JPH0772631A - 画像形成材料及び画像形成方法 - Google Patents

画像形成材料及び画像形成方法

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JPH0772631A
JPH0772631A JP21999793A JP21999793A JPH0772631A JP H0772631 A JPH0772631 A JP H0772631A JP 21999793 A JP21999793 A JP 21999793A JP 21999793 A JP21999793 A JP 21999793A JP H0772631 A JPH0772631 A JP H0772631A
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JP
Japan
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image forming
image
photosensitive layer
cover sheet
resin
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Application number
JP21999793A
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English (en)
Inventor
Tatsuichi Maehashi
達一 前橋
Takaaki Kuroki
孝彰 黒木
Toshihisa Takeyama
敏久 竹山
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
Tawara Komamura
大和良 駒村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な記録速度で高解像度、高濃度かつ高強
度の画像を簡便なドライプロセスで得られる画像形成材
料、及び画像形成方法を提供する。 【構成】 基材上に中間層、少なくともエチレン性不飽
和結合を有する重合可能な化合物と光重合開始剤及び着
色剤を含有する感光性層、活性光線透過性のカバーシー
トを、この順に積層した画像形成材料であって、該感光
性層の乾燥膜厚が0.5〜5μm、かつ形成された最終画像
の波長350〜500nmの光に対する吸光度が3.0以上である
ことを特徴とする画像形成材料。該画像形成材料のカバ
ーシート側から活性光線を像様露光した後、基材とカバ
ーシートを剥離することによって基材又はカバーシート
上に感光性層の露光部又は未露光部からなる画像を形成
することを特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光重合性による画像形成
材料に関する。更に詳しくは、高濃度でかつ高解像度の
画像形成を実現するドライプロセスにより現像可能な画
像形成材料に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレン性不飽和結合を有する重合性化
合物、光重合開始剤、着色剤及び必要に応じて有機高分
子バインダーからなる光重合性組成物からなる画像形成
材料は、カラープルーフ等の着色画像の作成用途とし
て、例えば特開昭61-188537号、同61-286858号に開示さ
れている。これらは、感光性層を画像様に露光した後、
未露光部を液体で溶出して露光部よりなる画像を形成し
利用するものであり、現像装置の維持、現像液の処理な
ど工程の煩雑さが問題であった。
【0003】一方、ドライ処理で画像を形成する方法と
して、特開昭58-24775号、特開平4-153658号等で開示さ
れているように、透明支持体、感光性組成物層及び第2
支持体からなる材料に、画像露光後、透明支持体と第2
支持体を引き剥がすことにより、一方の支持体に陽画
を、他方の支持体上に陰画を形成する剥離現像方式や、
米国特許3,060,023号、同3,060,024号、同3,060,025
号、特開昭63-147154号等に開示されるように、支持体
上に少なくとも感光性組成物層を設けた画像形成材料に
色分解ネガ又はマスクを介して画像を露光し、露光後の
感光性組成物層表面を、受像体に必要に応じて熱を加え
ながら加圧密着させ未露光部を受像体上に転写して画像
を形成する転写現像方式などが提案されている。
【0004】こうしたドライ処理による画像形成方法
は、環境汚染の回避、安全性、装置の小型化の面から好
ましい方法である。
【0005】従来の光重合を応用したプロセスでは、安
定した画像形成をするためには感光性層の厚さ全体を重
合する必要があったので、感光性層の活性光線波長領域
の吸光度は充分小さいことが必要であった。そのため、
着色材含有量(即ち感光性層の光学濃度)や着色材の吸
収波長と感光波長の関係が著しく制限されていた。
【0006】近年、刷版作成フィルムや医用の画像出力
用途においても、ドライ処理による簡便かつ高精細な画
像形成材料の要望が高まってきた。しかし一般的に、こ
れらの用途は高い透過濃度(例えば紫外部〜可視部濃度
が3.0以上)、高い解像度(10μm以下の小点再現)及び
優れた強度を有する画像を、高速(30秒以下/A4判)で
出力することが要求されるため、従来の銀塩写真フィル
ムに代替できるようなドライ記録材料はこれまで見い出
されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の事情に
基づいて為されたものである。即ち、本発明の目的は、
十分な記録速度で高解像度、高濃度かつ高強度の画像を
簡便なドライプロセスで得られる画像形成材料、及び画
像形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、基材上に中間層、少なくともエチレン性不飽和結
合を有する重合可能な化合物と光重合開始剤及び着色剤
を含有する感光性層、活性光線透過性のカバーシート
を、この順に積層した画像形成材料において、該感光性
層の乾燥膜厚が0.5〜5μm、かつ形成された最終画像の
波長350〜500nmに対する吸光度が3.0以上である画像形
成材料が、活性光線をカバーシート側から像様露光した
後、基材とカバーシートを剥離するという簡便なドライ
プロセスによって、高解像度、高濃度かつ高強度の画像
を与え得ることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0009】以下、本発明の画像形成材料について、よ
り詳細に説明する。
【0010】本発明の画像形成材料に用いられる基材と
しては、紙、合成紙(例えばポリプロピレンを主成分と
する合成紙)、樹脂フィルム又はシート、更には前記樹
脂を2層以上積層してなるプラスチックフィルム又はシ
ート、あるいは各種高分子材料、金属、セラミックもし
くは木材パルプやセルロースパルプ、サルファイトパル
プなどで抄造された紙等に、前記樹脂層を積層したフィ
ルム又はシートなどを挙げることができる。更に、前記
フィルム又はシートの片面あるいは両面に多孔質構造の
顔料塗工層を設けた基材なども本発明では好適に用いる
ことができる。このような樹脂フィルム又はシートを構
成する樹脂としては、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル等のアクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等のポリ
エステル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂;ナイロ
ン、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリエー
テルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリパラバン
酸、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、弗素樹
脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0011】本発明において、樹脂からなる基材は、シ
ート又はフィルム状に延伸し、ヒートセットしたものが
寸法安定性の面から好ましく、基材は、内部にミクロボ
イドがないものでも、あるいはミクロボイドのあるもの
でも、用途に応じて適宜に選択することができる。
【0012】本発明における基材の厚みは通常2〜300
μm、好ましくは4.5〜150μmの範囲から適宜に選定され
る。
【0013】中間層は、感光性層と基材とを適切な接着
力で接合する層であり、画像形成に際しては、基材とカ
バーシートの剥離により感光性層の露光部の全部/又は
一部からなる画像をカバーシート側に形成し、感光性層
の未露光部は全て接着層上に残留するような接着性に制
御される必要がある。上記接着力の関係を満足させられ
るものであれば、公知の粘着剤、接着剤組成物が中間層
として使用可能である。
【0014】粘着剤、接着剤組成物として好適に使用さ
れる化合物の具体例を挙げれば、天然ゴム、メタクリル
酸メチル又はスチレン又はアクリロニトリルモノマーを
グラフトした天然ゴム、環化天然ゴム、塩化天然ゴム、
イソプレンゴム、トランスポリイソプレンゴム、ポリブ
タジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、クロロプレ
ンゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、ニトリル
ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン-
プロピレンゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エ
チレン-酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エチレン-アク
リルゴム、ウレタンゴム、シリコ-ンゴム等のゴム類;
ポリスチレン-ポリブタジエン-ポリスチレンブロック共
重合体(SBS)、SBSのポリブタジエンを水素添加
したSEBS、ポリスチレン-ポリイソプレン-ポリスチ
レンブロック共重合体(SIS)等のスチレン系熱可塑
性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステ
ル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラ
ストマー、1,2-ポリブタジエン系熱可塑性エラストマ
ー、エチレン-酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポ
リ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可
塑性エラストマー、弗素ゴム系熱可塑性エラストマー、
トランス-ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、塩
素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性
エラストマー;ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル
系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポ
リカーボネート、ポリカプロラクトン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等の熱可塑性樹脂であ
る。
【0015】これら粘着剤、接着剤組成物として好適に
使用される化合物は単独で又は2種以上混合して使用す
ることができる。更に、上記化合物と脂環族系炭化水素
樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の所謂、粘着付
与剤とを混合したものも好ましい。この場合、粘着付与
剤は中間層全組成物の50重量%以下の添加量で使用され
る。
【0016】中間層は、更に必要に応じて紫外線吸収
剤、帯電防止剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤等を添加
させることができる。中間層は基材上に1〜80μmの乾
燥膜厚で設けられることが好ましく、特に好ましくは3
〜50μmである。
【0017】中間層の形成方法としては、基材上又はカ
バーシート上に形成した感光性層上に中間層組成物をホ
ットメルト押出しで形成する方法、中間層組成物を水あ
るいは適当な有機溶剤に分散又は溶解して基材上又はカ
バーシート上に形成した感光性層上に塗布乾燥して形成
する方法が用いられる。
【0018】感光性層は、少なくともエチレン性不飽和
結合を有する重合可能な化合物、光重合開始剤及び着色
剤を含有している。
【0019】このようなエチレン性不飽和結合を有する
重合可能な化合物としては、架橋可能な公知のモノマー
が特に制限なく使用することができる。具体的モノマー
としては、例えば2-エチルヘキシルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルアクルレート、2-ヒドロキシプロピルア
クリレート等の単官能アクリル酸エステル及びその誘導
体、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、
イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化
合物;ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールジアクリレート、ビスフェノールAジア
クリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールのε-カプロラクトン付加物のジアクリレート等の
2官能アクリル酸エステル及びその誘導体、あるいはこ
れらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、
クロトネート、マレエート等に代えた化合物;トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、ピロガロールトリアクリレー
ト等の多官能アクリル酸エステル及びその誘導体、ある
いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネ
ート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物等を
挙げることができる。
【0020】又、エチレン性不飽和結合を有する樹脂
は、適当な分子量のオリゴマーにアクリル酸又はメタア
クリル酸を導入し、光重合性を付与した、いわゆるプレ
ポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。この他に
特開昭58-212994号、同61-6649号、同62-46688号、同62
-48589号、同62-173295号、同62-187092号、同63-671
89号、特開平1-244891号等に記載の化合物などを挙げる
ことができ、更に「11290の化学商品」化学工業日報
社,286〜294頁に記載の化合物、「UV・EB硬化ハン
ドブック(原料編)」高分子刊行会,11〜65頁に記載の
化合物なども好適に用いることができる。
【0021】これらの中で、分子内に2個以上のアクリ
ル又はメタクリル基を有する化合物が好ましく、更に分
子量が10,000以下、より好ましくは5,000以下のものが
好ましい。又、本発明では、これらのモノマーあるいは
プレポリマーのうち1種又は2種以上を混合して用いる
ことができる。エチレン性不飽和結合を有する重合可能
な化合物は、感光層形成組成物中、通常5重量%以上、
より好ましくは15重量%以上にするのが好ましい。
【0022】感光性層に用いられる光重合開始剤として
は、例えばフォトポリマーハンドブック(フォトポリマ
ー懇話会編:工業調査会発行,1989年)の39〜56頁に記
載の公知の光重合開始剤を任意に用いることが可能であ
るが、下記一般式(1)又は(2)で表される化合物を
用いることにより感光性層の分光増感が容易に行え、従
って画像形成を紫外〜近赤外領域の任意の光源で行うこ
とができる。特に赤〜近赤外に感度を持たせることによ
り、近年、進歩の著しい半導体レーザーでの走査露光が
可能となり、高感度なデジタル画像形成材料として使用
するすることができる。
【0023】
【化1】
【0024】式中、Dye+はカチオン性色素、Mk+は遷移
金属配位錯体カチオンを表す。
【0025】R1、R2、R3及びR4は同じでも異なって
もよく、各々、アルキル基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基、複素環基又はシアノ基を表し、これ
らのアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニ
ル基、複素環基は更に置換基を有してもよい。ただし、
1、R2、R3及びR4の少なくとも一つは置換されても
よいアルキル基である。又、R1、R2、R3及びR4は2
個以上が互いに結合して環を形成してもよい。
【0026】R5及びR6は各々、水素原子、ハロゲン原
子又は1価の置換基を表す。
【0027】Xはヒドロキシル基又は−N(R7)(R8)基
(R7及びR8は各々、水素原子又は置換されてもよいア
ルキル基を表し、R5、R6又はR7は互いに結合して環
を形成してもよい)を表し、Mは遷移金属原子を表す。
【0028】kは1〜3、jは2又は3、mは1〜5、
nは1〜4の、それぞれ整数を表す。
【0029】Dye+で表されるカチオン性色素の具体例と
しては、特開昭62-143044号、同63-208036号、同64-842
45号、同64-88444号、特開平1-152108号、同3-202609号
等に記載されているものを用いることができる。好まし
い化合物の具体例を化合物群Aに挙げる。
【0030】≪化合物群A≫
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】Mk+で表される遷移金属配位錯体カチオン
の具体例としては、下記化合物群Bに挙げるものの以外
に特開平4-261405号等に記載のものを用いることができ
る。
【0036】≪化合物群B≫
【0037】
【化6】
【0038】 Mk+j k X R9101234 Co2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4NHSO2CH3) Cl CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4NHCOCH3) H CH3 Ph Ph Ph Bu Fe2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4OH) CH3 CH3 Ph Ph Ph Bu Ir3+ 2 3 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 CONHC4H9 CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 CONHC4H9 CH3 Ph Ph Ph iPr Co2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) H Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHSO2CH3 CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 3 3 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH
Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C NHC
OC(i) CHNHSOCH Ph Ph Ph Bu Co2+ 2 2 N(C SO
N(C CH Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C NHC
OC(i) NHCOCH Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C)(CNHSOCH) Cl
CH Ph Ph Ph Bu Fe2+ 2 2 N(C NHC
ONHC(i) CH Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C NHC
OC(i) CH Bu Bu Bu Bu Ru2+ 2 2 N(C NHC
OC(i) CH Ph Ph Ph Bz
【0039】
【化7】
【0040】ここでPh:phenyl Bu:buthyl iPr:i-
propyl Bz:benzylを表す。
【0041】
【化8】
【0042】 M2+11 Ru2+ Cl Ru2+ NHCOC3H7(i) Co2+ Cl 前記一般式(1)又は(2)で表される光重合開始剤
は、予め色素アニオン部を硼素酸にしたものを例示して
あるが、この化合物を添加しても、又、任意のアニオン
部を有する色素と下記一般式(3)で表される硼素酸塩
化合物を共存させ、感光性層内、又は感光性層塗工液中
でイオン交換により一般式(1)で表される化合物を生
成させても同様の機能を発現させることが可能である。
更に一般式(1)又は(2)の光重合開始剤を用いる場
合には、感度向上の目的で一般式(3)で表される硼素
酸塩を添加することが好ましい。
【0043】
【化9】
【0044】式中、R1、R2、R3及びR4は前記一般式
(1)又は(2)で定義されたものと同義であり、X+
はカウンターカチオン(例えばアルカリ金属カチオン、
アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどの周
期表5A族オニウム化合物、スルホニウム、テルロニウム
などの6A族オニウム化合物等)を表す。該化合物の具体
例は特開昭64-13142号、特開平2-4804号等に記載されて
いる。
【0045】感光性層には必要に応じてバインダー樹脂
が用いられる。バインダー樹脂としては、ポリエステル
系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリサルフォン、ポ
リカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿
素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等
が挙げられる。又、樹脂内に不飽和結合を有する樹脂、
例えばジアリルフタレート樹脂及びその誘導体、塩素化
ポリプロピレンなどは前述のエチレン性不飽和結合を有
する化合物と重合させることが可能なため用途に応じて
好適に用いることができる。バインダー樹脂として上記
樹脂の中から、1種又は2種以上のものを組み合わせて
用いることができる。
【0046】これらのバインダー樹脂は、前記エチレン
性不飽和結合を有する重合可能な化合物100重量部に対
して500重量部以下、より好ましくは200重量部以下の範
囲で添加混合して使用するのが好ましい。
【0047】本発明の感光性層は、含有せしめる着色剤
により、少なくとも350〜500nmの波長範囲において吸光
度(本発明における吸光度とは透過濃度を意味する)が
3.0以上になるよう構成されている。
【0048】着色剤としては、カーボンブラック、酸化
チタン、酸化鉄、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、
アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料等や、クリ
スタルバイオレット、メチレンブルー、アゾ系染料、ア
ントラキノン系染料、シアニン系染料等の公知の顔料及
び/又は染料が挙げられる。
【0049】これら着色剤を1種又は2種以上を組み合
わせて感光性層に含有せしめ、前記吸光度を満足させる
添加量としては、感光性層形成組成物中10〜80重量%が
好ましく、より好ましくは15〜70重量%である。
【0050】感光性層内へ着色剤を添加せしめるために
は、着色剤以外の感光性層組成物内に、着色剤をサンド
ミル、ボールミル、アトライター、超音波分散機、ジェ
ットミル、ホモジナイザー、遊星ミル等公用の装置を用
いて分散混合し、更に必要に応じて塗工液を濾過して使
用すればよい。着色剤の一部(又は1種)を感光性層内
に均一に溶解させて用いることも本発明では好ましい。
【0051】本発明の感光性層には、目的を損なわない
範囲で増感剤、熱重合禁止剤、熱溶融性化合物、酸素補
足剤、可塑剤等の他の成分を含有せしめることは任意で
ある。
【0052】増感剤としては特開昭64-13140号に記載の
トリアジン系化合物、特開昭64-13141号に記載の芳香族
オニウム塩、芳香族ハロニウム塩、特開昭64-13143号に
記載の有機過酸化物、特公昭45-37377号や米国特許3,65
2,275号に記載のビスイミダゾール化合物、チオール類
等が挙げられる。増感剤の添加量は、エチレン性不飽和
結合を有する重合可能な化合物とバインダーの合計量10
0重量部に対して10重量部以下、好ましくは0.01〜5重
量部程度が好ましい。
【0053】熱重合防止剤としてはキノン系、フェノー
ル系等の化合物が好ましく用いられる。例えば、ハイド
ロキノン、ピロガロール、p-メトキシフェノール、カテ
コール、β-ナフトール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾー
ル等が挙げられる。エチレン性不飽和結合を有する重合
可能な化合物とバインダーの合計量100重量部に対して1
0重量部以下、好ましくは0.01〜5重量部程度が添加さ
れる。
【0054】酸素クエンチャーとしてはN,N-ジアルキル
アニリン誘導体が好ましく、例えば米国特許4,772,541
号の第11カラム58行目〜第12カラム35行目に記載の化合
物が挙げられる。
【0055】可塑剤としては、フタル酸エステル類、ト
リメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その
他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、枸櫞酸エ
ステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、ス
テアリン酸エポキシ類、正燐酸エステル類、亜燐酸エス
テル類、グリコールエステル類などが挙げられる。
【0056】熱溶融性化合物としては、常温で固体であ
り、加熱時に可逆的に液体となる化合物が用いられる。
熱溶融性物質としては、テルピネオール、メントール、
1,4-シクロヘキサンジオール、フェノール等のアルコー
ル類;アセトアミド、ベンズアミド等のアミド類;クマ
リン、桂皮酸ベンジル等のエステル類;ジフェニルエー
テル、クラウンエーテル等のエーテル類;カンファー、
p-メチルアセトフェノン等のケトン類;バニリン、ジメ
トキシベンズアルデヒド等のアルデヒド類;ノルボルネ
ン、スチルベン等の炭化水素類;マルガリン酸等の高級
脂肪酸、エイコサノール等の高級アルコール、パルミチ
ン酸セチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸アミ
ド等の高級脂肪酸アミド、ベヘニルアミン等の高級アミ
ンなどに代表される単分子化合物;蜜蝋、キャンデリラ
ワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モ
ンタン蝋、カルナバワックス、アミドワックス、ポリエ
チレンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの
ワックス類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロ
ジンフェノール樹脂等のロジン誘導体;フェノール樹
脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、テルペン系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカプロラクトン系樹
脂;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのポリオレフィンオキサイドなどに代表される高
分子化合物などを挙げることができる。
【0057】更に必要に応じて、感光性層には酸化防止
剤、フィラー、帯電防止剤などを添加してもよい。
【0058】酸化防止剤としては、クロマン系化合物、
クマラン系化合物、フェノール系化合物、ハイドロキノ
ン誘導体、ヒンダードアミン誘導体、スピロインダン系
化合物、硫黄系化合物、燐系化合物などが挙げられ、特
開昭59-182785号、同60-130735号、同61-159644号、特
開平1-127387号、「11290の化学商品」化学工業日報
社,862〜868頁等に記載の化合物及び写真その他の画像
記録材料に耐久性を改善するものとして公知の化合物を
挙げることができる。
【0059】フィラーとしては無機微粒子や有機樹脂粒
子を挙げることができる。この無機微粒子としてはシリ
カゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、タルク、クレー、カオリン、酸性白土、活性
白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子とし
ては弗素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹脂
粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子、帯電防止剤とし
ては、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、
非イオン性界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒
子などの他、前出の「11290の化学商品」,875〜876頁
などに記載の化合物なども好適に用いられる。
【0060】感光性層は単層で形成されてもよいし、2
層以上の複数層で構成されてもよい。又、複数層で構成
する場合は組成の異なる感光層で構成してもよく、この
場合は着色剤を含有しない感光層を含んでもよい。感光
性層の厚みは0.5〜5μmであり、この膜厚範囲内で形成
される最終画像の350〜500nmの波長範囲の吸光度が3.0
以上となるよう構成される。
【0061】感光性層は、形成成分を溶媒に分散又は溶
解して塗工液を調製し、前記中間層上に直接積層塗布・
乾燥するか、又は後述するカバーシート上に塗布・乾燥
して形成される。
【0062】上記塗工法に用いる溶媒としては、水、ア
ルコール類(例えばエタノール、プロパノール等)、セ
ロソルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ等)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロル
ベンゼン等)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチ
ルケトン等)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢
酸ブチル等)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、塩素系溶剤(例えばクロロホル
ム、トリクロルエチレン等)、アミド系溶剤(例えばジ
メチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等)、ジメチ
ルスルホキシド等が挙げられる。
【0063】塗工には、従来から公知のグラビアロール
による面順次塗別け塗布法、押出し塗布法、ワイヤーバ
ー塗布法、ロール塗布法等を採用することができる。
【0064】カバーシートは、感光性層表面に塗工法で
設けた樹脂層、転写箔のように樹脂層を転写したもの、
あるいは樹脂フィルムをラミネートしたものなど用途に
応じて適宜用いることができるが、特に好ましくは樹脂
フィルムである。カバーシートは酸素透過性が低く、か
つ露光光源の波長を吸収及び/又は散乱し難いものが用
いられる。特に波長凡そ300〜2000nmにおいて透過率が4
0%以上、好ましくは60%以上であり、表面平滑性が高
いものが好ましい。
【0065】カバーシートに用いられる樹脂は、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、ポリエレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;メ
チルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂などが挙
げられ、更には基材として用いることのできる樹脂フィ
ルム、自己支持性のある離型層形成樹脂も好適に用いる
ことができる。
【0066】カバーシートに表面処理を施して置くこと
も好ましく、この表面処理の方法としては、コロナ放電
処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処
理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プ
ラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処理など公知
の樹脂表面改質技術をそのまま適用することができる。
具体的には「高分子表面の基礎と応用(下)」化学同
人,2章、及び/又は「高分子新素材便覧」丸善,8章
等に記載の方法を参照でき、それらを1種あるいは2種
以上を併用することもできる。特に放電処理、プライマ
ー処理が好ましい。カバーシートの厚みは通常1〜200
μmが好ましく、5〜125μmがより好ましい。
【0067】本発明の画像形成材料は、基材上に形成し
た中間層と、カバーシート上に塗布形成した感光性層と
を加熱及び/又は加圧下に積層して得られる。本発明の
画像形成材料には、上述の基材、中間層、感光性層、カ
バーシートの他に、接着性、剥離性、密着性、バリア
性、保存性等の改良のために他の層を設けてもよい。
【0068】次に、本発明の画像形成方法について説明
する。
【0069】本発明においては、上述の画像形成材料の
カバーシート側から像様露光を与えた後、基材とカバー
シートを剥離することによって画像を形成する。
【0070】画像を形成させるための光源としては、光
重合開始剤に対し活性な電磁波を発生させるものは全て
用いることができる。例えば、レーザー、発光ダイオー
ド、キセノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カー
ボンアーク灯、メタルハライドランプ、タングステンラ
ンプ、高圧水銀ランプ等を挙げることができる。
【0071】キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボ
ンアーク灯、メタルハライドランプ、タングステンラン
プ、高圧水銀ランプ等を用いて一括露光する場合には、
画像形成材料のカバーシート側に、所望の露光画像のネ
ガパターンを遮光性材料で形成したマスク材料を重ね合
わせ露光すればよい。
【0072】発光ダイオードアレイ等のアレイ型光源を
使用する場合や、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ等の光源を、液晶、PLZT等の光
学的シャッター材料で露光制御する場合には、画像信号
に応じたデジタル露光をすることが可能である。この場
合はマスク材料を使用せず、直接書込みを行うことがで
きる。
【0073】レーザーの場合には、光をビーム状に絞り
画像データに応じた走査露光が可能なので、マスク材料
を使用せず、直接書込みを行うのに適している。又、レ
ーザーを光源として用いると、露光面積を微小サイズに
絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可能とな
る。レーザー光源としてはアルゴンレーザー、He-Neガ
スレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー等を用いる
ことができ、特に前述の近赤外領域に感度を有する光重
合開始剤を用いた場合には、比較的小型かつ安価で高出
力の得られ易い半導体レーザーを好適に使用でき有利で
ある。
【0074】好ましく用いられる半導体レーザーの組成
と、その発振波長範囲を例示すれば、InGaPレーザー
(0.65〜1.0μm)、AlGaAsレーザー(0.7〜1.0μm)、G
aAsPレーザー(0.7〜1.0μm)、InGaAsレーザー(1.0〜
3.5μm)、InAsPレーザー(1.0〜3.5μm)、CdSnP2レー
ザー(1.01μm)、GaSbレーザー(1.53μm)等である。
【0075】露光後の画像形成材料は、感光性層の露光
部と未露光部のカバーシートへの接着性変化を利用し
て、露光後にカバーシートと基材とを必要に応じて加熱
及び/又は加圧しながら一定速度、一定角度で剥離する
ことにより、露光部又は未露光部からなる画像をカバー
シート又は基材上に安定して形成することができる。剥
離条件は用いる画像形成材料により最適領域が異なる
が、一般的には90度以上の大きな剥離角度であることが
好ましい。必要に応じて、形成後の画像の重合を完了さ
せるため画像後露光あるいは後加熱を行うことができ
る。
【0076】後露光工程で照射される光は、レーザー、
キセノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボン
アーク灯、メタルハライドランプ、タングステンラン
プ、赤外線ランプ、高圧水銀灯、蛍光灯、日光等、感光
性層組成物に添加されている光重合開始剤に作用するも
のであれば公知の如何なる光源も使用できる。露光強
度、露光時間は画像形成材料として実用上問題ない程度
に硬化することができれば、感光性層の組成及び層構
成、露光装置の条件により適宜設定すればよい。後露光
は一括露光であっても走査露光であっても同様の効果が
得られる。
【0077】後加熱硬化は、公知の如何なる加熱方法も
使用できる。加熱温度、加熱時間は少なくとも画像とし
て実用上問題ない程度に硬化できれば、感光性層の組成
及び層構成、加熱装置等の条件により適宜設定すればよ
い。
【0078】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、
特に断りのない限り「部」は「重量部」を表す。
【0079】実施例1 (画像形成材料の作成)厚さ75μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルム(ダイアホイルヘキスト社製:T-1
00)上に、下記組成からなる中間層をワイヤーバー塗布
により乾燥膜厚が15μmとなるように塗工して中間層付
き基材を作成した。
【0080】中間層 エチレン/酢酸ビニル共重合体 15部 (三井デュポンポリケミカル社製:エバフレックスEV-210) トルエン 85部 次に、画像形成材料のカバーシートとなる、コロナ放電
処理(80W/m2・min)を施した厚さ50μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(T-100:前出)上に、下記
組成からなる感光性層組成物をワイヤーバー塗布により
乾燥膜厚が4μmとなるように塗工して感光性層を設け
感光性着色シートを得た。
【0081】感光性層組成物 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 30.0部 (日本化薬社製:KAYARAD DPHA) ポリメチルメタクリレート樹脂 30.0部 (三菱レーヨン社製:ダイアナールBR-83) イエロー顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (御国色素社製:MHI-534) マゼンタ顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (御国色素社製:MHI-890) シアン顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (御国色素社製:MHI-454) シアニン色素 0.6部 (日本化薬社製:Kayasorb CY-10) リチウムブチルトリフェニルボレート 1.7部 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.9部 メチルエチルケトン 400部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
100℃・1.2kg/cm2・10mm/secの条件で一対の熱圧ロー
ル間を通過させて画像形成材料を作成した。この画像形
成材料の吸光度は350〜500nmの範囲で、最低3.2であっ
た。
【0082】(画像の形成)作成した画像形成材料のカ
バーシート側から下記の条件で画像様に走査露光を行っ
た。
【0083】光源:LT090MD,シャープ社製 出力:1
00mW 主波長:830nm 光学効率:67% 露光ビーム径:10μm 露光ピッ
チ:6μm 露光後、画像形成材料の基材とカバーシートとを、25
℃、80cm/secの速度で剥離したところ、カバーシート
側に露光部からなる画像が鮮明に得られ、未露光部は全
て中間層上に引き抜かれた。このようにして得られた露
光部画像の吸光度は350〜500nmの波長域で最低3.2であ
り、露光前の感光性層の吸光度を保持していた。解像性
は10μmの線幅を良好に再現していた。画像形成に必要
な露光エネルギーは1.5mJ/cm2であった。
【0084】実施例2 感光性層組成物を以下のものに変更し、乾燥膜厚2.0μm
となるように塗布・形成した以外は実施例1と同様にし
て画像形成材料を作成した。
【0085】この画像形成材料の吸光度は350〜500nmの
範囲で最低4.3であった。
【0086】感光性組成物層 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 40.0部 (KAYARAD DPHA:前出) ポリメチルメタクリレート樹脂 40.0部 (ダイアナールBR-83:前出) カーボンブラックのメチルエチルケトン分散物 20.0部(固形分) (御国色素社製:DM-022) 2-メチルアントラキノン 2.0部 ハイドロキノン 0.05部 メチルエチルケトン 400部 作成した画像形成材料に、明室感材用プリンターにより
下記の条件で網ネガをカバーシート側より密着露光し
た。
【0087】 光源:P-627-HA,大日本スクリーン社製 露光チャート:プレートコントロールウエッジUGRA PCW
82 露光量:25カウント(約30mJ/cm2) 露光後、画像形成材料の中間層付き基材とカバーシート
を、25℃、80cm/secの速度で剥離した。中間層付き基
材の中間層上に感光性層の未露光部からなる画像が、カ
バーシート側には感光性層の露光部からなる画像が形成
された。
【0088】このようにして得られた画像の吸光度は両
者共350〜500nmの波長域で4.0以上であり、解像性は6
μmの線幅を良好に再現しており、網点150線/inchの2
%〜98%までを良好に再現していた。更に、カバーシー
ト側に形成された感光性層露光部からなる画像を製版フ
ィルムとして用い、ネガ型PS版へ密着焼付・現像を行
ったところ、非画像部の汚れの全くない良好な印刷版が
作成できた。
【0089】実施例3〜5 実施例2の感光性組成物中の着色剤、感光性層膜厚を以
下のように変更した以外は実施例2と同様に画像形成材
料を作成した。実施例3 イエロー顔料のメチルエチルケトン分散物 25.0部(顔料固形分) (MHI-534:前出) マゼンタ顔料のメチルエチルケトン分散物 25.0部(顔料固形分) (MHI-890:前出) 膜厚:4.0μm(350〜500nmの吸光度3.6以上)実施例4 Solvent Yellow21(ソルベント染料) 20部 (オリエント化学工業社製:VALIFAST Yellow4120) Acid Red180(酸性染料) 20部 (オリエント化学工業社製:VALIFAST Red2303) 膜厚:4.0μm(350〜500nmの吸光度3.2以上) *着色剤は完全に感光性層塗布液中で均一に溶解してい
実施例5 カーボンブラックのメチルエチルケトン分散物 40部(固形分) (DM-022:前出) 膜厚:0.8μm(350〜500nmの吸光度3.5以上) 実施例6〜9 中間層組成物と中間層/感光性層の積層条件を以下のよ
うに変更した以外は実施例2と同様に画像形成材料を作
成した。実施例6 スチレン/イソプレンブロック共重合体 15部 (シェル化学社製:クレイトンD1117) トルエン 85部 積層条件:40℃・2.0kg/cm2・10mm/sec実施例7 ポリ酢酸ビニル樹脂 15部 (日本合成化学社製:ゴーセニールNZ-5) メチルエチルケトン 85部 積層条件:85℃・1.5kg/cm2・10mm/sec実施例8 合成ゴムラテックス(日本合成ゴム社製:JSR-0596) 積層条件:40℃・1.5kg/cm2・10mm/sec実施例9 スチレン/ブタジエンブロック共重合体 10部 (シェル化学社製:カリフレックスTR-1101) 脂環族飽和炭化水素樹脂 5部 (荒川化学工業社:アルコンP-100) トルエン 85部 比較例1〜4 実施例2の感光性組成物中の着色剤、感光性層膜厚を以
下のように変更した以外は実施例2と同様に画像形成材
料を作成した。
【0090】比較例1 カーボンブラックのメチルエチルケトン分散物 20部(固形分) (DM-022:前出) 膜厚:6μm(350〜500nmの吸光度6.0以上)比較例2 カーボンブラックのMEK分散物 20部(固形分) (DM-022:前出) 膜厚10μm(350〜500nmの吸光度6.0以上)比較例3 イエロー顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (MHI-534:前出) マゼンタ顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (MHI-890:前出) シアン顔料のメチルエチルケトン分散物 12.0部(顔料固形分) (MHI-454:前出) 膜厚:2μm(350〜500nmの吸光度1.6以上)比較例4 カーボンブラックのMEK分散物 60部(固形分) (DM-022:前出) 膜厚:0.3μm(350〜500nmの吸光度3.3以上) 実施例3〜9及び比較例1〜4で作成した画像形成材料
を使用して実施例2と同様の評価を行った。それらの剥
離現像画像の網点再現性(150線/inch)、画像部の均
一性、画像強度(ベタ画像のスクラッチ強度:先端径0.
5mmのサファイヤ針を画像面に垂直に押し当て、前記サ
ファイヤ針に0〜200gの荷重を連続的に変化させて掛
けた時の画像面に傷が付き始める時の荷重で表示)の観
察結果、及びそれを製版用フィルムとして使用した場合
の性能を評価した。
【0091】 網点再現性 画像均一性 画像強度 PS版焼付け評価 実施例3 2〜98% 良好 180g 良好 実施例4 3〜97% 良好 150g 良好 実施例5 1〜99% 良好 >200g 良好 実施例6 2〜98% 良好 180g 良好 実施例7 1〜98% 良好 180g 良好 実施例8 3〜97% 良好 180g 良好 実施例9 3〜97% 良好 180g 良好 比較例1 5〜95% エッジに凹凸発生 110g 網点形状不良 比較例2 10〜90% エッジに凹凸発生 70g 網点形状不良 比較例3 2〜98% 良好 180g 非画像部カブリ発生 比較例4 1〜99% ピンホール発生 195g 非画像部汚れ発生
【0092】
【発明の効果】本発明の画像形成材料によれば、画像露
光と剥離現像というドライ処理を組み合わせることによ
り、環境上問題となる廃液の処理が必要で、かつ大きな
処理装置を必要とする液体処理をすることなく、簡便
に、高濃度、高解像度な画像形成を十分な記録速度で得
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邉 洋 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 駒村 大和良 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に中間層、少なくともエチレン性
    不飽和結合を有する重合可能な化合物と光重合開始剤及
    び着色剤を含有する感光性層、活性光線透過性のカバー
    シートを、この順に積層した画像形成材料において、該
    感光性層の乾燥膜厚が0.5〜5μm、かつ形成された最終
    画像の波長350〜500nmの光に対する吸光度が3.0以上で
    あることを特徴とする画像形成材料。
  2. 【請求項2】 基材上に中間層、少なくともエチレン性
    不飽和結合を有する重合可能な化合物と光重合開始剤及
    び着色剤を含有する乾燥膜厚が0.5〜5μm、かつ形成さ
    れた最終画像の波長350〜500nmの光に対する吸光度が3.
    0以上である、感光性層、活性光線透過性のカバーシー
    トを、この順に積層した画像形成材料を用いた画形成方
    法において、活性光線をカバーシート側から像様露光し
    た後、基材とカバーシートを剥離することによって基材
    又はカバーシート上に感光性層の露光部又は未露光部よ
    りなる画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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