JPH0772618A - 感光性平版印刷版及び感光性化合物の製造方法 - Google Patents

感光性平版印刷版及び感光性化合物の製造方法

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JPH0772618A
JPH0772618A JP24398493A JP24398493A JPH0772618A JP H0772618 A JPH0772618 A JP H0772618A JP 24398493 A JP24398493 A JP 24398493A JP 24398493 A JP24398493 A JP 24398493A JP H0772618 A JPH0772618 A JP H0772618A
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JP
Japan
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photosensitive
compound
naphthoquinonediazide
sulfonyl chloride
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JP24398493A
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English (en)
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Noriyuki Kizu
紀幸 木津
Ryoji Hattori
良司 服部
Shinichi Matsubara
真一 松原
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Katsuko Ota
勝子 太田
Fumiyuki Matsuo
史之 松尾
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Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】貼り跡の消去性が良好で、軟調化の問題もな
く、加えてオーバー現像性のよい、しかも耐刷力の高い
ポジ型の感光性平版印刷版及びこれに用いる感光性化合
物の製造方法を提供する。 【構成】ポリヒドロキシベンゼン類のヒドロキシ基の少
なくとも一つをアルコキシ剤によってアルコキシ化し、
この化合物とアルデヒド類、またはケトン類との縮重合
化合物に1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/
または−4−)スルホニルクロリドをエステル化させる
感光性化合物の製造方法、並びに上記等の製造方法で得
られた感光性化合物、及びアルカリ可溶性樹脂を含有す
る感光性組成物を塗布してなる感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性平版印刷版及び感
光性化合物の製造方法に関するものであり、詳しくは、
貼り跡の消去性が良好で、軟調化の問題もなく、加えて
オーバー現像性のよい、しかも耐刷力の高いポジ型の感
光性平版印刷版及びこれに用いる感光性化合物の製造方
法に関するものである。
【0002】
【発明の背景】通常、ポジ型の感光性平版印刷版の感光
層には、感光成分として1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(及び/または−4−)スルホン酸エステル化合
物が、また皮膜強度とアルカリ可溶性を高めるための成
分としてアルカリ可溶性樹脂が含有されている。また、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/または−
4−)スルホン酸エステル化合物としてはポリヒドロキ
シベンゼン類とアルデヒド類、または、ケトン類との縮
重合化合物が好ましく用いられる。しかし、このような
縮重合化合物には、フィルムの貼込み跡が残ってしま
い、これが消去しにくいという欠点があった。
【0003】これに対し、C〜Cの直鎖もしくは分
岐したアルキル基またはアルコキシ基を持つベンゼン環
部分を1分子中に少なくとも1個有するポリヒドロキシ
化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/
または−4−)スルホニルクロリドを反応させて得られ
る感光性物質を用いることにより、フィルムの貼込み跡
の消去性の改良が見られた(特開平3−239262号
参照)。このように、特開平3−239262号はこの
欠点を改良したものであったが、同時に感光層が軟調化
してしまうという欠点があった。そして、これをなくす
のに一般的に界面活性剤を添加する方法が知られている
が、これを行うとフィルム貼込み跡の消去性の改良とい
う効果がなくなってしまう。
【0004】
【発明の目的】従って本発明の第1の目的は、貼り跡の
消去性が良好な感光性平版印刷版を提供することにあ
る。本発明の第2の目的は、耐刷力が充分であると共
に、軟調化の問題もなく、オーバー現像性のよい、感光
性平版印刷版を提供することにある。本発明の第3の目
的は、上記感光性平版印刷版に用いられる感光性化合物
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明の上記目的は、砂目立てされた
表面を陽極酸化したアルミニウム等の支持体上に、一般
式[I]で表わされる基を1分子中に少なくとも1個有
するポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−(及び/または−4−)スルホニルクロリド
を反応させて得られる感光性化合物、及びアルカリ可溶
性樹脂を含有するポジ型感光性組成物を塗設してなる感
光性平版印刷版、
【0006】
【化2】 、R;−H、−OH、−OCR´(R´はC
〜Cの直鎖もしくは分岐したアルキル基)ただし、R
、Rが同時に、−H、または、−OHになることは
ない。
【0007】D:1,2−ナフトキノンジアジド−5−
(及び/または−4−)スルホニルクロリド ポリヒドロキシベンゼン類のヒドロキシ基の少なくと
も一つをアルコキシ剤によってアルコキシ化し、この化
合物とアルデヒド類、またはケトン類との縮重合化合物
に1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/または
−4−)スルホニルクロリドをエステル化させる感光性
化合物の製造方法、1,2−ナフトキノンジアジド−
5−(及び/または−4−)スルホニルクロリドをエス
テル化させたポリヒドロキシベンゼンとアルデヒド類ま
たはケトン類との重合樹脂からなるヒドロキシ基をエス
テル化させる感光性化合物の製造方法、又はポリヒド
ロキシベンゼン類のヒドロキシ基の少なくとも一つをエ
ステル化し、この化合物とアルデヒド類、またはケトン
類との縮重合化合物に1,2−ナフトキノンジアジド−
5−(及び/または−4−)スルホニルクロリドをエス
テル化させる感光性化合物の製造方法、の各々により達
成される。
【0008】以下に本発明を更に詳細に説明する。一般
式[I]で示される基を1分子中に少なくとも1個有す
るポリヒドロキシ化合物と1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−(及び/または−4−)スルホニルクロリドを
反応させて得られる感光性物質の好ましい例としては
[II]〜[IX]が挙げられる。
【0009】本発明で使用されるポリヒドロキシ化合物
は、分子中に水酸基を1個以上含有するものである。こ
れらポリヒドロキシ化合物を具体的に示せば、後述する
一般式[II´]〜[IX´]で表わされるポリヒドロ
キシ化合物、ビス(2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
イル)メタン等のビス(ポリヒドロキシベンゾイル)ア
ルカン類、p−ビス(2,3,4−トリヒドロキシベン
ゾイル)ベンゼン等のビス(ポリヒドロキシベンゾイ
ル)ベンゼン類、エチレングリコールジ(3,4,5−
トリヒドロキシベンゾエート)等のアルカンジオールジ
(ポリヒドロキシベンゾエート)類、ヒスピジン等のα
−ピロン系天然色素類、ケルセチン、ルチン等のγ−ピ
ロン系天然色素類、ロイコプリテン等のジアジン系天然
色素類、アリザリン、プルプリン等のキノン系天然色素
類、ポリ(ヒドロキシスチレン)を挙げることができ
る。これらポリヒドロキシ化合物の内、好ましくは後述
する一般式[II´]〜[IX´]で表わされるポリヒ
ドロキシ化合物を使用するのがよい。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
【化5】
【0013】式[II]〜[IX]において、 R〜R;−H、−OH、または−OCR´(R´
はC〜Cの直鎖もしくは分岐したアルキル基)ただ
し、R〜Rが同時に、−Hまたは−OHになること
はない。
【0014】X:2価の有機基(好ましくはC〜C
の直鎖もしくは分岐したアルキレン基、
【0015】
【化6】 −S−もしくは−O−、より好ましくはC〜Cの直
鎖もしくは分岐したアルキレン基、
【0016】
【化7】 更に好ましくはC〜Cの直鎖もしくは分岐したアル
キレン基である。) R:同一でも異なってもよく、
【0017】
【化8】
【0018】R〜R20、R23〜R26:同一でも
異なってもよく、−H、−OH、置換もしくは非置換ア
ルキル基、置換もしくは非置換アルコキシ基、置換もし
くは非置換アリール基、置換もしくは非置換アラルキル
基、置換もしくは非置換アシル基、置換もしくは非置換
アシロキシ基、
【0019】
【化9】 を示し、感光性物質1分子中において
【0020】
【化10】
【0021】である。 R21、R22:−H、−OH、−COOH、−CN、
ハロゲン原子、−COOR27、−R28−COOH、
−R29−COOR30、(ここで、R27、R
30は、置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは
非置換アリール基又は置換もしくは非置換アラルキル
基、であり、R28、R29は、置換もしくは非置換ア
ルキレン基又は置換もしくは非置換アリーレン基であ
る。)置換もしくは非置換アルキル基、置換もしくは非
置換アルコキシ基又は置換もしくは非置換アラルキル
基、
【0022】
【化11】 Z: 酸素原子もしくは単結合 a〜u: 1≦l≦4 0≦m、n≦4 0≦a〜k、o〜z≦3 を満足する実数である。
【0023】また本発明では[II]〜[VI]の化合
物とアルデヒド類、及びケトン類の縮重合樹脂を用いる
こともできる。
【0024】本発明において用いられる支持体として
は、通常の平版印刷版にセットできるたわみ性と印刷時
に加わる荷重に耐えるものが好ましく、例えばアルミニ
ウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、鉄、銅、ニッケル
等の金属板、及びこれらの金属の合金板等が挙げられ、
更にはクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム及び
鉄等がメッキまたは蒸着によって被覆されている金属板
でもよい。これらのうち好ましい支持体は、アルミニウ
ムまたはその合金である。
【0025】本発明に用いられる支持体には、この技術
分野において通常使用されている脱脂処理、砂目立て処
理及び陽極酸化処理等が施されるが、少なくとも砂目立
て処理及び陽極酸化処理がこの順で行われた支持体を用
いる。
【0026】アルミニウム表面の圧延油を除去するため
の脱脂処理としてはトリクレン、シンナー等による溶剤
脱脂、ケロシンとトリエタノール等によるエマルジョン
脱脂等がある。また、脱脂のみでは除去できない汚れや
自然酸化皮膜を除去するために、濃度1〜10%の苛性
ソーダ等のアルカリ溶液に、20〜70℃で5秒〜10
分浸漬し、次いで濃度10〜20%の硝酸または硫酸等
の酸性溶液に10〜50℃で5秒〜5分浸漬し、アルカ
リエッチング後の中和及びスマットの除去を行う方法等
が挙げられる。
【0027】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には例えばボール研
磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法があ
る。また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸または硝
酸等を含む電解液中で交流或いは直流によって支持体を
電解処理する方法等がある。この内のいずれか1つ、も
しくは2つ以上の方法を併用することにより、支持体を
砂目立てすることができる。
【0028】前述のような砂目立て処理して得られた支
持体の表面には、スマットが生成しているので、このス
マットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッ
チング等の処理を行うことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48−28123号公報
に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−
12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等
の処理方法が挙げられる。
【0029】本発明に用いられる支持体には、通常、耐
摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために、陽極酸
化によって酸化被膜を形成させる。この陽極酸化では一
般的に、硫酸および/またはリン酸等を10〜50%の
濃度で含む水溶液を電解液として電流密度1〜10A/
dm2 で電解する方法が好ましく用いられるが、他に米
国特許第1,412,768号明細書に記載されている
硫酸中で高電流密度で電解する方法や米国特許第3,5
11,661号明細書に記載されている燐酸を用いて電
解する方法等がある。
【0030】次に、上記本発明の表面処理された支持体
上に前記感光性組成物からなる感光層を塗布することに
より本発明の感光性平版印刷版が得られる。この感光層
中に用いられる組成物について、前記本発明の感光性化
合物以外のものが併用されてもよく、この点について以
下に述べる。
【0031】o−キノンジアジド化合物を含む感光性組
成物 本発明において使用されるo−キノンジアジド化合物を
含む感光性組成物においては、o−キノンジアジド化合
物とアルカリ可溶性樹脂を併用することが好ましい。o
−キノンジアジド化合物としては、例えばo−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸と、フェノール類及びアルデヒ
ドまたはケトンの重縮合樹脂とのエステル化合物が挙げ
られる。
【0032】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フラフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとして
はアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0033】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−、p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。前記
o−ナフトキノンジアジド化合物のフェノール類のOH
基に対するo−ナフトキノンジアジドスルホン酸の縮合
率(OH基1個に対する反応率)は、15〜80%が好
ましく、より好ましいのは20〜45%である。
【0034】更に本発明に用いられるo−キノンジアジ
ド化合物としては特開昭58−43451号公報に記載
のある以下の化合物も使用できる。即ち、例えば1,2
−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベ
ンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフト
キノンジアジドスルホン酸アミドなどの公知の1,2−
キノンジアジド化合物、更に具体的にはジェイ・コサー
ル(J.Kosar)著「ライト−センシティブ・シス
テムズ」(Light−Sensitive Syst
ems)第339〜352頁(1965年)、ジョン・
ウィリー・アンド・サンズ(JohnWilley &
Sons)社(ニューヨーク)やダブリュ・エス・デ
ィ・フォレスト(W.S.De Forest)著「フ
ォトレジスト」(Photoresist)第50巻
(1975年)、マックローヒル(Mc Graw H
ill)社(ニューヨーク)に記載されている1,2−
ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸フェニルエステ
ル、1,2,1´,2´−ジ−(ベンゾキノンジアジド
−4−スルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−(N−エチル−M−β−
ナフチル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン−4´−ヒドロキシジフェニル−
4´−アゾ−β−ナフトール−エステル、N,N−ジ−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
アニリン、2´−(1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキノ
ン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン−
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2
−ナフトキノノジアジド−5−スルホン酸−2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4´−ジアミノベンゾフェノン1モルとの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4´−ジヒドロキシ−1,1´−ジフェ
ニルスルホン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガ
リン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミド等
の1,2−キノンジアジド化合物を例示することができ
る。また、特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
各公報に記載された1,2−キノンジアジド化合物も挙
げることができる。
【0035】上記o−キノンジアジド化合物のうち、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホニルクロリド又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドをピ
ロガロール・アセトン縮合樹脂又は2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンと反応させて得られるo−キノ
ンジアジドエステル化合物が特に好ましい。本発明に用
いられるo−キノンジアジド化合物としては上記化合物
を各々単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0036】o−キノンジアジド化合物の感光性組成物
中に占める割合は、6〜60重量%が好ましく、特に好
ましいのは、10〜50重量%である。アルカリ可溶性
樹脂としては、ノボラック樹脂、フェノール性水酸基を
有するビニル系重合体、特開昭55−57841号公報
に記載されている多価フェノールとアルデヒド又はケト
ンとの縮合樹脂等が挙げられる。
【0037】本発明に使用されるノボラック樹脂として
は、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841
号公報に記載されているようなフェノール・クレゾール
・ホルムアルデヒド共重合体樹脂、特開昭55−127
553号公報に記載されているようなp−置換フェノー
ルとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒ
ドとの共重合体樹脂等が挙げられる。
【0038】前記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×
102 〜7.50×103 、重量平均分子量Mwが1.
00×103 〜3.00×104 、より好ましくはMn
が5.00×102 〜4.00×103 、Mwが3.0
0×103 〜2.00×104 である。上記ノボラック
樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0039】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%である。又、本発明に好まし
く用いられるフェノール性水酸基を有するビニル系共重
合体としては、該フェノール性水酸基を有する単位を分
子構造中に有する重合体であり、下記一般式[A−I]
〜[A−V]の少なくとも1つの構造単位を含む重合体
が好ましい。
【0040】
【化12】
【0041】[式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原
子、アルキル基又はカルボキシル基、好ましくは水素原
子を表わす。R3 は水素原子、ハロゲン原子又はアルキ
ル基を表わし、好ましくは水素原子又はメチル基、エチ
ル基等のアルキル基を表わす。R4 は水素原子、アルキ
ル基、アリール基又はアラルキル基を表わし、好ましく
は水素原子を表わす。Aは窒素原子又は酸素原子と芳香
族炭素原子とを連結する、置換基を有していてもよいア
ルキレン基を表わし、mは0〜10の整数を表わし、B
は置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を
有してもよいナフチレン基を表わす。]
【0042】本発明に用いられる重合体としては共重合
体型の構造を有するものが好ましく、前記一般式[A−
I]〜一般式[A−V]でそれぞれ示される構造単位と
組合せて用いることができる単量体単位としては、例え
ばエチレン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、
イソプレン等のエチレン系不飽和オフィレン類、例えば
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
p−クロロスチレン等のスチレン類、例えばアクリル
酸、メタクリル酸等のアクリル酸類、例えばイタコン、
マレイン酸、無水マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボ
ン酸類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸ドデシル、アクリル酸−2−クロロエチル、アク
リル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル
類、例えばアクリロニトリル、メタアクリロニトリル等
のニトリル類、例えばアクリルアミド等のアミド類、例
えばアクリルアニリド、p−クロロアクリルアニリド、
m−ニトロアクリルアニリド、m−メトキシアクリルア
ニリド等のアニリド類、例えば酢酸ビニル、プロピアン
酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエ
ステル類、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニル
エーテル、イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、
ビニリデンクロライド、ビニリデンシアナイド、例えば
1−メチル−1−メトキシエチレン、1,1−ジメトキ
シエチレン、1,2−ジメトキシエチレン、1,1−ジ
メトキシカルボニルエチレン、1−メチル−1−ニトロ
エチレン等のエチレン誘導体類、例えばN−ビニルピロ
ール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリデン、N−ビニルピロリドン等の
N−ビニル系単量体がある。これらのビニル系単量体
は、不飽和二重結合が開裂した構造で高分子化合物中に
存在する。
【0043】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が本発明の目的に対して優れ
た性能を示し、好ましい。これらの単量体は、本発明に
用いられる重合体中にブロックまたはランダムのいずれ
かの状態で結合していてもよい。
【0044】本発明に用いられるビニル系重合体の感光
性組成物中に占める割合は0.5〜70重量%である。
ビニル系重合体は、上記重合体を単独で用いてもよい
し、又2種以上組合せて用いてもよい。又、他の高分子
化合物等と組合せて用いることもできる。
【0045】感光性組成物には、露光より可視画像を形
成させるプリントアウト材料を添加することができる。
プリントアウト材料は露光により酸もしくは遊離基を生
成する化合物と相互作用することによってその色調を変
える有機染料よりなるもので、露光により酸もしくは遊
離基を生成する化合物としては、例えば特開昭50−3
6209号公報に記載のo−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸ハロゲニド、特開昭53−36223号公
報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸クロライドと電子吸引性置換基を有するフェノ
ール類、またはアニリン酸とのエステル化合物またはア
ミド化合物、特開昭55−77742号公報、特開昭5
7−148784号公報等に記載のハロメチルビニルオ
キサジアゾール化合物及びジアゾニウム塩等が挙げられ
る。
【0046】また前記の有機染料としては、ビクトリア
ピュアーブルーBOH(保土谷化学社製)、パテントピ
ュアーブルー(住友三国化学社製)、オイルブルー#6
03(オリエント化学工業社製)、スーダンブルーII
(BASF社製)、クリスタルバイオレット、マラカイ
トグリーン、フクシン、メチルバイオレット、エチルバ
イオレット、メチルオレンジ、ブリリアントグリーン、
コンゴーレッド、エオシン、ローダミン66等を挙げる
ことができる。また感光性組成物には、上記の素材の
他、必要に応じて可塑剤、界面活性剤、有機酸、酸無水
物などを添加することができる。
【0047】更に本発明に用いられる感光性組成物に
は、該感光性組成物の感脂性を向上するために例えば、
p−tert−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
やp−n−オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
や、あるいはこれらの樹脂がo−キノンジアジド化合物
で部分的にエステル化されている樹脂などを添加するこ
ともできる。これらの各成分を下記の溶媒に溶解させ、
本発明に係る支持体表面に塗布乾燥させることにより、
感光層を設けて、本発明の感光性平版印刷版を製造する
ことができる。
【0048】本発明に用いられる感光性組成物を溶解す
る際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジカル
ボン酸メチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル
エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチ
ル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、酪酸エチル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、
γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶媒は、
単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
【0049】感光性組成物を支持体表面に塗布する際に
用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が用いられる。この際塗布量は用途により異なるが、例
えば固形分として0.05〜5.0g/m2 の塗布量が
好ましい。こうして得られた感光性平版印刷版の使用に
際しては、従来から常用されている方法を適用すること
ができ、例えば線画像、網点画像などを有する透明原画
を感光面に密着して露光し、次いでこれを適当な現像液
を用いて非画像部の感光性層を除去することによりレリ
ーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯などが使用され、また現像に
使用される現像液としては、アルカリ水溶液が好まし
く、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、第三リン酸ナトリウム、第
二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
の水溶液のようなアルカリ水溶液がある。このときのア
ルカリ水溶液の濃度は、感光性組成物及びアルカリの種
類により異なるが、概して0.1〜10重量%の範囲が
適当であり、又酸アルカリ水溶液には必要に応じ界面活
性剤やアルコール等のような有機溶媒を加えることもで
きる本発明で用いられる感光性化合物の幹分子量は20
00〜10000程度が望ましい。本発明で用いられる
上記感光性化合物のエステル化率は5〜100%、特に
モノマーでは100%、分子量2000〜10000の
高分子では5〜30%程度が望ましい。
【0050】本発明の請求項2に示す本発明は、次の
一般式で示すことができる。
【0051】
【化13】
【0052】本発明で用いられるアルコキシ化剤とし
てはC〜Cの直鎖または分岐したハロゲン化アルキ
ル鎖が用いられる。 ハロゲン化アルキル;RX(X=F、Br、Cl) なお、RはC〜Cの直鎖または分岐したアルキル基
を示す。本発明では触媒として炭酸カリウム、トリエ
チルアミン、水酸化ナトリウム、酸化バリウム、酸化
銀、水酸化ナトリウム等が用いられる。(炭酸カリウ
ム;KCO、トリエチルアミン;NEt、水酸化
ナトリウム;NaOH、酸化バリウム;Ba(O
H)、酸化銀;AgO、水酸化ナトリウム;Na
H) 本発明では溶媒として、DMSO、DMF、DME、
THFなどが用いられる。
【0053】本発明の請求項3に示す本発明、及び本
発明の請求項4に示す本発明における1,2−ナフト
キノンジアジド−5−(及び/または−4−)スルホニ
ルクロリドは、下記[A]で代表される。
【0054】
【化14】
【0055】本発明、で用いられるエステル化剤と
してはC〜Cの直鎖または分岐したアルキル鎖をも
つカルボン酸無水物、C〜Cの直鎖または分岐した
アルキル鎖をもつ酸ハロゲン化物が挙げられる。 カルボン酸無水物;(R’CO)O 酸ハロゲン化物;R’COX(X=F、Br、Cl) なお、R’はC〜Cの直鎖または分岐したアルキル
基を示す。
【0056】本発明、では触媒として硫黄、p−ト
ルエンスルホン酸、塩化亜鉛、酢酸ナトリウム、あるい
はピリジン等を用いることができる。(硫酸;HSO
、p−トルエンスルホン酸;P−CHSO
H、塩化亜鉛;ZnCl、酢酸ナトリウム;CH
OONa、ピリジン;CN)
【0057】
【0058】
〔感光性平版印刷版試料の作成(実施例1−1〜1−3及び比較例1−1〜1−2)〕
上記のように作成した支持体上に次に示すような感光性
組成物の塗布液をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃
2分間乾燥して感光性平版印刷版試料を得た。
【0059】実施例1−1 感光性組成物の塗布液; ノボラック樹脂 (フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が 10/54/36でMw4000) 6.7g ヒドロキシ基の一部をエステル化(C)したピロガロール・アセトン樹脂 (Mw3000)とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドの縮 合物(エステル化率30%)〔以下、H化合物という〕 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学社製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6− (p−メトキシスチリル)−S−トリアジン 0.15g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g メチルセロソルブ 100ml
【0060】実施例1−2 感光性組成物の塗布液;実施例1−1のH化合物をヒド
ロキシ基の一部をエステル化(C、直鎖)したピロガ
ロール・アセトン樹脂(Mw3000)とo−ナフトキ
ノンジアジド−5−スルホニルクロリドの縮合物(エス
テル化率30%)に変えた他は上記と同じである。
【0061】実施例1−3 感光性組成物の塗布液;実施例1−1のH化合物をヒド
ロキシ基の一部をエステル化(C、iso−プロピ
ル)したピロガロール・アセトン樹脂(Mw3000)
とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド
の縮合物(エステル化率30%)に変えた他は上記と同
じである。
【0062】比較例1−1 感光性組成物の塗布液;実施例1−1のH化合物をピロ
ガロール・アセトン樹脂(Mw3000)とo−ナフト
キノンジアジド−5−スルホニルクロリドの縮合物(エ
ステル化率30%)に変えた他は上記と同じである。
【0063】比較例1−2 感光性組成物の塗布液;実施例1−1のH化合物をヒド
ロキシ基の一部をメチル化したピロガロール・アセトン
樹脂(Mw3000)と1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホニルクロリドとの縮合物(エステル化率3
0%)に変えた他は上記と同じである。
【0064】比較例1−3 感光性組成物の塗布液;実施例1−1のH化合物をヒド
ロキシ基の一部をメトキシ化したピロガロール・アセト
ン樹脂(Mw3000)と1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホニルクロリドとの縮合物(エステル化率
30%)に変えた他は上記と同じである。
【0065】比較例1−4 感光性組成物の塗布液;比較例1−1のポリエチレング
リコール#2000をアップ(0.3g)させたもので
ある。得られた感光性平版印刷版試料実施例1−1〜1
−3及び比較例1−1〜1−4のそれぞれについて、感
度、オーバー現像性、耐刷力を下記の如く評価した。結
果を表1に示す。
【0066】(評価方法) 1.貼り跡の消去性 感光性平版印刷版を3kwのメタルハライドランプを光
源として、透明ベースの上に3枚のポジフィルムをセロ
テープで貼り込んだ原稿を通して60秒間露光し、次い
でSDR−1(コニカ社製)現像液(6倍希釈)、SR
W−1(コニ社)製)リンス液(2倍希釈)を仕込んだ
自動現像機を通して処理した。得られた版の上にはフィ
ルムエッジの跡や、テープの貼り跡が見られたのでSI
R−15(コニカ社製)消去液を筆につけ、消去し、水
洗し、SGW−1(コニカ社製)ガム液(2倍希釈)で
版面を処理し、1日放置した後、印刷機(ハイデルGT
O)で印刷した。 インキは付着しない ・・・○ インキは付着する ・・・×
【0067】2.硬調性 感光性平版印刷版に感度測定用ステップタブレット(イ
ーストマンコダック社製No.2、濃度差0.15ずつ
で21段階のグレースケール)を密着して、2kwメタ
ルハライドランプ(岩崎電気社製、アイドルフィン20
00)を光源として、90cmの距離から40秒間露光
した。次にこの試料をSDR−1現像液(コニカ社製、
現像時間20秒、現像温度27℃)で現像し、硬調性の
評価を行った。
【0068】硬調性の評価における「クリア段数」は、
上記ステップタブレットの完全に現像されている段数を
いい、また「ベタ段数」は、上記ステップタブレットの
完全に現像されていない段数をいう。硬調性はこの「ベ
タ段数−クリア段数」の値で評価され、この値が小さい
程硬調性に優れている。 ベタ段数−クリア段数=7.0より下 ○ ベタ段数−クリア段数=7.0〜10.0 △ ベタ段数−クリア段数=10.0より大きい ×
【0069】3.オーバー現像性 標準状態の現像液(SDR−1、6倍希釈)15リット
ルに補充液(SDR−1R、4倍希釈)を+2リットル
の割合で補充した現像液を用いて評価する。評価に際し
ては、標準状態のグレースケールのベタ段数とオーバー
現像時におけるベタ段数の変化値で判定する。 ベタ段数の変化値 1.0未満 ○ ベタ段数の変化値 1.0〜2.0 △ ベタ段数の変化値 2.0を越える ×
【0070】4.耐刷力の評価 上記露光、現像方法により得られた平版印刷版を印刷機
(ハイデルGTO)においてコート紙印刷インキ(東洋
インキ製造社製ニューブライト紅)及び湿し水(SEU
−3;2.5%、コニカ社製)を使用し印刷を行い、印
刷物のベタ部に着肉不良が現れるか、または非画像部に
インキが着肉するまで印刷を続け、その印刷枚数を数え
た。
【0071】
【表1】
【0072】実施例2
【0073】
【化15】
【0074】100g(0.79mmol)のピロガロ
ールをTHF500mlに溶かし、20gのナトリウム
を加える。水浴で徐々に温め、ナトリウムを完全に反応
させる。次いで172g(0.87mmol)のヨウ化
n−ペンチルを加える。それから90分間還流し、反応
は完結する。THFを留去した後、結晶を水洗し、化合
物〔A〕が143.8g(収率93%)得られる。以
後、従来の合成方法で縮重合し、Dをエステル化する。
【0075】実施例3
【0076】
【化16】
【0077】100gの感光性高分子〔A〕と無水n−
プロピルカルボン酸350.2g(315.8ml、
2.02mol)との混合物に1滴の濃硫酸を加える。
滴下後すぐに反応は進む。5分後、800mlの氷冷水
に反応液を注ぐ、結晶を濾過し、水洗し、目的の化合物
を得る。
【0078】実施例4
【0079】
【化17】
【0080】100gの感光性高分子〔A〕と無水酢酸
350.2g(335.4ml、2.02mol)との
混合物に1滴の濃硫酸を加える。滴下後すぐに反応は進
む。5分後、800mlの氷冷水に反応液を注ぐ、結晶
を濾過し、水洗し、目的の化合物を得る。
【0081】実施例5
【0082】
【化18】
【0083】100gの感光性高分子〔A〕と無水酢酸
206g(190.3ml、2.02mol)との混合
物に1滴の濃硫酸を加える。滴下後すぐに反応は進む。
5分後、800mlの氷冷水に反応液を注ぐ、結晶を濾
過し、水洗し、目的の化合物を得る。なお、
【0084】
【化19】
【0085】であり、出発物質である感光性高分子
(A)
【0086】
【化20】 は、従来の方法で合成した。
【0087】
【発明の効果】本発明は、貼り跡の消去性が良好な感光
性平版印刷版、耐刷力が充分であると共に、軟調化の問
題もなく、オーバー現像性のよい、感光性平版印刷版、
上記感光性平版印刷版に用いられる感光性化合物の製造
方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 真一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 太田 勝子 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 松尾 史之 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】砂目立てされた表面を陽極酸化したアルミ
    ニウム等の支持体上に、一般式[I]で表わされる基を
    1分子中に少なくとも1個有するポリヒドロキシ化合物
    と1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/または
    −4−)スルホニルクロリドを反応させて得られる感光
    性化合物、及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型感
    光性組成物を塗設してなる感光性平版印刷版。 【化1】 、R;−H、−OH、−OCR´(R´はC
    〜Cの直鎖もしくは分岐したアルキル基)ただし、R
    、Rが同時に、−H、または、−OHになることは
    ない。 D:1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及び/また
    は−4−)スルホニルクロリド
  2. 【請求項2】ポリヒドロキシベンゼン類のヒドロキシ基
    の少なくとも一つをアルコキシ剤によってアルコキシ化
    し、この化合物とアルデヒド類、またはケトン類との縮
    重合化合物に1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及
    び/または−4−)スルホニルクロリドをエステル化さ
    せる感光性化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】1,2−ナフトキノンジアジド−5−(及
    び/または−4−)スルホニルクロリドをエステル化さ
    せたポリヒドロキシベンゼンとアルデヒド類またはケト
    ン類との重合樹脂からなるヒドロキシ基をエステル化さ
    せる感光性化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリヒドロキシベンゼン類のヒドロキシ基
    の少なくとも一つをエステル化し、この化合物とアルデ
    ヒド類、またはケトン類との縮重合化合物に1,2−ナ
    フトキノンジアジド−5−(及び/または−4−)スル
    ホニルクロリドをエステル化させる感光性化合物の製造
    方法。
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