JP2000136093A - 巻上機の過負荷防止装置 - Google Patents

巻上機の過負荷防止装置

Info

Publication number
JP2000136093A
JP2000136093A JP10309737A JP30973798A JP2000136093A JP 2000136093 A JP2000136093 A JP 2000136093A JP 10309737 A JP10309737 A JP 10309737A JP 30973798 A JP30973798 A JP 30973798A JP 2000136093 A JP2000136093 A JP 2000136093A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressing
movable body
drive member
pressure receiving
driving member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10309737A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Samejima
安広 鮫島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BAITARU KOGYO KK
VITAL CHAIN BLOCK Manufacturing
Original Assignee
BAITARU KOGYO KK
VITAL CHAIN BLOCK Manufacturing
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BAITARU KOGYO KK, VITAL CHAIN BLOCK Manufacturing filed Critical BAITARU KOGYO KK
Priority to JP10309737A priority Critical patent/JP2000136093A/ja
Publication of JP2000136093A publication Critical patent/JP2000136093A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 過負荷であっても荷物を巻き降ろすことので
きる巻上機の過負荷防止装置の提供。 【解決手段】 駆動軸6に固定された受圧部材7と、駆
動軸に進退可能に螺合され逆転防止輪11及び摩擦部材9,
10を介して受圧部材を押圧して回転させる押圧駆動部材
8と、押圧駆動部材に対し回転不能に設けられた円錐台
形部材16と、円錐台付勢部材17により円錐台形部材と押
圧駆動部材とに摩擦接触するよう設けられた回転駆動部
材15とを備え、回転駆動部材には、押圧駆動部材との接
触面に開口して、可動体付勢部材23及び可動体24を収容
する収容穴15b が形成され、可動体は、可動体付勢部材
により押圧駆動部材側に付勢されており、押圧駆動部材
の接触面の一部に、可動体の約半分が突入可能な深さの
係止溝80が形成され、係止溝は、巻下側が当接面に、巻
上側が傾斜面に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、チェーンブロッ
クや手動ホイスト等の巻上機に適用される過負荷防止装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】巻上機の過負荷防止装置として、出願人
は、先に、特公平1−17994号公報に記載のものを
提供した。この過負荷防止装置は、図7に示すように、
ロードシーブaに回転力を伝達する駆動軸bと、この駆
動軸bに固定された受圧部材cと、前記駆動軸bに進退
可能に螺合され、前記受圧部材cに外嵌された逆転防止
輪d及びその両面に配置された一対の摩擦部材e,fを
介して、受圧部材cを押圧して回転させる押圧駆動部材
gと、この押圧駆動部材gに対し回転不能で軸方向移動
可能に設けられ、外周面が受圧部材cの側に行くに従っ
て縮径して形成された円錐台形部材hの外周面と、この
円錐台形部材hの外周面に倣う内周面を有し、円錐台形
部材hと押圧駆動部材gの軸方向先端側端面とに摩擦接
触するよう外嵌された回転駆動部材jとを備え、円錐台
形部材が押圧駆動部材に向けて円錐台付勢部材によって
付勢されてなるものである。この装置では、巻上げに必
要な回転駆動部材の回転トルクが、円錐台付勢部材によ
り回転駆動部材と円錐台形部材ないし押圧駆動部材の間
に与えられる摩擦力を越えると回転駆動部材が空転する
ことによって、回転駆動部材に加わった過負荷が駆動軸
に加えられるのを防止すると共に、回転駆動部材と円錐
台形部材との接触面を円錐面とすることによって摩擦に
よる摩耗の影響を小さくしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、荷重を巻き降ろす途中に不測の衝撃が働い
て、過負荷状態になり、過負荷防止装置が作動した場
合、円錐台形部材及び押圧駆動部材に対して回転駆動部
材がスリップするため、巻上機の操作が不能になる事態
となるおそれがあった。よって、ロードシーブに巻き掛
けられたチェーンに荷物が宙吊り状態となり、荷物の巻
き下げができなくなるというおそれがあった。あるいは
レバーホイストによって荷締めした後に荷崩れによって
過負荷がかかった場合、ロープを緩めることができず、
ロープを切断しなければならないおそれがあった。この
発明は簡単な構成により上記課題を解決するためになさ
れたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、ロードシー
ブに回転力を伝達する駆動軸と、この駆動軸に固定され
た受圧部材と、前記駆動軸に進退可能に螺合され、前記
受圧部材に外嵌された逆転防止輪及びその両面に配置さ
れた一対の摩擦部材を介して、受圧部材を押圧して回転
させる押圧駆動部材と、この押圧駆動部材に対し回転不
能で軸方向移動可能に設けられ、外周面が受圧部材の側
に行くに従って縮径して形成された円錐台形部材と、こ
の円錐台形部材の外周面に倣う内周面を有して、円錐台
形部材の外周面と押圧駆動部材の軸方向先端側端面とに
摩擦接触するよう外嵌された回転駆動部材とを備え、円
錐台形部材が押圧駆動部材に向けて円錐台付勢部材によ
って付勢されてなる巻上機に適用される。
【0005】そして、この発明の巻上機の過負荷防止装
置は、上記のような巻上機において、前記回転駆動部材
には、前記押圧駆動部材との接触面に開口して、可動体
を収容する収容穴が形成され、可動体は収容穴の中で出
没可能で周方向移動不可に保持され、前記可動体は、可
動体付勢部材により前記押圧駆動部材の側に付勢されて
おり、前記押圧駆動部材の接触面の前記収容穴と同一半
径上に、前記可動体の一部が潜入可能な深さの係止溝が
形成され、この係止溝は、前記可動体が周方向に移動可
能な長さを有し、しかも巻上側の端部が巻上側に行くに
従って浅くなり接触面の表面に連続するよう形成され、
巻下側の端部は、可動体が巻下方向に移動できない当接
面に形成されていることを特徴とする。又は、この発明
の巻上機の過負荷防止装置は、前記巻上機において、前
記押圧駆動部材には、前記回転駆動部材との接触面に開
口して、可動体を収容する収容穴が形成され、可動体は
収容穴の中で出没可能で周方向移動不可に保持され、前
記可動体は、可動体付勢部材により前記回転駆動部材の
側に付勢されており、前記回転駆動部材の接触面の前記
収容穴と同一半径上に、前記可動体の一部が没入可能な
深さの係止溝が形成され、この係止溝は、前記可動体が
周方向に移動可能な長さを有し、しかも巻下側の端部が
巻下側に行くに従って浅くなり接触面の表面に連続する
よう形成され、巻上側の端部は、可動体が巻上方向に移
動できない当接面に形成されていることを特徴とする。
【0006】なお、上記いずれかの構成に加えて、前記
押圧駆動部材は、受圧部材の側にフランジ部を形成され
ると共に、受圧部材と反対方向にボス部を延出して形成
されてなり、前記ボス部には、基端部に前記円錐台形部
材がスプライン嵌合されると共に、中間部に前記円錐台
付勢部材が外嵌されてナットにより位置決めされてお
り、前記押圧駆動部材のフランジ部は、一端面を前記摩
擦部材に当接される一方、他端面を前記回転駆動部材に
当接されるよう構成すれば好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の「巻上機の過負
荷防止装置」について、さらに詳細に説明する。図1
は、この発明の過負荷防止装置が適用されたチェーンブ
ロックの一実施例を示す断面図であり、また、図6はそ
の主要部の分解斜視図である。さらに、図2及び図3
(b)は、図1におけるA−A断面図とB−B断面図で
ある。なお、図3(a)は、図3(b)のC−C部分断
面図である。
【0008】図1において、一定の間隔で平行に保持さ
れた一対の側板1,2の間には、ロードシーブ3が設け
られており、このロードシーブ3は、前記側板1,2に
支持された軸受4,5により回転可能に保持されてい
る。ロードシーブ3の中心部には軸孔3aが貫通されて
おり、この軸孔3aには駆動軸6が回転可能に挿通され
ている。駆動軸6の両端は、前記ロードシーブ3の左右
両端から突出している。
【0009】駆動軸6の左側の突出部は、図示しない減
速歯車伝動系列を介してロードシーブ3に連結されてい
る。一方、駆動軸6の右側の突出部には、ネジ部6aが
形成され、そのネジ部6aには、ロードシーブ3を駆動
する手段が設けられている。すなわち、駆動軸6のネジ
部6aには、側板2に近い方から、受圧部材7と押圧駆
動部材8とが螺合されており、受圧部材7はネジ部6a
の最内部までねじ込まれて駆動軸6に固定されている。
【0010】受圧部材7は、大径のディスク部7aと小
径のボス部7bとを同心に有しており、ディスク部7a
は側板2に近接し、ボス部7bはディスク部7aの中央
部から軸方向先端側(右向き)に延出して形成されてい
る。受圧部材7の前記ボス部7bには、一対の摩擦部材
9,10に挟まれた逆転防止輪11が外嵌されている。
逆転防止輪11とその両側に配設された摩擦部材9,1
0とは、押圧駆動部材8により受圧部材7のディスク部
7aに押圧されるようになっている。
【0011】逆転防止輪11は、その外周に円周方向の
一方へ傾斜する係止歯11aを備えており、その係止歯
11aが側板2に枢支されたラチェット爪12と係合す
ることにより、逆転防止輪11は逆転が防止され、捲上
げ方向にのみ回転可能とされている。よって、押圧駆動
部材8が正転すると、駆動軸6に沿って押圧駆動部材8
が軸方向基端側(左向き)に移動し、押圧駆動部材8が
摩擦部材9,10と逆転防止輪11とを受圧部材7のデ
ィスク部7aに押圧して付勢し、押圧駆動部材8と受圧
部材7とを結合することができる。これにより、押圧駆
動部材8の回転を、受圧部材7や駆動軸6及び減速歯車
伝動系列を介してロードシーブ3に伝達し、ロードシー
ブ3に巻き掛けられたリンクチェーン13に吊り下げら
れた荷物14を巻き上げることができる。
【0012】押圧駆動部材8は、図1及び図5に示すよ
うに、受圧部材7側の軸方向基端側にフランジ部8aを
形成されており、そのフランジ部8aの中心部から軸方
向先端側にボス部8bを延出して形成されてなる。な
お、フランジ部8aの軸方向基端面には、受圧部材7の
ボス部7bの軸方向先端部が僅かに差し込み可能な差込
穴8cが形成されている。この差込穴8cの直径は、受
圧部材7のボス部7bの外径よりも大きく形成され、ボ
ス部7bが押圧駆動部材8に直接接触しないようにして
いる。
【0013】押圧駆動部材8のフランジ部8aは、径方
向外側の軸方向基端面が摩擦部材10に当接可能とされ
ると共に、径方向外側の軸方向先端面が後述する回転駆
動部材15に当接されて配置される。つまり、摩擦部材
10と対面する押圧駆動部材8の軸方向基端面が押圧摩
擦面8dとされ、回転駆動部材15と対面する軸方向先
端側端面が支持摩擦面8eとされている。
【0014】押圧駆動部材8のボス部8bは、基端部に
大径部が形成される一方、先端部はネジが切られた小径
部とされている。押圧駆動部材8のボス部8bには、円
錐台形部材16が外嵌されて設けられる。この円錐台形
部材16は、軸方向基端側に行くに従って縮径された略
筒状に形成され、その軸方向基端部には、径方向内向き
に鍔状の内向フランジ16aが一体形成されている。そ
して、この内向フランジ16aの内周部が、図2に示す
ように、前記ボス部8bの軸方向基端側の大径部にスプ
ライン嵌合されて、押圧駆動部材8に対する軸方向の移
動が可能で且つ周方向の相対回転が阻止されて設けられ
る。
【0015】押圧駆動部材8のボス部8bの小径部には
円錐台付勢部材(板バネ)17が装着されており、この
円錐台付勢部材17の外周部は、円錐台形部材16の内
向フランジ16aの軸方向先端面に当接され、内向フラ
ンジ16aを押圧駆動部材8の支持摩擦面8eの側に付
勢している。なお、円錐台付勢部材17は、押圧駆動部
材8のボス部8bの小径部に座金18を介して螺合され
る調節固定用ナット19により位置決めされ、前記調節
固定用ナット19の螺合位置に応じて円錐台形部材16
に対する円錐台付勢部材17の押圧力を調整可能とされ
ている。
【0016】円錐台形部材16のテーパ状外周面を構成
する外周摩擦面16bには、回転駆動部材15が外嵌さ
れて設けられる。つまり、回転駆動部材15は、前記外
周摩擦面16bと適合した円錐内周面15aを備え、そ
の円錐内周面15aに円錐台形部材16が嵌合されて設
けられる。そして、回転駆動部材15は、円錐台形部材
16の外周摩擦面16b、及び押圧駆動部材8の支持摩
擦面8eに当接されて支持される。なお、回転駆動部材
15には、手鎖20が巻き掛けられており、その手鎖2
0を引っ張り操作することにより、回転駆動部材15に
正転又は逆転の回転力が与えられる。
【0017】駆動軸6の軸方向先端側の端部には、ナッ
ト21が螺合され、駆動軸6に差し込まれた抜止ピン2
2により緩みが生じないようにされている。このナット
21により、押圧駆動部材8の軸方向先端側への必要以
上の移動が阻止される。
【0018】押圧駆動部材8の支持摩擦面8eへ当接さ
れる回転駆動部材15の軸方向基端面には、収容穴15
bが軸方向基端側に開口して形成されている。この収容
穴15bには、可動体付勢部材23を穴底側に入れ、可
動体付勢部材23を介して可動体を構成する転動体24
が収容されている。転動体24は押圧駆動部材8の周方
向に転動可能な形状に形成されている。可動体は、実施
例では、球体に形成されており、製造工程上、押圧駆動
部材8の摩擦面上の滑動確保の点等から好ましい。収容
穴15bは、転動体24を回転駆動部材15に対して周
方向及び半径方向のいずれにも移動しないように囲む手
段である。転動体24が球形の場合、円筒形の穴が製作
上好ましい可動体付勢部材23は、転動体24を収容穴
15bから開口外へ押し出す方向のバネ力を有するもの
で、転動体24が収容穴15bから直径の略半分まで押
出しうるまで付勢力を加えられる長さが必要である。可
動体付勢部材23の付勢力は、転動体24が収容穴15
bから容易に出没し得る程度の強さが好ましい。容易に
出没し得るというのは、押圧駆動部材8に対して回転駆
動部材15が周方向に回転したとき、押圧駆動部材8に
形成される後述の係止溝80内に向けて押出し、係止溝
80の傾斜面に沿って支障なく押し戻され得る程度とい
うことである。転動体24は、収容穴15bの内径より
若干小径の球体に形成され、可動体付勢部材23を圧縮
して収容穴15b内に入れられる。それ故、転動体24
は収容穴15bから出る方向に、つまり軸方向基端側の
押圧駆動部材8のフランジ部8aの側に常時付勢される
ことになる。
【0019】一方、押圧駆動部材8の支持摩擦面8eの
周方向の一部には、係止溝80が形成されている。係止
溝80は、図6に示すように、前記収容穴15bと同一
半径上に形成されている。係止溝80は、前記転動体2
4の約半分が没入可能な深さであり、係止溝80内を転
動体24が押圧駆動部材の周方向に移動可能に形成され
ている。図5の例では、係止溝80は、押圧駆動部材8
のフランジ部8aの外周縁に形成されており、外周面8
dまで開いているが、転動体24は収容穴15bによっ
て半径方向の移動が規制されているから、図5に示す係
止溝80に対しても周方向にのみ移動する。係止溝80
は、押圧駆動部材8の軸方向先端側の面に開口して形成
されており、図5に示す例では、巻下側の端面が支持摩
擦面8eに対して垂直に形成されて当接面80aを形成
している。一方、巻上側は巻上側に行くに従って浅くな
る傾斜面80bに形成されている。つまり、係止溝80
は、支持摩擦面8eから軸方向基端側に転動体24の約
半径分の長さだけ窪んで当接面80aが形成された後、
その支持摩擦面8eと平行な底面80cが押圧駆動部材
8の周方向に少し延びて形成された後、巻上側に転動体
24が出没可能な傾斜面80bが形成されている。当接
面80aは、転動体24の略半分が収容穴15bに埋没
した状態で係止溝80内を巻下方向に転動されたとき、
転動体24の巻下方向の移動を阻止し、回転駆動部材1
5の押圧駆動部材8に対する回転を阻止する。傾斜面8
0bは、当接面80aに当接している転動体24を収容
穴15bによって案内して巻上方向に移動したとき、可
動体付勢部材23の付勢力に抗して転動体24を収容穴
15b内に埋没させながら、巻上方向に移動可能とす
る。
【0020】次に、この実施例のチェーンブロックの使
用状態について説明する。円錐台付勢部材17の押圧力
によって円錐台形部材16の外周摩擦面16bと回転駆
動部材15の円錐内周面15aとの間、及び押圧駆動部
材8の支持摩擦面8eと回転駆動部材15の軸方向基端
面との間に、それぞれ所定の摩擦力が働いている。
【0021】手鎖20の引っ張り操作により、巻上側
(正転側)に回転駆動部材15を回転させると、これに
追動して押圧駆動部材8も回転して駆動軸6に沿って軸
方向基端側へ螺進し、摩擦部材9,10や逆転防止輪1
1が押圧駆動部材8によって受圧部材7のディスク部7
aに押し付けられ、受圧部材7と押圧駆動部材8とが結
合することになる。そして、受圧部材7と駆動軸6とは
一体に回転されるため、結局、回転駆動部材15の回転
は駆動軸6に伝達され、この駆動軸6の回転は減速歯車
伝動系列を介してロードシーブ3に伝達され、ロードシ
ーブ3に巻き掛けられたチェーン13を介して荷物14
を巻き上げることができる。
【0022】一方、これとは逆に、手鎖20を操作し
て、回転駆動部材15を巻下側(逆転側)に回転させる
と、これに追動して押圧駆動部材8が駆動軸6に沿って
軸方向先端側に螺退する。そのため、押圧駆動部材8と
受圧部材7との結合が解かれて、駆動軸6は吊り下げた
荷14の荷重により逆転し、それにより押圧駆動部材8
が駆動軸6に沿って軸方向基端側へ螺進して受圧部材7
と結合し、逆転防止輪11とラチェット爪12の作用で
荷の巻下げが停止される。この動作を繰り返すことによ
り、巻下げを順次行うことができる。
【0023】ところで、過負荷の荷を巻き上げる場合に
は、回転駆動部材15に加わる回転力は、円錐台付勢部
材17による円錐台形部材16と回転駆動部材15との
間、及び押圧駆動部材8と回転駆動部材15との間に働
く摩擦力より大きくなって、回転駆動部材15は空転
し、これにより過負荷状態での巻き上げは阻止される。
【0024】一方、過負荷の荷を巻き下げる場合にも、
円周台形部材16の外周摩擦面16bや押圧駆動部材8
の支持摩擦面8eに対して回転駆動部材15が図4
(a)の矢印Pの方向に滑ってある程度空転することに
なるが、回転駆動部材15の収容穴15bが押圧駆動部
材8の係止溝80と対応した位置まで相対回転が行われ
ると、収容穴15b内の転動体24が可動体付勢部材1
5bの付勢力により係止溝80内に一部突入して、回転
駆動部材15の巻下方向Pの回転力を押圧駆動部材8に
伝達させることができ、それ以降は通常負荷の場合と同
様に巻き下げ操作を行うことが可能となる。つまり、回
転駆動部材15が反時計方向に回転されると、転動体2
4の約半分が係止溝80内に突入して、係止溝80の巻
下側の当接面80aに当接され、回転駆動部材15と押
圧駆動部材8とを一体回転させることができ、強制巻下
が可能となる。
【0025】なお、過負荷の荷を巻き上げる場合には、
円周台形部材16の外周摩擦面16bや押圧駆動部材8
の支持摩擦面8eに対して回転駆動部材15が図4
(b)の矢印Q方向に滑ってある程度空転した後、回転
駆動部材15の収容穴15bが押圧駆動部材8の係止溝
80と対応した位置まで相対回転が行われると、収納穴
15b内の転動体24が可動体付勢部材23の付勢力に
より係止溝80内に突入することになる。しかし、この
場合は、係止溝80の巻上側の傾斜面80bは、収容穴
15bに規制されて一緒に移動する転動体24を可動体
付勢部材23に抗して埋没させ得る程度に傾斜して形成
されているので、転動体24は容易に係止溝80の傾斜
面80bを通過し、過負荷の状態において回転駆動部材
15によって押圧駆動部材8が強制的に回転させられる
おそれはない。(図4(b))。つまり、回転駆動部材
15を時計方向(矢印Q方向)に回転させても、転動体
24は押圧駆動部材8の係止溝80や転動体24の存在
に関係なく空転し、過負荷での巻上を引き起こすおそれ
を回避できる。
【0026】この発明の「巻上機の過負荷防止装置」
は、上記実施の構成に限らず適宜変更可能である。例え
ば、上記実施例においては、回転駆動部材15に可動体
付勢部材23や転動体24を収容する収容穴15bを形
成する一方、押圧駆動部材8に係止溝80を形成した
が、これとは逆に、押圧駆動部材8に可動体付勢部材2
3や転動体24を収容する収容穴を形成する一方、回転
駆動部材15に係止溝を形成してもよい。この場合に
は、転動体24を可動体付勢部材23によって回転駆動
部材15の側に付勢しておき、回転駆動部材15の係止
溝は、その巻上側の端面を回転駆動部材15の軸方向基
端面に対し垂直等に形成して当接面に形成する一方、巻
下側を巻下側に行くに従って浅くなる傾斜面に形成して
構成する。その他の構成は、前記したところと同様であ
るので省略する。
【0027】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明のチェー
ンブロックによれば、回転駆動部材を巻下方向に回転す
る場合には、可動体付勢部材に付勢された転動体が係止
溝の当接面に当接することにより、回転駆動部材の回転
を押圧駆動部材に伝達するので過負荷状態での駆動軸の
巻き下げが可能となる。これにより、過負荷の荷が宙吊
り状態となったり、荷崩れした荷締めのロープの対応に
苦慮することなどがなくなる。しかも、回転駆動部材を
巻上方向に回転する場合は、転動体は傾斜面に沿って摩
擦面上に押し上げられ、転動体を介して回転駆動部材の
回転力が押圧駆動部材に伝達されず、過負荷状態におい
て回転駆動部材が押圧駆動部材に対して滑動するのを阻
害しないので、過負荷防止機能が働くのを妨げない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の過負荷防止装置が適用されたチェー
ンブロックの一実施例を示す要部断面図である。
【図2】図1における、押圧駆動部材8と円錐台形部材
16との関係を示すA−A断面図である。
【図3】(a)は(b)図におけるC−C部分断面図で
あり、(b)は図1における押圧駆動部材8のB−B断
面図である。
【図4】図1のチェーンブロックの押圧駆動部材と回転
駆動部材との係脱状態を示す図であり、(a)が係合状
態、(b)が係合の解除状態を示している。
【図5】図1のチェーンブロックの押圧駆動部材を示す
図であり、(a)が平面図、(b)が中央部の断面図を
示している。
【図6】図1のチェーンブロックの主要部の分解斜視図
である。
【図7】従来の過負荷防止装置付きのチェーンブロック
の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
3 ロードシーブ 6 駆動軸 7 受圧部材 8 押圧駆動部材 8a フランジ部 8b ボス部 8e 支持摩擦面(押圧駆動部材の軸方向先端側端面) 9,10 摩擦部材 11 逆転防止輪 15 回転駆動部材 15a 円錐内周面 15b 収容穴 16 円錐台形部材 16b 外周摩擦面(円錐台形部材の外周面) 17 円錐台付勢部材 19 ナット(調節固定用ナット) 23 可動体付勢部材 24 可動体(転動体) 80 係止溝 80a 当接面 80b 傾斜面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロードシーブに回転力を伝達する駆動軸
    と、 この駆動軸に固定された受圧部材と、 前記駆動軸に進退可能に螺合され、前記受圧部材に外嵌
    された逆転防止輪及びその両面に配置された一対の摩擦
    部材を介して、受圧部材を押圧して回転させる押圧駆動
    部材と、 この押圧駆動部材に対し回転不能で軸方向移動可能に設
    けられ、外周面が受圧部材の側に行くに従って縮径して
    形成された円錐台形部材と、 この円錐台形部材の外周面に倣う内周面を有して、円錐
    台形部材の外周面と押圧駆動部材の軸方向先端側端面と
    に摩擦接触するよう外嵌された回転駆動部材とを備え、
    円錐台形部材が押圧駆動部材に向けて円錐台付勢部材に
    よって付勢されてなる巻上機の過負荷防止装置におい
    て、 前記回転駆動部材には、前記押圧駆動部材との接触面に
    開口して、可動体を収容する収容穴が形成され、可動体
    は収容穴の中で軸方向に出没可能で、かつ、回転駆動部
    材の周方向に移動不可に保持され、 前記可動体は、可動体付勢部材により前記押圧駆動部材
    の側に付勢されており、 前記押圧駆動部材の接触面の前記収容穴と同一半径上
    に、前記可動体の一部が没入可能な深さの係止溝が形成
    され、 この係止溝は、前記可動体が押圧駆動部材の周方向に移
    動可能な長さを有し、しかも巻上側の端部が巻上側に行
    くに従って浅くなって接触面の表面に連続するよう形成
    され、巻下側の端部は、可動体が巻下方向に移動できな
    い当接面に形成されていることを特徴とする巻上機の過
    負荷防止装置。
  2. 【請求項2】 ロードシーブに回転力を伝達する駆動軸
    と、 この駆動軸に固定された受圧部材と、 前記駆動軸に進退可能に螺合され、前記受圧部材に外嵌
    された逆転防止輪及びその両面に配置された一対の摩擦
    部材を介して、受圧部材を押圧して回転させる押圧駆動
    部材と、 この押圧駆動部材に対し回転不能で軸方向移動可能に設
    けられ、外周面が受圧部材の側に行くに従って縮径して
    形成された円錐台形部材と、 この円錐台形部材の外周面に倣う内周面を有して、円錐
    台形部材の外周面と押圧駆動部材の軸方向先端側端面と
    に摩擦接触するよう外嵌された回転駆動部材とを備え、
    円錐台形部材が押圧駆動部材に向けて円錐台付勢部材に
    よって付勢されてなる巻上機の過負荷防止装置におい
    て、 前記押圧駆動部材には、前記回転駆動部材との接触面に
    開口して、可動体を収容する収容穴が形成され、可動体
    は収容穴の中で軸方向に出没可能で押圧駆動部材の周方
    向に移動不可に保持され、 前記可動体は、可動体付勢部材により前記回転駆動部材
    の側に付勢されており、 前記回転駆動部材の接触面の前記収容穴と同一半径上
    に、前記可動体の一部が没入可能な深さの係止溝が形成
    され、 この係止溝は、前記可動体が回転駆動部材の周方向に移
    動可能な長さを有し、しかも、巻下側の端部は、巻下側
    に行くに従って浅くなって接触面の表面に連続するよう
    形成され、巻上側の端部は、可動体が巻上方向に移動で
    きない当接面に形成されていることを特徴とする巻上機
    の過負荷防止装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧駆動部材は、受圧部材の側にフ
    ランジ部を形成されると共に、受圧部材と反対方向にボ
    ス部を延出して形成されてなり、 前記ボス部には、基端部に前記円錐台形部材がスプライ
    ン嵌合されると共に、中間部に前記円錐台付勢部材が外
    嵌されてナットにより位置決めされており、 前記押圧駆動部材のフランジ部は、一端面を前記摩擦部
    材に当接される一方、他端面を前記回転駆動部材に当接
    されることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれ
    か一つに記載の巻上機の過負荷防止装置。
JP10309737A 1998-10-30 1998-10-30 巻上機の過負荷防止装置 Pending JP2000136093A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10309737A JP2000136093A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 巻上機の過負荷防止装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10309737A JP2000136093A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 巻上機の過負荷防止装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000136093A true JP2000136093A (ja) 2000-05-16

Family

ID=17996703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10309737A Pending JP2000136093A (ja) 1998-10-30 1998-10-30 巻上機の過負荷防止装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000136093A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417914B1 (ko) * 2001-08-27 2004-02-11 배명순 역전방지 기능을 갖는 호이스트
CN114641441A (zh) * 2019-11-01 2022-06-17 平田机工株式会社 移动台、基座单元以及移动单元

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100417914B1 (ko) * 2001-08-27 2004-02-11 배명순 역전방지 기능을 갖는 호이스트
CN114641441A (zh) * 2019-11-01 2022-06-17 平田机工株式会社 移动台、基座单元以及移动单元
CN114641441B (zh) * 2019-11-01 2024-04-09 平田机工株式会社 移动台、基座单元以及移动单元

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4768754A (en) Manual hoist with overload preventer
JP3096290B1 (ja) 過負荷防止装置付き巻上機
US4664357A (en) Overload avoiding arrangement for a hoist
US4390161A (en) Winch drive and brake mechanism
JPS6239029Y2 (ja)
JPH0729754B2 (ja) レバー式捲上機
JP3065038B2 (ja) チェーンブロック
JPH0633155B2 (ja) レバー式捲上機
CA1085375A (en) Hoist with load brake having release mechanism therefor
JPH0460916B2 (ja)
US6578824B2 (en) Overload-preventing device for winch
JP2000136093A (ja) 巻上機の過負荷防止装置
US5421553A (en) Lever-type winch idler device
JP3280315B2 (ja) レバー式捲上機
US6406001B1 (en) Chain lever hoist
US5364073A (en) Free-chain device for a lever hoist
US4420144A (en) Manual hoisting and pulling apparatus
JP3158185B2 (ja) チェーンブロック
JP3111067B1 (ja) 過負荷防止装置付きレバーホイスト
JPH05238680A (ja) 電動巻上装置
JP2004075241A (ja) 過負荷防止装置付き巻上機
JP3274098B2 (ja) チェーンブロック
JPH0777958B2 (ja) 捲上牽引機
JP3673170B2 (ja) レバー式巻上機
GB2210846A (en) Manually operated hoist

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020604