記駆動
部材10の前記歯部32に係合させて、前記操作ハンド
ル40の正転方向への回転時、前記駆動部材10が前記
操作ハンドル40と共回りできないようにする。そし
て、この状態で前記操作ハンドル40を前記弾性押圧部
材70に抗して前記ストッパー60側へ引き出して、即
ち、前記操作ハンドル40をブレーキ押え8に対しその
離反方向へ移動させ、前記操作ハンドル40を正転方向
へ回転操作するのである。このとき、前記爪体33の逆
転用爪が歯部32に係止している前記駆動部材10は正
転できないのに対し、前記ストッパー60を介して前記
操作ハンドル40とともに回転する前記駆動軸5は、正
転回転、即ち、前記ブレーキ押え8及び駆動部材10に
対して正転方向で、かつ、前記切欠部21の範囲以上に
相対回転でき、この相対回転で前記ブレーキ押え8を、
図1において前記ブレーキ受け7から離れる方向に軸方
向移動させ、前記メカニカルブレーキ9による制動作動
を解除することができ、前記駆動軸5、ひいてはロード
シーブ3を遊転状態にすることができるのである。そし
て、前記弾性押圧部材70の付勢で前記突起44の突出
先端面が、図2、3に示したように、前記遊転保持面2
2に弾接するのであって、この弾接により前記操作ハン
ドル40が前記ブレーキ押え8及び駆動部材10に対し
て相対回転するのを抑制できるから、前記ロードシーブ
3の遊転状態を保持することが可能となるのである。従
ってこの状態で前記チェンを負荷側に引張ることにより
迅速な伸長が行えるし、また、無負荷側に引張ることに
より負荷側のチェンの迅速な短縮が行えるのである。
【0035】尚、前記ロードシーブ3の遊転時、前記突
起44が前記遊転保持面22に弾接して前記調整部材1
4を軸方向に押圧しているだけであるから、前記突起4
4の押圧により前記調整部材14が回転して軸方向に移
動することはなく、前記過負荷防止機構15が作動を始
める定格荷重を変えることはないし、しかも、前記突起
44の先端面の前記遊転保持面22への弾接部を介して
回転トルクが前記調整部材14へ伝達されようとして
も、前記弾性部材13で軸方向移動が拘束されている前
記調整部材14の回転抵抗は、前記突起44が前記遊転
保持面22に弾接することによる回転抵抗より大きいか
ら、前記弾接部を介して伝達される回転トルクによって
前記調整部材14が回転することはない。従って、前記
調整部材14により予め調節した前記過負荷防止機構1
5が作動を始める定格荷重が変わることはない。この結
果、前記調整部材14を、前記過負荷防止機構15の定
格負荷を調整する部材と、前記ロードシーブ3を遊転状
態に保持する部材との共用部品として用いることができ
るのである。
【0036】また、前記調整部材14には前記回転規制
部23を設けているから、前記遊転保持面22に前記突
起44の先端面が弾接した状態で前記ブレーキ押え8が
前記駆動部材10とともに前記駆動軸5に対して相対回
転するとき、前記突起44の前記回転規制部23への回
転方向における当接によりそれ以上の回転を規制するこ
とができる。従って、前記ロードシーブ3を遊転させる
ために前記操作ハンドル40を前記ブレーキ押え8及び
駆動部材10に対して相対回転させるとき、前記回転規
制部23に対する前記突起44の回転方向前部の当接に
よりその回転角度を制限することができ、前記ブレーキ
押え8とブレーキ受け7との間隔を、前記ロードシーブ
3が遊転するのに必要な間隔より必要以上に広がらない
ようにできる。この結果、前記操作ハンドル40をブレ
ーキ押え8及び前記駆動部材10に対して相対回転させ
る遊転操作時、前記操作ハンドル40を必要以上回転さ
せることなく遊転操作が行えるのである。
【0037】更に、以上のように前記ロードシーブ3を
遊転状態に保持して、前記チェンの引張り力を強くし、
前記駆動軸5に逆転方向の強い力を作用させるときは、
前記突起44の先端面の前記遊転保持面22に対する弾
接が解除されて、前記突起44が前記切欠部21に戻っ
て、前記メカニカルブレーキ9が作動できる状態に戻る
のである。即ち、遊転状態において前記ロードシーブ3
に逆転方向の強い力が作用すると、前記ブレーキ押え8
は前記駆動軸5に螺着され、かつ、その回転慣性力は前
記駆動軸5に比較して大きいから、前記操作ハンドル4
0の回転に対して少し遅れて回転を始めることになり、
前記遊転保持面22に対して前記突起44が回転方向に
滑り、この結果、前記突起44の突出先端面と前記遊転
保持面22と弾接が解除されて、前記突起44が図3点
線で示したように前記切欠部21内に戻るのである。
【0038】尚、この場合、前記操作ハンドル40は前
記突起44の先端面の前記遊転保持面22に対する弾接
による相対回転抵抗に打ち勝って、前記ブレーキ押え8
及び駆動部材10に対して逆回転方向に相対回転するの
である。また遊転操作時、前記ブレーキ押え8が螺退す
るにつれ弾性押圧部材70の弾性復元力が増大する一
方、その弾性復元力が螺退したブレーキ押え8に作用す
ることになるので、この弾性押圧力の下での前記突起4
4の弾接による相対回転抵抗により遊転時におけるチェ
ンの引張り力の入力範囲を広げられ、遊転操作を熟練を
要することなく行えるのである。
【0039】また、前記操作ハンドル40の回転操作で
駆動軸5を巻上げ方向に回転させ、この駆動軸の回転に
よりブレーキ押え8を螺退させて遊転操作する構造であ
るから、前記チェンに作用する荷重により前記ロードシ
ーブ3から駆動軸5に逆転方向の負荷が作用していると
には、前記操作ハンドル40による遊転操作を行おう
としてもできないし、またできたしても、前記負荷によ
り、前記操作ハンドル40は前記駆動軸5とともに前記
ブレーキ押え8に対して逆回転方向に相対回転し、前記
突起44の先端面と前記遊転保持面22に対する弾接が
直ちに解除され前記メカニカルブレーキ9が制動できる
状態に戻ることになり、前記駆動軸5を遊転状態に保持
することが実質上できないことからその安全性も高めら
れるのである。
【0040】以上のように、前記遊転操作ハンドル40
の非遊転操作時には、前記ブレーキ押え8を前記ブレー
キ受け7に対して螺進及び螺退させて前記メカニカルブ
レーキ9を作動させ荷物の捲上げ捲下げや、牽引、牽引
解除の動作が行えると共に、このとき前記過負荷防止機
構15も作動させることができるのであり、しかも、前
記操作ハンドル40の遊転操作時には、該操作ハンドル
40を前記ブレーキ押え8に対して相対回転させ、前記
操作ハンドル40の突起44を前記遊転保持面22に弾
接させて前記駆動軸5の遊転状態を簡単に保持すること
により前記ロードシーブ3を遊転させることもできる。
【0041】従って、前記過負荷防止機構15の作動に
より過負荷防止を行うことができながら、前記遊転操作
ハンドル40により熟練を要することなく前記駆動軸5
を遊転状態に保持できるのであり、しかも、前記第1及
び第2規制面21a,21bをもった切欠部21と前記
遊転保持面22とを設けた前記調整部材14を、前記過
負荷防止機構15の定格負荷を調整する部品として用い
るだけでなく、前記駆動軸5を遊転状態に保持するため
の部品としても共用できるから、それだけ部品点数を少
なくすることができる。
【0042】尚、以上の実施例では、前記係合凹溝61
と前記凸条43との係合により前記操作ハンドル40を
前記駆動軸5に対して回転固定にしたが、前記ストッパ
ー60の前記筒状部63の外周面にセレーションを設け
て、前記操作ハンドル40のボス部41をセレーション
結合させてもよい。また、前記セレーション部51に結
合可能な筒状部63と大径部62とをもったストッパー
60を用いたが、前記筒状部63を前記大径部62と別
に形成してもよいし、更に、この場合、この筒状部63
を短い二つのスリーブから構成し、前記ブレーキ押え8
側に配置するスリーブの前記ストッパー60側端部に鍔
を設け、該鍔に前記操作ハンドル40のボス部41を当
接させるようにしてもよい。
【0043】また、図5に示したように、前記ブレーキ
押え8の中径部82に設けた凹部85に前記係合体86
を保持して、前記駆動部材10の内周面に設けた前記係
合溝19に係合するようにしたが、前記係合体86を前
記駆動部材10側に保持して、前記中径部82の外周面
に設ける係合溝に係合するようにしてもよい。
【0044】以上説明した実施例は、前記操作ハンドル
40により遊転操作する場合、先ず前記操作ハンドル4
0を軸方向外方に引出した後、回転させて前記係合突起
44を遊転保持面22に弾接するようにしたが、図6及
び図8に示したように、前記係合突起44の第2規制面
21bに対する対向面に、前記操作ハンドル40の遊転
保持面22に案内する傾斜状ガイド面44aを形成する
ことにより、前記操作ハンドル40を軸方向外方に引き
出す操作をしなくとも、回転させるだけで前記調整部材
14に対し離反する位置に移動させて前記係合突起44
を遊転保持面22に案内させられるのである。
【0045】従って、操作ハンドル40を軸方向外方に
引き出す操作が必要でなくなり、それだけ遊転操作時の
操作性を向上できるのである。
【0046】また、以上説明した実施例は、前記係合突
起44を前記操作ハンドル40の調整部材14への対向
面に突設し、前記調整部材14に前記第1及び第2規制
面21a,21bをもった切欠部21を設けると共に前
記操作ハンドル40との対向面に前記第2規制面21b
に連続する遊転保持面22を設けたが、前記係合突起3
1を前記調整部材14に設け、前記第1及び第2規制面
21a,21b及び遊転保持面22を前記操作ハンドル
40に設けてもよい。
【0047】更に、前記傾斜状ガイド面を設ける場合、
前記係合突起44に設ける以外、前記第2規制面21b
に設けてもよいし、双方に設けてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る捲上
牽引機では、ロードシーブ3を駆動する駆動軸5の周り
に装着するメカニカルブレーキ9及び該メカニカルブレ
ーキ9のブレーキ押え8と、該ブレーキ押え8の外周部
に支持する駆動部材10との間に、摩擦板11、12と
弾性部材13及び調整部材14とを備えた過負荷防止機
構15を設けた捲上牽引機において、前記駆動軸5の軸
端部に前記駆動軸5に対し回転不能で、かつ、軸方向移
動不能なストッパー60を設けて、該ストッパー60と
前記ブレーキ押え8との間に、前記駆動軸5に対し相対
回転不能とした遊転操作ハンドル40を、前記調整部材
14に対し近接する第1位置と、離反する第2位置とに
わたり軸方向移動可能に介装して、該遊転操作ハンドル
40を弾性押圧部材70により、前記調整部材14に対
し近接する第1位置の方向に付勢する一方、前記調整部
材14と前記操作ハンドル40との間に、前記操作ハン
ドル40が第1位置に位置するとき、前記ブレーキ押え
8の前記駆動軸5に対する所定角度以上の相対回転を規
制し、所定角度内の相対回転で前記ブレーキ押え8のブ
レーキ受け7に対する螺進及び螺退を可能にし、前記操
作ハンドル40が第2位置に位置するとき規制解除とな
る回転規制手段とを設け、前記第2位置に位置させて規
制解除した前記操作ハンドル40の回転操作で、前記駆
動軸5を回転させ、この回転により前記ブレーキ押え8
を非制動作用方向に螺退させて遊転操作を可能とし、か
つ、前記操作ハンドル40と前記調整部材14との間
に、前記操作ハンドル40の回転操作で遊転操作すると
き、前記操作ハンドル40を前記調整部材14に、前記
弾性押圧部材70による押圧力で弾接させ、前記ブレー
キ押え8の前記駆動軸5に対する相対回転を抑制して、
前記ロードシーブ3の遊転状態を保持する遊転保持手段
を設けたから、前記遊転操作ハンドル40の非遊転操作
時には、前記ブレーキ押え8を前記ブレーキ受け7に対
して螺進及び螺退させて前記メカニカルブレーキ9を作
動させ荷物の捲上げ捲下げや、牽引、牽引解除の動作が
行えると共に、このとき前記過負荷防止機構15も作動
させることができるのであり、しかも、前記操作ハンド
ル40の遊転操作時、該操作ハンドル40の回転操作で
駆動軸5を回転させ、この回転により前記ブレーキ押え
を非制動方向に螺退させて遊転操作を可能とし且つ
前記操作ハンドル40を前記調整部材14に前記弾性押
圧部材70による押圧力で弾接させて前記駆動軸5の遊
転状態を保持することにより前記ロードシーブ3を遊転
させることもできる。
【0049】従って、前記過負荷防止機構15の作動に
より過負荷防止を行うことができながら、前記遊転操作
ハンドル40により熟練を要することなく前記ロードシ
ーブ3を遊転状態に保持できるのであり、しかも、駆動
軸5に逆転方向の負荷が作用しているときには駆動軸5
を遊転状態に保持することが実質上できないので、その
安全性も高められるのである。その上、前記調整部材1
4を、前記過負荷防止機構15の定格負荷を調整する部
品として用いるだけでなく、前記ロードシーブ3を遊転
状態に保持するための部品としても共用できるから、そ
れだけ部品点数を少なくすることができる。
【0050】また、遊転保持手段を遊転保持面22と係
合突起44とにより構成する場合、この突起44の遊転
保持面22への弾接により所望の遊転保持力を得ること
ができ、適切な遊転保持制御が可能となる。
【0051】その上、前記係合突起44の第2規制面2
1bに対向する対向面と第2規制面21bとの一方に前
記傾斜ガイド面44aを設けることにより、遊転操作
時、前記操作ハンドル40を回転するだけで該ハンドル
40を軸方向に引張って調整部材14に対し離反する位
置に移動させる操作が必要でなくなり、それだけ遊転操
作を向上できるのである。
【0052】また、ブレーキ押え8と駆動部材10との
間に、該駆動部材10の駆動回転方向への回転時該駆動
部材10をブレーキ押え8に対しフリー回転可能とし、
非駆動回転方向への回転時、前記駆動部材10をブレー
キ押え8と一体回転可能とする一方向回転機構を設ける
ことにより、前記駆動部材10の非駆動回転方向への回
転、即ち逆回転により前記ブレーキ押え8を逆回転させ
て捲下げや牽引解除を行うとき、該駆動部材10を一回
転させるまでもなく僅かな角度の回転で前記係合体86
が係合溝19に係合することができるから、それだけ速
やかに捲下げや牽引解除を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すレバー式捲上牽引機の
縦断側面である。
【図2】遊転状態を示す要部断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】遊転操作ハンドルとストッパーとの係合を示す
説明図である。
【図5】一方向回転駆動機構の説明図である。
【図6】係合突起を変更した操作ハンドルの他側を示す
もので、調整部材との対向面からみた内面図。
【図7】調整部材のみの正面図。
【図8】図6に示した操作ハンドルの係合突起が遊転保
持面に案内される作用を示す説明図。
【図9】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
3 ロードシーブ 5 駆動軸 7 ブレーキ受け 8 ブレーキ押え 9 メカニカルブレーキ 10 駆動部材 11,12 摩擦板 13 弾性部材 14 調整部材 15 過負荷防止機構 19 係合溝 21a 第1規制面 21b 第2規制面 22 遊転保持面 40 遊転操作ハンドル 44 係合突起 44a 傾斜ガイド面 60 ストッパー 86 係合体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロードシーブ(3)を駆動する駆動軸
    (5)に装着するメカニカルブレーキ(9)及び該メカ
    ニカルブレーキ(9)のブレーキ押え(8)と、該ブレ
    ーキ押え(8)の外周部に支持する駆動部材(10)と
    の間に、摩擦板(11、12)と弾性部材(13)及び
    過負荷設定調整部材(14)とを備えた過負荷防止機構
    (15)を設け、前記駆動軸(5)の軸端部に前記駆動
    軸(5)に対し回転不能で、かつ、軸方向移動不能な
    トッパー(60)を設けて、該ストッパー(60)と前
    記ブレーキ押え(8)との間に、前記駆動軸(5)に対
    し相対回転不能とした遊転操作ハンドル(40)を、
    記調整部材(14)に対し近接する第1位置と、離反す
    る第2位置とにわたり軸方向移動可能に介装して、該遊
    転操作ハンドル(40)を弾性押圧部材(70)によ
    り、前記調整部材(14)に対し近接する第1位置の方
    向に付勢する一方、 前記調整部材(14)と前記操作ハンドル(40)との
    間に、前記操作ハンドル(40)が第1位置に位置する
    とき、前記ブレーキ押え(8)の前記駆動軸(5)に対
    する所定角度以上の相対回転を規制し、所定角度内の相
    対回転で前記ブレーキ押え(8)のブレーキ受け(7)
    に対する螺進及び螺退を可能にし、前記操作ハンドル
    (40)が第2位置に位置するとき規制解除となる回転
    規制手段とを設け、前記第2位置に位置させて規制解除
    した前記操作ハンドル(40)の回転操作で、前記駆動
    軸(5)を回転させ、この回転により前記ブレーキ押え
    (8)を非制動作用方向に螺退させて遊転操作を可能と
    し、かつ、前記操作ハンドル(40)と前記調整部材
    (14)との間に、前記操作ハンドル(40)の回転操
    作で遊転操作するとき、前記操作ハンドル(40)を前
    記調整部材(14)に、前記弾性押圧部材(70)によ
    る押圧力で弾接させ、前記ブレーキ押え(8)の前記駆
    動軸(5)に対する相対回転を抑制して、前記ロードシ
    ーブ(3)の遊転状態を保持する遊転保持手段を設けて
    いることを特徴とする捲上牽引機。
  2. 【請求項2】 遊転保持手段は、遊転保持面(22)と
    この遊転保持面(22)に弾接して遊転保持する係合突
    起(44)とから成り、前記遊転保持面(22)と係合
    突起(44)との一方を、過負荷設定調整部材(14)
    と遊転操作ハンドル(40)との対向面の一方に、他方
    を前記調整部材(14)と遊転操作ハンドル(40)と
    の他方に設けている請求項1記載の捲上牽引機。
  3. 【請求項3】 ブレ−キ押え(8)の駆動軸(5)に対
    する相対回転を規制する規制手段は、遊転保持手段の係
    合突起(44)が係合する第1規制面(21a)と第2
    規制面(21b)とを備え、遊転保持面(22)は、前
    記第2規制面(21b)に連続して設けられていると共
    に、前記係合突起(44)の第2規制面(21b)に対
    する対向面と前記第2規制面(21b)との少なくとも
    一方に、遊転操作ハンドル(40)の遊転操作方向への
    回転時、前記係合突起(44)を前記遊転保持面(2
    2)に案内する傾斜状ガイド面(44a)を備えている
    請求項2記載の捲上牽引機。
  4. 【請求項4】 ブレーキ押え(8)と駆動部材(10)
    との間に、該駆動部材(10)の駆動回転方向への回転
    時該駆動部材(10)をブレーキ押え(8)に対しフリ
    ー回転可能とし、非駆動回転方向への回転時、前記駆動
    部材(10)をブレーキ押え(8)と一体回転可能とす
    る一方向回転機構を設けると共に、該一方向回転機構
    は、前記ブレーキ押え(8)と駆動部材(10)との対
    向面の一方に進退可能に保持する係合体(86)と、前
    記駆動部材(10)の非駆動回転方向への回転時、前記
    係合体(86)が係合する係合溝(19)とから成り、
    この係合溝(19)が複数設けられている請求項1記載
    の捲上牽引機。
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