JPH0776195A - 複写防止印刷物 - Google Patents

複写防止印刷物

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JPH0776195A
JPH0776195A JP5223236A JP22323693A JPH0776195A JP H0776195 A JPH0776195 A JP H0776195A JP 5223236 A JP5223236 A JP 5223236A JP 22323693 A JP22323693 A JP 22323693A JP H0776195 A JPH0776195 A JP H0776195A
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latent image
copy
area
pattern
lines
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JP5223236A
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Atsushi Murata
篤 村田
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はモノクロ複写機とカラー複写機の区別
に関係なく、複写した場合に、複写物として判別可能な
複写防止手段を有する複写防止印刷物を提供することを
目的とする。 【構成】第1の領域Aと第2の領域Bを連続した模様5
の中にそれぞれ潜像部3、その周囲の背景部4が設けら
れ、第1の領域Aの潜像部3Aと背景部4Aの何れか一
方を視感度の低い波長域に高い反射率を有する色材によ
り形成し他方を可視領域においてほぼ同一の色相を有す
る色材とし、さらに第1の領域A、第2の領域Bの網点
の形状を変えることで、モノクロ複写機とカラー複写機
の区別に関係なく、複写物のカラーバランスのずれ、色
相差と網点濃度の差による潜像の文字の出現によって複
写物として判別することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機による複写を困
難もしくは複写物であることが判別可能とする偽造防止
印刷物であり、とくにカラー複写機・モノクロ複写機の
両方に対応した複写が困難な偽造防止印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機を用いた有価証券、証明
書、文書等を不正に複写されることがあり、印刷物の複
写機による複写を防止するために、用紙の表面に肉眼で
は識別困難な「コピー」、「COPY」、「複写」、
「無効」、「VOID」等の文字や警告マークを潜像と
して地紋又は細紋等の絵柄などの他の印刷の中に形成し
ておき、複写時にこれらの潜像が背景部分と識別可能に
現出するものが提案されている。その手段としては潜像
とその他の部分である背景とを大きさが異なる微細な網
点により構成し、複写時に小さい網点は明確に再現され
ず、また大きい網点は強く再現されるため、複写物に濃
度差を生じ、結果として潜像が浮かび上がるようにした
ものが知られている。すなわち複写機の解像力を利用し
た方法であり、さらに用紙上の潜像と背景を肉眼で識別
されないように特公昭58−47708号公報には、網
点の大小からなる潜像と背景を設け、カムフラージュパ
ターンを重ね刷りしたものが開示され、また複写時の複
写濃度の調整により潜像の現出の抑制に対応できるよう
に、実開昭61−28675号公報、実開昭61−12
2868号公報、実開昭61−122869号公報、実
開昭63−47163号等には、網点及び/又は万線に
より潜像を設け、別にカムフラージュパターンやベタ、
グラデーションパターンを重ね刷りするものが、開示さ
れている。
【0003】ところで、網点の大小を用いた潜像と背景
の組み合わせによる複写防止技術は、多少注意して見る
と潜像を肉眼でも識別でき、完全に識別されないように
することは不可能であり、これにカムフラージュパター
ンを設けても、完全でなく、見栄えが単調になったり、
カムフラージュパターンは潜像を隠すために少なくとも
潜像を含む領域に形成されるため、デザイン上の障害と
なりデザインの自由性が失われ、印刷物の装飾性に影響
を与えることから実用性が低くなる欠点を有している。
【0004】とくに文書などの文字や数字が記載される
証明書等は記載事項が読みにくくなることや、文書の体
裁を損じることが生じるなどの問題がある。
【0005】これらの問題に対する解決策の一つとし
て、特開昭59−222398号公報、特開昭60−7
9991号公報、特開昭60−87380号公報に提案
されているように微細な網点又は万線の構成体からなる
潜像と、この潜像と異なる形状の構成体からなる背景を
同時に形成し、潜像の上面に複写時に再現されない薄色
のインキにより装飾模様を重ね刷りすることで、この装
飾模様により潜像が掩蔽され、識別しにくくなり、装飾
模様のみがあるように見え、また装飾模様は複写時には
再現されないため、潜像と背景は、その濃度差から潜像
のよる文字等が現出し、明確に識別が可能となるもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
カラー複写機の解像力、カラーバランス、複写濃度調整
等の機能向上により複写は、再現性が改善され、上記し
たような複写機の解像力を利用する網点の大小からなる
潜像と背景の形成によって、複写時に生じるコントラス
トによる潜像を現出させるという効果は薄れてきてお
り、複写物はかなりの精度で再現されるようになってき
た。さらにカラー複写機は、潜像などを隠すために潜像
を含む模様の他にカムフラージュパターン等の別のパタ
ーン、装飾模様を重ね刷りしても、これら別のパター
ン、装飾模様もかなりの精度で再現されてしまうという
問題が生じるようになっている。
【0007】また現在はモノクロ複写機とカラー複写機
が併存するため、両者に対して有効な複写を制限する構
成が必要となっている。そこで本発明はモノクロ複写機
とカラー複写機の別に関係なく、複写した場合に、複写
物として判別可能な複写防止手段を有する複写防止印刷
物を提供することを目的とする。
【0008】本発明は上記課題を解決すべくなされたも
のであり、用紙表面に連続した模様からなる細紋・地紋
を形成してなり、前記模様は網点により構成される潜像
部と該潜像部と大きさが異なる網点により構成される背
景部を有し、かつ前記模様に潜像部と背景部の何れか一
方を視感度の低い波長域に高い反射率を有する色材によ
り形成するとともに残る一方を可視領域において前記色
材とほぼ同一の色相を有する色材により形成してなる第
1の領域と潜像部と背景部を単一色材により形成してな
る第2の領域を設けることを特徴する複写防止印刷物で
ある。
【0009】請求項2に記載の発明は、第1の領域と第
2の領域とは隣接し、かつ連続した模様を形成してなる
ことを特徴とする複写防止印刷物である。
【0010】請求項3に記載の発明は、第1の領域と第
2の領域の潜像部及び背景部を構成する網点の線数及び
密度をそれぞれ異なるように形成してなることを特徴と
する複写防止印刷物である。
【0011】請求項4に記載の発明は、第1の領域の潜
像部を133〜175線30〜50%の網点、背景部を
65〜100線30〜60%の網点で構成し、第2の領
域の潜像部を133〜175線10〜25%の網点、背
景部を65〜100線10〜25%の網点で構成してな
ることを特徴とする複写防止印刷物である。
【0012】請求項5に記載の発明は、第1の領域の潜
像部を65〜100線30〜60%の網点、背景部を1
33〜175線30〜50%の網点で構成し、第2の領
域の潜像部を65〜100線10〜25%の網点、背景
部を133〜175線10〜25%の網点で構成してな
ることを特徴とする複写防止印刷物である。
【0013】請求項6に記載の発明は、第1の領域の潜
像部を133〜175線30〜50%の網点、背景部を
133〜175線30〜50%の網点で表現した線幅
0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万線
に構成し、第2の領域の潜像部を65〜100線10〜
25%の網点、背景部を133〜175線10〜25%
の網点で表現した線幅0.1mm〜0.25ピッチ0.
2〜0.5mmの万線に構成してなることを特徴とする
複写防止印刷物である。
【0014】請求項7に記載の発明は、第1の領域の潜
像部を133〜175線60〜80%の網点で表現した
線幅0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの
万線に、背景部を133〜175線30〜50%の網点
で構成し、第2の領域の潜像部を133〜175線40
〜60%の網点で表現した線幅0.1mm〜0.25ピ
ッチ0.2〜0.5mmの万線に、背景部を133〜1
75線10〜25%の網点で構成してなることを特徴と
する複写防止印刷物である。
【0015】請求項8に記載の発明は、万線に構成され
る前記模様は直線および/または曲線を構成することを
特徴とする複写防止印刷物である。
【0016】請求項9に記載の発明は、模様が網点から
なる線幅0.5〜3.0mmの連続した線状模様である
ことを特徴とする複写防止印刷物である。
【0017】請求項10に記載の発明は、第1の領域を
形成する模様の潜像部と背景部の何れか一方の色材を視
感度の低い650nmより長波長側または450nmよ
り短波長側に高い反射率を有する緑色インキとし、残る
一方の色材を緑色インキとほぼ同色と視認される色相を
有するインキとすることを特徴とする複写防止印刷物で
ある。
【0018】請求項11に記載の発明は、第1の領域を
形成する模様の潜像部と背景部の何れか一方の色材をオ
レンジ蛍光インキとし、残る一方の色材をオレンジ蛍光
インキとほぼ同色と視認される色相を有するインキとす
ることを特徴とする複写防止印刷物である。
【0019】請求項12に記載の発明は、第2の領域を
形成する色材の色をグレー、又は藍、紅、緑・茶、紫の
各インキに墨インキを混合させたグレー系とすることを
特徴とする複写防止印刷物である。
【0020】請求項13に記載の発明は、模様の一部に
擦ると絵柄等が剥離する消色インキ、アルコ−ル類、有
機溶剤類、漂白剤類及び界面活性剤類に対して変性を示
すインキ、水に対して溶解性を示す水性インキを用いて
なることを特徴とする複写防止印刷物である。
【0021】請求項14に記載の発明は、連続した模様
を形成とともに前記第1の領域と前記第2の領域の一部
が重複してなることを特徴とする複写防止印刷物である
【0022】
【作用】本発明では、第1の領域と第2の領域を連続し
た模様の中にそれぞれ潜像部、その周囲の背景部が設け
られ、第1の領域の潜像部と背景部の何れか一方を視感
度の低い波長側に高い反射率を有する色材により形成し
他方を可視領域においてほぼ同一の色相を有する色材と
し、さらに第1の領域、第2の領域の網点の形状を変え
ることで、モノクロ複写機とカラー複写機の区別に関係
なく、複写物のカラーバランスのずれ、色相差と網点濃
度の差による潜像の文字の出現によって複写物として判
別することができる。
【0023】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の偽造防止印刷物を説明する平面図で
あり、図2は本発明の偽造防止印刷物の模様に組み込ま
れる潜像部となる文字であり、図3は本発明の偽造防止
印刷物の模様を形成する潜像部分を示す図であり、図4
は本発明の偽造防止印刷物の模様を形成する背景部分を
示す図であり、図5は本発明の偽造防止印刷物が組み込
まれた証明書用紙の平面図であり、図6は本発明の偽造
防止印刷物を複写した状態を説明する図であり、図7は
網点で表現した万線状の線(万線)を説明する説明図で
あり、図8は本発明の模様を図7に示される網点で万線
状に構成する場合の例を拡大して示した説明図である。
【0024】まず、本発明の偽造防止印刷物の構成につ
いて図1を参照し説明する。1は本発明の偽造防止印刷
物であり、用紙2の表面に図2に示す文字「コピー」を
潜像部3として、線幅が約1mmにデザインされた連続
する模様5の中に2か所形成してなる。この模様の中に
形成される潜像部3は図3に示され、背景部4は図4に
示される。
【0025】線幅は0.5〜3.0mmが好ましく、そ
の範囲において任意に選択することができるが、この範
囲外でも本発明の効果を得ることがきることは言うまで
もない。
【0026】潜像部3の一方を133線40%の網点か
らなる潜像部3Aとし、その周囲の背景部4を65線3
0%の網点からなる背景部4Aとする。また潜像部3の
もう一方を150線20%の網点からなる潜像部3Bと
し、その周囲の背景部4を65線20%の網点からなる
背景部4Bとする。つまりこの潜像部3Aと背景部4A
から構成される模様5の領域を第1の領域Aとし、潜像
部3Bと背景部4Bから構成される模様5の領域を第2
の領域Bとするものである。
【0027】また他の例として模様を構成する潜像部及
び背景部の何れか一方を、図7に示すような網点で表現
された万線状の線(以下、万線とする)11で構成する
こともでき、これによれば、第1の領域Aの潜像部3A
を133〜175線30〜50%の網点とし、背景部4
Aを133〜175線60〜80%の網点で表現した線
幅0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万
線で構成し、また第2の領域Bの潜像部3Bを65〜1
00線10〜25%の網点で、同様にして背景部4Bを
133〜175線40〜60%の網点で表現した線幅
0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万線
で構成することもできる。
【0028】また同様にして、第1の領域Aの潜像部3
Aを133〜175線60〜80%の網点で表現した線
幅0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万
線とし、背景部4Aを133〜175線30〜50%の
網点で構成し、また第2の領域Bの潜像部3Bを133
〜175線40〜60%の網点で表現した線幅0.1m
m〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万線とし、背
景部4Bを133〜175線10〜25%の網点で構成
することもできる。
【0029】さらには第1の領域Aは、同系色の異なる
インキで印刷される。同系色の異なるインキとは、少な
くとも一方が視感度の低い波長域に高い反射率を有する
色材からなるインキであり、他方がこれとほぼ近い色相
を有するインキであり、例えば人間の視感度の低い65
0nmより長波長側に高い反射率を有するコバルトブル
ーの色材からなる藍インキと黄インキとを調色した緑色
インキである。潜像部3Aをこのインキにより印刷し、
その周囲の背景部4Aをこの調色した緑色インキとほぼ
近い色相に通常のインキを調色した緑色インキにより印
刷する。潜像部3Aと背景部4Aが肉眼により識別が困
難となるようにインキを調色する。
【0030】また第2の領域Bは、グレーのインキ一色
により、潜像部3Bと背景部4Bが印刷される。
【0031】図1乃び図3では第1の領域Aと第2の領
域Bはその境界部分Cにおいて重なるようにして形成さ
れ、第1の領域Aから第2の領域Bへ変わる際に色の変
化が模様5の連続性に合わせて自然となるように違和感
を生じない構成としてある。また第1の領域Aと第2の
領域Bは、その領域が重ならない構成としてもよい。
【0032】上記した構成からなる本発明の複写防止印
刷物1をカラー複写機の標準モードにより複写(カラー
コピー)を行なった場合、第1の領域Aは、現在市販さ
れているカラー複写機の全てにおいて、潜像部3Aの緑
色が黄色もしくは黄色味を帯びた淡色として再現され、
その周囲の背景部4Aは変化せず緑色に再現されるた
め、潜像部3Aと背景部4Aとの色相差から潜像が現出
するため、潜像部3Aの「コピー」の文字が視認され
る。
【0033】また、カラー複写機のカラーバランスや濃
度調整機能により潜像部3Aを緑色に再現しようとする
と第2の領域Bのグレー色が藍又は強い藍味を呈するた
め、色の再現性は悪く、しかも模様5以外のデザインも
同様に藍味となり、カラーバランスがくずれるため、見
栄えのよい複写はできないものとなる。同様に潜像部3
Aと背景部4Aの印刷に用いられるインキを入れ換えて
印刷を行なっても同一の効果を得ることができる。
【0034】さらにモノクロ複写機の標準モードにより
複写(モノクロコピー)を行なった場合、とくに第2の
領域Bは、小さな網点からなる潜像部3Bが弱く再現さ
れるため、その周囲の背景部4Bとの濃度差から潜像が
現出するため、潜像部3Bの「コピー」の文字が視認さ
れる。また複写濃度を上げて、複写を行なうと潜像部3
Bは強く再現され、その周囲の背景部4Bとの濃度差は
少なくなり、潜像部3Bの「コピー」の文字が視認しに
くくなるが、第1の領域A(緑色)が第2の領域B(グ
レー)よりも淡色(白黒濃度で低い)であるため、第1
の領域Aの潜像部3Aが弱く再現されるため、その周囲
の背景部4Aとの濃度差から潜像が現出するため、潜像
部3Aの「コピー」の文字が視認される。
【0035】これらは、第1の領域を、潜像部と背景部
の何れか一方を視感度の低い波長域に高い反射率を有す
る色材からなるインキにより形成するとともに、残る一
方を可視領域において色材とほぼ同一の色相を有する色
材からなるインキにより形成するため、カラー複写機に
よる再現が悪いため、潜像部が視認でき、さらに第2の
領域を、第1の領域よりも濃色(白黒濃度)となるよう
な色(グレー系)とすることでモノクロ複写による複写
時に、複写濃度を上げて複写をしても、第2の領域にお
いて潜像を現出させることができ、カラー複写機・モノ
クロ複写機に関わらず、また複写濃度を調節しても何れ
かの潜像が現れるため、どのような場合におおいても複
写物であることが一目で判別することができる。
【0036】また他の例として、第1の領域Aを構成す
る潜像部3Aと背景部4Aの色を上記した緑色以外に、
潜像部3Aと背景部4Aの何れか一方を、オレンジ螢光
インキ(東洋インキ製造株式会社製 カラーファインダ
ーCF0523等)とし、他方をこのオレンジ螢光イン
キとほぼ近い色相に通常のインキを調色したオレンジ色
インキにより印刷する。潜像部3Aと背景部4Aが肉眼
により識別が困難となるようにインキを調色する。第2
の領域Bは同様にして、グレーのインキ一色により、潜
像部3Bと背景部4Bが印刷される。
【0037】同様にして上記の構成からなる本発明の複
写防止印刷物1をカラー複写機の標準モードにより複写
(カラーコピー)を行なった場合、第1の領域Aは、現
在市販されているカラー複写機の全てにおいて、潜像部
3Aの螢光オレンジ色が黄色として再現され、その周囲
の背景部4Aは変化せずオレンジ色に再現されるため、
潜像部3Aと背景部4Aとの色相差から潜像が現出する
ため、潜像部3Aの「コピー」の文字が視認される。
【0038】同様に潜像部3Aと背景部4Aの印刷に用
いられるインキを入れ換えて印刷を行なっても同一の効
果を得ることができる。
【0039】さらに、カラー複写機のカラーバランスや
濃度調整機能により潜像部3Aをオレンジ色に再現しよ
うとすると第2の領域Bのグレー色及び模様5以外のデ
ザインが赤味を呈し、カラーバランスがくずれるため、
見栄えのよい複写はできないものとなる。
【0040】このようにカラー複写機で複写した際に上
記(緑色又はオレンジ色)のように同色に再現しようと
すると藍味又は赤味を生じるように逆にカラーバランス
がくずれるような領域を形成することで完全なカラー複
写を困難とし、複写物も一目で判別できるようになる。
【0041】また第1の領域Aの潜像部3A、背景部4
Aと第2の領域Bの潜像部3B、背景部4Bを構成する
網点の形状をそれぞれ変えることにより、例えば写真製
版により複製を行なう場合に、本発明の複写防止印刷物
は4種類の異なる網点から構成されるため、製版時にモ
アレを発生しやすくなるため、複写以外の手法による複
製も困難とすることができる。
【0042】次に図5は上述した本発明の複写防止印刷
物を組み込んだ証明書用紙の平面図を示し、証明書用紙
10には模様5が配置され、上記第1の領域Aである模
様5Aと第2の領域Bである模様5Bがそれぞれ形成さ
れている。模様5以外には、模様5を除く用紙全体に複
写時に再現されない薄色のインキにより別のマーク及び
模様6が形成され、さらに透かし7が形成され、全体と
して複写が困難となるように構成されている。
【0043】すなわち本発明の複写防止印刷物は、図6
に示すように複写したときに模様5に「複写」の文字が
現出し複写物であることが一見して判別可能となるた
め、複写物を悪用しようとしても容易に見破ることが可
能となる。
【0044】また図8は本発明の模様を前述したような
網点で万線状に構成する場合の例を拡大して示した説明
図であり、0.5〜3mmの連続する模様5を網点から
なる万線11として構成したものである。
【0045】さらに図示はしないが、模様5の一部また
は証明書用紙10の一部に擦ると絵柄等が取れる消色イ
ンキ、アルコ−ル類、有機溶剤類、漂白剤類及び界面活
性剤類に対して変性を示すインキ、水に対して溶解性を
示す水性インキにより文字やマークなどをデザイン、表
示しておき、変造・改竄に対して対処するようにしても
よい。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、カラ
ー複写機に対応する第1の領域とモノクロ複写機に対応
する第2の領域を連続した模様の中にそれぞれ途中で色
材が変わるように設ける構成により、カラー複写時に第
1の領域及び第2の領域の少なくとも何れか一方におい
て、潜像部と背景部との色相差から潜像の文字が現出
し、それが複写物であることが一見して判別することが
できる。またカラーバランスや濃度調節を行なったとし
ても、同一用紙上に併設されている第2の領域のカラー
バランスが崩れるため、潜像部と背景部との色相差から
潜像の文字が現出し、同様に複写物であることが一見し
て判別することができる。
【0047】さらにモノクロ複写でも第1の領域及び第
2の領域の白黒濃度の違いと網点の形状の違いにより潜
像部と背景部との濃度差から潜像の文字が現出し、複写
物であることが一見して判別することができる。すなわ
ち複写物であることを示す文字等が複写時に常に表出す
るため、複写物を悪用しようとしても容易に見破ること
が可能となる。
【0048】また、連続した模様により、形成されるた
め、他にベタやグラデーション、カムフラージュのパタ
ーン、ドロップアウトカラーによる装飾模様などの重ね
印刷が無いため、デザインがすっきりするとともに、そ
の用紙に記載される文字などが読み易くなる。さらに第
1、第2の領域の網点の形状を変えることで、写真製版
を利用した複製も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偽造防止印刷物を説明する平面図であ
る。
【図2】本発明の偽造防止印刷物の模様に組み込まれる
潜像部となる文字である。
【図3】本発明の偽造防止印刷物の模様を形成する潜像
部分を示す図である。
【図4】本発明の偽造防止印刷物の模様を形成する背景
部分を示す図である。
【図5】本発明の偽造防止印刷物が組み込まれた証明書
用紙の平面図である。
【図6】本発明の偽造防止印刷物を複写した状態を説明
する図である。
【図7】本発明の偽造防止印刷物の模様を構成する網点
で表現した万線状の線(万線)を説明する説明図であ
る。
【図8】本発明の模様を図7に示されるような網点で表
現した万線状の線により構成される場合の例を拡大して
示した説明図である。
【符号の説明】
1 偽造防止印刷物 2 用紙 3、3A、3B 潜像部 4、4A、4B 背景部 5、5A、5B 模様 6 マーク及び模様 7 透かし 10 証明書用紙 11 網点で表現された万線状の線(万線) A 第1の領域 B 第2の領域

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも用紙表面の一部に連続した模
    様からなる細紋・地紋を形成してなり、前記模様は網点
    により構成される潜像部と該潜像部と大きさが異なる網
    点により構成される背景部を有し、かつ前記模様に潜像
    部と背景部の何れか一方を視感度の低い波長域に高い反
    射率を有する色材により形成するとともに残る一方を可
    視領域において前記色材とほぼ同一の色相を有する色材
    により形成してなる第1の領域と潜像部と背景部を単一
    色材により形成してなる第2の領域を設けることを特徴
    とする複写防止印刷物。
  2. 【請求項2】 前記第1の領域と前記第2の領域とは隣
    接し、かつ連続した模様を形成してなることを特徴とす
    る請求項1記載の複写防止印刷物。
  3. 【請求項3】 前記第1の領域と前記第2の領域の潜像
    部及び背景部を構成する網点の線数及び密度をそれぞれ
    異なるように形成してなることを特徴とする請求項1記
    載の複写防止印刷物。
  4. 【請求項4】 前記第1の領域の潜像部を133〜17
    5線30〜50%の網点、背景部を65〜100線30
    〜60%の網点で構成し、前記第2の領域の潜像部を1
    33〜175線10〜25%の網点、背景部を65〜1
    00線10〜25%の網点で構成してなることを特徴と
    する請求項3記載の複写防止印刷物。
  5. 【請求項5】 前記第1の領域の潜像部を65〜100
    線30〜60%の網点、背景部を133〜175線30
    〜50%の網点で構成し、前記第2の領域の潜像部を6
    5〜100線10〜25%の網点、背景部を133〜1
    75線10〜25%の網点で構成してなることを特徴と
    する請求項3記載の複写防止印刷物。
  6. 【請求項6】 前記第1の領域の潜像部を133〜17
    5線30〜50%の網点、背景部を133〜175線6
    0〜80%の網点で表現した線幅0.1mm〜0.25
    ピッチ0.2〜0.5mmの万線に構成し、前記第2の
    領域の潜像部を65〜100線10〜25%の網点、背
    景部を133〜175線40〜60%の網点で表現した
    線幅0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜0.5mmの
    万線に構成してなることを特徴とする請求項3記載の複
    写防止印刷物。
  7. 【請求項7】 前記第1の領域の潜像部を133〜17
    5線60〜80%の網点で表現した線幅0.1mm〜
    0.25ピッチ0.2〜0.5mmの万線に、背景部を
    133〜175線30〜50%の網点で構成し、前記第
    2の領域の潜像部を133〜175線40〜60%の網
    点で表現した線幅0.1mm〜0.25ピッチ0.2〜
    0.5mmの万線に、背景部を133〜175線10〜
    25%の網点で構成してなることを特徴とする請求項3
    記載の複写防止印刷物。
  8. 【請求項8】 万線に構成される前記模様は直線および
    /または曲線を構成することを特徴とする請求項6、7
    記載の複写防止印刷物。
  9. 【請求項9】 前記模様は、網点からなる線幅0.5〜
    3.0mmの連続した線状模様であることを特徴とする
    請求項1記載の複写防止印刷物。
  10. 【請求項10】 前記第1の領域を形成する模様の潜像
    部と背景部の何れか一方の色材を視感度の低い650n
    mより長波長側または450nmより短波長側に高い反
    射率を有する緑色インキとし、残る一方の色材を前記イ
    ンキとほぼ同色と視認される色相を有するインキとする
    ことを特徴とする請求項1記載の複写防止印刷物。
  11. 【請求項11】 前記第1の領域を形成する模様の潜像
    部と背景部の何れか一方の色材をオレンジ蛍光インキと
    し、残る一方の色材を前記オレンジ蛍光インキとほぼ同
    色と視認される色調を有するインキとすることを特徴と
    する請求項1記載の複写防止印刷物。
  12. 【請求項12】 前記第2の領域を形成する色材の色を
    墨、グレー、又は藍、紅、緑・茶、紫の各インキに墨イ
    ンキを混合させたグレー系とすることを特徴とする請求
    項1記載の複写防止印刷物。
  13. 【請求項13】 前記模様の一部に擦ると絵柄等が取れ
    る消色インキ、アルコ−ル類、有機溶剤類、漂白剤類及
    び界面活性剤類に対して変性を示すインキ、水に対して
    溶解性を示す水性インキを用いてなることを特徴とする
    請求項1記載の複写防止印刷物。
  14. 【請求項14】 連続した模様を形成とともに前記第1
    の領域と前記第2の領域の一部が重複してなることを特
    徴とする請求項1記載の複写防止印刷物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2002053394A1 (fr) * 2000-12-27 2002-07-11 Sagawa Express Co., Ltd. Facture
US7170286B2 (en) 2004-09-16 2007-01-30 Fuji Xerox Co., Ltd. Magnetic material detecting device
US7706026B2 (en) 2005-03-03 2010-04-27 Ricoh Company, Ltd. Protecting document from undesired alteration and undesired reproduction

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