JPH0773412A - 薄膜磁気ヘッド - Google Patents
薄膜磁気ヘッドInfo
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- JPH0773412A JPH0773412A JP5249331A JP24933193A JPH0773412A JP H0773412 A JPH0773412 A JP H0773412A JP 5249331 A JP5249331 A JP 5249331A JP 24933193 A JP24933193 A JP 24933193A JP H0773412 A JPH0773412 A JP H0773412A
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- core layer
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- G11B5/3109—Details
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- G—PHYSICS
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- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/33—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
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- Y10T428/12493—Composite; i.e., plural, adjacent, spatially distinct metal components [e.g., layers, joint, etc.]
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- Y10T428/12861—Group VIII or IB metal-base component
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- Y10T428/12937—Co- or Ni-base component next to Fe-base component
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気コア層のコア先端領域において磁気飽和
が生じにくく、高密度記録に適した薄膜磁気ヘッドを提
供する。 【構成】 下部磁気コア層9上に、コイル層10、ギャ
ップスペーサ層11、及び絶縁層を介して上部磁気コア
層12が形成され、前記下部磁気コア層9及び前記上部
磁気コア層12はコア先端aとコア幅が拡がる部分bと
の間にコア先端領域cを有する薄膜磁気ヘッドにおい
て、前記下部、上部磁気コア層9、12を磁歪定数が正
であり、且つその絶対値が1×10-6以下であり、Fe
の含有率が17.5〜19.5wt%の範囲内であるN
iFeの磁性薄膜により形成したことを特徴とする。
が生じにくく、高密度記録に適した薄膜磁気ヘッドを提
供する。 【構成】 下部磁気コア層9上に、コイル層10、ギャ
ップスペーサ層11、及び絶縁層を介して上部磁気コア
層12が形成され、前記下部磁気コア層9及び前記上部
磁気コア層12はコア先端aとコア幅が拡がる部分bと
の間にコア先端領域cを有する薄膜磁気ヘッドにおい
て、前記下部、上部磁気コア層9、12を磁歪定数が正
であり、且つその絶対値が1×10-6以下であり、Fe
の含有率が17.5〜19.5wt%の範囲内であるN
iFeの磁性薄膜により形成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録装置に用いられ
る薄膜磁気ヘッドに関する。
る薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録装置の分野では、ますま
す高密度記録化が進行し、記録/再生を行う磁気ヘッド
として薄膜磁気ヘッドが実用化されている。このような
薄膜磁気ヘッドの磁気コア層を形成する磁性薄膜とし
て、例えばNiとFeよりなるパーマロイ薄膜が広く利
用されている。そして、上記磁気コア層を形成する磁性
薄膜は高周波でのスイッチング特性を良くするために、
優れた軟磁気特性、特に高周波領域で透磁率が高いこと
が要求される。
す高密度記録化が進行し、記録/再生を行う磁気ヘッド
として薄膜磁気ヘッドが実用化されている。このような
薄膜磁気ヘッドの磁気コア層を形成する磁性薄膜とし
て、例えばNiとFeよりなるパーマロイ薄膜が広く利
用されている。そして、上記磁気コア層を形成する磁性
薄膜は高周波でのスイッチング特性を良くするために、
優れた軟磁気特性、特に高周波領域で透磁率が高いこと
が要求される。
【0003】一般に、高周波領域で高い透磁率を得るた
めには、磁気ギャップのトラック幅方向が磁化容易軸方
向となるように磁性薄膜に一軸異方性を付与することが
有効である。この一軸異方性を付与する方法として、外
部磁場を印加した状態において磁性薄膜を形成する方法
がある。
めには、磁気ギャップのトラック幅方向が磁化容易軸方
向となるように磁性薄膜に一軸異方性を付与することが
有効である。この一軸異方性を付与する方法として、外
部磁場を印加した状態において磁性薄膜を形成する方法
がある。
【0004】また、前記一軸異方性を制御する方法とし
て、−1×10-6〜−5×10-6の範囲の負の磁歪定数
を有する磁性薄膜を形成することが適切であることが従
来から知られている。例えば、特開平1−201812
号公報には、磁性薄膜の磁歪定数を−5×10-6よりも
小さくすることが開示されている。この理由として、特
開昭55−101124号公報には、磁性薄膜のトラッ
ク幅方向に引っ張り応力が作用するため、この引っ張り
応力により磁化回転が妨げられ、磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向となることが示されている。
て、−1×10-6〜−5×10-6の範囲の負の磁歪定数
を有する磁性薄膜を形成することが適切であることが従
来から知られている。例えば、特開平1−201812
号公報には、磁性薄膜の磁歪定数を−5×10-6よりも
小さくすることが開示されている。この理由として、特
開昭55−101124号公報には、磁性薄膜のトラッ
ク幅方向に引っ張り応力が作用するため、この引っ張り
応力により磁化回転が妨げられ、磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向となることが示されている。
【0005】また、特開平2−81409号公報には、
従来の一般的なスパッタリング法やマグネトロンスパッ
タリング法により磁気特性の優れた、NiFe薄膜を形
成するには、Feの含有率を16.5〜17.5wt%
の範囲にすることが開示されている。
従来の一般的なスパッタリング法やマグネトロンスパッ
タリング法により磁気特性の優れた、NiFe薄膜を形
成するには、Feの含有率を16.5〜17.5wt%
の範囲にすることが開示されている。
【0006】しかしながら、近年、薄膜磁気ヘッドのト
ラック幅は10μm以下と小さくなり、これに伴い磁気
ギャップのデプス長も数μm以下と小さくなるため、応
力による磁気異方性の制御が困難である。また、誘導型
磁気ヘッドを形成する前に、再生専用の磁気抵抗効果型
ヘッドを形成する複合型の薄膜磁気ヘッドにおいては、
誘導型磁気ヘッドの磁性薄膜にかかる応力が複雑であ
る。
ラック幅は10μm以下と小さくなり、これに伴い磁気
ギャップのデプス長も数μm以下と小さくなるため、応
力による磁気異方性の制御が困難である。また、誘導型
磁気ヘッドを形成する前に、再生専用の磁気抵抗効果型
ヘッドを形成する複合型の薄膜磁気ヘッドにおいては、
誘導型磁気ヘッドの磁性薄膜にかかる応力が複雑であ
る。
【0007】また、上述した組成のNiFe薄膜は、透
磁率が高く、保磁力が小さいという点では磁気コア材料
として優れているが、Feの含有量が少ないため、飽和
磁束密度が小さく、磁気コア層は記録時において飽和し
やすく、高密度記録を行うための磁性薄膜としては適し
ていない。
磁率が高く、保磁力が小さいという点では磁気コア材料
として優れているが、Feの含有量が少ないため、飽和
磁束密度が小さく、磁気コア層は記録時において飽和し
やすく、高密度記録を行うための磁性薄膜としては適し
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来例の
欠点に鑑み為されたものであり、磁気ギャップのトラッ
ク幅を小さくした場合においても、磁気コア先端領域に
おける磁化容易軸方向をトラック幅方向にすることが出
来、磁気コア先端領域での磁気飽和の発生を抑えた構造
の薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とするものであ
る。
欠点に鑑み為されたものであり、磁気ギャップのトラッ
ク幅を小さくした場合においても、磁気コア先端領域に
おける磁化容易軸方向をトラック幅方向にすることが出
来、磁気コア先端領域での磁気飽和の発生を抑えた構造
の薄膜磁気ヘッドを提供することを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の薄膜磁気
ヘッドは、下部磁気コア層上に、コイル層、ギャップス
ペーサ層、及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が形成
され、前記下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気コア
層の少なくとも一方が、コア先端とコア幅が拡がる部分
との間にコア先端領域を有するものにおいて、前記コア
先端領域を有する磁気コア層を磁歪定数が正であり、且
つその絶対値が1×10-6以下であるNiFeの磁性薄
膜により形成したことを特徴とする。
ヘッドは、下部磁気コア層上に、コイル層、ギャップス
ペーサ層、及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が形成
され、前記下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気コア
層の少なくとも一方が、コア先端とコア幅が拡がる部分
との間にコア先端領域を有するものにおいて、前記コア
先端領域を有する磁気コア層を磁歪定数が正であり、且
つその絶対値が1×10-6以下であるNiFeの磁性薄
膜により形成したことを特徴とする。
【0010】更に、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドは、
前記NiFeの磁性薄膜におけるFeの含有率が17.
5〜19.5wt%の範囲内であることを特徴とする。
前記NiFeの磁性薄膜におけるFeの含有率が17.
5〜19.5wt%の範囲内であることを特徴とする。
【0011】更に、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドは、
前記NiFeの磁性薄膜の結晶構造が<111>配向で
あることを特徴とする。
前記NiFeの磁性薄膜の結晶構造が<111>配向で
あることを特徴とする。
【0012】更に、本発明の第1の薄膜磁気ヘッドは、
前記コア先端領域が180度磁壁を有することを特徴と
する。
前記コア先端領域が180度磁壁を有することを特徴と
する。
【0013】また、本発明の第2の薄膜磁気ヘッドは、
下部磁気コア層上に、コイル層、ギャップスペーサ層、
及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が形成され、前記
下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気コア層の少なく
とも一方が、コア先端とコア幅が拡がる部分との間にコ
ア先端領域を有するものにおいて、前記コア先端領域を
有する磁気コア層を異方性磁界が10Oe以上であるC
oZr系アモルファス磁性薄膜により形成したことを特
徴とする。
下部磁気コア層上に、コイル層、ギャップスペーサ層、
及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が形成され、前記
下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気コア層の少なく
とも一方が、コア先端とコア幅が拡がる部分との間にコ
ア先端領域を有するものにおいて、前記コア先端領域を
有する磁気コア層を異方性磁界が10Oe以上であるC
oZr系アモルファス磁性薄膜により形成したことを特
徴とする。
【0014】更に、本発明の第2の薄膜磁気ヘッドは、
前記異方性磁界が13〜20Oeの範囲内であることを
特徴とする。
前記異方性磁界が13〜20Oeの範囲内であることを
特徴とする。
【0015】更に、本発明の第2の薄膜磁気ヘッドは、
前記コア先端領域が180度磁壁を有することを特徴と
する。
前記コア先端領域が180度磁壁を有することを特徴と
する。
【0016】
【作用】上記第1の薄膜磁気ヘッドのように、磁気コア
層を磁歪定数が正であり、且つその絶対値が1×10-6
以下であるNiFeの磁性薄膜により形成すると、コア
先端領域における磁化容易軸方向がトラック幅方向と平
行になり、磁束が磁化困難軸方向に流れるため、その部
分での透磁率が高く、磁気抵抗が小さくり、磁気飽和が
生じにくい。
層を磁歪定数が正であり、且つその絶対値が1×10-6
以下であるNiFeの磁性薄膜により形成すると、コア
先端領域における磁化容易軸方向がトラック幅方向と平
行になり、磁束が磁化困難軸方向に流れるため、その部
分での透磁率が高く、磁気抵抗が小さくり、磁気飽和が
生じにくい。
【0017】更に、前記NiFeの磁性薄膜におけるF
eの含有率が17.5〜19.5wt%の範囲内である
ため、従来のNiFe磁性薄膜に比してFeの含有量が
多く、飽和磁束密度が大きくなる。
eの含有率が17.5〜19.5wt%の範囲内である
ため、従来のNiFe磁性薄膜に比してFeの含有量が
多く、飽和磁束密度が大きくなる。
【0018】また、上記第2の薄膜磁気ヘッドのよう
に、磁気コア層を異方性磁界が大きいCoZrアモルフ
ァス磁性薄膜により形成すると、上記第1の薄膜磁気ヘ
ッドに比べて、上記磁気コア層のコア先端領域の幅、即
ちトラック幅が更に小さい場合においても、該コア先端
領域における磁気容易軸方向がトラック幅方向と平行と
なり、180度磁壁が優先的に形成されるため、単磁区
化に近い構造となり磁気飽和の発生が抑えられる。
に、磁気コア層を異方性磁界が大きいCoZrアモルフ
ァス磁性薄膜により形成すると、上記第1の薄膜磁気ヘ
ッドに比べて、上記磁気コア層のコア先端領域の幅、即
ちトラック幅が更に小さい場合においても、該コア先端
領域における磁気容易軸方向がトラック幅方向と平行と
なり、180度磁壁が優先的に形成されるため、単磁区
化に近い構造となり磁気飽和の発生が抑えられる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の第1実施例
について詳細に説明する。
について詳細に説明する。
【0020】図1は第1実施例の複合型薄膜磁気ヘッド
の分解斜視図である。
の分解斜視図である。
【0021】図中、1はAl2O3−TiC等よりなる基
板、2は基板1上に形成されたAl 2O3等よりなる絶縁
層、3は絶縁層2上に形成されたNiFe等よりなる下
部シールド層、4は下部シールド層3上に絶縁層を介し
て形成されたNiFe等よりなるMR素子層、5はMR
素子層4上及び絶縁層上に形成されたCu、Au等より
なる電極層、6は電極層5の上方に形成されたシャント
バイアス層、7は絶縁層を介して形成されたNiFe等
よりなる上部シールド層であり、これらにより磁気抵抗
効果型ヘッド部が形成されている。
板、2は基板1上に形成されたAl 2O3等よりなる絶縁
層、3は絶縁層2上に形成されたNiFe等よりなる下
部シールド層、4は下部シールド層3上に絶縁層を介し
て形成されたNiFe等よりなるMR素子層、5はMR
素子層4上及び絶縁層上に形成されたCu、Au等より
なる電極層、6は電極層5の上方に形成されたシャント
バイアス層、7は絶縁層を介して形成されたNiFe等
よりなる上部シールド層であり、これらにより磁気抵抗
効果型ヘッド部が形成されている。
【0022】8は上述の磁気抵抗効果型ヘッド部と以下
に説明する誘導型薄膜磁気ヘッド部とを分離するSiO
2等よりなる分離層であり、前記誘導型薄膜磁気ヘッド
部が形成される面を平坦化する。
に説明する誘導型薄膜磁気ヘッド部とを分離するSiO
2等よりなる分離層であり、前記誘導型薄膜磁気ヘッド
部が形成される面を平坦化する。
【0023】9は分離層8上に形成されたNiFeより
なる下部磁気コア層、10は下部磁気コア層9上に絶縁
層を介して形成されたCu等よりなるコイル層、11は
下部磁気コア層9上に形成されたSiO2等よりなるギ
ャップスペーサ層、12は下部磁気コア層の上方にコイ
ル層10、ギャップスペーサ層11、絶縁層を介して形
成されたNiFeよりなる上部磁気コア層、13はコイ
ル層10上に形成された電極層であり、これらにより誘
導型薄膜磁気ヘッド部が形成されている。
なる下部磁気コア層、10は下部磁気コア層9上に絶縁
層を介して形成されたCu等よりなるコイル層、11は
下部磁気コア層9上に形成されたSiO2等よりなるギ
ャップスペーサ層、12は下部磁気コア層の上方にコイ
ル層10、ギャップスペーサ層11、絶縁層を介して形
成されたNiFeよりなる上部磁気コア層、13はコイ
ル層10上に形成された電極層であり、これらにより誘
導型薄膜磁気ヘッド部が形成されている。
【0024】前記下部磁気コア層9、及び上部磁気コア
層12は、図2に示すように、コア先端aとコア幅が拡
がる部分bとの間にコア先端領域cを備えており、下部
磁気コア層9のコア先端領域cと上部磁気コア層12の
コア先端領域cとの間に前記ギャップスペーサ層11が
存在する。本実施例では、磁気コア先端領域cの幅lは
トラック幅に等しく6〜10μmであり、磁気コア先端
領域cの長さmはギャップ深さに等しく2μmである。
層12は、図2に示すように、コア先端aとコア幅が拡
がる部分bとの間にコア先端領域cを備えており、下部
磁気コア層9のコア先端領域cと上部磁気コア層12の
コア先端領域cとの間に前記ギャップスペーサ層11が
存在する。本実施例では、磁気コア先端領域cの幅lは
トラック幅に等しく6〜10μmであり、磁気コア先端
領域cの長さmはギャップ深さに等しく2μmである。
【0025】前記薄膜磁気ヘッド部の上部にはAl2O3
等よりなる保護層14が形成されている。前記保護層1
4は膜厚が30〜40μmであり、その内部応力は10
×108dyne/cm2より小さい圧縮応力が残留して
いる。このため、前記上部磁気コア層12に作用する応
力は図2に示すようにコア周囲で縮む方向に作用する。
等よりなる保護層14が形成されている。前記保護層1
4は膜厚が30〜40μmであり、その内部応力は10
×108dyne/cm2より小さい圧縮応力が残留して
いる。このため、前記上部磁気コア層12に作用する応
力は図2に示すようにコア周囲で縮む方向に作用する。
【0026】次に、上記本実施例の複合型薄膜磁気ヘッ
ドにおいて、誘導型薄膜磁気ヘッド部における下部磁気
コア層9及び上部磁気コア層12を形成する時に用いる
磁場中スパッタリング法について説明する。
ドにおいて、誘導型薄膜磁気ヘッド部における下部磁気
コア層9及び上部磁気コア層12を形成する時に用いる
磁場中スパッタリング法について説明する。
【0027】図3は上記磁場中スパッタリング法で用い
た装置の概略構成を示す図である。図中、15は磁気コ
ア層が形成される基板、16はNiとFeよりなるター
ゲット、17は基板15と平行に約70〜100Oeの
磁場を印加する永久磁石である。前記基板15と前記タ
ーゲット16との間には、磁場によりプラズマが基板1
5表面へ引き込まれるのを防ぐために、1インチ当り3
〜20の孔が存在する網の目状のアース電極18が配置
されており、これによりプラズマを閉じ込め、前記基板
15からプラズマをシールドした状態で放電を行う。
尚、この時のスパッタリング条件は、例えば投入電力が
500W、Arガス圧が1mTorr、基板/ターゲッ
ト間距離が50mmである。
た装置の概略構成を示す図である。図中、15は磁気コ
ア層が形成される基板、16はNiとFeよりなるター
ゲット、17は基板15と平行に約70〜100Oeの
磁場を印加する永久磁石である。前記基板15と前記タ
ーゲット16との間には、磁場によりプラズマが基板1
5表面へ引き込まれるのを防ぐために、1インチ当り3
〜20の孔が存在する網の目状のアース電極18が配置
されており、これによりプラズマを閉じ込め、前記基板
15からプラズマをシールドした状態で放電を行う。
尚、この時のスパッタリング条件は、例えば投入電力が
500W、Arガス圧が1mTorr、基板/ターゲッ
ト間距離が50mmである。
【0028】図4は上述の磁場中スパッタリング法によ
り形成されたNiFeの磁性薄膜のFeの含有率と磁歪
定数との関係を示す図である。この図4から判るよう
に、NiFeの磁性薄膜中におけるFeの含有率が1
7.5〜19.5wt%の範囲では、前記磁性薄膜の磁
歪定数は正であり、且つ1×10-6以下である。また、
前記磁性薄膜はFeの含有率が17.5wt%以下では
磁歪定数が負の値を示す。
り形成されたNiFeの磁性薄膜のFeの含有率と磁歪
定数との関係を示す図である。この図4から判るよう
に、NiFeの磁性薄膜中におけるFeの含有率が1
7.5〜19.5wt%の範囲では、前記磁性薄膜の磁
歪定数は正であり、且つ1×10-6以下である。また、
前記磁性薄膜はFeの含有率が17.5wt%以下では
磁歪定数が負の値を示す。
【0029】次に、上述の磁場中スパッタリング法によ
り結晶化ガラスの基板上に形成された磁気コア層の磁区
構造をコロイドを用いたビッター法により調べた。
り結晶化ガラスの基板上に形成された磁気コア層の磁区
構造をコロイドを用いたビッター法により調べた。
【0030】その結果は、Feの含有率が17.5〜1
9.5wt%の範囲であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁
歪定数が正であり、且つ1×10-6以下である磁性薄膜
よりなる磁気コア層は、図5(a)に示すような磁区構
造をしており、コア先端aからコア幅が拡がる部分bま
でのコア先端領域cにおける磁化容易軸方向は、矢印に
示すように、トラック幅方向Xと平行である。この時、
コア先端領域cでは、180度磁壁dがコア先端領域c
の幅方向の大部分にわたって存在しており、単磁区化に
近い構造である。また、Feの含有率が17.5wt%
以下であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁歪定数が負であ
る磁性薄膜よりなる磁気コア層は、図5(b)に示すよ
うな磁区構造をしており、コア先端領域cにおける磁化
容易軸方向は、矢印に示すように、トラック幅方向Xと
直交する方向である。磁場中スパッタリングによるNi
Fe磁性薄膜の1MHzにおける透磁率は磁化困難軸方
向で約2000、磁化容易軸方向で約200程度であ
る。即ち、図5(a)に示すような磁区構造を有する磁
気コア層は、コア先端領域cでは磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向Xと平行であるため、磁束は磁化困難軸方向
に流れ、しかも180度磁壁dがコア先端領域cの幅方
向の大部分にわたって存在するため、磁気抵抗が小さ
く、磁気飽和が生じにくい。これに対して、図5(b)
に示すような磁区構造を有する磁気コア層は、コア先端
領域cでは磁化容易軸方向がトラック幅方向Xと直交す
る方向であるため、磁束は磁化容易軸方向に流れ、磁気
抵抗が大きく、磁気飽和が生じ易い。
9.5wt%の範囲であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁
歪定数が正であり、且つ1×10-6以下である磁性薄膜
よりなる磁気コア層は、図5(a)に示すような磁区構
造をしており、コア先端aからコア幅が拡がる部分bま
でのコア先端領域cにおける磁化容易軸方向は、矢印に
示すように、トラック幅方向Xと平行である。この時、
コア先端領域cでは、180度磁壁dがコア先端領域c
の幅方向の大部分にわたって存在しており、単磁区化に
近い構造である。また、Feの含有率が17.5wt%
以下であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁歪定数が負であ
る磁性薄膜よりなる磁気コア層は、図5(b)に示すよ
うな磁区構造をしており、コア先端領域cにおける磁化
容易軸方向は、矢印に示すように、トラック幅方向Xと
直交する方向である。磁場中スパッタリングによるNi
Fe磁性薄膜の1MHzにおける透磁率は磁化困難軸方
向で約2000、磁化容易軸方向で約200程度であ
る。即ち、図5(a)に示すような磁区構造を有する磁
気コア層は、コア先端領域cでは磁化容易軸方向がトラ
ック幅方向Xと平行であるため、磁束は磁化困難軸方向
に流れ、しかも180度磁壁dがコア先端領域cの幅方
向の大部分にわたって存在するため、磁気抵抗が小さ
く、磁気飽和が生じにくい。これに対して、図5(b)
に示すような磁区構造を有する磁気コア層は、コア先端
領域cでは磁化容易軸方向がトラック幅方向Xと直交す
る方向であるため、磁束は磁化容易軸方向に流れ、磁気
抵抗が大きく、磁気飽和が生じ易い。
【0031】以上のように、Feの含有率が17.5〜
19.5wt%の範囲であるNiFeの磁性薄膜、即ち
磁歪定数が正であり、且つ1×10-6以下である磁性薄
膜よりなる磁気コア層は、図5(a)に示すような磁区
構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が生じに
くい。これに対して、Feの含有率が17.5wt%以
下であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁歪定数が負である
磁性薄膜よりなる磁気コア層は、図5(b)に示すよう
な磁区構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が
生じ易い。
19.5wt%の範囲であるNiFeの磁性薄膜、即ち
磁歪定数が正であり、且つ1×10-6以下である磁性薄
膜よりなる磁気コア層は、図5(a)に示すような磁区
構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が生じに
くい。これに対して、Feの含有率が17.5wt%以
下であるNiFeの磁性薄膜、即ち磁歪定数が負である
磁性薄膜よりなる磁気コア層は、図5(b)に示すよう
な磁区構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が
生じ易い。
【0032】また、上述の磁場中スパッタリングにより
形成されたNiFeの磁性薄膜について、X線回折をし
たところ、図6に示すような結果が得られた。この図6
から判るように、前述のNiFe磁性薄膜は、X線回折
において44.1°でピークを有し、(111)面が膜
面に平行に配置しているfcc構造で、<111>配向
であることが判る。尚、図6において44.1°以外の
ピークは結晶化ガラスの基板によるものである。
形成されたNiFeの磁性薄膜について、X線回折をし
たところ、図6に示すような結果が得られた。この図6
から判るように、前述のNiFe磁性薄膜は、X線回折
において44.1°でピークを有し、(111)面が膜
面に平行に配置しているfcc構造で、<111>配向
であることが判る。尚、図6において44.1°以外の
ピークは結晶化ガラスの基板によるものである。
【0033】しかしながら、上記第1実施例の薄膜磁気
ヘッドでは、トラック幅が10μm程度の大きさであれ
ば、磁気コア層の磁気飽和を防止することが出来るが、
トラック幅が更に小さく、6μm以下の大きさになる
と、磁気コア層の磁区構造は、図7に示すように、コア
後側領域eでは磁化容易軸がトラック幅方向Xと平行で
ある180度磁区fが大部分を占め、180度磁壁dが
多数存在するが、コア先端領域cにおいては、磁化容易
軸がトラック幅方向Xと直交する90度磁区gが優先的
となり、180度磁壁は存在しない。このため、コア先
端領域cでは、磁気抵抗が大きく、磁気飽和が生じ易
い。
ヘッドでは、トラック幅が10μm程度の大きさであれ
ば、磁気コア層の磁気飽和を防止することが出来るが、
トラック幅が更に小さく、6μm以下の大きさになる
と、磁気コア層の磁区構造は、図7に示すように、コア
後側領域eでは磁化容易軸がトラック幅方向Xと平行で
ある180度磁区fが大部分を占め、180度磁壁dが
多数存在するが、コア先端領域cにおいては、磁化容易
軸がトラック幅方向Xと直交する90度磁区gが優先的
となり、180度磁壁は存在しない。このため、コア先
端領域cでは、磁気抵抗が大きく、磁気飽和が生じ易
い。
【0034】以下に、トラック幅が更に小さい場合にお
いても、上記第1実施例に比べ、磁気コア層の磁気飽和
が生じにくい構造の第2実施例の薄膜磁気ヘッドについ
て説明する。
いても、上記第1実施例に比べ、磁気コア層の磁気飽和
が生じにくい構造の第2実施例の薄膜磁気ヘッドについ
て説明する。
【0035】この第2実施例の磁気ヘッドは、第1実施
例と同様に、図1に示す構造であり、下部磁気コア層
9、及び上部磁気コア層12は共に、磁場中でのスパッ
タリングにより成膜されたCoZrアモルファス磁性薄
膜より成る。また、保護層14の内部応力は、図2に示
すように、10×108dyne/cm2より小さい圧縮
応力が残留している。
例と同様に、図1に示す構造であり、下部磁気コア層
9、及び上部磁気コア層12は共に、磁場中でのスパッ
タリングにより成膜されたCoZrアモルファス磁性薄
膜より成る。また、保護層14の内部応力は、図2に示
すように、10×108dyne/cm2より小さい圧縮
応力が残留している。
【0036】次に、下部磁気コア層9、及び上部磁気コ
ア層12の磁区構造を調べるために、結晶化ガラス基板
上に、磁場中でのスパッタリングにより、上記下部磁気
コア層9、及び上部磁気コア層12と同様の形状のCo
Zrアモルファス磁性薄膜を形成した。尚、この時の外
部磁界は70Oe、基板温度は200℃、Arガス圧は
3mTorrとした。また、上記CoZrアモルファス
磁性薄膜を形成した後、400Oeの回転磁界及び静止
磁界の組み合わせを色々と変えて熱処理を200℃で1
時間行うことにより、該CoZrアモルファス磁性薄膜
の異方性磁界Hkを変化させた。尚、本発明では、磁化
困難軸方向の磁化曲線の原点での接線が飽和磁束密度に
達する点の磁界強度を異方性磁界Hkとした。
ア層12の磁区構造を調べるために、結晶化ガラス基板
上に、磁場中でのスパッタリングにより、上記下部磁気
コア層9、及び上部磁気コア層12と同様の形状のCo
Zrアモルファス磁性薄膜を形成した。尚、この時の外
部磁界は70Oe、基板温度は200℃、Arガス圧は
3mTorrとした。また、上記CoZrアモルファス
磁性薄膜を形成した後、400Oeの回転磁界及び静止
磁界の組み合わせを色々と変えて熱処理を200℃で1
時間行うことにより、該CoZrアモルファス磁性薄膜
の異方性磁界Hkを変化させた。尚、本発明では、磁化
困難軸方向の磁化曲線の原点での接線が飽和磁束密度に
達する点の磁界強度を異方性磁界Hkとした。
【0037】次に、上記工程により製造されたCoZr
アモルファス磁性薄膜の磁区構造をビッター法により調
べた。その結果、トラック幅が3μm以上の場合では、
図8に示すような磁区構造が得られた。
アモルファス磁性薄膜の磁区構造をビッター法により調
べた。その結果、トラック幅が3μm以上の場合では、
図8に示すような磁区構造が得られた。
【0038】図8より判るように、CoZrアモルファ
ス磁性薄膜よりなる磁気コア層では、コア後側領域eだ
けでなく、コア先端領域cにおいても磁化容易軸がトラ
ック幅方向Xと平行である180度磁区fが優先的であ
り、180度磁壁dが存在する。尚、この時の磁気コア
層は飽和磁束密度が1.55T、磁歪定数が正であり、
その絶対値は1.6×10-6である。
ス磁性薄膜よりなる磁気コア層では、コア後側領域eだ
けでなく、コア先端領域cにおいても磁化容易軸がトラ
ック幅方向Xと平行である180度磁区fが優先的であ
り、180度磁壁dが存在する。尚、この時の磁気コア
層は飽和磁束密度が1.55T、磁歪定数が正であり、
その絶対値は1.6×10-6である。
【0039】次に、異方性磁界Hkが17.5Oeであ
る上述のCoZrアモルファス磁性薄膜よりなる磁気コ
ア層Aと、異方性磁界Hkが9Oeである上述のCoZ
r磁性薄膜よりなる磁気コア層Bと、第1実施例のNi
Fe磁性薄膜よりなる磁気コア層Cにおいて、トラック
幅Tとコア先端領域における180度磁壁dの幅Wとの
関係を調べ、その結果を図9に示す。尚、磁気コア層A
は静止磁界中だけで熱処理を行った試料、磁気コア層B
は回転磁界中だけで熱処理を行った試料である。
る上述のCoZrアモルファス磁性薄膜よりなる磁気コ
ア層Aと、異方性磁界Hkが9Oeである上述のCoZ
r磁性薄膜よりなる磁気コア層Bと、第1実施例のNi
Fe磁性薄膜よりなる磁気コア層Cにおいて、トラック
幅Tとコア先端領域における180度磁壁dの幅Wとの
関係を調べ、その結果を図9に示す。尚、磁気コア層A
は静止磁界中だけで熱処理を行った試料、磁気コア層B
は回転磁界中だけで熱処理を行った試料である。
【0040】この図9から判るように、トラック幅Tが
同じ磁気コア層では、異方性磁界Hkが10Oeよりも
小さい9OeであるCoZrアモルファス磁性薄膜より
なる磁気コア層Bは、NiFe磁性薄膜よりなる第1実
施例の磁気コア層Cに比べ、180度磁壁の幅Wは小さ
いが、異方性磁界Hkが10Oeよりも大きい17.5
OeであるCoZrアモルファス磁性薄膜よりなる磁気
コア層Aは、上記磁気コア層B、Cに比べ、180度磁
壁の幅Wが遥かに大きく、トラック幅Tが6μmよりも
小さくても180度磁壁が存在する。
同じ磁気コア層では、異方性磁界Hkが10Oeよりも
小さい9OeであるCoZrアモルファス磁性薄膜より
なる磁気コア層Bは、NiFe磁性薄膜よりなる第1実
施例の磁気コア層Cに比べ、180度磁壁の幅Wは小さ
いが、異方性磁界Hkが10Oeよりも大きい17.5
OeであるCoZrアモルファス磁性薄膜よりなる磁気
コア層Aは、上記磁気コア層B、Cに比べ、180度磁
壁の幅Wが遥かに大きく、トラック幅Tが6μmよりも
小さくても180度磁壁が存在する。
【0041】また、上記磁気コア層A、B、Cにおい
て、トラック幅Tとコア先端領域における磁気抵抗Rと
の関係を調べ、その結果を図10に示す。尚、この時の
磁気抵抗Rは1m当りの磁気抵抗値であり、180度磁
壁fでの磁気抵抗と90度磁壁eでの磁気抵抗とした。
て、トラック幅Tとコア先端領域における磁気抵抗Rと
の関係を調べ、その結果を図10に示す。尚、この時の
磁気抵抗Rは1m当りの磁気抵抗値であり、180度磁
壁fでの磁気抵抗と90度磁壁eでの磁気抵抗とした。
【0042】この図10から判るように、トラック幅T
が大きい場合は、磁気コア層A、B、Cは磁気抵抗Rが
殆ど同じであり、トラック幅Tが小さくなると、磁気コ
ア層A、B、Cは全て磁気抵抗Rが非常に大きくなる
が、磁気コア層Aの磁気抵抗Rの上昇度は磁気コア層
B、Cに比べて小さい。
が大きい場合は、磁気コア層A、B、Cは磁気抵抗Rが
殆ど同じであり、トラック幅Tが小さくなると、磁気コ
ア層A、B、Cは全て磁気抵抗Rが非常に大きくなる
が、磁気コア層Aの磁気抵抗Rの上昇度は磁気コア層
B、Cに比べて小さい。
【0043】以上のことより判るように、異方性磁界H
kが10Oeよりも大きい17.5Oeである磁気コア
層Aは、トラック幅を小さくした場合においても、他の
磁気コア層B、Cに比べコア先端領域cにおける180
度磁壁の幅Wの減少が少なく、磁気抵抗を小さく値に保
つことが可能であり、磁気飽和を抑えることが出来る。
kが10Oeよりも大きい17.5Oeである磁気コア
層Aは、トラック幅を小さくした場合においても、他の
磁気コア層B、Cに比べコア先端領域cにおける180
度磁壁の幅Wの減少が少なく、磁気抵抗を小さく値に保
つことが可能であり、磁気飽和を抑えることが出来る。
【0044】次に、上述のCoZrアモルファス磁性薄
膜よりなり、トラック幅Tが夫々6μm、12μm、2
0μmである各磁気コア層において、異方性磁界Hkと
磁気抵抗との関係を調べ、その結果を図11に示す。
膜よりなり、トラック幅Tが夫々6μm、12μm、2
0μmである各磁気コア層において、異方性磁界Hkと
磁気抵抗との関係を調べ、その結果を図11に示す。
【0045】この図11から判るように、どのトラック
幅Tの時においても異方性磁界Hkが10Oe以上の場
合、磁気抵抗Rは小さくなり、特に、トラック幅Tが小
さい6μm、12μmである時、この傾向は顕著であ
る。また、異方性磁界Hkが13〜20Oeの時、磁気
抵抗Rが特に小さく、14Oeの時、最も小さくなる。
幅Tの時においても異方性磁界Hkが10Oe以上の場
合、磁気抵抗Rは小さくなり、特に、トラック幅Tが小
さい6μm、12μmである時、この傾向は顕著であ
る。また、異方性磁界Hkが13〜20Oeの時、磁気
抵抗Rが特に小さく、14Oeの時、最も小さくなる。
【0046】以上のように、異方性磁界Hkが10Oe
以上、特に13〜20Oeの範囲であるCoZrアモル
ファス磁性薄膜によりなる磁気コア層は、トラック幅が
6μm程度と小さい場合においても、図8に示すような
磁区構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が生
じにくい。
以上、特に13〜20Oeの範囲であるCoZrアモル
ファス磁性薄膜によりなる磁気コア層は、トラック幅が
6μm程度と小さい場合においても、図8に示すような
磁区構造を有し、コア先端領域cにおいて磁気飽和が生
じにくい。
【0047】また、CoZrアモルファス磁性薄膜にS
nを添加したCoZrSnアモルファス磁性薄膜により
磁気コア層を形成した場合においても上述と同様の効果
が得られた。
nを添加したCoZrSnアモルファス磁性薄膜により
磁気コア層を形成した場合においても上述と同様の効果
が得られた。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、磁気コア層のコア先端
領域において磁気飽和が生じにくく、高密度記録に適し
た薄膜磁気ヘッドを提供し得る。
領域において磁気飽和が生じにくく、高密度記録に適し
た薄膜磁気ヘッドを提供し得る。
【図1】本発明の複合型薄膜磁気ヘッドの分解斜視図で
ある。
ある。
【図2】本発明の複合型薄膜磁気ヘッドの磁気コア層の
平面図である。
平面図である。
【図3】本発明の磁場中スパッタリング装置の概略構成
を示す図である。
を示す図である。
【図4】本発明のNiFeの磁性薄膜のFeの含有率と
磁歪定数との関係を示す図である。
磁歪定数との関係を示す図である。
【図5】磁気コア層の磁区構造を示す図である。
【図6】本発明のNiFeの磁性薄膜のX線回折の結果
を示す図である。
を示す図である。
【図7】磁気コア層の磁区構造を示す図である。
【図8】磁気コア層の磁区構造を示す図である。
【図9】磁気コア層のトラック幅と先端領域における1
80度磁壁の幅との関係を示す図である。
80度磁壁の幅との関係を示す図である。
【図10】磁気コア層のトラック幅と磁気抵抗との関係
を示す図である。
を示す図である。
【図11】CoZrアモルファス磁性薄膜よりなる磁気
コア層の異方性磁界Hkと磁気抵抗との関係を示す図で
ある。
コア層の異方性磁界Hkと磁気抵抗との関係を示す図で
ある。
9 下部磁気コア層 10 コイル層 11 ギャップスペーサ層 12 上部磁気コア層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 伸二 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 中田 正宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】 下部磁気コア層上に、コイル層、ギャッ
プスペーサ層、及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が
形成され、前記下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気
コア層の少なくとも一方が、コア先端とコア幅が拡がる
部分との間にコア先端領域を有する薄膜磁気ヘッドにお
いて、前記コア先端領域を有する磁気コア層を磁歪定数
が正であり、且つその絶対値が1×10-6以下であるN
iFeの磁性薄膜により形成したことを特徴とする薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項2】 前記NiFeの磁性薄膜におけるFeの
含有率が17.5〜19.5wt%の範囲内であること
を特徴とする請求項1記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 前記NiFeの磁性薄膜の結晶構造が<
111>配向であることを特徴とする請求項1、または
2記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 前記コア先端領域が180度磁壁を有す
ることを特徴とする請求項1、2、または3記載の薄膜
磁気ヘッド。 - 【請求項5】 下部磁気コア層上に、コイル層、ギャッ
プスペーサ層、及び該絶縁層を介して上部磁気コア層が
形成され、前記下部磁気コア層、あるいは前記上部磁気
コア層の少なくとも一方が、コア先端とコア幅が拡がる
部分との間にコア先端領域を有する薄膜磁気ヘッドにお
いて、前記コア先端領域を有する磁気コア層を異方性磁
界が10Oe以上であるCoZr系アモルファス磁性薄
膜により形成したことを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項6】 前記異方性磁界が13〜20Oeの範囲
内であることを特徴とする請求項5記載の薄膜磁気ヘッ
ド。 - 【請求項7】 前記コア先端領域が180度磁壁を有す
ることを特徴とする請求項5、または6記載の薄膜磁気
ヘッド。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5249331A JPH0773412A (ja) | 1993-06-24 | 1993-10-05 | 薄膜磁気ヘッド |
US08/264,918 US5609971A (en) | 1993-06-24 | 1994-06-24 | Thin film magnetic head |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15367393 | 1993-06-24 | ||
JP5-153673 | 1993-06-24 | ||
JP5249331A JPH0773412A (ja) | 1993-06-24 | 1993-10-05 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0773412A true JPH0773412A (ja) | 1995-03-17 |
Family
ID=26482222
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5249331A Pending JPH0773412A (ja) | 1993-06-24 | 1993-10-05 | 薄膜磁気ヘッド |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5609971A (ja) |
JP (1) | JPH0773412A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5793579A (en) * | 1995-11-30 | 1998-08-11 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Thin film magnetic head and process for producing same |
JPH09231523A (ja) * | 1996-02-27 | 1997-09-05 | Nec Corp | 磁気抵抗効果ヘッド |
US5751528A (en) * | 1996-04-15 | 1998-05-12 | Read-Rite Corporation | Multilayer exchange coupled magnetic poles with approximate zero magnetostriction |
US5750275A (en) * | 1996-07-12 | 1998-05-12 | Read-Rite Corporation | Thin film heads with insulated laminations for improved high frequency performance |
US6150046A (en) * | 1997-01-31 | 2000-11-21 | Alps Electric Co., Ltd. | Combination magnetoresistive/inductive thin film magnetic head and its manufacturing method |
US6191917B1 (en) * | 1998-09-10 | 2001-02-20 | Storage Technology Corporation | Thin film tape write head for dual frequency operation |
JP2001195707A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-19 | Alps Electric Co Ltd | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
JP2002074619A (ja) * | 2000-08-25 | 2002-03-15 | Alps Electric Co Ltd | 磁気ヘッド |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4190872A (en) * | 1978-12-21 | 1980-02-26 | International Business Machines Corporation | Thin film inductive transducer |
US4242710A (en) * | 1979-01-29 | 1980-12-30 | International Business Machines Corporation | Thin film head having negative magnetostriction |
US4504880A (en) * | 1982-08-09 | 1985-03-12 | International Business Machines Corporation | Integrated magnetic recording head assembly including an inductive write subassembly and a magnetoresistive read subassembly |
JPH01201830A (ja) * | 1988-02-04 | 1989-08-14 | Nakamichi Corp | 光スポットの位置検出装置 |
JPH01201812A (ja) * | 1988-02-05 | 1989-08-14 | Hitachi Ltd | 薄膜磁気ヘツド |
CA1334447C (en) * | 1988-08-03 | 1995-02-14 | Digital Equipment Corporation | Perpendicular anisotropy in thin film devices |
JPH0748440B2 (ja) * | 1988-09-19 | 1995-05-24 | 株式会社日立製作所 | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 |
US5132858A (en) * | 1989-08-28 | 1992-07-21 | Wangtek, Incorporated | Magnetic head positioner |
US5085335A (en) * | 1991-03-04 | 1992-02-04 | Donna Carbaugh | Drinking cup apparatus |
US5264981A (en) * | 1991-08-14 | 1993-11-23 | International Business Machines Corporation | Multilayered ferromagnetic film and magnetic head employing the same |
-
1993
- 1993-10-05 JP JP5249331A patent/JPH0773412A/ja active Pending
-
1994
- 1994-06-24 US US08/264,918 patent/US5609971A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5609971A (en) | 1997-03-11 |
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