JPH07244373A - 平版印刷版の作成方法 - Google Patents

平版印刷版の作成方法

Info

Publication number
JPH07244373A
JPH07244373A JP3382694A JP3382694A JPH07244373A JP H07244373 A JPH07244373 A JP H07244373A JP 3382694 A JP3382694 A JP 3382694A JP 3382694 A JP3382694 A JP 3382694A JP H07244373 A JPH07244373 A JP H07244373A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
cover sheet
photosensitive layer
image
lithographic printing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3382694A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Kudo
伸司 工藤
Tatsuichi Maehashi
達一 前橋
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
Tawara Komamura
大和良 駒村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP3382694A priority Critical patent/JPH07244373A/ja
Publication of JPH07244373A publication Critical patent/JPH07244373A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 既存の剥離現像型により得られる平版印刷版
と比較して、地汚れが無く高画質な印刷物が得られる平
版印刷版の作成方法を提供する。 【構成】 基材上に、付加重合可能及び/又は架橋可能
な化合物と光重合開始剤を含有する感光性層、カバーシ
ートを、この順に最低限の層構成として積層し、かつ前
記基材及び/又はカバーシートが活性光線透過性である
剥離現像可能な感光性材料を用いて剥離現像することに
より、基材又はカバーシート上に形成された画像を、印
刷版用支持体上に転写することを特徴とする平版印刷版
の作成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性材料を用いた平版
印刷版の作成方法に関し、更に詳しくは、完全ドライな
剥離現像を適用した平版印刷版の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光重合系を利用した感光性平版印
刷版材料、及びそれを利用する平版印刷版の作成方法は
多数知られている。例えば、重合性化合物と光重合開始
剤、更に必要に応じて有機高分子化合物等のバインダー
成分からなる感光性層を親水性支持体上に塗布して感光
性平版印刷材料とし、その感光性層に所望画像を像露光
して露光部分を硬化させ、未露光部分を溶解除去するこ
とにより親油性の画像部を形成し、平版印刷版とする現
在通常使用されている液体現像型の方法の他、特開昭52
-9501号、同52-150104号、同53-40537号、同53-53404号
のように、上述した感光性層が少なくとも一方が透明な
2枚の支持体間に形成されており、該透明支持体側より
所望画像を像露光し、露光により生ずる該感光性層の支
持体への接着力の変化を利用して、剥離現像により親水
性支持体上に親油性の画像部を形成し、平版印刷版とす
る剥離現像型の方法とが挙げられる。特に後者は液体の
現像液を使用しないため、環境汚染、作業者の安全性、
装置の小型化の面から特に好ましい方法である。
【0003】しかし、このように液体現像型に対し種々
の利点を有しているにも拘わらず、剥離現像型が今日広
く実用化に至っていない最大の理由として、剥離現像型
で得られる最終印刷物に地汚れが発生することが挙げら
れる。この地汚れは、剥離現像型において画像露光した
後、感光性層内の透明支持体への接着力がより強い部分
を透明支持体と共に剥離して画像を形成させる際に、透
明支持体と共に剥離される部分の一部が親水性支持体上
に残り、これを平版印刷版用の刷版とした場合に非画像
領域にまで印刷インクが付着して生じるもので、このた
め実用に供し得ないでいた。
【0004】従来、これらの平版印刷版形成方法に利用
される感光性組成物の光重合開始剤としては、ベンゾフ
ェノン、チオキサントン、キノン、チオアクリドン等の
芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンジル、ベンジルケタ
ール等の紫外線感光性のものや、特開昭47-2528号、同4
8-84183号、同54-151024号、同60-88005号、同58-40302
号、同59-56403号、同59-189340号、同62-143044号、特
開平2-69号、同2-189548号等に開示の可視光領域に感度
を有する光重合開始剤が用いられている。
【0005】これらの光重合開始剤を含む感光性組成物
を有する感光性平版印刷版材料を使用して平版印刷版を
作成する一般的な方法は、感光性組成物面、あるいはそ
の上に設けられた透明オーバーシート面上に、所望画像
のネガパターンを遮光材料(例えば銀塩フィルム等)で
形成したマスク材料を密着し、水銀灯、キセノンラン
プ、タングステンランプ、カーボンアークランプ等の紫
外から可視の波長領域を含む光源で露光した後、溶解現
像又は剥離現像するものである。
【0006】上述した紫外感光性の光重合開始剤系で
は、走査露光に適した光源が無く、上述の可視光感光性
の光重合開始剤は未だ十分に実用的な感度とは言えず、
露光時間が長く必要であり、効率的ではなく、現在最も
小型、安価なレーザー光源である近赤外光領域の半導体
レーザーを使用することはできなかったため、大型の装
置を必要としていた。
【0007】近年、画像処理、光源、画像形成技術の進
歩に伴い、走査露光によりディジタル記録が可能な感光
性材料が要望されており、この時の光源としては、レー
ザーが適している。特に小型で、低コストである近赤外
領域の半導体レーザーの走査露光で迅速に印刷版を作成
できる感光性材料の開発、及びこれ迄の煩雑な工程の簡
素化による平版印刷版の作成所要時間の短縮化が強く望
まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
鑑みて為されたものであり、その目的とする処は既存の
剥離現像型と比較して地汚れの出ない高画質な印刷物を
得られる平版印刷版の作成方法の提供にあり、更には、
近赤外光に対し高感度とすることでダイレクト製版を可
能とし、装置の小型化と低コスト化をより一層推進した
平版印刷版の作成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を解決するために鋭意検討の結果、基材上に、重合性化
合物と光重合開始剤を含有する感光性層、カバーシート
を、この順に最低限の層構成として積層し、かつ前記基
材及び/又はカバーシートが活性光線透過性である剥離
現像可能な感光性材料を用いて剥離現像することによ
り、基材又はカバーシート上に形成された画像を、印刷
版用支持体上に転写する平版印刷版の作成方法により、
従来の煩雑な工程の簡素化に伴う装置の小型化及び低コ
スト化可能で液体現像不要な平版印刷版の作成を実現
し、更に、感光性層が近赤外線吸収能を有するカチオン
性染料のボレート錯体と、必要ならば有機硼素塩とを含
有すること、基材と感光性層の間に更に中間層を設ける
ことで、半導体レーザーによるディジタル記録を可能と
し、装置の小型化と低コスト化を一層推進した液体現像
不要な平版印刷版の作成方法を提供することができた。
【0010】以下、本発明についてより詳細に説明す
る。
【0011】《画像形成材料》基材及びカバーシート a)活性光線透過性の場合 基材及びカバーシートは、感光性層表面に塗工法で設け
た樹脂層、転写箔のように樹脂層を転写したもの、ある
いは樹脂フィルムをラミネートしたものでも用途に応じ
て適時用いることができるが、特に好ましくは樹脂フィ
ルムである。
【0012】基材及びカバーシートは、酸素透過性が低
く、かつ露光光源の波長を吸収及び/又は散乱し難いも
のが用いられ、特に波長凡そ300〜2000nmにおける透過
率が40%以上、好ましくは 60%以上であり、表面平滑
性が高いものが好ましい。
【0013】カバーシートに用いられる樹脂としては、
ポリビニルアルコール系樹脂;ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系
樹脂;メチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂な
どが挙げられ、更には樹脂フィルム、自己支持性のある
離型層形成樹脂も好適に用いることができる。
【0014】基材及びカバーシートの表面を処理を施し
て置くことも好ましく、この表面処理の方法としては、
コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、
放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処
理、低温プラズマ処理、プライマー処理、グラフト化処
理など公知の樹脂表面改質技術をそのまま適用すること
ができる。具体的には「高分子表面の基礎と応用
(下)」化学同人,2章及び/又は「高分子新素材便
覧」丸善,8章等に記載の方法を参照でき、それらを1
種あるいは2種以上を併用することもできる。特に放電
処理、プライマー処理を施して置くことが好ましい。
【0015】基材及びカバーシートの厚みは通常1〜20
0μmが好ましく、5〜125μmがより好ましい。
【0016】b)活性光線透過性でなくてもよい場合 この場合、基材及びカバーシートとしては、紙、合成紙
(例えばポリプロピレンを主成分とする合成紙)、樹脂
のフィルム又はシート、更には前記樹脂を2層以上積層
してなるプラスチックフィルム又はシート、あるいは各
種高分子材料、金属、セラミックもしくは木材パルプや
セルロースパルプ、サルファイトパルプなどで抄造され
た紙等に、前記樹脂層を積層したフィルム又はシートな
どを挙げることができる。更に前記フィルム又はシート
の片面あるいは両面に多孔質構造の顔料塗工層を設けた
ものも好適に用いることができる。
【0017】このような樹脂のフィルム又はシートを構
成する樹脂としては、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル等のアクリル樹脂;ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等のポリ
エステル系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン等のポリオレフィン系樹脂;ナイロ
ン、芳香族ポリアミド等のポリアミド系樹脂;ポリエー
テルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスル
ホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリパラバン
酸、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メ
ラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、弗素樹
脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
【0018】本発明において、樹脂からなる基材びカバ
ーシートは、シート又はフィルム状に延伸し、ヒートセ
ットしたものが寸法安定性の面から好ましく、基材は、
内部にミクロボイドが無いものでも、あるいはミクロボ
イドの有るものでも、用途に応じて適宜に選択すること
ができる。
【0019】本発明において用いられる紙は、天然パル
プ、合成パルプ又はそれらの混合物から抄紙されるパル
プ紙等、いずれも好ましく、紙は長綱抄紙機等を用いて
抄造され、平滑度向上の目的で、抄紙後にマシンカレン
ダー、スーパーカレンダー、熱カレンダー等を用いてカ
レンダー処理することが好ましい。具体的には、上質
紙、アート紙、コート紙、片艶紙、含浸紙、板紙などが
挙げられる。又、平滑性向上のために、顔料を含有した
樹脂層でコートした紙も好適に用いることができる。具
体的には、白色微粒子の含有するポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン系樹脂のラミネート層を設
けた紙等が挙げられる。この際に用いられる基紙は、平
滑性を持たせるためにベック平滑度50秒以上にするのが
好ましく、100秒以上、更には200秒以上の平滑性を有す
ることがより好ましい。更に、紙中には必要に応じてサ
イズ剤、定着剤、紙力増強剤、填料、帯電防止剤、染
料、顔料、蛍光増白剤、酸化防止剤、減摩剤等の添加剤
が含まれていてもよい。
【0020】基材及びカバーシートの厚みは通常2〜30
0μm、好ましくは5〜150μmであり、このような範囲の
中から適宜に選定される。
【0021】感光性層 感光性層は、少なくとも重合性化合物と光重合開始剤を
含有する。
【0022】重合性化合物としては付加重合可能及び/
又は架橋可能な化合物が代表的に挙げられ、公知のモノ
マーが特に制限なく使用することができる。モノマーの
具体例としては、2-エチルヘキシルアクリレート、2-ヒ
ドロキシエチルアクルレート、2-ヒドロキシプロピルア
クリレート等の単官能アクリル酸エステル及びその誘導
体、あるいはこれらのアクリレートをメタクリレート、
イタコネート、クロトネート、マレエート等に代えた化
合物;ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールジアクリレート、ビスフェノールAジア
クリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールのε-カプロラクトン付加物のジアクリレート等の
2官能アクリル酸エステル及びその誘導体、あるいはこ
れらのアクリレートをメタクリレート、イタコネート、
クロトネート、マレエート等に代えた化合物;トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート、ピロガロールトリアクリレー
ト等の多官能アクリル酸エステル及びその誘導体、ある
いはこれらのアクリレートをメタクリレート、イタコネ
ート、クロトネート、マレエート等に代えた化合物等を
挙げることができる。
【0023】又、適当な分子量のオリゴマーにアクリル
酸又はメタクリル酸を導入し、光重合性を付与した、所
謂プレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。
【0024】この他に特開昭58-212994号、同61-6649
号、同62-46688号、同62-48589号、同62-173295号、同6
2-187092号、同63-67189号、特開平1-244891号公報等に
記載の化合物などを挙げることができ、更に「11290の
化学商品」化学工業日報社、286〜294頁に記載の化合
物、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」高分子
刊行会,11〜65頁に記載の化合物なども好適に用いるこ
とができる。
【0025】これらの中でも、分子内に2個以上のアク
リル又はメタクリル基を有する化合物が本発明において
は好ましく、更に分子量が10,000以下、より好ましくは
5,000以下のものである。又、本発明では、これらのモ
ノマーあるいはプレポリマーの内1種又は2種以上を混
合して用いることができる。
【0026】エチレン性不飽和結合を有する重合可能な
化合物は、感光層形成組成物中、通常5重量%以上を占
めることが好ましく、より好ましくは15重量%以上であ
る。
【0027】光重合開始剤としては、例えばフォトポリ
マーハンドブック(フォトポリマー懇話会編:工業調査
会発行,1989年)の39〜56頁に記載の公知の光重合開始
剤を任意に用いることが可能であるが、下記一般式
(1)又は(2)で表される化合物を用いることにより
感光性層の分光増感が容易に行え、従って画像形成を紫
外〜近赤外領域の任意の光源で行うことができる。特に
赤〜近赤外に感度を持たせることにより、近年、進歩の
著しい半導体レーザーでの走査露光が可能となり、高感
度なデジタル画像形成材料として使用することができ
る。
【0028】
【化1】
【0029】式中、Dye+はカチオン性色素、Mk+は遷移
金属配位錯体カチオンを表す。
【0030】R1、R2、R3及びR4は同じでも異なって
もよく、各々、アルキル基、アリール基、アルケニル
基、アルキニル基、複素環基又はシアノ基を表し、これ
らのアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニ
ル基、複素環基は更に置換基を有してもよい。ただし、
1、R2、R3及びR4の少なくとも一つは置換されても
よいアルキル基である。又、R1、R2、R3及びR4は2
個以上が互いに結合して環を形成してもよい。
【0031】R5及びR6は各々、水素原子、ハロゲン原
子又は1価の置換基を表す。
【0032】Xはヒドロキシル基又は−N(R7)(R8)基
(R7及びR8は各々、水素原子又は置換されてもよいア
ルキル基を表し、R5、R6又はR7は互いに結合して環
を形成してもよい)、Mは遷移金属原子を表す。
【0033】kは1〜3、jは2又は3、mは1〜5、
nは1〜4の、それぞれ整数を表す。
【0034】Dye+で表されるカチオン性色素の具体例と
しては、特開昭62-143044号、同63-208036号、同64-842
45号、同64-88444号、特開平1-152108号、同3-202609号
等に記載されているものを用いることができる。好まし
い化合物の具体例を化合物群Aに挙げる。
【0035】≪化合物群A≫
【0036】
【化2】
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】
【0039】
【化5】
【0040】Mk+で表される遷移金属配位錯体カチオン
の具体例としては、下記化合物群Bに挙げるものの以外
に特開平4-261405号等に記載のものを用いることができ
る。
【0041】≪化合物群B≫
【0042】
【化6】
【0043】 Mk+j k X R9101234 Co2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4NHSO2CH3) Cl CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4NHCOCH3) H CH3 Ph Ph Ph Bu Fe2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4OH) CH3 CH3 Ph Ph Ph Bu Ir3+ 2 3 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 CONHC4H9 CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 CONHC4H9 CH3 Ph Ph Ph iPr Co2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) H Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHSO2CH3 CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 3 3 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH2NHSO2CH3 Ph Ph Ph Bu Co2+ 2 2 N(C2H5)2 SO2N(C2H5)2 CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) NHCOCH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)(C2H4NHSO2CH3) Cl CH3 Ph Ph Ph Bu Fe2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCONHC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Bu Bu Bu Bu Ru2+ 2 2 N(C2H5)2 NHCOC3H7(i) CH3 Ph Ph Ph Bz
【0044】
【化7】
【0045】ここでPh:phenyl Bu:buthyl iPr:i-pr
opyl Bz:benzylを表す。
【0046】
【化8】
【0047】M2+11 Ru2+ Cl Ru2+ NHCOC3H7(i) Co2+ Cl 前記一般式(1)又は(2)で表される光重合開始剤
は、予め色素アニオン部を硼素酸にしたものを例示して
あるが、この化合物を添加しても、又、任意のアニオン
部を有する色素と下記一般式(3)で表される硼素酸塩
化合物を共存させ、感光性層内、又は感光性層塗工液中
でイオン交換により一般式(1)で表される化合物を生
成させても同様の機能を発現させることが可能である。
更に一般式(1)又は(2)の光重合開始剤を用いる場
合には、感度向上の目的で一般式(3)で表される硼素
酸塩を添加することが好ましい。
【0048】
【化9】
【0049】式中、R1、R2、R3及びR4は前記一般式
(1)又は(2)で定義されたものと同義であり、X+
はカウンターカチオン(例えばアルカリ金属カチオン、
アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどの周
期表5A族オニウム化合物、スルホニウム、テルロニウム
などの6A族オニウム化合物等)を表す。該化合物の具体
例は特開昭64-13142号、特開平2-4804号等に記載されて
いる。
【0050】更に、用いられる光重合開始剤の内、紫外
部に吸収を持つ化合物として下記UV−1〜20が挙げら
れる。
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】感光性層には必要に応じてバインダー樹脂
が用いられる。バインダー樹脂としては、ポリエステル
系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、オレフィ
ン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、ポリスルホン、ポリ
カプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿素
樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等が
挙げられる。又、樹脂内に不飽和結合を有する樹脂、例
えばジアリルフタレート樹脂及びその誘導体、塩素化ポ
リプロピレンなどは前述のエチレン性不飽和結合を有す
る化合物と重合させることが可能なため用途に応じて好
適に用いることができる。バインダー樹脂としては前述
の樹脂の中から、1種又は2種以上のものを組み合わせ
て用いることができる。
【0055】これらのバインダー樹脂は、前記エチレン
性不飽和結合を有する重合可能な化合物100重量部に対
して500重量部以下、より好ましくは200重量部以下の範
囲で添加混合して使用するのが好ましい。
【0056】本発明の感光性層に含有せしめる着色剤と
しては、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄、フタ
ロシアニン系顔料、アゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、キナクリドン系顔料等や、クリスタルバイオレッ
ト、メチレンブルー、アゾ系染料、アントラキノン系染
料、シアニン系染料等の公知の顔料及び/又は染料を上
記吸光度を満足するように1種又は2種以上を組み合わ
せて含有せしめる。
【0057】着色剤の添加量としては感光性層形成組成
物中1〜80重量%が好ましく、より好ましくは4〜50重
量%である。
【0058】感光性層内へ着色剤を添加せしめるために
は、着色剤以外の感光性層組成物中に着色剤をサンドミ
ル、ボールミル、アトライター、超音波分散機、ジェッ
トミル、ホモジナイザー、遊星ミル等公用の装置を用い
て分散混合し、更に必要に応じて塗工液を濾過して使用
すればよい。着色剤の一部(又は1種)を感光性層内に
均一に溶解させて用いることも好ましい。
【0059】感光性層には、目的を損なわない範囲で増
感剤、熱重合禁止剤、熱溶融性化合物、酸素補足剤、可
塑剤等の他の成分を含有せしめることは任意である。
【0060】増感剤としては、特開昭64-13140号に記載
のトリアジン系化合物、特開昭64-13141号に記載の芳香
族オニウム塩、芳香族ハロニウム塩、特開昭64-13143号
に記載の有機過酸化物、特公昭45-37377号や米国特許3,
652,275号に記載のビスイミダゾール化合物、チオール
類等が挙げられる。増感剤の添加量は、重合可能な化合
物とバインダーの合計100重量部に対して10重量部以
下、好ましくは0.01〜5重量部程である。
【0061】熱重合防止剤としては、キノン系、フェノ
ール系等の化合物が好ましく用いられ、例えばハイドロ
キノン、ピロガロール、p-メトキシフェノール、カテコ
ール、β-ナフトール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール
等が挙げられる。重合可能な化合物とバインダーの合計
100重量部に対して10重量部以下、好ましくは0.01〜5
重量部程度添加される。
【0062】酸素補足剤としてはN,N-ジアルキルアニリ
ン誘導体が好ましく、例えば米国特許4,772,541号の第1
1カラム58行目〜第12カラム35行目に記載の化合物が挙
げられる。
【0063】可塑剤としては、フタル酸エステル類、ト
リメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、その
他飽和あるいは不飽和カルボン酸エステル類、枸櫞酸エ
ステル類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エ
ポキシステアリン酸エポキシ類、正燐酸エステル類、亜
燐酸エステル類、グリコールエステル類などが挙げられ
る。
【0064】熱溶融性化合物としては、常温で固体であ
り、加熱時に可逆的に液体となる化合物が用いられる。
熱溶融性物質としては、テルピネオール、メントール、
1,4-シクロヘキサンジオール、フェノール等のアルコー
ル類;アセトアミド、ベンズアミド等のアミド類;クマ
リン、桂皮酸ベンジル等のエステル類;ジフェニルエー
テル、クラウンエーテル等のエーテル類;カンファー、
p-メチルアセトフェノン等のケトン類;バニリン、ジメ
トキシベンズアルデヒド等のアルデヒド類;ノルボルネ
ン、スチルベン等の炭化水素類;マルガリン酸等の高級
脂肪酸;エイコサノール等の高級アルコール;パルミチ
ン酸セチル等の高級脂肪酸エステル;ステアリン酸アミ
ド等の高級脂肪酸アミド;ベヘニルアミン等の高級アミ
ンなどに代表される単分子化合物;蜜蝋、キャンデリラ
ワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モ
ンタン蝋、カルナバワックス、アミドワックス、ポリエ
チレンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの
ワックス類;エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロ
ジンフェノール樹脂等のロジン誘導体;フェノール樹
脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、テルペン系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカプロラクトン系樹
脂、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどのポリオレフィンオキサイドなどに代表される高
分子化合物などを挙げることができる。
【0065】感光性層には、更に必要に応じて酸化防止
剤、フィラー、帯電防止剤などを添加してもよい。
【0066】酸化防止剤としては、クロマン系化合物、
クラマン系化合物、フェノール系化合物、ハイドロキノ
ン誘導体、ヒンダードアミン誘導体、スピロインダン系
化合物、硫黄系化合物、燐系化合物などが挙げられ、特
開昭59-182785号、同60-130735号、同61-159644号、特
開平1-127387号、「11290の化学商品」(前出)862〜86
8頁等に記載の化合物、及び写真その他の画像記録材料
に耐久性を改善するものとして公知の化合物を挙げるこ
とができる。
【0067】フィラーとしては、無機微粒子や有機樹脂
粒子を挙げることができる。無機微粒子としては、シリ
カゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸
バリウム、タルク、クレー、カオリン、酸性白土、活性
白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒子とし
ては、弗素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アクリル樹
脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子などがある。帯
電防止剤としては、カチオン系、アニオン系、非イオン
系の界面活性剤、高分子帯電防止剤、導電性微粒子など
の他、前記「11290の化学商品」875〜876頁などに記載
の化合物等も好適に用いることができる。
【0068】本発明において、感光性層は単層で形成さ
れてもよいし、2層以上の複数層で構成されてもよい。
又、複数層で構成する場合は、組成の異なる感光層で構
成してもよく、この場合は着色剤を含有しない感光性層
を含んでもよい。
【0069】感光性層の厚みは0.2〜10μmが好ましく、
より好ましくは0.5〜5μmである。
【0070】感光性層は、形成成分を溶媒に分散又は溶
解して塗工液を調製し、下記中間層上に直接積層塗布し
乾燥するか、又は後述するカバーシート上に塗布・乾燥
して形成される。
【0071】上記塗工に用いる溶媒としては、水、アル
コール類(例えばエタノール、プロパノール)、セロソ
ルブ類(例えばメチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ)、芳香族類(例えばトルエン、キシレン、クロルベ
ンゼン)、ケトン類(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン)、エステル系溶剤(例えば酢酸エチル、酢酸ブチ
ルなど)、エーテル類(例えばテトラヒドロフラン、ジ
オキサン)、塩素系溶剤(例えばクロロホルム、トリク
ロルエチレン)、アミド系溶剤(例えばジメチルホルム
アミド、N-メチルピロリドン)、ジメチルスルホキシド
等が挙げられる。塗工には、従来から公知のグラビアロ
ールによる面順次塗別け塗布法、押出し塗布法、ワイヤ
ーバー塗布法、ロール塗布法等を適宜採用することがで
きる。
【0072】中間層 本発明では必要に応じて任意に中間層を設けてもよい。
一例を挙げれば、基材/中間層/感光性層/カバーシー
トという構成であるが、これに限定されるものではな
い。
【0073】中間層は感光性層と基材とを適切な接着力
で接合する層であり、画像形成に際して基材とカバーシ
ートの剥離により感光性層の露光部の全部/又は一部か
らなる画像をカバーシート側に形成し、感光性層の未露
光部は全て接着層上に残留されるように接着性を制御す
る、又は画像形成に際して基材とカバーシートの剥離に
より感光性層の露光部の全部/又は一部からなる画像を
中間層側に形成し、感光性層の未露光部は全てカバーシ
ート上に残留するように接着性を制御することが必要で
ある。
【0074】中間層としては、上記接着力の関係を満足
させられるものであれば、公知の粘着剤、接着剤組成物
が広く使用可能である。
【0075】粘着剤、接着剤組成物として好適に使用さ
れる化合物の具体例を挙げれば、天然ゴム、メタクリル
酸メチル又はスチレン又はアクリロニトリルモノマーを
グラフトした天然ゴム、環化天然ゴム、塩化天然ゴム、
イソプレンゴム、トランスポリイソプレンゴム、ポリブ
タジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレ
ンゴム、アクリロニトリル・ブタジエンゴム、ニトリル
ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン・
プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、
エチレン・酢酸ビニルゴム、アクリルゴム、エチレン・
アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等のゴム
類;ポリスチレン・ポリブタジエン・ポリスチレンブロ
ック共重合体(SBS)、前記SBSのポリブタジエンを水素
添加したSEBS、ポリスチレン・ポリイソプレン・ポリス
チレンブロック共重合体(SIS)等のスチレン系熱可塑
性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステ
ル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラ
ストマー、1,2-ポリブタジエン系熱可塑性エラストマ
ー、エチレン・酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポ
リ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可
塑性エラストマー、弗素ゴム系熱可塑性エラストマー、
トランス-ポリイソプレン系熱可塑性エラストマー、塩
素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性
エラストマー類;ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系
樹脂、ポリアミド系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニ
ル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、
ポリカーボネート、ポリカプロラクトン樹脂、エポキシ
樹脂、フェノキシ樹脂、ゴム系樹脂等の熱可塑性樹脂で
ある。
【0076】上記粘着剤、接着剤組成物として好適に使
用される化合物は、単独で又は2種以上混合して使用す
ることができる。更に上記化合物と脂環族系炭化水素樹
脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等の所謂粘着付与剤
とを混合したものも好ましい。この場合、粘着付与剤
は、全中間層組成物の50重量%以下の添加量で使用され
る。
【0077】中間層は、更に必要に応じて紫外線吸収
剤、帯電防止剤、酸化防止剤、充填剤、可塑剤、着色剤
等を添加させることができる。
【0078】中間層は基材上に1〜80μmの乾燥膜厚で
設けられることが好ましい。特に好ましくは3〜50μm
である。
【0079】中間層の形成方法としては、基材上又はカ
バーシート上に形成した感光性層上に、中間層組成物を
ホットメルト押出しで形成する方法、中間層組成物を水
あるいは適当な有機溶剤に分散又は溶解して基材上又は
カバーシート上に形成した感光性層上に塗布・乾燥して
形成する方法が用いられる。
【0080】本発明の画像形成材料の作成方法は、基材
とカバーシート上に塗布形成した感光性層とを加熱及び
/又は加圧下に積層することである。
【0081】本発明では、上述の基材、中間層、感光性
層、カバーシートの他に接着性、剥離性、密着性、バリ
ア性、保存性等の改良のために他の層を設けてもよい。
【0082】《画像形成方法》画像を形成させるための
光源としては、光重合開始剤に対し活性な電磁波を発生
させるものは全て用いることができる。例えば、レーザ
ー、発光ダイオード、キセノンフラッシュランプ、ハロ
ゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ、高圧水銀ランプ等を挙げるこ
とができる。
【0083】キセノンランプ、ハロゲンランプ、カーボ
ンアーク燈、メタルハライドランプ、タングステンラン
プ、高圧水銀ランプ等を用いて一括露光する場合には、
画像形成材料のカバーシート側に、所望露光画像のネガ
パターンを遮光性材料で形成したマスク材料を重ね合わ
せ露光すればよい。
【0084】発光ダイオードアレイ等のアレイ型光源を
使用する場合や、ハロゲンランプ、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ等の光源を、液晶、PLZT等の光
学的シャッター材料で露光制御する場合には、画像信号
に応じたデジタル露光をすることが可能である。この場
合は、マスク材料を使用せず、直接書込みを行うことが
できる。
【0085】レーザーの場合には、光をビーム状に絞
り、画像データに応じた走査露光が可能なので、マスク
材料を使用せず、直接書込みを行うのに適している。
又、レーザーを光源として用いると、露光面積を微小サ
イズに絞ることが容易であり、高解像度の画像形成が可
能となる。レーザー光源としては、アルゴンレーザー、
He-Neガスレーザー、YAGレーザー、半導体レーザー等を
用いることが可能であり、特に前述の近赤外領域に感度
を有する光重合開始剤を用いた場合には、比較的小型か
つ安価で高出力の得られ易い半導体レーザーが好適に使
用できる。
【0086】好ましく用いられる半導体レーザーの組成
とその発振波長範囲を例示すれば、InGaPレーザー(0.6
5〜1.0μm)、AlGaAsレーザー(0.7〜1.0μm)、GaAsP
レーザー(0.7〜1.0μm)、InGaAsレーザー(1.0〜3.5
μm)、InAsPレーザー(1.0〜3.5μm)、CdSnP2レーザ
ー(1.01μm)、GaSbレーザー(1.53μm)等である。
【0087】露光後の画像形成材料は、感光性層の露光
部と未露光部のカバーシートへの接着性変化を利用し
て、露光後にカバーシートと基材とを必要に応じて加熱
及び/又は加圧しながら一定速度、一定角度で剥離する
ことで露光部又は未露光部よりなる画像をカバーシート
又は基材上に安定して形成できる。剥離条件は、用いる
画像形成材料により最適領域が異なるが、一般的には90
度以上の大きな剥離角度であることが好ましい。
【0088】必要に応じて、形成後の画像の重合を完了
させるため画像後露光あるいは後加熱を行うことができ
る。後露光工程で照射される光は、レーザー、キセノン
フラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアーク
灯、メタルハライドランプ、タングステンランプ、赤外
線ランプ、高圧水銀灯、蛍光灯、日光等、感光性層組成
内の光重合開始剤に作用するものであれば公知の如何な
る光源も使用することができる。
【0089】露光強度、露光時間は、画像形成材料とし
て実用上問題ない程度に硬化することができれば、感光
性層の組成及び層構成、露光装置の条件により適宜設定
すればよい。この場合、一括露光であっても走査露光で
あっても同様の効果が得られる。
【0090】後加熱硬化は、公知の如何なる加熱方法も
使用できる。加熱温度、加熱時間は、画像として実用上
問題ない程度に硬化することができれば、感光性層の組
成及び層構成、加熱装置の条件により適宜設定すればよ
い。
【0091】《印刷版用支持体》本発明に用いられる印
刷版用支持体としては、アルミニウム、亜鉛、クロム、
銅、マグネシウム、ニッケル、鉄等の金属及びそれらを
主体とする合金板及びシート、紙、ガラス、セラミック
ス等の無機板及びシート、表面をマット化して親水性化
したポリエチレンテレフタレートのようなプラスチック
板及びシート、プラスチック板又はシート上にアルミニ
ウム、亜鉛、クロムなどの金属層積層した板又はシー
ト、任意の支持体上に親水性高分子化合物層を設けたも
の等が挙げられる。親水性高分子化合物としては、セル
ロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコー
ル、ゼラチン、アラビアゴム等が好ましく用いられる。
【0092】印刷版材料としては、上記支持体の中で砂
目立て処理を施したアルミニウム板が特に好ましく用い
られる。砂目立て法としては、ガラスビーズ砂目立て、
サンドブラスト砂目立て、電解砂目立て、ブラシ砂目立
て、ボール砂目立て等、公知の如何なる方法も好適に使
用できる。支持体材質がアルミニウムである場合には、
砂目立てした表面を更に陽極酸化処理したものも好まし
く用いられる。
【0093】《平版印刷版の作成方法》前述した剥離現
像により基材又はカバーシート上に形成された画像を、
印刷版用支持体上に転写する方法としては、剥離現像に
より基材又はカバーシート上に形成された画像上に印刷
版用支持体を重ね合わせ、ゴムローラーや金属ローラー
を用いるなど、任意の公知技術を使って加圧及び/又は
加熱によって行う。更に好ましくは、加圧及び/又は加
熱した後に活性光線の照射により行う。
【0094】この際用いる光としては、レーザー、キセ
ノンフラッシュランプ、ハロゲンランプ、カーボンアー
ク灯、メタルハライドランプ、タングステンランプ、赤
外線ランプ、高圧水銀灯、蛍光灯、日光等、公知の如何
なる光源も使用することができ、露光強度、露光時間は
平版印刷版として実用上問題ないように適宜設定すれば
よい。露光は、一括露光であっても走査露光であっても
差し支えない。
【0095】上記手段により、基材又はカバーシート上
に形成された画像を印刷版用支持体上に転写した後、基
材又はカバーシートを、画像が転写された印刷版用支持
体(平版印刷版)から一定速度、一定角度で剥離する。
【0096】更に、必要に応じて、耐刷性向上のため後
露光又は後加熱を行うことができる。後露光工程で照射
される光は、レーザー、キセノンフラッシュランプ、ハ
ロゲンランプ、カーボンアーク灯、メタルハライドラン
プ、タングステンランプ、赤外線ランプ、高圧水銀灯、
蛍光灯、日光等、公知の如何なる光源も使用することが
できる。露光強度、露光時間は、平版印刷版として実用
上問題ないよう適宜設定すればよい。この場合、一括露
光であっても走査露光であっても同様の効果が得られ
る。
【0097】後加熱硬化は、公知の如何なる加熱方法も
使用できる。加熱温度、加熱時間は、画像として実用上
問題ない程度に硬化することができれば、感光性層の組
成及び層構成、加熱装置の条件により適宜設定すればよ
い。
【0098】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではな
い。なお、特に断りのない限り、実施例中の「部」は
「重量部」を示す。
【0099】実施例1 コロナ放電処理(80W/m2・min)を施した厚さ50μmの
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ダイ
アホイルヘキスト社製:T−100)上に、下記組成の感
光性層組成物をワイヤーバー塗布により乾燥膜厚が4μ
mとなるように塗工した。
【0100】感光性層組成物 イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリレート 30.0部 (東亜合成化学工業社製:M−315) ポリメチルメタクリレート樹脂 20.0部 (三菱レーヨン社製:ダイアナールBR−83) エチレン・酢酸ビニル共重合体 10.0部 (三井デュポンケミカル社製:エバフレックスEV−45X) 黒色顔料のメチルエチルケトン(MEK)分散物 10.0部(固形分) (御国色素社製:MHI−983) シアニン色素 0.62部 (日本化薬社製:Kayasorb CY−10) リチウムブチルトリフェニルボレート 1.7部 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.9部 メチルエチルケトン 400部 厚さ75μmのPETフィルム(T−100:前出)を基材と
し、該基材と上記感光性層面を重ね合わせ、60℃・1.2k
g/cm2・10mm/secの条件で一対の熱圧ロール間を通過
させて画像形成材料を作成した。
【0101】作成した画像形成材料に、明室感材用プリ
ンターを用い網ネガをカバーシート側より密着露光し
た。
【0102】光源:P-627-HA(大日本スクリーン社製) 露光量:25カウント(約30mJ/cm2) 露光後の画像形成材料の基材とカバーシートを、25℃・
80cm/secで剥離したところ、カバーシート側に感光性
層の露光部よりなる画像が、基材上には感光性層の未露
光部よりなる画像が形成された。このようにして得られ
た画像の解像性は、20μmの線幅を良好に再現してお
り、網点150線/インチの2〜98%までを良好に再現し
ていた。
【0103】砂目立てされたアルミニウム板を陽極酸化
処理した後、メタ珪酸ナトリウムの3%水溶液中に25℃
・5分間浸漬して表面の脱脂処理を行い、乾燥したもの
(以後、「表面処理済みアルミニウム板」と称す)を印
刷版用支持体として使用し、該支持体上に前記画像を形
成した感光性層/カバーシートをこの順に重ね合わせ、
100℃・2.0kg/cm2・10mm/secの条件で一対の熱圧ロー
ル間を通過させた後、カバーシートを感光性層が転写さ
れた印刷版用支持体から25℃・80cm/secで剥離して平
版印刷版を作成した。
【0104】作成した平版印刷版は前記明室感材用プリ
ンターにより下記条件で後露光した。
【0105】光源:P-627-HA(大日本スクリーン社製) 露光量:20カウント(約24mJ/cm2) この平版印刷版を用い通常のオフセット印刷機で印刷テ
ストをしたところ、十分な耐刷性を以て地汚れのない解
像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0106】実施例2 厚さ75μmのPETフィルム(T−100:前出)上に、下
記組成の中間層をワイヤーバー塗布により乾燥膜厚が15
μmとなるように塗工して中間層付き基材を作成した。
【0107】中間層 エチレン・酢酸ビニル共重合体 15部 (三井デュポンポリケミカル社製:エバフレックスEV−210) トルエン 85部 コロナ放電処理(80W/m2・min)を施した厚さ75μmの
PETフィルム(T−100:前出)上に、下記組成の感
光性層組成物をワイヤーバー塗布により乾燥膜厚が2μ
mとなるように塗工した。
【0108】感光性層組成物 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 40.0部 (日本化薬社製:KAYARAD DPHA) ポリメチルメタクリレート樹脂 40.0部 (ダイアナールBR−83:前出) カーボンブラックのMEK分散物 10.0部 (御国色素社製:DM−022) 2-メチルアントラキノン 2.0部 ハイドロキノン 0.05部 メチルエチルケトン 400部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
実施例1と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させて
画像形成材料を作成した。
【0109】作成した画像形成材料に、明室感材用プリ
ンターにより下記の条件で網ネガをカバーシート側より
密着露光した。
【0110】露光後の画像形成材料の中間層付き基材と
カバーシートを25℃・80cm/secで剥離した。中間層付
き基材の中間層上に感光性層の未露光部よりなる画像
が、カバーシート側には感光性層の露光部よりなる画像
が形成された。得られた画像の解像性は6μmの線幅を
良好に再現しており、網点150線/インチの2〜98%迄
を良好に再現していた。
【0111】表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支
持体として使用し、該支持体上に前記画像を形成した感
光性層/カバーシートをこの順に重ね合わせ、実施例1
と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させた後、カバ
ーシートを感光性層が転写された印刷版用支持体から25
℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作成した。
【0112】作成した平版印刷版を明室感材用プリンタ
ーにより実施例1と同じ条件で後露光した。
【0113】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、十分な耐刷性を以て地
汚れのない解像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0114】実施例3 実施例2と全く同じ構成の中間層付き基材を作成した。
【0115】コロナ放電処理(80W/m2/min)を施し
た厚さ50μmのPETフィルム(T−100:前出)上に、
下記組成の感光性層組成物をワイヤーバー塗布により乾
燥膜厚が3μmとなるように塗工した。
【0116】感光性層組成物 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60部 (KAYARAD DPHA:前出) ペンタエリスリトール・テレフタル酸・アクリレート 60部 (ペンタエリスリトール:テレフタル酸:アクリル酸=2:1:7) アクリル樹脂 80部 (ブチルアクリレート・エチルアクリレート・無水マレイン酸共重合体) 塩素化ポリエチレン 20部 (山陽国策パルプ製:スーパークロン907LTA) カチオン染料のボレート錯体(IR−1) 1部 メチルセロソルブ 1800部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
実施例1と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させて
画像形成材料を作成した。
【0117】作成した画像形成材料のカバーシート側か
ら下記の条件で画像様に走査露光を行った。
【0118】光源:LT090MD(シャープ社製、出力100m
W,主波長830nm) 光学効率:67%,露光ビーム径:10μm,露光ピッチ:
6μm 露光後の画像形成材料の基材とカバーシートを、25℃・
80cm/secで剥離したところ、カバーシート側に露光部
よりなる画像が鮮明に得られ、未露光部は全て中間層上
に引き抜かれた。得られた画像の解像性は10μmの線幅
を良好に再現していた。画像形成に必要な露光エネルギ
ーは1.5mJ/cm2であった。
【0119】表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支
持体として使用し、該支持体上に前記画像を形成した感
光性層/カバーシートをこの順に重ね合わせ、実施例1
と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させた後、カバ
ーシートを感光性層が転写された印刷版用支持体から温
度25℃、速度80cm/secで剥離して平版印刷版を作成し
た。更に、上記画像露光と同じ走査露光条件で後露光し
た。
【0120】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、十分な耐刷性を以て地
汚れのない解像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0121】実施例4 実施例2と全く同じ構成の中間層付き基材を作成した。
【0122】実施例3と同じコロナ放電処理を施したP
ETフィルム上に、下記組成の感光性層組成物をワイヤ
ーバー塗布により乾燥膜厚が4μmとなるように塗工し
た。
【0123】感光性層組成物 イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリレート 30.0部 (M−315:前出) ポリメチルメタクリレート樹脂 30.0部 (ダイアナールBR−83:前出) 黒色顔料のMEK分散物(MHI−983:前出) 10.0部(固形分) シアニン色素(Kayasorb CY−10:前出) 0.6部 リチウムブチルトリフェニルボレート 1.7部 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.9部 メチルエチルケトン 400部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
実施例1と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させて
画像形成材料を作成した。
【0124】作成した画像形成材料のカバーシート側か
ら実施例3と同じ条件で画像様に走査露光を行った。
【0125】露光後の画像形成材料の基材とカバーシー
トを、25℃・80cm/secで剥離したところ、カバーシー
ト側に露光部よりなる画像が鮮明に得られ、未露光部は
全て中間層上に引き抜かれた。画像の解像性は10μmの
線幅を良好に再現していた。画像形成に必要な露光エネ
ルギーは1.5mJ/cm2であった。
【0126】表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支
持体として使用し、該支持体上に前記画像を形成した感
光性層/カバーシートをこの順に重ね合わせ、60℃・2.
0kg/cm2・10mm/secの条件で一対の熱圧ロール間を通
過させた。
【0127】次いで、上記材料に明室感材用プリンター
により実施例1と同じ条件でカバーシート側より密着露
光を行い、カバーシートを感光性層が転写された印刷版
用支持体から25℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を
作成した。
【0128】この平版印刷版を用い、通常のオフセット
印刷機で印刷テストをしたところ、十分な耐刷性を以て
地汚れのない解像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0129】実施例5 実施例2と全く同じ構成の中間層付き基材を作成した。
【0130】実施例3と同じコロナ放電処理を施したP
ETフィルム上に、下記組成の感光性層組成物をワイヤ
ーバー塗布により乾燥膜厚が4μmとなるように塗工し
た。
【0131】感光性層組成物 イソシアヌール酸EO変性(n=3)トリアクリレート 30.0部 (M−315:前出) ポリメチルメタクリレート樹脂(ダイアナールBR-83:前出) 30.0部 カーボンブラックのMEK分散物(御国色素社製:MHI−1243) 10.0部 シアニン色素(Kayasorb CY−10:前出) 0.6部 リチウムブチルトリフェニルボレート 1.7部 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.9部 メチルエチルケトン 400部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
実施例1と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させて
画像形成材料を作成した。
【0132】作成した画像形成材料のカバーシート側か
ら実施例3と同じ条件で画像様に走査露光を行った。
【0133】露光後の画像形成材料の基材とカバーシー
トを、25℃・80cm/secで剥離したところ、カバーシー
ト側に露光部よりなる画像が得られ、未露光部は全て中
間層上に引き抜かれた。得られた画像の解像性は10μm
の線幅を良好に再現していた。画像形成に必要な露光エ
ネルギーは1.5mJ/cm2であった。
【0134】表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支
持体として使用し、該支持体上に前記画像を形成した感
光性層/中間層/基材をこの順に重ね合わせ、実施例4
と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させた。
【0135】次いで、上記材料に明室感材用プリンター
により実施例1と同じ条件で基材側より密着露光を行
い、基材を感光性層が転写された印刷版用支持体から25
℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作成した。
【0136】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、十分な耐刷性を以て地
汚れのない解像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0137】実施例6 実施例2と全く同じ構成の中間層付き基材を作成した。
【0138】実施例3と同じコロナ放電処理を施したP
ETフィルム上に、下記組成の感光性層組成物をワイヤ
ーバー塗布により乾燥膜厚が2μmとなるように塗工し
た。
【0139】感光性層組成物 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60部 (KAYARAD DPHA:前出) ペンタエリスリトール・テレフタル酸・アクリレート 60部 (ペンタエリスリトール:テレフタル酸:アクリル酸=2:1:7) アクリル樹脂 80部 (ブチルアクリレート・エチルアクリレート・無水マレイン酸共重合体) 塩素化ポリエチレン(スーパークロン907LTA:前出) 20部 カチオン染料のボレート錯体(UV−1) 1部 メチルセロソルブ 1800部 中間層付き基材の中間層面と感光性層面を重ね合わせ、
実施例1と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させて
画像形成材料を作成した。
【0140】作成した画像形成材料に、明室感材用プリ
ンターを用い実施例1と同じ条件で網ネガをカバーシー
ト側より密着露光した。
【0141】露光後の画像形成材料の中間層付き基材と
カバーシートを、25℃・80cm/secで剥離した。中間層
付き基材の中間層上に感光性層の未露光部よりなる画像
が、カバーシート側には感光性層の露光部よりなる画像
が形成された。得られた画像の解像性は6μmの線幅を
良好に再現しており、網点150線/インチの2〜98%迄
を良好に再現していた。
【0142】表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支
持体として使用し、該支持体上に前記画像を形成した感
光性層/カバーシートをこの順に重ね合わせ、実施例1
と同じ条件で一対の熱圧ロール間を通過させた後、カバ
ーシートを感光性層が転写された印刷版用支持体から25
℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作成した。
【0143】作成した平版印刷版を明室感材用プリンタ
ーにより実施例1と同じ条件で後露光した。
【0144】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、十分な耐刷性を以て地
汚れのない解像性の高い鮮明な印刷物が得られた。
【0145】比較例1 表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支持体として使
用し、該支持体上に下記の親水性ポリマーの下引層をワ
イヤーバー塗布により設けた。
【0146】下引層 ポリアクリルアミド 5.0部 (アメリカンサイアナイド社製:PAM) 蒸留水 1000部 下引層を設けた支持体に、ワイヤーバー塗布により下記
組成の感光性層を乾燥膜厚が4μmになるように塗設し
た。
【0147】感光性層組成物 ポリエステルアクリレート 20部 (東亜合成化学社製:アロニクスM-8060) ポリエステルアクリレート 10部 (東亜合成化学社製:アロニクスM-6100) ペンタエリスリトールトリメタクリレート 10部 塩素化ポリエチレン(スーパークロンCPE-907LTA:前出) 23部 2-メチルアントラキノン 0.1部 銅フタロシアニン顔料 0.1部 1,2-ジクロルエタン 400部 次に上記感光性層の表面に厚さ20μmのPETフィルム
を加圧ラミネートし、感光性平版印刷版を作成した。
【0148】この印刷版に、明室感材用プリンターによ
り実施例1と同じ条件でPETフィルム側より密着露光
を行い、次いでPETを感光性層が転写された印刷版用
支持体から25℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作
成した。
【0149】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、地汚れが発生した。
【0150】比較例2 表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支持体として使
用し、該支持体上に下記組成の親水性ポリマーからなる
下引層をワイヤーバー塗布により設けた。
【0151】下引層組成物 ポリビニルピロリドン(東京化成工業社製:K−30) 2.0部 蒸留水 1000部 この下引層を設けた支持体に、ワイヤーバー塗布により
下記組成の感光性層を乾燥膜厚が4μmになるように塗
設した。
【0152】感光性層組成物 ペンタエリスリトールトリアクリレート 30部 ペンタエリスリトールトリメタクリレート 10部 塩素化ポリエチレン(スーパークロンCPE-907LTA:前出) 23部 2-メチルアントラキノン 0.1部 銅フタロシアニン顔料 0.1部 1,2-ジクロルエタン 400部 次に、感光性層の表面に厚さ20μmのPETフィルムを
加圧ラミネートし、感光性平版印刷版を作成した。
【0153】この印刷版に、明室感材用プリンターによ
り実施例1と同じ条件でPETフィルム側より密着露光
を行い、PETを感光性層が転写された印刷版用支持体
から25℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作成し
た。
【0154】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、地汚れが発生した。
【0155】比較例3 表面処理済みアルミニウム板を印刷版用支持体として使
用し、該支持体上に下記組成の親水性ポリマーからなる
下引層をワイヤーバー塗布により設けた。
【0156】下引層組成物 ゼラチン 15部 メタノール 20部 アセトン 30部 蒸留水 1500部 厚さ25μmのPETフィルムにワイヤーバー塗布により
下記組成の感光性層を乾燥膜厚が3μmになるように塗
設した。
【0157】感光性層組成物 ポリエステルアクリレート(アロニクスM-8060:前出) 20部 ポリエステルアクリレート(アロニクスM-6100:前出) 10部 塩素化ポリプロピレン 23部 (山陽国策パルプ社製:スーパークロンCPP-306) 2-t-ブチルアントラキノン 0.4部 メチレンブルー 0.2部 p-メトキシフェノール 0.1部 1,2-ジクロルエタン 250部 トルエン 100部 次に、印刷版用支持体の下引層上に、上記感光性層を塗
設したPETフィルムを、支持体/下引層/感光性層/
PETとなるように加圧積層して感光性平版印刷版を作
成した。
【0158】この印刷版に、明室感材用プリンターによ
り実施例1と同じ条件でPETフィルム側より密着露光
を行い、PETを感光性層が転写された印刷版用支持体
から25℃・80cm/secで剥離して平版印刷版を作成し
た。
【0159】この平版印刷版を用い通常のオフセット印
刷機で印刷テストをしたところ、地汚れが発生した。
【0160】
【発明の効果】本発明によれば、従来の液体現像型の煩
雑な工程に対し簡素化された完全ドライの現像方式で、
高感度でありながら地汚れの発生が無く、耐刷性に優れ
る平版印刷版を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒村 大和良 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、重合性化合物と光重合開始剤
    を含有する感光性層、カバーシートを、この順に最低限
    の層構成として積層し、かつ前記基材及び/又はカバー
    シートが活性光線透過性である剥離現像可能な感光性材
    料を用いて剥離現像することにより、基材又はカバーシ
    ート上に形成された画像を、印刷版用支持体上に転写す
    ることを特徴とする平版印刷版の作成方法。
  2. 【請求項2】 基材又はカバーシート上の画像を印刷版
    用支持体上に加圧及び/又は加熱により転写を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の平版印刷版の作成方法。
  3. 【請求項3】 基材又はカバーシート上の画像を印刷版
    用支持体上に加圧及び/又は加熱により積層した後、活
    性光線を照射することにより前記転写を行うことを特徴
    とする請求項1記載の平版印刷版の作成方法。
  4. 【請求項4】 作成した平版印刷版を後露光及び/又は
    後加熱することを特徴とする請求項1記載の平版印刷版
    の作成方法。
  5. 【請求項5】 感光性層が更に着色剤を含有することを
    特徴とする請求項1記載の平版印刷版の作成方法。
  6. 【請求項6】 感光性層が更に近赤外線吸収能を有する
    カチオン性染料のボレート錯体と、必要ならば有機硼素
    塩を含有することを特徴とする請求項1又は5記載の平
    版印刷版の作成方法。
  7. 【請求項7】 基材と感光性層の間に更に中間層を設け
    たことを特徴とする請求項1又は5又は6記載の平版印
    刷版の作成方法。
JP3382694A 1994-03-03 1994-03-03 平版印刷版の作成方法 Pending JPH07244373A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3382694A JPH07244373A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 平版印刷版の作成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3382694A JPH07244373A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 平版印刷版の作成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07244373A true JPH07244373A (ja) 1995-09-19

Family

ID=12397301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3382694A Pending JPH07244373A (ja) 1994-03-03 1994-03-03 平版印刷版の作成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07244373A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002278088A (ja) * 2001-03-19 2002-09-27 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002278088A (ja) * 2001-03-19 2002-09-27 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法
JP4584478B2 (ja) * 2001-03-19 2010-11-24 コダック株式会社 画像形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3369969B2 (ja) レーザー誘起熱転写プロセス
JPH07306527A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JPH02123360A (ja) 画像形成材料
JPH07244373A (ja) 平版印刷版の作成方法
JPH06262861A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JPH07261400A (ja) 画像形成材料
JPH07120915A (ja) 画像形成材料
JPH0792693A (ja) 画像形成方法
JPH07219218A (ja) 画像形成材料
JPH08194310A (ja) 画像形成材料
JPH07209881A (ja) 画像形成方法
JPH0772631A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JPH08262705A (ja) 剥離現像可能な画像形成材料
JPH08156413A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JP3430377B2 (ja) 平版印刷版の作成方法
JP2887312B2 (ja) 画像形成方法
JP3385477B2 (ja) 色素受像材料及び画像形成方法
JPH07209859A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JPH06130658A (ja) 画像形成材料およびその製造方法
JPH08248639A (ja) 画像形成材料
JPH0862837A (ja) 画像形成材料
JPH0777812A (ja) 画像形成方法
JPH07146548A (ja) 画像形成材料及び画像形成方法
JPH04172352A (ja) 着色画像形成材料
JPH06317900A (ja) 画像形成材料