JPH0674115B2 - 牽引巻上機の空転装置 - Google Patents
牽引巻上機の空転装置Info
- Publication number
- JPH0674115B2 JPH0674115B2 JP16647291A JP16647291A JPH0674115B2 JP H0674115 B2 JPH0674115 B2 JP H0674115B2 JP 16647291 A JP16647291 A JP 16647291A JP 16647291 A JP16647291 A JP 16647291A JP H0674115 B2 JPH0674115 B2 JP H0674115B2
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- idling
- disc nut
- disc
- force
- nut
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牽引巻上機の空転装置
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の牽引巻上機の空転装置は、無負荷
時に歯車減速機構におけるピニオンと中間従動歯車との
噛合を離脱して、チェーンを所望の長さに調整する構造
のものであった。
時に歯車減速機構におけるピニオンと中間従動歯車との
噛合を離脱して、チェーンを所望の長さに調整する構造
のものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構造では、
ピニオンと一体化したピニオンシャフトを軸方向へ往復
動させるため、空転構造が大型化し、スムースかつ迅速
な空転切換操作が難しかった。
ピニオンと一体化したピニオンシャフトを軸方向へ往復
動させるため、空転構造が大型化し、スムースかつ迅速
な空転切換操作が難しかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ピニオンシャフトに固定したディスクハブ
と、該ピニオンシャフトのネジ部に螺合したディスクナ
ットと、該ディスクハブとディスクナットの間に介装さ
れたラチェットホイルとブレーキライニングをもって、
ブレーキ部を構成し、上記シャフトの軸心廻りに揺動さ
れるレバーには、上記ディスクナットの切換歯車部に係
脱する正回転用爪片及び逆回転用爪片が設けられた牽引
巻上機に於て、該ディスクナットに対して、空転ハンド
ルを相対的に回転可能かつ軸方向移動可能として、上記
ピニオンシャフトに間接的又は直接的に取付け、該ディ
スクナットと該空転ハンドルの間に、引張兼ねじりバネ
を介装し、さらに、上記ブレーキ部の制動状態では該バ
ネのねじり弾発力によるディスクナット前進力が該バネ
の引張弾発力によるディスクナット後退力よりも大とな
ると共に、空転状態では上記ディスクナット後退力が上
記前進力よりも大となるように、上記空転ハンドルの上
記ピニオンシャフトに対する軸方向位置・回転位置を規
制するカム機構を、付設した。
するため、ピニオンシャフトに固定したディスクハブ
と、該ピニオンシャフトのネジ部に螺合したディスクナ
ットと、該ディスクハブとディスクナットの間に介装さ
れたラチェットホイルとブレーキライニングをもって、
ブレーキ部を構成し、上記シャフトの軸心廻りに揺動さ
れるレバーには、上記ディスクナットの切換歯車部に係
脱する正回転用爪片及び逆回転用爪片が設けられた牽引
巻上機に於て、該ディスクナットに対して、空転ハンド
ルを相対的に回転可能かつ軸方向移動可能として、上記
ピニオンシャフトに間接的又は直接的に取付け、該ディ
スクナットと該空転ハンドルの間に、引張兼ねじりバネ
を介装し、さらに、上記ブレーキ部の制動状態では該バ
ネのねじり弾発力によるディスクナット前進力が該バネ
の引張弾発力によるディスクナット後退力よりも大とな
ると共に、空転状態では上記ディスクナット後退力が上
記前進力よりも大となるように、上記空転ハンドルの上
記ピニオンシャフトに対する軸方向位置・回転位置を規
制するカム機構を、付設した。
【0005】
【作用】一個のバネを、引張用とねじり用に兼ねたから
構造が簡単となり、コンパクト化を図り得ると共に組立
も容易となる。
構造が簡単となり、コンパクト化を図り得ると共に組立
も容易となる。
【0006】また、主として空転ハンドルのみを、移動
させればよいから、片手でも容易に、空転への切換操作
が出来る。
させればよいから、片手でも容易に、空転への切換操作
が出来る。
【0007】さらに、通常状態(中立位置)では、引張
兼ねじりバネのねじり弾発力が働いて、ディスクナット
前進力が大きく、ブレーキが締った状態となっている。
従って、ロードチェーンに軽負荷が掛っていても、この
軽負荷がズルズルと落下することを防止できる。
兼ねじりバネのねじり弾発力が働いて、ディスクナット
前進力が大きく、ブレーキが締った状態となっている。
従って、ロードチェーンに軽負荷が掛っていても、この
軽負荷がズルズルと落下することを防止できる。
【0008】
【実施例】以下、図示の実施例に基づき本発明を説明す
る。
る。
【0009】図1に於て、1はピニオン2が一端に固着
されたピニオンシャフト、3はロードシーブでありシャ
フト1に回転自在に外嵌され、かつロードシーブ3はロ
ードメタル4,4を介してサイドプレート5,5に枢着
されている。
されたピニオンシャフト、3はロードシーブでありシャ
フト1に回転自在に外嵌され、かつロードシーブ3はロ
ードメタル4,4を介してサイドプレート5,5に枢着
されている。
【0010】6はロードシーブ3に固着されたロードギ
ヤであり、減速歯車群7を介して前記ピニオン2に常時
連結されている。
ヤであり、減速歯車群7を介して前記ピニオン2に常時
連結されている。
【0011】8はギヤボックスであって、減速歯車群7
等を包囲して一方のサイドプレート5に固着される。9
はラチェットカバーであり他方のサイドプレート5に固
着される。
等を包囲して一方のサイドプレート5に固着される。9
はラチェットカバーであり他方のサイドプレート5に固
着される。
【0012】36は上フックであり、サイドプレート5,
5に回転揺動可能に取付けられている。
5に回転揺動可能に取付けられている。
【0013】37はロードシーブ3に懸架されて吊下った
ロードチェーンであり、図外下端には、ロードフックが
取付けられ負荷を掛ける。
ロードチェーンであり、図外下端には、ロードフックが
取付けられ負荷を掛ける。
【0014】図1と図2に於て、10はディスクハブであ
りシャフト1に固着され、小円筒部10aと外鍔部10bと
から成る。
りシャフト1に固着され、小円筒部10aと外鍔部10bと
から成る。
【0015】11はシャフト1のネジ部12に螺進退自在に
螺合したディスクナットである。
螺合したディスクナットである。
【0016】このディスクハブ10とディスクナット11の
間にラチェットホイル13とブレーキライニング14,14
が、挾圧自在に介装される。
間にラチェットホイル13とブレーキライニング14,14
が、挾圧自在に介装される。
【0017】図例では、ディスクハブ10の小円筒部10a
に回動可能に連動リング15を外嵌し、該連動リング15の
外周面にセレーションやスプライン等を形成しておくと
共に、貫孔内面にこれに対応するセレーションやスプラ
イン等を形成したラチェットホイル13及びブレーキライ
ニング14,14を嵌合し、ラチェットホイル13とブレーキ
ライニング14の接触面に相対的回転を生じないようにし
ている。
に回動可能に連動リング15を外嵌し、該連動リング15の
外周面にセレーションやスプライン等を形成しておくと
共に、貫孔内面にこれに対応するセレーションやスプラ
イン等を形成したラチェットホイル13及びブレーキライ
ニング14,14を嵌合し、ラチェットホイル13とブレーキ
ライニング14の接触面に相対的回転を生じないようにし
ている。
【0018】また、制動用爪片19,19がサイドプレート
5に設けられ、ラチェットホイル13の外周の凹凸歯に係
合する。
5に設けられ、ラチェットホイル13の外周の凹凸歯に係
合する。
【0019】上述のディスクハブ10、ディスクナット1
1、連動リング15、及びラチェットホイル13とブレーキ
ライニング14,14と制動用爪片19等をもって、ブレーキ
部16を構成する。
1、連動リング15、及びラチェットホイル13とブレーキ
ライニング14,14と制動用爪片19等をもって、ブレーキ
部16を構成する。
【0020】30はシャフト1の軸心L廻りに揺動自在と
して取付けられた手動操作用のレバーである。
して取付けられた手動操作用のレバーである。
【0021】このレバー30は、ディスクナット11の切換
歯車部17に係脱する正回転・逆回転用爪片を備えた切換
片38が、その基端部に内蔵され、この切換片38は把手18
の操作にて、正・逆・中立に切換ることができる。
歯車部17に係脱する正回転・逆回転用爪片を備えた切換
片38が、その基端部に内蔵され、この切換片38は把手18
の操作にて、正・逆・中立に切換ることができる。
【0022】39はシャフト1の端部にセレーション40等
を介して固着されたスリーブであり、このスリーブ39に
回転可能かつ軸方向移動可能として、空転ハンドル20が
外嵌状に取付けられている。
を介して固着されたスリーブであり、このスリーブ39に
回転可能かつ軸方向移動可能として、空転ハンドル20が
外嵌状に取付けられている。
【0023】即ち、この空転ハンドル20はシャフト1に
間接的に取付けられ、かつ、ディスクナット11に対して
相対的に回転可能かつ軸方向移動可能である。
間接的に取付けられ、かつ、ディスクナット11に対して
相対的に回転可能かつ軸方向移動可能である。
【0024】しかして、21は引張兼ねじりバネである。
このバネ21の一端はディスクナット11へボルト22にて固
着され、他端は空転ハンドル20にボルト23にて固着され
ている。
このバネ21の一端はディスクナット11へボルト22にて固
着され、他端は空転ハンドル20にボルト23にて固着され
ている。
【0025】このようにディスクナット11と空転ハンド
ル20間にバネ21が介装される。
ル20間にバネ21が介装される。
【0026】ところで、上記スリーブ39は、内端側大径
部39aと中間小径部39bを有し、その段付部がカム部24
を成す(後に図7にて詳述する)。
部39aと中間小径部39bを有し、その段付部がカム部24
を成す(後に図7にて詳述する)。
【0027】他方、空転ハンドル20の内筒部20aの内端
にもカム部25が形成されている(後に図8にて詳述す
る)。
にもカム部25が形成されている(後に図8にて詳述す
る)。
【0028】スリーブ39の大径部39aと、空転ハンドル
20の内筒部20aの外周面に、前記バネ21が外嵌状に装着
される。
20の内筒部20aの外周面に、前記バネ21が外嵌状に装着
される。
【0029】図1と図2はブレーキ部16の制動状態を示
し、この状態では、図5に示す如く、バネ21のねじり弾
発力によりディスクナット11がネジ部12廻りに回転する
力を受けて、図の左方───これを前進と呼ぶ───へ
弾発付勢されるが、このディスクナット前進力Fは大き
い。そして、バネ21の引張弾発力によるディスクナット
後退力Bは、小さい。つまり、本発明で前進とは、ディ
スクナット11がブレーキライニング14を押付ける方向へ
移動することを言う。
し、この状態では、図5に示す如く、バネ21のねじり弾
発力によりディスクナット11がネジ部12廻りに回転する
力を受けて、図の左方───これを前進と呼ぶ───へ
弾発付勢されるが、このディスクナット前進力Fは大き
い。そして、バネ21の引張弾発力によるディスクナット
後退力Bは、小さい。つまり、本発明で前進とは、ディ
スクナット11がブレーキライニング14を押付ける方向へ
移動することを言う。
【0030】従って、図1と図2に示す状態では、ブレ
ーキライニング14,14とラチェットホイル13を、ディス
クナット11が押圧して、制動状態を保持する。
ーキライニング14,14とラチェットホイル13を、ディス
クナット11が押圧して、制動状態を保持する。
【0031】なお、図2〜図4では、ネジ部12が右ネジ
であって、これに対応した場合のカム部24,25の形状を
例示している。
であって、これに対応した場合のカム部24,25の形状を
例示している。
【0032】図3は、図2の状態から、空転ハンドル20
を手で握って、矢印C方向へ引張ると、バネ21のねじり
弾発力にて空転ハンドル20は左へ(矢印Rのように)回
りつつカム部24と25が摺動し、空転ハンドル20のみが右
方向(外方)へ移動した状態───空転切換途中の状態
───を示す。あるいは、図2の状態から、空転ハンド
ル20を手で握って矢印Rのように左へ(約90°)回転さ
せることによって、カム部24と25を摺動させつつ空転ハ
ンドル20のみを右方向へ移動させても良い。いずれの場
合も、図5に示すように前進力Fが後退力Bよりも大で
ある。
を手で握って、矢印C方向へ引張ると、バネ21のねじり
弾発力にて空転ハンドル20は左へ(矢印Rのように)回
りつつカム部24と25が摺動し、空転ハンドル20のみが右
方向(外方)へ移動した状態───空転切換途中の状態
───を示す。あるいは、図2の状態から、空転ハンド
ル20を手で握って矢印Rのように左へ(約90°)回転さ
せることによって、カム部24と25を摺動させつつ空転ハ
ンドル20のみを右方向へ移動させても良い。いずれの場
合も、図5に示すように前進力Fが後退力Bよりも大で
ある。
【0033】カム部24と25は、このような動きを空転ハ
ンドル20に与える分離誘導勾配部26を図7と図8のよう
に有する。さらに、図7のようにカム部24は、峠を越え
て、緩やかな逆勾配のリリース部27を有する。
ンドル20に与える分離誘導勾配部26を図7と図8のよう
に有する。さらに、図7のようにカム部24は、峠を越え
て、緩やかな逆勾配のリリース部27を有する。
【0034】なお、この図7と図8は厳密には他の実施
例の部品を示すが、カム形状は、図1〜図4の場合も同
様である。
例の部品を示すが、カム形状は、図1〜図4の場合も同
様である。
【0035】次に、図3の状態から、手を離すと、バネ
21のねじり弾発力によって、矢印Rのように空転ハンド
ル20が所定角度回転する。つまり、図8の突起部28が図
7のスリーブ39のリリース部27を滑ってゆく。これに伴
って、図5に示す如く、「図3から手を離した時」の状
態となって、バネ21のねじり弾発力による前進力Fが急
減し、バネ21の引張弾発力による後退力Bよりも、著し
く小となる。
21のねじり弾発力によって、矢印Rのように空転ハンド
ル20が所定角度回転する。つまり、図8の突起部28が図
7のスリーブ39のリリース部27を滑ってゆく。これに伴
って、図5に示す如く、「図3から手を離した時」の状
態となって、バネ21のねじり弾発力による前進力Fが急
減し、バネ21の引張弾発力による後退力Bよりも、著し
く小となる。
【0036】そのため瞬時に図4に示すように、ディス
クナット11は矢印Eのように移動して、ブレーキライニ
ング14から離れて、非制動の空転状態となる。
クナット11は矢印Eのように移動して、ブレーキライニ
ング14から離れて、非制動の空転状態となる。
【0037】この空転状態ではロードシーブ3は自由に
回転するから、ロードチェーン37を自由に走行させるこ
とができる。
回転するから、ロードチェーン37を自由に走行させるこ
とができる。
【0038】逆に制動状態とするには、図4の状態の空
転ハンドル20を手で握って、矢印Rと反対方向に回転さ
せつつ、図3から図2のように復元することが容易に行
ない得る。
転ハンドル20を手で握って、矢印Rと反対方向に回転さ
せつつ、図3から図2のように復元することが容易に行
ない得る。
【0039】上述のように、ブレーキ部16の制動状態で
はバネ21のねじり弾発力によるディスクナット前進力F
が、バネ21の引張弾発力によるディスクナット後退力B
よりも大となると共に、空転状態では、ディスクナット
後退力Bが上記前進力Fよりも大となるように、空転ハ
ンドル20のピニオンシャフト1に対する軸方向位置・回
転位置を規制するカム部24,25から成るカム機構31が、
設けられている。
はバネ21のねじり弾発力によるディスクナット前進力F
が、バネ21の引張弾発力によるディスクナット後退力B
よりも大となると共に、空転状態では、ディスクナット
後退力Bが上記前進力Fよりも大となるように、空転ハ
ンドル20のピニオンシャフト1に対する軸方向位置・回
転位置を規制するカム部24,25から成るカム機構31が、
設けられている。
【0040】図6は図1の変形例を示し、大部分の構成
は同じであるが、図10に示した過負荷防止機構32付の牽
引巻上機と、構成部品を共有化するために、空転ハンド
ル20、スリーブ39の形状・寸法を変化させている。
は同じであるが、図10に示した過負荷防止機構32付の牽
引巻上機と、構成部品を共有化するために、空転ハンド
ル20、スリーブ39の形状・寸法を変化させている。
【0041】また、図7、図8及び図9はこの図6の変
形例に使用される部品を具体的に例示している。
形例に使用される部品を具体的に例示している。
【0042】図7で明らかなようにカム部24を有するス
リーブ39は、セレーション40を有する貫孔を有し、か
つ、カム部24は、分離誘導勾配部26とそれに続く緩やか
な逆勾配のリリース部27を有する。
リーブ39は、セレーション40を有する貫孔を有し、か
つ、カム部24は、分離誘導勾配部26とそれに続く緩やか
な逆勾配のリリース部27を有する。
【0043】図8に於て、空転ハンドル20は、内端部に
カム部25を有する内筒部20aと、軸心と直交するフラン
ジ面部33と、その外周に連設された外筒部20bとから成
る。
カム部25を有する内筒部20aと、軸心と直交するフラン
ジ面部33と、その外周に連設された外筒部20bとから成
る。
【0044】そして、内筒部20aと、フランジ面部33の
内面と、外筒部20bにより、内面側(図8の(B)の左
方側)に、比較的大きなドーナツ状空間部34を形成して
おり、これに図10に示す過負荷防止機構32の一部を収容
可能として、図10に示した型式の牽引巻上機にもこの空
転ハンドル20を兼用可能としている。
内面と、外筒部20bにより、内面側(図8の(B)の左
方側)に、比較的大きなドーナツ状空間部34を形成して
おり、これに図10に示す過負荷防止機構32の一部を収容
可能として、図10に示した型式の牽引巻上機にもこの空
転ハンドル20を兼用可能としている。
【0045】また、35はボルト23の頭部が嵌着される廻
り止め用の六角状凹所である。
り止め用の六角状凹所である。
【0046】次に、図9は図6に用いたバネ21を示し、
図9(B)は正面図、同図(A)は左端部分のみを示す
側面図、同図(C)は右側面図であるが、この図から明
らかな如く、自由状態では、コイル状のバネ21のピッチ
は線径に等しく、相互に接している。この点は、図1〜
図5で示した実施例でも同様である。
図9(B)は正面図、同図(A)は左端部分のみを示す
側面図、同図(C)は右側面図であるが、この図から明
らかな如く、自由状態では、コイル状のバネ21のピッチ
は線径に等しく、相互に接している。この点は、図1〜
図5で示した実施例でも同様である。
【0047】従って、図6の状態及び空転状態等でも常
に引張力が作用する。
に引張力が作用する。
【0048】次に、図10は過負荷防止機構32を付設した
他の実施例であり、ディスクナット11として、クラッチ
ハブを用いた場合を示す。
他の実施例であり、ディスクナット11として、クラッチ
ハブを用いた場合を示す。
【0049】即ち、クラッチハブとしてのディスクナッ
ト11は、図11に示す如く、図10のシャフト1───図6
と共用───のネジ部12に螺合するねじ孔41と、その外
方に連設される大径孔部42を、軸心に有する。
ト11は、図11に示す如く、図10のシャフト1───図6
と共用───のネジ部12に螺合するねじ孔41と、その外
方に連設される大径孔部42を、軸心に有する。
【0050】この大径孔部42は、図10のように、バネ21
及びカム機構31等を収容する空間を形成する。
及びカム機構31等を収容する空間を形成する。
【0051】また、このディスクナット11は、ブレーキ
ライニング14に接する外鍔部43と、外方縮径状のテーパ
面部44と、逃げ溝を介して突設されたスプライン突条45
と、雄ねじ部46を、外周面に有する。
ライニング14に接する外鍔部43と、外方縮径状のテーパ
面部44と、逃げ溝を介して突設されたスプライン突条45
と、雄ねじ部46を、外周面に有する。
【0052】そして、大径孔部42を形成する外周壁47
に、径方向に小孔48を貫設する。
に、径方向に小孔48を貫設する。
【0053】この小孔48は大径孔部42の奥部寄りとす
る。
る。
【0054】図13にバネ21を示すが、自由状態ではコイ
ル状のバネ21のピッチは線径に等しく、相互に接触して
いるのは、前述の実施例と同じであるが、相違する点
は、その一端が径方向へ向いた短いストレート突部49に
形成されている点である。
ル状のバネ21のピッチは線径に等しく、相互に接触して
いるのは、前述の実施例と同じであるが、相違する点
は、その一端が径方向へ向いた短いストレート突部49に
形成されている点である。
【0055】この短いストレート状突部49を、図10と図
11に示した小孔48へ内側から挿入し、もって、ねじり及
び引張力に耐えるように、止着する。
11に示した小孔48へ内側から挿入し、もって、ねじり及
び引張力に耐えるように、止着する。
【0056】これによって、極めてコンパクトにバネ21
の内端の止着が可能となるという利点がある。なお、外
端はボルト23にて止着する。
の内端の止着が可能となるという利点がある。なお、外
端はボルト23にて止着する。
【0057】ところで、ここで過負荷防止機構32につい
て説明すると、図11のようにクラッチハブ(ディスクナ
ット)11のテーパ面部44にクラッチフェージング50を張
設する。
て説明すると、図11のようにクラッチハブ(ディスクナ
ット)11のテーパ面部44にクラッチフェージング50を張
設する。
【0058】このクラッチフェージング50に接触するテ
ーパ接触孔51を有するスリップギヤ52を、上記クラッチ
ハブ(ディスクナット)11に外嵌する。
ーパ接触孔51を有するスリップギヤ52を、上記クラッチ
ハブ(ディスクナット)11に外嵌する。
【0059】スリップギヤ52の外周側の切換歯車部17
に、レバー30の基部の切換片38の正回転用爪片及び逆回
転用爪片が、選択的に係止する。
に、レバー30の基部の切換片38の正回転用爪片及び逆回
転用爪片が、選択的に係止する。
【0060】このスリップギヤ52の外面を、図10と図14
に示すように、クラッチフェージング53を有するクラッ
チ押え板54が接触する。
に示すように、クラッチフェージング53を有するクラッ
チ押え板54が接触する。
【0061】クラッチ押え板54の孔の内周には、スプラ
イン溝55が形成されていて、図11のスプライン突条45に
噛合する。
イン溝55が形成されていて、図11のスプライン突条45に
噛合する。
【0062】56は皿バネであり、これを介して、ナット
部材57が弾発的にクラッチ押え板54をスリップギヤ52へ
押圧する。
部材57が弾発的にクラッチ押え板54をスリップギヤ52へ
押圧する。
【0063】このナット部材57を、(図11の)クラッチ
ハブ(ディスクナット)11の雄ねじ部46に螺着する位置
を調整することによって、スリップギヤ52が、クラッチ
ハブ(ディスクナット)11に対して、空回りする過負荷
設定値を調整出来る。
ハブ(ディスクナット)11の雄ねじ部46に螺着する位置
を調整することによって、スリップギヤ52が、クラッチ
ハブ(ディスクナット)11に対して、空回りする過負荷
設定値を調整出来る。
【0064】なお、本発明は上述の実施例以外にも設計
変更自由であって、例えば、カム機構31として、図7の
カム部24と、図8のカム部25の夫々の勾配部26とリリー
ス部27を、 180°対称に一対づつ設けても良い。
変更自由であって、例えば、カム機構31として、図7の
カム部24と、図8のカム部25の夫々の勾配部26とリリー
ス部27を、 180°対称に一対づつ設けても良い。
【0065】
【発明の効果】本発明は次のような著大な効果を奏す
る。
る。
【0066】 中立状態に於ても、引張兼ねじりバネ
21によるねじり弾発力による前進力Fがディスクナット
11に作用しており、ブレーキ部16のブレーキライニング
14とディスクナット11間に間隙を生じないため、軽負荷
でも確実に制動作用が行なわれる。即ち、軽負荷にてズ
ルズルと荷重が落下する事故を防止出来る。 ロード
チェーン37の無負荷に於てもレバー30の操作で巻上げと
巻下しができる。 (片手でも)空転へ容易かつ迅速
に切換操作が可能である。 バネが一本で済み、構造
が簡単でコンパクト化を図り得ると共に、組立も容易と
なる。
21によるねじり弾発力による前進力Fがディスクナット
11に作用しており、ブレーキ部16のブレーキライニング
14とディスクナット11間に間隙を生じないため、軽負荷
でも確実に制動作用が行なわれる。即ち、軽負荷にてズ
ルズルと荷重が落下する事故を防止出来る。 ロード
チェーン37の無負荷に於てもレバー30の操作で巻上げと
巻下しができる。 (片手でも)空転へ容易かつ迅速
に切換操作が可能である。 バネが一本で済み、構造
が簡単でコンパクト化を図り得ると共に、組立も容易と
なる。
【図1】本発明の一実施例を示す断面正面図である。
【図2】制動状態を示す要部説明図である。
【図3】空転への切換途中の状態の要部説明図である。
【図4】空転状態の要部説明図である。
【図5】引張兼ねじりバネの作用説明グラフ図である。
【図6】変形例を示す断面正面図である。
【図7】スリーブの一例の説明図である。
【図8】空転ハンドルの説明図である。
【図9】バネの一例の説明図である。
【図10】他の実施例を示す断面正面図である。
【図11】ディスクナットの他の例を示す断面図であ
る。
る。
【図12】スリップギヤの断面図である。
【図13】バネの他の例の説明図である。
【図14】クラッチ押え板の一例の説明図である。
1 シャフト 10 ディスクハブ 11 ディスクナット 12 ネジ部 13 ラチェットホイル 14 ブレーキライニング 16 ブレーキ部 17 切換歯車部 20 空転ハンドル 21 引張兼ねじりバネ 31 カム機構
Claims (1)
- 【請求項1】 ピニオンシャフト1に固定したディスク
ハブ10と、該ピニオンシャフト1のネジ部12に螺合した
ディスクナット11と、該ディスクハブ10とディスクナッ
ト11の間に介装されたラチェットホイル13とブレーキラ
イニング14,14をもって、ブレーキ部16を構成し、上記
シャフト1の軸心L廻りに揺動されるレバー30には、上
記ディスクナット11の切換歯車部17に係脱する正回転用
爪片及び逆回転用爪片が設けられた牽引巻上機に於て、
該ディスクナット11に対して、空転ハンドル20を相対的
に回転可能かつ軸方向移動可能として、上記ピニオンシ
ャフト1に間接的又は直接的に取付け、該ディスクナッ
ト11と該空転ハンドル20の間に、引張兼ねじりバネ21を
介装し、さらに、上記ブレーキ部16の制動状態では該バ
ネ21のねじり弾発力によるディスクナット前進力Fが該
バネ21の引張弾発力によるディスクナット後退力Bより
も大となると共に、空転状態では上記ディスクナット後
退力Bが上記前進力Fよりも大となるように、上記空転
ハンドル20の上記ピニオンシャフト1に対する軸方向位
置・回転位置を規制するカム機構31を、付設したことを
特徴とする牽引巻上機の空転装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16647291A JPH0674115B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 牽引巻上機の空転装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16647291A JPH0674115B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 牽引巻上機の空転装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04361989A JPH04361989A (ja) | 1992-12-15 |
JPH0674115B2 true JPH0674115B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=15832033
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16647291A Expired - Lifetime JPH0674115B2 (ja) | 1991-06-10 | 1991-06-10 | 牽引巻上機の空転装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674115B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107640566A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 株式会社大福 | 物品重新排列装置及具备该装置的物品保管设备 |
-
1991
- 1991-06-10 JP JP16647291A patent/JPH0674115B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107640566A (zh) * | 2016-07-21 | 2018-01-30 | 株式会社大福 | 物品重新排列装置及具备该装置的物品保管设备 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04361989A (ja) | 1992-12-15 |
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