JP3897405B2 - 偽造防止印刷物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラーコピー機などによる偽造を防止する技術を用いた印刷物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカラーコピー機が普及し、その性能は著しく向上している。そのため、それまでは特殊な技術を要した金券などの偽造が、簡単且つ精巧にできることとなった。そこで、カラーコピー機の性能の向上とともに、様々な偽造防止手段が施された印刷物が提案されてきた。例えば、複写することで原稿にはない模様などを現出させる印刷物では、原稿と複写物との差異が明確になるので複写物の発見を容易に行うことができる。
【0003】
図6(イ)は従来の偽造防止印刷物の一部を拡大して示した模式図であり、同図(ロ)はその複写物を示している。該偽造防止印刷物には、一面に図6(イ)に示すコピーイマージュ22と地紋23が形成されている。規則的に並んだ点で構成された網点22aと、網点22aの点よりも小さい点で構成された網点22bから成るコピーイマージュ22は、原稿にはない文字や模様などを複写物に現出させるためのものである。また、円と直線のパターンから成る地紋23は、コピーイマージュ22に重ねて印刷されており、網点22a,22bの識別を困難にするために設けられている。
【0004】
図7(イ)及び(ロ)には、単位面積内に形成された網点22a,22bをそれぞれ等倍に拡大して示している。これらの網点22a,22bは互いに点の大きさは異なるが、各図を占めるそれぞれの点の合計面積はほぼ等しい。即ち、単位面積あたりの点の占める面積率はほぼ同じであることを特徴とする。
【0005】
該コピーイマージュ22において、実際にはいずれの点も微細であり、且つ単位面積あたりの点の占める面積率はほぼ同じであることから、目視ではこれらの網点22a,22bを識別しにくくなっている。尚、図6では分かりやすいように、網点22a,22bの差異を顕著に示している。
【0006】
この印刷物を原稿として複写すると、複写機は網点22a,22bの違いを認識することができるので、網点22aの点はほぼ完全に再現され、網点22bの点は薄く再現されるか、あるいはほとんど再現されないため、図6(ロ)に示すように、原稿では確認できなかった「コピー」の警告文字が現れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
複写機は複写物の濃淡を自在に調節できる機能を有するが、複写機の能力の向上によりその調節範囲がより広くなり、この濃淡の調節によれば、従来の偽造防止印刷物を複写してもコピーイマージュによる警告文字が現れない場合があり、偽造防止手段の効果が発揮できないものであった。
【0008】
また、複写機は原稿の種類(文字、写真、地図など)により、解像度などその複写方式を適当に調整する機能を有するが、いわゆる写真モードで複写した場合ではコピーイマージュの警告文字が現れにくく、さらに解像度の高い複写ではコピーイマージュが完全に再現されることがあった。このように問題点のある偽造防止手段に代わって、よりセキュリティー性の高い偽造防止技術(ホログラムなど)を用いてもよいが、コストが高いために適用する印刷物によっては取り入れられない場合がある。
【0009】
本発明は上記課題を鑑み、どのような濃淡及び複写方式で複写しても確実に複写物に変化を起こして原稿との差異を明確にすることができ、且つコストの低い偽造防止印刷物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の偽造防止印刷物は、多数の微細要素から成る第1のパターンが形成された第1の領域と、前記第1のパターンの微細要素よりも小さい多数の微細要素から成る第2のパターンが形成された第2の領域とが接することにより構成されるコピーイマージュに、地紋が重ねて印刷されており、該地紋は線描されている領域と白抜きになっている領域とを有することを特徴とする。
【0011】
請求項2の偽造防止印刷物は、請求項1に記載の偽造防止印刷物において、前記地紋は前記第1のパターンの微細要素よりも細く、前記第2のパターンの微細要素よりも太い線から成ることを特徴とする。
【0012】
請求項3の偽造防止印刷物は、請求項1及び2に記載の偽造防止印刷物において、前記第1のパターンは微細要素は直径約0.15〜0.25mmの点から成り、該微細要素が線密度50〜80線/inch程度の線群を形成するように並んだもので、前記第2のパターンは直径約0.05〜0.10mmの点から成り、該微細要素が線密度150〜200線/inch程度の線群を形成するように並んだものであることを特徴とする。
【0013】
請求項4の偽造防止印刷物は、請求項1〜3に記載の偽造防止印刷物において、前記第1のパターンの微細要素及び第2のパターンの微細要素により占める面積が、傾斜状又は段階的に変化していることを特徴とする。
【0014】
請求項5の偽造防止印刷物は、請求項1〜4に記載の偽造防止印刷物において、少なくとも1カ所に色度座標上でトナーの色再現領域外に分布する色が用いられていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って、本発明に係る偽造防止印刷物の具体的な実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る第1実施形態の偽造防止印刷物の概略図である。定期券1の点線で囲まれた領域1aとそれ以外の領域1bには、後述するコピーイマージュと地紋が組合わさって印刷されており、中央付近よりやや下には後述する変色インクが施された帯状のパターン4が形成されている。
【0016】
本実施形態では領域1aを矩形としたが、デザイン模様や定期券1を発行している会社のロゴやマークなどどのような形状でもよい。尚、図1ではコピーイマージュ及び地紋は図示していない。また、分かりやすいように領域1aを点線で囲んでいるが、実際にはこの点線は設けられていない。
【0017】
上記コピーイマージュ、地紋、及び帯状のパターン4を背景として、その上に利用区間、氏名及び使用期限などの文字1cが印刷されている。本実施形態では本発明の技術を定期券に適用したが、このほかの有価証券など偽造されると不都合が生じる印刷物に用いるとよい。
【0018】
図2(イ)は定期券1の領域1aの一部分を拡大した模式図であり、同図(ロ)は領域1bの一部分を拡大した模式図である。定期券1の領域1a,1bには、第1の網点2aと第2の網点2bとから成るコピーイマージュ2が形成されている。領域1a,1bともに多数の「コピー」の文字を型どった領域2a′が規則的に配置形成されており、「コピー」の文字の領域2a′には第1の網点2aが、それ以外の領域2b′には第2の網点2bが形成されている。尚、図2では多数の領域2a′のうちの一つを示している。
【0019】
本実施形態では領域2a′として「コピー」の文字を型どったものとしているが、ほかの警告文句やマークなどでもよく、その形状は特に限られない。また、本実施形態とは逆に、領域2a′に第2の網点2b、領域2b′に第1の網点2aを形成してもよい。
【0020】
網点とは、微細要素である点が規則的に多数並んだパターンである。第1の網点2aを構成している点は線密度が50〜80線/inch程度の線群を形成するように位置し、点の直径と横に並ぶ点との間隔を1:1としていることから、その直径は約0.15〜0.25mmとなっている。また、第2の網点2bを構成している点は線密度が150〜200線/inch程度の線群を形成するように位置し、点の直径と横に並ぶ点との間隔を1:1としていることから、その直径は約0.05〜0.10mmとなっている。
【0021】
上記従来技術で説明したように、コピーイマージュ2の第1及び第2の網点2a,2bは点の大きさは互いに異なるが、いずれの点も微細であり、且つ単位面積あたりの点の占める面積率はほぼ等しいことから、目視ではこれらの第1及び第2の網点2a,2bを識別しにくい。尚、図2では分かりやすいように、第1及び第2の網点2a,2bを構成する点の大きさの差異を顕著に示している。
【0022】
また、第1の網点2aはそこに用いられる色により、第2の網点2bよりも目立つことがある。その場合、上述した単位面積あたりの点の占める面積率を第1の網点2aと第2の網点2bとでほぼ同じものとはせず、第1の網点2aの面積率を第2の網点2bのそれよりも小さくすると、第1の網点2aが目立たちにくくなる。
【0023】
また、本実施形態ではコピーイマージュ2を2つの網点で構成したが、このほかにも網点と万線、又は万線同士でコピーイマージュを構成してもよい。その場合、単位面積あたりの点と線、又は線同士の占める面積率をほぼ等しくすることで、原稿の状態ではこの2つのパターンを区別することはできないが、複写物には異なった状態で再現させることができる。
【0024】
図2(ロ)に示す領域1bには、コピーイマージュ2とともに地紋3が印刷されている。地紋3は円と直線から成る線描のパターンによって構成されている。本実施形態では、この地紋3の線幅L3は、前記コピーイマージュの第1の網点2aを構成する点の直径L2aと、第2の網点2bを構成する点の直径L2bに対して、L2b<L3<L2aの関係を満たしている。尚、本実施形態の地紋3は円と直線から成るものであるが、一般には定期券1を発行している会社のロゴやマークなどが用いられることが多く、パターンの形状は限られていない。
【0025】
領域1aでは領域1bと同様にコピーイマージュ2に地紋3を重ねているが、地紋3の線の部分が白抜きとなっている。図2(イ)中、3′は白抜きになった地紋を示している。図2(イ),(ロ)に示すように、領域1aと領域1bとでは地紋3が白抜きとなっている分だけ、領域1aの方が領域1bよりも薄く見える。これらの地紋3,3′は、目視での第1及び第2の網点2a,2bの識別をより困難にするために設けられたものである。尚、地紋の線幅L3は上記寸法に限られることはなく、目視での識別を困難にするように設けられればよいものである。
【0026】
定期券1の中心よりやや下方に形成された帯状のパターン4(図1参照)には、色度座標上でトナーの色再現領域外に分布する色が用いられる。該色度座標上でトナーの色再現領域外に分布する色について以下に説明する。図3は色度座標である。x軸、y軸とも色相を表しており、座標上の点はその位置の色度座標(x,y)によって表される色を示している。太線枠内Aは人間の認識できる色を領域にして示している。
【0027】
カラーコピー機の3原色カラートナーによる再現可能な色や、印刷インクによる再現可能な色には限界がある。トナーによる再現可能な色の方が、印刷インクによる再現可能な色よりもその数は少なく、色度座標上で領域として示した場合、トナーの色再現領域の方が印刷インクの色再現領域より狭いものとなる。従って、印刷インクの色再現領域には含まれるが、トナーの色再現領域には含まれない色が存在する。
【0028】
例えば、図3において、Bは印刷インクで再現可能なライトグリーン系の色であり、Cはトナーで再現可能なライトグリーン系の色の分布である。図に示すように、印刷インクで再現可能な色Bはトナーで再現可能な色の分布Cとは異なるものである。つまり、印刷インクで再現可能な色Bはトナーの色再現領域外に分布する色なので、トナーで再現することはできない。従って、上記印刷インクで再現可能な色Bを用いた印刷物を原稿として複写した場合、その部分はトナーでは再現できないことから、ライトグリーン系の色とは全く異なるライトブルーとなって再現され、原稿との明確な差異が生じる。
【0029】
尚、カラーコピー機は通常、特定の色に対する感度が悪いことが多いので、たとえ、カラーコピー機の精度が向上し、前記パターン4(図3におけるB部分)の部分がそれに似た色調で複写可能となったとしても、その場合には普通の黄、赤、藍(アイ)のプロセスインクで印刷されている部分において、前記特定の色だけが他の色に比べて濃く複写されることになる。即ち、パターン4以外のところでもその特定の色が強調されたものとなるので、その部分では原稿とは明らかに異なり、十分見分けのつく差異が生じる。
【0030】
次に、本実施形態の定期券1をデジタルカラーコピー機で複写した場合について説明する。図4(イ)は複写物が濃く現出されるよう設定した場合の複写物、(ロ)は複写物が薄く現出されるよう設定した場合の複写物を模式的に示している。図4(イ)に示すように、複写物が濃く現出されるよう設定した場合、領域1aでは第1の網点2aと第2の網点2bとの差異を複写機が認識して、第1の網点2aは第2の網点2bに比べて濃く再現される。(尚、薄く再現された第2の網点2bは図示していない。)
【0031】
故に、原稿では認識困難な第1の網点2aによる「コピー」の文字が明瞭に確認できる。このとき、領域1bでも第1の網点2aと第2の網点2bとは異なった状態で現出されるが、地紋3もはっきりと現出され、また領域1bの第2の網点2bに地紋が重なるため、複写機が実際の濃度より濃く認識され、「コピー」の文字以外の部分も複写されることから、「コピー」の文字が確認しにくいものとなる。
【0032】
また、図4(ロ)に示すように、複写機の濃度調整によって複写物が薄く現出されるよう設定した場合、領域1bでは第1の網点2aと第2の網点2bとの差異を複写機が認識して、第1の網点2aが第2の網点2bに比べて濃く再現される。(尚、薄く再現された第2の網点2bは図示していない。)故に、原稿では認識困難な第1の網点2aによる「コピー」の文字が明瞭に確認できる。これは複写物の濃度を薄く調整したことから、第1の網点2aの点の直径より線幅の狭い地紋3(図示せず)の線が薄く現出されるので、地紋3によって「コピー」の文字が妨げられないからである。
【0033】
このとき、領域1aでも第1の網点2aと第2の網点2bとは異なった状態で現出されるが、第1の網点2aが薄い点で現出されることから、「コピー」の文字は確認しにくい。これは領域1aの第1の網点2aに地紋3の白抜きの部分が重なっているので、複写機が領域1aの第1の網点2aを領域1bの第1の網点2aよりも薄いと認識するからである。
【0034】
上述したように、本実施形態の定期券1を用いれば、複写機の濃度調節によって複写物が濃く現出されるよう設定した場合には領域1aに、複写物が薄く現出されるよう設定した場合には領域1bに「コピー」の文字が明瞭に現れる。故に、どのような濃淡で複写しても原稿と複写物との差異が明確となり、複写物の発見が瞬時に行える。
【0035】
また、写真を複写するためのいわゆる写真モードの場合、従来の偽造防止印刷物ではコピーイマージュの効果があまり得られなかったが、本実施形態によると領域1a又は領域1bにコピーイマージュ2の「コピー」の文字がはっきりと現れる。
【0036】
次に、本発明に係る第2実施形態の偽造防止印刷物について説明する。本実施形態の偽造防止印刷物は、第1実施形態の偽造防止印刷物とその構成がほぼ同じ定期券で、背景部として後述するコピーイマージュや地紋が形成されている上に文字が印刷されている。背景部は第1実施形態と同様に、中央付近の矩形状の第3の領域11aとそれ以外の第4の領域11bとに分けられる(図5参照)。また、中央付近よりやや下には、第1実施形態と同様の変色インクが施された帯状のパターン4(図5参照)が形成されている。
【0037】
本実施形態のコピーイマージュ12について説明する。図5には定期券11上の領域11a,11bに形成されたコピーイマージュ12を模式的に示した図である。ここでは分かりやすいように領域11aを点線で囲んであるが、実際にはこの点線はない。領域11a,11bには多数の「コピー」の文字を型どった部分が規則的に配置形成されている。
【0038】
本実施形態のコピーイマージュ12は、第3の網点12a及び第4の網点12bから成るもので、「コピー」の文字を型どった領域12a′には第3の網点12aが形成されており、それ以外の領域12b′には第4の網点12bが形成されている。尚、図5では領域12a′が小さいことから、第3の網点12aを構成する点は「コピー」の文字に沿って一列に形成されているが、実際には第1実施形態の図2に示すように領域12a′には多数の微細な点が形成されている。
【0039】
第3の網点12aを構成している点は、定期券11の最も左側では第1実施形態の網点2aと同様に線密度が50〜80線/inch程度の線群を形成するように位置し、点の直径と横に並ぶ点との間隔を1:1としている。そして、この横に並ぶ点との間隔に対する点の直径が、左から右へいくに従って連続的に小さくなっている。
【0040】
また、第4の網点12bを構成している点は、定期券11の最も左側では第1実施形態の網点2bと同様に線密度が150〜200線/inch程度の線群を形成するように位置し、点の直径と横に並ぶ点との間隔を1:1としている。そして、この横に並ぶ点との間隔に対する点の直径が、左から右へいくに従って連続的に小さくなっている。このとき、第3の網点12aと第4の網点12bとでは、ほぼ同じ割合で点の大きさを変化している。
【0041】
本実施形態のコピーイマージュ12では、第3及び第4の網点12a,12bが左から右へ移るに従って、その点の大きさが連続的に小さくなることから、定期券11は左側で最も色が濃く、右へいくに従って色が連続的に薄くなる、いわゆるグラデーションを有する色調となっている。
【0042】
第3の網点12aと第4の網点12bとではその点の大きさは異なるが、いずれの点も微細であり、第1実施形態と同様に単位面積あたりの点の占める面積率が定期券11の縦方向でほぼ同じとしているので、目視ではこれらの第3及び第4の網点12a,12bを識別しにくい。尚、図5では分かりやすいように、第3及び第4の網点12a,12bを構成する点の大きさの差異を顕著に示している。
【0043】
図5には示していないが、領域11bにはコピーイマージュ12とともに第1実施形態の地紋3と同じパターンからなる地紋が印刷されている(図2参照)。この地紋の線幅は一定幅でも構わないが、前記コピーイマージュの第3の網点12aを構成する点の直径よりも小さく、第4の網点12bを構成する点の直径よりも大きいことを、定期券11上のいずれの位置においても満たしている。即ち、地紋3の線幅は左から右へいくに従って連続的に細くなっていることが好ましい。
【0044】
また、領域11aでは領域11bと同様にコピーイマージュ12に前記地紋を重ねているが、地紋の線の部分が白抜きになっている。故に、領域1aと領域1bとでは地紋が白抜きとなっている分だけ、領域1aの方が領域1bよりも薄く見える。これらの地紋は、目視での第3及び第4の網点12a,12bの識別をより困難にするために設けられたものである。
【0045】
本実施形態の定期券11を複写機で複写すると、第1実施形態と同様に、複写物が濃く現出されるよう設定した場合には領域11aに「コピー」の文字が現れ、複写物が薄く現出されるよう設定した場合には領域1bに「コピー」の文字が現れる。
【0046】
故に、どのような濃淡で複写しても原稿と複写物との差異が明確となり、複写物の発見が瞬時に行える。また、前記色度座標上でトナーの色再現領域外の色を原稿に用いていることにより、複写物には原稿にはない色が現れるので、さらにどのような濃淡で複写しても一見して原稿とは異なると判断できる複写物を得ることができる。
【0047】
また、複写機によっては解像度が高いことから、網点を構成する非常に小さい点もはっきり再現できるように調整を行えるものもあり、上述した「コピー」の文字が浮き上がりにくい場合もあるが、定期券11の右側に位置する第4の網点12bの非常に小さい点もはっきり再現すると、原稿にあるようなグラデーションが消えて全体にほぼ一様な色調となり、原稿との差異が明確となる。故に、本第2実施形態の定期券11は、第1実施形態のものよりもさらに高い偽造防止効果を有するものとなる。また、本発明の2つの実施形態では、変色インクで帯状のパターン4を形成したものにおいて説明を行ったが、地紋やコピーイマージュを形成する部分に変色インクを利用してもよいものである。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1から請求項5の偽造防止印刷物は、複写機の濃淡の調節や複写方式をどのように設定してもコピーイマージュ及び地紋によって原稿にはない文字や模様などが複写物に現れ、原稿とは異なった複写物を得ることができる。また、従来の印刷技術で対応できるものであるから、様々な印刷物に適用してもコストは低くすむ。
【0049】
また、請求項4の偽造防止印刷物は、網点を形成する非常に小さい点も明確に再現できる調整が可能で、2つの網点の差異は現れにくい複写機で複写した場合においても、網点のグラデーションが消えて全体に一様な色となる。従って、さらに広い範囲の解像度にも対応可能となる。
【0050】
請求項5の偽造防止印刷物は、色度座標上でトナーの色再現領域外に分布する色のパターンは、複写しても原稿と同じ色には再現されないので、請求項1から4のコピーイマージュによって発生する文字や模様などとともに、原稿と複写物との差異をいっそう明確にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の偽造防止印刷物である定期券1の上面を模式的に示した図である。
【図2】 (イ)は第1実施形態の定期券1における領域1aを模式的に示した図であり、(ロ)は領域1bを模式的に示した図である。
【図3】 第1実施形態の帯状のパターン4に用いられた色を表す色度座標である。
【図4】 第1実施形態の定期券1を複写して、(イ)複写物が濃く現出されるよう設定した場合、及び(ロ)複写物が薄く現出されるよう設定した場合に得られた複写物を模式的に示した図である。
【図5】 第2実施形態の定期券11におけるコピーイマージュ12のみを模式的に示した図である。
【図6】 (イ)は従来技術の偽造防止印刷物を模式的に示した図であり、(ロ)はその複写物を模式的に示した図である。
【図7】 従来技術のコピーイマージュ22における(イ)網点22aと、(ロ)網点22bの一部拡大図である。
【符号の説明】
1 定期券
2 コピーイマージュ
2a 第1の網点
2b 第2の網点
3 地紋
4 帯状パターン
11 定期券
12 コピーイマージュ
12a 第1の網点
12b 第2の網点

Claims (5)

  1. 多数の微細要素から成る第1のパターンが形成された第1の領域と、前記第1のパターンの微細要素よりも小さい多数の微細要素から成る第2のパターンが形成された第2の領域とが接することにより構成されるコピーイマージュに、地紋が重ねて印刷されており、該地紋は線描されている領域と白抜きになっている領域とを有することを特徴とする偽造防止印刷物。
  2. 前記地紋は前記第1のパターンの微細要素よりも細く、前記第2のパターンの微細要素よりも太い線から成ることを特徴とする請求項1に記載の偽造防止印刷物。
  3. 前記第1のパターンは微細要素は直径約0.15〜0.25mmの点から成り、該微細要素が線密度50〜80線/inch程度の線群を形成するように並んだもので、前記第2のパターンは直径約0.05〜0.10mmの点から成り、該微細要素が線密度150〜200線/inch程度の線群を形成するように並んだものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の偽造防止印刷物。
  4. 前記第1のパターンの微細要素及び第2のパターンの微細要素により占める面積が、傾斜状又は段階的に変化していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偽造防止印刷物。
  5. 少なくとも1カ所に色度座標上でトナーの色再現領域外に分布する色が用いられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偽造防止印刷物。
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